練習日記

2024年4月20日(土)
♦ フランス語講座
 今日は、三宮さん(常に変わらない根気強く丁寧な指導に感謝)と木下先生(私たちの無茶振りにいつも涼しい顔で応えてくださることに感謝)のコンビです。
 加えて、嬉しいお客さまがありました。
 カウンターテノールRさんのお母さまCさんがスイスから来日中だということで、何と練習の見学に来られたのです。聞けば、CさんはRさん以上にフランス語にご堪能とのこと。何ですと!これを逃す手はありません。フランス語を学ぶ絶好の機会とばかりにすぐさまお願いして、急遽「フランス語発音講座」を開いていただきました。
 Cさんの発音を必死でまねる私たち。日本語にない母音はあるし、鼻母音はあるし、「R」の発音は難しいし…。でも、ほぼネイティヴの発音を教えていただいて、フランス語がとても身近に感じられました。あとは私たちの頑張り次第ですね。しっかり練習して、フランス語らしく聞こえるようにしなくては。
 そして、記憶が新しいうちにと、音取り方々『パヴァーヌ』を練習をしました。何せ、ほぼ初めて状態なので言葉以上に音があやふやです。でも、三宮さんに丁寧に音を確認してもらい、さらには教えてもらいたてのフランス語を駆使(笑)して、何となく雰囲気は分かりました。今後の頑張りに期待!
 『ラシーヌ讃歌』は、音は概ねOK。なので、これまた教わりたてのフランス語の発音に注意しつつ歌ってみました。お、心なしかフランスの香りが濃くなったような。流れるような美しいメロディにフランス語の柔らかい感じがピッタリです。完成度アップに向けて、これまた今後の頑張りに期待!
 『島よ』から5曲目、6曲目。今日はフランス語中心だったので、そう長くは練習しませんでしたが、譜読みは大体できています。一つを除いては。でも、この一つが、私たちの前に大きく立ちはだかっているのです。それは、言わずと知れた「島よ島よ島よ島よ~」の部分です。なんでこんなにも苦労するのでしょうか。指揮者を見ているのにタイミングがずれるのはなぜ?各自の持つテンポ感がバラバラなのか、反射神経の問題なのか、時間の感じ方が違うのか、それとも単に勇気がないのか。あるいは、まさかとは思いますが、合わせる気がないのか。
 でも、あれこれ思い悩んでもらちがあきませんね。前にも書きましたが、練習方法は各パートを全て歌ってみることに尽きます。そして、全部を歌っているつもりで自分のパートが入るタイミングを計るしかありません。『島よ』の最重要課題です。
 最後にRさんのリクエストで、お母さまのCさんに贈る『草原の別れ』を歌いました。楽しんでもらえたでしょうか?
 次回の練習は4月27日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。みなさん、「島よ島よ島よ島よ~」をなんとか攻略しましょう!
 
2024年4月13日(土)
♦ さてこれから
 音取りの段階はほぼ終わり、曲作りが徐々に進んでいます。
 もともと音は自然界に満ち溢れているものです。その中で心地よく感じたり面白く感じたりした音を、人間は自分で再現してみたいと思ったり、さらには自分で作り出したいと思ったのかもしれません。途中をものすごくすっ飛ばしますが、作曲家は、自分の再現したい音や作り出したい音を頭の中で音楽にして、譜面に書き起こしたのだと思います。それを演奏者が実際の音にすることで、演奏者だけでなくそれを聴く人たちも、音楽として文字通り楽しんできました。
 平面である楽譜に記されている音符を音にすると、空間に立体としての音楽が生まれます。「音楽」とは実に不思議なものです。
 でも、譜面を読み取りそれを「音楽」にするのは決して容易なことではありません。単なる音の羅列であれば、それは「音楽」とは言えないでしょう。ただの雑音、場合によっては騒音かもしれません。どう演奏すれば心地よい「音楽」として感じられるのか。私たちは、合唱によって「音楽」の不思議を実現しようとしているわけです。容易でないからこそ、やりがいがあり面白いと言えますね。
 今日の練習では、初めにアカペラの曲を2曲(『草原の別れ』『Locus iste』)歌いました。
 録音を聴くと、ピッチやらハーモニーのバランスやら音の広がり具合やつながり具合などが、とてもよく分かります。「ここ低い」とか「○○パートが突出してる」とか「音が止まっている」とか「ブツ切れた」とか。また、強弱が思っているほどには付いていないとか。母音が変わって響きが落ちるところも一目(一聴)瞭然。だから、録音を聴こう!
 でも、いいところも分かります。和音の色合いがいい感じになってきたような。断言できないところに自信のなさは残りますが、それでも、確実に響きは良くなっています、と思います(笑)。
 『筑後川』はⅢ・Ⅳ・Ⅴ曲を歌いました。曲の壮大さに飲まれて我を忘れないことが肝心、というところでしょうか。勢いで押し切ってしまわないこと。音の怪しいところがまだあります。言葉は丁寧に。そして、そのニュアンスをどう表現するか。強弱はもっと忠実に表現する。それから、冷静に互いをよく聴くこと。
 最後に『Christus factus est』を歌いました。思ったよりも忘れていませんでしたが、清潔な音の実現が必要ですね。ここら辺の音かな、ではハーモニーが決まりません。ピアノの助けがありませんから、声が全てです。響きも強弱も繊細な表現がほしいところですね。ブルックナーの音楽の素晴らしさを存分に味わいつつ、それを聴衆にも届けましょう。
 次回の練習は4月20日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。『パヴァーヌ』の音取りと『島よ』の後半の練習をしますので、予習をよろしくお願いします。
 明日は我らが宮本先生のお誕生日です。先生、これからもお元気で私たちをビシバシご指導ください!
 
2024年4月5日(金)
♦ 4月です
 4月になりました。秋の演奏会まであと7か月です。去年の今頃は『嫁ぐ娘に』に翻弄されていました。出口の見えないトンネルに入っていた感じ。それに比べると今年は順調?なのかもしれませんが、それでも課題はたくさんあります。気になるのは、同じ指摘をずっと受けて続けていること。
 確かに、曲の表現は練習を積み重ねていくうちに徐々に深まっているのですが、やろうと思えばできるのに自覚や意識が足りないためにできていない、ということはないでしょうか。これが一番の問題なのでは?
 現れている状況は同じようでも、課題を意識して良くなろうと努力しているのか、無自覚のまま直そうとしないのか、とでは天と地ほどの差があります。前者は少しずつでもきっと良くなるでしょう。でも、後者であれば変わるとはとても思えません。
 具体例を挙げると、よく注意されるものの一つに「decresc.が急すぎる」ということがあります。音をしっかり保ってから徐々に小さくなるのではなく、急激にストンと音が小さくなり響きも落ちてしまうというもの。もし癖になっているのだとしたら、よっぽど自覚して歌わない限り良くならないでしょう。でも、自覚があればこれは確実に改善できる課題だと思われます。
 発声についても、母音が変わることで響きが変わったり落ちたりすることをよく指摘されます。また、高音でピッチが上がり切れないことや、下降する時にピッチが下がることも同様です。こちらの克服は簡単ではないかもしれませんが、それでも示された声の出し方を何とか実現しようと努力していると、たまに上手くいく瞬間があります。上手くいったときのイメージを忘れずに再びやろうとすることで、少しずつでも良くなることが期待できます。でも何とも思わず好き勝手に歌っていたら、いつまでもたっても良くなることはないでしょう。
 今日の練習でも、「Ⅰみなかみ」の女声三部合唱のところが最初はうまくかみ合っていなかったのが、新見先生に指導される中でどんどん三声で響き合いまとまってきました。(後で録音を聴いてみたら、なかなかいい感じでした。)この感触を忘れずに声の出し方を覚えていけばいいのですが、忘れていい加減に歌えばすぐに逆戻りすると思われます。
 要は、どんな姿勢で練習に臨むかが肝心なわけです。限られた練習時間をいかに有意義なものにするか、そのためにはどんな意識を持って練習すればいいのか。それが各自に問われているのです。
 今日は『筑後川』の練習でした。全曲歌いましたが、特に「Ⅰみなかみ」「Ⅱダムにて」をみっちり指導していただきました。とても充実した時間でした。これを次にどう生かすか。何度も言いますが、練習時間は限られています。でも音楽の追求にゴールはありません。だからこそ、どこまで深められるかは私たち次第ということです。
 私たちにはともに音楽することができる先生方や仲間がいます。それは、とても幸せなことです。こんな環境は滅多にありません。その中にいられることに感謝しつつ、これからも真摯に音楽と向き合っていきたいですね。
 次回の練習は4月13日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。桜もそろそろ満開。春本番を迎えてフルパワーでいきたいところです。体調を崩しているみなさんが早く回復されますように。
 
2024年3月31日(日)
♦ 今年度最終日 
 2023年度最後の練習の指導は、昨日本番を終えたばかりの新見先生と徳久先生のコンビです。
 昨日は新見先生のデビュー15周年記念コンサートでした。「これまでとこれから」というタイトルのとおり、今までの集大成としての、そしてこれからも続く音楽人生を見据えた、楽しくかつとても充実した演奏会でした。
 大きな節目の演奏会を終えた新見先生は、心なしか身も心も軽やかな感じ。心地よい春風が吹いているかのような。そして今後もずっと(少なくとも40年は!40年後と言えば筆者はゆうに100歳を超えていますがまだ生きてたりして?)私たちとともに音楽を作ってくださるとのこと。嬉しい限りです。音楽は無限の広がりを持っている!
☆『島よ』
 ようやく音楽が流れだしたと前回書きました。よちよち歩きですがたぶん進んでいるはず。「いい感じかも~」と思えるところが時々あるようなないような…。
 でも、少し余裕が出てきたのか、詩の言葉が身体に入ってき始めました。改めて詩文を読んでみると、伊藤海彦氏が紡ぎ出す言葉の一つ一つが絡み合い、どんどん膨らんでいくようなイメージを持ちました。
 大中恩先生の言葉が楽譜の巻頭にありますが、そこには、詩に大きな感動を受けて自分が作曲するのがさも当然であるかのように「むしゃぶりついて」書き上げた、とあります。その言葉どおり、とても力強く勢いのある曲です。しかもハーモニーは重厚でありながら、時にきらびやかで軽やかです。ピアノの役割も大きく、伴奏であるだけでなく各曲の特徴を先導したり曲想を担ったりと、合唱と相まって作品世界をさらに深めています。
 さて、それを私たちはどう表現していくのか。どういう声でどういう歌い方をすればいいのか、もっと丁寧に作品と向き合っていきたいですね。
 でもそのためには、まず音とリズムをもっと確かなものにしなければなりません。ピッチが不安定で、音符や休符の長さに対する感覚もまちまちです。発声で気になるのは、母音が変わると響きが落ちること。早く「島よ島よ島よ島よ~」が来るたびにドキドキしないようになりたいし、ハーモニーの美しさを感じながら歌いたい。「努力は裏切らない!」と信じて頑張りましょう。
 詳しい注意点については、練習録音を振り返って復習しておきましょうね。
 次回の練習は4月5日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。「『筑後川』を軽くおさらいして『島よ』さらに深めます。」(by新見)とのことです。
 
2024年3月23日(土)
♦ 卒寿なんです
 『島よ』を集中的にやりだして約一ケ月が過ぎ、少しずつではありますが『前に進んでいるのかな?』という感覚が今日は得られました。先週の日記はかなり悲観的だったのですが、今日は『やっぱり努力を続けることが肝心なんだ』と思った次第です。ようやく曲として流れはじめ、てんでんばらばらだった音がずいぶんまとまってきた感じがしました。Ⅰ曲の最大の課題「島よ島よ島よ島よ~」は相変わらず上手くはないのですが、それでも先週よりは進歩していました。他パートを聴いて出るタイミングを図り、勇気をもって歌い出す。リズムも音もだいぶん正解に近付いたようです。努力は裏切らない!
 今日はⅠ・Ⅱ曲を中心におさらいしました。三宮さんに注意された主な点は以下の通りです。
〇いい響きで歌い出し、かつそれを常に保つこと。母音の変化によって響きが落ちないように注意。
〇言葉のまとまりを意識して歌うこと。語頭の子音を大切に発語しよう。
〇子音の中でも聞こえにくいものは、意識して強めに発語すること。
〇リズムの変化、特に、三連符と十六分音符四つの違いに注意する。十六分音符を急がないこと。
〇音の不確かなところは、しっかり自主練習しておくこと。
 また、個々の箇所のついての具体的な注意点は練習録音を聴いて確認し復習しておきましょう。
 さて、今日はおめでたいニュースが二つありました。
 一つ目は、最近入団されたアルトのRさんが、臼杵で行われた某国営放送の”のど自慢”(「〇〇Kのど自慢」)に出場され、見事合格した上に何と今週のチャンピオンに選ばれましたー! 素晴らしいの一言。その上手さは群を抜いていましたねえ。おめでとうございます!
 そして二つ目は、我が団の最年長であるアルトのZさんが、この度めでたく卒寿を迎えられることになりました!これも素晴らしいの一言です。正確にはまだ89歳でいらっしゃるのですが、本日お祝いをしました。まことにおめでとうございます!
 90歳になる今もなお現役団員として歌っていらっしゃるご様子は、生き生きとして本当に楽しそうです。「音楽・合唱で人生を楽しむ」という我が団のモットーをまさに実現しておられます。私たちの目指す姿がそこにありますね。Zさん、これからもお元気でずっと歌い続けてくださいね。
 最年少Rさんと最年長Zさんの年齢の開きは60歳です。でも、これほどに世代が違っていても、いい音楽作りを目指す姿勢は同じ。純粋に音楽・合唱を愛し楽しんでいます。そんな仲間が集う大分中央合唱団。こんな合唱団は、他にはなかなかありません。そこの歌好きなあなた、私たちと一緒に歌いませんか。
 次回の練習は3月31日(日)19:00~(コンパルホール300会議室)、今年度最終日です。土曜日練習ではありませんので注意してください。
 
2024年3月16日(土)
♦ 譜読みを確実に
 本日は『島よ』のⅢ曲~終曲(メインはⅢ・Ⅳ曲)の練習でした。
 昨年末に音取りをしてからしばらく放置し、久し振りに練習したのが先月半ばだった『島よ』ですが、この一か月というもの苦戦が続いています。結構音が跳躍しており、音符には臨時記号がたくさん付いています。悩ましい半音進行もあります。リズムが思ったよりも複雑でテンポの変化や揺れもかなりある。いえ、愚痴っているわけではないのですよ。でも、どうやら一筋縄ではいかない様相を呈してきました。
 中でも一番問題なのが「島よ、島よ、島よ、島よ~」です。リズムは頭では分かっています。でも歌ってみると、なんでこんなにもうまくいかないのか。この曲の心臓とも言うべき大事なフレーズなのに。過去に歌った経験のある人もいるし、当初の見通しでは楽勝だったはずでは…。
 思うに、この曲を歌ったことのある人に大きな落とし穴がありそうです。たぶん、歌ったのはかなり前(中には筆者のように半世紀ほど前という人もいる)と思われます。当然、かなり若かったでしょう。今より感覚が鋭く体力もあったに違いない。反射神経もよければ運動能力も高いはず。だから、その当時はそれほど苦労しなかったものが、今は思うようにできず「あれ?」ってことになっているのでは?そして、自信がなくなり焦った挙句に事態はさらに悪化する。いえ、自分がまさにそれなので。
 では、それを理由に適当なところで妥協するのか?答えは否!なぜなら、より良いものを目指す姿勢が芸術や文化を深化させ、年齢に関係なくそれに関わる人間を成長させるから。もっと言えば、豊富な人生経験が表現に厚みを出すことだってある。だから「これくらいでいいや」はあり得ない、と声を大にして言いたい!
 我が団が掲げている永遠のテーマ「みえてくるみえない世界」とは、まさに音楽・合唱のより高みを目指す姿勢を象徴していると思うのです。
 書いているうちに、ちょっと熱くなってしまいました。
 で、長々と書いていますが結局何が言いたいのかというと、ちょっと見通しが甘かったかなと。つまりは、音もリズムも全然正確でないので、初心に帰って譜読みをきちんとしましょう、ということです。音とリズムが不安で不安定な状態では細やかな表現はできません。よって曲を深めることもできません。だから、譜読みを頑張ろう、ということですね。
 それと、いつも書いていますが、練習録音をしっかり活用しましょう。細かい注意点がよみがえります。
 詩もちゃんと読まなくてはいけません。作品世界を自分なりに考えてみようと思います。「島よ、お前は私ではないのか」と詩人伊藤海彦は問うているのです。果たしてその心は…?
 次回の練習は3月23日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。先週から一転し、今週は暖かい日が多かったです。でも、このまま春本番になるかと思いきや、来週は寒の戻りがあるとか。暑いのも嫌だけど寒いのも嫌です。なかなか思うようにはいきませんね。
 
2024年3月9日(土)
♦ 三月ですが寒いです
 前回が水曜日の練習だったからか、何だか随分間が空いた感じがします。今日は『島よ』からⅠ・Ⅱ・Ⅲ曲を練習しました。ボロボロの段階から少しずつ前進しているとは思うのですが、目指すところはまだまだ遠いようです。でも諦めずに一歩一歩進むしかありません。まさに"千里の道も一歩から"です。
…「島よ、島よ、島よ、島よ~」の部分がどうしてもリズムに乗れません。もちろん、正しい音であることが大前提ですが。今日もかなりの時間を費やして練習しました。
 最初のアルトのハミングからタイミングを計って三連符の「島よ~」に入るのですが、裏拍で入るパートが特に難しそうです。また、低い音は響き出しがどうしても遅くなるので、音の立ち上がりを早くする意識が必要です。
 上手くいかないときは、一人で4回つなげて「島よ、島よ、島よ、島よ~」と歌ってみる。次に、全てのパートを歌っているつもりで自分のパートのところだけを歌ってみる。ポイントは、自分の歌っている「島よ」が(タイでつながっているところを除いて)他のパートと重なっていないか(重なっていたら間違ったリズムで歌っている)ということ。これを繰り返し練習するしかないようです。
 入るタイミングだけではなく入った後の長く伸ばす音(「よー」で音が重なる部分)も注意が必要です。mp だからといって弱々しく歌うのではなく、喉をよく開いた伸びやかな響きで厚みのあるハーモニーを作り、それを維持します。
 発声面での注意としては、「し」の音で響きを落としてしまうと次の「ま」の音が上がり切れなかったり、「ま」が突出したりしてしまいます。「島よ~」という一つのつながった言葉がスーッと自分から離れていくような感覚で歌います。
 それとアルトさんは、最初のハミングにはこの曲のテーマである「島よ~」の部分を引き出す重要な役割がある、ということを自覚して歌いましょう。それには勢いとエネルギーが必要です。単調な歌い方にならないよう注意し、次第に膨らんでいくイメージでしっかり響かせます。
 この冒頭部分で『島よ』という組曲全体の印象が決まってしまう、と言っても過言ではありません。今日の練習の最大のポイントでした。これから始まる壮大な物語を予感させる大事な部分です。mp であっても豊かな響きがほしいところ。それでも少しずつは良くなっています。この先の伸びしろを信じて頑張りましょう。
 さて、この後から本編が展開されるわけですが、細かい注意点については(も)練習録音を聴いて確認しておいてください。要復習です。どの曲にも言えることですが、まず音とリズムを確かなものにすること。それから、強弱の意識や語感・フレーズのイメージを持って歌うこと。詩を読み込むことも大切です。
…テンポの変化、曲調の変化に対応して歌いましょう。decresc.で音がしぼむのが早すぎます。他の曲も同様です。響きと強さを維持して最後で弱める感じです。弱めると言ってもしょぼくれるのではなく支えや響きは残ります。
 p.14Allegretto部分のバスさん、入りに大苦戦中です。八分の三拍子を二拍子のように体感してしまうと、正しく入るのはほぼ不可能。入りの八分音符が十六分音符のように短くなってしまいます。3拍でカウントする練習が必要ですね。
…音・リズムともにまだまだ危ういところ満載です。要(たっぷりめの)練習。
 『島よ』はこんなにも重量感のある曲だったんだなあと再認識させられます。ピアノ伴奏もボリュームがある上に色彩感豊かです。ということはピアニストがとても大変ということ。徳久先生に負けないよう、私たちもしっかり頑張らなくてはいけません。大中恩先生が草葉の陰で嘆かれることのないよう、心して練習に取り組みましょうね。
 次回の練習は3月16日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。引き続き『島よ』を練習します。復習・予習しておいてください。
 三月に入ったというのに、いつまでも寒いです。一時期の暖かさはどこへ行ったのでしょうか。それでも今季は暖冬だそうで、それくらい寒暖差が大きいということでしょう。だからなおさら体調を崩しやすい。みなさん、くれぐれもお気を付けくださいね。
 
2024年2月28日(水)
♦ 水曜日に「今晩は」
 イレギュラーな水曜日練習でしたが、予想以上に人数が集まってよかったですテノールに現役学生さんのゲストもあり、ただでさえ元気なテノールが輪をかけて元気でした。ゲストさん、また歌いに来てくださいね。
 本日は2月最後、新見先生の練習日です。
☆『Locus iste』
 この曲は和音感覚を磨くのにもってこいです。耳をよく開いて他パートの音を聴き(その前にパート内の音を聴き合うのは言うまでもありませんが)、自分の音が和音のどの位置であるのかを実感しながら歌います。以前新見先生から、平均律と純正律の違いの話がありましたが、少し分かってきたような感じです。「この音は少し低めで」との指示があると、それを意識してピッチを微調整してみます。そうするとあら不思議、響きが心地よくなるではありませんか!自分で判断して調節するのはなかなか難しいですが、先生の指示や上手くいったときの感覚を忘れないことで、良い響きを実現できる確率は俄然高くなります。新見先生いわく「ここに来るまで十年かかりましたね。でも、諦めないことが大切です。」
 細かい注意点はぜひ練習録音で確認してください。ここでは主なものだけ挙げておきます。
〇長い音符がその場につかまってしまいがち。先を見通した伸びやかな音にしてほしい。
〇四分音符を単調な音の羅列にしない。フレーズとして音楽が流れるように歌うこと。
〇和音の変化を担う音は重要。くっきりとした響きで歌うこと。
〇時折出てくる「付点八分音符+十六分音符」のリズムをいい加減に歌わないこと。
〇多くの音が重なるときはなるべくビブラートを減らすこと。コントロールする力を持とう。
〇強弱の変化がもっとほしい。
〇言葉の意味を理解した上で、語感を意識して歌ってほしい。(例:「Deo=神」のように、大切な言葉は文の途中であっても大文字で始まっています。)
☆『ラシーヌ賛歌』
 いい響きをつなげてひたすらレガートで歌います。でもこの曲も、うっかりすると単に音符が並んでいるだけという歌い方になりがちです。ピアノ伴奏が常に三連符を奏でていますね。四分音符の中にその動きを感じながら歌いましょう。それから、やはり強弱の変化をもう少し際立たせて歌ってほしい、とのこと。f はもっと積極的に歌いましょう。ただし、pp の中のcresc.は、あくまでもその範疇の中でお願いします。最後の「comblé!ー」はppp で伸ばしますが、語尾を収める感じではありません。「!」が付いているので、いい響きを最後まで保ちつつ高揚感を持って終わります。
 でも、だいぶんいい感じになってきました。
☆『島よ』Ⅰ・Ⅱ
 リズム・音程・和音の響きやバランスを丁寧に確認していきました。また、言葉として聞こえるよう語感を意識して歌うことにも注意しましょう。これも、細かくは練習録音を聴いて復習してください。
Ⅰ…「島よ、島よ、島よ、島よ~」の部分は、三宮さんの特訓のおかげで前々回のボロボロの段階からは進化しているのですが、まだまだ上手くリズムに乗れていません。要練習!一拍を、八分音符・三連符・十六分音符で歌うときに、音符が細かくなるほどに急いでしまいます。慌てず拍の頭を揃える意識を持って歌いましょう。音が跳躍するところは、高い音が突出しないようにすること。和音の音程・響きをしっかり決めること。語尾に当たる音符が短くなりがち(特に四分音符)なので、音符の長さ分、響きをきちんと保つこと。
Ⅱ…曲調が変わります。歌い出しでその色合いの変化を出したいですね。八分の三拍子のリズムに気持ちよく乗って歌いましょう。一つ一つの音が切れるのではなく、言葉・フレーズが途切れず響きがつながるように注意します。p.12のアルトパートソロは、歌い出しから堂々としっかりした響きで歌いましょう。そしてフレーズ終わりの「あした」まで響きを保ちます。p.14のAllegrettoの部分はリズムの捉え方に注意が必要です。3拍で数えないと「なぜ、なぜ、なぜー」が上手く入れません。p.19のAndante部分は低音でもあり、発語をより丁寧に心掛けましょう。
 次回は3月9日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。秋の演奏会まであと8か月。長いと思うか短いと思うか?
 感染症の流行に加え、花粉も飛散しています。季節の変わり目で寒暖差も大きく、体調を崩す人が増えています。みなさん十分お気を付けくださいね。お休みの方は早く元気になって復帰されますよう、首を長くして待っていますよー。
 
2024年2月24日(土)
♦ +音楽教室
 時々開かれる三宮音楽教室。まずは音と和音の呼び方についての講義から始まりました。和音のお話のときには、今日お迎えした木下文葉臨時講師により、実際に和音を弾きながらの解説をしていただきましたさすが現役の音楽教室の先生です。分りやすい!
 次に音程感覚を磨くための実践練習です。基本となる音を記憶してそこに戻りつつ、音の幅の変化に従って正しい音で歌う。これが難しいんですねえ。ピアノの音の補助があってもなかなか正しい音では歌えません。でも、諦めずに練習すればいつかはできる!…できるかも。うーん、できるかなあ。できればいいなあ…。……。
 「でもやらないと始まりませんから、ぜひお家でしっかり練習してみてくださいね。」(by三宮)。そうです。より良いハーモニーを追求するには、より正しい音程感覚が不可欠なのですから。
☆『ラシーヌ賛歌
 音には大分慣れました。次は懸案のフランス語です。Rさんにお手本で読んでもらい、フランス語講座の開催です。日本語にはない母音がいっぱいあるのでなかなか大変。カタカナを書き込んでいても、それをフランス語らしく発音するのは容易ではありません。でも、そばで生のフランス語が聴けるのは本当に有難いことです。私たちも耳を鍛えて頑張りましょう。
 さて、フランス語で歌ってみます。ちょっとはそれらしくなってきたものの、まだまだぎこちなさが目立ちます。発音を気にするあまりにフレーズのつながりが途切れてしまっては本末転倒です。滑らかに読めるよう練習しておきましょう。
 この曲の美しいメロディには柔らかいフランス語がよく合います。いい響きをきれいなフランス語に乗せて歌いたいですね。(※もう一つのフランス語の曲『パヴァーヌ』が、ほとんど手つかずなのがかなり気になる今日この頃。予習しときましょうね。)
☆『島よ
 さて、先週はボロボロでした。まずは「島よ、島よ、島よ、島よ~」の特訓からです。リズムを確認するために全部のパートを続けて歌ってみました。そうすると、どこで自分のパートが入ればいいのかがよく分かります。4回の「島よ」が終わってからの二分休符をたっぷりと感じることも大切です。超ゆっくりだったらなんとか入るんですよね。でも、少し速くなると途端に入りそこなうパートが出てきます。そして音程はいい加減になるという悪循環です。それに上昇はできても下降はできない、という応用力のなさも露呈しました。
 特訓の結果だいぶんマシにはなったのですが、かなり自信なさそう。「これであっているのかなあ?」という不安な感じがすごく伝わってきます。ここをばっちり決められるように早くなりたい。伸びしろはまだまだたくさんあるようです。
 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲと歌いましたが、音もリズムも怪しいところがたくさんありそう。そこも含めてお家練習は必須ですね。
 今日は徳久先生がお休みのため、木下先生にピアノをお願いしましたが、いつものようにスーパーウーマンぶりを存分に発揮されておられました。楽譜は全て今日その場で(しかも練習開始3分前に!)お渡ししたもの。もう、足を向けては寝られませんね。本当に有難うございます。
 中央合唱団はいろんな方々に支えられて今があります。それを心に刻んでしっかり頑張りましょう。
 次回は2月28日(水)19:00~(コンパルホール300会議室)です。滅多にない曜日ですので、お間違えなきようお願いします。それと、体調不良のみなさんのお早い回復を願っています。
 
2024年2月17日(土)
♦ 響きを追求した日
 先週に引き続き『草原の別れ』『ラシーヌ賛歌』の練習です。後半は『島よ』の思い出し練習とおまけの『筑後川』でした。
☆『草原の別れ』
 まず母音唱をして響きをつなげることを意識しました。もちろん、浅い発声にならないよう要注意です。その後に子音を足して、通常の歌詞で歌ってみました。ずいぶん響きがつながってきた感じがします。響きが途切れると、各パートの音が重なった時にきちんとした和音になりません。でも、全体として和音の響きが厚くなり、ハーモニーが充実してきた印象です。音程・響きが良くなってきたので、後は強弱や語感等の細やかな表現に留意していきたいですね。
☆『ラシーヌ賛歌』
 フランス語の発音練習もしたいのですが、まだまだ時期尚早。とにかく確かな音程といい響きで歌えるようになりたい。というわけで、「ラ・ラ・ラ」唱で響きを追求して歌ってみました。先週、新見先生から、音の不確かな点をかなり指摘されていたのですが、こちらも改善された印象です。みんな、復習を頑張ったのかな。"努力は裏切らない!"ーいい言葉です。
 この曲も、音に慣れてきたら次は強弱等の曲想を意識して歌ってみましょう。
 それと、難関のフランス語については、各自で読みの練習をしておくこと。参考資料・音源があるので自主勉強ができるはずです。会話と舞台語とでは発音が違うことがままあるので、お助けグッズをしっかり活用してちゃんと読めるようになっておきましょう。ちなみに、筆者は迷わずカタカナで書き込みをしました。
 もちろん、まだほとんど練習していない『パヴァーヌ』も同じことです。まずは予習ですね。
☆『島よ』
 さて、かなりのご無沙汰の『島よ』です。最後に歌ったのはいつか?練習日記をさかのぼってみたら、なんと去年の12月1日が最後でした。二ヶ月半が経過しているわけです。「今期は音取りが順調だ」と何度も書いていたのですが、結果やいかに?
 歌ってみて確信しました。人間は忘れる動物であることを…。やっぱり練習しないとダメですね。もう、楽譜を追うのに必死で他パートを聴く余裕がありません。はっきり言って"ボロボロ”でした。如実に表れていたのが「島よ、島よ、島よ、島よ~」のパートリレー。これ、この曲の心臓みたいなもの。去年はもうちょっとテンポよく歌えていたはずなのに、今日歌ったら全然はまらないではありませんか!音も怪しい。
 でも、これくらいで心折れたりはしません。(去年の『嫁ぐ娘に』でメンタル鍛えられました。)これも考え方次第です。伸びしろ無限大ということで、俄然やる気が湧いてきました。いえ、決して負け惜しみではありません。実際やるしかないですから。
☆『筑後川』
 『島よ』に比べれば、記憶に新しい分(今年に入って練習しています)、気持ちよく歌えました。体力も使いますが、やり切った感は大きいです。でも、一つだけずっと気になっていることがあります。「Ⅳ 川の祭」の最後のポルタメントがはっきり言って下手です。間延びしてしまりがない。「これ、何とかしなくちゃ」と思う今日この頃でした。
 次回の練習は2月24日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。大きな課題も見つかりました。しっかり自主練習しましょうね。体調にも十分お気を付けください。
 
2024年2月10日(土)
♦ 譜読みに邁進した日
 先週から取り掛かった新曲『草原の別れ』『ラシーヌ賛歌』の譜読みをさらに進めていきました。
 新見先生からかなり具体的に指摘を受けていますので、練習録音をよく聴いてしっかり復習し、次回の練習に活かしてください。
 ピッチについては、第何音であるかによって高めであったり低めであったりすると、以前、平均律と純正律の違いということで新見先生から解説がありましたね。譜読みの段階から意識して、より響き合う音を目指していきましょう。
 また、日本語の曲については、最初から語感やフレーズを考えた歌い方を心掛けたいものです。強弱についても気を付けたいところ。いい加減に譜読みをしていると、結局最後までいい加減だったということになりがちです。
 ともあれ、まずは正しいピッチの安定した音で歌えるようになること。自分ではちゃんと歌っているつもりでも、録音を聴くと「あれれ?」となることは結構多いです。全体録音のほかに自分の声を録音しておくとさらにいいですね。できていないところが恥ずかしいくらいにはっきり分かります。団長も言っていましたが、絶対おススメですよ。
 ところで、今日は本物のフランス語を聞きました。スイス出身のRさんによるフランス語講座(!)が行われたのです。(前回、Rさんは4か国語を操ると書きましたがそれは間違いで、実際は5か国語を操るペンタリンガルでした!)『ラシーヌ賛歌』は、かつて(しかもフランス語で)歌ったはずなのですが、いやあ、やっぱり本物は違う。日本語にはない音がいっぱいでした。でも、面白い。フランス語といいお友だちになれそうです。それに、これからは分からないところがあればすぐに聞ける。なんと恵まれた環境にあるのでしょう。大分中央合唱団は無敵になりましたね。
 加えて、団長の解説文・Sさんの音取りCDと、新曲のお助けグッズも揃いました。でもみなさん、これらはあって当たり前ではないのですよ。だから、しっかり活用して上手くなって、団員を助けてくれる方々へ恩返しをしましょうね。
 さて、本日またまた見学者が来られ、即日入団の運びとなりました。ソプラノIさん、大分中央合唱団へようこそ!私たちは、より良い音楽づくりを目指して日々活動を続ける合唱団です。一緒に「みえてくるみえない世界」を追求しましょう!
 次回の練習は2月17日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 新型コロナ・インフルエンザの罹患者が増えています。その他の感染症も流行っているようです。くれぐれも注意してくださいね。
 
2024年2月2日(金)
♦ 音取りに邁進した日
 本日の練習会場は、ピアノがないコンパルホール400会議室です。ということで、"音取りデー″となりました。『草原の別れ』(阪田寛夫作詩/大中恩作曲)『ラシーヌ賛歌』(フォーレ作曲)『パヴァーヌ』(フォーレ作曲)の3曲を、三宮さんの指導の下ひたすら譜読みしました。(移動ド読みで、脳もさぞや活性化されたことでしょう。)
 『草原の別れ』は2022年度の全日本合唱コンクールの課題曲でした。だから、歌ったことはなくても知っている、という人は多いと思いますが、作曲されたのはもうずいぶん前のことで、大中恩氏の初期の作品です。
 筆者は、今から約50年前、学生時代に入っていた合唱団の愛唱歌としてこの曲に出会いました。その当時は「あじさーいいろっに―(紫陽花色に)はなーやっぐそっらー(華やぐ空)」と、まるで行進曲のように弾んで元気よく歌ったものでした。しかし、一昨年、コンクールの課題曲として超レガートに演奏されるのを聴いたとき、大きな衝撃を受けたのです。「そうか、この曲は別れの曲だったんだ!」。何と、50年近くたってようやく自分たちの間違いに気付いたというわけです。今さらですが、ちゃんと歌詞を読んでイメージを持って歌わなくては、と肝に銘じたことでした。
 『ラシーヌ賛歌』『パヴァーヌ』も美しいメロディで広く知られている名曲です。でも、知っているからといってすぐに歌えるわけではありません。
 『ラシーヌ賛歌』は過去に当団で演奏したので、現団員の中にも歌ったことのある人がたくさんいます。でも臨時記号・半音進行が随所にちりばめてあり、これをきちんとした音で歌うには細心の注意が必要です。おまけに歌詞は、ほとんど馴染みのないフランス語。正確な発音はもちろんのこと、歌詞の意味を理解しフレーズとして表現するとなると、かなりハードルが高いと言えるでしょう。『パヴァーヌ』にいたっては、筆者はこの曲に合唱が付いているとすら知りませんでした。合唱曲としてはまるっきり「初めまして」の状態です。こちらも、もちろん歌詞はフランス語。これまで結構いペースで練習が進んできたのですが、ここに来て大きな壁が立ちはだかりました。
 でも大丈夫。今年の中央合唱団は一味違います。着実に力を付けて来ている昨今、これくらいの壁ではへこたれません。壁が高ければ高いほど、厚ければ厚いほど燃えるのです。団員の熱意と団結力で乗り越えられるはず。それに、フランス語に関しては四ヵ国語を巧みに操るRさんがいるではありませんか。Rさんの助けがあれば、フランス語もきっと攻略できます。さらに団長の解説資料もあるし、その上Sさんの音取りCDもある!もう鬼が金棒持って鉄兜をかぶっているようなものですね。
 というわけで、我々の未来は明るい!これからも頑張っていきましょうね。
 次回の練習は2月10日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。また、元気に集まりましょう。
 
2024年1月27日(土)
♦ 深めていこう
 一通り音が取れたものについては、より良いものにしていく段階に入りました。より音楽的な表現を目指します。
☆ Christus factus est
 「ロマン派以降の音楽ですから、同じ音が二つ並んでいても全く同じ音量であることは基本的にありえません。」(by新見)。つまりは、言葉を表現しようとすると言葉の持つリズムやアクセントによって自然に音量は変わってくる、ということです。また、cresc.decresc.の記号は、その表現をするための手助けと理解しましょう。さらに、ア・カペラの曲は強弱の差が付きにいので、(そうならないよう)p はもっと集中した音に f はもっと大きく広がりのある音にしてほしい、とのことでした。
 一つ一つの言葉を丁寧に音に乗せていく感じで歌い、しかもいい響きが変わらずにつながるよう注意しなければいけません。フレーズの終わりに近づくとどうしても息が足りなくなり、響きが落ちてしまいます。そうならないためには、支えを維持することと先を見通しての息の運びが必要になりますね。
 5小節目~10小節はパートの動きがそれぞれ異なり、追いかけたり音がぶつかったり絡まり合ったりします。それが際立つよう、意志を持って音の変化を明確に表現しましょう。f のさらなる広がりほしいです。
 「mortem」とは「死」を意味します。重々しい語感を表現したいところです。13小節目のバスは、それをさらに強く厳しく表しましょう。それを受けて上三声は、音のぶつかり合いにひるむことなく(音が不安だとぶつける勇気が出ませんよ)しっかりとf で歌います。その後急激にpp まで小さくなりますが、緊張感をなくさないこと。アルトは音の変化をしっかりと歌いましょう。
 Aからは転調し曲調も変化します。p からf へ上っていく感じ、さらに転調してmf からff へ上っていく感じを、かっちりした響きで表したいです。ff まで持っていくには覚悟も必要とのこと。ソプラノ、八分音符で動くときの裏拍の音が遅れないように。Bでp になりますが、音は小さくても密度が薄くならないように注意しましょう。主音付近を歌うアルトがしっかりした音になると和音が落ち着きます。次のmf 部分は同じフレーズを繰り返して思いをさらに強くしています。32小節の「nomen」の語尾「men」は「no」の響きに乗せたまま納めるように歌いましょう。
 Cの最初は「ド・レ・ミ」という隣り合った3音がぶつかり合います。確かな音で歌い出したいですね。37小節のアルト、H音はくっきりと歌いましょう。40小節の「super」はff のままで歌い切り、次のp には細心の注意を払って入ります。D部分は各パートの動きが分かるよう入りの音をはっきりと歌いましょう。ソプラノは音をずり上げずに入りかつ緩ませないこと。E部分のテノールは正確な音で動きましょう。
 F部分は61小節の初めまでff を維持すること。言葉を発するスピードが失速しないように注意して音量と響きを保ちましょう。次の女声のpは、恐る恐るの「ビビら―と」(by新見)にならないように音を確実にしておきましょう。男声は大きくなりがちなので、和声を壊さないよう音量に注意すること。G部分、アルトは言葉よりも響き優先で歌い、テノールはアルトの音を意識して半音のぶつかり合いをきっちり出しましょう。H部分、ソプラノは音がずり上がったりふらついたりしないように注意。他3パートのD音にきっちり寄り添って入ること。音量についても大きくなりすぎないように注意が必要です。各パートとも緊張感を持ってpppで入ります。そこから少しずつcresc.し、最後はdim.しつつ美しい響きで終わります。
 気を付けることが満載の曲ですね。でも、これらの課題がクリヤーできたら涙が出るくらい美しい演奏になること間違いなし。目標は高く頑張りましょう!
☆『筑後川』
Ⅲ 銀の魚…言葉のニュアンスがうまく表現できていないところがあります。単なる音の羅列にならないよう、語頭をはっきり出す、言葉のまとまりを意識する等の歌い方が要求されます。音の動きが言葉のアクセントと異なっている場合は特に注意が必要ですね。日本語らしく聞こえるように意識して歌いましょう。また、曲を通してほとんどレガートで歌いますが、pp が寂し気に聞こえるとのこと。明るい音色を心掛けましょうね。decresc.部分では早く音がなくならないように注意します。
 音が取れていないところは要復習。
Ⅳ 川の祭…滑舌よく歌いましょう。歯切れよくリズミカルに歌いたいですが、部分的にレガート気味のところがあるので歌い分けが必要です。それはともかく、歌詞を何回も読んでリズムに乗ってしゃべれるようになることが先決です。まだまだお祭りのリズムにはほど遠い感じですね。一、十、百、千、万を間違える人(筆者のことですが)は覚えるしかありません。それから、ページをめくっていてリズムに乗り遅れるという人は、めくる練習が必要かも?
Ⅴ 河口…フィナーレ感をもっと出したいです。大上段に振りかぶって大袈裟に歌い出しましょう。そして、f をしっかり歌う、最後まで歌い切る、ということももちろん大切ですが、「途中のf でない部分が休憩ポイントのようになっておざなりになっているのが気になる」(by新見)ということです。言葉がしっかり伝わるよう丁寧に歌いましょう。
 筑後川は大分県の海へ流れ込む川ではありませんが(本流の水源は大分県にありますけどね)、それぞれが自分の身近な川に置き換えてイメージしつつ歌いたいですね。ちなみに、テノールのRさんにとっては故郷の最も馴染み深いの川とのこと。Rさんの気持ちを想像し共有して歌うのも大いにありだと思います。
 今日で1月の練習が終了しました。次回は2月2日(金)19:00~(コンパルホール400会議室)です。体調を崩している人が早く良くなりますように。
 
2024年1月20日(土)
♦ 着実に
 前回の練習を踏まえてブルックナーから。
☆ Locus iste
 他パートの音を聴くことが、以前よりも随分できているように感じます。互いの音を聴き合うことにより、基本的な和音の響きが安定してきた印象です。また、ピッチの低い音を自覚できるようになりました。分かれば修正することができます。後は、いい響きが変わらずにつながるよう注意すること。どうしても、母音や子音の影響を受けて、いい響きが途切れることがあります。「ラララ」で歌うと上手くいくのに歌詞になった途端に響きがつながらなくなる、というのはありがちなことです。でもそれがなくなると、ひたすら美しい響きが流れることになります。それと、強弱への意識も忘れずに。
☆ Christus factus est
 こちらは、まだまだ練習が足りない感じです。音にも不安が残ります。不確実なところはしっかり復習しておきましょう。連続して転調していく部分は、調性の変化がもっと際立つといいですね。何はなくとも、まず音をしっかり取ること。
☆ 『筑後川』
 前々回歌ったはずなのに忘れていますよー。今日は「Ⅰ みなかみ」「Ⅳ 川の祭」「Ⅲ 銀の魚」のおさらいをしました。歌っているうちに思い出してきましたが、もっと各自歌い込みが必要です。いつも言われることですが、いい演奏を聴くなどして、どう歌えばいいのかという具体的なイメージを持ちましょう。
 それでも、例年になく順調に練習が進んでいます。ちょっと、いえ、かなり嬉しいです。ますますやる気が湧いてきます。
 さて、次回は1月27日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。新見先生練習の予定。どの曲の練習でもいいように、復習をよろしくお願いします。
 依然、体調不良でお休みという人が多いです。年末年始の疲れが出るころでもありますね。調子が悪い時は無理をせず休養しましょう。それと、引き続き感染症等への予防策もお忘れなく。
 
2024年1月14日(日)
♦ ブルックナー
 今日は、練習会場がピアノのない400会議室だったので、無伴奏曲のブルックナーにみっちり取り組みました。そして、とても良い練習ができたと思います。途中から徳久先生も歌ってましたー。
 始めに新見先生から、平均律と純正律の違いについてのお話がありました。和音を聴き比べてみると、何となく違うのは分かる。でもどう違うのかがさっぱり分かりません。答えは、例えば「ド・ミ・ソ」の和音の場合、ドは主音なので同じ高さとして、平均律よりも純正律の方がミが微妙に低くソが微妙に高い、とのこと。言われればそんな気もするけど、なかなか聴き分けられません。個人的な印象ですが、平均律の方がカラッと乾いた感じで、純正律の方がちょっと湿った感じがしました。
 それはともかく、これを意識して歌うのは至難の業だということは理解しました。なので、とりあえず正しいと思う音で歌ってみて、あとは(できるできないは別にして)先生の指示通りに歌うことにします。
☆ Locus iste (この場所を作りたもうたのは神である)
 2回目の練習ですが、音はまずまず取れているようです。でも、休符の後の音が自信なさげと指摘されました。不安な人は要復習。今日の練習でも、音を確かめるために、まずは「ラ」で歌ってみました。
 出だしの音は「ド・ミ・ソ」の和音です。だからミを歌うアルトはやや低めで大正解?それと、ピッチが同じでも、発声次第では上ずって聞こえたり低く聞こえたりする、ということも指摘されました。やっぱり発声は大事ですね。
 それと、長い音を歌うときに短い音と同じテンションで向かうと音の圧力が薄まってしまう、とのこと。次の音へ向かうエネルギーがほしい(新見先生がよく言われるところの「Shapeして=立体的に」)、ということです。また、音が下がって終わる時はそこで緩めない、さらに、その後に休符があるときは、それを強く感じてほしい、と。そうすることで、降りた音がしっかりしてコントロールしやすくなります。
 やはり、フレーズが終わって次に始まる音が相当不安げです。実際とても怪しい音になっています。ただ、歌ううちにだんだん軌道修正されて最後はつじつまが合う、という不思議な現象も起こっています。これは成長の証と言うべきか。でも、途中がそれではいけないので、変化していく一つ一つの和音を確実に響かせたいですね。臨時記号がたくさん付いている辺りは特に注意が必要です。
 それでは歌詞で歌ってみましょう。音の長さをイメージして(弧を描くように距離を感じて)歌います。それによって次の音をどうつかむかが分かります。「そうすると指揮者が要らなくなりますね。」(by新見)。いやあ、極論はそうかもしれないけど、指揮者を見るのが大好きな(もはや生きがいとも言うべき)筆者はとても困ります。でも、言われていることは分かりますね。周りの息遣いをよく聴いて音の長さのイメージを共有することはとても大切です。そうすることで、自分勝手な演奏はなくなるはず。
☆ Christus factus est (キリストは私たちにために)
 「何があっても最後まで歌ってみましょう!」という新見先生のお言葉のもと、初めに通して歌いました。かなり迷走しているなあとは思っていましたが、後で録音を聴いてみたら想像以上の混乱ぶり。でも、またもや最後はつじつまが合うという奇跡的な結末でした。やはり修正能力が高まっているのでしょうか。それとも、たまたまそうなっただけ?新見先生からは「諦めない気持ちは大切ですねえ。」という半ば呆れたような感想をいただきました。とはいえ相当危険な部分があったので、これも確認方々まずは「ラ」で歌います。
 思いがけない音の展開や音のぶつかり合いがあります。しっかり音をつかまないと、曲の美しさは到底表現できませんね。歌詞で歌おうが「ラ」で歌おうが、しっかりと響きを付けることを意識しましょう。最初の方に出てくる十六分音符には注意が必要です。リズムが流れないように短くはっきりと入れます。
 7~10小節にかけて、アルトとベース、ソプラノとテノールの間で音のぶつかり合いが頻繁に出てきます。そこを意識して美しく響かせたいです。決して弱々しくならないこと。音のぶつかり合いを「不協和音」と言いますが、その緊張感のある音はとても美しいとのことでした。その後の単音、それからの柔らかい和音。ここで新見先生の名言「フレーズはセルフサービス(自分で作る)」が登場。フレーズのイントネーションをしっかり表現しましょう。それから、バスの旋律に続いて意外な和音の展開があり(初めはf )、その後 D♭durの「ド・ミ・ソ」に美しく収束します。
 A部分、長い音符の中にも八分音符の動きを感じましょう。また、音が下がって終わる時は、前曲と同じくテンションを緩めずに次の休符を感じること。そうすると音楽が止まりません。そして、A→B→C部分へとさらに転調が続き、臨時記号のオンパレードとなります。音を確実に自分のものにしておきたいですね。今日上手くいかなかったところは、しっかり復習しておいてください。
 D部分の八分音符で遅くならないように注意しましょう。他パートの動きをよく聴くこと。アルトは f の音が突出しないようしっかり下向きに支えましょう。E部分、アルトの跳躍も大変ですがテノールの音も複雑で大変そう。お互い頑張りましょうね。F部分の fff は一番の聴かせどころです。力任せではなく美しく響かせましょう。Gから曲は次第に収束していき、厳かに終わります。
 さあ、歌詞で歌ってみましょう。出だしの「Christus」の〔k〕は時間をかけて発語します。
 最初とは大違いで(時々新見先生に補助輪を付けてもらいましたが)だいぶん整理されてきた感じです。でもまだ怪しい音がありますので、もっと自信を持って声を出せるように歌い込んでいきましょうね。でも、2回目でこんなに中身の濃い練習ができたのは嬉しい限りです。丹精込めて音取りCDを作ってくれたSさん、本当にありがとう!
 それにしても、ブルックナーのモテットは美しいですね。筆者は初めて歌うのですが、新見先生の「ブルックナーはとっつきにくいけど良さが分かると沼にはまります。」という言葉通りになりそうな予感がします。
 次回の練習は1月20日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)、いつもの場所でいつもの時間通りです。
 このところ体調を崩す人が多いようですので、くれぐれもご用心を。
 
2024年1月6日(土)
❤ 歌い初め
 年頭に飛び込んできたのは衝撃的な災害と事故のニュースでした。不穏な幕開けに心がざわざわし「これ以上悪いことが起こりませんように」と願わずにはいられませんでした。被災された方々は、まだまだ日常とは程遠い状況下にいらっしゃることでしょう。どうか一日も早く安寧が取り戻せますように。
 私たちにできることは限られていますが、まずは一日一日をしっかりと生きることだと思います。そして、大分中央合唱団のメンバーとしてやるべきことは、音楽・合唱ときっちり向き合い精一杯歌うことだと思います。2024年も音楽の溢れる年にして、音楽の力で困難を乗り越えていきたいですね。そして、宮本先生・新見先生・徳久先生、今年もどうぞよろしくお願いします。
 さて歌い初めの本日は、今年生誕200年であるブルックナーのモテットから。「Locus iste(この場所を作りたもうたのは神である)」「Christus factus est(キリストは私たちのために)」の2曲です。高橋団長が参考資料を用意してくれました。みなさん、お勉強してくださいね。
 まずは「Locus iste」。昨年末にアルトSさん労作の音取りCDをもらっていたおかげで、ちゃんと予習ができていたようです。新見先生に「初回にしてはいい感じですね。」と言っていただき、気をよくする団員たち。でもでも、これからどう成長するかが肝心なのですよ。音程については「大体よかろう」ではなく、正しいピッチで歌えることを目標としましょう。そして、そこに声の響きや表現上の細やかな注意点が加わります。言葉の意味も考えなくてはいけません。和音については、積み重なった何番目の音であるかによって高め・低めが異なります。四声がバランスよく調和した、より音楽性の高い演奏を目指したいですね。
 次の「Christus factus est」は前曲よりもさらに難しい感じです。一応音取りはできている風なのですが、今のところそれが精一杯。強弱が突然大きく変化するし、音域も下から上まで相当広いです。びっくりするような音の跳躍もあり、どう響きをつなげるかが至難の業。これは練習し甲斐がありそうですね。
 でも、歌ってみて思ったのは、とても美しいということです。これを教会で(ただし上手に)歌ったら、きっと気持ちよく響き渡るのでしょうねえ。それを想像しつつ美しく完成させたいです。
 余談ですが、今日は一つ物知りになりました。クラシック音楽界の作曲家三大Bについて。学校の音楽の授業ではバッハ・ベートーベン・ブラームスと教わりました。でもそれは「ドイツ三大B」であって、「オーストリア三大B」は違うのだそうです(by 新見)。答えはベートーベン・ブラームス・ブルックナー。オーストリア人にはバッハは遠い存在らしい、ということでした。
 その後『筑後川』から「Ⅰ みなかみ」「Ⅴ 河口」を歌って今年一回目の練習は終了です。それにしても『筑後川』を歌うと体力をかなり消耗します。何たって九州一の大河ですから。しょぼい筑後川になっては九州人のみなさんに申し訳が立ちません。しっかり歌い上げられるよう、体力も付けておかなければいけませんね。
 さて、今回も嬉しいことがありました。見学に来られていたYさんがソプラノの一員として入団されました。大分中央合唱団へようこそ!待望の若手です。ともに楽しく真摯に音楽しましょう。それだけではありません。しばらくお休みだったアルトTさん、テノールMさんが復帰されました。仲間が増えるのは本当に心強いことです。今年も大いに歌いましょうね、みなさん!
 次回の練習は1月14日 ※土曜日ではありません)14:00~17:00(コンパルホール400会議室 ※300会議室ではありません)です。曜日も時間も場所もいつもとは違います。お間違えなきよう願います。
 
2023年12月23日(土)
❤ 歌い納め
 今年の歌い納めです。曲は『筑後川』。音取りが残っていた「Ⅲ 銀の魚」「Ⅳ 川の祭り」の練習をしました。
Ⅲ 銀の魚
 冒頭のアカペラ部分は極めて滑らかに歌います。ここにはアルトの聴かせどころがあります。「しずかーにー」の語尾の部分を美しくつなげましょう。装飾音符を入れるタイミングは要注意です。(個人的なことですが、以前歌ったときはそんなに悩まずに歌っていたのに今回タイミングに苦労しています。40年前とはたぶんテンポ感が違うのでしょう。良くも悪くも時の流れがゆったりしている今日この頃、果たして緻密なテンポ感を取り戻せるでしょうか?)
 レガートの中に一小節だけ登場するアクセントのついた「たーくましい」の歌い方にも注意しましょう。そしてピアノ伴奏が入って冒頭の旋律の繰り返し。再びlegatissimo です。今度は聴かせどころがテノールに現れます。
 ところで、アカペラ部分の音程にあまり不安を感じないことにちょっと驚いています。これはきっと『嫁ぐ娘に』効果に違いありません。無伴奏にとても苦しみましたが、その分成長もしたのでしょう。やっぱり挑戦することは大事ですね。
 その後曲調が変わりますが、豊かな川の流れは続きます。それを途切れさせないようにたっぷりと歌いましょう。
 題名の「銀の魚」とは、有明海から筑後川へ遡上するエツと思われます。銀の鱗を持つ美しい魚です。川面に勢いよく跳ねるエツと、それを捕らえることを生業とする男女。川の恵みはいろいろな生を支えています。静かな早朝の風景ですが、力強いそれぞれの生の営みを感じます。
Ⅳ 川の祭り
 Allegro のテンポになかなか付いていけない!慌てるとリズムが崩れ語尾がいい加減になる。おまけに歌詞もよく見えず「一、十、百、千、万」のどれがどれやら大混乱…という状態です。ま、最初はこんなもんでしょう。これからどんどん上手くなる予定です。
 「たいこをたたーけ」の部分は、語尾まで確かな音程と響きで歌います。「『け』は大事ですが」という三宮さんの自虐的ギャグ(失礼!)の前提を踏まえつつ「でも、メインは『たたーけ』の『たー』の母音が平べったくならないこと」という注意がありました。縦の響きでフレーズの最後までつなげると力強い太鼓の音になるはずです。
 まずはとにかくしゃべって、リズムに言葉が乗るよう練習しましょう。「河童をてらせ」の「てらせ」が一番言いにくいようですが、コツは口の形を変えずに素早く発語することです。
 最後に今年を締めるべく「Ⅴ 河口」を歌って練習終了です。
 いやあ、2023年もよく歌いました。難曲に挑戦もしました。新曲への挑戦も始まりました。新しい仲間が増えたり、懐かしい顔が次々に戻ってきたり、なかなかに充実した一年だったと思います。でもそうであればあるほど、いろいろありすぎた去年のことが思い出されます。どうぞ来年がみなさまにとって幸多き年となりますように、と願わずにはいられません。
 ともあれ、今年の練習はこれでおしまい。また来年1月6日(土)の歌い初めで元気にお会いしましょう。19:00~コンパルホール300会議室です。それではみなさま、良いお年をお迎えください。
 ※追記 年明けはブルックナーから練習開始です。予習しといてくださいね。
 
2023年12月16日(土)
 さて。新見先生練習。木下先生がご一緒してくださいました。今日の練習に合わせて「筑後川」「島よ」を準備してくださっています。毎回繰り返すばかりですが、本当に有難いです。
 早速まいりましょう。
Ⅰみなかみ
 各パート「いま うまれたばかりのかわ」から歌い始めます。緊張の瞬間。でも先生が言ってくれた「それぞれの支流から川が生まれる」のことばにテンション上がります。そうだー!すごい。ことばや音のリレーじゃなかった。「まれる」ってことばのたいせつさ。「小鳥のうぶげのにおい」「若草と若葉の」「すがすがしい」「素足で」「森の 暗さ」歌詞全体を読むことの意味はもちろん、ことばのイメージを持って歌う(音楽にする←ここたいせつ)こと。簡単じゃないけど楽しい。
 楽しいんだけど、冷静に。トリッキーな音が多いし、跳躍も思いがけなかったりします。ことばのニュアンスもたいせつだけど、当然のことながら音は大事。その辺じゃない、瞬間かもしれないけど、ドンピシャその音であるということ。そのうえでハーモニーの中の役割での調節も段々と。
 あとは助詞の扱い。ことばとして理解していないと、バーっと勢いで歌いがち。曲の勢いがあるだけに、今のうちからコントロールしていきましょう。「若草若葉」「天つづく」
 もいっこ。「ア」「エ」「イ」の発声の指摘もありました。ついつい…気をつけます!
Ⅱダムにて
 冒頭のスタッカートとテヌートの処理が特にポイント。よく表現して。
 男声パートの「不屈の決意をした青年です」、女声パートの「ごらん 魚たちのえら呼吸のおだやかさ」は音も表現も丁寧にさらっています。
 1曲目に続き、ことば、音、助詞、母音がつぶれないこと、音楽の流れを中心に、先生のご指導でした。ここまであたりで
「音とり」なので、ずいぶん早いやん…って思わないでください。ここから先がほんとに楽しいところ!!
Ⅴ河口
 最後とおすだけでしたが、よく歌いました。
 みんな「疲れた~」って言ってました。いいね~。人生充実してます♪
 
 まだまだ今シーズン始まったばかりでいかにも順調ですが、このあと思わぬ番狂わせがあることは例年の経験からよくあることです。それにしても、去年は「嫁ぐ娘」から多くのことを学んだように、今年は「島よ」「筑後川」で、私たちが「何か」を表現できる可能性が大いにあります。飛躍しましょう!
 新年からはブルックナーにとりかかりますが、こちらはハーモニーの楽しみ。あたためておいてください。
 次回、年内最後の練習です。「筑後川」のつづき Ⅲ銀の魚、Ⅳ川の祭 を練習予定です。
 
 思いがけぬ復帰がありましたのでご報告。お仕事多忙で休団中だったBassのKさんが復帰です。Bass5名とは心強い。新入団員の方々大歓迎もさることながら、休団の方の復帰はまた別の嬉しさがあります。大きな声で、おかえりなさい
 
 次回の練習は12月23日(土)コンパルホール300会議室です。年内最後の練習です。盛り上がって一年を締めくくりたいと思いますので、ぜひみなさんご参加ください。
練習後、年1忘年会の予定です。ご参加の方は早めに三宮さんへご連絡ください。
 
 
 
2023年12月9日(土)
♦ 師走~
 12月も二週目に入りました。2023年がどんどん残り少なくなっていきます先週の練習は諸事情により出席者がとても少なかったのですが、今週は回復して良かったです。ただ、今年は例年になく日々の寒暖差が大きく、筆者もそのせいか体調を崩してしまいました。みなさまもどうぞお気を付けください。
 でも、今期の音取りは本当に順調に進んでいます。
 今日は『筑後川』の「Ⅴ 河口」と「Ⅰ みなかみ」の復習と「Ⅱ ダムにて」の音取りをしました。そして、全体練習では三宮さんの指揮で「Ⅰみなかみ」「Ⅱダムにて」を合わせてみました。
 それにしても『筑後川』は一曲一曲が華やかです。その分歌うのに体力が要ります。九州最大の河川ですし、さもありなんというところでしょうか。
 私事ですが、『筑後川』を歌うのは40年ぶり(『島よ』の50年ぶりには及びませんが)です。その当時入っていた佐賀市の合唱団の仲間と、日帰りで”筑後川をさかのぼる旅”を計画しました。といっても、多くの支流を持つ筑後川ですからどこへ向かうかは悩むところです。思案の末、久留米から日田に入り、支流の一つである玖珠川に沿って行けるところまで行ってみよう、ということになりました。その結果、行き止まったのは九重の山中。もはや、川の流れがどこにあるのかもよく分からなくなっていました。でもきっとここら辺に水源があるに違いないと、みんなで「今生まれたばかりの川~」と歌って帰ってきたことを思い出しました。果たしてそれが正しかったのかは今だに分かりません。
 久し振りに歌う曲は、眠っていたいろんな記憶をよみがえらせてくれます。これもまた楽し。
 来週は新見先生の指導で『筑後川』を練習する予定です。しっかり、おさらい・予習をしてきてくださいね。12月16日(土)19:00~(コンパル300会議室)です。 
 
2023年12月1日(金)
 いつの間にか12月に突入。それぞれのご事情により、出席者はS5、A4、T2、B1と少なく、いつものお部屋がひろーく感じられました。ピアノの周りで小さい輪っかで練習。
 「島よ」をうしろから6,5,4まで歌ってみました。例年に比べても音とりは快調に進んでいます、みなさんもきっとそう感じていることでしょう。で。自分たちでできること、もうちょっと考えて歌ってみましょうというのが課題。この曲のこの場面はその声で歌う?休符の活かし方は?リズムの正確性に日本語の語感をどう当てはめる?他パートとの掛け合いは?
指揮者が前にいないときでも、自分たちで音楽していくのが「今こそ!」です。今の曲だからそれができるとも言えます。
ドレミできましたー、音とりましたー、だけじゃない。その先。どういうふうに歌いたいか、どんな音楽を感じているかって私たちの音楽の表現です。最初からその感性まで先生に丸投げするのは、なんかちがーう。無個性。無感情。そこをどうまとめていくかということを指揮者の先生に直してもらいましょ。そこからのスタートにしましょ。
 というところで、三宮さんの登場。「島よ」4
 徳久先生の「燃え立つマグマ」のリズムにノって熱くなってきた9人(このときまだ)を冷静に鎮めてくれますー。ノリだけではない正しいリズムと音程と発声とパート間のつながりと、に導いてくれます。なんとなく歌えた状態から音楽が成長していきます。当然のことながらリズムと音程と発声はたいせつなのです。それだけじゃないけど、たいせつ。
 さ~、人数少ないからって特に妥協はありません。(人数不足によりディヴィジョンできないのは仕方ない)
 「筑後川」Ⅴ河口 Ⅰみなかみ
 2曲最後まで通しました。みんなよく歌います。まだこちらはドレミ(もちろん歌詞付きですけど)の域を出ないですけど
それにしてもよく歌います。当たり前ではないことー、と思っています。あ…も出ないでは本当に練習にもなりませんから。
みんながジャンジャン歌うので大変なのは徳久先生。「島よ」はすでに全曲さらってくれていますし、「河口」「みなかみ」も伴奏つきで練習できました。徳久先生の技術を持っても初見というわけではないはず。有り難いことです。
 
 という流れで練習終了。歌いました。楽しかったー!(わたしだけではないと思っている)
人数少なくてもそんな練習ができることをめざして今後も活動していきたいと思います。合唱で人生を楽しみましょう、豊かにしましょう~(急に団長ふう)!!
 
 次回の練習は12/9(土)19:00~コンパル300です。「筑後川」を進めます。
 ブルックナーのアカペラ2曲の楽譜を配りました。新年早々に新見先生練習予定です。そのおつもりで~♪
 
 
2023年11月25日(土)
♦ サクサク進む!?
 音取りが順調に進み過ぎて怖いです。『島よ』の終曲まで行き着いてしまいました。
 ただし、音取りができた時点が曲作りのスタートですから勘違いしないように。それに「とりあえず音を取ってみた」という段階なのでまだまだ粗いです。不安なところも多々ありますよね。パート練習では歌えていても、他のパートと合わせると感じが違うものです。音取りCDをフル活用して、全体の中でのハーモニーやリズムがどんな感じなのか、また、旋律の受け渡し具合なども確認しておきましょう。そして肝心なのは、自分の苦手なところを徹底的に練習することです。 
 でも、例年になく順調に進んでいるのは間違いないので、来週は『筑後川』の音取りに入る予定です。「Ⅴ河口」からやります、という三宮さんのお言葉がありましたので、予習もお願いします。復習に予習とやることがたくさん。学生時代より課題が多いかも。
 さて、本日のトピックス。しばらく休団されていたOさんがこの度復帰されました。しかも、ソプラノからアルトへ移っての復帰です。筆者の熱烈なラブコールが功を奏したか。お帰りなさい!(パチパチパチパチ!)
 このところ新入団・復帰と嬉しいニュースが続き、ますます元気な大分中央合唱団です。このページを読んでいる合唱に興味のあるあなた、私たちと一緒に歌いませんか!当団は、常時入団者募集中です。
 次回の練習は12月1日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。土曜日ではありませんので、お間違えなく。
 
2023年11月18日(土)
♦ 島よ島よ島よ島よ~
☆『島よ』
 『島よ』を知っている人に「どんな曲なの?」と問えば、ほとんどの人がこのフレーズを挙げて説明すると思います。「このフレーズ」とは言うまでもなく「島よ島よ島よ島よ~」のパートリレーですね。一曲目の最初に提示され、そして終曲の最後に締めとして再登場します。徳久先生が今日の練習終わりに言われていました。「先週の練習以来、『島よ島よ島よ島よ~』のフレーズが頭から離れないんです。」と。それくらい印象的です。
 ことわざに「終わりよければすべてよし」(もともとはシェークスピアの戯曲のタイトルらしい)というものがあります。それと似た言い方で「始めよければすべてよし」(聖書由来?)や「始めよければ終わりよし」というものもあります。「始めと終わり、いったいどっちが大事なん?」と言いたくなりますが、要は両方大事ということでしょう。『島よ』はまさにそれ。始めと終わりの「島よ~」リレーがバッチリ決まれば「すべてよし!」となるに違いありません。
 今日の練習は、パートに分かれて三曲目・四曲目の音取りをするのがメインでした。ただし男声は、本日が『島よ』の初練習という人がいたので一曲目の復習から入ったようです。全体練習も一曲目を中心に行いました。それで、「島よ~」リレーがちゃんとできないとこの曲は成り立たない、と改めて思った次第。最初にコケてしまい、その失敗を引きずって最後まで浮かび上がれない、なんてことのないように、音とリズムをしっかり確認しておきましょう。
 その後、せっかく音取りをしたので、三曲目・四曲目もさらっと歌ってみました。でも、このペースだと、本当に年内に『島よ』の音取りが終わるかもしれません。前期の『嫁ぐ娘に』への挑戦は、(たぶん)我が団に大きな成長をもたらしたようです。
 次回の練習は11月25日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。予定では五曲目・六曲目の音取りになっています。復習もしてほしいけど、予習もぜひお願いします。
 
2023年11月11日(土)
❤ 始まりました
 待ちに待った新シーズンの始まりです。でも、今年の演奏会が終わってまだ二週間しか経っていないのに、はるか昔のことのように感じるのは何故なんでしょうねえ。
 本日、何と新入団者がお二人もいらっしゃいました!ソプラノの Fさんとカウンターテノールの Rさんです。ようこそ、大分中央合唱団へ。合唱の楽しさを分かち合える仲間がまた増えましたね。素晴らしい!それに、Rさんはアルトを歌ってくださるとのこと。アルトにとっては二重の喜びです。さらに付け加えると、Rさんはスイス出身の方なのです。大分中央合唱団は一気にグローバルな合唱団となりました。この勢いで世界進出を目指す?ま、それは追い追い考えるとして…。
 さて、新しい仲間とともに、新たなシーズンへの第一歩を踏み出しましょう。とっても楽しくなりそうな予感がします。
☆『島よ』
 今日は一曲目・二曲目の音取りです。でも、音取りだからと言って声をないがしろにしてはいけません。むしろ、きちんとした発声・歌い方を心掛けておかないと、下手な歌い方が身に沁みついてしまいます。その前に正しいピッチで歌うことが大前提ですね。下がりやすいところはしっかりチェックして、間違った音で覚えないように注意しましょう。
 それと、リズムで気になったのは三連符が走りがちなこと。落ち着いてリズムを刻むことが大切です。
 でも今日思ったのは、前期の『嫁ぐ娘に』の迷走ぶりに比べれば、今期は何とスムーズに音取りが進むのだろう、ということ。『嫁ぐ娘に』を曲がりなりにも歌い切った私たちにとって、もう怖いものは何もない!やはり、困難に挑戦することは成長に繋がるのだと実感しました。
 この分だと年内には『島よ』が出来上がるかも!?ま、冗談はさておき、音取りの段階からきちんとした歌い方で練習することがとても大切だということを、心にしっかり刻んでおいてくださいね。
 次回の練習は11月18日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 ところで、演奏会が終わってすぐの今の時期が、最も入団しやすいタイミングです。入団の条件はただ一つ、歌が好きであること。特に年齢制限もありませんし、ましてや国籍も関係ない。歌の好きなそこのあなた、私たちと一緒に歌いませんか?男声パートがもう少し増えれば文句なし、なんですけどね。
 
2023年11月4日(土)
♦ 新しいシーズンへ向けて
 みなさま、一週間のご無沙汰でした。これを見て「え、今日は練習はお休みなのでは?」と思った方、はい、正解です。今日は練習日ではないのですが、練習日記は練習がなくても一週間経てば更新される決まりなのです。(嘘です。そんな決まりはありません。)
 まあ言うならば、ほぼ全面的に担当者の裁量に任されたページなので、担当者が書きたいときに更新されます。
 そして、練習日でもないのにこのページを開いたあなたは、相当の大分中央合唱団愛にあふれている方です。もし団員でなければ、即入団しましょう!
 ここからは団員へ向けてのメッセージです。
 演奏会が終わって一週間経ちましたが、いかがお過ごしですか。心と身体のリフレッシュは十分にできましたか?さて、来週から次の演奏会へ向けての練習が始まります。そろそろ新シーズンに入る準備をしたいところですね。
 だけど、ひょっとしたら「練習再開までまだ一週間あるからいいやん。もうちょっとのんびりしとこ。」という人がいるかもしれませんね。でも、もしそうであるならば「果たしてそれでいいのか!」と声を大にして言いたい!
 みなさんの手元には、新しい2冊の楽譜が既にあります。さらには、その中の一冊『島よ』の音取りCDまでもが配布済み。この状況で何もしない方がむしろおかしいでしょう。よほど忙しい日々を送っているか、のっぴきならない事情がない限り、楽譜をめくりCDを聴こうと思うはずですよね?いや、もう既にやっていても全然おかしくない。
 この音取りCDは、アルトのSさんが寸暇を惜しんで作ってくださった労作であることは、みなさんもご存知かと思います。しかも配布されたのは先週の演奏会の終了前。つまりは、演奏会が終わったらすぐ次のステップへと進めるように、大急ぎで製作してくださったものなのです。何という親心(Sさんは決してみなさんの親ではないです)でしょうか。それが分かっていて、二週間も放っておける人がいるとは、筆者は思いたくありません。もし、まだ楽譜を開いていないしCDも聴いていないという人がいたら、この一週間の内にぜひ予習をしておいてください。新見先生からも「『島よ』の音取りから始めます。」というお言葉が届いています。
 ちょっと語調が強くなりました。練習がないと時間を持て余し、歌いたい気持ちが募りすぎて、少し激してしまったようです。これもワクワクのなせる業とご容赦を。
 ところで、『島よ』は、以前当団で演奏したことがあるそうです。筆者は、その時はまだ入団していなかったのですが、そのはるか昔(今から約50年前)に一度歌ったことがあります。学生だったので当然のごとく暗譜でした。それで今回歌うに当たり「『嫁ぐ娘に』に比べたら楽勝だ。」などと内心思っていたのですが…。いざ楽譜を開きCDを聴いてみると、「ここはこんな音だったっけ?」「え、歌えない。難しい…。(汗)」という状態であることに気付きました。一からやり直しです。新たな気持ちで臨むしかありません。でも、今だからこそ表現できるものがあるに違いないと、ワクワクする気持ちがあるのも事実。音楽(合唱)は生きている。また、新たな音楽の始まりですね。
 では、次回11月11日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)、みなさんの元気な顔を待っています!
 
2023年10月28日(土)
❤ 祝終演
 第23回大分中央合唱団演奏会が終了しました。会場に足を運んでいただいたみなさま、応援してくださったみなさま、本当に有難うございました。また、ご指導くださった先生方、本当に有難うございました。そして、全ステージを全うした団員のみなさん、大変お疲れさまでした。
 さて、それぞれに感想・反省はあると思いますが、率直に言って、筆者は入団して11年目の今回、最も大きな"やり切った感"を持っています。それは何と言っても、最大の難曲『嫁ぐ娘に』に対しての思いです。楽譜を見た時の不安の大きさ、実際に取り組みだしてからの大変さは、この11年で一番でした。それだけに何とかなりそうと予感できた時の嬉しさ、でもそれがぬか喜びかもと思ったほど不出来だったホール練習の時のがっくり感は、これまた半端なく大きいものでした。
 でも本番では、本番でしか表せない、感じられないものが、今回もありました。音楽は生きている。その空間でしか表現できない、伝えられないものが確かにありました。特に『嫁ぐ娘』には、終曲に向かってみんなでそのストーリーを紡ぎ、曲を作り上げるという強い一体感がありました。もう、無伴奏は怖くない…かも。(断言できないところに一抹の不安が残る。)
 ピアノ伴奏の徳久先生には、力強くかつ華麗なピアノで合唱を支えていただきました。後でお聞きしましたが、無伴奏の『嫁ぐ娘に』のときも、一緒に演奏しているかのように、舞台袖で耳をそばだててくださっていたとのこと。本当に有難うございました。そして、いつもながら温かくも厳しいまなざしを注いでくださる宮本先生、常に全力投球の指揮で私たちを引っ張っていってくださる新見先生(今回も額に汗が光っていました)、本当に有難うございました。
 さて、団員のみなさんは二週間のお休みです。演奏会の余韻に浸りつつ疲れを癒し、でも二週間後には気持ちも新たに次のステップへと足を踏み出しましょう。新しい出会いがすぐそこに待っています。
 次回の練習は、11月11日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。名残り惜しいからといって古い楽譜を持ってこないよう注意しましょうね。
 
2023年10月27日(金)
❤ ホール練習・リハーサル
 ホール練習お疲れさまでした。いつもの会場とは違って、戸惑うところもあったかもしれませんね。いろんなことが起こっておりましたが、悪いイメージは捨て、良いイメージを描きつつ前向きに音楽を進めることだけを考えていきましょう。その前に、たっぷりと睡眠をとって身体や喉を休めてください。
 でも、まあ一つ言いたいとすれば「女声のみなさん、ピッチは高くいきましょう!」ってことですかね。男声のみなさんが戸惑わない程度には維持したいです。
 さあ、いよいよ明日は、今年の曲たちを演奏する最後の日です。いい顔でいい音楽を作り上げたいですね。(顔が暗いと音も沈みますから。)
 "心は熱く、でも頭は冷静に" をお忘れなく!そして、私たちの音楽を会場いっぱいに響かせましょう❣
 
2023年10月22日(日)
♦ 6日・1回
 カウントダウン終了!演奏会前の練習が全て終わりました。みなさん、お疲れさまでした。新見先生、徳久先生、長時間有難うございました。それから、私たちを心配して(?)様子を見に来てくださった宮本先生、有難うございました。残すは、演奏会前日のホール練習・リハーサルと、当日のゲネプロ・本番の2日のみ。
 今年のプログラムはなかなかのラインナップ(まあ、毎回のことのようにも思えますが)。中でも一番の難曲は『嫁ぐ娘に』です。一番ハードルが高かったのが、無伴奏であるということ。音もリズムも難しいのに伴奏がない!新見先生からよく「幅広い音程と自由なリズム」と評されるくらいなので、無伴奏の曲を極力避けてきた感が強い我が団ですが、何を思ったか三善晃氏の曲に挑戦することになったのです。楽譜を見るとなんと6部合唱ではありませんか。しかもかなりのディビジョン(さらに声部が分かれること)がある。楽譜を買ったはいいものの「これ本当に演奏会までに歌えるようになるの?」というのが正直な最初の印象でした。最大12声部になるのですから、出席者が20人前後の今、パートによっては毎回ソロ状態になるわけです。一人でパートを担うなんてできっこないのでは?不安ばかりが大きくなる始末。
 実際練習が始まると、予想通り迷走する日々が続きました。あまりのできなさに挫けそうになることも。でも、「継続は力なり」とはよく言ったものです。諦めずに練習を重ねるうちに、少しずつではありますが次第に曲らしくなってきたのです。そうなると歌に余裕が出てきてさらに曲の表現が深まります。こうなるまでが長かった…。でも、この曲への挑戦は確実に私たちに力を付けてくれたと思います。
 ただし、正直なところ演奏はまだ不安定です。上手くいったかと思うと、次はボロボロだったり。本番直前ではありますが昨日今日の練習を振り返り、さらには良い演奏を聴くなどして、音や表現のイメージをもっと固めたいですね。詩も、ぜひもう一度読み直してみてください。ここまで頑張ったからには、本番で最高の演奏をしたいですから。
 今日も最後までいい緊張感を保ちつつ練習できました。あとは、いいコンディション(精神的にも肉体的にも)で本番を迎えられるよう、土曜日までの5日間を最大限の注意を払って過ごしましょう。うがい・手洗いをする、栄養・休養・睡眠をしっかりとる、さらには人混みを避ける等、良いと思われることは片っ端からやってみようと筆者は思っています。演奏会参加予定者が一人も欠けることなくステージに乗れますようにと神頼みしたい気分です。あ、しまった!今日未明のオリオン座流星群を見てお願いすればよかった。
 次に集まるのは10月27日(金)18:00、コンパルホール3階の多目的ホールです。全員元気に集まりましょうね。
 
2023年10月21日(土)
♦ 7日・2回 ー総仕上げー
 団長お手製のカウントダウン表の掲示も、残すところ今日を入れて2回となりました。これを書いている時点で今日の練習は終わっているので、実際には明日の強化練習がラストということになります。
 新しい楽譜をもらったのが去年の今頃。それからはや一年、曲と向き合う悪戦苦闘の日々が続いてきたわけですが、今年のプログラムの曲たちとのお別れがすぐそこに迫ってきました。目下、心残りなくしかもカッコよく別れを告げられるよう、曲作りの最後の仕上げに取り掛かっているところです。
 それぞれの曲の魅力が最大限に伝わるような演奏がしたいですね。時には優しく時には力強く、時には細やかに時には大胆に。そして心は熱くても頭は冷静さを保っている。そんな演奏を目指したいですね。
 さあ、残り一回の練習で最高の状態に持っていきましょう。やればできる!
 明日22日の練習会場は本日と同じオアシス中練習室2です。10:00~17:00の長丁場となっていますので、ぜひ、水分とともにエネルギーの補給も怠りなくお願します。筆者はヘロヘロになった前回の反省をもとに、力の付くものを準備しようと思っています。いくぞ、おにぎりパワー全開で!!
 
2023年10月14日(土)
♦ 14日・3回
 なんか、とてもいい感じです。特に『嫁ぐ娘に』が。ここに来てさらに進化しそうな気配すらあります。迷走していた和音が、ようやくいい響きに収束してきたという印象です。前回破綻していた個所も、全てというわけではありませんが、かなりの部分で良くなりました。ピッチがよくなると和音がすっきりと心地よく身体に入ってきます。そうすると心にゆとりができ曲の表現にも余裕が出てきます。たった6日間でいったい何があった!
 いや、理由はおそらくこれ。
 前回通し練習をしたわけですが、それをつぶさに聞いた副指揮者のSさんが、これまた詳細な注意点メモを作成して、団員に配信・配布してくれたのでした。作成に要した時間は、なんとのべ8時間にも渡ったそうです。
 そして、Sさんの熱意に(「こりゃー大変だ!」と)相当の衝撃を受けたみなさんが、真摯に内容を受け止めて復習し、細心の注意を払って今日の練習に臨んだからではないかと筆者は思うのです。
 でも、たった6日間で急激に変わるというのは実際には考えにくい。ということは、今まで先生方やSさんの指導を受けて「やればできる」ところまで来ていたものが、意識が高まったことにより実現できたのではないか。「サボらずにやらなくちゃ!」と私たちに思わせたきっかけが、この詳細な注意点メモではないかと思うのです。
 ということはその逆もありうる。油断して注意が疎かになると、また迷走しかねません。それだけは避けたいですよね。録音を聴くなどして練習を振り返り、不十分なところ・まだできていないところを確認し復習しておきましょう。
 さて、その三宮さん(あ、”Sさん”と書いていたのに名前を出してしまった。ま、「副指揮者」って書いてるしイニシャルにする必要もないか。)の演奏会前の最後の練習が今日でした。新見先生がお休みの時に、先生の曲作りの意図を十分に汲み取りながらきっちりと練習してくれました。おかげで曲がりなりにも(かなり曲がった時もあったけど)後戻りせずに進んで来られたように思います。
 さあ、後は新見先生の2回の練習を残すのみ。つい先日までは、どのくらいまで曲の完成度を上げられるか正直不安だったのが、ちょっと(いや、かなり)ワクワクしてきました。こうなると欲が出ます。「わあ、良くなりましたねえ。」と先生に言ってもらいたい。もっともっと高みを目指したい。ステージと客席が一体になる感動を味わいたい。まだまだできることはあります。もうひと頑張りして、みんなで最高の演奏を目指しましょう!
 次回の練習は10月21日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。間違ってコンパルホールに行かないでくださいね。それと、体調を崩さないよう十分に注意してください。
 
2023年10月8日(日)
♦ 20日・4回 強化練習④
 初めに全プログラムを通して歌いました。演奏会当日のステージを思い描けたでしょうか。歌い通す体力はありましたか。
 さて、通しの演奏を聴いてみて感じたこと。(※あくまでも、自分をさておいての感想です。)
 どの曲も良くなってきているのですが、一番惜しいなと思ったのが『嫁ぐ娘に』でした。全体としての集中力もあったし曲のイメージもかなり表現できていたと思うのですが、それだけに、時々聞こえてくるぶら下がった音や緊張感のない音がとても気になりました。「え、こんな音?」と思うような和音もありました。全体の完成度が上がってきているだけに、とても残念な感じです。今さらですが、音程に自信にない人はもう一度(と言わず何度でも)音の確認をしてください。まだ20日ある。猛練習すれば、まだ何とかなるはず!
 また、一番雑だったのが『水の惑星』でした。『嫁ぐ娘に』で緊張感を使い果たしたとは思いたくないのですが、でもそんな印象です。特に1曲目が残念でした。音程がボロボロのところもあったし、不用意な発声も多くなってきた感じ。2曲目の女声の歌い出しも不安定で、はっきり言って上手くない。この曲は演奏会の最後を飾る曲です。折角『嫁ぐ娘に』で(きっと)良い演奏ができたとしても、ここでコケては「みなコケた」になってしまわないかしら、と心配になってしまいます。体力が持つかというより、集中力をいかに切らさないか、ということの方が大きな課題のようです。それでも、徐々に巻き返して最後はそれなりに頑張ったとは思うのですけど、全ステージを通してベストを尽くせる体力・気力が必要だということを強く感じました。
 それと新見先生から指摘されたのは、前半は柔らかい発声でなかなか良かったけど、後半のプログラムでは気持ちが入った分、冷静さがなくなって声がおざなりになっている、ということでした。最重要課題は声、良い声で歌うことです。「いい声で歌えば自ずと説得力も出てきます。あくまでも冷静さをなくさないこと。」(by新見)。筆者が思うに、だんだん疲れがたまってきて身体の支えを忘れがち、でも気持ちは高まるので勢いだけで歌ってしまい、声のことは二の次、音程もいい加減になっている、ということなのかなと。
 つまりは、体力・気力に加えて冷静さも必要、ということですね。
 もう一つ思ったのは、全曲の指揮をする新見先生はもちろんのこと、全伴奏をする徳久先生の大変さです。一筋縄ではいかない曲ばかり。改めて感謝です。感謝の思いを込めて、お二人とともに今できる最高の音楽を作りたいですね。それと、いつも声の道筋を示しつつ温かく見守ってくださる宮本先生にも、最高の演奏で感謝の意を伝えたいです。
 20日後のステージ上には、全ての曲を歌い終えた私たちが客席からの拍手喝采を浴びながら立っているはず。全力投球できたという心地よい疲れとともに。それを実現するまでもうちょっとです。できることをできる限り頑張りましょう!
 毎回演奏会前には同じようなことを書いていますが、20日後には、みなさんの笑顔とやり切ったという達成感のもと、美味しい泡立つものをグッと一杯いただきたい、というのが今の願いです。
 細かい注意点については練習録音を聴いて振り返り、自主練習をしてから次の練習に臨みましょう。
 次回は10月14日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。次回から3連続で練習会場がオアシスになっています。お間違えのないよう、くれぐれもご注意ください。
 
2023年10月6日(金)
♦ 22日・5回
 練習時に団長作のカウントダウン表が前面に掲示されています。その数字がどんどん減って、今やあと5回となりました。いえ、もう本日の練習は終わったので、正確にはあと4回です。これからできることは何でしょう?一人一人課題は違うと思いますが、その克服に最後まであがき続けることですね。「これくらいでいいだろう」は絶対にダメですから!
 新見先生の練習で、先日の強化練習時にやり残した曲を中心に歌いました。
☆水の惑星
 やっと歌い慣れてきた感が出てきました。でも、まだ細部への気遣いが行き届いていません。綺麗な和音がたくさん出てくるので、その和音の中に自分の音が入り込む心地よさをもっと感じて歌いたいですね。やり直すといい響きが出るのですが、それを一発目で出せるようにならなくてはいけません。
 また、この曲には和音と対極のユニゾン部分もたくさんあります。これがなかなか難しい。音程をきちんと揃え、ユニゾンならではの力強さも出したいところです。
 それと、フレーズ感がもっとほしいです。言葉の意味、フレーズが表している風景や心情がもっと表現出来たらなあと思います。詩が映している壮大な世界観を伝えるには、言葉やフレーズの表現に説得力がないとダメです。そのためには、やはりイメージを持って歌うのが一番。イメージがあれば、自然に語感の表現やイントネーションができてきます。詩をもっと読み込みましょう。
☆嫁ぐ娘に
 依然、悪戦苦闘している『嫁ぐ娘に』です。「おっ、いい感じ」と思えるときもあるのですが、ちょっと油断するとリズムはバラバラ、音程は崩壊してくるという、なんとも緊張感漂う曲です。少なくとも聴く人を不安にさせないようにしたい。そのためには、自分たちが不安な状態から抜け出さないといけません。
 不安はどこから来るかというと、何と言っても音程に自信がないこと。厳しいようですが、誰かに付いていこうと思っているうちは自信を持って歌えるようにはなりません。もう時間がないのですが、それでも自信のない人はぜひ音程の確認をしてください。音が下がりやすい人は、特にどこを注意すればよいかを把握しておく必要があります。
 それから、歌い込み不足で楽譜から目が離せないこと。くるくる変わるリズムや速さは、しっかり歌い込んでいないと身に付きません。良い演奏を聴きながら自分も一緒に歌うことを繰り返しましょう。目指したい演奏のイメージも持てます。
 さらには、詩に対するイメージ不足。これは他の曲でも同じです。詩の中の一つ一つの言葉やフレーズの意味、そして、詩全体を貫いているテーマをしっかり理解しておきたいですね。
 くどいようですが、少なくとも楽譜から目が離せるようにはなりましょう。指揮者をちゃんと見ること。それからもう一つ。cresc.decresc.を確実に表現すること。やりすぎくらいで丁度いいです。
 あ、付け加えておきたいことがありました。この曲は男声のソロが多いのですが、特に「Ⅲ 戦いの日日」には、ソロの共演と言ってもよいほど次から次にソロが登場します。これがなかなかに良い!ここは聴きどころの一つですね。
 いろいろ課題はありますが、少しずつ良くなっているのも事実です。「形が随分できてきました。」という新見先生のお言葉を頼りに、最後まで諦めずに頑張りましょう!
 次回の練習は明後日です。10月8日(日)16:00~19:00(コンパルホール300会議室)。目指すは更なるステップアップ!!
 急に秋らしくなったせいか、体調を崩す人が増えています。体調の悪い時は無理をせず十分に身体を休めてください。肝心なのは元気で本番を迎えることですから。
 
2023年9月30日(土)
♦ 28日・6回
 「前回の状況から後退せずに今日の練習に入れるか」ということが課題だったのですが、なんとか後退はしていなかったようです。とりあえず良かった。
 男声は全体練習の前に合同練習をしていました。バスからテノールへ波及した熱意、素晴らしいですね。女声も負けてはいられません。演奏会まで一か月を切り、ラストスパートの開始です。果たしてどこまで追い込めるか、自分との闘いですね。
 練習が終わって、今日の指揮者三宮さんが言っていたこと。「『嫁ぐ娘に』がずいぶんよくなった、強化練習の成果だね。」
 曲の仕上げ期に当たって考えてほしいことは、何と言っても全体の調和です。音程もリズムも強弱もイントネーションも曲想の表現も、みんなが同じ方向を目指していたい、ということです。
 では、どうすれば調和できるか。まず第一に、周りの音をよく聴くこと。そうすれば独りよがりの演奏がなくなります。和音を美しく響かせるには、響きのある声・正しい音程・良いバランスが必要です。パート内の声だけでなく、他パートの音もしっかり聴きましょう。ピアノの音も助けになります。また、旋律を受け渡すときには、音楽の流れが途切れないように他パートもひっくるめて大きなまとまりとして表現することを考えましょう。
 そして次に、指揮者をしっかり見て歌うことです。テンポや強弱だけでなく、言葉のニュアンスや曲調の表現、さらには曲の解釈も周りと共有したいですよね。それら全てを示唆してくれるのが指揮者です。指揮者・ピアニスト・演奏者が三位一体となって(無伴奏の時は指揮者と演奏者が)音楽を作り上げていくのです。
 さて、みなさんは指揮者をしっかりと見ていますか?以前にも書きましたが、指揮者は全身を使って、演奏者にどう表現してほしいかを示してくれています。もう、面白いのなんのって!見ないなんて選択肢はありません。今さらですが、ちゃんと顔を上げて歌いましょう!そうでないと大切な指示を見落としてしまうでしょうし、そうなると調和なんてするわけがありませんね。なかなか顔が上げられない人は、それが癖になっているか相当の練習不足です。癖なら直すように心がけ、練習不足なら猛練習するしかありません。
 9月も終わり、明日からいよいよ演奏会の月、10月です。次回の練習は10月6日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)ですね。最近体調を崩す人が増えています。暑かったり肌寒かったりするので、身体が寒暖差に付いていっていないのかもしれません。体調万全で演奏会を迎えられるよう、体調管理には十分注意しましょう。
 
2023年9月23日(土)
♦ 35日・7回 強化練習③
 演奏会を約一ケ月後に控えて、仕上げの段階に入っています。前回に引き続き、新見先生による強化練習でした。10時から17時までという長丁場でしたが、終始熱い指導で引っ張っていただきました。団員も頑張ったとは思いますが、最後はちょっと電池切れの人もいたような。(筆者のことです。次の強化練習では、お握りをしっかり食べようと心に誓いました。)
 さて、今日の練習の中心は、何と言っても『嫁ぐ娘に』の「1.嫁ぐ日は近づき」でしたね。午前中の約2時間をこの一曲に費やしましたが、「ようやく曲が見えてきました。」という新見先生のお言葉通り、ちょっと形がはっきりしてきた感じです。
 冒頭のメゾとアルトのハミングがこの曲の印象を決める、と言っても過言ではありません。みっちりと指導を受けました。「この3小節で絶対にお客さんをがっかりさせてはいけません。」(by新見)というお言葉を受け、清潔な音程で、かつ響きのつながった広がりのある音を目指しました。ハミングなので音の変わり目をはっきり意識して歌わないと、旋律自体がぼやけてしまいます。かといって音符を並べたような機械的な歌い方ではレガートになりません。フレーズ全体を見通して息を使い(息が続かないのならパートで要話し合い)抑揚を表現します。
 それに続くソプラノもまた重要です。ソプラノが担う高音は、発語を優先すると音が上がり切れないことがよくあります。喉が狭くならないように注意して、音程・響き優先でいきましょう。思い切り高い音よりもちょっと高いくらいの音が下手です。「覚悟して歌えばできる、でも気を抜いているとできない」というのであれば、常に覚悟をもって歌えばよい。(新見先生いわく「ソプラノはトップを張る覚悟が必要です。」)
 女声が歌う最初の1ページ半に、この曲のストーリーが凝縮されています。結婚を間近に控えて、指輪を日にかざし嬉しそうな娘。それをを暖かいまなざしで見守る母親の姿が浮かび上がります。その母親の胸にこみ上げてくる万感の思いが『嫁ぐ娘に』のテーマです。ということは、ここの部分が上手くいけば、きっと全てが上手くいく…ような気がします。
 その後も、細部に渡って丹念に見てもらいました。和音は、正しい音程・いいバランスを意識することで、かなりすっきりした心地よい響きになりました。そして、それがさらに次のいい響きへと繋がります。前回よりも不安な感じが減ったように思いました。
 さて問題は、今日できたことを忘れないかどうか。もし一歩下がったとしても二歩前進できるか、ということです。忘れないためには反復練習しかありません。自分の問題点を確認する(練習録音を聴いたり楽譜を見直したりする)。良い演奏を聴く。実際に歌ってみる。良い音や響きのイメージを具体的に持つ、そして、それを自分も実現しようと努力する。頑張りましょう!
 他の曲についても、細かい注意点があります。ぜひ練習録音を聴いて復習しておいてください。
 意外と歌い慣れていない印象だったのが『水の惑星』です。思い出しておきましょうね。
 次回の練習は9月30日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。本番が近付いてくると体調管理も重要になってきます。栄養・睡眠をきちんととり疲労回復に努めましょう。
 
2023年9月17日(日)
♦ 41日・8回 強化練習②
 久し振りの新見先生練習でした。最後まで集中して臨めたと思います。でも、課題がたくさんということもよく分かりました。
 最重要課題は『嫁ぐ娘に』です。個々の注意点も振り返っておきたいところですが、全体を通して言えることは、f よりも弱い部分(特にppp)がとても不安げに聞こえるということ。ビビり感満載というか、実際不安なのだと思います。(特に音程とか、音程とか、音程とか…。)そして、演奏者の不安はそのまま聴く人にも伝わってしまう。演奏を楽しみに来てくださった皆さんに不安を与えて帰らせてしまうという事態だけは何としても避けたい!そのためには、自信を持って歌えるまで練習するしかありませんね。
 今日新見先生に何度も言われたのが、「いい音のイメージを持って声を出してほしい」ということです。良い演奏を聴いて目指す音や歌い方のイメージを持ちましょう。それと、全体録音とは別に自分の声を録音して聴いてみることもお勧めします。まだやっていない人はぜひやってみてください。自分がどう歌っているかがよく分かります。そして、指揮者の指摘がいかに正しいかも。「私は大丈夫」と思っている人ほど、実はできていないということもよくありますよね。まずは課題を自覚して、それから改善に向けて地道に努力をすること。これしか向上の道はない!
 内面的な表現の課題として、曲の持つ幸福感をいかに表すか、ということも指摘されました。なんとも言えない不思議なメロディのハミングで始まるがためにその印象をずっと引きずっているような、その後すぐに「新しい指輪」が輝く景色が見えてくるのに気持ちが付いていっていないような、そんな感じです。(それか、ただただ音符を追うのに必死で表現どころの話ではないとか?いや、そうではないことを願う。)終曲の「かどで」に至るまでには、確かに「戦いの日日」も経験するのですが、その苦しみの先には幸福が訪れるということを常に感じていたい、そんな演奏にしたいですね。
 次回の練習(9月23日・土 /10:00~オアシス中練習室1)も新見先生による強化練習です。演奏会まで一か月余り。そろそろ仕上げに入ろうかという時期です。練習内容も仕上げに入れるように、各自ができることをやって全体練習に臨みましょう。
 
2023年9月16日(土)
♦ 42日・9回
 今日と明日は徳久先生がお休みのため、ピアノは木下先生です。中央合唱団の無茶振りをものともせず、いつも涼しい顔で現れ、さらっとバリっとピアノを弾いて、さっそうと帰っていかれます。何度もピンチを救ってくださるお姿は、もはや神々しいほどです。”スーパーウーマン”改め”女神木下”のパワーをもらって、私たちも頑張ります!
☆『嫁ぐ娘に』
 さて、とうとう残りの練習回数が一桁となりました。今日は男声・女声に分かれての練習時間をたっぷりとって、主に『嫁ぐ娘に』の音やリズムの確認をしていきました。全体練習の録音を聴いてみると、だいぶんそれらしい音に近付いてはいるのですが、曲としてのつながりやまとまりはまだまだという印象です。ところどころ音程やリズムに危なっかしい部分があって、不安げな歌い方になってしまっています。いい演奏を何度も聴いて、目指す音や響きを身体に染み込ませたいところです。
 無伴奏の曲は自分たちの表現力がもろに試されます。詩をもっともっと読み込んで、作品世界をしっかりイメージしましょう。そして、それを歌に乗せて表現しましょう。そうすれば、言葉は力を持ち、音楽は自然に流れて行くはずです。
☆『日本の四季めぐり』
 そろそろ楽譜から目を離してもいいころですね。もっと楽しくオシャレに歌いたいです。しかめっ面をして必死で歌う、なんてもっての外。「美しい日本の四季を旅するように」楽しんで歌ってほしい、と編曲者の名田綾子氏も言っておられます。
☆『雀のミサ』
 雰囲気は出てきました。モーツァルトの格調高さに迫るまでもう一歩ですかね。明るい響きで楽しく歌いたいです。
 明日17日(日)の強化練習は13時から(オアシス中練習室1)です。これから練習がややハードになります。しっかり寝て疲れを取り、体調を整えて臨みましょう。
 
2023年9月9日(土)
♦49日・10回 
 (この色文字部分は追記です)
 「嫁ぐ娘に」攻略デーでした。(1.嫁ぐ日は近づき 2.あなたの生まれたのは 3.戦いの日日)
 仕上げに向けて全体の音量のバランスやテンポ感、各パートのことばのつながりなど、丁寧に確認をしました。(どれくらい詳しいかは、練習録音をご活用ください)⇒おっとー!!今回は後半戦のみの公開模様。練習に参加した人のみ、知る人ぞ知る。いや、それはそれでOKと思います。練習に参加しなければ文章では伝えきれない何か。そういうことです。
 
 苦手なアカペラ曲で、音程が気になりすぎるー。わたしが。自分の。
 ちっちゃく歌うと、なおのこと迷宮入り。あー、ちゃんと歌いたいのに。
 …っていう思いが積み重なると、もうサイアクです。ビクビクしていいことないわ
 
 それと忘れてはいけないことは、この曲が全体を通じて暗い曲ではないということ。途中、戦争体験を思い出して「やめて~」もありますが、それ以外は喜びと、懐かしさと、寂しいけれど幸せに満たされているということ。
 もっともっと前に前に(テンポの飛び出し厳禁。せっかちさん注意。)、のびのび歌いたいなぁと思いました。明るく。
それを実現させるためには、やっぱり正確な音程とリズムと、チュンチュン歌いじゃない発語が必要ですよねー。
 という反省を、ぜひ次回の練習に活かしたい!と思います。まだどうにかなると思う。できると思う。
⇒録音(自分撮り・全体撮り)を聴いてみると、指摘を受けたところが、その時には「?」と思っても「!」と認識。
コレたいせつやんね。いや、ちゃんとやる~。
 
 心配ごとはただひとつ。
 全員そろった練習がなかなか実現していないということ。一般合唱団の限界だという人もいるけど、そうかなあ。
 もやもや考えずに、ガンバロウ。次はできるハズ!!!!
 
 次回練習は9月16日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 翌日強化練習は9月17日(日)13:00~17:00(オアシス中練1)です。
 いよいよ仕上げにとりかかります。万全のコンディションでお過ごしください。
 
 
2023年9月1日(金)
♦ 57日・11回「何に気を付けて歌います?」
 しばらくやってなかった『日本の四季めぐり』と予告されていた『水の惑星』の全曲、さらには『嫁ぐ娘』のⅠ曲目を練習し、おまけでⅡ曲目も一回歌いました。標題にありますが、しっかり課題意識をもって練習に臨めたでしょうか。
☆日本の四季めぐり
 終曲から遡ってみました。
 全体的に歌い込み不足の感が強いです。耳慣れた曲ばかりなので自分の知っている編曲が染みついているのか、新たな編曲にあたふたしているような感じがします。それでも、歌っているうちにだいぶんこなれてきました。少なくともちゃんと指揮を見て歌えるようになっておきましょう。
冬景色…この曲集のフィナーレへ向かって、気持ちよく盛り上がっていきたいです。最後は華々しいfff で終わります。
ちいさい秋みつけた…しっとりして物寂しい秋というよりも、異空間の秋に放り込まれたような奇妙な感じがします。曲調に沿った表現を目指しましょう。
夏の思い出…おしゃれで美しい編曲になっています。野暮ったくならないようにするには、テンポの変化に敏感になること。自分勝手に間延びしないよう注意すること。
夏は来ぬ…Swing部分はかなりそれっぽいです。でも、男声がもうちょっとかな。思うに、この曲に関しては気真面目さがSwingの妨げになっているような感じがします。少々いい加減なくらいが気持ちよくSwingできるのでは?
…暗譜もしたし一度それなりに仕上がった曲です。でも初心に帰り、さらに細部に気を配った演奏を目指したいですね。
☆水の惑星 
 今年の演奏会の最後を飾るにふさわしい、時間・空間ともに壮大な広がりを持った曲です。曲の世界観を表現するには、音・言葉ともにしっかりとイメージを持つことが大切です。特に発語に注意しましょう。よく知られている曲ではないので、意識してはっきり発語しないと聴く人に言葉が伝わりません。併せて、常に言われている、ユニゾンの力強さ・和声の美しさ・強弱のメリハリも、十分に表現したいところです。
☆嫁ぐ娘に
嫁ぐ日は近づき…かなり雰囲気が出てきました。「初めて(ちゃんと)通った気がする。」という三宮さんの言葉通り、音楽が自然に流れて行った感じがしました。やっぱり繰り返し練習するしかないといいうことですね。やればできる!それに気をよくして2曲目も歌ってみたのですが…。
あなたの生まれたのは…そう上手くはいきませんでした。こちらはまだまだ。出だしからおどおどしていてパート同士の動きも合っていません。曲が進むにつれていくらか流れ出したものの、最初から自信を持って歌えるようになるには練習するしかありませんね。
 9月に入りました。何とか今月中に、みなさまにお聞かせしても恥ずかしくないくらいにはなりたいです。そして、残る日数でさらに磨き上げられたら…。果たして思惑通りに事が運ぶでしょうか。
 次回の練習は9月9日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。当日は早朝から、大分県民スポーツ大会の開会式で歌うことにもなっています。夜の練習まで長い一日になりそうですが、体調には十分に気を付けてくださいね。
  
2023年8月26日(土)
♦ 63日・12回
 先週に引き続き『雀のミサ』全曲おさらい、それと『嫁ぐ娘に』も全曲歌いました。
☆雀のミサ
 「ソロ部分は誰でも歌えるようにしておいてください。」(by三宮)とのことです。たぶん我が団で永遠に語り継がれるであろう、昨年起こった”本番前日のオーディション事件”の例もありますから。(内輪の話ですみません。)
 ラテン語であろうと日本語であろうと(もちろん他の言語でも)「言葉として聞こえるように歌いましょう。」ということを、このところずっと三宮さんに言われています。アクセントやイントネーションの表現や語尾を収める歌い方に留意して、大人っぽい成熟した演奏を目指しましょう。
 で、全曲を聴くと、やっぱり「Credo」が一番不安です。少しずつ良くはなっているのですが、まだ言葉に聞こえずただ音符の羅列になっているところがあちこちにあります。しゃべりの練習は毎日の課題ですね。楽譜にかじり付いているうちは音符を追うので精一杯ということですから、言葉として聞こえるはずがありません。もちろん、しゃべりだけができればいいのではなく、清潔な音程・良い響きの声・強弱を意識したメリハリのある表現がその前提として必須であることは言うまでもありませんね。やることいっぱいです。果たして本番に間に合うのか…。
☆嫁ぐ娘に
 だいぶん曲本来の姿に近付いてきたとはいえ、危うさを随所にはらんでいます。
 まずはハーモニー。上手く音がはまるときもあるのですが、一つでも和音からはみ出した音があるとハーモニーは脆くも崩れ去ります。時々とてつもなく変な音が聞こえます。これは怖い!無伴奏だけにとっても怖いです。和音の正しい響きを身体に沁みつけておかないと、毎回一か八かの演奏になってしまいます。でも、まだ沁みついているとは言えませんね。これまた、間に合うのか…。
 次に、旋律の受け渡しがよくない。異なるパートが次々に主旋律を担う部分があります。どこが主旋律なのか分かっていないと、上手くつながらず曲の流れができません。主役脇役の認識もなく歌うと、主旋律は沈んでしまいます。曲の構造をもっと理解しましょう。
 それとテンポの共有の問題。指揮を見ているのにテンポが合わないのはなぜ?多分、自信がないので周りに合わせようとしているのではないかな?他の音が聞こえるのを待ってそれから歌おうとすると、絶対に遅れます。また逆に、あまりにも自分が歌うのに必死で周りの音が聞こえず指揮を見る余裕もなく、テンポがずれていることにも気付かないという、もっと根本的な問題の場合もあります。これは演奏者としてちょっと恥ずかしすぎる…。曲を深めていく段階に入っているのに、これでは後戻りですね。
 あとは、『雀のミサ』と同様に、歌詩を言葉として表現できるまでに歌い込むこと。
 ということで、毎年のことではありますが、事態は時間との闘いの様相を呈してきました。
 演奏会まで残り二ヶ月です。これから、一回一回の練習がさらに貴重なものとなっていきますね。課題意識をしっかり持って(自宅でもちゃんと練習をして)全体練習に臨みましょう。
 次回の練習は9月1日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。「次こそ『水の惑星』を練習します。」(by三宮)とのことでした。みんな、頑張ろうね!
 
2023年8月19日(土)
♦ 70日・13回
☆『雀のミサ』
 全曲おさらいしました。「Kyrie」「Gloria」は合唱祭前に一度暗譜しました。今は記憶が薄れたかもしれませんが、歌い慣れているためにかえって雑になっているような感じです。強弱やリズム、音符の長さに加えて、言葉のアクセント・イントネーションをもう一度確認しておいてください。常に丁寧な表現を心掛けましょう。
 そして一番歌えていない「Credo」ですが、三宮さんに言葉送りやアクセントの位置の確認をしてもらいました。音符の動きが速い上に言葉が詰め込まれています。それに対して、しゃべりの練習が圧倒的に足りていません。余裕がないので音符を追うだけになっています。注意が行き届かないため、語尾が乱暴に跳ねてしまうようです。音符の長さよりも短くなりがち(「Amen」の「men」等)。リズム読みを繰り返してようやく言葉らしく聞こえるようになりました。やっぱりできるまで何回もやるしかないですね。
 「Sanctus」はパートの動きが重なっているところがほとんどなので、キリっとパリッとハーモニーを決めたいです。
 「Benedictus」の合唱部分は「Sanctus」とほぼ同じです。パリッとお願いします。
 「Agnus Dei」のゆったりしたテンポを歌い切るには、しっかりした支えが必要です。一つのフレーズを同じいい響きを繋げて歌いたいですね。初めのAdasioの部分はソロと合唱が交互に歌います。合唱はもっと厚みのある荘厳なハーモニーにしたいです。最後のAllegroはこの曲の最後を飾る部分でもあります。明るく軽快に、そして美しく歌いあげましょう。
 全体を通しての印象ですが、とてもいい響きになってきていると感じました。ただそれだけに、ところどころで響きの落ちた平たい声が聞こえるのが気になります。その声はハーモニーを壊してしまいますね。油断せず、常にいい響きを保てるようにしたいです。そのためにも、ぜひ自分の声を録音して聴いてみてください。「ヤバい!」と思ったところはとにかく気を付けて歌うこと。注意する意識が大切ですね。
☆『水の惑星』
 久し振り感が強かったです。ところどころ忘れている…(汗)。そのためか、日本語なのに音符の羅列に聞こえる部分があります。これも詩を読み直すなどして言葉のアクセントやイントネーションを出せるように練習しておきましょう。少なくとも、詩に描かれている情景が頭に浮かぶようになっていてほしいです。その前に、もう一度音程の確認が必要ですが。
 それと、三宮さんから子音が不十分だと何度も指摘されました。確かに録音を聴いてみると、発語の曖昧な部分がたくさんありました。〔h〕音〔k〕音等、かなり大げさに発語しないと伝わらないようです。個人的に難しかったのが p の時に発音する〔d〕音です。結構気を付けて言ったつもりなのに、自分の録音を聴いたら〔t〕音にしか聞こえなかった。要練習です。
 今日はⅠ・Ⅱ曲しかできなかったので、Ⅲ・Ⅳ曲も復習しておきましょう。やることいっぱいですね。
 次回の練習は8月26日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 強化練習の追加があったので残りの練習回数は前回と同じですが、演奏会までどんどん日にちが減っていることに変わりはありません。チケット・チラシも出来上がりました。後はいっぱい宣伝してたくさんの人に聴きに来てもらうだけ。自信を持って宣伝できるよう、しっかり練習してもっともっと上手くなりましょう!
 
2023年8月11日(金)
♦ 78日・13回~音も目標も前向きに~
☆『嫁ぐ娘に』
5.かどで
 八分音符が並んでメロディーを作っているので、ともすれば音符の羅列になりがちです。そうではなく、いかに響きをつなげて日本語らしいニュアンスを表現できるか。音の上がり下がりで響きが切れたり音色が変わってしまうところがあります。そこを何度も繰り返し練習しました。
 パート間の旋律の受け渡しをもっとスムーズにしたいです。前後でテンポが微妙に違ったりしています。また、冒頭のアルトとテノールのようにアンサンブルのテンポ感がパートで違うこともあります(ここはアルトが速い)。自分では合わせているつもりでしたが、録音を聴くとずれているのが分かります。もっともっと聴き合わないといけない、ということですね。
 女声、フレーズの出だしの音のピッチが合いません。音の幅が広すぎたり下からずり上げてその音に入ったりしています。その音だけでなくその先の言葉まとまりやフレーズ全体を通したイメージを持って準備をする必要があります。でも、まずは最初の音をきっちり決めないといけないのですけどね。
 それが顕著なのが最後のAndanteです。「その前までどれだけいい演奏をしていても、ここがうまくいかないとぶち壊しになります。」(by新見)という、大変重要かつ怖い部分です。部分練習が終わって最後に通してみましたが、やっぱりここが上手くいきません。不安でビビり過ぎている感じです。
 出だしの音だけでなくフレーズとしてのイメージを持つ。上澄みの響きをとらえるつもりで息に声を乗せて入る。言葉で書くと簡単ですが、要は自信が持てるようになるまで練習するしかありません。自分の声を録音して聴いてみると、もう恥ずかしいくらいにできていないところが分かります。自分だけでは上手く練習できないという人は周りの人に聴いてもらってアドバイスをもらいましょう。
 望みはあります。新見先生の「僕の知っている『嫁ぐ娘に』にだんだん近づいています。」「確実に良くなっていますから。」というお言葉です。確かにフワッといい響きのアンサンブルになっているところがある!言葉が際立つ場面もある!それを頼りにもうひと頑張り(二頑張り三頑張り?)しましょう。そして、周りの空間の隅々まで曲の感動で満たしたい。あくまでも、目指すは曲の神髄に迫る演奏です。それっぽい演奏で満足してはいけません。
☆『雀のミサ』
Agnus Dei
 やっぱりモーツァルトはパリッとしています。明るく美しく歌いたいですね。下降音型の音程に注意(何度も言われています)。下がり幅が広過ぎると音程が下がります。これも自信が持てるまで要練習ですね。「人について行けばいい」という考えは禁物です。ポジションは変えずに音が変わるだけ。
 それと、音が上下するときに良い響きを切らさないこと。音程は清潔に。長い音のシェイプは必要。フレーズのまとまりも大切。スピード感・テンポ感をもっと合わせること。
 歌い慣れてきたころにいい加減になりがちなのが音の強弱や長さです。「もう一度確認しておいてください。」(by新見)とのことでした。
 練習録音もしっかり聴いて自宅練習に活かしてください。
 次回の練習は8月19日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。そろそろチラシ・チケットも出来上がります。演奏会を見据えて、練習をさらに充実させていきたいですね。猛暑が続いています。体調にも気を付けてください。
 
2023年8月3日(木)
♦ 86日・14回
 練習会場の都合でいつもとは違う練習日となりました。そのため都合の付かない人も多く(特に男声が)やや寂しい参加状況でしたが、良い練習ができたと思います。
 ここに来て『嫁ぐ娘に』がいい感じになってきました。先週も書きましたが、ようやく周りの音が耳に入るようになり、パートの重なり合いや旋律の受け渡しなど、自分の中でもかなり整理できてきたように思います。なかなかメゾさんと気持ちが合わなかった「2.あなたの生まれたのは」の最後の部分も、今日初めて上手くいきました。
 和音の響きを確認する余裕が出てきて、「音がきちんとはまった!」「バスとオクターブ違いでちゃんと重なった!」「テノールといい感じに二度でぶつかってる!」などと、ここかしこで楽しみながら歌えました。
 さて、音とリズムが確かになってきたところで、ここからさらに先を目指します。言葉の意味を考え曲の背景を探り、表現を深めていく段階ですね。
 アルトのAさんが今日話していましたが、作詩の高田敏子氏は、結婚して満州に渡りそこで娘さんを産んだそうです。結婚する娘さんのことを思ってこの詩が書かれたのですが、娘さんの成長の背後には戦争の影があります。幸せな日常をいともたやすく奪ってしまう戦争、それを抜きにしてはこの詩は出来上がらなかった、ということでしょう。そして、同様の戦争体験を持っている三善晃氏は、嫁いだばかりの妹さんのことを思って作曲しました。「1.嫁ぐ日は近づき」から「4.時間はきらきらと」までの4曲があるからこそ、その先にある「5.かどで」がさらに輝きを増しているように思います。その必然性を演奏で表現したいですね。
 『雀のミサ』を久し振りに歌いました。意外と歌えてる?三宮さんいわく「もっとグダグダかと思いました。」と。「『嫁ぐ娘に』効果かな?」とも言っていました。響きが結構スッキリしているように感じます。難しいと思われる曲に取り組むことで力が付いてきたのでしょうか。それなら嬉しいのですが、でも安心はできません。「Credo」の言葉が相当あやしいです。要復習。
 『日本の四季めぐり』「2.夏は来ぬ」、Swing感が足りません。気真面目すぎる感じです。もっとノリよく楽しく歌いましょう。「1.花」以外はまだまだ歌い込みが不足しています。これも要復習ですね。
 次回の練習もいつもと曜日が違います。8月11日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。祝日(「山の日」)です。出席率が良いといいですね。猛暑が続いています。おまけにインフルエンザも新型コロナも、感染が徐々に拡大しているようです。くれぐれもお気を付けください。
 
2023年7月30日(土)
♦ 90日・15回
~『嫁ぐ娘に』~
 まずは先週やった4、5曲のおさらいから。その後、1、2、3曲を練習しました。(詳しい注意点は練習録音で確認してください。)
 ソプラノさん、「4.時間はきらきらと」の初っ端から苦労しています。名付けて”パート内でピッチが揃わない”問題。う~ん、今日はこれに尽きるように思いました。他パートにも同様に問題はあるのですが、ソプラノは何と言っても合唱団の顔であるだけに目立ちます。
 ピッチが低いと音が下がって聞こえ、パートでまとまった良い響きになりません。その部分を取り出して練習すると良くなるので、決してできないわけではない。でも、また別の場所でも同じことを指摘されます。
 解決するには、自分の声を録音して聴いてみるのが手っ取り早いです。(団長が以前言っていましたよね。全体録音と自分録音の両方を活用しましょう、と。)音程・ピッチの悪いところだけでなく、ちゃんと歌えていないところが一目(耳)瞭然。おススメです。
 ただ、どうなることかと思った『嫁ぐ娘に』が次第に形を成してきているのも事実。自分のことだけで精一杯だった状態から、各パートがどう重なり合っているのか、歌っていてかなり分かるようになってきました。「音が上手くはまった!」と思う瞬間も増えています。こうなってくると、俄然楽しくなりますよね。音程やリズムだけに注意するのではなく、詩の意味を考えて表現を深めていく段階に差し掛かってきたと思われます。
 先日の新見先生の言葉を今日の練習の最後に団長が言っていました。「難しい曲だとあんまり思い過ぎないことです。」(by新見)。「『難しい曲だ』と言うことで、それをできないことの理由にしたり『これくらいでいいや』という言い訳にしたりするのは違うと思います。」(by団長)。
 「単に練習を重ねるだけでもそれっぽい感じにはなるだろうけど、それではいけない。」(by新見)とも言われていました。求めるのは曲の本質に迫る演奏です。常によりよい演奏を目指して頑張る!それが我らが大分中央合唱団ですから。
 10月の演奏会まで3か月を切りました。例年のように時間との闘いの様相を呈してきましたが、本番での演奏を楽しみにして練習に邁進するのみです。もちろん、他の3曲もですけど。
 次回の練習は8月3日(木)19:00~(コンパルホール300会議室)です。いつもとは違う木曜練習です。お間違えなく。
 
2023年7月22日(土)
雑感
 諸事情により練習を欠席しているため、本日の練習内容からは外れます。
〈ある女声団員AとBの会話〉 
 ※アルファベットは名前の頭文字ではありません。また、会話の内容は個々の事象ではなく全体的な印象です。
A「そろそろ男声と女声の出来が入れ替わる時期が来た感じよねえ。」
B「そうなのよ。初めは女声の方が音も早く取れて『男声は何やってるの!』って感じだったのに、いつの間にか追い越されているのよねえ。なんでかなあ。」
A「なんだかんだ言って、男声は演奏会までにはしっかりまとまってくるのよね。」
B「男声の方が音楽に対して謙虚なのかもね。」
 これは毎年感じることなのです。音取りは確かに女声の方が概して早いです。だから、とりあえず歌える感じになるのも早い。でもそれで安心するのか、そこからなかなか上手くならない。同じところでつまずく。同じ注意を何度も受ける。
 それに対して、男声は音が取れるまでがはっきり言って遅いです。ところが着々と上手くなり、練習が進んでくると、ある時「あれ?いい感じになってる。」と思わされるのです。
 自分の中学時代を思い出します。入学時に身長がギリ150cmくらいだった男子が、3年間でみるみる伸びて、卒業する時には優に170cm越え。自分はと言えば、3年間で伸びたのは2cmこっきり。余裕で見下ろしていたのが、いつのまにか見上げる存在になっていました。なんか悔しい…みたいな感じに似てるかな。
 今、バスさんの猛特訓が続いています。全体練習の前にパートの自主練習が行われているのです。新入団の方もいるので補習の意味での自主練習が始まったようなのですが、パート全体で意欲的かつ真摯に練習に取り組んでいます。我が団のバスさんは、惚れ惚れするようないい声の持ち主ばかり。音程が定まって音色がまとまってくると”鬼に金棒”なのは当然といえば当然です。
 テノールさんもピンと張りのある本物のテノールが揃っています。迷走(?)することもたまにあるけど、基本実力者ぞろいですので、男声がバリッと歌ったときには厚みのある素晴らしい響きになります。これが少しずつできてきている感じなのですね。
 一方女声はというと、正直苦戦しています。歌い方の悪い癖がなかなか治らなかったり、同じ失敗を繰り返したり。また、音程の幅も広く、ピッチがなかなか揃いません。男声がその響きに厚みを増せば増すほど、女声は音程・音色の揃ったいい響きでないと全体としてのバランスが崩れ、良いハーモニーが作れないことになります。
 さて「うさぎとかめ」のお話ではありませんが、女声も”余裕のうさぎさん”のままではいけません。余裕なんかないのです。なりふり構わず走るうさぎになろう。音楽に対して真摯に向き合い、自分の力を過信せず地道に努力していきましょうね。(書いたことは全て自分に返ってきます。)
 それでは、今日の練習録音を聴いてしっかり自主練習することにします。
 次回の練習は7月30日(日)19:00~(コンパルホール300会議室)※土曜日ではないので要注意)です。みんな、頑張ろうね!
 
2023年7月16日(日)
強化練習①『嫁ぐ娘に』
 今年一回目の強化練習は『嫁ぐ娘に』の集中練習でした。とても中身の濃い練習だったと思います。しかしながら、全ての注意点を挙げることは到底できませんので、各自で練習録音を聴いて振り返りをしておいてください。また、欠席した人は注意点の理解と共有のためにも、必ず録音を聴いて自主練習をするようお願いします。盛りだくさんですので、心して掛かってくださいね。
 それとは別に、今日の練習で気になったことがあったので少し書いておきます。
 それはテンポやタイミングを自分の歌いやすいように変えてしまうことです。譜読みが不十分で曲の進むスピードに付いていけなかったり、歌い慣れていないために楽譜べったりになって指揮に合わせられなかったり、ということは練習の初期段階ではありがちですが、これは練習を重ねることで必ず解消できます。でも、今日気になったことは、これとはちょっと違うように思えるのです。
 その一つが”勝手にrit.問題”(筆者が勝手に命名)です。これは以前から指摘されていました。rit.の表記がなくても、(あるいは、rit.の表記を見るとそのはるか前から)勝手にrit.してしまう、という問題です。筆者もやりがちですが、つい気持ち良くなってテンポが緩んでしまうんですよね。でも、これをやると作曲者の意図とは違ってしまうし、もちろん指揮者の指示とも違うことになり、曲の表現としては甚だ不適切です。また、それぞれでテンポもバラバラになってしまいます。
 他に、言葉を丁寧に発語しているようでいて、実はどんどん間延びして遅れてしまうということもあります。これがなかなか治りません。でも「歳をとって思い直しが難しくなった」という言い訳は通用しませんよね。筆者自身にもはね返る言葉ですが。
 解決策としては、まずは指揮をしっかり見ること。これは、テンポやタイミングに限ったことではありません。表現全般について指揮者は身体のあらゆる部位を使って指示しています。それを見逃さない手はありません。でも、もし指揮を見ているのに合わないという人がいたら、これはかなり深刻な問題です。大抵の場合、その原因は「合わせる気がない」ということになりますから。それでは合唱が成り立たなくなってしまいます。
 家では、テンポを崩さないようにメトロノームを使って(便利なことにスマホで使えるアプリもたくさんあります)練習するのも効果的です。まずはテンポ通りに歌うことから始めましょう。後でテンポを揺らすのは指揮者の仕事です。
 それと、もう一つの解決策は(今日新見先生から何度となく指摘されましたが)他パートの音や動きをよく聴いて、それに対して自分の音がどう進んでいるのかを理解することです。これも、テンポ・タイミングの問題に限りません。さらに言われたことは「そうすることでもっと上手く歌えるはず」「それがないと単なる独りよがりの歌になってしまう」と。少なくとも聴こうとする姿勢を持ちたいですよね。
 今日の練習を終えて『嫁ぐ娘に』は新たな段階に入っていると感じました。時々ですが、いい響きの和音が聴こえてきたり、ぐっと来る表現があったりもしました。これからは、詩の意味や曲調を理解した、より深くて細やかな曲作りを目指すことになります。だからこそ、独りよがりの歌い方は禁物なのだと思います。
 ただしその一方で、音程の怪しいところも多々ありました。今日は徳久先生がピアノの音で助けてくださいましたが、無伴奏の曲ですから演奏会本番でそんなことができるはずもありません。音程については、一日も早く確実な音で歌えるようにしておきたいところです。
 次回の練習は7月22日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。演奏会まであと3か月余り。もう音取りで足踏みをしている場合ではありませんね。
 
2023年7月15日(土)
♦ 105日・18回
 『嫁ぐ娘に』をひたすら練習しました。が、練習すればするほど分かったことがあります。一筋縄ではいかない曲です。演奏会に来てくださるみなさまに自信を持ってお聴かせするには、もっともっと頑張らないといけません。
 まずは、個々が確実に譜面通りに歌えるようになること。音程然り、リズム然り。それから、発語、語感の表現。強弱への留意。そして各パートの絡み合いを理解し、また、音を聴き合ってハーモニーを作り上げること。さらには、曲調・曲想への理解を深め、共通認識のもと表現を深めていく…。
 やることは際限なくあります。でも、やりがいのある素晴らしい曲なんですよね。納得のいく演奏がしたい。ベストを尽くしたい!
 明日は強化練習です。たっぷり寝てしっかりご飯を食べて、再び練習室で元気に会いましょう。ただし、今日の録音は来る前にちゃんと聴いてくださいね。明日に活かすためにも。
 ということで、これにて本日は終了です。
 
2023年7月8日(土)
♦ 112日・19回
 先週に引き続き新見先生のご指導で『水の惑星』を練習しました。ピアノは、いつも練習の直前に頼まれて楽譜をもらうにもかかわらず、難なく弾きこなしてくださる”スーパーウーマン”(筆者が勝手に呼んでいる)こと木下先生です。今日は体調不良でお休みの人もいましたが、全体的にはかなり高い出席率で、中身の濃い練習ができたと思います。(バスさんは全体練習の前に特別練習をしたとのこと。素晴らしい!)
 必死に音を取る段階はとうに終わり(音が不安なところは必ず復習しておきましょう)、曲作りの段階へと進んでいます。しっかり顔を上げて歌い、指揮者の指示を見逃さないようにしたいものです。
 語感をイメージして歌っているか、強弱や表情記号に留意して歌っているか、他のパートの音をよく聴いて音程の定まったハーモニーが作れているか、主旋律とのバランスを考えて歌っているか、等々、注意することはたくさんありますね。さらに言えば、その大前提として要求されるのが、良い響きと正しい音程で歌えているか、ということです。
 練習回数は残り20回を切りました。もう、楽譜にかじりつくのはやめましょう。アマチュアであってもプロであっても、より良い音楽を追求することに変わりはありません。今日の自分よりも明日の自分はもっと成長できる!そう信じて努力する姿勢を持ち続けたいですね。
 今日の練習のポイントを記しておきます。細かい注意点については、練習録音を聴いて振り返っておきましょう。
Ⅰ月の山…付点八分音符+十六分音符のリズムは、どうしても拍の頭の付点八分音符の方にアクセントが付きがち。語感を出すには語頭である十六分音符をしっかりと歌うこと。臨時記号の付いた音符の音程を正確に歌うこと。レガートで歌うのかマルカート気味にはっきり歌うのかを歌い分けること。f のユニゾンは、パート間でバチバチに張り合うつもりでどうぞ。
Ⅱ 紅の花…出だしの女声は三度のハーモニーをよく響かせたい。p で速い動きなので、唇を少し緊張させて響きを作り軽やかに歌うこと。後半の TempoⅠも同じ。長い音符のときには緊張感のある響きを保つこと。伸ばす音の中に伴奏のリズムを感じること。この曲も臨時記号の音程に注意。ppp は響きを集めて言葉のニュアンスをしっかり出すこと。
Ⅲ 暑き日をmf の部分を意識して歌い分けること。一つのフレーズをレガートでつないで歌う。ただし発語は丁寧に(語頭は言い換えて語感を作ること)。また、音の跳躍でレガートが途切れないように注意すること。音の跳躍は清潔な音程で。八分音符はマルカート気味に歌って言葉を際立たせる。51小節からのリズムをしっかり揃えること。臨時記号の音程注意。高音の ff は伸びやかな響きで歌うこと。(言葉よりも響き優先で。)
Ⅳ 地球の旅人…いよいよ終曲です。今年のプログラム最後の曲でもあります。詩も曲も壮大なのですが、現段階では、何となく歌う方に”「息も絶え絶え」感”が漂っています。聴く人に「地球」という生命力あふれた星を想像してもらうためにも、最後の1小節まで余裕をもって歌えるようになりたいですね。最後は気合と体力勝負かも?
 次回の練習は7月15日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。今日時間不足だった「Ⅳ 地球の旅人」と『嫁ぐ娘に』を練習する予定です。全体練習をより有意義にしたいので、できる限り自主練習をしておいてください。
 なお、翌16日(日)(13:00~17:00/コンパルホール300会議室)は第1回強化練習となっています。
 来週の土・日は合唱三昧です。頑張ってみんなで上手くなろう!
 
2023年6月30日(金)
♦ 120日・20回
 6月も今日で終わりです。朝から激しい雨だったので練習できるかどうか心配しましたが、まずまずの参加状況でよかったです。そんな中、またまた嬉しいニュースです。アルトのTさんが3年ぶりに復帰されました。お帰りなさい。首を長~くしてお待ちしていましたよ!
 初めに、新見先生にハーモニー練習をしてもらいました。曲の中ではいろいろなハーモニーが出てきますが、音と音との幅の感覚をいかに共有していくかが、良いハーモニーを作るポイントとのことでした。それには、周りの音をしっかり聴くことが大切ですね。もちろん、良い響きの声で歌うことが大前提ですが。
☆『日本の四季めぐり』
 合唱祭のおさらいで、まず「花」を歌いました。(合唱祭での演奏が近年稀に見るほどに良い出来だったので「それを再現してみましょう」とのことだったのですが、さて…)とりあえず、いい雰囲気は出ていたと思います。それに気を良くしたところで、いざ歌わん!
2.夏は来ぬ…冒頭「うのはなーのにおうかきねに」は鮮やかに香り立つ感じで歌いましょう。「しのびねもーらーす」の部分は、cresc.を効かせること。アルトは「しのび」のリズムが他パートと違います。そこが際立つようにはっきり歌うこと。「しのびね(忍び音)」の語感をもっと出すこと。「なつーはきぬー」は「今まさに夏がやって来た!」という現在完了の意味です。「ぬー」を言い換えて語頭を強調しましょう。語尾の「ぬー」は響きを保って十分に伸ばしてからdecresc.します。
 問題のスウィング部分、一回目は重たい感じでした。新見先生いわく「睡眠時無呼吸症候群みたいに休符でウッと呼吸が止まっていませんか。」息の流れがブツッと切れると、音楽も止まってしまいます。そうではなく、休符があることで弾んで揺れる感じでしょうか。拍の表と語頭が重なっているところはもちろんのこと、拍の裏で食い気味に入るところもみんなの動きを揃えたいです。杓子定規に拍を数えても上手く入れませんね。それよりも、流れに任せて身体ごとリズムに乗る感じで歌ったほうが心地よくスウィングできそうです。これは慣れです。心地よい感覚を体得できるまで何度も歌うしかない。今日の数回の練習でもずいぶん軽やかになりました。
 スウィング後半、「ほたる」もスウィングしながら飛んでいるイメージ。p.15のアルト「くいななーき」は、主旋律を奪う感じではっきり入る。「うの」まではしっかり歌うこと。ソプラノの「Haー」はクラシカルな(重厚な)声ではないほうがいい。ジャズっぽく楽し気な感じでしょうか。「はなーさきてー」の部分も軽やかに弾みます。最高音の「」を響かせられるかが気になるところですが、むしろ着地する「てー」の音程をしっかりと定めることに注意を払いましょう。(「き」で失敗しても知らんぷりしといてください。)ソプラノに隠れていますが、アルトも同じ部分は軽やかに弾んで歌います。「き」を響かせたいですが「てー」の音程にも気を付けて丁寧に歌いましょう。
 スウィングで一番難しいのは長い音符の歌い方だそうです。長く伸ばしつつも、その中でリズムを感じましょう。44小節からのcresc.は、特に内声のふくらみが大切です。最後のハミングは取ってつけたようにならないこと。ピアノの後奏の流れに乗ったまま、粋な感じで終わりたいですね。
3.夏の思い出…何たってピアノが途轍もなく大変な曲です。ピアノに聴き惚れて、歌が出遅れてしまわないよう注意しましょう。また、この曲ではピアノが自在にrit.してその後に合唱がa tempo で入るという形が幾度となく繰り返されます。それが違和感のない自然な流れになるように演奏したいです。さらには、ピアノの美しさを引き継いで、合唱も美しい響きで歌いたいですね。曲調は、大人の雰囲気漂うおしゃれなショットバーで、グラス片手に即興で歌っている感じで。野暮な歌い方は禁物、子どもっぽいのもダメ。欲しいのは大人の色気です。
 49小節から音程の確認をしました。アルトは50小節の終わりはブレスなしで51小節に入り、頭の音をしっかり歌いましょう。音程の怪しいところは要復習です。
 55小節からのソプラノは、その後に入ってくるピアノの旋律をイメージして先取りした感じで歌いたい。「おもいだすー」の語尾は十分に響きを保ちます。61小節の響きはグッドです。
4.ちいさい秋みつけた…休憩なしで最後まで走り抜ける感じです。フレーズの変わり目でも緩むことなく飛び込むので、遅れないように注意しましょう。遅れそうな人はブレスなしで入ること。
 言葉を立てるようにはっきりと発音した方が音程・リズムともに上手くはまります。「だーれかさんが」の「れか」がぼやけやすく「さんが」が緩みがちなので注意しましょう。また、「みけた」のように通常の会話で無声音になるものも、有声音(声帯の振動を伴う音)で歌います。「ちいさいき」は「き」で言い換えて発語をはっきりさせましょう。
 13小節アルト、「だーれかさんが」の音を明確に。23小節からのバスも音程要確認。27小節、男声の「すーました」は大切な音なのでしっかり出すこと。51小節からは、ピアノの八分音符の動きとよく合わせること。
5.冬景色…冬の朝の静かで冷たい風景を思い浮かべて歌いましょう。最後はたっぷり伸ばします。曲はよく流れている感じなのですが、いかんせん自由な音が多すぎます。特にバスさん、音程の確認をお願いします。
☆『水の惑星』
Ⅲ暑き日を…語頭の言い換え等の発語(例:「地球は/きている」)に注意。パートのバランス(主旋律のパートを際立たせること)に注意。拍子やテンポの変化に注意。
 『水の惑星』の積み残しは、次回(7/8)に練習します。今日の復習も含めて、自主練習をよろしくお願いします。
 なお、7月16日(日)の強化練習では『嫁ぐ娘に』を中心に練習するそうです。この二週間の内にこちらの自主練習もお願いします。
 次回の練習は7月8日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。はたして、梅雨明けしているでしょうか。
 
2023年6月24日(土)
♦ 126日・21回
 まず初めに、今日は昨年亡くなられたKさんの祥月命日でした。本当に時のたつのは速いものです。Kさん、練習室のどこかで聴いているかも。彼女の分まで精一杯歌いましょう。
 先週に引き続き、男声・女声に分かれてとことんパート練習に励みました。女声は『日本の四季めぐり』、男声はそれに加えて”雀のミサ”の「Credo」まで行ったとのこと。とても充実した練習ができた模様です。全体練習は『日本の四季めぐり』を一通り合わせました。
☆『日本の四季めぐり』
2.夏は来ぬ…待ってました、スウィング練習!拍を一生懸命に数えていた最初の段階に比べると、だいぶんスウィングに近づいてきたのではないでしょうか。必死に数えるより、気持ちよく乗って歌う方がかえって歌いやすい感じです。でも、リズムが身体に染み込んで自然にスウィングできるまでになりたいですね。
3.夏の思い出…この曲の出来不出来は、臨時記号がいっぱい付いたおしゃれな旋律と和音がばっちり決まるかどうか、それとゆったりしたテンポに負けないように支えが保てるかどうか、にかかっているのではないでしょうか。
4.ちいさい秋みつけた…まだまだ大きくて雑な「秋」です。早く歌い慣れて、繊細な「ちいさい秋」を見つけたいです。
5.冬景色mp から始まって最後は fff で終わるという、徐々に世界が広がっていくような壮大な編曲です。おまけにソプラノはかなりの高音域が続きます。アルトの最後にも、滅多にない高音が登場します。こりゃ、体力勝負ですかね。それに、この曲は第1ステージです。ここで力尽きるわけにはいきません。みなさん、本番までに最後のステージまで歌い切るだけの体力を付けておきましょう。
 次回の練習は6月30日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。新見先生による練習の予定です。どれを歌ってもいいように、家での復習をよろしくお願いします。
 
2023年6月17日(土)
♦ 133日・22回
 さて合唱祭も終わり、大分中央合唱団恒例の団長作″カウントダウン表”の掲示が始まりました。133日もあるなんて思ってはいけません。練習回数は強化練習も入れてあと22回しか(!)ないのです。プログラムは、大きな作品でとらえれば4曲ですが、細かく見ると全部で20曲あります。1回の練習で3曲ずつくらい掘り下げられるとして、あくまで単純計算ですが、1曲につき3回練習できるかどうか、という大変怖い状況が浮かび上がります
 ちょっと現状分析をしてみましょう。
 旋律もリズムも和音も難しい無伴奏の『嫁ぐ娘に』は、まだまだこれからといったところ。一見簡単そうだけど実はとても凝った編曲の『日本の四季めぐり』には、何と言ってもスウィングという超難関が立ちはだかっています。モーツァルトの音楽はとにかく奥が深く、先週久し振りに歌った『水の惑星』はようやく思い出したところです。もしどこかでものすごく時間がかかったら、なんて思うと、どう考えても楽観的ではいられない状況ですね。
 これは、本気モードにならざるを得ない!それぞれが精一杯取り組まなくては間に合わない、ということです。でも、だからといって「悲観的になれ」と言っているわけではありません。だって、本来合唱は楽しいものだし、その練習も楽しいものですから。
 筆者の考える最高の瞬間は、自分たちができる最高の音楽を作ろうとみんなの想いが一つになった時です。それぞれ違うはずの声がパートごとにまとまって新たな音色を作り、そして今度はそれぞれ違うパートの音が地層のように重なり合い、また一枚の布のように織り合わさって、全体として一つのえも言われぬ響きを生みだしていく。その時のゾクゾクするような感覚を一度でも味わうと、もう合唱の魅力から逃れられません。だからこそ、その瞬間をもう一度味わいたいと願い、合唱すること・音楽することをもっともっと充実した喜びに高めていきたいと願うのです。
 前置きが長くなりましたが、今日の練習は『水の惑星』の"徹底おさらい”でした。男声・女声に分かれてみっちり音の確認をしました。今日できなかったところは、各自でさらなる復習をお願いします。練習録音もありますので、ぜひ活用してください。(要は「練習頑張ろう!」と言いたかった。)
 次回の練習は6月24日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。おさらいしたい曲が山積みです。ここからが正念場ですね。
 
2023年6月11日(日)
❤ 合唱祭
 エイトピアおおの(豊後大野市)での合唱祭が無事に終了しました。大分市からは少し距離があったのですが、遅刻する人もなく、また早朝にも関わらず聴衆のみなさんも程よく来場されていて、心地よい音楽を共有することができたのではないでしょうか。
 「花」の華やかでありながらしっとりとした美しさ、「Gloria」の格調高い明るさに迫るべく、最後までよい緊張感と集中力を保って演奏できたと思います。それに、響きのよいホールでとても歌いやすかったですね。
 さて、合唱祭も終わったところで、いよいよ秋の演奏会に向かって本格的に走り出す時期となりました。余すところ、4ヶ月半です。まだまだ心もとない曲が多いことは、みなさん分かっていますよね。そして、何をすべきかも分かり切っているはず。Do your best !
 次回の練習は、6月17日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。4冊の楽譜をお忘れなく!
 
2023年6月10日(土)
♦ 合唱祭へ向けて ④
 いよいよ明日は合唱祭です。ここまで来たら、自分たちが頑張ってきたことを信じて本番の緊張感を楽しみましょう。新見先生からも「音楽の大きな流れが感じられる」との、めったに聞けないお言葉をいただきました。きっといい演奏ができる、そんな予感がします。 
 思えば、昨年急逝されたKさんと一緒に歌った最後のステージが一年前の合唱祭でした。もう一年たったのかと思うと、時の移ろいの速さを感じます。Kさんもどこかで聴いてくれているといいな。
 いい響きのイメージ・言葉と情景のイメージを持って歌いたいですね。そして、会場を大分中央合唱団の音楽でいっぱいにしたいです。
 私事ですみませんが、”エイトピアおおの”は筆者が合唱を再開するきっかけになった場所なのです。10年前の合唱祭の会場も”エイトピアおおの”でした。ここで大分中央合唱団の演奏を聴いて入団した次第です。明日の演奏を聴いて、また誰かが入団してくれるかも?
 それはさておき、今できるベストの演奏が実現できるように、みなさん今日は早く寝ましょう。遅刻したら大変ですから。明日は雨模様のようですので、くれぐれも気を付けて来てくださいね。
 あ、でも一つだけ。Gloriaの最後の「amen」は気品高くいきましょう。終わりよければすべてよし!
 
2023年6月2日(金)
♦ 合唱祭へ向けて ③
 六月になりました。合唱祭まであと一週間です。そして、嬉しいニュースが続きます。バスのOさん、Kさん、復帰おめでとうございます。今日のバスさんはなんと5人!コロナ禍を2人で乗り切ったSさん、Fさん、本当に良かったですね。バスが倍増しました。バスが充実すると、混声合唱の響きに深みと厚みが増します。そして男声が強力になった分、女声はその響きにますます磨きをかけないといけません。その結果、さらに美しいハーモニーが生み出される!…となるように、みなさん頑張りましょうね。では、早速合唱祭の曲の練習に入ります。新見先生、徳久先生、よろしくお願いします。
☆花…いろいろな編曲の「花」を歌ってきましたが、『日本の四季めぐり』の編曲が「だんだん身体になじんできた感じですね。」(by 新見)とのこと。嬉しいお言葉です。あとは細やかな表現を身体に染み込ませることですね。cresc. をもっと積極的に効かせましょう。
出だしのソプラノ、「haー」の響きが失速しないように。春のうららかさを表現しましょう。アルト、音符の長さ(休符がある)に注意。ソプラノ、「くだーりーのー」はレガートで動きつつも音程は正しく。「」は縦の響きにすること。女声、「ふーなびとがー」の付点のリズムが甘くならないように。「ふーなび」の「」が突出しないことと着地のタイミングを合わせること。「はなーとちるー」は「ちるー」を言い換えること。
31小節からの男声、「みーずや/あけーぼーのー」の語感をよくイメージして歌うこと。フレーズ終わりの長い音符で響きを落とさずに次のフレーズの頭につなげること。低い声を頑張りすぎずに高い音を伸びやかな声で歌いましょう。41小節からは molto cresc. です。男声の音が低いので女声がもっと cresc. を効かせましょう。「てー」に入ってもcresc.は継続しています。
47小節からの和音の移行は丁寧に。半音や音のぶつかり合いをきちんとした音程で歌うこと。着地の和音をもっと美しく歌いたい。decresc. が早すぎないように注意してしっかり響かせること。バスは音が跳躍していますが、響き重視で柔らかく動きましょう。49小節頭の和音はしっかり響かせたいです。
51小節からの内声の主旋律は、「にしき」の色合いを想像して鮮やかに感動をもって歌いたいところです。「おりーなーすー」は「お」の響きを生かして浅い響きにならないように注意しましょう。ソプラノのオブリガートは響きで歌えるようになりました。それを飾りにしつつ、内声はもっとリードして歌いたいです。一つ一つの音を確実に響かせたいところです。アルト、「ちょーうーてい」の「」「」で響きが引っ込まないように注意。「」は喉の奥を開けてさらに響きを高く、かつ前に持ってきます。「おーぼろーづきー」は「づ」に向かって音が広がる感じ。上三声がとても華やかに歌う一方で、バスはそれを支えます。
59小節からは f です。「げにいっこくもー」は感動のニュアンスをしっかりと表現しましょう。ただし、音程は正しく!響きを最後まで落とさないこと。アルト、バスの「もー」と音が伸びるところは中途半端な音にならないようきっちり歌うこと。バス、音程をくっきりさせること、「せん-きんのー」の「んー」の八分音符はレガートで歌います。
65小節「たーとうべきー」で rit. しないこと。「きー」に優しく収束して、4拍十分に伸ばしましょう。68小節からの女声の「ahー」は、二拍をひとまとまりで捉える方が歌いやすいようです。ピアノ伴奏の動きもよく聴きましょう。70・71小節の「ahー」は、2小節分響きが続くように考えて息を保ちましょう。そして最後の和音に繋げます。
☆Gloria…先入唱の間に挙動不審にならないこと。落ち着いて歌い出す準備を整えましょう。p になった時に発語がもやもやしがちです。常に明るい音色で溌溂と歌うことを意識しましょう。
冒頭の「Et in」は区切らず続けて発音(リエゾン)してよいです。長い音符が棒のようにならないこと。音が広がる感じが欲しい。「terra」の巻き舌はしっかり巻きましょう。「pax」は「平和」です。意味をイメージしましょう。「ho」のスタッカーティッシモに注意すること。ソロの熱量を揃えたいです。響きを後退させず語尾までしっかり歌いましょう。
次のtutti 「Gratias」は「感謝」です。f で心から感動しているような息遣いで入ります。39小節の「Qui tollis」もしっかりと入りますが、音程に注意して和音をビシッと決めましょう。「tollis」の「ll」は促音、「llis」は語尾なので収まります。「miserere」は p ですが、痩せた情けない音にならないように注意。f の強さを内面に秘めたいい響きで表現します。58小節「mundi」の「」は「di」の直前で発音すること。68小節「sedes」の「se」の和音をもっと緊張感のあるいい響きにしたいです。特に臨時記号の付いているパートは音程を確認しておきましょう。78小節からの「miserere nobis」は徐々にcresc. します。94小節「Cum Sancto Spiritu ~ Patris.」まではフレーズがつながっています。途中で息切れしないように上手く繋いでください。「Spiritu」の音と動きがぼやけがちなので要注意です。
「amen」は語尾の「men」が強すぎると言葉が収まりません。「a」のいい響きを保ちつつ気品高く収めましょう。意味は「それな!(その通り)」。109小節からの「amen」の連呼は、「amen」を繰り返すたびに熱量が増し盛り上がっていきます。そして、最後の「amen」は美しく余韻をもって終わります。決して口を閉じてしまわないこと。語尾が「n」ですから口は開いたままですね。
 さて、久し振りの新見先生練習で緊張しましたね。でも、とても充実した練習になりました。留守を預かって指導してくれた三宮さんをはじめとして、みんなで頑張ってきた成果が少しは出てきたかな、というところ。でも、合唱祭まであと一週間ですがまだまだやれることはありそうです。練習録音を聴くなどして注意点を振り返り、演奏のさらなる向上を目指しましょう。
 次回の練習は合唱祭の前日、6月10日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。頑張ろうね!
 
2023年5月27日(土)
♦ 合唱祭へ向けて ②
 五月の練習は今日が最後、合唱祭まであと二週間となりました。そんな中、大変嬉しいことがありました。テノールのKさんが三年ぶりに復帰されました。Kさん、お帰りなさい!お待ちしてました。テノールはもちろんのこと、男声がなお一層元気になりますね。女声も負けてはいられません。
 今日は宮本先生の発声の後、三宮さんによる合唱の基礎練習がありました。まずは、上昇音階と下降音階を音程正しく歌う練習です。特に下降する時に音が下がりやすいのは、これまで何度となく注意されてきましたね。音程と発声は大きく係わっています。喉をしっかり開けて高い位置で声を響かせましょう。次に和音をきれいに響かせる練習。音程感覚も養います。ソプラノとアルトと男声の三部でやってみました。音を聴き合いながら指揮者の指示で1パートずつ音を変えていきます。一音変わるだけで、和音の色がガラッと変わるのがとても面白いです。音を変えるときに他パートと響き合う音にはめられるかがポイントですね。音の幅が少しでも違うと和音がきれいに響かなくなるので、耳をよく開いて聴き合うことが大切です。
 では、曲の練習に入ります。
…さて、美しい響きで歌えたでしょうか。油断して日常の声が出ていませんか?ゆったりとした動きで和音の面白さを楽しむ編曲になっています。十分に味わって歌えていますか。もう暗譜できた頃だと思うので、細かいところにも気を配って歌いたいですね。パートで動きが異なるところは、旋律の流れがうまくつながるようスムーズに受け渡しをしましょう。また、フレーズの終わりでストンと音がなくならないよう、音符の長さの分、しっかり響きを保つこと。強弱記号やcresc.decresc.もしっかり表現しましょう。
Gloria…だいぶん歌い慣れてきたので、この曲もできるだけ暗譜したいですね。指揮者をしっかり見られるようになりましょう。
 発音の見直しも必要です。〔u〕の発音が浅いようです。日本語の「う」の発音ではなく〔o〕に近くなります。また、促音が甘いです。「tollis」は「l」が二つ並んでいるので「トリス」のように促音となります。舌を硬口蓋にくっつけて発音します。「miserere」の「se」が浅くなりやすいので注意
 フェミオラの部分は言葉のまとまりで歌うこと。また、ところどころに出てくる十六分音符は歯切れよく歌うこと。強弱の対比を際立たせること。ただし、f が乱暴にならないように注意しましょう。
 それと、三宮さんから次週までの宿題が出ました。単語の意味を調べておくこと。ちゃんと意味を分かって歌いたいですから。
1.嫁ぐ日は近づき…なかなか大変な状況であることを認識できた練習でした。音程が難しいのは分かっていましたが、それを上回る難題が発覚しました。それは題して「Allegroで『ラララ』や『ルルル』がテンポ通りに歌えない問題」(別名「バラバラ事件」)です。以前、結構うまく歌えていたと思ったのですが、あれは幻だったのか…。単に発音しにくいということだけでなく、各自のテンポ感が合わないというのが大きな問題のようです。女声よりも男声の方が重症です。一度ズレ出すと修復不能な状態に陥ります。まず、テンポ通りにしゃべる練習から始めましょう。言葉がスムーズに入るようになってから、音程を付けて歌う練習に進みましょう。
 特に、二拍目からフレーズが始まるところが、全パートとも必ずといって遅れます。また、パートで言葉送りが違うので、それに惑わされないように注意しましょう。
 言葉のリズムと旋律が身体に染み込むまで、練習あるのみですね。顔が楽譜から離れ出したら希望が見えてくるはず。
 次回の練習は 6月2日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。合唱祭まで残り2回の練習です。完全暗譜を目指しましょう。
 
2023年5月20日(土)
♦ 合唱祭へ向けて
 合唱祭での演奏曲目も決まり、後は6/11の本番に向けてまっしぐら、と行きたいところです。
 今日も元気に宮本先生の発声練習から始まりました。頭の上部に響かせる発声、かなりいい感じなのですが、やっぱり歌うとなるとどうしても日常が顔を出す。これが大きな課題です。気を抜かなければできるので、要は、意識し続けられるかどうか、ということなのですよね。
 声慣らしを兼ねての思い出し練習は、『日本の四季めぐり』から「5.冬景色」です。上昇音型を滑らかに下降音型を丁寧に。声慣らしと思っていたら、いえいえ結構な難曲でした。初っ端から合いません。音程もリズムも危うい。アルトさんはソプラノの動きをよく聴いて、それに乗っかるように歌いましょう。言葉に入ったら伸びやかにフレーズを作りたいですね。下降音型は特に注意が必要です。音程がなし崩しに下がると、伸びやかで美しい曲調を壊してしまいます。最後に近づくにつれ、和音がますますきらびやかになっていきます。『日本の四季めぐり』の終曲でもありますから、美しく豊かな響きで終わりたいですね。
 では、合唱祭の曲の練習に入ります。
1.花…先週、新見先生から指示があったように、決して急がず、ゆったりと大きく春の花景色を歌いあげたいです。だいぶん春らしい雰囲気は出てきたと思うのですが、ゆったりしたテンポに負けて支えをさぼってしまうと、黄砂が飛んでる空みたいに景色がぼやけてしまうので要注意。日常の声をいかに出さないか。宮本先生の発声練習を最大限に生かしましょう。2番の男声ユニゾンがだいぶん揃ってきました。いい感じです。3番に入ってからのソプラノさんのオブリガートも、次第に軽やかで美しくなってきました。さらに、最後の和音の響きが大切ですね。しっとりと美しく響かせたいところです。
 三宮さんの特訓のおかげでいい感じになってきました。それでは暗譜に挑戦。歌ってみよう!
 思い切って楽譜を外すと、結構何とかなるものです。あとは、各自、覚えてなかったところを集中的に復習しておいてください。ただし、「暗譜とは単に音とリズムと歌詞を覚えることではありません。歌い方の注意点もしっかり頭に入れてくださいね。(by 三宮)」
Gloria…歌い慣れてくると、歌い方が雑になりがちです。次の言葉が気になって、語尾の音符の長さが十分でないところがあります。しっかり長さを保って語尾を発音しましょう。そして、語頭を言い換えて入りを明確にします。フェミオラのリズムも、もっと強調しましょう。fp の対比も、もっとはっきりさせたいですね。
 音の響き出しが遅かったり巻き舌の発音が遅かったりして、テンポに遅れてしまうところがあります。要注意。
 この曲は楽譜を持って歌いますが、こちらも暗譜がベスト。少なくとも顔を上げて歌い、指揮者の指示を見逃さないようにしましょう。
 合唱祭の曲は以上ですが、さらに練習は続きます。『嫁ぐ娘に』の二曲目から終曲までを復習しました。ひえっ、下手になってる!というか、忘れている…。一通り歌えるようになったと思っていたのは、大きな勘違いでした。これはまずいです。嫁ぐ前に出戻ってきた感じ。果たして秋には笑顔で(もしくはうれし涙で)送り出せるでしょうか。ひとえに、これからの頑張りにかかっています。
 次回の練習は5月27日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。みなさん、「花」は完全暗譜ですよ!
 
2023年5月13日(土)
♦新見先生練習
 宮本先生のヴォイトレからぶっ飛ばしていきますよ~!やる気満々。どの時間も絶対ムダにしたくない思いで臨みます。
見逃さない(先生の表情、口の形、声の通り道のイメージ、手の振りなどなど)、聴き逃さない(どういう音楽にしたいと思っているか、求められている発声、他パートへの指摘などなど)。
 忘れるといけないので先にお伝えしておきます。
 合唱祭の演奏曲は「花」「Gloria」の2曲に変更いたします。「花」は暗譜です。ア・ン・プ♪
 
 さあ、練習。
 今は便利なことに、練習を自分で録音して持ち帰ることも簡単ですし、さらに毎回全体録音してくださる団員がいて、その録音を共有してくれます。文明の利器(ってほどでもないけど)に感謝、尽力に感謝。これを有効に使わない手はありません。
 ちなみにわたくしは。自分用にひとつ録音。これは自分自身がどういうふうに歌っているかを確認するため。自分の声そのものとか、どういうふうに歌っているかとか、その時はわかりにくいことも多いので、あとからそれなりに注意深く聴き直しています。あとから聴いて「確かにそうだ」と指揮者の指摘を整理したり、「そうだった」とわかったつもりになっていたことを復習したりしています。
 全体練習も聴きます。こちらは全体の中でパートとしてどう聴こえているかを確認するためです。ソプラノとしての音楽的仕事をちゃんと果たしているか、寄り添うべきところに寄り添えているか。自分のできたとこ勝負になっていないか。
 まあそんな感じです。ご参考までに。
 
 新見先生の練習は、合唱団外での活動で先生が得られたものを、存分にわたしたちに向けてくださったものでした。
 あとは、指揮者が発信することをこちらがキャッチして、それに反応できるかってことにかかっています。
  団員のみなさんは練習録音を聴いて復習をどうぞ。やむなく練習おやすみだった方は、さらに注意深く聴いて指示の共有をお願いします。
 わたしたちはこの過程で人生を楽しんでいるのです~!本番の8分なり、演奏会当日だけが楽しいわけじゃないってこと。歌いましょう。楽しみましょう。練習しどころはモリモリあるぞ~。
 
 
 まとめ。今日は副指揮のSさんが久しぶりに歌えてよかったです。
 歌ってるみなさんの笑顔を見ることができてよかったです。ありがとうございました。
 次回練習は5月20日(土)コンパル300会議室です。合唱祭曲ほかも練習しますので、どうぞ準備はぬかりなく。
 
2023年5月5日(金)
♦ こどもの日
 G・Wも終盤に入りましたが、能登地方で大きな地震が発生したというニュースが飛び込んできました。被害も出ているようです。”地震”と聞くたびにドキッとします。どうかこれ以上被害が広がりませんように。
 今日は「こどもの日」です。さすがに差しさわりのある人も多かったようで、参加者は控えめ(男声は指揮者を含めて2人!)でした。でも、なかなか充実した練習ができたと思います。
 宮本先生がやってくださっている軟口蓋を上げて話す練習が、何やらいい感じに進んでいます。どこかにありそうな地方劇団の発声練習のようだなあと思いつつ、一生懸命高く保って話しています。資料の「日本人は軟口蓋が下がりやすい」という記述を読んで、なるほどと納得することしきり。だから歌っているとすぐにぺっちゃんこの声が出てきてしまうのか。意識的に高い位置を保たないとダメだということなんだな。気を抜くと軟口蓋はすぐに落ちる。サボりたい気持ちとの闘いです。
 それと、よく”頭蓋骨に響かせるように”と言われるのが、説明図を見てよく分かりました。なんと頭部に空洞が三つもある!ここに共鳴して声が響くのか、ここを意識すればいいのだ、とイメージがより具体的になりました。今頃知るというのも暢気な話ですけど。
 で、その声の出し方を意識したまま「花」の冒頭部を歌ってみました。いい感じではありませんか!これですね。このときの喉の感じを記憶して意識し続けることが大切です。おなかで支えることも軟口蓋を上げることも、「やればできる、要はサボらずにやり続けることが大切」ということを改めて認識しました。さて、この声で歌います。
☆花(『日本の四季めぐり』)
 「いい発声で歌うこと、どの音も軟口蓋を上げてね。」と三宮さんに言われて歌い始めました。響きがすっきりしている感じがします。そうか、喉の落ちたガサガサ感がないので響きがきれいなのか。ただし、歌い続けていると、やっぱり出現する平たい声。いい響きの時の声の出し方を記憶する、それをイメージして歌い続ける、これが大事ですね。
☆Kyrie(『雀のミサ』)
 「揺れないでなるべく真っすぐな声で歌おう。」という指示です。歌い出しの和音がいい響きできっちりはまるかどうか、いい演奏になるかは第一声で決まる。
 全体的にだいぶんいい感じになってきましたが、まだ、十六分音符のところが遅れがちです。特にソプラノさんは、響きを高い位置で維持しながら動かなくてはいけません。響きの上澄みをつなげる感じで支えがなくならないように注意しましょう。全パートに共通ですが、下降形の音符や語尾の部分で支えがなくなって響きや音程が落ちやすいです。要注意。
☆Gloria(同)
 三宮さんが試しに先唱(曲の初めの独唱部分)を入れてくれましたが、それに続く合唱の歌い出しが意外と難しいです。先唱の最後の音が「シ」で、そこから「ド・ミ・ソ」の和音に展開します。ボーっとしてると音を取り損ねてチコちゃんに叱られそうです。この曲も、最初の和音を決められるかどうかが大切ですね。
 前回も指摘されましたが、fp の対比をもっと際立たせましょう。また、語尾で響きが落ちないように注意すること。特に「amen」の「men」は語尾なので言葉としては収まりますが、響きがなくなってはいけません。かといって、「メン!」と勢いよく飛び跳ねるのも違います。余韻を響かせて収まる感じです。
☆『嫁ぐ娘に』
 音取りをした後しばらくやっていなかったので、確認練習をしました。
1.嫁ぐ日は近づき…曲の雰囲気がずいぶんつかめてきた感じですね。自分のパートの音が定着してきたのか、周りの音を聴く余裕が出てきたように思います。そうなると合わせるのがどんどん面白くなります。同じ動きのパートの音を感じたり、言葉が順に遅れて入るのが分かったり、男声と女声の動きの対比が際立ったりと、とても楽しいです。パートの動きが揃った時に和音の厚みを感じるのもまた楽しい。そうなると、次に、歌詞の意味を考えて表現する段階に入っていきますね。ちょっとワクワクしてきました。
Hum.のパートは、主旋律のパートの言葉の動きに合わせて動くこと。それと、まだ音程が不安定なところがあるので、それぞれで復習をして確実な音にしておいてください。
4.時間はきらきらと・5.かどで…思い出し練習で少しだけ歌いました。歌っていないとせっかく音取りをしたのに忘れてしまいます。そうならないために”お家練習”は大切です。限られた全体練習を効果的に進めるためにも頑張りましょうね。
 次回は5月13日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)、久し振りの新見先生練習です。みんな、来てね!

2023年4月29日(土)
♦ 練習あるのみ
 巷はG・Wが始まったと騒がしいようですが、世間の動きなど全く意に介せず練習するのが我らが大分中央合唱団です。(でも、さすがに年末年始はお休みしますけど。)
 本日は、あと一か月余りでやってくる合唱祭の候補曲を練習しました。
☆『雀のミサ』
Kyrie…だいぶん思い出してきました。でも、まだテンポに乗り切れていません。それと、喉をよく開けて縦の響きを作るイメージが十分ではありません。「a」とか「i」とか「u」とか「e」とか。ま、ほぼ全部の母音ですが。
 宮本先生の発声練習で曲に入る前に声を整えてもらっていますが、それがなかなか生かされていないようです。「あくびをするときのように喉を開け、そのままの形で声を頭の上部へ響かせてから前に持ってくる」、言葉で説明するとこんな感じでしょうか。これは、私たちが普段話す日本語の声の出し方とは異なります。だから、意識してやろうとしないとすぐに日常が顔を出します。つまり、なじみ深くて出しやすい平べったい声で歌ってしまうのです。(うーん、理屈は分かっているんだけどねえ…。)
 ともあれ、やろうとすること、意識し続けることが大切です。身体が声の出し方を覚えてしまうとしめたもの。それを目指して努力を続けるのが練習です。「上手くいくこともある」ということは、「やればできる」ということなんですよね。できると信じて頑張りましょう。(と、筆者はいつも自分に言い聞かせています。)
 他の主な注意点。
 「Kyrie」の歌い出しのハーモニーをいい響きで作ること。音符を長さ分しっかりと伸ばすこと。休符は明確に休むこと。十六分音符は軽快に動き、流れないこと。「eleison」のイントネーションを音の広がりで表すこと、等。
Gloria…いい響き・いい声で歌いましょう。「u」の響きは深め(「o」に近い感じ)に。「miserere」の「se」が浅い発声になりやすいので要注意。3拍子のリズムを感じて歌うこと。fp の対比をもっと際立たせること。
☆『日本の四季めぐり』
1.花…日本語でも外国語でも、喉を開けて歌うのは同じ。特に短い音符の時に浅い発声になりやすいので注意すること。さらに、言葉として伝わるように歌うことが大切です。どこかの音符が突出して聞こえるのはダメ。日本語のフレーズとして表現しましょう。
 39小節からは男声が主役なので、女声はあくまでも脇役に徹すること。主旋律を脅かしてはいけません。
 ところどころ音程が怪しいです。上昇形で上がり切れなかったり、下降形で下がりすぎたりしています。喉をしっかり開く、支えをサボらないこと。
3.夏の思い出…「歌い慣れていない」感がまだ強いです。音程の不確かなところは、ぜひおさらいしておきましょう。ソプラノさんの高音が大変そうです。はまだしも最後の p は上澄みの響きだけが要求されるところ。お腹で支えつつも上半身はリラックスして、頭にしっかり響かせるようにしましょう。(書くのは簡単だけど、やるのは大変だよね。)
 ジャズ感満載のピアノを聴く余裕が早くほしいですね。掛け合いを楽しんだりテンポの揺れを楽しんだりできるようになったら、きっとこの曲の楽しさが客席にも伝わることでしょう。でも今は、それにはほど遠い状況。練習あるのみ、です。
 今日は”スーパーウーマン”(と筆者が勝手に呼んでいる)こと木下先生が来てくださいました。いつものことで、突然の依頼にもかかわらず引き受けていただき、本当にありがとうございます。それも、特にピアノがややこしい曲を。みなさん!木下先生に足を向けては寝られませんよ。その感謝の気持ちを表すには、私たちが上手くなることが一番ですね。
 次回の練習は5月5日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。まだ連休中だけど、みんな来てねー。
 
2023年4月22日(土)
♦ 忘却とは忘れ去ることなり
 上の見出しの言葉を知っている人は、かなりの「昭和人」(こんな言葉があるのか分かりませんが)ですね。戦後に一世を風靡したNHKラジオドラマの中の有名な一節です。(何というドラマか気になる人は調べてみよう。ヒント:よく似た名前のアニメ映画が数年前に大ヒットしました。)それはさておき、今日は「忘却」に抗う練習でした。
 まずは、先週、数か月ぶりに歌った『雀のミサ』の「Kyrie」から。今年になって入った新団員のみなさんにとっては初見で歌うことになり、さぞや面食らったことと思います。しかしながら、合唱祭まで一ヶ月ちょっとしかないのですから、ここはガンガン突き進むしかありません。
 でも、下手になってるなあ、音程もリズムも。この曲の言葉は「Kyrie eleison」しかないので発語は楽勝のはず。問題なのは、十六分音符の速い動きですね。音程が定まらなかったり、遅れてしまって各パートの動きかみ合わなかったりしています。ソプラノさんの高音での速い動きは、特に音程注意です。響きが上がらないと音がずり下がってしまいますね。アルトには速い動きはないのですが、その分、音の響き出しが遅かったり安定しなかったりします。テノールさん、バスさんはとにかく遅れる。音程もいまいち自信なさげに聞こえます。みんなまとめて要練習!
 加えて、三宮さんに指摘され続けたのは、口を縦に開けるイメージでいい響きをつかみ、さらにそれを持続させることが大切、という点です。フレーズの最後まで気を抜かず(手も抜かず)に、しっかり響かせましょう。
 さて、ようやくよちよち歩きを始めた『嫁ぐ娘に』を練習したいところですが、今日はそれ以外の曲を忘れ去ってはいけないということで、思い出し練習に徹することとなりました。
 『雀のミサ』全曲、『日本の四季めぐり』全曲を、とにもかくにも歌いました。(ピアノの徳久先生が一番大変だったことでしょう。)そして痛感しました。”忘却とは忘れ去ることなり”などと言っている場合ではなく、忘れ去る前に何とかしないといけない状況だということを。要は「それぞれで、ぜひおさらいをしておいてほしい」と言いたいわけです。
 最後に『嫁ぐ娘に』「1.嫁ぐ日は近づき」を歌って、本日は終了です。
 目の前の合唱祭も気になるところですが、あと半年余りでやってくる秋の演奏会に向けても、そろそろ本気で走り出さなければいけない時期となっています。課題をしっかり認識し、その上で気力・体力を十分に充電して日々の自主練習や通常練習に臨みたいものです。
 今日の団長にお話にもありましたが、強化練習も数回行われる予定です。これからますます練習の内容が濃くなっていくと思われます。でも、練習に対して受け身の姿勢では、なかなか上手くなりません。各自ができる限りの準備をして練習に臨んでいきたいですね。その上で、みんなで助け合って頑張りましょう。それができるのが合唱の良さだと思います。
 次回の練習は4月29日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。ひたすら頑張るのみ!
 
2023年4月15日(土)
❤ おめでとうございます
 我らが宮本修先生が喜寿を迎えられました。まことにおめでとうございます。それにしても、先生のお声はどうしてあんなに艶やかなんでしょう。年齢なんて関係ないといわんばかりの張りのある美しいお声です。少しでも近づきたいと思う今日この頃。宮本先生は、私たちの憧れであり目標です。そして、これからも私たちの声の品質向上を図るべく、ご指導のほどをよろしくお願いいたします。
 さて、本日は新見先生も徳久先生も不在です。頼れるのは三宮さんと各パートに置かれた鍵盤楽器のみ。いえ、その前に各自がしっかりしなさい、という話なんですけどね。練習するのは、前回新見先生から言い渡されていた『嫁ぐ娘に』の4曲目・5曲目です。
 で、よーく分かりました。音に関して言えば、徳久先生のピアノにどれだけ助けられていたか、ということです。無伴奏の曲ですから、もちろんピアノパートはありません。でも、ピアノで弾いてもらう6パート(場合によっては12パート)の音にどっぷり甘えていました。それでもって、音が取れた気になっていたわけです。ピアノのサポートがなくなってみて、音程もリズムもボロボロのところが多々あることに気付かされました。(鍵盤楽器があるとはいえ、しょっちゅう弾けるわけではありませんからね。)練習録音には、私たちのボロボロぶりと、三宮さんが丁寧に”治療”(まさにこの言葉がピッタリ!)していく過程が如実に記録されていました。(ときどき三宮さんのため息のようなものも入っていました。)なにはなくとも音程リズムです。
 今日の練習で、できていないところはしっかり自覚できたはずです。そして、その「グダグダ」と「ずれずれ」を解消するには、練習するしかないということも。三宮さんからも言われましたが、自分の歌い方を録音してみるのは、課題解決にとっても有効です。まず、赤面すること間違いなし!でも、自分の欠点・課題がよく分かります。それと、いい演奏を聴くこと。そうすれば、目指す声や表現のイメージを具体的に持つことができます。あとは、それを実現すべく練習に邁進するのみ、というわけです。
 美しい曲は美しく歌いたい。深い曲は深く表現したい。でもそのためには、音程とリズムが合っていることが大前提ですね。
 最後に、合唱祭で歌う予定の『雀のミサ』第一曲「Kyrie」を歌ってみました。ハ長調の音のなんとスッキリしていることか。これはこれで、またいい。久し振りでしたがちゃんと歌えましたか?忘れてなかったかな?こちらも要復習。
 そろそろ『嫁ぐ娘に』に加えて他の曲の練習もしたいところです。宿題は盛りだくさんですね。
 次回の練習は、4月22日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。みなさん、宿題頑張りましょう!
 
2023年4月8日(土)
さらに新見先生練習
 先週に引き続き『嫁ぐ娘に』の新見先生練習でした。このところ、振り返りのために、テノールのRさんが練習録音を配信してくれているのですが、これが本当に有難いです。出席していてももちろんですが、休んだときにはなおさら恩恵を感じます。筆者は前回所用で欠席したのですが、録音を聴くとどんな練習だったのか一目ならぬ”一聴瞭然”でした。(アルトさん、欠席者が多くて大変だったんですね。ごめんねー。)そのおかげで家での練習にも大いに役立ちました。今日の録音も早速聴いたのですが、先週の記録にも書いてあるように、新見先生が一つ一つ丁寧に指摘・修正してくださり、その都度、「あっ、変わった!」と思う瞬間がたくさんありました。やればできるではありませんか!ただ、先生もおっしゃっていた通り、部分練習ではできたことも通して歌うと元に戻っていることもあり、つまりは、歌う側がこう歌おうという意識を持たないことには実現しない、ということなのですね。
 とはいうものの、練習が進むにつれ、厚みのあるいい響きの和音を随所に感じました。ぼろぼろのところもたくさんあるけど、明るい未来が少し見えてきたかも?いや、そう言うには早すぎるか。まだ音取りを確認し直している段階ですから、謙虚にそして地道に頑張りましょうね。
 最初に先週のおさらい(1.2曲目)です。曲が自分のものになっていましたか?継続して復習をしておきましょう。
 では、本日のメイン練習へと移ります。(練習録音と併せて振り返ると、さらにいいですよ。)
3.戦いの日日
 大きなフレーズを感じて歌いましょう。
 「やめてー」のニュアンスを表したい。音色・歌い方に注意。音符の羅列にならないこと。女声、強弱の変化が一瞬でつくと効果的な表現になる。女声の「やめてー」に乗ってのバリトン・ソロには、同じニュアンスの物語感がほしい。
 10小節「こげくさい~」は、子音(特にk音)をもっと強調すること。ソプラノ、「らに」の f 音はぶつけないこと。
 13小節の女声とテノールの入りを合わせるために、テノールは前の小節の「にー」を少し長めに伸ばす。そして、そこからの2小節でしっかりcresc.し、次の f「やーめーてー」につなげること。テノール、「そらーにー」の入りの音程に注意。
 17小節から。allegro のテンポをしっかり合わせること。アクセントに注意。ただし、音程のあるアクセントにしよう。(ここで興味深いお話。表現の4段階について。①過ぎてから「あっ、そうだった」と気付く。②「指示があるなあ。」と思いやってみたけどできてない。③「やってるな」と聞こえる、分かる。④やっていることが表現の本質に迫っている。←目指すはもちろん④です。)
 この部分では八分音符の速い動きと四分音符等長めの音符の動きを対照的に表したい(特にマルカートとテヌートの対比)。ただし、長く伸ばす音にも緊張感を維持すること。高音から「ーはーとー」と入る時の「ha」のいい響きを前もってイメージすること。そして語頭を出しつつも響きはつなげる。メゾ、アルト、mfff も同じに聞こえてはダメ。テンションが違うはず。
 30小節からのテノール、音程に注意(特に半音の幅)。バリトン、バスは、「Aー」の発声に注意。音のねらい方が広すぎる。特にバス、37・38小節G音からE♭音への上方移動は響きを圧縮する感じで移ること。38小節「ぼろぼろのー」辺りから、文字通りボロボロのテンポ感になりやすいので要注意。(それでも終わり頃には大分よくなりました。やっぱり合わせる意識が大事です。)
 49小節、テンポがLento に戻っても「そうだー」は緊張感を抜かないこと。戦争を経験した者としてのイメージを持とう。ソプラノ、「せかい中の」の入りのタイミングに注意すること。
 新見先生いわく「若い人には出せない色や味わいが出せるはず」。経験を積み重ねてこその深い表現を目指しましょう。
4.時間(とき)はきらきらと
 最初のハミング、アルト、F♯音、G♯音(「エーデルワーイ」と歌ってみよう)高めに。メゾの動きに合わせること。音価(音符の長さ)が違うとずれやすいので注意。ソプラノ「きらきら」の入りの発声に注意。いい響きをイメージして入ること。(やり直したらきれいにできました。でも、後で通したときは今一歩。)女声「ときはーひかってー」のリズムを合わせよう。慌てずに休符をしっかり感じること。バリトン、「ははと子の」を急がないこと。
 22小節 Allegretto から、テンポ感を合わせること。男声、テヌートを効かせつつリズミカルに歌おう。「ラララ」は舌を使って発音する。メゾ、22小節の「ソ・ラ」、26・27小節の「ラ♭・シ♭」の音をしっかり出すこと。2度の和音のぶつかり合いの色がほしい。「ラ♭」は主音なので、特にしっかりとした音がほしい。
 さらにtempo ⅠAllegro とテンポが変化するので、しっかり対応すること。アクセント、テヌートを効かせること。
5.かどで
 練習終了時間が迫り、一応歌ってみたというところです。まだまだ音取りが不十分ですね。
 4曲目、5曲目については、まだ音取りの確認が必要な段階です。ぜひとも家での復習をお願いします。1,2,3曲についても、さらに表現を深めておいてください。
 今日は嬉しいニュースがあります。貴重な男声(それも待望のバス!)の新入団員を迎えました。ようこそ、大分中央合唱団へ。Hさん、これから私たちと一緒に「みえてくえるみえない世界」を追求していきましょう!
 次回の練習は4月15日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。『嫁ぐ娘に』と『日本の四季めぐり』を予定しています。みなさん、元気に集まりましょうね。
 
2023年3月31日(金)
新見先生練習
 新見先生練習の金曜日。みんな緊張して迎えましたね~。
 先生の指摘一つ一つに対して、急激にうまく反応できることは難しくても、なんとか音楽していこう!ついていきたい!っていう気迫に満ちた練習でした。疲れたでしょう?
うまく受け取れましたか?
 わたしは随分と遅刻して参加したので、今は練習録音を聴きながら書いています。自分が参加していないこともあって、客観的批評家ですね。
 発声練習のところ。練習っていうより、集団レッスンですね。とても丁寧に的確に指摘してくださっているなあと思います。その場にいた方もいなかった方も、録音を聴くと先生の指摘に「確かにそういうふうに歌っている・聞こえる」と聴かれると思います。その指摘を受けて、なんらか意識を変えると修正ができていることがわかります。その意識の持続と繰り返し、最終的にはそれが自分のスタンダードになっていきたいわけです。
その日その時を乗り切れればいいわけではないってことです。言うのは簡単、それが難しい!
でもその模索の連続でないと、より良くはならない。なかなか地道な作業ではあるけれど、この挑戦こそが私たちの「合唱で人生をたのしむ」だ~‼と思いますが、いかがでしょう?
発声の先の応用が、曲練習。学び方はおんなじですよねー。
 
 というわけで、録音を客観的に聴いていただきたい。練習にいた方もいなかった方も。
 先生の指摘をナルホド確かにそういうことね、と受けとめていただきたい。
 そのうえで、修正した歌い方をキープしていくようにしたいし、その場にいなかった人は少なくともそれをイメージして、自分の追体験にしていきたい。
 いや~、がんばりましょう。わたしもがんばります‼
 歌えていると思っていたところで怪しいところが、たくさんあった!
 先生の指摘に応えられないところが、もっとたくさんあった!
 
 録音が聴けることを前提に話をすすめてきましたが、操作がわからない方や環境的に聴けない方もいらっしゃるかと思います。ご相談ください!その一歩の行動から始まります。自分で録音、でももちろんよいですよね。
 
 次回練習は4月8日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 新見先生練習で、曲目は「嫁ぐ娘に」の3.4.5曲目を予定しています。
 
2023年3月25日(土)
♦ 成果やいかに
 音取り強化月間が終了しましたが、成果はありましたか?ともかく、これで今年の演奏会プログラム全曲の音取りは終了です。
 音がちゃんと取れているかどうかはさておいて、一応最後まで行き着いたことになります。ただし、歌えていないところは自分が一番よく分かっているはずなので、そこを中心に必ずおさらいしておいてください。
 今日はまず、『日本の四季めぐり』の残り二曲「4.ちいさい秋みつけた」と「5.冬景色」の音取りをしました。原曲はよく知っているし編曲もそう難しくありませんので、初めの段階から言葉のニュアンスやフレーズのまとまりを意識して歌うようにしましょう。
 でも、曲に使われている音域がとても広いです。例えば「5.冬景色」では、アルトの旋律は低いG音から高いG音までのまるまる2オクターブに渡っています。その全ての音をうまく響かせるのはなかなか難しいです。つまり、一見簡単そうでも実はそうではない、ということですね。どの曲にも謙虚に真摯に向き合わなければ、と心を引き締めました。
 それと、見落としていた大事なことがありました。三宮さんに指摘されて初めて気付いたのですが、「2.夏は来ぬ」のスウィング部分に「♫=♩♪(三連符として)」という指示があるのです。これは、「♫」の二つの♪の長さは同じではなく2:1である、ということを意味しています。
 「そういうことか。どおりで♪の連続が上手く歌えなかったわけだ。♪の長さを均等に歌っていたら、そもそもスウィングにならないということね。」とようやく腑に落ちた次第。遅まきながら、やっとスウィングできそうな気がしてきました。その前に、楽譜をちゃんと見なさい、という話ですが。
 とにもかくにも一通り歌ったということで、残り時間は『嫁ぐ娘に』の復習をしました。まだまだ歌い慣れていないせいか、各自のテンポ感がばらばらです。指揮をちゃんと見られるように、早く楽譜べったりの状況から抜け出したいですね。(指揮を見ていてもテンポが揃わないことがあるけど。)また、美しいハーモニーが生まれる瞬間もあるのですが、正直なところ、そう多くはありません。まずは自分の音を確かなものにすること。そして、周りの音を聴く余裕を持つこと。目標は高く、そして、諦めずに努力していきましょう。
 次回の練習は3月31日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。新見先生に音取り練習の成果を見てもらう予定。ハラハラドキドキの練習になりそうですが、一週間あればもうちょっとマシになるはず。自主練頑張ろうね。でも、金曜日なので出席状況も気がかりです。
  
2023年3月18日(土)
♦ 桜はまだかいな
 まだ3月半ばですが、各地からソメイヨシノの開花の便りが届き始めました。大分の開花も平年より早くなりそうで、18日現在「成長率91%、開花まであと少し」となっており、予想では開花は来週月曜くらい、満開は月末辺りということです。今年こそ満開の桜の下で、から揚げをつまみながら〇〇〇(泡の出る苦いやつ!)をクーッと飲む、と決めている筆者でした。
 ここで真面目なお話です。
 マスクの着用についてですが、政府はこれまでの考え方を見直し「3月13日より個人の判断に委ねる」という方針を示しました。全日本合唱連盟もその発表を踏まえて、合唱活動においての留意事項を提示しつつ、基本的には「各合唱団・各自で実情に応じて判断してほしい」という趣旨の指針を示しています。
 大分中央合唱団ではその指針に則り、今後の状況を見ながら必要に応じて判断していきたいと考えています。正直なところ「やっとここまで来た」という感じですね。
 さて本日の練習ですが、とうとう、いや、ようやく、今期のプログラムで最後まで手つかずに残っていた『日本の四季めぐり』の音取りに入りました。『嫁ぐ娘に』の復習をしなくていいのか、という若干の不安もありましたが、ここまで来たら前進あるのみです。人生、時には後ろを振り返らずに前に進むことも必要ですから。
 そして突き進んだ結果、3曲目まで(「1.花」「2.夏は来ぬ」「3.夏の思い出」)いけた!きっとみんな、予習してきてくれたんだね。心配していた「2.夏は来ぬ」のスウィングも、それらしい感じが出ていたような出ていないような…。「どっちなん!」と突っ込まれそうですが、初回にしてはまあそれなり、というところでしょうか。
 それにしても、編曲がとにかくおしゃれです。ピアノ伴奏もすごく凝っています。何たって、一小節の音符の数が半端なく多い!だけど、それをものともしない徳久先生、流石です。私たちもピアノに負けないように頑張らないといけませんね。それに、ピアノに聴き惚れて出損なう、なんてことのないように注意しないとね。
 今日歌って気付いたこと。原曲はよく知っている童謡ですが、侮ってはいけません。ジャズ感満載のおしゃれな和音におしゃれなリズム、これが結構難しい。いかにカッコよく歌えるかがポイントかと思われます。聴いている人に「苦労してます、必死です!」なんて感じさせたら、せっかくのおしゃれ感が台無しになります。目指すは「粋」ですね。
 来週は、残りの2曲「4.ちいさい秋みつけた」「5.冬景色」の音取りと、『嫁ぐ娘に』の復習をします。各自の予習・復習が、一回一回の練習をより充実したものにします。限られた全体練習の時間をできるだけ有意義なものにしましょうね。
 次回の練習は3月25日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。次で全ての曲の音取りが終わり、再来週からは、いよいよ曲作りの段階へと進みます。譜読みが遅れている人・不安な人は、できるかぎりの自主練習をお願いします。
 
2023年3月11日(土)
♦ 3月11日
 「3.11」という数字を目にすると、いまだにドキッとします。東日本大震災が起こったのは12年前ですが、その日のことはよく覚えています。仕事先での大きなイベントを終えて早めに帰ることができ、心地よい疲労感とともに家路についていました。午後3時少し前のことです。カーラジオから、東北地方で大きな地震があったという臨時ニュースが流れてきました。津波に注意するようにという報道もあったと思います。「被害の詳細はまだ分からない」とアナウンサーが言っていました。少し嫌な感じはしたものの、その後何度も何度もテレビに映し出されることになる、まるで映画のような光景を、その時点では全く想像すらしてませんでした。そして、震災から12年たった今も、4桁の行方不明者がいて万単位の避難者がいて原発事故の後処理が続いているのです。
 またこの間、台風・豪雨などによる大きな自然災害も多発し、軍事侵攻まで勃発し、さらには直近の3年間は新型コロナウイルスのパンデミックの恐怖にさらされました。しかも、どれも完全に復興・収束したとはいえない状況です。だけど、そんな中で学んだことがあります。
 私たちは、当たり前と思っていた平和な日常が、実はとても脆いものだということを知りました。でも、だからと言って悲観し絶望に打ちひしがれたままでいるのは違うと気付かされました。改めて命の尊さを思い知るとともに、前に向かって進むことの大切さも学んだのです。かけがえのない命であり一度きりの人生だからこそ、一日一日を大切にして、それぞれが今できることを実行すべきなのだということを。
 練習内容からは離れてしまいましたが、3月11日を迎えて少し書きたくなり、いつになく真面目モードでお届けしました。
 で、私たちが今やるべきことは何かというと…。決まっているではありませんか!歌うこと、練習すること!当面のことで言えば音取りに邁進すること!!というわけで、今日も全力投球。パート練習に全体練習にと頑張りました。
 全体では4曲目「時間はきらきらと」を中心に練習しましたが、5曲目の「かどで」も歌ってみました。『嫁ぐ娘に』の音取りを始めてはや一か月、熱いパート練習の甲斐あって、そして三宮さんが合わせ練習をしてくれて、ようやくですがとりあえず終曲まで辿り着きました。
 でも、相変わらずの悪戦苦闘は続いています。だって、男声が6人しかいないのですから。(三宮さんが指揮をすると、さらに減って5人!)最大6声部のところに6人ですから、これって全員”ソロ同然”ってことですよね。大変な状況であるのは明らかです。しかも、大変なのは男声だけではありません。女声もやっぱり大変。誰かそこら辺りに合唱したい人はいませんかねえ。特に男声急募!休団者の復帰も待ち焦がれています。
 そんな中、三宮さんより次なる指令が出されました。来週より『日本の四季めぐり』の音取りに入ります、とのこと。つまりは「予習しておいてね」ということですね。『嫁ぐ娘に』の復習もあるし、もうやることがいっぱいです。『雀のミサ』も『水の惑星』も思い出しておかないといけないし。
 でも私たちにとって、「歌える」ということは何よりの幸せだと思います。できるのにやらないなんてあり得ない!だから、頑張るのです。そして、歌いたいからこそ頑張れるのですよね。
 次回の練習は3月18日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。三宮さんの計画では、あと二回の練習で『日本の四季めぐり』(全5曲)の音取りを終えて、3/31の新見先生の練習に備えるそうです。「え、二回で5曲の音取りを済ませるの?そんな…。」などと言っている場合ではありません。歌える幸せを噛み締めつつ頑張ろうではありませんか!前にも書きましたが、『日本の四季めぐり』はジャズ感満載です。スウィングありますよー。
 
2023年3月2日(木)
♦ 苦労の先にあるものは?
 『嫁ぐ娘に』の音取りが佳境を迎えています。平日は男声が集まりにくい(今日はテノール3人だった)こともあり、一曲目・二曲目・三曲目のおさらいをしました。
 このところ、ひたすらパート練習に励む日々が続いています。特にこの曲は声部が多いので、ここで手を抜くと声や音の収拾がつかなくなり、悲惨なことになりかねません。パート練習の大切さは言うまでもありませんね。
 同じように練習しても、すぐに音が取れる人もいれば身に付くまで時間がかかる人もいます。自宅で練習するにしても、実際問題として、一人では難しかったり大きな声や音が出せなかったりする人もいることでしょう。だからこそ、パート練習が大事になってくるのです。みんなで力を合わせれば何とかなる!みんなの声を合わせてこその合唱ですからね。
 筆者はパート練習を次のようにとらえています。
 練習する中で、まずは自分が歌えていないところを把握する。次にそこを意識して、どうすればいいかを考えながらさらに練習する。分からないことは遠慮せずに分かる(分かりそうな)人に尋ね、やってみる。パートリーダーはじめ周りの人の意見に耳を傾け、独りよがりの演奏にならないように注意する。とにかく周りの声(音)を聴く。そうすることで新しく気付くこともあるし、声を合わせようとする意識も生まれる。音程やリズムや発声に不安があるときは、周りの声(音)を聴くことで自分の声(音)を修正することもできる。そうすれば、より自信を持って歌うことができる。それぞれがしっかり歌うことでパートの声がまとまっていき、音色も定まっていく。
 その上で、次の段階として全パート合わせての練習に入るわけです。ここからようやく曲作りがスタートすると思っています。(でも、日頃の限られた練習時間ではなかなかこの手順を踏むことができず、思うようにはパート練習ができません。今のようにたっぷり時間が取れるのは本当に稀で貴重なのです。だから、集中して頑張ろうね。)
 指揮者が全パートを束ね、さらには伴奏者も加わって、演奏表現としての作品を作り上げていきます。その過程でさらなる発見や感動があり、どんどん音楽が広がり深まっていく。つまりは、演奏者が目指す理想の音楽に近づいていく、ということなのだと思います。筆者はこの作り上げていく過程が大好きです。苦しいようでいて楽しく、悩みつつも充実していて、とても幸せを感じる時間です。そして、みんなで演奏する一回きりの本番がその最高潮でありたいと願ってステージに臨みます。
 現実的には、理想に到達するのは本当に難しいことです。でも、そこを目指すことはできます。目指して頑張ることはできますよね。くどいようですが、私たちはその過程を楽しむことができるのです。そして、その根底にあるのは、音楽と真摯に向き合う姿勢だと思います。我らが大分中央合唱団が掲げる永遠のテーマ「みえてくるみえない世界」を追求するとは、きっとこういうことですよね。
 もうしばらく音取りに苦労する日々が続きます(『嫁ぐ娘に』の次は『日本の四季めぐり』が待っています)が、ここを乗り越えないことには、前に進めない。でも、その先にはきっと素晴らしい未来が待っているはず!いや、待っていること間違いなし、と信じる3月の始まりでした。
 とにもかくにも、『嫁ぐ娘に』は素晴らしい曲です。単純に「ちゃんと歌いたい」と思う筆者でした。次は四曲目・五曲目の音取りだと思われます。あと少しで終曲です。頑張りましょう。
 次回の練習は3月11日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。二月が逃げて三月はすぐ去ってしまいそうです。一度去った時は二度とは帰ってこないもの。今やるべきことを着実に行っていきましょう。
 
2023年2月25日(土)
暖かかったり寒かったり
 「三寒四温」とはよく言ったものです。暖かい日があったかと思うと、また寒さがぶり返したり。今日は寒い日でした。なんたって、練習からの帰り道には雪混じりの雨が激しく降ってきましたから。もう三月になろうとしているのに。
 でも、お天気に関係なく私たちの熱い練習(悪戦苦闘とも言う)は続きます。本日のメインは『嫁ぐ娘に』の「3.戦いの日日」です。宮本先生による発声練習の後、例によって、パートに分かれての音取り練習に入りました。
 先週ざっと音取りをしていたのですが、三曲目は難しいです。何がかというと、やっぱり音程ですね。臨時記号もたくさん出てきます。
 アルトを見てみると、冒頭から9小節目までの旋律は狭い音の範囲でうろうろしています。階名で言うと、「ラ・シ・ド・レ」の四つです。でも、実際の音は四つではありません。♯・♭・♮があちこちに付いていて、合計七つの音が出てきます。
 例えば楽譜上で二つの音符が上下に隣り合っていた(二度の位置にある)としても、その距離が同じとは限りません。半音だったり全音だったり、場合によってはそれ以上だったりします。だから、音と音との距離をきちんと分かって声を出さないと、正しい音程は得られにくいのです。また、正しい音程が出せたとしても、伸ばしているうちに音が揺らぐこともあります。正しい音程で歌うこと、正しい音程を維持することは、やっぱり難しいです。
 実はそれ以前に、ある切実な問題があります。それは、譜面が混み合ってくると、その♯や♭や♮がいったいどの音符に付いているのかごちゃごちゃして分かりにくい、ということ。おそらく青少年のみなさんには共感してもらえないでしょうが、ある程度人生経験の豊かなみなさんならきっと分かってくれることでしょう。「もう、この♮どこに付いてるん!もっと譜面を大きくしてくれんと分からんやん!(怒)」などという舌打ち交じりの声が聞こえてくるわけです。
 ということで、筆者の楽譜には、ところどころに「半」とか「全」とか「1.5」とか、音符の距離を表した書き込みが(大きい字で)されています。これ、大事。
 三曲目は「戦いの日日」と題されるように、詩人と作曲者の共通体験である「戦争」がモチーフになっています。冒頭から戦争がもたらす苦しみや悲しみが描かれていますが、後半に美しい旋律や和音が現れます。それは、今「戦いの日日」に直面している人々がかつて送っていた平和な日常を表すものです。でも、結びの「いつまでも夜明けは来なかった」という兵士のつぶやきが、戦争の悲惨な結末を暗示しています。否応なしに現在のウクライナ情勢と重なってしまいますね。またコロナ禍とも相まって、「何気ない日常は尊く、でもいつ崩れ去ってもおかしくない」ということを、改めて思い知らされるような気がします。一度壊れた平和を取り戻すには何が必要なんでしょう。単に「人々の努力があればいい」という問題ではないように思うのですが。
 さて、練習の記録に戻ります。パート練習の後三曲目を全体で合わせてみました。「ん、なんとかなるかも?」アルトとしては、合わせた方が歌いやすい感じです。でも、練習後テノールのKさんにそう言ってみたら「いやいやいや…」と即座に否定されました。そうでしたね。男声は確かに女声以上に苦労してました。とにもかくにも、もうちょっと人数がいればなあ、というところです。だって男声3パートが部分的にさらに二部ずつに分かれる(3×2=6)のですから、今日の男声歌い手は5人だったので、もはやソロで歌っているも同然、その前に人数が足りてない!どこかに合唱をしてみたいという男性はいませんかねえ。休団している方々の復帰も、首を長くして待っています。
 その貴重な男声なのですが、長年テノールでその美声を響かせてくださったAさんが、この度退団されることになりました。とても残念ですが、諸事情から退団を決意されたとのこと。Aさんは「ここで歌っていたから、今まで元気にやってこられた」とおっしゃっていました。私たちこそ、たくさんの楽しい時間をともに過ごさせていただきました。大分中央合唱団が元気の源だったのなら、こんなに嬉しいことはありません。そして、どうぞこれからも、元気を注入しにちょくちょくお顔を見せてください。ぜひ、ご夫婦で!大変お疲れさまでした。そして、本当にありがとうございました。
 次回の練習は、またまたイレギュラーな曜日と場所です。3月2日(木)19:00~(オアシス中練習室2)、みなさん、平日だけど元気に集まりましょうね。
 
2023年2月18日(土)
♦ 格闘は続く…
 前回「大盛況」などと書いたからでしょうか、本日は「普通」に戻りました。参加者の人数に一喜一憂するのは止めた方がいいですね。参加したくてもできないときもありますから、数ではなくて練習密度が高ければ問題なし、ということにします。
 さて、目下『嫁ぐ娘に』の音取りに邁進しているところですが、今日はその二回目でした。
 まずはパートに分かれて一曲目の復習と二曲目・三曲目の音取りをし、その後全体で二曲目を合わせ、最後にちょっとだけ一曲目のおさらいをしました。
 一曲目の音程は、だいぶ安定してきたようです。それに気をよくして、二曲目に入ります。この曲も先週一通り音取りをしたので、音自体は割とスムーズにはまるような感じです。ただ、一曲めもそうだったのですが、拍子がくるくる変わるので要注意ですね。特に7/8拍子や5/8拍子など変則的なところが多く、拍の感覚を惑わされそうになります。そのうえ、パートの動きが異なって言葉がずれているところが随所にあり、いったん拍の取り方を間違うと修正不能な事態に陥る危険性があります。そうなったら、あとは口パクで凌ぐしかない…。
 そんなことにならないためにも、まず自分のパートを、音程・リズムともに正しく歌えるようになりましょう。難曲であることは百も承知ですね。パート練習、集中して頑張りました。
 そのパート練習の際に、アルトのAさんから「娘を嫁がせる母親の気持ちってどんなものなんでしょうねえ?」という問いかけがありました。筆者はちょっとびっくり。なぜかというと、『嫁ぐ娘に』は、結婚する娘に対する父親の気持ちを描いたものだと思い込んでいたからです。でも、高田敏子氏の詩をよく読むと、確かに母親の目線で書かれたことが分かります。Aさんの問いかけは至極もっともなものでした。
 作曲をした三善晃氏の言葉が楽譜の扉に載っていました。その中に、「高田さんは、当時、間近に結婚をひかえたお嬢さんのために詩作し」とあります。そして、三善氏自身は「嫁いだばかりの妹を想って音を選んだ」と。つまり、できあがったこの曲には母親と兄の想いが込められている、ということになるのでしょう。そう考えると、筆者が曲に「父親」を感じたというのは、あながち間違いではないのかもしれません(と、こじつけてみる)。
 それはともかくとして、詩をしっかり読んでイメージを持つことは大切です。各パートが合わさって初めて旋律の流れや言葉のつながりが完成するので、自分のパートだけに気を取られていると曲の全体像をつかむことができません。ある程度楽譜に慣れてきたら、ぜひ詩をじっくり味わってみましょう。
 とはいうものの、まだまだ楽譜と格闘中。来週は三曲目に入る予定です。今日のパート練習で一通り音を取ってみましたが、三曲目「戦いの日日」が一番手強そうです。心して掛かりましょうね。予習・復習は必至です。
 次回の練習は2月25日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。「え、もう2月が終わるの?」って感じがします。ちょっと速すぎるのでは?
 
2023年2月11日(土)
❤ 大盛況
 なんと出席者が先週より10人も多い!久々に混み合う練習会場。「いや、密になってはいけない、広がって広がって…」と思いつつも、嬉しくてちょっとニヤついてしまいました。通常の参加者に加えて、しばらくのお休みから復帰した人あり、さらには、またまた新入団員の参加がありと、大分中央合唱団は上昇気流に乗った模様です。
 先週のアルトKさんに続いて、今日は男声の新規加入者を迎えました。二週続けて仲間が増える、これまた素晴らしいことですね。本日の新人はテノールMさんです。入団の動機は歌いたいから。そう、我らが中央合唱団に入る条件はただ一つ、「歌いたい気持ちがあるか」これに尽きます。そこらあたりで「合唱をしたいんだけど…」と迷っているみなさん、音取りに奮闘している今が入団のチャンスですよ!
 さて、新しい仲間も増えたところで、今日からいよいよ『嫁ぐ娘に』の音取り開始です。とはいうものの、皆さんに予習をお願いしていましたから「楽譜を開くのは今日が初めてだー」なんて人はいないはず。あ、もちろん新入団のMさんを除いてですが。
 宮本先生に身体と声を整えてもらった後に、一曲目「嫁ぐ日は近づき」の音取り開始です。男声は別室に移動しましたが、残る女声はソプラノ・メゾソプラノ・アルトの3パートが同じ部屋で同時に練習するので、なかなかなカオス状態です。男声も一室なので条件は同じですけどね。それでも、集中して頑張りました。
 確かに難曲なのですが、歌ってみると合唱の醍醐味がそこかしこに散りばめられているのが分かります。臨時記号ばっかりの不協和音かと思ったら、そこから美しい旋律や和音へ展開してみたり、パートの動きが複雑にからまり合っているところから、動きが揃ってスッと美しい響きの和音へ収束してみたり。作曲されたのは60年も前なのに全然古臭く感じられません。
 筆者が個人的に感動しているのは、アルトにも美しい旋律がたくさんあること。内声であるアルトの主な役割は、和音の色を決定することだと思っています。でもそれだけでなく、重要な旋律を任せてもらっている部分が結構あるのです。この曲は、基本的に女声3部男声3部の計6声部(さらに分かれる部分もある)で構成されていますが、きっとどのパートにも聴かせどころがあるのではないでしょうか。歌い込んでいけばいくほど、曲の世界にはまり込みそうな予感がします。もう、ワクワクが止まらない。
 とはいうものの、難しいことに変わりはなく、しょっぱなから全力モードで必死の音取りでした。なんとか終わりまで行き着きましたが、全体で合わせてみると音程の不安なところが多々見つかりました。それに、今日は徳久先生にピアノで助けてもらいましたが、みなさんご存知の通り本番は無伴奏です。仮に正しい音程が分かっていたとしても、そこから下がりようがないくらい音を身体に覚え込ませないといけません。そのためにはどうすればいいか?答えは簡単、音を覚えるまで練習する、ですね。
 簡単でないことは分かり切っていますが、せっかくこの曲に出会ったのですから、やれるだけのことはやりたい!私たちの前には「成長」という道が続いているはずです。え、道が見えない?そういう時は、かの高村光太郎の詩の一節を思い出しましょう。
 「僕の前には道はない / 僕の後ろに道はできる」(高村光太郎「道程」より)
 そうです。目の前に道がなくても、一歩踏み出せばそこに道はできるのです。なんて素晴らしい言葉でしょうか。というわけで、今年を「挑戦・飛躍」の年とすべく、みんなで力を合わせて頑張りましょう!
 来週は2曲目「あなたの生まれたのは」と3曲目「戦いの日日」の音取りをする予定です。引き続き、予習しておきましょう。もちろん、復習もね。
 次回の練習は2月18日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。しばらく楽譜と格闘する日々が続きます。気合いを入れて練習に臨みましょう。新型コロナ対策、インフルエンザ対策も怠りないようお願いします。
 
2023年2月2日(木)
♦ 一月往ぬる
 「一月(いちげつ)往(い)ぬる二月(にげつ)逃げる三月(さんげつ)去る」という言葉があります。意味は「正月から三月までは行事が多く、あっというまに過ぎてしまうこと」だそうです。特に忙しかったということもないのですが、気付けばもう二月。今年の演奏会まであと9か月足らずとなりました。まだ全体で歌っていない曲が二つ(プログラムの半分です)もある!というわけで、とにかく早く音取りを済ませようと必死の日々が続いています。
 今日は、先週譜読みをした『水の惑星』のⅢ・Ⅳ曲を新見先生に指導していただきました。みんな、ちゃんと復習してきましたか?一週間たって忘れているところはありませんでしたか?でも、とにかく頑張って歌いました。そして曲がりなりにも(実際相当曲がっていたと思うが)最後まで行ったので、本日の締めくくりは『水の惑星』の全曲通し!ぐじゃぐじゃでもいいのです。まずはどんなんかやってみる(ということもたまには必要)。つまりは、ここが底値というかスタートラインですね。ここからどんどん良くなるわけですよ。もう、上手くなる予感しかしない。惜しむらくは、今日の練習にバスさんがいなかったこと。イレギュラーな練習日だったので致し方ないのですが、バスさんにも今日のみんなの必死さを共有してほしかったなあ。私たち団員は運命共同体ですから。
 さて、今日『水の惑星』全曲を歌ってみてどうでしたか。音が取れたと思っていても、伴奏を付けて全体で合わせてみると、「あれっ?」と思うところが多々あったはず。そう、そこが自分の重点課題なのです。音が取れていないところはもちろんのこと、ピッチが低かったり逆に上ずったりするところもちゃんとチェックをして、音の確認をしておきましょうね。
 ところで団員のみなさん、前回の練習時の団長の言葉を覚えていますか?団長は自主練で音取りを進めているとのことでしたが「『嫁ぐ娘に』も難しいけど『日本の四季めぐり』も結構大変ですよ。」と強調していました。筆者は『日本の四季めぐり』は正直ノーマークでした。「知ってる曲ばかりみたいだしそれほど苦労することはないだろう」と高をくくっていたのです。でも、団長の言葉が気になったので楽譜を開いてみました。その結果、強い衝撃を受けることに…。
 一言でいうならば、編曲がとってもおしゃれです。この「おしゃれ」が曲者ですね。リズムといい、和音といい、ピアノといい、ジャズ感満載です。中でも筆者が青ざめたのは2曲目の「夏は来ぬ」。みなさん、スイングは得意ですか?筆者は大の苦手です。スイミングも苦手だけどスイングはもっと苦手。「日本人のDNAにジャズなんてない!」(あくまでも個人の主観です)と叫びたいくらいです。でも、ちゃんと歌えたらカッコいいしおしゃれだし、それに、もう歌うしかない、逃げ場はない…。
 ということで、苦手克服の手立ては猛練習しかない、と観念しました。今日の『水の惑星』ではありませんが、底値からスタートすると思えば、後は上がるしかないはず。ジャズの苦手な方、とりわけスイングの苦手な方は、早めに練習しておいた方がいいですよ。リズムが身体に染み込むほどにならないと、きっと歌えません。(筆者自身への言葉でもあります。)
 この『日本の四季めぐり』もかなり気になりますが、その前に『嫁ぐ娘に』が控えています。「来週からそろそろ譜読みを始めます」(by三宮)とのことです。まずは一曲目「嫁ぐ日は近づき」の予習をお願いします。余力のある人はどんどん先へ進みましょう。「二月逃げる三月去る」ですから、時間がいくらあっても足りませんので。
 ここで嬉しいニュースを一つ。本日女声の見学者一名が来られました。歌が好きで合唱をやってみたかったとのことで、即、入団のお返事をいただきました。ようこそ大分中央合唱団へ!私たちと一緒に「みえてくるみえない世界」を追求していきましょう。
 次回の練習は2月11日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。場所を間違えて貴重な練習時間に遅れないよう、くれぐれも注意してくださいね。
 
2023年1月28日(土)
♦ 寒い…
 寒いです。雪も降れば道路も凍る。寒波の峠は越したと思ったのに、今日も雪がちらついていました。このところファンヒーターの灯油の減り方がとても速い。暦の上の春はもうすぐだけど、実際の春はまだまだ先のようです。
 さて、今日は音取りに励む日です。『水の惑星』の「Ⅲ 暑き日を」「Ⅳ 地球の旅人」の譜読みをしました。ところどころ難所がありますが、和音自体はそう難しくなくピアノ伴奏からも音が拾えます。周りの音をよく聴いて、響きを確認しながら歌えるといいですね。音が取りにくいところは、CD等を活用して補習しておいてください。
 ところで、この『水の惑星』には松尾芭蕉の『奥の細道』から三句が引用されています。
雲の峰 幾つ崩れて 月の山
まゆはきを 俤(おもかげ)にして 紅粉(べに)の花
暑き日を 海にいれたり 最上川
 調べてみると、芭蕉は旧暦の5月半ばから約40日をかけて山形の地を旅したようです。暑さがどんどん厳しくなっていく頃ですね。暑さを想像して歌えば、今の寒さも幾分緩和されるかも。
 出羽三山の最高峰月山に登った芭蕉は、月読命(つきよみのみこと)を祀った御室を拝んでから頂上の小屋に一泊しています。雲の塊をいくつも突き破るかのように、神の宿る月の山の頂がそこにある。「雲の峰」の句はふもとから月山を見上げている句なのかと思ったのですが、そうではなくて、月山山頂からの眺望を詠んだ句なのかもしれませんね。
 中近東が原産の紅花は、3世紀ごろに日本へやってきたそうです。梅雨の時期にアザミに似た黄色い花を咲かせ、その花弁からは染料や口紅の元になる色素がとれました。江戸時代、肥沃な最上川流域は紅花の一大産地だったようです。芭蕉が訪れた頃にも、きっと一面に紅花が咲いていたことでしょう。昭和57年に山形県の県花に指定されています。
 最上川といえば「五月雨を 集めて早し 最上川」の句が有名です(中学校の授業で習った記憶がある)が、急流を詠んだこの句に対し、海が登場する「暑き日を」の句は、もっと下流で詠まれたものだと分かります。でも、海に到達したら水の旅は終わり、というわけではありませんね。「旅に終わりはない」という斎藤範雄氏の詩文は、まさに『水のいのち』の世界と重なります。それにしても、その日はよっぽど暑かったんでしょうねえ。「暑い日」をまるごとボチャンと海に沈めたら、さぞかし涼しくなることでしょう。(「寒い日」も熱い温泉に沈めてしまいたい。そうか、自分が温泉に入ってあったまればいいのか!なんだ、一件落着。)
 芭蕉の俳句に詠まれた情景を想像しながら『水の惑星』の詩を読んでいくと、詩人の頭の中でどんどんイメージが膨らんでいったのが分かります。音取りを定着させつつ、ぜひ詩もじっくり味わってください。外国語の歌もいいけど、日本語の歌は詩が深く読み込めるので、やっぱり楽しさ倍増です!(あくまでも筆者の主観ですが。)
 次回の練習は2月2日(木)19:00~(オアシス中練習室2)です。曜日も場所もいつもと違いますのでお間違えなく!
 
2023年1月20日(金)
~『水の惑星』~
 金曜日はどうしても男声の参加が少なくなりがちです。バスのいない混声三部合唱の日でした。(新見先生がときどきバスを歌いながら指導してくださったので、その時は混声四部になりましたが。)それでも、練習はサクサクと進みます。
☆水の惑星
 この曲は、新見先生が藝大1年生のときに声楽科のみなさんで歌った思い出の曲だそうです。
 もともとは、2003年に山形県で開催された「第18回国民文化祭・やまがた2003」のために、佐藤眞氏が文化祭実行委員会の委嘱を受けて作曲した合唱組曲です。作詩は地元山形の詩人斎藤範雄氏。水の惑星である青い地球のイメージと「奥の細道」の緑深き東北大地のイメージとが重なり合って詩が生まれた、という詩人の言葉が、佐藤眞氏による楽譜の冒頭文中で紹介されています。
 それと、もう一つトピックスがあります。実は、中央合唱団の中に山形出身のメンバーがいるのです。それはアルトのBさん!いやあ、懐かしいでしょうねえ。Bさんの脳裏には生まれ故郷の風景がくっきり浮かんでいるんだろうなあ。
 練習の初めに、新見先生が合唱団の一員として歌われている音源を聴きました。佐藤眞氏は当時藝大で教鞭をとっておられたので、ご自身で指揮をされたという貴重な演奏です。
 それにしても、何と壮大な世界観でしょう。視点は、眼前の山形の風景から地球全体へと広がり、それから空へ向かい、さらには宇宙へと飛んでいきます。去年の『水のいのち』とも相通じるような「生命の歴史」がテーマとなっています。
 さて、曲の持つ世界観にどれだけ迫れるか、とても楽しみになってきましたね。
Ⅰ 月の山…何と言っても「付点八分音符+十六分音符」のリズムがポイントです。「ターンタ・ターンタ」と取るとリズムが鈍くなり、間延びしてしまいがち。「タターン・タターン」のように短い十六分音符から八分音符へつなげるように歌うのがコツです。次なる課題は音程。結構な頻度で出てくる臨時記号がやっかいです。音符と音符の幅をしっかりと分かって歌うことが大切ですね。作曲家が楽しんで作ったような旋律がいっぱい出てきます。歌う方も楽しめるようになったらしめたものなのですが。でも、演奏するからにはそこまで到達したいですよねえ。
Ⅱ 紅の花…とても軽快で楽しい曲です。だけど女声は、悩ましい半音と音の跳躍に冒頭から苦戦しております。きちんと上がり、きちんと下がる。これが難しい。頑張れ、私たち!もちろん、男声も頑張りましょうね。
 何やかや言ってはいますが、音取りはどんどん進んでいます。次回は『水の惑星』の3曲目・4曲目の音取りをする予定です。限りある全体練習を効率よく進めるためにも、予習・復習をしっかりお願いします。
 来週は強烈な寒波が日本列島にやってくるらしいです。暑いのも嫌だけど寒いのも嫌。雪が降ったり氷が張ったりしたのを喜んだのは、はるか昔のことです。みなさま、十分にご用心くださいね。水道管が破裂しないことを願いつつ(願うだけでなく対策をすればいいのでは、という声が聞こえてきそうですが)次週に続く。
 次回の練習は1月28日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。※別室でのパート練習あり
 
2023年1月14日(土)
 今日は練習記録担当のIさんが遠征のため欠席。「今ごろ温泉入ってるんやろな~」とSさんが恨めしそうに、いやいやうらやましそうに思いをはせておりました。…ということで、こちらも代打。
Missa in C “雀のミサ”
Kyrie…さらりと確認して次へ~のつもりが、歌ってみるとそうはいかないのがモーツァルトの奥深さ。と言いたいところですが、うまく歌えないところがなかなか改善されないというのがホントのところです。最難関は、冒頭から襲いかかるソプラノの高音。一難去ってすぐにソプラノとベースの走句(16分音符のところ)。ソプラノのF#とF音の違いは、その日歌うメンバーが替わって毎度指摘されています。これはかなり注意して歌わないと簡単ではないですね~。速いのよ(涙)…。やってればいつかできる!!ことではないので、苦手だけど時間をかけて丁寧に練習しましょう。(と自戒)。
それと、子音「I」の発音の狭さを指摘されております。これは意識すればできること。やってください。
Gloria…突如出てくるスタッカッティッシモの歌い方。忘れずにやりましょう。音符の上のチョンは印刷ゴミではありません。あー、そうやった!と思うことが多い人は、そういう記号にも○印をつけておくとよいですよね。ヘミオラ部分(前回記録参照)のことばの入れ方、語頭が通常の強拍からずれているところを「そう」だとわかって歌うのと、ただ歌うのは全然違うのでねー、気をつけたいところです。新見先生のことば「音とりの段階から音楽的に」。
Credo…やっとここまできました。やりたいのはこれだった。とにかく歌詞の(ことばの)多さですよ。読む自主練しかないなー。目と脳と口の連動による脳トレだ~。読みにくいところ、よく間違えるところを私はカタカナで書き出しています。
ほか、単語の区切りを○で囲っています。ちょっとしたことで崩壊回避できます。それぞれ何か間違えない工夫をしましょうよ。通り過ぎてから、あーあーでは遅いし、毎回落とし穴につまづくのです。みんなでがんばろう!
☆水の惑星
Ⅰ月の山、Ⅱ紅の花…2曲を歌ってみました。どちらも容易にとれそうなとことろ、すごーく難解わからん!ところとあります。くじけず丁寧にさらっていきましょう。階名で歌うとか、半音進行か全音進行かをハッキリわかっておくことが、確実な音とりにつながります。あと、歌詞が読みにくいですよね。ひらがなで書き出しておくとかは、おうちでの作業をしておいてください。一日もお早目に。
次回の練習は1月20日(金)(コンパルホール300会議室)です。イレギュラー日なので要注意です!!
 
2023年1月8日(日)
❤ 歌い初め
 2023年の練習が始まりました。いつもの時間帯と違う昼間の練習は何だか新鮮です。団長曰く「みなさんの顔がよく見える!」なるほどね。
 宮本先生、新見先生、小町先生(※小町先生は新しいご家族の誕生を迎えるということで、しばらくの間練習をお休みされます)、徳久先生、団員のみなさん、そして、日頃から中央合唱団を応援してくださるみなさま、今年もどうぞよろしくお願いします。
 さて新年は、華やかなモーツァルトの音楽から始まりました。(まだ、この曲しか音取りができていないという巷のうわさもありますが…)
☆ Missa in C ”雀のミサ”
Kyrie…だいぶ歌い慣れてきましたので、次は「美しいフレージング」(by 新見)で歌えるように心がけましょう。音符の一つ一つが見えるような途切れた歌い方ではなく、言葉としてつながるように歌います。「アーティキュレーション(音と音のつながりに表情を付けることで旋律などを区分すること)を大切に」とのこと。言葉をどう歌うかというイメージを持ちましょう。その上で、旋律を滑らかに(音を曲線でとらえる感じで)つなげていきます。
長い音符は単調に伸ばすのではなく、言葉に合わせて音のふくらみを持たせるように歌います。また、休符をないがしろにしないこと。しっかり間を取りつつも緊張感は保って、次のフレーズへ音楽をつなげます。
さらに、まだ音程の悪いところがあります。特に臨時記号は要注意です。(ソプラノさんのF音とF♯音の区別、等)
「tr(トリル)」の付いた音符(親音符)は、二度上の音(例:親音符がシであればド)と親音符との間を震えるように細かく行き来させて歌います。今回は二度上の音から歌い始めるようにと指示がありました。
Gloria…三拍子の表すところは何でしょう?答えは「三位一体」。「三位一体」とは、キリスト教の教義で「父(神)と子(イエス・キリスト)と聖霊の三つは一体のものである」ということ。その一体である神を讃えて歌い始めます。
歌い出しのフレーズは、「pax(平和)」へ向かいます。音の運び(どうつなげるか)が大事、とのこと。
6小節からのソプラノ、G音まで上るイメージを持って歌いましょう。二つ目のG音はさらに高いつもりで歌うこと。高音を歌うときは、顔の上半分にしっかりと響きを集めます。
17小節目「Gratias」の意味は「感謝」です。もっとしっとりとジューシーな感じがほしい、とのこと。新見先生曰く「1個5千円くらいのバターのイメージで」。(高級過ぎてよく分からないけど、きっととろけるような美味しさなんだろうな。)
22小節から出てくるリズムは「ヘミオラ」といい、三拍子の2小節(6拍)を2拍が三つあるようなリズムにして、2小節で大きな三拍子のようにすることを表します。ここは、言葉を生かして歌うと上手くリズムを刻めますね。
40小節からは緊張感がある和音にしたいです。外声は広がりのある響きで、内声はそれに味付けをする感じです。「世の罪を除きたまえ」と神に祈りましょう。44小節「peccata mundi」はレガートで軽やかに歌います。
46小節からはp になります。それまでのf との違いを際立たせること。その後もf p が交互に現れるので、違いを明確に表現することが大切です。74小節からは81小節に向かって四声の音が徐々に集まっていくイメージで歌いましょう。
94小節「Cum Sancto Spiritu in gloria Dei Patris.」で「三位」の一つである聖霊が登場します。特別感のあるf で大きなフレーズを歌いましょう。最後の「Amen」の語頭は、決して声をぶつけないこと。
98小節からのソプラノは、6小節目からと同じ音型です。そこと同様の注意を払って歌いましょう。
Credo…モーツァルトが意地悪をしたわけではないのでしょうが、早口言葉のように歌詞が並んでいます。「とにかくしゃべる練習をしてください。」と新見先生から宿題が出ました。テンポ通りにしゃべれないことには歌えませんからね。しゃべれるようになったら、いい音程といい響きで歌う練習に入りましょう。
Sanctus…レガートで歌います。そして、強弱の違いがはっきり分かるように歌います。発音に注意。「in excelsis」は「n」と「e」をつなげて「イネクシェルシ」のように発音します。
Agnus Dei…「a」の口の形で息を吸って歌い始めること。最初はゆったりとした(Adagio)歌い出しです。たっぷりと歌いましょう。15小節からは一曲目の「Kyrie」の音型が再登場し、軽快なf でフィナーレを迎えます。
 「モーツァルトは奥が深い。やればやるほど次の課題が見えてくる。」(by 新見)とのこと。でも、きれいで華やかで、歌っていてとても楽しいモーツァルト。この曲をしっかりと歌いたい!だけど、気がかりなことがあります。他にまだ音取りをしていない曲がたっぷりある。そこには超難曲も…。
 ということで、他の曲の練習に入った時になるべく短時間で音取りが終えられるよう、ぜひ自主練習をお願いします。
 次回の練習は1月14日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2022年12月24日(土)
~Missa in C ”雀のミサ”~
 本日は歌い納め、今年最後の練習でした。先週よりさらに寒かったのに、巷はクリスマス・イブで何やら賑やかしげです。だからというわけではないのですが、いろいろと事情が重なって出席率は控えめでした。ちょっと寂しい歌い納めになりましたが、それくらいでめげる私たちではありません。しっかりと練習にいそしむのでした。
 もう”雀のミサ”は、バッチリ通りますよー。三宮さんの特訓のおかげで、テンポに乗り遅れることなく歌えます…すみません、話を少し盛りました。でも、通ったのはホントです。お休みのみなさん、追い付いてくださいね。ソロの部分も、誰が歌ってもいいようにちゃんと自主練しておいてください。
 今日の練習最後の三宮さんのお話が面白かったので、紹介しておきます。
 三宮さんは大学時代に混声合唱団の学生指揮をされていたのですが、合唱団に入った時は指揮者になるつもりはなかったのだとか。それがひょんなことで1年生の終わりに副指揮者となり、その後ビシバシ鍛えられたそうです。当時は2年生が正指揮者で、3年生・4年生には元正指揮者がいて、さらには大学院生の元正指揮者まで加わって、何と4人もの指揮経験者が練習が終わると三宮さんの周りに集まっては、「ここはよく分からんなあ」などと厳しいダメ出しをしてくれたとのこと。「そのおかげで今の自分がある」と言われていました。
 見ようによっては”寄ってたかって下級生をいじめる先輩の図”ともとれるところですが、先輩たちは本当に合唱が好きで、才能ある後輩をひとかどの指揮者に育てたい一心でアドバイスをしてくれたのでしょう。また、それを素直に成長の糧とした三宮さんも、先輩たちに負けず劣らず合唱を愛していたのだなあ、と思ったことでした。一途に何かに打ち込めるということは、尊くもありまた幸せなことでもありますね。
 大人・社会人になると、学生時代のようには自由が利かないし、しがらみも増えることでしょう。でも、形は違っても何かに打ち込むことはできると思います。現に、大分中央合唱団には「音楽をしたい・合唱したい」という人たちが集っています。学生さんのようにしょっちゅう集まることはできないけれど、負けない情熱を持つことはできます。
 コロナ禍になって3年が過ぎようとしています。その間、”日常”が簡単に崩れることを経験し、先が見えない不安も経験しました。特に今年は、合唱団にとってさまざまな予期せぬことがありました。でもそんな中、できる限り練習を続けさらには演奏会ができたことは、今後に向けての一筋の希望になったと思います
 さて、来年がどんな年になるのかは分かりませんが、少なくとも私たちは、音楽・合唱に対する情熱を変わらず持ち続けていきたいですね。そして、さらなる飛躍を望みたい!端的に言えば、もっと上手く歌いたい!それが一番かな。
 総括にもならない独り言ですが、これで今年の練習日記を終わります。
 来年の歌い初めは、1月8日(日)14時~17時(コンパルホール300会議室)です。日時をお間違えなく。年末年始で忙しいとは思いますが、体調管理と自主練習が宿題です。それではみなさま、良いお年をお迎えください。
 
2022年12月17日(土)
~Missa in C ”雀のミサ”~
 今年の練習も今日を入れてあと2回。何と今日は、男声の出席率が女声よりも高かったです。とは言うものの、全体で20人に届かず、300会議室がいつもより広く感じられました。それでも元気に歌います。先週のおさらいを三宮さんにしてもらいました。ピアノは徳久先生です。
 最初は「今日の練習は『kyrie』」だけで終わるんじゃないの?」と三宮さんに言われるほど心もとなかったのですが、身体が温もるにつれ調子も上がってきて、結局全曲練習できました。しかしながら、「うーん、何とか通ったかな…。」と言いつつも首を傾げる三宮さん。さて私たちは、つかまり立ちから晴れて自立歩行に移れたのでしょうか?
 でも、先週サッパリだった『Credo』が、だいぶん歌えるようになりました。やっと言葉が入ってきたというところなのですが、先週よりは進歩しています。みんな、練習してきたんだね。かくいう筆者も真面目に自主練しましたよ。一度躓くともう先が歌えない状況でしたから。やっぱり練習回数を重ねるしかありませんね。
 きっと、来週はもっとバリッと歌えるに違いない。それと『水の惑星』の音取りも進める予定です。余裕のある人は予習しておいてください。
 ところで団員のみなさん、まだ全体で練習していない曲がありますよね。うすうす(いや、しっかりと)お分かりと思いますが、『嫁ぐ娘に』は難曲です。私たちが(特に!)苦手とする無伴奏で、しかも声部が多い。ソプラノ・メゾソプラノ・アルト・テノール・バリトン・バスの六声部が基本で、それがかなりの頻度でさらに二部に分かれます。計算してみてください。女声はまだいいとして、男声は一人で一声部を担うことになるかも!?いや、女声だってそんなに人数がいるわけではありませんから、場合によっては一人になることがあるかもしれません。でも、きれいな曲なんです。歌うからにはきちんとした仕上がりまで持っていきたいですね。全員ソロで歌う覚悟を持って練習に臨みましょう。
 年明けから練習に入りますが、ぜひ音取りの予習しておいてください。それから、もう一曲『日本の四季めぐり』があることもお忘れなく!
 コロナ禍が続きウクライナ情勢も混とんとしたまま、国内も国外も落ち着かない年末年始を迎えます。クリスマスに浮かれ、お正月を寿ぎたいところですが、やっぱりかつての日常とは違いますね。でも、音楽・合唱を愛する心はずっと変わらず持ち続けていきたいです。加えて、団員がもっと増えて休団者が全員復帰出来たら、もう言うことなしなんですが。
 今日の練習からの帰り、運転する車の前にちらちらと舞う白いものが見えました。一瞬虫かと思いましたが季節は冬です、そんなはずはありません。正体は雪でした。外気温は1℃。寒い!!来週は寒気が緩んでることを願います。
 次回、今年最後の練習は12月24日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。みなさん、元気に集まりましょう。(お天気の神さま、ホワイトクリスマスにしなくていいからねー。)
 
2022年12月10日(土)
~Missa in C ”雀のミサ”~
 年末大忙しの新見先生による貴重な練習日でした。参加者もまずまずの状況です。まだまだヨチヨチ歩きにもなっていない”雀のミサ”ですが、しっかりと指導していただきました。
 まずは確認。「いい声で歌う」「fp の意識をきちんと持って歌う」。どんな練習段階であっても、いい加減にしてはいけないことです。肝に銘じておきましょう。
 さらに、モーツァルトの大前提。「明るく常に美しく歌いましょう!」大らかでかつ清潔感に溢れているモーツァルトの音楽を作りたいですね。
Kyrie…出だしの「ド・ミ・ソ」の和音をかっちり決めましょう。ソプラノ、下からずり上げて入らないこと。アルト、「ソ」は和音の最高音なのでキラッとした音色が欲しい。テノール、続く付点のリズムを正確に刻むこと。「Kyrie」は「主よ」と呼びかける祈りの始まりの言葉です。「e」で音が緩んでしまっては後の言葉が続きません。響きのある音色を保ちます。「eleison」の「lei」は、語尾の「son」の直前に、八分音符一つ分の長さで「レイ」と柔らかく入れます。
ソプラノ、十六分音符の速い動きは、リズムに遅れまいとして音の響きや音程がないがしろになりがちです。響きを常に高い位置で保ち、音程だけが軽やかに変わる感じで歌いましょう。F♯の音程注意。
「Christe」は一筆書きのイメージです。「s」で落ち込まないよう、響きの線上で発音しましょう。1拍めの休符から音楽はつながっています。勢いに乗る感じで「Christe」と歌い出し、さらには2拍目で「ri」が響くよう「ch〔k〕」を早めに発音ましょう。14小節の語尾「ste」の和音は「ミ・ソ・シ」(伴奏譜を併せて見ると分かる)で柔らかいですが、17小節の「ste」は「ファ・ラ・ド」でかっちり強めです。先生に指摘されて気付きました。納得!
この曲のところどころに十六分音符の速い動きが出てきます。p.7のソプラノ・バスのような長い音符の後に動き出すときは、動き出す頭の音がポイントになります。いかに乗り遅れずに(でも滑らかに)入れるか、いかにいい響き・いい音程で動き出せるか。練習ですね。
Gloriaf で始まりますが、「et(そして)」は「in terra pax(大地に平和あれ)」に続く前置きの言葉です。最初からぶっ放すことなく気持ちは軽めに入ります。「hominibus」の「ho」にスタッカーティッシモの記号が付いてるので、軽く弾んで歌いましょう。ソプラノ「voluntatis」は「ソードミソソー」と1オクターブの階段を駆け上ります。喉と心の準備を早くすること。美しい響きを切らさないように上り、正しいG音の響きに溶け込むイメージで歌いましょう。
21小節から。ソプラノ、下降音型なのでずり下がらないように注意。「e」音は縦の響きで歌うこと。アルト、G音の周りをうろうろするような音型ですが、音程の違いを明確にしてG音に戻る意識を持つこと。テノール、滑舌よく歌うこと。バス、音の動きが分かるよう大げさにかっこよく歌うこと。全パート、「gloriam」は「g」の子音を先取りする(「lo」が3拍目に重なる)ように歌いましょう。語尾は「m」です。口を閉じて終わります。
39小節「Qui tollis ~」は「我らの罪を取り除きたまえ」と主に願うところです。堂々と歌うのではなく、申し訳なさを感じつつのf で歌いましょう。「peccata(罪)」の語尾「ta」は、明るく言い放つのではなく静かに収める感じで歌います。「peccata munndi(世の罪)」も、同様にレガートで収めます。
62小節から。リズムに乗りスピード感を持って歌いましょう。70・71小節目「dexteram」の付点のリズムは歯切れよく歌うこと。語尾「ram」の和音もきっちり響かせましょう。100小節目から「Amen」が連呼されます。音の跳躍が大きいところもあるので、どんな響きを出したいのかしっかりイメージして歌いましょう。
で、曲がりなりにも歌えているのはこの2曲でした。
Cred…一番歌えない曲。まだ音も言葉も身に付いていないので、指揮を見る余裕がありません。やはり言葉がネックです。速い動きに言葉が追い付いてない。まずはリズム通りにしゃべれるようにしましょう。それから音符に乗せて歌う練習をする。
速度は基本Allegroで、一部Andante になっているだけです。モーツァルトの時代は指揮者がいなかったそうで、曲中の速度変更はあまりなく歌いやすく作られていた、とのこと。基本のリズムに乗ってテンポよくしゃべれば歌えるはず。自分で一定のテンポを刻んで練習できますね。頑張りましょう!
Sanctus…音も言葉も難しくありません。おまけに短い。もう、歌えますよね。強弱をきちんと表現しましょう。
Benedictus…ソロが主体の曲ですが、みなさん練習しておきましょうね。他のソロ部分も同じです。いつ言い渡されてもきっちり歌えるようにしておきましょう。備えあれば憂いなし、です。
Anus DeiAdagioAllegro の ほぼ2倍)で始まります。レガートで柔らかくたっぷりと歌いましょう。
ソプラノ、5小節からの下降形は音程注意。新見先生いわく「なみなみと注いだ日本酒をこぼさずに走る感じ」とのこと。これは緊張感が半端ない。最後まで緩まない体幹が必要です。8・9小節「peccata mundi」は、上昇して下降しますが、上った道を戻るイメージではなく、向こう側の新たな道へ行くイメージを持ちましょう、ということでした。滑り落ちないために。
15小節からのテノールとバスは、半拍ずつずれた動きがピタッとはまるように、お互いの動きを意識して歌いましょう。
32小節からのソプラノ、長い音符に柔軟なフレーズ感を表現してほしい、他3パートの動きを感じつつ一本の線のように細く美しく歌ってほしい、とのことです。人々を優しく見守る女神のような感じかな。
さて、注意点は分かったことと思います。あとは練習あるのみ、ですね。
 次回の練習は12月17日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 今年の練習も残り2回となりました。頑張りましょうね!
 
2022年12月2日(金)
~Missa in C ”雀のミサ”~
 最近の天気予報はよく当たります。12月になったと思ったら真冬の寒さが訪れました。練習室は常時窓を開けているので、とても寒いです。とうとう最後までコートを脱ぐことができませんでした。…と思ったら、どうも暖房のスイッチを入れ忘れていたみたい。暖房を入れてたら、部分的にでも温風を感じられたかもしれません。来週はちゃんと暖房を入れるようにしよう。でも窓が開けっ放しなのですから、いずれにせよ寒さ対策は必須です。
 さて、どんどん進む”雀のミサ”の音取りですが、なんと終了しましたよー。言葉も(一応)入りましたよー。ただでさえ参加者の少ない金曜練習の上に体調不良の方もいて、出席率は約半分だったのですが、全く頓着せず「前進あるのみ!」とばかりに音取り終了しました。諸事情でお休みのみなさんはちょっと焦ってくださいね。音取りCDもある。読みの分かる参考資料もある。後は練習するだけですからねー。(と、かけまくるプレッシャー)
 それと、もう一つお知らせがあります。苦労に苦労を重ねて、Sさん作『嫁ぐ娘に』の音取りCDが完成しました!それ自体は朗報なのですが、三宮さんがにやりとして一言「これで逃げ道がなくなりましたね。」。そうです。「CDがないから音取り練習できませ~ん。」という言い訳が通用しなくなったのです。(さらに大きくなるプレッシャー)
 楽譜を見て少し歌ってみたのですが、予想通り(以上に)一筋縄ではいかない感じです。すでに来年の演奏会開催は10月28日(土)と決まっています。果たして、私たちはちゃんとゴールできるのでしょうか?!(『嫁ぐ娘に』の全体練習は年明けからになりそうなので、この一か月で、ぜひ音取り自主練をしておいてくださいね。)
 ”雀のミサ”の音取り終了の目処がついたので、最後に少しだけ、『水の惑星』の1曲目「月の山」を練習しました。〈ん?結構難しい?〉佐藤眞さんの作曲なのですっきりしたメロディと和音を想像していたのですが(その印象は確かにあるのですが)、思ったよりも音がイレギュラーです。〈え、これも大変なの?〉正直なところ、無伴奏・多声部の『嫁ぐ娘に』に不安が集中していて、こちらの『水の惑星』はノーマークでした。いかんいかん、謙虚さを忘れるところでした。音楽には常に誠実に真摯に向き合わないといけませんね。
 とにもかくにも、お助けシステムは準備完了しました。後は、私たち団員のやる気と気合と根性にかかっています!(←これは自分でどうにかなる!)それと、音感(音程感・和声感・リズム感・旋律を歌う力、等々)と反射神経と柔軟な声帯と体力と想像力と…。(←これはみんなで助け合い補い合って何とかする!)
 合唱は一人でするものではありません。違った個性の一人一人がみんなで声を合わせるからこそ生まれてくる音楽が、そこにはあります。そして、一人一人の音楽性や力がさらに高まれば、生まれてくる音楽は変幻自在でもっと素晴らしいものになるはずです。そんな高みをめざして頑張りたいなあ、と切に思います。この一年を挑戦と飛躍の年にしたいですね。
 相変わらずコロナ感染は衰えず、インフルエンザ感染も心配される昨今、いつどこでかかってもおかしくない状況です。感染防止に努めるのはもちろんですが、もし感染してしまっても重篤な状態にならないよう、日頃から免疫力や基礎体力アップを心掛けましょう。ストレスを溜めないことも大切です。美味しいご飯を食べてしっかり寝る!そして、元気に歌う!これが一番ですね。
 次回の練習は、12月10日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。今年の練習もあと3回となりました。みんなが元気で集まりますように。
 
2022年11月26日(土)
~Missa in C ”雀のミサ”~
 このところ、日中は暖かないいお天気が続いています。でも、来週12月の声を聞いた途端に寒くなるらしい。暑いのも嫌だけど寒いのも嫌です。電気代は掛かるし灯油代も高い。寒いと身体も動かない。風邪を引くのも嫌だし、インフルエンザやコロナはもっと嫌…。ちょっと愚痴っぽくなってしまいました。気を取り直して練習開始です。
 宮本先生の発声練習では、お腹と声を連動させることを中心に指導していただいています。敢えてつなげようと意識するとかえってバラバラになりがちです。あくまでも連動するのが自然になること。考えすぎるとよくないみたいですね。上手くつながると声が見違えるほど(「聞き違えるほど」かな?)力強くなります。
 実動団員数がコロナ前よりも少なくなっているので、”声の倍増計画”を引き続き推進中です。
 さて、本日も”雀のミサ”の音取りを進めます。ピアノは徳久先生です。音取りのお手伝い、ありがとうございます。
 ここで、何と必殺アイテムが登場!団長労作の(数日徹夜して作ったらしい)「モーツァルト”雀のミサ”参考資料」です。団員のみなさん、私たちは何と幸せなんでしょう。『大分中央合唱団愛』にあふれる方たちから、いつもさまざまな手助けをしてもらっています。ありがたすぎますね。それに対する感謝の気持ちを表す行動はただ一つ、最大限に活用して一生懸命練習することです。ますますやる気が湧いてきました。コロナなんかに負けないぞ!
 「Kyrie」「Gloria」を復習して(何とか言葉で歌えるようになってきました)、難関の「Credo」に進みます。何が難しいかというと、言葉にあまりなじみがないことです。ドイツ語より発音しやすいとはいえ、初めましての単語や長い音節の単語がいっぱいです。長い単語は、歌っているとどこが単語の切れ目かわからなくなります。本当に「参考資料」がありがたい!
 新見先生から先日言われたように、家ではひたすらしゃべる練習をしましょう。リズムに合わせてしゃべる練習です。語頭の言い換えを意識すると、なおさら練習効果が高まります。それが身に付けば、あとは音に乗せて歌うだけですね。
 音取りCD(Sさん作)といい、団長作参考資料といい、決して宝の持ち腐れにしてはいけませんよ。バチが当たります。地道な練習の先にはキラキラしたモーツァルトの世界が待っているはず!
 次回の練習は12月2日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。週間天気予報では、最高気温が一気に10度くらい低くなるそうです。寒さ対策を万全にしてお集まりください。
 
2022年11月19日(土)
~Missa in C ”雀のミサ”~
 ひたすら音取りをする日々がしばらく続きます。今日は主に「Kyrie」と「Gloria」の復習をしました。
 音が粗方分かってきたら、次は言葉を乗せる作業に移るのですが、それはまだまだ難しいようです。さて、先週新見先生に言われた「言葉をしゃべる練習」は十分にできたでしょうか。全体練習を効率よく進めるには自主練習が不可欠です。
 「Kyrie」については、3単語しか使われていないので言葉で歌うのは比較的簡単なのですが、他の曲にはなじみの薄い単語もかなりあってなかなか言葉が追い付きません。まずはしゃべれないと歌うことはできませんね。
 しゃべる練習では発音が大切なのはもちろんですが、区切りを意識してしゃべることも同じくらい大切です。単語の切れ目や文の切れ目が分かっていると、どこで言い換えるのかが分かり、変なところでブレスをすることがなくなります。言葉で歌う前の段階でも、言葉の切れ目をしっかり把握しておきましょう。
 軽快で楽しい”雀のミサ”を、言葉でしっかり歌えるようになりたいですね。そうしたらもっと楽しくなるはず。それに他の曲の練習にも入れます。とんでもなく苦労しそうな曲が後に控えているので、その練習も早く始めたいと思う今日この頃です。
 次回の練習は11月26日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。音取りサクサク進めますよー。
 秋が深まってきました。風邪に注意。もちろんコロナにもインフルエンザにも注意しましょう。
 
2022年11月12日(土)
♦ ごまかしは効きません
 先週からの引き続きで女声は”お声チェック”、その間『雀のミサ』の音取りが進むという段取りです。
 自分の声を聴いてもらうというのは本当に勉強になりますね。特徴が分かり課題も明確になります。すぐには課題克服できないかもしれませんが、何に気を付ければいいかということを意識して練習することはできます。向上する秘訣は、課題意識があるかないか、ということなのだと思います。
☆雀のミサ
 ”お声チェック”の間は「kyrie」「Gloria」の復習をし、さらには「Credo」「Sanctus」の音取りにも入りました。まだ階名や「ラララ」で歌う段階ですが、やみくもに息継ぎをしないよう注意しましょう。歌詩を見ればどこが単語や文の切れ目かが分かります。少なくとも単語の途中で息継ぎをしたらダメですよね。そうこうするうちに女声の”お声チェック”が終わりました。全体練習に移ります。※男声の”お声チェック”はまたの機会ということです。
Kyrieー十六分音符で素早く動くところが遅れがちです。他パートを聴いて合わせようとするとかえって遅れるとのこと。動き出す前にちゃんと音のイメージを持ってそこに入る感じです。かといって音が不明瞭ではいけません。正しい音程できちんと歌い、なおかつリズムに乗り遅れないことが大切です。
でもこれが、年齢を重ねるとどんどん苦手になっていくのですよねえ。なんでだろ?運動機能の問題か、脳からの伝達速度の問題か、はたまた時間の流れ自体が緩やかになっているのか。いや、年を取ると時の経つのが速いというしなあ。年齢に関係なく元々苦手なのでしょうか。いずれにしても、自分が思うよりかなり早めに動く意識が必要なようです。まずはゆっくり練習して音程をゆるぎないものにし、それから徐々に早く歌ってみる。拍の頭を合わせる感じで歌うと上手くいきそうです。
まず出だしの和音を決めましょう。ハ長調のド・ミ・ソの和音、基本中の基本です。これができないと話になりませんね。新見先生いわく「モーツァルトはごまかしが効きません」。
モーツァルトの天才ぶりは誰もが認めるところでしょう。さまざまな音楽ジャンルで素晴らしい作品を数多く残しています。この『雀のミサ』は十代の作品だそうです。筆者の勝手な印象ですが、端正で美しく、でもかっちりしてて隙がない感じ。ハ長調だし譜読みは簡単そう。和音もすっきりしています。でもそれだけに、ちょっとでも破綻すると聴く人にバレバレでしょう。(来年の演奏会は音の泉ホールではないし、ホールは助けてくれなさそう)確かにごまかせません。今年の宿題は大きいです。きちんとした音程感・リズム感・和声感を身に付けること。あ、もう一つありました。「ラララ」で歌っても感動させられる音楽を作ること。(「ラララ」だったら暗譜は簡単にできるかもしれませんが。)
「ラララ」の次に歌詩で歌ってみました。「Kyrie eleison」と「Christe」しかありませんから言葉は簡単なはず。後は音符にきっちり乗せて、正しいリズムと音程で歌うことですね。
この『雀のミサ』に関しての目標は「流麗なフレーズをレガートで美しく歌うこと」です。「上手い演奏を聴いて『こういうふうに演奏したい』というイメージを持ってください。」(by新見)とのことでした。
Gloriaー一度通して歌い、音取りの確認をしました。
 10月の演奏会録音とこの3年間の写真CDをもらいました。演奏に関して言えば、客観的にはいろいろと課題はあるものの(音程とか音程とか音程とか…その他もいろいろ…)、それを差っ引いてもなお、何か伝わるものが確かにあったように思えました。指揮者・ピアニスト・団員それぞれが演奏に思いを込め、かつそれが伝わってきたような気がします。3年振りの演奏会でもあったし(写真を見ていたらいろんなことを思い出しました)、そのうえ今年は忘れられない出来事が起こるなどして、本当に特別な演奏会になったように思います。「音楽する」「歌を歌う」という当たり前と思っていたことがどんなに大切で幸せなことなのかを、改めてかみしめる演奏会となりました。でも、団員全員で歌いたかったなあ、それだけが心残りです。
 さて、次回の練習は11月19日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。モーツァルト、どんどん進みますよ。自主練では「歌わなくていいですから、いっぱいしゃべって言葉の練習をしてくださいね。」(by新見)ということです。それとお手本となるいい演奏を聴くこと。全体練習で音や響きを確かなものにしていきましょう。
 
2022年11月4日(金)
新しい一歩
 演奏会明けの初回練習日は、金曜日にもかかわらず「お帰り」と「ようこそ」にあふれたとても賑やかなものとなりました。約3年ぶりのKさん、Oさん、そして演奏会直前に離脱したSさん、みんなまとめてお帰りなさい。復帰おめでとう!そして、新入団のKさん、Sさん、ようこそ大分中央合唱団へ。「みえてくるみえない世界」を追求して、これから一緒に頑張りましょうね。
 さて、今日はいつもとは違う形の練習でした。中央合唱団の音色・ハーモニーをさらに磨き、そして音楽性をもっともっと高めるために、一人一人の声を新見先生にチェックしていただきました。
 声質をみてもらうのが目的だったのですが、そこに1ポイントといわず2ポイント、3ポイント(場合によってはそれ以上)のアドバイスが加わり、(うすうす分かっていましたが)予定していた時間をはるかに超過。でも、団員にとっては滅多にない貴重な時間となりました。新見先生、本当にありがとうございます。みんな、これでまたステップアップすること間違いなしだね!次回はアルトの続きからです。
 新見先生に声をみてもらっている間は、三宮さんが新曲の音取りを進めてくれました。本日のピアノは徳久先生です。曲はモーツァルトの『Missa in C ”雀のミサ”』、名前の由来は、途中のヴァイオリンに雀の鳴き声のような部分があるからだそうです。
☆雀のミサ
モーツァルト10代の作品ということで、明るく軽やかな印象です。前回のブラームス『Nänie』に比べたら、ドイツ語ではないので読みやすいし音も取りやすいです。でもだからこそ「合唱団の実力が分かる」(by新見)とのこと。心して掛かりましょうね。最初の音取りで変な歌い方の癖がつかないように気を付けることが大切です。今日練習した「Kryie」と「Gloria」の復習はもちろんのこと、次の予習もできますから。
 次回の練習は11月12日(土)19:00~(コンパル300会議室)です。女声が増えて男声がやや押され気味です。男声のみなさん(女声ももちろん)、張り切って練習に参加しましょう!
 
2022年10月22日(土)
❤ 演奏会終了
 第22回演奏会が終了しました。コロナ禍の最中にもかかわらずご来場くださったみなさま、本当に有難うございました。これでお天気が悪かったらどうしよう(2017年の「カルミナ・ブラーナ」の時は台風がやってきました!)と心配しましたが、無事に終えることができてホッとしています。
 実に三年ぶりの演奏会でした。苦しい日々もあったし、当たり前と思っていたことがそうではないと思い知らされたこともありました。練習できずに悶々としたことも。でもそれだけに、みんなと集まって歌える、練習できる、ということがどんなに嬉しく幸せであるかも実感することができました。
 この三年間にはいろいろなことがありましたが、特にこの一年は団にとって激動の年だったような気がします。「今年こそ演奏会が開けそうだ」と思っていたのに、一緒にステージに立つはずだった人がいきなり立てなくなってしまう、そういう事態が複数回起こりました。急逝されたKさんだけではなく、他にも突然の体調不良のために演奏会に出られない人がいたのです。歌いたいのに歌えない、歌えると信じて疑わなかったのにそれができなくなる。こんなに辛いことはありません。
 でも、いいこともありました。人数不足のピンチを救うべく友情出演をしてくださったAさん、Hさん、Mさん、さらには、関東の大都会から飛んできて(文字通り)くださったTさん、本当に有難うございました。また、ぜひ一緒に歌いましょう!
 改めて、人生には何が起こるか分からないと思いました。予測不能です。今あることが明日もあるとは限らないのです。そんなことを突き付けられたようでした。でも、だからこそ、今できることを先延ばしにしてはいけないとも思います。ほら、合唱をやってみたいと思っているそこのあなた!今ですよ!大分中央合唱団はいつでもあなたを待っています!
 演奏会のことを書くつもりが、勧誘になってしまいました。これも大切ですけどね。
 戻ります。ここからは演奏会当日の雑感です。
 さて、我が団にはピアニストがお二人いらっしゃいます。そのうちのお一人、当団での演奏会デビューをされたのが徳久葵先生です。もう、見た瞬間「So cute ! 」と思ってしまいました。(なぜに英語か筆者自身にも分かりません。)初々しさがドレスを着て歩いている感じ。でも、ピアノを奏でるお姿は実に堂々としています。それでいて私たち合唱に寄り添ってくださって、とても歌いやすいのです。そしてもうお一人、みなさんご存知の小町美佳先生。「So beautifull !」です。今回の青のドレスもとっても素敵でした。これは『水のいのち』の空の色に違いない!そんな先生の指から生まれる音色も、ため息がでるくらい美しいです。
 それから、団を指導してくださる二人の指揮者が、宮本修先生と新見準平先生です。もう、個性が溢れまくっています。ともにバリトンですが全然違うタイプですよね。おしゃべりが上手(単に好き?)なところは共通してますが。
 そんな個性豊かな先生方とともに、私たちは3年ぶりの演奏会に臨みました。
 前日までは大変な緊張感に包まれていましたが、演奏会当日はできるだけのことをしっかりやろうという気概が団員のみんなにはあったように思います。いつも私たちを暖かく励ましてくださる宮本先生、ふがいない時は叱咤激励しつつも、愛溢れる指揮で引っ張っていってくださる新見先生。時には優しく時には激しいピアノで合唱を助けてくださるピアニストのお二人。先生方には本当に感謝です。一番印象的だったのは、「今日は誰かのためにではなく自分のために歌ってください。」という新見先生の言葉でした。
 初心に帰った気がしました。「そうか”誰かのために”というのも決して間違ってはいないけど、まず自分がどう歌いたいかが根底にないとダメなんだ。そうじゃないと伝える・伝わるどころの話ではない。『私はこう歌いたい。さあ、聴いて。』ということなんだな。それが人前で演奏する、ということなんだな。みんなが自分に誠実に歌えば、自然と心地よい響きを求めるはず。それが上手く合わさった時、心地よい合唱・音楽が生まれるんだな。そして、それを聴く人たちにも心地よさが伝わっていくんだ。」と、妙に納得してステージへ出ました。ああ、ここに帰ってきたんだなあ。お客さんの顔が見える。あの人、来てくれてる!ちょっと(いや相当)嬉しい、でも願わくば、団員全員でステージに立ちたかったなあ、などと思いながら指揮者とピアニストを待ちました。
 音の泉は素敵なホールです。まさにピッタリの名前。前奏を聴きながらここでまた歌えるという喜びを感じつつ、一つ一つの音や言葉をかみしめながら歌いました。かみしめ過ぎていろいろと思い出し、途中で泣きそうになりました。そしてみんなの集中力をひしひしと感じ、新見先生の指揮にどんどん引き込まれながらステージを楽しんでいる自分がいました。やっぱりステージはいい!
 さて、いい演奏をしたいと熱望して臨んだ演奏会でしたが、どうだったのでしょう。熱意といい緊張感をもって歌えたという実感はあるのですが、「でも最後は気合いだったしなあ。個人的にはいっぱい失敗もしたし、客席にはどんな音が届いたんだろう。」という不安も正直あります。「新見先生、時々指を空の方に向けてたなあ。」と思ったり…。まあ、客観的な演奏は後で録音を聴けばはっきりするんでしょうけど、演奏の良し悪しはそれだけでは分からないと思います。その時にステージで生み出された音楽がどんなものであったかは、そこにいるからこそ感じることができるのだとも思います。そういう意味では、十分にいい演奏会になったのではと思うのですけど、ダメでしょうか。だんだん声が小さくなる、字も小さくなる、ダメですか…?
 次回は1回土曜日を飛ばして、11月4日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。いきなりの金曜日で集まり具合が心配ですが、また、元気に会いましょうね。名残惜しいからと言って古い楽譜を持ってこないように注意しましょう。
 なんとアルトのSさんが突貫工事で音取りCDを間に合わせてくれました。絶対活用してくださいね。いきなり音が取れてる、なんてことも不可能ではないのですよ。
 
2022年10月21日(日)
❤ ホール練習
 演奏会がいよいよ明日となりました。本日のホールリハーサルでは、緊張感を持った練習ができたと思います。3年振りの音の泉ホールは、私たちを優しく迎えてくれた気がしました。
 思えばこの3年間は、コロナに翻弄され続けた日々だったと思います。練習が思うようにできなくなって演奏会を中止せざるを得なくなり、絶望感に打ちひしがれたこともありました。また、思いも寄らぬ悲しい別れも経験しました。さまざまな環境の中で、いまだに練習に復帰することができない団員がいます。参加したいのにできない団員がいます。それでも、私たちは、音楽の灯を消すまいとできる限りの練習を続け、ようやく第22回演奏会を迎えようとしています。
 今回のステージに立てる人も、やむを得ず立てない人も、音楽・合唱の素晴らしさを思う気持ちは同じだと思います。そして、コロナ禍の中、会場に足を運んでくださるみなさんも、音楽を心から愛する方々だと思います。みんなで、音楽に心地よく包まれるような演奏会にしたいですね。
 何分未熟な私たちですが、今できる精一杯の演奏を届けたい、と思っています。
 熱意を持った演奏をしたい。ただし「心は熱く頭は冷静に」いきましょう。決して自分を見失ってはいけませんよ。
 
2022年10月15日(土)
❤ いい演奏をしたい!(6日・1回)
 演奏会前最後の通常練習が終わりました。あとは、前日のホール練習と当日を残すのみです。
 本日、「ぜひ『水のいのち』を歌いたい」という強い思いを胸に、テノールYさんが新たな演奏会メンバーとして加わりました。合唱団の垣根を越えて歌の好きな仲間が集えるなんて、素晴らしいことだと思います。合唱って本当にいいなあ。
 さて、練習を終えての帰途、ふと夜空を見上げると美しい下弦の月が浮かんでいました。秋の冴えわたった空気の中、照り映える月。人間がコロナに翻弄されている時も、変わらず地上を照らし続けてくれてるんだなあと思うと、揺るがない自然に対して何だか襟を正したい気持ちになりました。
 ここまで来たらジタバタしてもダメ。でも、最後までできることはやり尽くしたい。前向きな気持ちの中にも謙虚さを失わずに、曲・音楽としっかり向き合いたいなあと思います。
 「いい演奏をしたい!」新見先生からも三宮さんからも高橋団長からも、同じことを言われました。「いい演奏」とは何か?ぜひ、めいめいで考えてみてください。そして「いい演奏」をするには自分は何をすべきか、何に気を付ければいいのか、それぞれが課題を意識してそれを克服すべく努力を続けていきたいですね。
 筆者の考える「いい演奏」とは、「演奏者と会場が一体となって、その音楽に対しての感動を共有できる演奏」です。ただし、それには大前提があると思います。いい音程といい響きであること。これがないことには、いくら曲に心を込めたとしても、その心はまず他者には伝わらないでしょう。そして、この大前提を実現するためにずーっともがいている気がします。
 いい音程といい響きの声、すなわち、いい声があってこその合唱ですよね。そこに熱量や集中力や表現力が加わって、いい合唱・いい演奏となるのでしょう。
 演奏する時は「心は熱く、でも頭は冷静に」とこれまで何度も書きましたが、心が熱いだけでは独りよがりの演奏になってしまいます。「冷静さ」を保つことで、発声や音程に気を付けたり、いい響きを意識したり、さらには周りの声に耳を開いたりできるのだと思います。
 結局何が言いたいのかというと、やっぱり「いい演奏をしたい!」これに尽きます。自分は何をすべきか、また何ができるのかを追求し実践して、みんなで今できる最高の演奏を実現させましょう!!
 10月21日(金)は演奏会前日のホール練習です。18時から準備をします。19時には練習が始められるよう、音の泉ホールに集まってください。体調を崩すことだけは絶対に避けたいです。細心の注意を払って体調をベストに持っていってください。いろいろ書きましたが、これが何よりも一番先にやるべきことですね。
 
2022年10月9日(日)
♦ 強化練習(12日・2回)
 とうとう練習があと1 回になってしまいました。(現時点で今日の練習は終わっていますから。)次の土曜日が最後の通常練習で、21日(金)がホール練習、22日(土)が本番となります。そろそろ覚悟をきめないとね。
 昨日と今日とで、本番で歌う全ての曲を歌いました。とても充実した練習ができたと思います。かつ、とっても疲れました(先生方はもっとお疲れのことでしょう)。でも、なんだか本番へ向けて助走を始めたような感覚があります。明日もう一日休日がありますので、ゆっくり体を休めてください。いい音楽を聴くのもリフレッシュできますね。
 さて、いつもは練習日記を書いてから録音を聴くのですが、今日は書く前に聴いてみました。そしたら、気付いたことがあったのです。それは「ちょっと音が変わってきたかな?」ということ。
 このところテノールRさんが、ずっと練習録音を提供してくれています。それを聴いて、毎回”一人反省会”をしていました。「あー、ここ音程悪いな。発声のせいかな。」とか「言葉が分からんやん。」とか「叫んだらハーモニーが台無しになるー。」とか「アルト、主旋律でビビってる」とか、もう、挙げればきりがないくらい気になることがありました。もちろん今日の録音にもいっぱい反省点はあるのですが、ふと「全体的に音が厚くなってきたみたい。」と思ったのです。
 先週の「Nänie」のところで「合唱らしい音の厚みが出てきた」と書いたのですが(新見先生から言われました)、今日の録音でも同じことを感じました。大分中央合唱団、ここに来て進化しているのか?それが気のせいでなければ、あと二週間足らずだけど、もっと上手くなるはず。
 課題は、発声と音程とリズムと発語と強弱とフレーズ作りと聴き合うこととイメージを持つことと曲想の表現と表情と…。まあ、要は全部なんですけど、一つ一つのことをあきらめずに頑張っていきたい、本番まで貪欲により良い音楽を追求したい、と思ったのでした。
 それと、忘れてはいけないのが、本日の新見先生のお言葉「熱量のある演奏でありたい」ということ。音楽は表現です。聴く人に何かを伝える、ということですね。演奏者の思いを熱量を持って聴く側に伝える、それが演奏会をする意味でしょう。さらにプラスされる注意点は、団長のお言葉「情熱の中にも冷静さをもって」。いくら思いがあっても、独りよがりの演奏では伝わりません。より良い音楽として伝えるためには、課題克服に向けて努力するしかないということですね。
 というわけで、最後まであきらめずに頑張ろう、というのが結論です。
 もうすぐこの曲たちともお別れかと思うと、ちょっと(いや、かなり)寂しいです。それに、3年ぶりの今回の演奏会は、Kさんのとの別れという全く想像もしなかった出来事を経て、より大きな意味合いを持つものとなりました。思いだけが空回りしないよう冷静さを忘れずに、でも心を込めて演奏したいですね。
 次回の練習は10月15日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。場所がいつもと違いますからお気を付けて。
 
2022年10月8日(土)
♦ 演奏会まで13日、練習は今日を入れてあと3回です
 明日の強化練習に備えて、簡単な所感にて失礼します。
 今日はソプラノさんの特別練習あり。他パートよりも一時間余計に練習しています。でも、ソプラノさんはもとより、みなさん最後まで集中力を切らさずに練習できました。これも危機感のなせる業か?
 あと二週間となりましたね。団長の本日のお言葉に「やり残したことはありませんか」と書かれていました。そうです、まだできることはあるはず。というより、まだまだ発展途上!できることをしなければなりません。「これくらいでいいやろ」はあり得ませんから。
☆Nänie
 久し振りの「Nänie」でしたが、みなさんの自主練の成果かパート練習の効果か、合唱らしい音の厚みが出てきたように思います。新見先生から指摘されましたが、自信なさげな歌い方では音楽は伝わらない、というより、不安感だけが聴衆にしっかり伝わってしまいます。堂々と伸びやかに歌いたいですね。その上で耳をよく開くこと。自身の音程に気を付け、かつ、他パートの音や動きを感じること。旋律の重なり合いや和音がもっときれいに表現できるといいなあと思います。
 やっとドイツ語に慣れてきたのかもしれません。そう考えると、あと二週間あればもっと自分のものになるはず。音程が怪しいところはまだあるし、語感ももう少し意識して表現したい。自信のなさがまだちょこちょこ顔をのぞかせます。「毎日『Nänie』を練習する」これが演奏会までの宿題ですね。サボりは無しで!
 この曲をきちんと「哀悼歌」として表現し伝えたいのです。
☆水のいのち
 何度も歌っているはずなのに、歌うたびに感動を覚える曲だと改めて思いました。その一方で、歌えるからと油断していると、途端にダメダメな演奏になってしまう危険性もはらんでいます。多くの人が知る曲だけに、なおさら怖いです。
 今日は「3.川」の出だしから、音程の悪さがとても気になりました。途中のf も美しくない。新居先生が「裸の声」とよく言われますが、その声に陥ると曲の素晴らしさを台無しにしてしまいます。いかにしていい響きをつなげて歌うか、忘れずに意識しておきたいことですね。もちろん、どの曲にも当てはまるのですが。
 目指すは、常に「今」の演奏を最高のものとすること。
 でも、やっぱり素晴らしい曲だなあ。
 明日(10/9)は、17時からコンパルホール300会議室にて強化練習です。
 今日に寒くなってきました。コロナに加えて季節性のインフルエンザも流行の兆しを見せています。まずは健康管理、そして、練習ですね。最後まで自分の可能性を信じて頑張りましょう!
 
2022年10月2日(日)
♦ 強化練習(19日・4回)
 とうとう、10月に入ってしまいました。焦りは募るも、練習するしかありません。
 このところ、録音があるのをいいことに練習日記のための”注意点メモ”をサボっております。どうぞ、細かいところは録音で確認してください。でも、そのおかげで自分としてはゆとりができ、練習により集中できている気がします。
☆『女性詩人による三つの譚歌』 
 最近、新見先生からよく指摘されるのが、パート間の音のバランスです。和音しかり旋律しかり。そして、指摘されたことを意識して歌うと、確かに音色や響き方がガラッと変わるのが分かります。この曲についても、たくさんの指摘を受けました。自分のパートの音だけに注意が向いていると、全体の音が把握しにくいし、音のアンバランスにも気付くことができません。
 特に、f のときの和音が美しくないと指摘されました。パートで凸凹していてきれいに響き合っていない感じ。さらには(バランスもですが)音程面でも発声面でも和音からはみ出した音が聞こえてくるのが気になります。声の方向性(発声)が違うことで和音が崩れることも結構ありますよね。力で押してはいないか、他の音を聴く理性を保っているか、謙虚に反省してみましょう。
 それで思ったのが、やっぱり基本は音程なのかなあ、ということ。音程が正しいことが大前提で、その音がバランスよく響き合って心地よいメロディや和音となり、それに表現の変化や表情が加わって心地よい音楽が出来上がっていくのでしょうねえ。そうして初めて、聴く人への説得力が生まれる、ということなのかな、と思います。
 それともう一つ。音楽の前では謙虚であれ、ということ。何も音楽に限らないとは思いますが、自分が何かに向き合う時、そこに謙虚さがないと向上も進歩もありません。演奏会がいよいよ近づいてきて曲作りが進む中、いろいろな注意や指摘を受けるのですが、自分のことではないだろう、と思っていることはありませんか。それがたまたま他パートであっても、自分にも当てはまることはとても多いです。ましてや自分のパートへ向けてのことであれば、まず自分ができていないのだ、と思いましょう。「やっているつもりでも実際にはできていない」ということがなんと多いことか。(自分自身への戒めでもあります。)これに気付けば、もっともっと上手くなるはず!「これくらいでいいだろう」は厳禁ですね。
 コロナ禍で心が折れそうになりつつも、負けずに練習を続けてきた私たちです。特に今年は、大切な仲間を突然失うという悲しい出来事がありました。でもそれを乗り越えて、3年ぶりに開く演奏会が目に前に迫っています。今できる最高の演奏をぜひ客席にもKさんにも届けたいですね。全員一丸となって頑張っていきましょう!
 次回の練習は10月8日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。そして、翌10月9日(日)17:00~21:00(コンパルホール300会議室)には最後の強化練習があります。
 全体練習でやれる曲は限られています。それぞれの課題克服に向けて、自主練習も頑張りましょうね。
 
2022年9月30日(金)
♦ 21日・5回
 「えっ、あと5回!?」そうです、練習はあと5回なのですよ。いえ、正確には、この日記を書いている時点で既にあと4回になっているのですけど。(大きな声では言えませんが、いまだかなり不安な曲が1曲あるのです。あ、大きな声で言ってるのと同じか。
☆『水のいのち』
 曲作りがかなり進んできた印象です。細かい注意点については、テノールRさんがアップしてくださった練習録音で振り返ってもらうことにして、ここでは筆者の感じたことを書いてみようと思います。
 『水のいのち』は何度も歌ったことがある、という人は多いでしょう。筆者もその一人です。でも、初めて歌った中学生のときと、確実に人生の後半にいる今とでは、曲に対する感じ方が違うように思えます。初めて歌ったときなどは、曲の美しさに感動するばかりで、詩の持つ意味なんてあんまり考えていなかった気がします。
 今回、詩の言葉とも自分なりに向き合ってみて(よかったら2021年5月の練習日記を参照してください)、改めて曲の持つ大きなテーマとその普遍性に気付かされました。水は全ての命をもたらし、育み、包み込むものであり、人間はその中で生き、また死んでいく多くの命の一つなのだ。でも、その一つ一つの命が尊いものであり、命は死を経て次の生へとつながっていくものなのだ、と。そう思いながら歌っていくと、あちこちに象徴的な音型(ピアノ伴奏にも)やキーワードが散りばめられていることが分かります。そこに自分のイメージを重ねて歌うことで、普遍的な曲がそれぞれのものとなり、もっと身近に感じられるのだと思います。
 さて、今日の練習録音を聴いてみました。しっかりイメージして歌えたかなあ、曲の説得力はどうかなあ、などと思いながら聴いていると、いろいろと気になる点が出てきました。
・せっかくのいい流れが、不用意にブレスが入ったり急に支えがなくなることで途絶えてしまう。
p が単に弱々しくなっていて、音に緊張感がない。また、f では声を張り上げているだけの音楽的でない声になりがち。和音からはみ出す声がハーモニーを壊している。
・和音は音程とバランスが大事。(新見先生に指摘されて意識すると音色がガラッと変わる。)
・ところどころ、周りを十分に聴けていない感じがする。(自分が歌うだけで精一杯の印象。)
・やはり音程と発声はとても大事。音程が悪かったり声が平べったりしていると、そこが気になって曲のよさを味わえない。
・語頭や子音をもっとはっきり出さないと語感やニュアンスが伝わりにくい。自分が思っているほどには語感が出ていない。
・語末の処理が気になる。特にブレスの前で音を短く跳ね上げがち。
decresc. がまだまだ下手。息の出し方や支えの問題もある。でも、気を付けるとできる(ことがある)。
・歌い出しやテンポ感、曲想などで、共有できていないところがある。指揮を見ればできるはず。等
 曲作りが進んできているので、なおさら出来ていないところが目立って気になる、といった感じです。各自謙虚に振り返って、少しでも課題を克服できるよう頑張りましょう。残された時間はあと3週間です。
 10月2日(日)は、19:00~(オアシス中練習室2)強化練習です。日時・場所をお間違えなく。
 なお、次回の通常練習は10月8日(土)19:00~(コンパルホール30会議室)、翌10月9日(日)には17:00~21:00(コンパルホール300会議室)強化練習があります。
 いよいよラストスパートですね。急に朝晩冷え込んできましたので、体調管理には十分に気を付けましょう。そして何よりも、できる限り練習をしましょう!
 
2022年9月25日(日)
♦ 強化練習(26日・6回)
 強化練習お疲れさまでした。収穫もありつつ、課題もたくさん見つかった練習でした。通常は欠席者に向けて、また、練習の振り返りのために具体的な注意点を書くところなのですが、またまたテノールRさんが練習録音をアップしてくれていますので、ぜひそれを聴いて各自の課題克服に活かしてください。
 というわけで、今日は雑感を記します。
 今日の練習で強く思ったこと。それは、演奏は生きている、ということです。そのときの音楽への向き合い方で、形となって現れるものが違う、言い換えれば、どんな音楽を作りだすかは演奏(者)次第ということですね。「そんなん当たり前やん」と言われそうですけど。例えば今日の出来事で言うと…。
〔事象その1〕さっきできたと思ったことが次のときにはできてない、なんてことが簡単に起こる。
いやあ、怖いですねえ。先日新見先生の言われたことにも通じるように思います。「今の音楽が一番新しいのだから、今一番いい演奏をしよう!」そのために必要なのは何でしょう?心構えか注意力か集中力か、はたまた努力か。気合も必要かな。油断しないこと、というのも答えでしょうか。とにかく、思いつくものを総動員して頑張る。やっぱりいい演奏をしたいですから。
〔事象その2〕ハーモニーはバランスで変わる。
これにはハッとさせられました。思い返せばこの指摘は前々からされていたような。でも、今日改めて気付かされた感じです。和音には主たる音と、添えるだけの音とがある。それを分かってバランスを整えると心地よいハーモニーができあがる、というわけです。今日指摘された和音のバランスを忘れないようにしたいですね。
〔事象その3〕主役が引き立つと説得力のある演奏になる。
主役にはもちろん主役を張る気概が必要ですが、周りにはそれを支える役割があります。意味するところは、〔事象その2〕と同じかと思います。主旋律を担っているパートやソロを他がいかにして引き立てるか。ときには一歩引いて脇役に徹することも大切です。でも、自分に周りの音を聴く余裕がないとそれができない。楽譜にかじり付いている間は、まず無理ですよね。それに第一、他のパートとのアンサンブルを実感しないことには、みんなで音楽を作り上げているという合唱の楽しさは味わえないでしょう。それに、楽しく演奏ができている時は、聴いている人もきっと楽しいはず。つまりそれが、演奏者の思いが聴衆に伝わるということになるのだと思います。
 演奏会まであと一か月を切りました。音程やら発声やらリズムやら発語やら…まだまだ課題がたくさんあって正直焦りまくっていますが、やるべきことは目の前に見えています。「これくらいでいいか」と思えばそこで成長は止まる。飽くなき向上心をもってよりよい音楽づくりを追求しましょう。
 次回の練習は9月30日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。金曜日だけどみんな元気に集まってね!
 
2022年9月24日(土)
♦ 27日・7回
 先週も書きましたが、台風のため強化練習の日程が変更され、その結果、練習が1回増えました。残りの練習回数は変わらず7回です。でも、だからといって差し迫った状況が大きく変わるわけではありません。
 なお、本日の練習日記は、筆者の都合により超簡略化してお届けします。(明日の強化練習に向けて体力を温存したいだけです。)
 まずパートごとに分かれて、それぞれの課題部分を練習しました。
 その後、『九ちゃんの歌ったうた』から「ともだち」と「心の瞳」、『女性詩人による三つの譚歌』、『水のいのち』の「1.雨」「2.水たまり」「4.海」「5.海よ」を練習しました。(時間が足りず「Nänie」の練習ができなかった!)
 各曲の注意点については、テノールRさんがアップしてくれた練習録音で振り返ってください。(Rさん、ありがとうございます。)
 録音を聴くと、ときどき(いや毎回)自分で穴を掘って入りたくなります。機械は非情です。でも、嘘は尽きません。だから、謙虚に反省して次に生かしましょうね。ということで、今日の練習日記を終わります。
 明日(9/25)は、10時から15時まで、コンパルホール300会議室にて強化練習を行います。残り少ない日数の中での貴重な練習です。体力・気力ともに充実させて参加しましょう。
 なお、次回の通常練習は9月30日(金)19:00~21:30(コンパルホール3oo会議室)です。とうとう9月が終わります。焦ります…。
 
2022年9月17日(土)
台風接近(34日・7回)
 大型で非常に強い台風14号が接近しています。そのため、明日の強化練習が中止になってしまいました。その分追加練習が入ったので、数字的には練習が一回増えることにはなりましたが、急な変更のため都合がつかない人もいることでしょう。でも、練習に参加できるできないにかかわらず、自主練習のさらなる充実をよろしくお願いします。演奏会まで、あと一か月ちょっとです。
 今日は『水のいのち』を集中的に練習しました。かなり中身の濃い練習ができたと思います。
☆『水のいのち』
1.雨pp で音程が下がります。今日はやけに低かったです。f と同じつもりで、支えと緊張感を持って歌いましょう。また、〔a〕の母音が浅かったり〔i〕の母音を横に引っ張りすぎたり〔e〕の母音を平べったく押さえつけたりと、母音によって響きがなくなり音が下がって聞こえることも多いようでした。母音が変わっても響きはつながること、ずっと言われている課題ですね。忘れてはいけません。
レガートの感じはずいぶん出てきたのですが、言葉のニュアンスがもっと伝わるよう語頭や子音を大切に発語したいですね。ただ、語頭を言い換えた時に、押さえつけただけになっていることがあります。そうではなく、音を上乗せして高いところから発語することを心掛けましょう。その上で、響きの切れない一本の線のような歌い方を目指します。できると超美しいよ!
バスさんの音色がちょっと気になります。響きを充実させるためには「耳の下のくぼみを軽く開ける感じ」(by新見)で、深い中身の詰まった音を出すことをイメージします。
40小節の「にー」のように、長い音符をdecresc. するとき、音が早くしぼみすぎです。十分にf を保ってから徐々に弱くしていきます。これは他の部分、他の曲にも言えることですが、意識しないとすぐに忘れてしまいます。長い音符は要注意です。
その後の低声「ふりしきれ しきれ そして」は、復活のエネルギーをもって言葉を重ね、cresc. を効かせて歌います。続く「いどをいどに」からの復活四連続は、いかに潤って復活させるかがポイントです。もちろん、繰り返し後の言葉の方が潤っていなくてはいけません。「微笑んでみては?」(by新見)とのこと、みんなで天使のように微笑んでみましょう。
最後に出てくる「そのもの」とは、命がみなぎる万物の本来の姿を言っていると思われます。微笑みは最後まで続きます。
2.水たまり…前奏のスピード感に乗って歌い出しましょう。さらには、「だち」の語頭をおざなりに発語しないこと。弱起なので、意識して入らないと「だ」の方が大きくなり「わ」が消えてしまいます。スタッカート部分とそうでない部分の歌い分けを明確に行いましょう。6小節「みずたまーりー」の「りー」は早く消えることなく、余韻を持たせて「ながれる」へつなげます。「ただ」は、しっかりためて歌いましょう。
18小節「たーしたちの」の「」は、スピード感を揃えて入り、ff の音圧で歌いましょう。その前のppp との音質の変化を意識します。続く「どろーのちぎーり」~のフレーズは、決して緩まず遅れずに「まどいー」まで歌い切ります。
28小節の男声「だが」の入りが揃いません。それに、ただ弱いだけ、という感じです。「まどいー」が終わってからも緊張を緩めることなく、「だが」までの距離感をイメージしておいてきっちり入りましょう。
33小節の女声「あのー」~は、響きを集めて極めてレガートに歌います。37小節「けれども」は、緊張感を持ってしっかり合わせて入ります。p からfcresc.を効かせ、「ないのかー」の「かー」の入りまでf を維持し、それから徐々にdecresc. します。「うつしたそらの」の二回目は、音量が一回り小さくなります。下三声はソプラノをそっと支えるように歌います。
3.川…冒頭のアクセントは、支えを緩めることなく一つ一つの音符をはっきりと歌います。「ひくーい」やp の「ないか」の音程注意。p.19に入ってからは、長い音符で休むことのないよう、前へ前へ進む感じでアクティブに歌います。バス、高音を吠えると響きを見失ってしまうので要注意です。ソプラノとバスのユニゾン「やまーに」~の音程を合わせたい。高めを意識しましょう。また、「やま」と「そら」の距離感もイメージして歌いたいところです。
20小節「さかーらういしーは」22小節「さかーのぼるうおーは」は、ピアノ伴奏の動きの通り、流れに逆らうイメージを持って歌います。「だが」の後の休符で身体まで緩めないこと。次々に繋がっていくことを予測しながら気持ちをつなげます。
25小節ソプラノとテノールのユニゾン「したーへ」~は、〔a〕の母音がことごとく平べったくなりやすいので、縦に開けることを意識しましょう。レガートです。バス「ゆくーほかーはーないー」はピアノ伴奏に飲み込まれる感じで歌います。
35小節「かわはなにかと」は「『川は何か?』と」のニュアンスが欲しい。38小節「わたしたちもまたー」は滑舌よく歌いたいです。曲の終わりまで気を抜くところはありません。
一曲を通して気になったことがあります。息継ぎをする前の音符(助詞だったり語尾だったり)を跳ねてしまって、音程が定まらずなおざりになっていることが多い、ということです。ここがよくなったら、曲の流れがさらに勢いを増すと思います。
4.海…先週の特訓の甲斐あってか(+みなさんの自主練の成果?)、ずいぶんマシになりました。食材が何とか揃ってやっと料理ができる段階に入った感じです。それにしても、ハミングは本当に難しい。相当意識して鳴らさないと聞こえません。確かな響きのポイントをいかにして見つけるか、ということが肝心ですね。そして、波形をイメージした音符に沿って、波の動きを表現します。要、毎日練習。
女声「そらを」~は、休符のあるなしにかかわらずオール・レガートです。「な」の「」が短くならないよう注意。男声「いわと」~は女声とは対照的な風景を歌います。リズムに乗り遅れないこと。そして、上手に「たけりくる」ってください。「しかーし」はユニゾンです。しかも伴奏なし。きちんと入るためには、指揮から目が離せません。音をイメージすることも大事です。
14小節「そなた」は「海」のイメージを持って、15小節バス「そこに」は「底」のニュアンスで歌うこと。21小節の付点のリズムをきちんと出しましょう。22小節ソプラノ「そなーたの」~は、音の上下や母音の変化があっても響きが変わらず一本の線になるように歌ってほしい、とのことでした。響きを集めてそこから逃さないように意識しましょう。26小節テノールパートソロも、音色の変わらない一本の線を目指します。続くバスのパートソロは、もっとミステリアスな雰囲気で歌いましょう。31小節アルトの「そーと」は促音のタイミングを合わせること、続くソプラノ「きし」は「岸辺」を想像して歌うこと。「」が平べったくつぶれないことです。
最後の「みなさい」は堂々ともっと「説教臭く」(by新見)歌ってほしい、とことでした。
5.海よ…発語にもっと心を配って、より深い表現を目指しましょう。歌っているときに海の情景が頭に浮かんでいるでしょうか?全ての命を生み出し、そして包み込む「母」のイメージはあるでしょうか? 慣れ親しんだ曲こそ、今の一番の演奏を目指したいと思います。
ただし、気持ちが先走って声が置き去りにされないよう注意が必要です。声を集めて響きを維持することは大前提。説得力のある声で説得力のある表現をしたいです。
f の時に我を見失わないこと。やりっぱなしではない端正な表現をすること。pでも緊張感を失わないこと。弱弱しいのではなく深い表現をすること。そんなことに心を配りたいですね。
見えを切るべき時には破綻のない音で会場を響かせ、それでいて言葉を大切にして聴衆に思いを届けられる演奏。曲想を理解し曲の流れを見通した隙のない演奏。そんな演奏ができたらなあ、と思います。「これくらいでいいやろう」はありませんね。
☆Nänie
 正直に言って、今一番できていない曲です。一時期、ずいぶんいい感じになったと思ったのですけど、あれは幻だったのか…。 やっぱりドイツ語に足を引っ張られているのでしょうか。加えて、音程が怪しいところもまだまだありそうです。
 今日歌った感じでは、声もずいぶん暴れていて、ハーモニーを作るどころではないような感じがしました。楽譜を追うのに必死だととりあえず声を出すことに終始してしまい、いい声で歌うとか、発語に注意するとか、強弱に気を付けるとか、意味を考えて歌うとか、表現や曲想を考えて歌うとか、ましてや他パートを聴くなんてことはできるはずもありません。一人一人が何とか自力で歌えるところまで持っていかないと、そこからさらに表現を深めることはできないと思います。
 この曲は演奏会で最初に歌う曲であるのと同時に、6月に急逝されたKさんへ思いを込めて歌いたい曲でもあるのです。演奏会まであと約一か月しかありませんが、あきらめたらそこで終わり。せめて、演奏に思いを込められるという段階でステージに乗りたい。頑張るしかないと思うのです。
 次回の練習は、9月24日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。翌25日(日)は10:00~15:00(コンパルホール300会議室)追加の強化練習となっています。自分が歌えていない曲を中心に自主練習を重ねて臨み、効果的な全体練習にしましょう。
 その前に、台風が無事に過ぎ去ることを願います。みなさま、お気をつけて。
 大事なことを書き忘れていました。なんと、今日の練習にはるばる駆けつけてくださった方がいます。今春単身赴任を終えて大都会に戻られたバスのTさんが、約半年ぶりに大分へ帰って来られました。お帰りなさい!ご本人は「嵐を呼ぶ男」と言われていましたが、嵐が来ると分かっているにもかかわらず来てくださって、本当にありがとうございます。これでバスにまた力が加わりました。どうぞ、よろしくお願いします。ただ、ひとつ気がかりなのは、無事にご自宅に戻れるかということ。飛行機が飛ぶのはいつだろう?やっぱり、台風は嫌だ!早く過ぎ去ってほしいものです。
 
2022年9月10日(土)
♦ 41日・8回
 容赦なく減る数字。もはや、開き直るしかありません。そんな中、本日は『水のいのち』の「4.海」と「5.海よ」の特訓日となりました。特に「4.海」は、先週歌ってみたら顔が引きつりそうなほどにヤバかった。ハミングが聴こえない。たぶん、音もちゃんと取れてない。これは大変な事態です。
☆海
 まずは、ハミングを響かす練習から。「何を今さら」と思うかもしれませんが、これをクリヤーしないことには、この曲は成立しないのです(と筆者は思っています)。ハミングが苦手という人は結構いて、筆者もその一人です。音が鼻で止まってしまう感じがして、うまく響きません。三宮さんのまねをして、響くポイントを探し、その響きを集中させる感じで外へ押し出してみます。うーん、意識すれば少しはマシですかね。
 次はハミングの音程確認です。きれいな和音なのですが、油断すると他パートの音に入ってしまいます。これも気が抜けません。また、音が集まらないことにはハーモニーができないわけで、「苦手だから」と言い訳している場合ではありませんね。練習するうちにある程度音になってきたので、今度は強弱を気にしてみます。でも、これがまた難しい。ハミングでコントラストを効かせるには、やっぱり確かな響きが必要です。さらには、スラーの付いた音型にも要注意。寄せては返す波を表現したいところです。
 最初は全パートで、途中からは男声・女声で交互にメロディを支えて、という形で、冒頭から約3ページに渡ってハミングが続きます。この部分をどう歌うかで、この曲の印象が決まるように思えます。先週よりいくらか良くなったとはいえ、まだまだ課題が残ります。一人一人がもうちょっとずつ上手くなろう!あきらめたら進歩はない!!(と、自分に言い聞かせています。)
 女声「そらを~」のフレーズは、言葉をしっかりイメージして歌いましょう。強弱が自然に伴ってきますね。男声「いわと~」は女声との対比で力強さは出ているのですが、三連符のテンポ感が合いません。指揮をよく見、周りをよく聴きましょう。部分的に取り出すとできるけどつなげて歌うとできない、というのは、ただの注意力不足です。テノール、高音で母音が浅くなることがあるので(最近ちょっとその傾向が強い?)要注意。音を立てることを意識しましょう。
 12小節目「しかし」は、ユニゾンでしかもppです。音程もリズムも発語も、細心の注意を払って合わせましょう。次のf 「すべての~」は、「しかし」との対比を際立たせるべく、発語のタイミングをきっちり合わせること。指揮から目が離せませんね。また、ここに限りませんが、母音によって(特に「e」)発声が平べったくなりがちです。どのパートも、母音が変わっても常にいい響きをつなげて歌うことを意識しておきましょう。
 バス「そこに~」、入るタイミングとテンポを合わせて。アルト「そらに~」、音程が上ずらないよう、しっかり支えましょう。「かえしたー」はppですが、確かな音程でお願いします。「ひとーでさえー」の部分は、特に女声、濃密なレガートで表現したいところ。音の緊張感がほしいです。「そなた」とは海のことですね。イメージを持って歌いましょう。そうすれば「はは」の発語が大切であることに気付きます。
 テノールの「そしてそなたはー」からは、次にバス、その次にアルト、そして女声へと流れがつながっていきます。大きなフレーズ感でゆったりと歌いましょう。フレーズ終わりはppp まで持っていきますが、響きをなくしてはいけません。
 そして曲の最後に、最初のハミングと同じ音型で、海の言葉が示されます。全ての命を包み込むかのように海が語りかけています。ということは、冒頭のハミングにその言葉が隠されているのかもしれません。そう考えると、ハミングがさらに重みを増してきます。もう、練習猛練習)するしかありませんね。(座布団一枚ください。)
☆海よ
 「1.雨」と同じく、歌い慣れた曲です。だからこそ、いい加減になりやすい、とも言えます。もう一度、謙虚に、丁寧に向き合いたいところです。
 「もっと真っすぐな声で歌ってほしい」(by三宮)とのこと。音を探りながら歌っているように聞こえるそうです。音を下から取らないよう、また、自信をもって正しい音で歌い出せるよう、音程や歌い方の確認をしておきましょう。
 リズムやテンポにも気を付けたいですね。変則的な拍子も多く、自己流の数え方になってしまってはいないか注意しましょう。強弱の変化も忘れているところはないでしょうか。言葉は大切にしているでしょうか。大きなフレーズで表現しているでしょうか。
 先週の日記にも書きましたが、一番新しい今の演奏を一番いい演奏になるようにしたいですね。馴れとは怖いものです。ともすれば向上心が置き去りにされてしまいます。そうではなく、常に新鮮な気持ちで音楽を作ってけば、無限に成長することができるはずです。
 今日の練習の最後に、2曲を通して歌ってみました。「4.海」はまだまだです。「5.海よ」は、いくらか雰囲気が出てきました。聞いてくださった宮本先生の感想がとても嬉しかったです。「レガートで音がつながっていくドラマを感じた。」と。ちょっと希望が見えてきた感じです。ただ「言葉が分からなくても」という前置きがあったので、きっと言葉がはっきりしないところもあったのでしょう。成長を感じつつも、まだまだ目指すところとは隔たりがあるのも事実。向上心を持ち続け、音楽と真摯に向き合い続けたいものです。そして、当面やるべきことは、迫りくる演奏会へ向けて精一杯頑張ることに尽きますね。
 次回の練習は9月17日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)、さらに翌18日(日)は10:00~16:00(コンパルホール300会議室)強化練習です。いよいよ練習回数が少なくなってきました。文字通りの追い込みです。みなさん、体調を整えて集まりましょう。
 
2022年9月2日(金)
♦ 49日・9回
 新型コロナ第7波がようやくピークアウトしたような感じの今日この頃ですが、それよりも確実に減っているもの、それは演奏会までの日数と練習回数です。それに、金曜練習はどうしても男声が少なくて(バスのAさん・Hさん、ご参加本当にありがとうございます)若干青ざめていますが、そんな私たちにできることはひたすら練習すること以外にありません。
 今日は、演奏会を全うする体力をつけるために、なるべく立って歌ってみました。そしてわかったこと。立った方が断然歌いやすい!それに、集中できます。体調の許す方は立って歌うのがおススメですよ。
☆Nänie
 「やっと曲作りの段階にに入った!」と実感させる、中身の濃い練習でした。(注意点があまりにも多すぎて到底全部は書けませんが、八月後半からテノールのRさんが練習録音を聴けるようにしてくれてますので、ぜひそちらを聴いてくださいね。筆者も毎回”一人反省会”をやってます。)おおまかな注意点は以下の通り。
・とにかくcresc. をちゃんとやろう!冒頭部分は、1ページ半かけて40小節の「Das」に向かって盛り上げていく。「sterben」の「e」は、「イー」と平たく引っ張るのではなく、少し広めの母音で。「auch das」は「shöne」へつなげる。
・40小節~ 「Das」の響きをf でバシッと合わせたい。「bezwinget!」は「n」を良く響かせて「get!」につなげること。「!」のニュアンスを出す。「Nicht」からは「Zeus」に向かってしっかりcresc.する。ソプラノ、「stygischen Zeus」の音程注意。上向きで。高音で伸ばすときにビブラートが下に付きやすいので、響きを上に広げる感じで。
・C~ アルト「Liebe」あたりから、声が音から外れないようにいい響きがつながったレガートで歌うこと。長い音符と跳躍する音に注意。発語した後に支えが抜けると、響きがつながらずレガートにならない。全パート、長い音符は伸ばしている間に響きを上乗せする感じで音を保つ、下降音型でも音を上向きに響かせる意識を持つ(「音楽を落とさない」by新見)こと。「zurück」の音程注意、「sein」をしっかり響かせて合わせる(有声子音〔z〕に音程を持たせ〔a〕がいつ響くかを考えて合わせる)、「Geschenk」の語尾まで支えを抜かない(アクセントは「-schenk」にある)こと。
・D~ 男声「Aphrodite」はレガート。少し息を混ぜる感じで歌う。「Wunde」は痛々しい感じ。アルト、「u」は押さえつけずに丸みを帯びた響きがほしい。音を立てるようなイメージで。p71~の伴奏は下降形、E部分からの上昇する伴奏との対比を際立たせるには73小節のcresc. をしっかり効かせること。アルト、71・72小節は響きを横へ滑らかにつなげること。
・E~ オケ伴奏のつもりのf で歌うこと。シラブルごとにブツブツ切れるのではなく、長いフレーズ(Nisht~Mutter)を一息で歌う大きなエネルギー感がほしい。いったん収まり、再び81小節のff  へ向かって79・80小節でしっかりcresc. する。「fallend」の意味は「落ちる」でも音楽が落ちてはダメ。「l」を心持ち早く発音すると音が詰まった促音感が出る。休符の緊迫感を感じて。81小節からは緊張感のあるff で歌うこと。正しい音程できっちりした和声を作りたい。
・85小節~ 一体感のあるユニゾンで始まり、下からこみ上げるような高揚感がほしいところ。音の密度と確かな音程が必要。「verherrlichten(すばらしい)」の語感を大切にして明るい響きで歌いたい。
・F~ p の美しい和音で始まり徐々にcresc. を効かせる。100小節「es」はf で101小節へつなげること。101小節からは、音程正しく動きつつもレガートで歌いたい。「alle」まで、その後の休符間も緊張感を保ち、集中して次のp へ入る。音の跳躍があっても単語のまとまりを壊さずレガートで歌うこと。
・G~ 合唱の動きに隙間があってはダメ。響きを切らさないこと。132小節~、確かな音程で入り、さらには着地の音のイメージを持って動くこと。137小節~、pp できっちりした響きの和音を作りたい 。
・H~ テーマの再登場部分。四分の六拍子の丸みを表現したい。音楽は上へ上へ行く感じ。
・I~ 静けさ、落ち着きを持って始まり、徐々にcresc. を効かせること。最後の和音は美しく響かせ余韻を持って終わる。
 大きな課題として新見先生が挙げられたのは、「言葉と音が同一になっているか」「音・ハーモニーが成立しているか」という二つのことでした。常にこのことを頭において練習していきたいですね。
 前回、「ブラームスは悲壮感漂うシラーの詩に敢えて長調のメロディを付けた」と書きましたが、今日の注意点を振り返ってみて、改めてその感を強くしました。テーマとなる美しい旋律、中間部の力強さ、そして最後の美しい和音。ブラームスの死生観については全くもって不勉強ですが、この曲を見る限り、命を尊いものとして敬う気持ちがそこにあるような気がします。「死」は確かに悲しく辛いものですが、その裏には「生」、つまりは「生きた証」がある、と言いたいようにも思えました。
 と、ここまで書いて、筆者の今日のエネルギーが残り少なくなってしまいました。後は簡単な記録でご容赦ください。
☆『水のいのち』
 久し振りに全曲通して歌ってみましたが、予想通り「4.海」のハミングが限りなくあやしい…。各自、ぜひさらっておいてください。歌い慣れている人も多い『水のいのち』ですが、慣れているからこそいい加減になってしまっているところもありそうです。常に今の演奏が新しいはず。思い込みで歌うことのないようにしましょう。指揮からは目が離せませんよ。
☆『九ちゃんが歌ったうた』
 単純に「もっと楽しく歌いたい!」と思いました。きれいなところはよりきれいに、弾むところはもっと弾んで、みんなで楽しんで歌いましょう。でも、音程・音の長さ・発語の丁寧さは必要です。
 演奏会までのカウントダウンが進む中、とにかく各自がやれることをやるしかありません。誰かに頼るのではなく、全員が自分で積極的に音楽を作る意識を持つことが大切です。一人一人の努力が集まって大きなエネルギーに変わると思います。残り50日を切りました。いい音楽を作れるよう、みんなで頑張りましょう。
今日のお言葉〔その1〕:今の音楽が一番新しいのだから、今一番いい演奏をしよう!
今日のお言葉〔その2〕:声の「老い」とは心の老いと練習不足である。
 次回の練習は9月10日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。練習会場を間違えないでくださいね。
  
2022年8月27日(土)
♦ もうすぐ一桁!
 演奏会まで55日、練習回数は今日を入れて10回。テンカウントダウンの始まりです。とうとうここまで来ました。400mトラックの第4コーナーに差し掛かったあたりでしょうか。ここからラストスパートに入りますよー。
☆Nänie
 ドイツ語の発音もままならず、長いフレーズのつなげ方に四苦八苦し、なかなか完走できなかったこの曲が、やっと流れ出しました。やっぱり練習を重ねるしか攻略の手立てはないと実感します。課題はさらに表現を深めること。
 ギリシャ神話をモチーフにしたシラーの詩には、かなりの悲壮感が漂っています。でも、ブラームスは敢えて美しい長調のメロディを付けました。長い前奏により期待感を高めるだけ高めた後、流れるような美しいソプラノの旋律で歌が始まります。つまり、ソプラノの第一声でこの曲の印象は決まると言っても過言ではない!透明感のある格調高い響きでお願いします。(いえ、筆者がアルトだからといってソプラノだけに責任を押し付ける気持ちはさらさらありません。ホント…よ。)
 ソプラノに続いて各パートが次々とメロディを奏でていきます。同じように格調高く美しくいきたいところです。響きが凸凹しないよう「音の密度を濃いままつなげて」(by三宮)歌います。
 D部分から男声・女声で動きが揃い始め、次第に四声がまとまっていきます。旋律的な部分と和声的な部分をしっかりと理解して歌いたいですね。動きが揃うところは、響き出しや発語も揃えましょう。そして、かっちり音がはまった和音を作りたいです。ドイツ語にはかなり慣れてきましたが、〔ö〕等のウムラウトの発音をもう一度確認しておきましょう。
 下降音型は、音のイメージが先行しないと雪崩を起こすかのごとく音が下がっていきます。要注意!
 また、強弱の程度や対比、またcresc.decresc.のタイミングや太らせ方・細らせ方にも注意が必要です。これができると曲がどんどん立体的になります。どの曲にも言えることですね。
 さらには、ドイツ語の意味を踏まえて、言葉のニュアンスを感じながら歌うところまで持っていきたいです。
☆天空歌
 この曲も下降音型のところで注意を受けました。出しやすいからと言って気を抜いてはダメです。でも、この曲の持つテンポ感、かっこよさはずいぶんイメージできてきたように感じます。三宮さんに土台を作ってもらったところで、新見先生登場です。
 開口一番「 の時の言葉が分かりませんね。」(by新見)。熱量はあるが、そこに立体感が出るためには子音がくっきり分かるように歌ってほしい、とのこと。納得です。
 出だしの男声は、「キザっぽく、ちょっとムーディな感じ」(by新見)で歌いましょう。頭の八分休符でテンポを想像します。「世よりー」の歌い方は難しいですね。「世」が分かるように、「より」を少し言い換えて丁寧に移行してみましょう。何度も出てくる「いくくねん」も、「」意識して発語しないと〔o〕が埋もれます。(同じフレーズは、女声にもあります。)11小節目の「在る」は、存在の重さをイメージします。でも、今日の男声は厚みがあっていい感じです。
 B部分、「いくおくねんー」の「んー」は、少しcresc. するように音を広げて「ふるい世よりー」につなげます。ここで発想記号の確認。sonore は「響かせて」、soave は「柔らかく、心地よく」という意味です。特に18小節からのソプラノ主旋律は、拍が浮き出ないように心地よく動いて歌いましょう。また、それを支える「uー」は、押し付けないようにして(特にアルト)、主旋律を生かすような柔らかい響きで歌います。25小節のテノール、張り切りすぎてバスを消してはいけません。落ち着いた響きでお願いします。
 C部分出だしの男声、「ふるいー」から「おおく~」への跳躍が難しい。高音をしっかりイメージして跳びましょう。響きが切れてはいけません。三宮さんがやってくれた跳躍練習を思い出しましょうね。意識すればちゃんとできます。「ちじんはー」のところは、声のポジションが落ちないよう注意しましょう。かといって、平べったい声にはならないこと。口を開け過ぎてはいけません。31小節からのアルトは、声を外へ外へと向ける感じで積極的に歌いましょう。「嵌めらーれー」の響きが落ちないよう上向きに意識して歌います。
 D部分出だしのソプラノ「地の上に~」は、狭い音の間をうろうろしますが確かな音程でお願いします。「臨時記号に振り回されない」(by新見)よう、音のイメージを自分でちゃんと持つこと。「誰かに付いていこう」では歌えません。40小節からの女声「なつかしき~」は、八分の六拍子の丸いビート感に乗りレガートで歌います。ここは言葉をはっきり言い過ぎないこと。
 E部分からは、いよいよスイッチ・オンです。「A-」は星空をイメージした明るい音色で歌いましょう。正しい音程が大前提です。ソプラノさん、高音ですが力で押すのではなく「点で歌う」感覚とのこと。一つ一つの星のきらめきを想像するといいかも。F部分の出だし、バスによるテーマの再提示です。男声二部で始まる最初の部分とは意味合いが違います。Eの最後のアルトハミングを受けて、軽く細やかなp で歌い出しましょう。ソプラノ、長く伸ばす音で揺れ過ぎないこと。音程をはみ出す揺れは禁物です。
 G部分のイメージは、宇宙空間のあちこちに漂っていたものが、宙外風に吹かれて次第に集まってくる感じです。テンポが揺れるので指揮から目を離さないこと。68小節、アルトだけ「ああ」のタイミングが違います。他パートは少し抑えてアルトを際立たせましょう。H部分のff は、表面張力から解き放たれる感じです。きらきらと輝く音色で歌いましょう。
 I部分出だしの男声、「『狩人』のごとく3度の和音をハモらせて」(昭和の人なら分かるはず)かっこよく歌いましょう。レガートです。87小節・88小節の「いまー」、ソプラノの「い」G音は上から音を取る感じ。「まー」C音に移っても響きを落とさないこと。点にフォーカスするように響きを集めます。息のスピードを速くするのがコツとのこと。「まー」の4声の和音をバチっと決めたいですね。
 曲全体のイメージは壮大ですが、「いろいろな息遣いが感じられる細やかなニュアンスや言葉」(by新見)を伝えることを目指します。
 とても充実した練習ができました。でも、今日のように中身を掘り下げた練習に入っていくと、毎回たくさんの曲を歌うということはできにくいです。そうなると、自主練で補ってもらうほかはありません。それぞれ不安な曲があると思います。ぜひ時間を有効活用して、全体練習がさらに深められるように努めてください。残る練習回数は9回、演奏会まで2か月を切りました。
 次回の練習は9月2日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 

2022年8月20日(土)

♦62日・11回
 演奏会まで2ヶ月、近まる一桁。今日が終われば、練習はあと10回しかありません。焦るなという方が無理ですよね。でも、カウントダウンとは逆に、どんどん増える新型コロナウイルス感染者数。数字に踊らされてはいけないと思うものの、やっぱり気になります。それに、ごく身近なところで「感染した」というニュースを耳にするようになりましたし。いつ誰が感染してもおかしくない状況です。せめて演奏会までは感染せずに何とかステージに乗りたい、というのが切実な願いです。
 大分県でも「高齢者や基礎疾患のある人は、感染リスクを避けるべく外出を控えましょう。」というアナウンスがされています。でも、演奏会に向けての練習は必至。無理はできませんが、できる限りの準備はしたいです。
 これまでもやってきたとは思いますが、感染対策を決して怠らないようにして演奏会に備えましょう。ここまで練習してきて歌えないなんて考えたくもないことです。それに、もうステージに乗ることのできないKさんの分までしっかり歌って、私たちの歌声をKさんに届けたいという、団員共通の願いがあるのですから。
 さて、本日は三宮・小町ペアです。
☆『九ちゃんが歌ったうた』
心の瞳歌う前にオクターブの音の跳躍練習をしました。低い音から高い音へ、また高い音から低い音への移動を繰り返して響きがスムーズにつながるようにします。低音を出すときに既に高い音のイメージが必要です。そして響きをつかんだらそれを切らさないように支え続けます。油断大敵のミッションです。でも、気を付けるとできるんですね、これが。身体という楽器の不思議。意識するのとしないのでは大違いです。それにしても「ん(n)ー」を響かせ続けるのは難しい。鼻づまりみたいになってしまう…。最後の和音は、まだ下手です。
明日があるさ…いくらか楽しい感じがでてきました。目指せ、脱ストーカー。「明日が/ある」の言い換えは意識できたでしょうか。同じ音二つ目の音程はよかったでしょうか。どれも、こう歌いたいとイメージすることが大事です。転調を促す「wooー」があまり上手くありません。cresc.を忘れないようにしましょう。
友達…楽譜を行ったり来たりするのには慣れました。すっきりした一体感のあるユニゾンと、4声のハーモニーをかっちり聴かせるところの違いがもっと際立つといいのですが。
上を向いて歩こう…一度ステージで歌っているという安心感はありますが、少し雑になってきている感じがします。大きなフレーズで歌うということを忘れがち。表情がなく「ダラッと歌っている」と指摘されました。フレーズの山・まとまりを考えて歌いましょう。
☆Nänie
 さて、懸案の「Nänie」ですが、やっぱり練習回数を重ねるしかありませんね。みなさんの努力の甲斐あってか、だいぶんそれっぽく流れるようになってきました。そして今日、曲りなりにも通して歌うことができました。一歩前進です。でも、これからが曲作りのメイン段階ですね。もっと大きなフレーズで、もっと響きをつなげて、さらには詩の意味を理解しつつどんな表現・表情で歌えばいいのか。そして何より「もっともっと美しく歌いたい!」と思うのです。
 そして、自分で歌うこともですが、よい演奏を聴くことも大事です。ドイツ語の発音や音符への乗せ方、フレーズの流れ方等、楽譜を見ているだけでは分からないことがあります。できることは何でもやって、曲を自分のものにしましょう。
☆天空歌
 本日の最後は「天空歌」で締める、になったかどうか。テンポに乗ると気持ちよく歌えるのですが、歌いっぱなしの雑な感じになってはいけません。小気味いいテンポに乗りつつも、音程・リズム・発語はやっぱり丁寧にいきましょう。
 詩を読むとさまざまに想像が広がります。「幾億年古い世より」あるらしい「私」とは誰なのか?約46億年前に誕生した地球そのものとも思えるし、その数億年後に生まれた生命体から命をつないだ作者自身のことかとも思えます。「古い多くの知人」とはたくさんの星々のことでしょうか、それとも星座になった古代ギリシャの神々のことでしょうか。
 いずれにしても、「私」の「念ひ(思い)」は地上に留まることなく、地球を生んだなつかしい星空をめがけて自由に駆け巡り、銀河に近づくのです。なんとも壮大な世界観ですが、その裏に自由を渇望してやまない詩人の姿が見えるような気がします。つまりは実世界では手に入りにくい自由を、詩の世界に託そうとしているようにも思えるのです。そう考えると、なおさら天空へ向ける思いの強さを感じます。力強く歯切れよく「宙外風」に乗って天空を駆け巡りたいですね。
 次回の練習は8月27日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。くれぐれも体調に気を付けてご参加ください。


2022年8月13日(土)

♦ 69日・12回
 カウントダウン、怖いです。当たり前のことながら、数字は確実に減っていく…。そんな焦りがどんどん募る中、大変嬉しいことがありました。
 諸事情によりステージに立てるバスさんが激減して困ってたところ、「お手伝いしていいですよ」という方が二人も現れました。もう、お二人が輝いて見える。Aさん、Hさん、本当に有難うございます。限りなく心強いです。
 でも、まだまだ仲間がほしいところ。歌の大好きなそこのあなた、一緒に歌いませんか。待ってます!
 今日は、三宮さん・徳久先生コンビです。
☆上を向いて歩こう
 「息と声の響きを同調させて」とのこと。せっかく宮本先生に発声を見てもらっているのに、それが実際の歌に活かせていないようです。身体を使って息をコントロールし、その息に声を乗せて響きを作る。声が息にうまく乗れば、響きが自然に広がります。発声に気を付けることが発声練習だけで終わってしまわないよう、曲を歌う時にも常に意識しておきたいですね。
 特に、音が上昇する時の響きの広がり、長い音符での響きの維持等、楽をしようとすると響きが痩せたりスポンと抜けたりします。楽して歌うな、ということでしょう。
☆明日があるさ
 なんかねえ、まだポジティブに聞こえない…。せっかく伴奏が弾んでいるのに、心は弾んでいないというか、すごく真面目で気弱なストーカーって感じです。もっと、はきはきしゃべりましょう。この曲を初めて聴く人にも言葉が分かるように伝えたいですね。例えば「明日が/ある」が「明日ガール」にならないように、語頭を言い換える意識が必要です。
 ただ、「明日/る」と同じく、「いつーも/きーで」や「もうく/ろ」等、語頭の音が前の音と同じ高さになっているところがいくつもありますが、そのときに、後に来る音が低くなりやすいです。これも歯切れの悪さの一因となっているのでは。暗いストーカーにならないためにも、清潔な音程を心掛けましょう。目指せ、新橋の明るい酔っ払い!(前回参照)
☆ともだち
 楽譜の行きつ戻りつには慣れましたか?まだ迷子になるという人は、矢印を書くなどして、分かるように書き込んでおきましょう。でも、覚えるのが一番間違いない方法ですね。
 1拍休んで「ホーラ」と出るところは、ためらいなくスパンと声を出しましょう。でも、勢いだけではなく響きを忘れずに。
 母音が変わっても響きを変えないこと。特に「ともち」の「」のような〔a〕の母音が平べったくなりやすいです。臨時記号の音程は正確に歌うこと。
☆心の瞳
 いつも言われる十六分音符のリズムは、うまく歌えましたか?これがシャキッとしないと、曲の良さが半減します。また、自分勝手なテヌートやrit.をしないこと。指揮をちゃんと見れば(歌う側がよっぽど頑固でない限り)これらの問題は大方解決しますね。
 音が高く跳躍するときは、正しい音程を目指すのは言うまでもないことですが、初めの音を出すときに高い音をイメージしておいて、いい響きをつなぐような意識で歌いましょう。60小節からは内声が主旋律です。堂々とたっぷり歌うこと。
 この『九ちゃんが歌ったうた』は、敢えて合唱で歌うことの良さが十分に発揮できるようなものにしたい、とのこと。九ちゃんのオリジナルがいいのは当たり前ですが、「合唱で歌うとこんなに楽しいよ」と伝えられたらいいですね。
☆『女性詩人による三つの譚歌』
「花こそは心のいこい」…大きなフレーズで歌う意識を持とう。途中で力尽きないよう、力の配分を考えましょう。
「天空歌」…伴奏に乗ってテンポよく歌うこと。でも、発語は丁寧に。ソプラノ、最高音の後の響きが下がりやすいです。H部分 Brillante からは、バリバリ明るくいきましょう。
「春」…E部分 Con moto は、主旋律の男声、レガートで美しく歌います。
☆『水のいのち』
「雨」… 美しい音の響きが、軽からず重からず、ずーっと流れている感じで歌ってほしい、「全ての音に魂を込めるように!」(by三宮)とのことです。言い換えると、「歌いやすい音域だからといって手抜きをするな」ということですね。
「水たまり」…漫然とリズムを刻むのではなく、言葉を歌ってほしい。
「川」…これもまた発語を大切にしましょう。勢いで歌ってしまわないこと。
 次回は8月20日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。あっという間に8月も半分終わり、演奏会まで約2ヶ月です。1回の練習で全部の曲が練習できるわけではありません。特に、自分の苦手な曲・練習不足の曲は、通常練習だけでは間に合いませんね。自主練習をよろしくお願いします。同時に体調管理にも十分の注意を払いましょう。コロナにも暑さにも負けるな!
 
2022年8月5日(金)
♦ 77日・13回
 カウントダウン続行中。覚悟はできたや、否や。いえ、聞くまでもないことでした。
 本日は新見先生・木下先生コンビです。木下先生、いつもピンチの時にお助けいただきありがとうございます。
☆雨
 先週から久々に『水のいのち』を練習していますが、だいぶ勘が戻ってきました。この「雨」は暗譜している人も多く、さらに深い表現を求めていく段階にあると考えます。
 最初に地上に降りてくる水の形が雨です。雨は全ての命に平等に降り注ぎ、命を育み、また再生させていきます。絶え間なく降り注ぐ雨のように続いていくピアノ伴奏は、その普遍性を表しているように思えます。そんな流れるような伴奏に乗せて、大きなフレーズで歌っていきたいですね。
 9小節目「たちーすくむ」は揺らぐようなcresc.で、13小節目「よこーたわる」は逆にフラットに歌います。16小節目からのソプラノpp「ふりーしきれ~」のフレーズは、広くゆったりとしたイメージで美しく響かせましょう。同じくソプラノ、24小節目「またーゆるしあえーぬ」のところは、「」から「」に移るときに響きが変わらないよう注意し、さらに「えー」とD音からF音へ跳躍するときも、響きを逃がさないようにつなげます。「気持ちと身体を一致させて持っていくこと。」「音が跳躍する時には計画性が大事。」(by新見)
 28小節目テノール「ふるーしきれあめーよ」のところはピアノが主役です。ピアノに乗って軽く美しく歌います。音の後出しにならないよう、響きを前に前に持っていきます。かといって、テンポを無視してフライングするのはダメ。あくまでも、音符と響きを一致させろ、ということです。34小節女声の「いどー」は、エコーらしく響かせて収める感じで歌います。
 40小節目からのアルト、「ふりーしきれ、しきれ、そして」と次第に気持ちが盛り上がります。それをcresc. でしっかり表しましょう。降りしきって立ち返らせるのですから、その後も強い意志は続きます。「たちーかえーらせーよー」のフレーズ終わりまで音を支え続けること。「らせーよー」で響きが落ちないように注意しましょう。
 44小節からは、まさに再生のフレーズですね。「いど」「にわ」「こだち」「つち」を、生命力あふれる本来の姿に立ち返らせるのです。つまり、それぞれ繰り返されているものは前後で同じ姿ではありません。さらに力強く濃いものへと変化しているのです。その感動が52小節のpp「おおー」に凝縮されます。単なる感動ではありません。そこには「雨(水)・自然」への畏敬の念が込められています。それをどう表現するか、難しいけどワクワクしますね。
 そこからラストまで感動は続きます。全ての生命に降り注ぐ雨、その命を立ち返らせていく雨。その優しさ・豊かさ・力強さを、最後まで美しい響きを続けて表現したいですね。
☆水たまり
 出だしは、ためずにスッと歌い出す感じ。5小節目からの「みずたまーりー」は、あまり膨らませ過ぎないこと。8小節目pp 「ただ~」は、水が集まるように音を集めるイメージで歌う。「だまて」の促音をないがしろにしない。13小節目「やがて」からは、これから起こることを予感させる部分です。音は平板でも言葉に思いを込めましょう。16小節目からの「わたしたちににている」はもっとハッとした感じで。続く「みずたまーりー」のsmf とはどういう意味かと話題になりましたが、sf ほどには強くしない、ということでいいのかな?「sf 気味」と解釈しました。この後ppp まで持っていきます。
 「わたーしたちの」からはf で、cresc. してff になります。前の部分との強弱差が大きいところです。「もっとどぎまぎした感じがほしい」とのこと。22小節からの「どろーのちぎーり~」の部分は、音符の並びではなく言葉のリズムで歌いましょう。「どろのまどいー」は最後までfff を弱めないこと。その後の休符も気を抜かずに、28小節男声「だが」まで緊張感をつなげましょう。
 33小節「あのー」からの女声は、空のように澄みたいと願う水たまりの健気さを表現すべく、美しい響きで歌いましょう。アルト、H音が下がりやすいので注意。空のように青く、高くあろうとする小さな水たまりの思いを表現しつつ、曲は終わります。
☆花こそは心のいこい
 この曲も大分歌い込んだ感が出てきました。とにかく大きなフレーズで歌うことが大切です。途中のブレスでフレーズの流れが途切れないように注意しましょう。
 18小節目からcresc. していき21小節「めをふきー」でf になりますが、ここで声の方向性がばらばらになりがちです。f では大きな音よりも大きな感動が要求されると理解しましょう。(同様の音型が何回か出てきますが、他のf 部分も同じです。)ここでは、たった一粒の種の持つ生命力への感動ですね。それを共有した理性あるf にしたいです。「きー」の「」は、〔f〕が混ざる感じで丁寧に発音します。 続く「うつくしき~」は、特にソプラノさん、響きをつなげて文字通り美しく歌いましょう。アルトは同じ音が並びますが、言葉のリズムで歌います。言葉の変化とともに音がうねる感じです。
 B部分の歌い出し、テノールも言葉の動きを出すように歌いましょう。「りて」の「chi」をしっかり発音します。
 C部分はピアノ伴奏のテンションそのままに、さらに力強く大きなフレーズ感で歌います。特に、二分音符で音を広げるように歌うと言葉に厚みが出て、壮大な感じが表現できます。アルト、48小節の「てー」が下がりやすいので注意。「はなそは」の「」が「」にならないよう(なったら大変!)、はっきり発音しましょう。題名でもある大切な言葉です。60小節のcon tenerezza は、「愛情をこめて」という意味です。優しく柔らかく歌いましょう。
 最後の2小節は「u」で歌います。ストローで吸い上げるように上の位置に響きを集めて歌います。決して押さえつけた「う」にならないように注意しましょう。アルト上のG音が主音です。ソプラノは飾りなので、フワッとかぶせる感じです。
☆上を向いて歩こう
 ソロを支える合唱は背景に徹すること。いい響きでどれだけ上手に支えられるかがポイント。ユニゾンは、みんなで寄り添って同じ波を作ること。これまた、いい響きでどれだけ寄り添えるかがポイントです。
☆明日があるさ
 「昭和の若いサラリーマンが新橋辺りで飲んでる感じ」(by新見)とのこと。新橋がどんな場所かはよく知りませんが、言わんとするところは分かります。「少しくらいつまずいても何てことない、明日があるさ」ということですよね。要は、陽気に楽しく歌いましょう、ということ。カラオケのノリで(でもいい響きは忘れないでね)、明るく歌い飛ばしましょう。
 ただし、落とし穴が一つ。酔っ払い過ぎて、何番を歌っているのか見失うことのないようにしてください。
☆心の瞳
 「カンタービレ(表情豊かに歌おうと)し過ぎると、言葉が沈む」(by新見)とのこと。基本は8ビートであることを忘れないようにしましょう。そうすれば、言葉が流れることもなく、十六分音符が曖昧になることもありません。「ナ行・ハ行・マ行」のように発音に時間がかかる子音は、意識してしっかり出しましょう。
 歌に酔い過ぎず、フレーズを大きく、かつ客観的にとらえて歌いたいです。
☆天空歌
 テンポに注意。指揮をちゃんと見ておかないとバラバラ事件が起こります。伴奏に乗ってしっかり発語すること。言葉を歌いましょう。86小節のfp をお忘れなく。本日の練習はここまで。ああ、もっと時間がほしい!
 今日歌っていない『水のいのち』の後半(特に「海」が怖い…)、『九ちゃんが歌ったうた』の「ともだち」、それと一番大きな課題『Nänie』の自主練もよろしくお願いします。
 次回の練習は8月13日(土)19:00~(コンパルホール300鍵室)です。お盆であろうと何であろうと、練習しますよー。だって間に合わないんですもん。コロナも、いい加減どっかへ行ってほしい!と思う今日この頃です。
 
2022年7月30日(土)

♦ 演奏会まで83日・14回

 カウントダウンが怖い今日この頃です。確実に残りの日数も練習回数も減っていきます。間に合うのか?いや、間に合わせるしかない!みなさん、覚悟を決めましょうね。やるしかありませんから。

 今日練習した曲は、『九ちゃんが歌ったうた』から「上を向いて歩こう」と「心の瞳」、『女性詩人による三つの譚歌』の「花こそは心のいこい」「天空歌」、久し振りの『水のいのち』は「雨」「水たまり」、最後に「Nänie」でした。演奏会で歌う全14曲のうちの7曲。そう、半分です。
 とにかく忘れないようにと曲をさらうのですが、思い出すことに必死でなかなか深められません。大体において1回目はうまくいきません。注意点を思い出して歌って、ようやく改善されていくという具合。言いにくいのですが(なので書いてますけど)、ほとんどのみなさんは相対的に「若い」とは言い難いわけで、記憶力をはじめとしていろいろな機能・能力が衰えつつあるわけです。一週間ぶりに歌おうとしてもうまくいくはずがないことを自覚しよう!ということは、次の練習までにいかにして”お家練習”を充実させるか、つまり、いかに忘れないように復習しておくかが演奏会の成功につながる、と言っても過言ではありません。
 忙しい人ほど時間の使い方が上手だったり、逆に自由な時間がある人ほど「いつでもできる」と高をくくって、全然練習してなかったりしますよね。今、ドキッとしたそこのあなた!素直に反省するべし。偉そうに書いていますが、全てブーメランのようにわが身に跳ね返っております。(汗)
 以下、今日の練習の主な注意点です。
☆天空歌
 冒頭の男声、音の立ち上がりが遅い。前奏を聴いてテンポ感をつかんでおくこと。直前の八分休符で息を吸っていては絶対出遅れます。〔f〕など発音に時間のかかる子音は少し前に入れて、響き出しが遅れないようにしましょう。
 Hからのソプラノ、最初のf音がちゃんと当たるかどうかが肝心です。音が下降しても響きが緩まないように注意。トップスターのキラキラ感を維持しましょう。下三声はトップスターを支えるべく、厚いハーモニーを作りましょうね。ff です。
 この曲は音の動きにうまく言葉が乗るかどうかが肝心です。ちゃんと日本語に聞こえるように歌いたい。生き生きとしてリズミカル、でも美しい、そんな表現を目指します。そして最後の2小節をかっこよく決める!
☆水のいのち~「雨」「水たまり」
 歌を聴いての三宮さんの第一声は「サビついてますねぇ。」もう、久しぶり過ぎて…。で、例によって「1回目よりも2回目」の法則発動。少しは持ち直しました。でも、これは大変です。もう少し上手く歌えるはずだったのに。1回目からばっちりでないと本番コケます。「雨」ーテンポ感の共有。音の跳躍に注意。「水たまり」ー入りをきちんと音にする。
☆Nänie
 ドイツ人への道はまだまだ遠いです。もうドイツ語の発音に迷っている段階ではありませんよ。
 どこを切っても同じ美しい響きになるようにしたい。ゆっくり、たっぷり、朗々と歌う感じがほしいです。息が均等に送り出されて響きが保たれるように練習しましょう。練習あるのみ!
 次回の練習は8月5日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。当日は3年ぶりの府内戦紙のため18:20から周辺道路に交通規制がかかります。車の進入ができなくなるのでご注意ください。(早めに来るか、遠くにとめるか、ですね。)
 
2022年7月23日(土)
♦ 演奏会まで90日、練習は残り15回

 一週間たてば演奏会までの日数が減るのは当たり前ですが、あと3か月かと思うとやはり焦ってきます。とにかく、練習して曲の仕上がりを深めていくしかありません。まだまだおぼつかない曲が結構ありますから。今日は、そのおぼつかない曲を片っ端から歌いました。

☆友だち
 決して難しい曲ではないのですが、だからこそ、リズムも発語も丁寧にいきたいですね。音符の長さがいい加減だったり、子音が埋もれていたり、それ以前に(極めて初歩的なことですが)繰り返しを見落としたりしています。簡単そうな曲ほど心して歌いましょう。
☆明日があるさ
 「元歌の楽しさをきっちり表現しましょうね。」(by三宮)。ともすればストーカーの歌になりがちです。出だしの男声は責任重大ですね。ワクワク感満載の楽しい歌になるか、悲壮感漂う暗い歌になるかは君たちにかかっている!と責任を男声に丸投げしていますが、女声の「la la la …」も当然ワクワクでお願いします。
 転調が進むにつれ、気持ちはさらに高揚します。それにつれて事態も急展開、とはいきませんが、主人公の「僕」はあくまでもポジティブです。「今日はダメでも、きっと明日にはうまくいく。そうさ、明日がある!」
☆見上げてごらん夜の星を
 無伴奏です。ひたすらハーモニーを聴かせる展開です。エモい音がいっぱいあります(特に内声)。転調もたくさんあります。しかも、単純に半音ずつ上がっていくような転調ではありません。「和音がどう変わるか理解しておきましょう。」(by三宮)。「ひえーっ」と言いたくなる感じです。難しい…。
 その中で、「みあーげてごらんー」と主旋律を担うパートは、最初の跳躍(「みあー」)で音が沈まないよう注意しましょう。しっかり空を見上げる感じです。響きを高くとり方向性を揃えます。D部分も、みんなの響きを合わせて美しいユニゾンにしたいですね。
 そして、極めつけは最後の和音です。嬰ヘ長調の六つの音が重なり合います。自分の音を死守する感じで他パートの音を聴く余裕がありません。これではまずい。「自分が第何音を出しているか自覚しましょうね。」(by三宮)ということで和音練習をしました。
 他パートの音と入れ替えてみますが、これが難しい。「えーっと、第六音ってことは、ドレミファソラのラだよね。ド・ミ・ソときてその上のラだから…」なんて考えているので、とっさには音がでません。「えーっ、次は第7音と急に言われても。ド・ミ・ソときて次がラ、その上のシだから…」とまあ、こんな感じです。これ、特訓したら即座にできるようになるんですかね。センスの問題?
 でも、とりあえず他パートの音が分かったので、自分のパートの音がどこにが位置するのかは理解できました。それでは音を重ねてみます。うーん、少しは良くなったかなあ。それはともかく、他パートの音を聴こうという姿勢は出てきたと思います。
 最終的には美しい和音にしたいのですが、間に合うかなあ。夜空の星に届けたいので。でも、届くかなあ。いやいや、そんな弱気でどうする。きっと届けてみせるから!
☆天空歌
 だいぶん慣れてきました。でも、その分荒っぽくなったとのこと。軽快なリズムに乗っているようでいて、実は雑な感じになってしまったようです。また、音符がよく動くので、言葉が分かりにくくなっています。語頭の言い換えや子音を出すなど、かなり気を付けて発語する必要があります。フレーズとしてのまとまりも意識したいですね。強弱や表情記号にも注意して、より深い表現をめざしましょう。下降音型での音程は要注意です。
☆Nänie
 とにかく繰り返し歌うこと。ドイツ語に慣れること。目指すはドイツ人!
 次回の練習は7月30日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 このところの新型コロナウイルスの感染拡大状況にはすさまじいものがありますね。改めて、感染対策を怠らないよう心したいものです。みんな一丸となって演奏会を迎えますよー!
 

2022年7月16日(土)

♦ 演奏会まで97日、練習は残り16回
 練習日記を書こうと思うのですが、なかなか筆が進みません。こういう日もあるということでご容赦ください。とりあえず、今日の練習内容を簡単に書き留めておきます。
〇パート(男女別)練習
☆花こそは心のいこい…4声の動きが揃っている部分が多く、音程もそう難しくはありません。ということは、そろそろ強弱や表情にも気を配って歌いたいですね。発語もより明瞭になるよう意識しましょう。ちゃんとしゃべっているつもりでも客席には届いていない、ということがよくあります。音取りの段階から丁寧な発語を心掛けておきたいものです。
☆天空歌…まだまだ歌い慣れていません。がたくさんあって調性がころころ変わっているように見えますが、見た目ほど難しくはありません。慣れるとテンポに乗って気持ちよく歌えるはず。お家練習必至です。
☆Nänie…だいぶんドイツ語に慣れてきました。もう一息です。反復練習あるのみ。
 男声練習の内容の詳細は不明。でも、たぶん「天空歌」「Nänie」を練習したと思われる。
〇全体練習(本日のコンダクターは三宮さん)
☆天空歌…八分の六拍子に気持ちよく乗って歌いたい。早く楽譜べったりを卒業しないと、軽快なピアノ伴奏に乗り遅れます。歌い慣れていないのなら、慣れるまで練習するしかありません。また、テンポの変化にも注意したいです。「ビート感がしっかり出ないと、この曲の良さが表現できません。」(by三宮)
☆Nänie…気持ちの良い音程で歌いたいです。音が下降する時は特に音程に注意。そして、ドイツ語をきちんと発語しつつのレガートを目指します。自宅でも事あるごとに「Nänie」の歌詞を唱えて練習しましょう。
 「Nänie」の邦題は「哀悼歌」です。Kさんの死という思いも寄らないことが起き、たまたま選んだはずだったこの曲が、皮肉にも大変な重みを持つことになってしまいました。せめてできるだけ美しく歌いたい。
 次回の練習は7月23日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 どうやら新型コロナウイルスの流行第7波が来たと思われます。さらに気を引き締めて練習に臨みましょう。
 
2022年7月9日(土)
❤ 生きるということ
 Kさんが亡くなったことがいまだに実感とならないのに、昨日驚くべき事件が起こりました。銃撃されるなどということは、日本では非日常の極みのように思えます。でも、それが日常の中で起こる可能性があると震撼させる事件でした。元首相のご冥福をお祈りします。
 人は(全ての命あるものも)この世に生を受けたからにはいつか死を迎えると分かってはいるものの、それがあまりにも突然であったり理不尽であったりすると、本人はもちろんのこと、周囲もそれをなかなか受け入れることができないものだなあとつくづく思います。いや、死をある程度予測できたとしても、受け入れられるかどうかは難しい問題のように思えます。
 もし自分だったらと考えてみると、たとえ客観的には長寿と言われるような人生を生きたとしても、いざ死を前にすると「もっと生きたい」と思いそうな気がします。「これもやりたい」「まだ、あれもやってない」と言いそうです。言い換えれば、生きているからこそ、そこにあらゆる活動や可能性が生まれる、ということなのでしょう。明石家さんまさんが言うところの「生きてるだけで丸儲け」という言葉は、まさに「生きる」ということの根本の意味を言い当てているような気がします。
 Kさんという仲間を思いも寄らない形で失ってしまった私たちですが、Kさんがきっと続けたかったであろう「歌う」という活動をこれからも真摯に行っていくことが、私たちにできることでありやらなければならないことだと思います。まずは、秋の演奏会に向かって頑張ることです。Kさんのことを思えば、恥ずかしい演奏はできませんね。
 信じがたいことが立て続けに起こったため、所感を書き記しておきたくなりました。練習日記とはいえない内容になったことをご容赦ください。
 さて、本日はパート練習(男女別練習)の時間をじっくり取り、「Nänie」「天空歌」の復習を中心に練習しました。どちらもまだまだ歌い慣れる前の段階です。演奏会まであと104日、練習回数17回。間に合わせますよー!全体練習は三宮さんに見てもらいました。
☆天空歌
 とにかく歌に慣れよう!音程・リズム・言葉が身に付くよう繰り返し練習しよう!これに尽きます。音と言葉が身に付かないと顔も上げられません。指揮を見ないからリズムもテンポもバラバラになる。他パートの音も軽快なピアノ伴奏も耳に入らない。ますますバラバラになる。音程も悪けりゃ発語への注意なんてできるわけがない、と、ばっちり大きな初心者マークが付いています。やるしかありません。
☆花こそは心のいこい
 こちらはだいぶん歌い慣れているはずですね。日本語なので意味もしっかり分かります。三宮さんからは「まだまだ発語が甘い」との指摘を受けました。ホールでは言葉がもわもわしてしまいます。〔h〕音や〔k〕音など、特に分かりにくい子音の発音を明確にするよう注意しましょう。もちろん「天空歌」も同様です。
☆Nänie
 何と言ってもドイツ語の攻略が一番の課題です。発音・音符への乗せ方・意味の理解。誰かに付いていこうというのではなく、一人一人が自信を持って歌えるように反復練習しておきましょう。既に、音程・強弱はもとより表現に気を配る段階に入っています。
 本日はもう一つ、書かなくてはならないことがあります。
 大分中央合唱団創設者のお一人で、1986年の団の創立時から、団員として36年間活動してこられたバスのTさんが引退されました(「退団」とは言いたくないため、必死の抵抗をしています)。創立時の状況や活動維持のご苦労のことなど当団にまつわること、また、それにとどまらない合唱に関連する幅広い知見を、本HPの「そこが知りたい」の項に書いてくださっていますので、まだご覧になっていない方はぜひ覗いてみてください。
 Tさんがどういう思いで当団を作られたのか、今日お話ししてくださいました。「楽しく和気あいあいとした練習でありながら、中身は質の高いものとなっている。何気なく歌っているようでいて、それが完璧なアンサンブルとなっている。そんな合唱団を作りたい。」(Tさんの実体験が根底にあります。)という思いから、当団を作られたとのことでした。今の大分中央合唱団は、残念ながらまだその域に達しているとは言えないのですが、当団の永遠のテーマ「みえてくるみえない世界」を具現化したものがそれなんだ、と腑に落ちました。
 私たちはそのテーマに向かって常に前向きに進みたいと思いますし、Tさんにはそんな私たちを、暖かくも厳しい目でこれからも見ていてほしいと思います。そして何より「歌いたいと思われたときにはいつでも歌いに来てください。」と言いたいです。Tさん、今日まで本当にありがとうございました。(大分中央合唱団がなかったら、筆者は歌う場所を求めていまださまよっていたかもしれません。)そして、大変お疲れさまでした。でも、ちょっとだけ休んだら、いつでも顔を見せに来てくださっていいですからね。団員一同、お待ちしています!
 次回の練習は7月16日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。でも、バスさんがまた一人減ってしまいました。どうしよう…。
 
2022年7月1日(金)
金曜日練習は若輩お仕事組の集まりが遅くなるのは致し方ないこと、それでもいつものように練習体制が整い、いざ歌わん!と先輩方が待ち構えてくださっていることに感謝、感謝。なんなら指揮者の先生も待ってくださっている。そこに仕事帰りの人々が駆けつけてー。こんなことを昭和の時代から36年も続けているなんて、今さらながらスゴイ。有り難きことです。
なんなら練習記録担当代行のわたしの重い思いを書き続けたいところですが、演奏会まであと112日、練習回数18回。音楽せねば。
 
☆「天空歌」~女性詩人による三つの譚歌~
久しぶりにこの曲。まあとりあえず止まらずに歌った、という感じでしょうか。多分おうちで練習していなければ、この曲を今日歌える程度に維持しておくのも難しいこと、とわかってはいるうえで、もう一歩いけるとよいなぁと贅沢にも思ってしまいます。具体的には、せっかくの集まっての練習なので、まわりの人の音楽を聴けるくらいの余裕。速さとか音程とかはもとより、どういう風に歌って音楽を感じているかっていうことも聴きつつアンサンブルできるといいですよね。聴きあいすぎる弊害もあると思わないではないですが、とにかく「耳」です。自分の音楽、またそれが全体の中でどう聴こえているか、指揮者の指示は何を言いたかったのか、ぜひ練習録音をおすすめします。もはや練習録音は音とり補足のためだけではないです。みえてくるみえない世界。
速度記号や転調により場面が次々変わっていきます。またその変わる前の、rit.やtratt.(延ばし気味に)は指揮を見て音楽を感じましょう。自分がおうちで練習してきた通りをやればいいわけではない、っていう最低限がそういうところです。
 
☆明日があるさ ~九ちゃんが歌ったうた~ 
スイングのリズムねー。無理してでもとりあえず気分はノリノリで。いや、ノリノリのつもりだって遅れるんですよ。この「つもり」がくせもの。さあ役立つぜ、録音! この曲の危険性は「若さ」ですよね。スイングしていないと「セーラー服のおさげ髪」に恋しているのが同級生ではなくオジサンに聞こえちゃう!「声かけよう 黙って見てるぼく」「うしろ姿をつけていく あの角まで」…やっぱり同級生じゃないとヤバいですって。
それと、付点二分音符(例:27小節)の長さは正確に歌いましょう。
歌詞の必死さは、耳じゃ補えませんね。何度も繰り返すしかありません。これこそおうちでどうぞ。
 
☆心の瞳~九ちゃんの歌ったうた~
やわらかいエイトビート。歌詞も含め、こちらのほうがまだ幾分しっくりきます。でも、もうちょっとよく歌えると思います、って先生が。わたしもそうしたい。歌ってるときは歌えてるように思うのだけどー。結論、録音こそ上達の近道。
 
次回練習は7月9日(土)19:00~(コンパル300会議室)です。
急にモーレツな暑さになってきました。涼しいお部屋でおうち練習日和ですね♪
 
2022年6月25日(土)                                  ♦ 無題                                          演奏会まであと118日、練習回数19回。予定では、先日の合唱祭のことと、本日の練習内容をつらつらと書くはずでした。でも、それとは別の、思いも寄らないことを書かねばならなくなりました。                                         当団のソプラノで団員最年少のKさんが、昨日亡くなられました。                            聞けば、体調の悪い中、朝から仕事をされていたとのこと。そのまま、夜には帰らぬ人となってしまわれたそうです。あまりに急なことで、にわかには信じがたい出来事でした。だって、先日の合唱祭で一緒に歌ってからまだ一週間も経っていないのです。                                                     私たちが歌った「春」は、厳しい冬の寒さを乗り越えて、一斉に生命が息を吹き返した”恵みの春”を歌ったものです。それがKさんにとっての最後のステージになってしまいました。神様のいたずらにしては悲しすぎます。                                 でも、まだまだ未完成ながら、少なくとも中央合唱団らしい暖かい演奏はできたと思っています。そんなステージをKさんが楽しんでくれたと思いたい、きっとみんなと一緒に”恵みの春”を感じてくれた、と信じたいです。                             まだ、コロナ禍になる前、飲み会の席で向かい合わせになった時、「太ると顔に真っ先に出るんですよねえ。朝、顔を洗うと分かる。手触りが違うから。」と笑いながら言っていたKさん。筆者も全く同感だったので、ひとしきり顔の手触りの話で盛り上がりました。でも、Kさんはとっても華奢で軽やかに歩く方でした。                             今年の5月、私たちが「春」を初めてステージで歌う新見先生の演奏会に、Kさんは急に出られなくなりました。それを知らずに筆者が当日の予定表を渡そうとしたら、残念そうに「出られなくなったんですよね。」と言いつつも、「でも、予定表はください!」ともらってくれたKさん。筆者に気を遣ってくれたんですね。                            筆者は歌っているKさん、合唱団の中にいるKさんしか知りませんが、きっとどんな場所でも心優しい責任感の強い方だったのだろう、と思います。                                                     先日の合唱祭の写真撮影の時、筆者はちょっと若ぶって一番高い段に上り、Kさんの隣に並びました。でも、そのときは話しかけませんでした。悔やんでもどうしようもないけど、何でもいいから話をすればよかった。                                 だけど、当のKさんが一番予期していなかったことでしょう。秋の演奏会では、みんなと一緒にステージに立つことを疑いもしていなかったと思います。そして私たちも、当然のことながら、一緒にステージに立てるものと思っていました。                      今日の練習の最後に団長が言った言葉が頭に残っています。「ここでこうしてみなさんと会えていることは、決して当然のことではないんですよね。」当たり前と思っていることは、実はそうではなく、多くの奇跡の積み重ねなのかもしれません。そして、今の私たちにできることは、歌が大好きだったKさんの分まで思いを込めて秋の演奏会に取り組むことだと思います。               Kさんのご冥福を祈ります。でも、早すぎます。もっと一緒に歌いたかった。心が痛いです。

 

2022年6月18日(土)

❤ 明日は合唱祭                                               秋の演奏会まであと125日、練習回数は今日を入れて20回です。そして、明日は合唱祭。さらに深まった「春」の演奏を目指します。その前に、悪戦苦闘中の「Nänie」をなんとかしなければ…。ということで、練習開始。                               ☆Nänie                                                                                                                                                        p.11、2段目から。伴奏の3連符を感じながら歌います。四分音符4つの単純な4拍子にならないように注意しましょう。ページをめくった時に歌の流れが切れてしまうのをなんとか阻止したい。覚えていないのなら、次ページの音符や歌詞を前ページに書き込んでおきましょう(これは前からずっと言われていること)。ドイツ語であっても、フレーズのまとまりを大切にして歌うことは日本語と同じです。意味のつながりの深いところ、ましてや一単語の途中で息継ぎをする、なんてことはなしでお願いします。                                                    F部分「Siehe」は、響きが横へ広がるように歌います。徐々にcresc.して「es~」からf です。ここからの4小節が、半音・臨時記号いっぱいの難所です。目指せ、揺るがない正確な音程!(永遠の課題かも…)フレーズ終わりまで、f を維持します。107小節の「Daß(for)」と「das(the)」は発音は同じでも意味が違います。「das(the)」は、次の「Shöne」にかかる冠詞。ここからの10小節も臨時記号多め(女声)で展開します。和声の移り変わり、音の変化をしっかりと感じて歌いましょう。                                                       G部分はバスさんの大変なところです。でも、声がひっくり返ろうが何があろうが「決して抜かずに歌ってください。いっぱいひっくり返ってなんとか歌える方法を探してください。」(by新見)とのことです。頑張れ、バスさん!いえ、頑張るのはバスだけではありませんけどね。p.18に入って、下3声は十分cresc.を効かせながらソプラノのG音を迎えます。それからdecrec. しつつ、語尾の「vergeht」に向かって音を集めるように歌います。                      H部分はバスが主旋律です。主役を張ってかっこよく歌いましょう。I部分から曲の最後へ向けて美しく和音が展開します。音程・響きを確認しつつハーモニーを作っていきましょう。語頭の言い換え、語尾の子音が消えないようにすることも忘れずに。                                                      ここにきて、ようやく曲が流れだした感じがしました。こうなるまで長かったー。さて、深めるのはこれからです。頑張りましょうね!                                                   ☆春                                                      2回目のステージとなる今回、ひとまずの完成形を目指します。語感をもっと感じて表現しましょう。例えば、曲の始まりは春の訪れへの穏やかな期待感。自分の心を覗くような感じです。それが徐々に広がり、視点が外へと向いていきます。そして、詩人は命あふれる春の輝きを実感し、「人々よ、冬の苦しみに耐えて全ての命が息を吹き返した恵みの春を讃えよう!」と呼びかけています。私たちも、目の前に広がる命の息吹を想像して、”恵みの春”をいっぱいに感じて歌いましょう。心は熱く頭は冷静に。巷は梅雨でも、会場いっぱいに”恵みの春”を広がらせましょう!                                         次回の練習は6月24日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。ここからは、演奏会に向かってまっしぐらですね。

2022年6月11日(土)

カウントダウン                                               今日の練習場に登場したもの、それは演奏会までのカウントダウン表示(団長作)でした。日数はあと132日、練習回数は今日を入れて21回です。ということは、今日が終わったので、あと20回の練習で本番だー!                           で、正直『大丈夫かいな』と思った次第。だって、まだ音取りしていない曲があるし、ドイツ語には依然として四苦八苦してるし、「水のいのち」はずーっと歌ってないし…。今までだって分かり切っていたのですが、こうやって目に見えるように示されると、改めて焦ります。                                         ちょっと想像してみましょう。1ステ「Nänie」で始まり、2ステが「九ちゃん…」で3ステが「女性詩人…」と続き、4ステ「水のいのち」で最後を締める。なんと豪華なプログラムでしょうか。一聴衆の立場で考えると素直にワクワクしますが、演奏者の立場に戻って、聴衆のみなさんに満足してもらえる音楽・合唱を届けられるのか、間に合うのか、と考えると、やっぱり焦ります。                                                  なにはともあれ、まずは目の前の練習に集中しましょう。本日のピアニストは、いつものことながら緊急招集されたスーパーウーマン木下先生。指導は、スーパー副指揮者三宮さんです。

☆春
 合唱祭で歌うこの曲の練習も大詰めです。もちろん、暗譜。繰り返されるテーマのフレーズ「めぐみの春」を大切に発語しましょう。嬉しい春の到来をイメージすると、自然に「春」の[h]音がはっきりしてくるはずですね。
 それと、音の響きに隙間や緩みがないように注意しましょう。長い音符や語尾は特に注意が必要です。
 また、各パートの動きが揃っているところは、ハーモニーの聴かせどころや特に強く伝えたいところであったりします。それとは逆に、パートごとに動きが違うところは、掛け合いや彩りの変化を際立たせる部分です。正しい音程・迷いのないリズムで歌いたいですね。
 出だしの女声、フレーズ終わりの「ふき出したあさー」までしっかり支えて、音程・響きを保ちます。C部分バスのパートソロは、言葉の表す情景をイメージしてそれを音の動きに乗せましょう。でも、大前提は正しい音程です。D部分、出だしを合わせること。指揮を見ているのにバッチリ合う確率は二分の一くらい。これでいいのか?いえ、よくないです。まずは呼吸を合わせることですかね。
 E部分、ソプラノ、D部分最後のC♯音から半音下がったC音が、転調した変イ長調にきちっとハマるようイメージしましょう。アルトと男声の動きがなかなか合わなかったのが、今日初めてバシッと合った(現段階で、まだ確率二分の一だけど)。これまでこの感じが全くと言っていいほどありませんでした。この感覚を忘れないようにしたいです。
 そしてクライマックスのG部分、ユニゾンの美しさを追求しましょう。気持ちは熱くなっても、あくまでも理性を保つこと。そして、終わりの「抱きーしーめるー」までしっかり歌って気持ちを切らさないこと。H部分は、ラストを飾る美しさが必要です。美しく歌う大前提は、正しい音程と確かな響き。女声のユニゾンは、しなやかに美しく。最後は四声の暖かい響き合いで締めくくります。
 楽譜からかなり目が離せるようになって、ようやく周りの音や動きを察知できるようになってきた印象です。あと一週間しかないけど、「春」の世界をもっともっと深めたいですね。
☆Nänie
 現段階では、「練習しよう!」としか言いようがありません。迷わずドイツ語が読めるようになり、音に乗せられるようになること。正しい音程・リズムで歌えるようになること。それができたら、大きなフレーズを感じて歌うこと。単語の意味・文の意味を理解して歌うこと。やること山積み。でも、みんなとなら頑張れる。自主練もね。
☆花こそは心のいこい
 日本語の歌です。意味は既に分かっています。音程もリズムもそう難しくはありません。後はフレーズを大きく感じて表現しましょう。音符ではなく言葉を歌うこと。
 次回の練習は、6月18日(土)19:00~(300会議室)、合唱祭の前日です。幾分下火になった感のあるコロナ状況ですが、気を緩めず体調万全で練習・本番に臨みたいですね。合唱祭当日の流れも確認しておいてください。
 
2022年6月3日(金)
♦音楽的な楽譜のさらい方
 6月です。演奏会まで5か月を切りました。今日の練習日記は、まず表題のことから。
 今日の練習の中で、新見先生が言われた言葉です。「譜読みの段階から音楽的な楽譜のさらい方を心掛けてください。」
 もう少し説明すると、「初期の音取りの段階から、言葉のまとまりや区切り方、フレーズを通しての音の流れなどを意識して練習してほしい。そうでないと、単なる音符の羅列を歌うことになりがちで、さらにはその歌い方がしみついてしまうと後で修正するのが難しい。その結果、全体練習での曲作りがなかなか進まない。」ということになるのです。
 全体練習の時間や回数は限られています。その中でいかに練習内容を充実させるか(敢えて言えば「効率よく進めるか」)というのは重要な課題です。前回「少なくとも正しい音程に正しく言葉を乗せられるようになってから全体練習に臨みましょう。」というようなことを書いたのですが(それだけでもかなり厳しい内容かもしれませんが)、実はそれだけでは足りなかったのですね。
 正直「うーん、自主練習でそれをするのはちょっとハードルが高いなあ。」と思う人も、きっと多いことでしょう。確かに私たちアマチュアにとって、自分だけで音楽性の高い練習をするというのは難しいことだと思います。でも、だからといって端(はな)から諦めてやらないのと何とかやってみようと努力するのとでは、そこに大きな違いがあるような気がします。
 全体練習でも常々言われていますね。
・まず、詩をよく読んでみよう。
・言葉が伝わるように単語や文節の頭を言い換えよう。
・大切な言葉は特にはっきりと発語しよう。
・フレーズ全体を見て歌い方のイメージを持とう。
これを譜読みの段階からやりましょう、ということなのだと思います。
 ここで、こんな声が聞こえてきそうです。「日本語の歌はまだ少しはやれそうな気がするけど、外国語の歌はどうなの?特にドイツ語なんて読むだけで大変なんだけど!」と。そうだよねえ。ドイツ語にはいつも泣かされます。でも、手段はある!
 今回の「Nänie」についていえば、まず、団(Sさん)特製音取りCDがある。そこに参考音源も付いてる。音程はもちろん、全体の音楽の流れも分かるし曲の表情も分かる。さらには発音も確認できる。次に、団長特製発音・解説プリントがある。発音はもとより、単語のまとまりも分かるし、意味も分かる。どんな曲かも分かる。(みなさん、これらは作ってもらって当然なのではないですよ。大変な労力が費やされているのです。)それに、楽譜を見ても分かりますが、重要な単語は大文字で始まっていますから、どこを強調するのか一目瞭然です。ほら、やれそうな気がしてきたでしょ。
 実際、これらを活用すれば、かなりのことができるはず。使っていますか?”宝の持ちぐされ”になってはいませんか?自主練習でできるだけのことをやって全体練習に臨み、そこで分かった間違いや修正点、できていないところを持ち帰り、また自主練習する。こうすれば、自分だけでもかなり内容の濃い練習ができると思います。やるとやらないとでは”雲泥の差”がありますよね。まずは、やってみよう!「(アマチュアでも)”音楽家”を目指しましょう。」(by新見)
 表題のことだけでかなり紙面を使いました。今日はもう、このことだけでいいくらいだな。言いたいことは書いたし、後は簡潔にいきます。
☆花こそは心のいこい
・バスは真っ先に動くつもりで歌う。その上に他のパートが乗って歌う感じ。
・ソプラノは主旋律を担う意地とプライドを持とう。
・声を合わせるというより、それぞれが自分の声を出したところでベクトルが合っていい音色になることを目指そう。
・弱起で始まるところは、4拍目より次の一拍目を合わせることが大事。(もちろん始まりも合わないとダメですよ。)
・音量が増した時に言葉が伝わりにくくなる。音楽も破綻しやすい。
・「どう歌うか」というアイデアを持ってほしい。「こういうふうに歌いたい」というイメージを持って歌うこと。
・演奏の機能性を高めハーモニーの安定を目指すために、ビブラートをコントロールする必要がある。
これらの注意点は、他の曲にも当てはまりますね。
☆Nänie
 果たして赤点を免れたでしょうか。それは、みなさんの判断にお任せします。筆者は少なくとも先週よりは良かったと思うのですが、残念ながら最後までは行き着きませんでした。後は、私たちのさらなる自主練習にかかっています。
☆春
 楽譜を見て歌った一回目より、楽譜を見ずに歌った二回目の方が断然良かった!だって、指揮に集中する一体感が全く違うから。指揮者の気迫をみんなで感じることができるから。指揮を見ないなんてもったいない!暗譜しますよー!
 次回の練習は6月11日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。三宮さんにビシバシ鍛えてもらう予定です。
 
2022年5月28日(土)
~「Nänie」「春」~ 
☆Nänie 
 一週間の自主練の成果を出すはずだったのですが…。今日の「Nänie」は赤点でした。『うわっ、先週より下手になってる!』と思わず叫ぶ心の声が聞こえ、顔は(たぶん)青ざめ、気持ちは焦る。焦るとますます上手くいかないという悪循環に陥ります。せっかく新見先生に見てもらっているのに、ドイツ語と音符がばーらばら。これでは正直、目指すはずの”充実した練習”にはほど遠い状況です。
 最低限、ドイツ語が音符のリズムに乗って読めるようにはしておかないと、発語ができないままでは声の出しようがありません。そして、音の確認をして音程を定め、ドイツ語を音符に乗せて歌う練習をする。とりあえず、自分一人で歌えるようにしておく。まずは、自分の状態がここまで達しているか、謙虚に振り返ってみましょう。
 歌えないなら歌えるまで練習する。そうして初めて全体練習に臨めるというもの。そのうえで、全体練習の中で自分を試しつつ、できなかったところや不十分なところを自覚して、さらに上手くいくよう努力する。果たしてその姿勢が十分にあったか。筆者も、これを書きながら、まず自分自身で反省しているところです。
 「『周りに付いていこう』というのではなく、曲をもっと自分のものにする努力をしてください。」(by 新見)。宮本先生もおっしゃっていました。「できないならできるまで百回でも二百回でも練習するんですよ。要は、身に付くまでやるということですね。」と。その姿勢は、プロでもアマチュアでも変わりなく、見習うべきものだと思います。
〔本日の主な注意点〕
・各パートの旋律が次々に重なるところは、もっと音のうねりとなるように歌ってほしい。一本調子ではなく、音のたわみや広がりを意識して歌うこと。
・レガートの部分(特に高音)は、音の上澄みを美しくつなげてほしい。
・楽譜に書いてあることをちゃんとやってほしい。(特にcresc.)
・言葉の頭をしっかり発語すること。特に、大切な言葉(「Götter」「Zeus」等、大文字で表されている語)は、さらに強く発語する。また、意味に合った語感(「sterben=死」「Liebe=愛」等)を表現すること。感嘆符(!)にも注意。
・和声感を担う音(和声の変化を決定づける音)は、固めにしっかり歌うこと。(アルトさん、結構ありますね。)
・ページをめくるところで音楽が途切れがち。次に来る音や言葉を把握しておくこと。(前ページに書き込んでおこう。)
・転調やリズムの変化など、曲調の転換をくっきりとさせること。
ともあれ、自主練習を頑張らないことには、全ては始まりません。音符にドイツ語をきちんと乗せて、正しい音程で歌えること。ドイツ語の意味も、ちゃんと分かった上で歌いたいです。
☆春
 合唱祭で歌います。一度ステージに乗せていますから、現在は曲の表現をさらに深めていく段階に入っています。
 大きな課題は、曲が盛り上がってくると(特にfが続いてくると)、理性が吹っ飛んで声の制御ができなくなる、ということです。気持ちが声を上回り、周りを聴く余裕がなくなってしまって、4パートとしてのアンサンブルが破綻する、という点です。曲の良さに負けてしまい、自分を見失ってしまっている、というところでしょうか。
 以前にも書きましたが、肝心なのは「心は熱く頭は冷静に歌えるか」ということ。演奏者に理性がなくなると、聴く側に感動を与える演奏はできなくなります。「好き」も過ぎると押し付けになって、相手が引いてしまうというわけです。
 いかにして周りをよく聴くか、いかにしていい響きの声・美しいハーモニーを作り出すか、またそれを維持するか、いかにして言葉を伝えるか、常に新しい感動を持ちつつ曲に向き合えるか、こういう演奏をしたいというイメージがあるか、旋律や和音の持つ色合いの違いを感じて歌えるか、等々。技術的なことだけではなく、曲に向き合う姿勢、さらには感性の面でも、さらなる高みを目指して表現していきたいですね。
 次回の練習内容の予告がありました。「Nänie」を何とか形にします。「女性詩人による三つの譚歌」を(を中心に他の2曲も)やります。ということは、この一週間で何をするか分かりましたね。来週こそは及第点の取れる練習にしましょう。
 いよいよ6月に入ります。次回の練習は6月3日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。頑張るしかない!
 
2022年5月21日(土)
~「Nänie」~ 
 10月22日(土)の演奏会までちょうど5か月となりました。残りの時間が短くなっていくのをひしひしと感じます。ただ、まだ音取りさえ終わっていない曲もある。練習回数は限られているので、一回一回の練習を最大限に充実させるよう、参加者の意識を高めていかなければなりません。
 さて今日は、手強い相手「Nänie」に挑みました。音取りもですが、何と言ってもドイツ語を音に乗せることが大変です。そういえば、3年前に歌った「流浪の民」も、とっても苦労しましたね。でも何とかなった。いや、何とかした(と思う)。ステージで歌うからには、納得できる演奏を目指します。
 まずは、現状を知るために、とにかく最後まで歌ってみました。『うわっ、忘れてる!まだ数えるほどしか練習してなかったしね。』という心の声が聞こえてきました。でも、それは言い訳です。自主練習できる手段はあったはず。音取りCD(Sさん作・参考音源付き)とか、発音プリント(団長作・訳詩、解説付き)とか。それに、〇〇〇Tube等でいろいろな演奏を聴くこともできる。自分でできることをしっかりやってから全体練習に参加しないと、練習内容の充実は望めません。「意識を高めないと」と上に書いた言葉が、まさに自分に向かって跳ね返ってきました。
 とりあえず「できることをしよう」と、(上手くてちゃんとした演奏の)「Nänie」を聴いてみました。今日新見先生に指摘されたことを振り返りつつ聴いてみると、目指す演奏がどういうものであるかがよく分かります。
・何よりも聴いていて心地よく美しい。
・当たり前だけど音程・リズムが正確。
・発語が(特に子音・語尾も)揃っている。大切な言葉が強調されていてよく分かる。
・一つのフレーズが流れるようにつながっている。声部が増える(しかも入りがクリヤー)ごとに、相乗的に音の厚みが増している。
cresc.が効いていて、f がどっしりとして力強い。
・ポリフォニック(多層的)なところとハーモニーを聴かせるところとの違いがくっきりしている。
・曲想の転換点がはっきりしている。
・演奏に余韻がある。
ということで、目標は高く頑張りましょう。次週も「Nänie」の練習が続きます。
 そうそう、今日、印象に残ったことがありました。練習終わりに聞こえてきた、ある団員の方同士の会話です。
Oさん「いやあ、いっぱい失敗しちゃって。」
Rさん「いえ、よく歌ってらっしゃいますよ。それに、練習でしか失敗はできないですしね。」
その通りです!未完成・不十分だから練習する。つまり、失敗する場が”練習”なんです。失敗してそれを指摘してもらって自覚して、何とか克服しようとして努力する。それを繰り返すから上手くなるのです。言い換えれば、失敗の数が多ければ多いほどより上手くなる、ということにもなります。(そうだ、私たちには無限の可能性がある!)失敗を恐れて何もしなければ、どこがいけないのかさえ分かりませんからね。
 ただし、何も準備せずに「当たって砕けろ」というのは、ちょっと違う気がします。それは単に厚かましいだけ。いえ、厚かましさも時には必要だと思うのですが、大前提として、努力する姿勢が必要なのではないでしょうか。
 次回の練習は5月28日(土)19:00~(コンパルホール300練習室)です。みなさん、この一週間は「Nänie」の自主練習必至です。最後まで正しい音程にドイツ語が入るよう、しっかり練習して次回の全体練習に臨みましょう。
 
2022年5月14日(土)
~「女性詩人による三つの譚歌」~
 先週行われた演奏会での、私たちの単独ステージの録音を聴きました。第一声を聴いて「お、いい感じ。」とちょっと嬉しくなりました。音色が変わったかな?なにやら潤いを感じる。それに、音楽が結構流れているのです。前に前に進む力が感じられ、「私たちはこう歌いたい」というみんなの意志が伝わってくるようでした。手前味噌ですが、指揮・伴奏・合唱とがよく合わさった、しかも伸びやかな演奏ができたのではないでしょうか。新見先生の常に真剣勝負の指揮はいうまでもなく、徳久先生のピアノも素晴らしかった!久々の単独ステージは、かなり手応えのあるものとなりました。
 もちろん、まだまだの点も多々あります。どうしても日常がところどころ顔を出してしまうのです。特に、次第に疲れが出るのか集中力が途切れるのか、演奏の後半で浅い発声が出てきたり声の方向性が乱れたりすることが多かったように思いました。それと、曲の盛り上がりで冷静さを欠いてしまうところも反省点です。心は熱く、でも頭は冷静に、もっと響きやピッチが揃えば(特にユニゾン)、さらに説得力のある演奏ができると感じました。伸びしろは無限大か?
 今日はその反省点を踏まえつつ、三宮さんに「女性詩人による三つの譚歌」を復習してもらいました。
☆春
 「fff が、よくコントロールされた声でありたい。聴衆のみなさんに一番聴かせたいところで、美しい発声ができているか。感情の赴くままに、ただ叫んでしまってはいないか。」(by三宮)とのこと。特にGの部分のユニゾンが、まだまだ上手くありません。気持ちは入っているのですが、声が伴っていません。浅い発声が目立つし、そこの音程が下がる。また、力尽きるのか語尾まで響きが続かない。全員の音程・響き・発語がバシっと揃うには、さらなる練習が必要です。
☆花こそは心のいこい
 「リズムは正しく、でも超レガートで歌うこと。八分音符があっても飛び跳ねないこと。長い音符の中に言葉があるつもりで歌うこと。」(by三宮)。
 出だしはmpです。程よく抑制された表現でありながら、大きなフレーズ感でゆったりと歌いましょう。語尾で響きが消えてしまわないことがポイント。最後まで響きが保たれれば、フレーズの大きさがよく出ます。
 大切な言葉はよりはっきりと子音を出すなど、特に意識して発語しましょう。
 Bの出だし、テノールは「はやがて」の発声・ピッチをしっかり合わせること。特に「」が揃いにくいので、響きが落ちないよう注意しましょう。
 Cでは、Aの部分で提示されたテーマが、今度はf で繰り返されます。さらに大きなフレーズ感を表したいところです。語尾の長い音符の響きが途中でなくならないよう、最後まで支えをしっかり保ちましょう。
 Eの出だし、男声はp で歌います。良く支えられた美しい響きで歌いたいところです。浅い発声にならないように注意しましょう。母音によって響きが変わると、音の流れが切れてしまってレガートの表現になりません。常に良い響きの声のイメージを持ち、支えを保つようにして歌いましょう。
☆天空歌
 まだ、音取り練習を一回やっただけのような…。これは大変です!とにかく、自主練を頑張って早く音取り練習を終わらせなくては。
 他にも音取りの終わっていない曲がありますね。秋の演奏会まであと5か月です。これは決して長くありません。自宅練習も大いに必要です。何と言っても三年ぶりの演奏会ですから、三回分の充実感を味わいたい!心して練習に臨みましょう。
 次回の練習は5月21日(土)19:00~(コンパル300会議室)です。
 
2022年5月7日(土)
❤ 終演
 「新見準平と愉快な仲間たち」が無事終演しました。盛りだくさんのプログラムで中身の濃い演奏会でしたね。声楽家のみなさんの演奏を聴くのも他の合唱団の演奏を聴くのも、とても楽しかったし勉強になりました。(個人的には、メゾソプラノのアリアが聴けたのがものすごく嬉しかったなあ。心の中で「bravo!」と叫びまくっていました。あ、女性だから「brava!」と言うべきだったか。)
 さて、肝心の私たち大分中央合唱団の演奏がどうだったかというと…。実は、ステージの上では客席にどう伝わっているのかが正直なところよく分からないのです。でも、歌っている感触としては、持てる力を出すことはできたんじゃないかなという気がします。少なくとも筆者は、周りのみんなのステージに立てる喜びと熱意をばんばん感じつつ歌っていました。そして「心は熱く、頭は冷静に!」を実践すべく頑張りました。もちろん、まだまだ足りないところもありますが、今回できなかったところは、また次のステージに向けての目標となりますね。残る問題は、聴いてくださったみなさんに言葉や思いが伝わったかということなのですが、これについては「大なり小なり伝わったと信じたい!」という思いです。
 それにしても、久し振りの大分中央合唱団としての単独演奏でした。機会をもらえたことに感謝です。企画・演出・出演とフル活動の新見先生をはじめとして、出演者・スタッフのみなさん、大変お疲れさまでした。会場に足を運んでくださったみなさま、本当にありがとうございました。
 
2022年5月6日(金)
❤ 明日は演奏会です
 いよいよ明日は演奏会。「新見準平と愉快な仲間たち」の名のもとに、新見先生が参加されている声楽アンサンブル「re:トライコア」と、指導されている合唱団が一堂に会します。新型コロナウイルスの感染については依然として収束する気配はないものの、「この時期だからこそ屈せずに演奏会を開く」という気概に心震える思いです。もう、ワクワクが止まりません。
 細心の注意を払って演奏会に臨み、音楽の力・素晴らしさを演奏者と聴衆のみなさんが一体となって感じることのできる、そんな演奏会にしたいですね。みなさん、心と身体の準備はいいですか。
 今日は演奏会前の最後の練習でした。要点だけまとめておきます。
☆春
 表面的な譜読みは終わり、曲の内容を考えた表現の段階に入っていることは確かです。本番のステージで歌おうというのだから、最低限ここには到達しておかないといけませんけどね。ただし、今日の実力が明日飛躍的にアップするということはまずありえません。でも、やるべきことをサボらずにやる(あるいはやろうとする)ことはできます。この姿勢が大切!
〇響きのピッチが下がらないこと。音に対して上向きに響く声を意識すること。
〇語末やフレーズ末で響きがなくなりやすいので、常に響く声を意識して支えを保つこと。また、平べったくなりやすい母音のときの発声には十分に注意すること。
〇フレーズ全体が浅いのっぺりした表現にならないこと。平面的ではなく立体的な発声や歌い方を目指す。言葉をよく味わい、特にキーワードはより大切に発語する。そのうえで、単なる音符・言葉の羅列ではない、広がりや重なり、奥行きのある表現を目指す。
dim.decresc.が早すぎることが多い。どこまで強さを維持するのか楽譜で確認すること。フレーズ終わりに早々とフェイドアウトするのは息切れの影響もあると思われるので、カンニングブレスをするなどして対応しよう。
〇主旋律を担うパートは堂々と見えを切ること。また、それ以外のパートは主旋律をよく聴いて、それを生かすように歌うこと。
〇ユニゾンは一つ一つの音をしっかりと響かせて歌うこと。それが合わさって全体の力強い音になり、自然に音楽が流れだす。
〇ハーモニーを聴かせる(効かせる)ところは、他パートの音をよく聴いてバランスをとること。
 今日歌っていて思ったのは、曲や言葉に慣れてきたからこそ、独りよがりの歌い方にならないように注意しないといけないなあ、ということ。自分ばかりが気持ち良くなって周りを聴けなくなっていはしないか、演奏に対する冷静さをなくしてはいないか、ということです。演奏者の、曲に対する感動や思い入れが大きければ大きいほど、陥りやすい落とし穴ですね。(筆者もこの傾向大)
 対策としては、まず指揮をちゃんと見ること。指揮者は全身を使って、演奏者に歌い方や表現の仕方を指示しています。「これを見ないのはもったいない」と三宮さんがよく言ってますよね。それから、周りの音をしっかり聴くこと(同じパート、さらには他パート、全体の響き、そして伴奏も)です。よく言われる「耳を開く」ということですね。
☆上を向いて歩こう
 基本的には「春」の注意点と同じですが、付け加えると…。
〇休符に捕らわれると、次の歌い出しが遅くなる。フレーズ全体を見渡した音楽の流れを感じ、その流れに自分から乗っていくこと。
 さあ、いよいよ本番です。心は熱く、頭は冷静に!会場の皆さんに感動を伝え、感動をともに味わうことを目指して、今できる精一杯の演奏を作り上げましょう!
 なお、次回の練習は5月14日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。(まだ音取りしてない曲がある―!)
 
2022年4月30日(土)
♦ 三宮コーラスクリニック②
 演奏会一週間前です。先週に引き続き、「三宮コーラスクリニック」の診療日でした。
 宮本先生の発声練習を受けて、まずは「大地讃頌」を歌いつつ、息の流れに響く声を乗せていく練習をやってみました。
 練習中によく注意されるのが、「母音が変わると響きが変わる(母音によって発声が浅くなり平べったい声になる)」「フレーズの最後で響きがなくなる」ということです。これだと、響きが落ちたりなくなったりする度に、音楽の流れが途切れてしまいます。だから、そうならないためには、「常に響きのある当たった声(共鳴した声)で歌い続けることが必要」ということになります。
 でも、練習することでその時は改善されても、自分の注意が薄れるとすぐに元に戻ってしまう、ということがよくあります。度々注意されるということは、意識が足りないということでしょう。かくいう筆者も、フレーズの終わりになると疲れてしまって、分かっているのに支えをさぼってしまいがち。でも、これでは上手くならないんですよね。必要なのは、飽くなき向上心。自分に負けるな!
☆春
 先週くらいから、ずいぶん曲の雰囲気が出てきました。みんなの「春」という曲への”大好き感”が、あちこちからあふれてくるのです。ただし、雰囲気や大好きという思いだけでは満足な演奏にたどり着けないのが音楽の難しいところ。いや、音楽に限らず、芸術すべてにおいてそう言えるでしょう。というわけで、より良い演奏を目指して今日も頑張ります。
A-出だしの女声は、フレーズ感が前よりも出てきました。でも、まだ声の響きに凸凹があります。特に「ふき出したあさー」のところで、音の跳躍によって息の流れが途切れ、さらには[a]の母音が浅い発声になり響きがなくなってしまいます。今日の最初に練習した「響きのある声で歌い続ける」という意識をなくさないようにしましょう。周りをよく聴いてテンポを揃えること。
B-22小節「かがやかしいー」から4声の動きが揃います。子音のテンションを上げて合わさった感じを強調しましょう。 
C-バスのパートソロの部分も、やはり母音によって響きが変わってしまいます。[a]と[e]が要注意です。特に「まし」「伐りたおされよこになっままのー」のように、語尾の[a][e]が危険です。息がなくなりやすいので響きも落ちてしまいます。語尾は確かに収まる感じにはなりますが、発声が浅くなるわけではありません。縦の響きを意識しましょう。
D-アルトとテノール、動きも音程もバッチリでないと音楽の方向性が変わったことを印象付けられません。先週よりは進歩したと思いますが、まだまだ良くなる余地「大」です。
E-出だしのテノールは音程に注意。バスと音を揃えましょう。
F-アルトが主旋律です。力まず朗々と歌いたいところです。そして各パートの絡まりから、52小節でcresc.を効かせつつ4声揃った「かがやかしい―」に入ります。Bにも同様の部分がありますが、テンションはさらに高まっています。
G―ユニゾンの同調性・迫力がほしいです。でも、表現は丁寧に。繰り返しますが「めんどり~抱きしめる」はノンブレスです。下三声は63小節「りくつぬきの」からのcresc.を忘れないように。「わたしは」にはノンブレスで入り(言い換えは必要)、65小節の「たまごを―」までで続けます(3拍めからdim. )。ただし、乱暴なfではなく「抱きしめる」f でお願いします。
☆上を向いて歩こう
 だいぶん形になってきたようです。注意点は、ソロを生かす歌い方ビートを感じつつのレガートの表現明確な発語(特に子音)、そして明るい音色です。もちろん、今日最初に書いた「常に響きのある声で歌うこと」が大前提です。
 次回はいよいよ発表会の前日練習、5月6日(金)19:00~(コンパル300会議室)です。これまでの練習や注意点をしっかり復習して、目標高く練習・本番に臨みたいですね。体調管理を怠りなくお願いします。
 
2022年4月23日(土)
♦ 三宮コーラスクリニック①
 新見先生がお休みの時は、「三宮コーラス・クリニック」(筆者が勝手にそう呼んでいるのですが)で、いろいろと”施術”をしてもらうのが恒例となっています。先週の練習を踏まえて、新見先生から、その”施術”箇所について指示が出ているとのこと。コーラス・クリニックの”施術”は、来週も行われる予定ですが、今週と来週との2回の練習で、何とかステージに立てる状態にしなければなりません。
☆上を向いて歩こう
 冒頭の「woo」はdolce espr. です。できるだけ丸い音でソロを引き立てるように歌うのですが、音の変わり目を曖昧にせず、和音の響きをくっきりさせましょう。
 Aのユニゾンは、動きを揃えて言葉を際立たせます。休符の後の発語はより丁寧に。休符が入ることで音楽が途切れてしまうのではなく、その余韻が次の言葉を引き寄せるような感じで歌います。
 B初めのシンコペーションをはっきりと歌うことで、リズムの変化とともに、曲調がさらに明るくなったことを印象付けます。そして、C部分ではハーモニーを効かせたい。他パートをよく聴いて美しい音色を作りましょう。
 Dの男声は入りが遅れがちです。女声の動きを引き継いでスッと入ります。69小節「ひとーり」の高音への跳躍は、高い音だけが突出しないよう「とー」の部分で少し音を膨らませるとよいでしょう。Eの女声「かなしみはー」は表に歌い放つ感じ、男声の「かなしみはー」は内に向かって優しく歌う感じで、長調と短調の音色を歌い分けます。
 Fでは歩みはさらに確かなものになります。ハーモニーも厚く響かせましょう。最後の盛り上がりで97小節からrit.しがちですが少々早すぎます。98小節の後半まで我慢ですね。102小節からの「woo」は、頭を「ヴー」のような摩擦音にするとより印象強くなります。
 全体的に子音(特にk音やh音)をしっかり発音しましょう。そして、もっと明るくリズミカルに歌いましょうね。
☆春
 言葉にはまぶしい春の陽ざしのような輝きがあふれ、旋律は絶え間なく降り注ぐ光のように流れ続けます。この曲を歌う時、どうしても自分の思いだけが空回りしているような印象でした。リズム・音程・表現、どれをとっても不十分で、それらが気持ちに追い付いていない、といったところでしょうか。でもここにきて、少しずつですがその印象が薄れてきている感じがします。ただ、残る練習はあと2回。本番までに、果たしてその空回りはどれくらい解消されるのか…。
 まずはC部分です。バスの旋律は、母音によって響きが変わらないよう(特に「i」から「a」に変わるときに平べったい声になってしまう)深い音色で繋げることを意識します。また、言葉がたくさん入っているので、機械的な音符の羅列にならないよう、単語・音節のまとまりに注意して語頭をしっかり発語します。
 Bに戻って、男声(mf)はA部分の女声(mp)を受けて、さらに響きを集めて明瞭に歌います。テンポが間延びしがちで音程も怪しいところがあるので要注意です。(でも、練習を重ねたらきれいになりました!)
 次はD部分。曲想が変わります。歯切れよく歌いましょう。出だしの「ああー」がずれやすいです。呼吸を揃えて歌い出します。新見先生からは「目の覚めるような和音の色彩感がほしい」との指令が届いています。音程もですが、リズムも言葉も大事です。(ここは、正直、まだ音がはまった感じがしません。要練習。)Eに入ると、その後のF(Grandioso)に向かって、一段と動きが激しくなります。各パートが絡まり合いながら44小節からのfに繋がっていきます。42小節のsub.p は要注意です。音量は小さくなっても言葉の勢いが弱くなるのではありません。むしろf のつもりで歌います。ソプラノさんは、語頭を言い換えた時に音をずり上げないよう注意しましょう。
 Fのアルト、ff に気負って音程が悪くなりがちです。力むのではありません。上体は柔らかく、その上で支えのあるしっかりした声で歌いましょう。G、「ユニゾンの音程が悪い」とのこと。周りをよく聴いて、音程と響き、言葉のリズムを揃えましょう。「めんどり~抱きしめる」の長いフレーズは、ノンブレスで勢いを失うことなく歌います(要カンニングブレス)。続く「きぼうと」まではff で歌い、次の「しんあいのー」でmf になります。でも、むしろ緊張感は強まります。「切実感が発語へつながる」(by三宮)とのこと。60小節「たまごをー」から、下三声が揃ってソプラノと違う動きをしますが、そこをしっかり合わせましょう。そして、高らかに4声揃った「わたしはたまごをー」のff に繋げます。
 ここら辺から「へばってくる」(by新見)といつも注意されていたのですが、今日は、なぜかへこたれずにに行けた感じがしました。体力がついてきたのか、それとも気のせいか?
 「詩や和音に共感する自分が8割として、残り2割は冷静に表現する自分を残しておいてほしい」(by三宮)というお言葉を、最後にいただきました。ドキッ!「まさに空回りしやすい自分のことだー。」と痛いところを突かれました。
 コロナはやや減少傾向、でも武力侵攻は悪化の一途をたどっています。本当の意味での「春」はいつやってくるのか。悲しみを歌い飛ばせるような輝きに満ちた「春」が一日も早く来ることを願って歌いたい2曲ですね。
 次回の練習は4月30日(土)19:00~(コンパル300会議室)です。5/7の演奏会に参加する人は、4/27からの検温をお忘れなく。
 
2022年4月16日(土)
♦ 5/7演奏会へ向けて 
 5/7に中津文化会館で開催される演奏会まで、あと3週間となりました。練習は余すところ3回です。果たしてステージに乗せられるレベルにまで引き上げられるか…。
 今日の練習時に新見先生から、「単独で歌うのはいつぶりですかねー?」と聞かれて、即答できませんでしたが、記憶をたどると、どうやら二年前の夏、府内五番街で歌ったとき以来のようです。
 当時の練習日記を見てみると、約3か月の休止期間が明け、練習を再開してすぐに参加を決めた「府内町夏祭り」がコロナ感染拡大により中止となったため、急遽、商店街の方々のご厚意で府内五番街に場所を移して歌った、というようなことを書いていました。そしてその文章には、合唱できることの喜びが溢れていました。ああ、そうでした。コロナ禍になって一年目の年でした。当たり前だと思っていた日常が、いとも簡単に崩れ去ることを思い知らされていた頃ですね。いや、感慨に耽っている場合ではありません。急ぎ本題へ。
 それからも何回か練習休止になり、二年の間、演奏会はできませんでした。それでも私たち大分中央合唱団は、常に音楽を忘れることなくできうる限り活動を続けてきた、と自負しています。だから、5/7のステージでは、歌える喜びを溢れるほどに感じ、表現し、そして客席に伝えたい!そう思うのです。限られた練習時間ですが、今できるベストの演奏を目指して、もうひと踏ん張りいたしましょう!それぞれができることは、まだある!
☆大地讃頌(演奏会当日、出演者全員で合同演奏します。)
 覚えているはず、と高をくくっていたら、いきなり出だしから間違えました。漫然と歌い出すと音を外しやすいです。歌い始めの準備と音程の復習練習が必要ですね。また、子音を強調して発語しましょう。特にテーマでもある「土(tsuchi)」は子音多めでお願いします。
 曲がりなりにも『土の歌』全曲を練習しているので、最終楽章のこの曲が持つ意味合いの深さも分かるはずです。曲の終わりへ向かって数回cresc.を繰り返しつつ、最後はfff へ到達して「讃えよ大地を ああ」と感動のフィナーレを迎えます。
☆上を向いて歩こう
 まさに今の私たちにピッタリの曲ですね。もろもろ振り返りつつも気持ちはポジティブに歌いましょう。そうすれば、言葉がもっと生き生きとしてくるはずです。
 冒頭の「woo」は「uhー」で歌います。ソロを引き立てるためのものですから、決して出しゃばってはいけません。ソロをよく聴きつつ4声でハーモニーをしっかり作ってソロを支えます。「深くて明るくて柔らかくて丸い〔u〕です。」(by新見)とのこと。みなさん、微笑みをお忘れなく。
 Aに入ってからは、言葉のニュアンス、フレーズのまとまりを意識しましょう。八分音符は軽やかに動きますが、言葉が流れないように注意する(特に「きながら~」の「な」など、語頭はしっかり響かせる)こと。Bのアルト(下)は、単なる音の間違いに聞こえないようしっかりと歌いましょう。Cに入る手前にはrit poco の表示があります。テンポの揺れに注意。89小節から92小節にかけては、ピアノ伴奏の広がる感じをよく聴いて少しずつcresc.するように歌います。特にアルトの音が大事です。102小節からの「woo」は、「uhー」もしくは、やや唇の摩擦音をいれて「ヴー」のように歌ってもよいでしょう。最後の「B.F.」は、口を閉じたハミングで柔らかく響かせます。
☆春
 これまで音やリズムを追うのに精一杯という印象だったのが、今日は少し「春」を感じました。言葉として歌う余裕がいくらかできたのかも?でも、早く聴かせられる段階まで引き上げないと本番に間に合わない!少々焦っています。
 A冒頭の女声「わたしはもう~」は、心を解放するイメージで歌います。「もう、悲しむことはしない」という意志表明をしているのです。「あけびもーふじもーつきのきもー」と一段階ずつ、うずうずする感じが高まっていきます。「あさー」の語尾で沈んでしまわないように注意して、次の「めぐみのはる」につなげます。テノールの入りは、ソプラノと同じ音です。唐突に入らず、ソプラノの音に合わせましょう。
 B冒頭の男声「わたしはもう~」は、女声を受けて同じように歌います。語頭を大切に発音することを忘れずに。Cのバスパートソロは、音符の羅列にならないよう言葉・フレーズを歌うこと。30小節の「芽」はないがしろにせず、S・A・Tの3声でしっかり揃え丁寧に歌います。Dの出だし、内声の「ああー」は、二番目の「あー」で五度と四度音が下がりますが、響きまで落ちて消えることのないよう注意しましょう。音が方向を変え、外へ向かって広がっていく感じです。E42小節のソプラノ、音が弱くなっても支えを保ち、音を下からずり上げないように注意しましょう。44小節からは、全体で♯系の明るく力強い響きにギア・チェンジします。春の朝のきらきらした輝きのままFに入ります。
 f のアンサンブルを大切にしてほしい、とのこと。f 部分は、”大きい音で歌う”というよりも”内的な強さを感じさせる声”で歌いたいです。イメージは「今にもはじけて飛んでいきそうな音符を持ち歩いている感じ」(by新見)とのこと。はじけさせてしまうと、音はバラバラの方向に飛んでいってしまいますから、その寸前で保つことが大切です。
 FからGへと約3ページに渡ってf が続くので、64小節の4声揃っての「わたしはー」辺りからへばってしまいがち。何とか良い響きを保ったままHに入りたいですね。70小節女声、音の上澄みで美しく歌いたいところです。「あさー」で響きを落とさないこと。73小節には、いい響きをつなげるようにスッと入り、4声の動きや音の方向を揃えます。最後まで支えを保ち、良いハーモニーを響かせましょう。
 単身赴任を終えて実家に帰られたTさんから、近況報告と5/7の演奏会へのエールが届きました。バスさんへの励まし(?)も。無事、元の合唱団に復帰されたとのこと。こちらの練習日記も欠かさず読んでくださっているそうです。そこで、筆者は閃きました。「ということは、練習内容や注意点も分かっているわけだから、自主練すればこっちの秋の演奏会でも歌えるんじゃないの?」Tさん、参加をお待ちしてます!
 次回の練習は4月23日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。Do your best!
 
2022年4月9日(土)
~「Nänie」「春」~
☆Nänie
 今日はドイツ語の発音を確認しながら、Dに部分に入るところまでを歌ってみました。
 「Auch」は「アオホ」に近い音ですが、「ch」は「オ」の口の形のまま息をのどから吐き出して作る無声音です。「Schöne」の「ö」は、口をすぼめた「オ」の形で「エ」と発音します。
 ソプラノ冒頭の「Auch」は、「アー」と2拍伸ばし、3拍めに入ったところで「オホ」と発音しながら次の「das」へ滑らかにつなげます。アルトの出だしも同様です。続く「sterben」は「e」で長く伸ばしますが、四分音符の動きで音がブツブツ切れないよう注意してレガートで歌います。特に、1オクターブの音の跳躍がどのパートにもあるので注意しましょう。
 この部分は「美しきものも全て等しく死んでしまう」という意味です。「sterben(死ぬ)」という単語が何度も繰り返され、フレーズ最後の「sterben」には感嘆符(!)が付いています。「意志を持って歌いましょう。」(by新見)とのこと。まさに「Nänie(哀悼歌)」ですね。続く「das」は、短く言い切ります。
 p.6の「Brust」で、それまで別々に動いていた四声が揃います。発語のタイミングを合わせ、ハーモニーをしっかり作りたいところです。46小節「Zeus」の語尾「s」は、二拍めの中に入れます(内切り)。「Zeus」とは全知全能の神であるゼウスのことです。
 Cの部分の終わり(62・63小節のS・A、63小節のT)は、三分割でカウントした方が分かりやすいです。語頭を意識して言い換えるようにすると歌いやすいでしょう。最後の「Geschenk」の語尾も内切りです。
 これで全体の約4分の1が終了!
☆春
 p.33、Cの部分からを練習しました。
 Cは物語の転換点です。初めに主旋律を担うバスは、あせることなく自然な形でcresc.を効かせて歌います。30小節のアルトは、音程に注意。Dに入ってp.35のanimando も、曲調のままにフレーズそのものが広がっていくような感じでcresc.します。
 Eに入っての39小節目アルト、音が跳躍しますがレガートにつなげて歌います。「いんさん(陰惨)」は一つ一つの音を明確にして語感を強調します。Eの後半はf を維持しつつ、最後はさらに盛り上がってFGrandioso へつなげていきます
 Fの初めはアルトが主旋律です。ビビらず、解放された声で堂々と歌いましょう。全体の壮大な曲調を表現するには、4声がより一層、音程・音色・発語のタイミングを合わせる必要があります。自分の気持ちだけで盛り上がってしまわないように、周りの音をよく聴いて歌いましょう。Gに入る直前の「ひとよー」は、”大見得を切る”感じで力強くたっぷり歌います。
 さて、Gの初めはユニゾンです。「同じ旋律を歌うんだから簡単だろう」なんてことは全くなく、とてもとても難しい…。歌い手全員が同じ方向へ向かって、響き・音程・語感の表現を揃えなくてはいけません。合唱団なのにユニゾンで実力が測れるといっても過言ではないのです。でも、ここを気持ちよく歌いたい!みなさん、心を合わせて歌いましょうね。その後58小節までff を維持し、59小節でmf に変わります。mf の意味は「半分のf 」です。だから、急に音は小さくなります。でもそれは、緊張感のある小ささです。確かな音程で、語感をしっかりと表現しましょう。
 Gの終盤からHに入り、さらに曲の最後にかけてp となります。最後まで気を抜かないように注意しましょう。言葉を大切にして、明るい響きで「恵みの春」を歌います。
 次回の練習は4月16日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。5/7(土)の演奏会まで、前日を入れてあと4回の練習となりました。できていないところを確認しての自主練習を、ぜひお願いします。いい演奏会にしたいですね。
 
2022年4月1日(金)
♦ 四月です
 「耳を開いて周りの音をよく聴き、ハモることを意識しよう。」ということで、新見先生にまず発声練習とハーモニーの練習をしていただきました。他パートの音を聴き、そこに音をはめていく感じです。声の方向性も大切です。それぞれが好き勝手な方向を向いていたのでは、ハモるわけがありません。合唱はハーモニーが命!
 ところで、今日は金曜日です。バスがいない…。○○へ向かって「Tさんカムバック!」と叫びたい気分。でも、来週の練習は土曜日だから、たぶんバスさん来るはず。きっと来るに違いない、いや、来てくれー!!
☆上を向いて歩こう
 一つ一つの音符を歌うのではなく、フレーズやセンテンスがつながるように歌いましょう。もちろん正しいリズムと音程が取れていること前提ですが、それを踏まえた上で、表現としては日本語のまとまりを歌うことが大切、ということです。四分音符が並んでいるのですが、一つ一つの音符の重みは同じではありません。語頭は強くなるでしょうし、語尾は収まるでしょう。収まると言っても支えがなくなるのではありません。支えたまま響きを保ちます。また、フレーズのまとまりを意識すれば、自然にふくらみが出てきます。フレーズがそこで終わらず、次のフレーズと強く結びついていることもあります。そんなときには、フレーズの終わりであっても勢いはなくなりません。
 言葉で説明しようとすると難しいのですが、詩を繰り返し読んでみると、言葉の抑揚やフレーズのつながり具合が分かってきます。それを意識して歌いたいです。大切なのは、聴いている人に言葉がよく伝わるように歌う、ということですね。
 発声面では、母音によって響きが落ちたり変わったりしないように注意しましょう。口の形が大きく変わる過ぎると、声が凸凹することがよくあります。初めに響きを捕まえたら、その位置が(奥まったり落ちたりして)変わらないように意識して声を出し続けます。
 書きながら思いました。これらのことはどんな曲にも当てはまります。要は、いつも言われているということですね。
 Cの部分は、主旋律をもっと目立たせたい。下三声はソプラノをよく聴いて、ソプラノが生きるような和音を作りましょう。「レ・ファ・ラ」の和音ではアルトの「レ」がひと際大切、とのことでした。
 そして、歌詞では「一人ぽっちの夜」を「泣きながら」歩いているわけですが、「涙がこぼれないように上を向いて歩くんだ。そしたら星の輝きに気付き、空の上にある幸せが見えてくる」と、希望の存在を示唆しています。だから、ただ悲しいのではなく「もっとポジティブに歌いましょう。」(by新見)となるわけです。これは希望の歌なのです。
 Dの部分は、それまでのヘ長調からト長調へと転調しています。アルトの「lululuー」から始まるのですが、アルトさんはもっと楽しそうに希望を予感させるように歌いましょう。「血圧を10くらい上げて歌おう。」(by新見)とのこと。(あくまでも例えです。)「lululuー」のパートリレーから言葉に移って「ひとーりぽっち」のところは、低音から高音へずり上げることのないよう、後の音を予測して支えたまましっかり引き上げます。同じ音型が何か所か出てくるので、同様に注意しましょう。
 5/7の演奏会で歌うもう一曲は、「上を向いて歩こう」に決まりました。
☆春
 次は、既に演奏会曲目として決まっていた「春」です。この詩も「上を向いて歩こう」と共通しています。「苦しかった冬は過ぎ、輝きに満ちた春を迎えたんだ。命にあふれた春の訪れに気付いて、もう悲しむのはやめようよ。」と、自分を含めた人間たちに呼びかけているのです。詩のいたるところに、気付きと感動が散りばめられています。
 コロナ禍や武力侵攻など苦しいことが続く現状ですが、いつかその苦しみから解放される時がくると信じて、心を込めて歌いたい曲ですね。
 でも、難しい!あと4回の練習で何とかしたい!音取りの段階で惑っている人は、自主練習必須です。本日のピアノは、急な依頼を受けていただいた木下先生でした。いつもいつも、ありがとうございます。そして、またよろしくお願いします。
 次回の練習は4月9日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2022年3月26日(土)
❤ 春

☆Nänie                                                    まずは、先週から取り掛かった「Nänie」の音取りの復習から。いくらか慣れてきた感じです。それと、前回はドイツ語なんて登場する隙は1ミリもなかったのですが、団長が「Nänie」の詩のドイツ語発音(何とルビ付き!)を含めた解説プリントを作ってきてくれて、全員「助かった!」と狂喜乱舞したい気持ちでした。これで発音はバッチリのはず。団長、ありがとう。音取りの方も、アルトSさんの労作音取りCDがあるので大いに手助けになります。私たち、いろんな人に支えられていますね。改めて感謝です。                                           さて、ここまでしてもらったのですから、後は私たちの努力あるのみ。早速、発音の確認をしました。そして、少しドイツ語で歌ってみました。言葉の入れ方は、後で新見先生に修正してもらうにしても、まずは自分で考えて歌ってみましょう。これまで歌ったドイツ語の曲の経験を生かせば、かなりいけるのではないかな。人に頼りっぱなしでは、そのうち行き詰まってしまいます。自分でやってみることが大切ですよね。                            そして、音取りは後半戦に突入しました。今日は徳久先生のお力をお借りしています。調性がどんどん変わっていくので、伴奏も含めて全体の音として聴いた方が、音が取りやすい感じがします。それでも、臨時記号どっさりのところは音を覚えるしかないように思います。要、反復練習。そして、悪戦苦闘しつつもページは進み、とうとう最後まで辿り着きました。「新見先生には『Nänieの音取り終わりました。』って言っときますね。」(by三宮)。えっ!?           ☆天空歌                                                   本日が最後の練習参加となるバスTさんのリクエストにより、いきなり歌いました。(結構歌えたような。日本語だからかな?それとも、みなさんが自主練してたから?)                                      ☆春                                                     だいぶん慣れてきたので、テンポの指示や表情記号など、細部へも注意を払って歌いましょう。何よりも、原詩の良さを決して消してしまうことのないよう、言葉を大切にして歌いたいです。この曲は5/7(土)の演奏会(「新見準平と愉快な仲間たち」in中津文化会館)で歌うことが決まっています。人前で披露できるレベルにまで、早く持っていきたいですね。

☆心の瞳                                                   本日の締めは、この曲で。坂本九ちゃんの素晴らしいソロ演奏があるのに、敢えて合唱で歌うことの意味を理解しつつ歌ってね、とのことでした。合唱ならではの味わいが聴く人に伝わるような演奏を目指したいですね。「何かに気を付けると、何かへの注意が損なわれる、そんな演奏にはならないように。」と、三宮さんより厳重注意を受けました。目標は、やっぱり100点満点に設定してほしい、とのことでした。                                さて、春は別れの季節です。単身赴任で大分へ来られたバスTさんが、4年間の大分生活を終え、この度ご実家へ戻られることになりました。「大分中央合唱団に入って良かった。」と言ってもらい、私たちも嬉しいやら寂しいやら。でも、元々所属されていた合唱団に復帰して合唱を続けられるそうで、合唱つながりでまた会う機会があるかもしれませんね。お互い元気に歌い続けましょう。                                              他にも、生活環境が変わる方がいらっしゃいます。春は「別れの季節」と言いましたが、「始まりの季節」でもあります。私たちを含め、新たな一歩を踏み出す全員に、よりよい未来が訪れますように。と、気持ちよく今日の練習日記を終えたかったのですが、付け加えずにはいられない現状があります。コロナ禍に加えての武力侵攻、ただただ早く終わってほしいと願うばかりです。                                              次回の練習は4月1日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。                                   

2022年3月19日(土)
~Nänie~
 団長の英断により、本日から、避けては通れない「Nänie」の音取りに入りました。「『Nänie』って何え?」(急に京都弁ですが、発音は「ネーニエ」に近いです。「ä」は「a」の口の形で「e」と発音します。)と思った人のために、少々Wikipediaさんに解説してもらいましょう。
 「タイトルの『Nänie』はローマ神のネーニア(Nenia)に由来する語で、『葬送の歌』を意味する。この詩は特定の人のためではなく、抽象的な『美しさ』の死のために書かれている。」(Wikipediaより引用)
 原詩はフリードリヒ・フォン・シラーの「Nänie」によるもので(シラーと言えばベートーウェン第九「合唱付き」の原詩を書いた人ですね。)、ギリシャ神話の三つのエピソードからなっているそうです。読み手がギリシャ神話の知識を持っていることを前提に書かれている、とのことですので、内容を詳しく理解するためには、ギリシャ神話から掘り起こす必要があるようです。興味のある方はギリシャ神話を紐解いてみてください。
 日本語では「哀悼歌」と訳され、詩の大意は避けることのできない死への嘆きを表している、とのこと。ブラームスが、友人であるアンゼルム・フォイエルバッハの死をきっかけに作曲を始め、1881年に発表されました。
 さて、肝心の音取りの方です。
 先週新見先生にドイツ語の発音を教わってはいたのですが、到底ドイツ語の出番はなく、ひたすら階名による音取り大会が繰り広げられました。一見簡単そうに見えますが、いえいえそんなことは全くございません!臨時記号多め、転調多め、これはもう反復練習で音を覚えるしかありませんね。固定ド・移動ド(ときにはムニャムニャ)が入り混じってのカオス状態が延々と続きました。頑張って頑張って、ようやく半分くらい進みました。音取りに付き合ってくださった木下先生、本当に有難うございました。
 コロナ禍だったり、武力侵攻があったり、その上地震まで頻発したりと、心穏やかな日が本当に来るのかと疑心暗鬼になりそうなこの頃ですが、私たちは私たちのできることをしっかりやっていきましょうね。
 次回の練習は、3月26日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2022年3月12日(土)
~女性詩人による三つの譚歌~
 ようやく、少しずつですが、新型コロナウイルスの新規感染者数が減少してきたようです。このまま減り続けてほしいと願う今日この頃。一方で、ウクライナ情勢は悪化の一途をたどっています。それに、昨日は11年前に東日本大震災が発生した日でした。ただでさえ人間の思惑に関係なく災害が発生するのに、その上なぜ、わざわざ人間の手で人間の命を奪うようなことをするのか、全くもって理解できません。一部の権力者の横暴の犠牲になるのは、常に弱い立場の庶民です。庶民である私たちは、命の尊さや日常の大切さをしっかりと自覚して、ときに間違いを正すために力を合わせなければならないと感じます。
 当面私たちにできるのは、音楽・合唱の火を灯し続けることですね。ということで、今日も真摯に音楽と向き合いました。
☆花こそは心のいこい 
 基本的な部分はある程度できつつあります。後はパートのバランスだったり音程だったり発語だったり発声だったり…。」(by新見)。分かりました。つまり、全てが課題ですね。中でも、休符の前の長い音符については、そこでいったん収まるのか、その次の音へつながっているのかを整理しておく必要があるとのことでした。
 Aの出だしの女声、「ひとーびとよー」の「とー」の音は高めに出すよう意識しましょう。次の「つどい」は改めて言い換えます。聞こえにくいk音h音などの子音は強めに発語すること。18小節、下三声の「ひとつぶの」は一筆書きのイメージでつなげます。「いのち」は大切な言葉です。丁寧に発語しましょう。「わかき芽をふきー」の部分はエネルギッシュに、特に「ふきー」は吹くことのエネルギーを表すように歌います。続く「うつくしき」は美しさをしっかりイメージすること。
 Bの出だしはp です。言葉のイントネーションが伝わるように歌いましょう。30小節のソプラノ、「行くともー」は収まる感じで、続くアルトを浮き立たせます。「いつの日か」には「今はそうでないかもしれないけど、いつかきっと願いが叶う」という希望が込められています。その思いでcresc.しましょう。「かぐわしきはなぞの」は、鮮やかな色の花たちの良い香りを感じて歌います。Cの部分は、一つの文を大きなフレーズと捉え、壮大なイメージで表現します。
 Dの出だしは、同じ音型で始まるBとは強弱が違います。その違いを積極的に表現しましょう。69小節の「あゝ」は「あ」が二つです。言い換えてcresc.すること。75小節「埋めつくさん」は、各音を重みをもって表現し印象づけます。そして、78小節に入ってからdecresc.します。
 Eに入るとき、テンポが変わるので必ず指揮を見てください。男声ユニゾン、一つ一つの言葉を大切に置いていくような感じで歌います。響きはシンプルに。Fでテンポが戻ります。ここも指揮から目を離さないこと。最後のハミングは、「淡い光に向かって手を伸ばすように」(by新見)柔らかい響きで余韻を持って終わります。音程注意。
☆春
 今はまだ、必死で歌っている印象が強いです。曲が進むにつれ他を聴く余裕がなくなり、自分のパートを歌うのでいっぱいいっぱいの感じ。何せ、歌い始めると一気にゴールまで駆け抜けるイメージですから。「各フレーズの持つ細かいニュアンスの表現やペース配分が今後の課題」とのことでした。
 A部分は女声のユニゾンで始まります。強弱の変化や音の進み方の持つニュアンスを、もっと大胆に表現してほしいとのこと。アルト主体でソプラノが軽く上に乗っかるくらいの方がよいかも、だそうです。アルトさんの頑張りどころですね。続くB部分では、交代して男声ユニゾンが旋律を歌います。「わたしたち」というひとくくりではなく、それぞれの「わたし」の色が合わさった感じを表現してほしい、とのこと。22小節のアルト「おとーずーれたー」の音の広がりは大切です。23小節から、各パートがずれて動きます。語頭を言い換えて言葉を際立たせましょう。ピアノ伴奏のビート感をよく聴いて縦の動きを合わせること。
 C部分の出だしはバスが主旋律を担っています。しゃべりのイントネーションを表現しましょう。cresc.は、文節単位で段階的に強くなる感じで歌うとうまくいきます。繰り返される「どうであろう」は自問です。外に向かって問うのではなく、自分への内なる問いかけですね。アルト、オブリガート部分は息のスピード感が大切です。滑らかに柔らかく響かせましょう。D部分は初めはpです。そこから後半でcresc.し、自然に向かってその偉大さを讃えます。逞しく堂々としたイメージを持って歌いましょう。
 Eの42小節、男声「いまや」からは、その前にある辛い冬の苦しさ(の暗い音色)と対比させる部分です。#系の明るい響きで春の目覚めを表現しましょう。十分に盛り上がってFに入ります。Fはアルトが主旋律ですが、音があまり高くないので強く歌うのはなかなか難しいです。極力響きを集めること。G部分のユニゾンは、響きを集めた信念のあるレガートで歌いたい。「しんあい」の前までは、ずっとff が続きます。Hに入った小節は、たっぷり伸ばして収めます。73小節「めぐみのー」からは、疲れに負けずきちんとした響きで合わせたいところです。みんなで意識して歌ったら、とても美しい和音になりました。合唱をやっていて、幸せを感じる瞬間ですね。最後の和音も、バランスよく美しく響かせたいところ。アルトさんの半音進行、エモいです。
 この曲の一番の難しさは、音の動きが細かくてそこにたくさんの言葉が乗っているところだと思います。音程正しく、リズム正しく、そして言葉やフレーズのニュアンスも十分に表現したい、となると、新見先生言われるところの「ペース配分」が大事、ということになりますね。でも大前提として、曲を歌いきる体力が必要です。体力トレーニング必至、かな。
 次回の練習は、3月19日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。コロナに負けず、花粉症に負けず、体力・免疫力アップに努めましょう。
 
2022年3月4日(金)
♦ どうなるのか…
 いやあ、減りませんねえ、コロナ感染者数。このまま増え続けるのでしょうか。そして、さらに心配なのがウクライナ情勢です。たとえどんな大義名分を掲げたとしても、多くの命が危険にさらされているこの状況は絶対に間違っている、と思うのです。平和な日常はいつ戻ってくるのか。不安は募りますが、今日という日を大切にして私たちは歌い続けます。
 ところで、金曜日は通常でも集まりにくいのですが、本日は特に参加者が少なく、最初は久々の一桁でした。途中でアルトが一人増え、やっと二桁に。一人一人が貴重です。(バスのいない混声3部でした。Tさんが、単身赴任が終わって大分を離れてしまわれるのも大ダメージです。)コロナ禍でもあり、家庭状況や仕事の関係で欠席者が増えるのは致し方ないところです。でも、練習に来たからには精一杯歌いますよー!
☆心の瞳(「九ちゃんが歌った歌」)
 リズムと言葉とのバランスのとり方が課題です。リズムを強調しすぎると、言葉のニュアンスが疎かになる。かといって、言葉をしゃべることに重きを置くと、リズムがないがしろになる。ピンピン飛び跳ねずにリズムを感じ、語頭を意識して言葉やフレーズを形作ります。練習して加減をつかむしかありません。それと、新見先生からも指摘されました。「もっと子音を出さないと、言葉が分かりませんよ。」先週、三宮さんから同じことを言われてましたね。
 音型によって自然に曲調が盛り上がっていくところは、心の高ぶりをもって歌いましょう。テノール、22小節からの「あいのすーべてーときのあーゆみー」は、柔らかく歌い、ハーモニーを作ることを意識すること。口を動かしすぎると息の通る道がその都度変わって、響きがつながらなくなります。アルト、30小節の半音進行は音程に気を付け、ブレスの前で跳ねないように丁寧に歌います。
 35小節からの「いーつかわかさをーなくしてもー」は、今、若さがあるからこそ言えることです。だから、若々しく歌いたい。ユニゾンですので声の方向性をよく合わせ、明確で説得力のある響きを作りたいですね。
 E部分はレガートでロマンティックに歌いましょう。F部分のアルト、音程注意。また、主旋律がやせ細らないよう、響きが広がるイメージで歌います。H部分、女声の「luー」は、ビブラートのかかりすぎに注意。I部分の「luー」は、風が吹くようなイメージで歌うこと。
 最後の和音を何というか分かりました。「九の和音」だそうです。「ド・ミ・ソ・シ」が「七の和音」で、それに「ド」から数えて九度上の「レ」が加わっているので「九の和音」というのだそうです。新見先生、解説ありがとうございました。(ここで訂正。前回書いた「属七の和音」は「七の和音」の中の一つでした。「属七」以外に「長七」やら「短七」やら、その他にもいろいろあるらしいです。楽典、難しい…。)アルト、「ソ」に当たるf 音をしっかり出すこと。
 (後からいくらでも付けられる)音の強弱よりも、体を使って声をしっかり出すことと、正しい音程で歌うことに注意して練習していきましょう、とのことでした。
☆花こそは心のいこい(「女性詩人による三つの譚歌」)
 音楽の流れをフレーズごとのまとまりでとらえ、大きくのびのびと歌いましょう。休符で流れが切れてしまわないよう、常に次の音へのつながりを意識すること。特にC部分は、壮大なイメージで伸びやかに歌います。B・D部分は、音の方向の変化に注意しながら、響きを集めるようにして丁寧に歌いましょう。
 E部分のテンポは要注意です。指揮から目を離さないようにすること。フレーズ終わりは少しrit. して次のF部分に入ります。92小節でf からmf に変わりますが、mf は「半分強い」という意味である、とのことです。f のエネルギーを半分の大きさにに凝縮させる感じで歌いましょう。「かぐわしき花園」に咲く「美しき花」とはどんな花なのか、しっかりとイメージして歌います。
☆春(女性詩人による三つの譚歌)
 長い音符の後の音が崩れやすい。強い音のときに、いかにして一本の線のように声を集めるか。まずは、周囲をよく聞いてユニゾンの音程を揃えること。
 次回の練習は3月12日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。次回も張り切って練習する予定。まだ音取りをしていない曲があります。ぜひ予習をしておいてください。感染対策も怠ることのないよう、くれぐれもよろしくお願いします。
 
2022年2月26日(土)
❤ 練習再開
 本日より練習再開です。待ちに待ったこの日、私たちは歌える喜びをかみしめていました。思っていたよりも参加者が多く、さらには女声と男声が同数という滅多にない状況でした。ただ、一抹の不安が…。感染状況が、思ったほどには良くなっていないのです。大分県内の感染者数は、二日連続で先週の同じ曜日を上回りました。このままぶり返す、なんてことにならないでくれ、と祈るばかりです。
 でも、練習に関して言えば、そんな不安要素を吹っ飛ばすくらいに、元気に楽しく行われました。まずは、宮本先生の体操と発声からです。先生はいつも全力で私たちに向き合ってくださいます。(感謝!)
 さて、次は団長の指導の下、曲の思い出し練習に移りました。練習が休止する前に音取りをした「上を向いて歩こう」「心の瞳」の復習です。九ちゃんの歌には、良く知っている曲ならではの注意点があります。それは、楽譜をよく見ずに、自分流に歌い崩してしまうこと。だから、リズムも音程も思い込みにならないように注意が必要、ということになりますね。そうこうするうちに、本日の指揮者である三宮さんの登場です。ピアノは徳久先生。(徳久先生は「春」がとてもお好きとのこと。いい曲ですものね。)
☆「九ちゃんが歌ったうた」
心の瞳―ビート感を持ちつつレガートで歌いたい。それと、フレーズの最後まで声の響きを保つこと、つまり、フレーズ終わりで気を抜かず、最後まできちんと支えられた声で歌えるようにすること。これは、常に指摘される課題です。それと、同型のフレーズが繰り返されるときは、そこには強弱の変化や思いの変化があるので、単なる繰り返しにならないように注意すること。伴奏に歌い方のヒントがあったりします。
 ユニゾンはもっと力強さがほしい。声の方向性を揃えたいです。女声の「e」の響きが浅くなりがち。発声が平べったくならないよう、喉や口の開け方に注意しましょう。
 言葉がよく分かるよう、語頭の音、特に子音を立てて発語しましょう。逆に、語尾は納めるように歌います。
 E部分は高声のユニゾンで始まりますが、似たような音型での音の違いを正しく歌い分けましょう。ここは、やり直したらすぐにできました。常に意識しておくことが大切です。
 最後の和音がとてもおしゃれです。低声が「ド・ミ・ソ」の和音を作っていて、そこにソプラノが「シ・レ」の音を重ねています。音楽の授業で、「ド・ミ・ソ」の和音に「シ(ドから七度上)」が加わったものを「属七の和音」という、と習った記憶があります。(「属七の和音」はそれだけではないらしいのですけど、これ以上はよく分かりません。)それにもう一つ「レ」がプラスされていて、音がきちんとはまると、とても垢抜けたいい感じの響きがします。それをおしゃれに決めたいですね。(これも「属七の和音」の仲間なんですかね?どなたか詳しい方、教えてください。)
☆「女性詩人による三つの譚歌」
 音取りを済ませていた「花こそは心のいこい」「春」を歌いました。三宮さんいわく「いろいろと気になるところはありますが、とにかく楽しく歌っていることは伝わりました。今日のところはそれで良しとしましょう。」とのことでした。はい、良しとします。いやあ、気持ちよく歌ったなあ。やっぱり、みんなで歌うと楽しい!周りの声を聴き、響きとともに心も合わせて歌える、それが合唱です。どうか来週も歌えますように。
 ここでお知らせです。練習中止期間に入る前に見学に来られていたOさんが、この度、めでたく入団されました。パートはテノールです。ようこそ、大分中央合唱団へ。ともに「みえてくる、みえない世界」を追求しましょう!
 次回の練習は、3月4日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。三宮さんから宿題が出ています。次回「天空歌」の音取りをするので、予習をしておいてください、とのことです。感染対策も怠りなくお願いします。来週も歌うぞ!
 
2022年2月19日(土)
♦ 人生の扉 
 竹内まりやさんつながりで、とても好きな歌がもう一つあります。それは「人生の扉」(竹内まりや作詞・作曲)です。少し長い詩ですが、ぜひ読んでほしいので全文を紹介します。(字数稼ぎのように見えますが、本当にいい詩なので。英語部分は拙訳を付けてみました。自分の年代のところの訳にちょっと力が入ってしまいましたけど。)
 
人生の扉   竹内まりや
 
春がまた来るたびひとつ年を重ね
目に映る景色も少しずつ変わるよ
陽気にはしゃいでた幼い日は遠く
気がつけば五十路を越えた私がいる
信じられない速さで時が過ぎ去ると知ってしまったら
どんな小さなことも覚えていたいと心が言ったよ
 
I say it's fun to be 20(20代が楽しいと私が言うと)
You say it's great to be 30(30代が素晴らしいとあなたが言う)
And they say it's lovely to be 40(40代が素敵だと人は言う)
But I feel it's nice to be 50(でも50代もいいもんだよと私は思う)
 
満開の桜や色づく山の紅葉を
この先いったい何度見ることになるだろう
ひとつひとつ人生の扉を開けては感じるその重さ
ひとりひとり愛する人たちのために生きてゆきたいよ
 
I say it's fine to be 60(60代だって捨てたもんじゃないと私が言う)
You say it's alright to be 70(70代も問題ないとあなたが言う)
And they say still good to be 80(80代でもまだまだ大丈夫と人は言う)
But I'll maybe live over 90(でも90過ぎたってたぶん生きてると私は思う)
 
君のデニムの青が褪せてゆくほど味わい増すように
長い旅路の果てに輝く何かが誰にでもあるさ
 
I say it's sad to get weak(弱っていくのは悲しいことだというけれど)
You say it's hard to get older(年を重ねるのは難しいことだというけれど)
And they say that life has no meaninng(人生に意味なんかないという人もいるけれど)
But I still believe it's worth living(でも私は生きることには価値があると信じてる)
But I still believe it's worth living(私は生きる価値があると信じてる)
 
 心にじわじわと染み込んでくるような詩です。人生のその時その時で見える景色は違うし、感じるものも違う。さらにそれは、人それぞれでまた違います。その変遷が人生の醍醐味のような気がします。目の前にある扉を一つ一つ開きながら、その先にある景色の中に自ら入っていく。そこで重ねる経験が、次の扉の向こう側の景色を新たに形作るのだと思います。
 いろんな年代の団員がいる中央合唱団は、まさに人生の醍醐味の宝庫ですね。合唱を通して高みを追求する姿勢は、楽しみながら新しい扉を次々に開いている感じがします。それが人生の豊かさとなっているし、意味や価値となっているように思います。目指せ、色褪せたデニムの味わい!
 大分県で実施されていた「新型コロナウイルスまん延防止等重点措置」が、明日期限を迎え解除されることになりました。でも、ステージⅢが続いていることに変わりはなく、本日の練習も中止です。オミクロン株のさらなる変異種も見つかっているそうですから、感染対策を決して怠らず、体調管理には万全の注意を払っていきましょう。
 だけど、徐々に感染状況が好転しているのも事実です。練習再開はきっとそう遠くないと思われます。今少しの辛抱ですね。再開に備えてのお家練習も、ゆめゆめお忘れなきようお願いします。
2/20〔追記〕 ~練習再開のお知らせ~ 
 2/26(土)から練習を再開することが決まりました!ただし、決して感染が収まっているわけではありませんので、油断は禁物です。今一度気持ちを引き締め、十分な対策を取った上で練習に臨みましょう。
 次回の練習は2/26(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。いきなり場所を間違えたりしないよう、ご注意ください。みなさんの元気な顔に会えることを楽しみにしています。
 
2022年2月12日(土)
❤ いのち②
 今回取り上げるのは、「いのちの歌」(Miyabi作詞/村松崇継作曲)です。(みなさんの予想は当たりましたか?)
 この曲は、2008年10月から2009年3月にかけて放送された、某国営放送朝ドラ『だんだん』(三倉茉奈・三倉佳奈主演)の劇中歌なのですが、ドラマのナレーションを担当していた竹内まりやさんが詩を書いています(「Miyabi」は竹内さんのペンネーム)。ドラマの放送終了後、結婚式や小・中学校の卒業式などで歌われる機会が増えたそうで、筆者がこの曲を知った時もドラマ後のことでした。
 初めて聴いたとき「いい歌だなあ」と素直に感動し、自分も歌ってみようとカラオケでチャレンジしたのですが、これがうまく歌えない!実際に歌ってみると音の跳躍がベートーヴェン第九の合唱並みに激しく、音程をきちんと取るのが難しいのです。悔しくてかなり練習しましたが、いまだに下手です。
 さて、前置きはこれくらいにして、詩を紹介します。
 
いのちの歌 Miyabi(竹内まりや)
 
生きてゆくことの意味 問いかけるそのたびに 
胸をよぎる 愛しい人々のあたたかさ 
この星の片隅で めぐり会えた奇跡は 
どんな宝石よりも たいせつな宝物 
泣きたい日もある 絶望に嘆く日も 
そんな時そばにいて 寄り添うあなたの影 
二人で歌えば 懐かしくよみがえる 
ふるさとの夕焼の 優しいあのぬくもり 
 
本当にだいじなものは 隠れて見えない 
ささやかすぎる日々の中に かけがえのない喜びがある 
 
いつかは誰でも この星にさよならを 
する時が来るけれど 命は継がれてゆく 
生まれてきたこと 育ててもらえたこと 
出会ったこと 笑ったこと 
そのすべてにありがとう 
この命にありがとう 
 
 コロナ禍の真っただ中であるからこそ余計に、この詩の言葉が胸に染み入りますね。「本当にだいじなものは 隠れて見えない ささやかすぎる日々の中に かけがえのない喜びがある」―ささやかな日常がいかに大切なものであるか、嫌というほど思い知らされたこの二年です。そして、苦しい時に助けられたのは、周りの人々、人と人との繋がりでした。思えば、今ある出会いは本当に奇跡的なものなのです。
 無限に広がる宇宙の片隅にある銀河系。その中の太陽系の一惑星である地球にたまたま生命が誕生し、さまざまな地球環境の変化の下、進化や滅亡の過程を経て、現在人類はじめ多くの生物が命をつないでいます。つまり、私たちが今ここにいるのは、数えきれない偶然の重なりなのですから、そんな中で経験する出会いは、もはや奇跡以外の何物でもないわけです。奇跡の出会いが大切であることは言うまでもありませんが、それは「一つ一つの命が掛け替えのないものである」という大前提のもとに成り立っています。
 毎日の報道を聞くたびに、考えさせられることがあります。「新型コロナウイルスの新規感染者は〇〇人、重症者〇〇人、亡くなった方は〇〇人でした。」という言い方で聞くことが多いのですが、その一人一人にそれぞれの生活・人生があるんだよなあ、ということです。特に、亡くなった方の命は、その人にとって唯一無二なものである、ということ。
 報道として「○○人」という伝え方になることは理解していますし、批判的な気持ちもさらさらないのですが、「○○人」とまとめられてしまうことに、もやもやが残ってしまうのです。もし自分が、あるいは自分の家族がその立場だったら…、などと思ってしまいます。
 でも、今この文章を書きながらハッとしました。そうか、その人の生活や人生を知っているのは身近な人だけなんだ!その人と奇跡的に出会った人だけが、その人の唯一無二な命のことを知っているんだ。決して「○○人の中の一人」ではない、その人だけの命を。つまり、「自分の命の大切さを知る人が周りにいてくれる、ということが大切だし幸せなことなんだ。そんな人たちとの出会いを奇跡というんだな」と理解しました。そうですよねえ、何も、世界中に自分のことを知ってほしいわけではないんだから。(中にはそんな人もいるかも、ですが。)
 筆者にとっても大きく人生に影響を受けた、大切な出会いがあります。その中でも大きいのは、合唱をする仲間でありもっと言えば合唱そのものです。合唱との出会いは中学生のころですが、自分の性格や行動を大きく変えてくれましたし、その後の人生を決定づけたと言っても過言ではありません。そして今、合唱に再会し、また新たな仲間に出会っているわけですが、自分の人生を本当に豊かなものにしてもらっていると感じています。
 こんなことを書いていたら、合唱したくてたまらなくなりました。もう少しの辛抱と信じて待つことにしましょう。 
 
2022年2月4日(金)
❤ いのち①
 前回の「生きる理由」というタイトルを見ていたら、「あれ?似たようなタイトルの歌があったよな?」と思い出しました。それは、筆者が密かに(別に大っぴらでも何ら問題はないのですが)敬愛するさだまさしさまの歌「いのちの理由」です。
 ちょっと話が逸れますが、さださまといえば、みなさんもご存知の通りまことに多才な方で、歌も作れば楽器も演奏するし、話芸も達者で文筆家でもあられる。映画も作っておられます。曲のメロディの美しさは言うまでもなく、詩がまた素晴らしい。読んだだけで涙する詩も少なくありません。到底「さださん」なんて気軽に呼べず、筆者にとっては「さだまさしさま」なのです。
 デビュー当時からのファンで、さださまがソロ活動を始められて間もないころ、妹と一緒にコンサートに行ったのが実物にお会いした最初でした。忘れもしません、会場は佐賀県立総合体育館で、フロア一面にシートが敷かれパイプ椅子が並べられていました。そのフロア席の真ん中辺りに座り「さださま」を拝見したわけですが、コンサートが終わって開口一番、妹にしゃべった感想が「面白かったね~!」でした。なんとコンサートの三分の一くらいは、さださまの軽妙なおしゃべりだったのです。その後何度かコンサートに行きましたが、そのスタイルは全然変わっていませんでした。演奏が始まれば曲に引き込まれ、曲間では飽きさせないおしゃべりに引き付けられる。本当にすごいお方です。
 本題に戻りまして、「いのちの理由」は2009年に発売された『美しい朝』というアルバムに収録された一曲です。その詩を紹介します。(「最近詩の紹介が多いのは字数稼ぎだろう」と思われている方も多いでしょうが、決してそんなことは…あります。バレバレですが、いい詩なので。)
 
いのちの理由   さだまさし
 
私が生まれてきた訳は 父と母とに出会うため
私が生まれてきた訳は きょうだいたちに出会うため
私が生まれてきた訳は 友達みんなに出会うため
私が生まれてきた訳は 愛しいあなたに出会うため
 
春来れば 花自ずから咲くように
秋来れば 葉は自ずから散るように
しあわせになるために 誰もが生まれてきたんだよ
悲しみの花の後からは 喜びの実が実るように
 
私が生まれてきた訳は 何処かの誰かを傷つけて
私が生まれてきた訳は 何処かの誰かに傷ついて
私が生まれてきた訳は 何処かの誰かに救われて
私が生まれてきた訳は 何処かの誰かを救うため
 
夜が来て 闇自ずから染みるよう
朝が来て 光自ずから照らすよう
しあわせになるために 誰もが生きているんだよ
悲しみの海の向こうから 喜びが満ちてくるように
 
私が生まれてきた訳は 愛しいあなたに出会うため
私が生まれてきた訳は 愛しいあなたを護るため
 
 結びの第5連もカッコいいのですが、筆者がドキッとしたのは第3連です。この世に生を受ければ、誰かを傷つけ、また、誰かに傷つけられることもある。でもそれは、誰かに救われることでもあり、誰かを救うことにもつながる、と言っているのです。つまり、生きていれば周囲とぶつかることもあるし、傷つける言動を発してしまうこともある。逆の立場になって傷つけられることもあるだろう。でも、それによって相手や自分の心の痛みを知り、その結果、誰かに救われ誰かを救うことができるのだ、というのです。「相手の心の痛み、考えているかなあ」と、自分の痛みにばかり敏感で、相手のことには鈍感になりがちな自分を反省することしきりでした。
 前回取り上げた新川和江さんの「生きる理由」は、「しつくせないことがいっぱいだから、私はこれからも生きていくのだ」と言い、今回のさださまの「いのちの理由」は、「人と出会うために人は生まれ、人と交わることでさまざまな経験をして心が豊かになっていく」と言っているように思います。筆者の勝手な解釈ですが、そこに共通するのは「人生は有限だけど無限の可能性がある」ということではないでしょうか。その無限の可能性を途中で何物かに断ち切られるのは、まさに無念の一言に尽きます。
 コロナ禍に陥って約二年がたちました。この間、正体の分からないウイルスに命が脅かされる恐怖を、誰もが多かれ少なかれ味わってきたと思います。「十分に生きた」という実感を持って人生を終えたいと誰もが願っていると思いますが、実はそれがそう簡単ではないらしい、と気付かされた人も多いことでしょう。そして、だからこそ、今まで当たり前と思っていた何気ない日常の幸せにも気付かされました。いずれにしても、早く歌いたい、今はそれが一番ですね。
 さて、タイトルの「いのち①」から分かるように、次回は「いのち②」の予定です。どんな曲(たぶん詩ですが)が登場するかお楽しみに!(でも、本当は普通の練習日記が書きたい…。)
 
2022年1月29日(土)
♦ 生きる理由
 今年の演奏会で歌う予定の『女性詩人による三つの譚歌』(作曲/信長貴富)の中に、新川和江さんの詩「春」があることは以前にも書きましたが、新川和江さんの詩は、他にも多くの作曲家の手によって曲が付けられているようです。「春」と同じく信長貴富氏が作曲した「生きる理由」(混声版も女声版もあり)という合唱曲を聴いたことがあります。その詩もとても印象的です。その第三連までを紹介します。
 
生きる理由    新川和江
 
数えつくせない 
この春ひらくつぼみの一りん一りんを 
若いうぐいすの胸毛のいっぽんいっぽんを 
   だからわたしは 今日も生きている 
   そうして明日も 
 
歌いつくせない 
喜びの歌 悲しみの歌 そのひとふしひとふしを 
世界じゅうの子供たち ひとりひとりのための子守歌を 
   だからわたしは 今日も生きている 
   そうして明日も 
 
歩きつくせない 
人類未踏の秘境どころか いま住んでいる 
この小さな町のいくつかの路地裏さえも 
   だからわたしは 今日を生きている 
   そうして明日も 
 
 以下、第四連では「他人の涙」や「私の涙」、「この世にあふれる水のすべてを」「汲みつくせない」から今日も明日も「生きている」と続き、最終連では、昨日も愛し一昨日も愛した「あのひとを」まだ「愛しつくせない」から「今日も生きている  そうして明日も」と結んでいます。
 日本は世界一の長寿国とはいえ、頑張って生きても百年余りです。その間にどれくらいのことを経験できるのだろうと考えると、「~つくせない」という新川さんの感覚は「本当にそうだなあ」と思います。「~つくせない」からこそ、それを追求してこれからも生きていくんだ、それが「生きる」ということの理由なんだ、と言っているのです。
 なんだか、「みえてくるみえない世界」の追求をテーマに掲げて歌い続ける、我らが大分中央合唱団と共通するものを感じるのですが、そう思うのは筆者だけでしょうか。
 一年一年歳を重ね、身体のいろいろな部位に衰えを感じる今日この頃ですが、「老化=退化」とは言いたくない自分がいます。年々老いるのは当たり前、だけど、年齢を重ねてこそ見えてくるものもあるのでは。人生のそれぞれの時で、ものの見え方や感じ方も変わっていくだろうし、その変化は決して「退化」とは言えないと思うのです。
 身体の機能がだんだん衰えていくのは当然です。でも、それに応じたより良い生き方を、歌い続けることで追求していきたいなあと思う2022年の年頭でした。(結局、今年の抱負が言いたかっただけ?)
 この「生きる理由」に曲を付けたものは他にもあります。
・ 石若雅弥作曲「女声合唱とピアノのための 生きる理由」より 1.生きる理由 
・ 三宅悠太作曲「無伴奏混声合唱のための 生きる『理由』」より 1.生きる理由 
 どれもネット上で聴けるので、信長貴富氏の作曲したものと合わせて聴き比べてみてもいいですね。
 ところで余談ですが、上に名前を挙げた三宅悠太氏の合唱曲が、昨秋大分市のiichikoグランシアタで開催された「第74回全日本合唱コンクール全国大会中学校・高等学校部門」で幾つも演奏されました。筆者は運営スタッフの一員として会場で演奏を聴いたのですが、中高生の上手さには本当に驚かされました。特に、中学生の演奏にはびっくり仰天!
 一日目が高校生、二日目が中学生の演奏でしたが、感動的な一日目が終わって二日目を迎えた時、正直なところ、中学生だから高校生よりは未熟なんだろうなあ、と高をくくっていました。ところがところが、いざ始まってみると「えっ?!これが中学生の演奏なの?」と思う団体が一つや二つではなく、声も表現も「今の中学生って凄いんやなあ…。」と認識を新たにしたのでした。コロナ禍の下では思うような練習ができなかっただろうに、その演奏の質の高さと言ったらそれこそ半端ないものだったのです。
 今思うと、新型コロナ第5波と第6波の狭間で開催された奇跡のような大会でしたが、そこで繰り広げられた素晴らしい演奏を生で聴くことができて、とても幸せな二日間でした。
 
2022年1月22日(土)
「自然」の対義語は「人工」?
 本日未明に日向灘を震源とする地震が起こりました。いやあ、揺れましたねえ。筆者の住んでいる辺りはおそらく震度3くらいだったと思われるのですが、突然スマホに緊急地震速報が表示され、「えーっ、地震が来るの!?」なんて思っているところに(たぶん速報から3秒後くらい)、いきなり強い(その時は相当強いと思った)揺れが来ました。脳裏によぎる熊本地震の記憶。30秒くらいは揺れていたでしょうか。とにかく怖かったです。
 揺れが収まってテレビを付けてみたら、大分県・宮崎県で最大震度5強の揺れだったとのこと。それから数時間たった朝のニュースでは、揺れの激しかった地域での被害状況が報道されていました。さらに、今回の地震ではかなり広範囲に渡って揺れがあったことも分かりました。
 みなさんのお住まいの地域はどうだったでしょうか。被害が少ないことを願うばかりです。
 今日の練習日記がこんなふうに始まるとは、昨日の段階では思いも寄らなかったのですが、本当に何が起こるか分かりませんね。
 さて、当初予定していた書き出しに移ります。みなさんご存知の通り、新型コロナウイルス感染の第6波が押し寄せてきたかと思うとみるみる感染拡大し、大分県はステージ3に突入してしまいました。さすがに合唱練習を続けるわけにいかず、またまたまたまた当分の間お休みすることとなりました。悲しいです…。練習できないことが一番悲しいのはもちろんですが、加えて辛いのが”練習のない練習日記”のネタがもうないこと。(半年前くらいに書いた渾身の「水のいのち」シリーズで、筆者のネタは実質尽きていました。)
 ですから、これからは日々の雑感を書くしかなく、この欄はしばらく個人的なブログのようなものになるとご理解ください。で、タイトルに戻るわけです。(お断り:今日の話は合唱とは全く関係ありません。)
 「自然」の対義語は何か。学校では「人工」(人の手で作ったもの)と教わりましたが、本当にそうかなあと最近つくづく思います。”対義語”というと「対等な関係にある二つのもの」という印象を受けるのですが、「自然」と「人工」は果たして対等でしょうか。これは明確に”否”と言いたいです。もし、対等であるとすれば、それは狭義での「自然」すなわち「人の手を加えないあるがままの姿」という意味合いなのかな、と思います。「ここら辺は自然が豊かだね。」なんて言う時は、「人間が勝手に手を加えていない山や川や森がある」ということを意味しているでしょう。
 「自然」と聞いて頭に浮かぶのは「自然の脅威」とか「大自然」とか、とにかく大きなイメージで表されるもので、人間が決して抗うことのできないものという意味合いが強いように感じます。原始地球の海から生命が生み出されたことを思えば、これまで地球上に現れた全ての生命は自然の中の一部と考えられます。すなわち、人間も自然の一部である。だとすれば、その人間の手によって作られたものだって自然の中に取り込まれてしまう、というわけです。人間が自分たちの生みの親である自然に勝てるはずがない。いや、勝負を挑むなんて考え方自体がありえない、ということになります。だから、非力な人間は知恵を絞るしかなかった。今ある便利な生活は、人間が自然の一部としてどう生きられるのかを長年に渡って模索して得た、知恵の結集だと思います。
 少し話が変わりますが、人間は今「新型コロナウイルス」という自分たちに害を及ぼす微生物と闘っていますね。語弊があるのを承知で言えば、ウイルスだって、この世界で必死に生きようとしているという意味では、人間と同じなわけです。おそらくこれからも変異を繰り返して何とか生き延びようとするでしょう。でも、だからといって、ウイルスに「はい、頑張って生きてね」なんて言えるわけがありません。まず自分たちの命が優先するのも、自然界ではごく当たり前のことなのですから。だから、人間は知恵を絞って、どうやったら自分たちが受ける害をできるだけ少なくできるかを考え、取り組んでいる真っ最中なのだと思います。そして、これまでがそうであったように、きっと危機を克服していくのだと信じています。―ということをかっこよく書こうと思っていた矢先に、今日の地震が起こったのでした。
 まさに脅威です。地震で揺れている最中は、怖くて固まっているしかありませんでした。「さらに激しい揺れが来るかも。安全な場所に移動しなければ。」とは思うものの、結局何もできませんでした。
 練習中止でがっくり来ているときに、地震まで起こるとは…。「何も追い打ちかけんでもよかろうもん。”自然”に試されているのかな。そうだとすれば、神様は(この場合の”神様”は相手が見えないのでたまたま呼ばれただけ。八つ当たりです。神様ごめんなさい。)相当意地悪や」と恨めしく思う筆者。でも、すぐに思い直します。そう、合唱大好き人間にくよくよは似合わない。というより音楽の力が偉大なのです。「いや、これでめげてはダメ。だって、またみんなと歌える日は必ず来るんだからね。」それまでしばし休憩するだけです。
 というわけで、またしばらく練習はお休みとなりますが、音取りCDもあります。ネットで映像も見られます。練習を再開したときにすぐに通常運転に戻れるよう、各自で練習しておいてくださいね。その前に、体調管理・感染対策にはくれぐれも怠りのないようにしてください。では、また。
 
2022年1月15日(土)
♦ 大音取り大会
 「音取り会」にさらに「」を付けるのもどうかとは思いましたが、それくらい真剣に頑張ったということで。男声の見学者も一人お見えになりました。ぜひ、一緒に歌いましょう!
 それにしても、大方の予想通り、年開け早々新型コロナウイルス感染の第六波に襲われています。大分県では昨日感染状況がステージⅡに入ったとの発表がありました。県下の今日の新規感染者は100の大台に乗ったそうです。急速にオミクロン株に置き換わっているとか。感染力が強く、もはやいつどこで感染してもおかしくはないのかもしれません。
 でも、だからといって私たちがやることは変わりません。感染対策を万全にして歌い続けるだけです。今年こそ秋の演奏会を実現させる予定なのですから、休むわけにはいきません。
「九ちゃんが歌ったうた」
上を向いて歩こう―なまじよく知っているだけに、歌い崩さないことに注意が必要です。正しい音程、正しいリズムに正しい発語。そう、「ひとりっち」ではなく「ひとりっち」です。こう書いても、違いが分からないですよねえ。目を見開いても見えないものは見えない。だから、楽譜に大きく「PO」と書いておきましょう。(筆者もずーっと「BO」だと思ってました。知らんかったなあ…。)
心の瞳―やっぱりリズムが課題です。十六分音符のカウントが甘い。でも、去年歌ったNコン課題曲のことを思えば楽々攻略できるはず。音取りの段階から、きちんと歌う癖をつけておきましょう。
☆「女性詩人による三つの譚歌」
―何が難しいって、まずは音程です。細かい音符が続き、音が上下に目まぐるしく駆け巡ります。それと、間奏がほぼないに等しく、歌い始めたら最後まで息が付けない感じです。畳みかけるように転調を重ねて、最初のテーマが再度出てくるときには曲は最高に盛り上がっています。しかも、アルトが主旋律を担うという、めったにない展開。アルトさん、ビビらずに堂々と主役を演じましょう。たぶん、そうあることではないですから。
 早くこの曲調の変化を楽しめるようになりたいですね。旋律は美しいし、言葉は新鮮だし。「めんどり」と「卵」、やっぱり素敵です。
 次回の練習は、1月22日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 みなさん、引き続き感染対策、感染予防に努めましょう。そして、基礎体力・免疫力をアップさせましょう。あとは、練習中止にならないことを祈るのみ。
 
2022年1月9日(日)
❤ 歌いはじめ
 令和4年の歌いはじめ、22名の団員が顔をそろえました。皆さんお元気そうで何よりです。今年も楽しんでいきましょう!!
 本日の練習曲は「上を向いて歩こう」「心の瞳」「春」の音とりを中心に、各パートの今年の方向性をズバリ発表されました。その内容はあと回しにして…
 今日はわたしの感想ということで、振り返ってみます。
 
 ♪「上を向いて歩こう」
  知っている曲だし、なんとかなるか感があって、練習2回目にして自爆。このアレンジにそった「しっとり、じっくり」感を歌うためには、記憶のカラオケ唱法では太刀打ちできなかったのです。歌詞の表現のうえでも伝えるための歌い方は、ただ歌えるだけとは違います。あー。ヤラレタ。
 ♪「心の瞳」
  こちらも年末に音とりはできていたので気楽にいくはずが、(わたし自身の)動きが鈍い。腰が重いというか。お正月太りはこんなところにまで影響するのか?と思ったほど。8ビート!って思うのに重い…次までにちょっと身軽になって再チャレンジします。
 ♪「春」
  さあ、きましたよ。本命。おうち練習ではだいぶ音とりもできているはずだったのです。それなのに、あわせてみるとやっぱり思うように歌えないところもあって…うーん。でもやっぱりみんなと、他パートとあわせて歌うって楽しいね~♪と、あらためて思った次第です。合唱歴ウン十年。そんな風に思えること自体、幸せなことです。ありがとうございます。みなさん。
 
 では最後に。今年目指そう~!ってご指摘いただいたこと。
「どう歌うか ではなく どう聞こえているか」を意識していこうということ。
 (心の声:たしかに。どう歌うかしか考えてなかったー!似て非なり。)
自信のあるソプラノ、いい声のアルト、輝かしいテノール、色気のあるベースを目指そうということ。
 (心の声:めっちゃ、そこやーん。わたし自身そう思います。ガンバル。)
 
 次回は1/15(土)19:00~22:00、コンパル300で練習です。
 ナ・ン・ト。見学の方がいらっしゃる模様☆
 
 
2021年12月25日(土)
♦ 歌い納め
 本日は2021年の歌い納めです。今年もいろいろありました。依然として続くコロナ禍にみまわれ、二年続けての演奏会中止は本当に残念なことでした。でもそんな中、2021年唯一のステージであった合唱祭で、ウイステリア・コールさんとの合同演奏ができたことは、今の私たちにとっての救いであり、希望の光となりました。仲間と声を合わせることの心地よさ、想いを一つにして歌うことの素晴らしさを、改めて私たちに感じさせてくれました。よし、来年こそは絶対に演奏会をするぞ!はい、今年の総括終わりっ!
 と、早々にまとめてしまいましたが、今日の練習のことも書いておかなくては。前回に引き続き、「心の瞳」と「春」です。
☆心の瞳―耳慣れた曲ですが、ちゃんと歌おうとすると結構難しいです。私たち(特に人生を長く歩いた人)が苦手とする十六分音符にタイが付いたヤツやら付点の音符やらがたくさん登場します。おまけに小節の頭には八分休符がいっぱい。昨シーズンの、リズムに泣かされたNコンの課題曲たちを思い出します。また、一からやり直しね。いやいや、人生常に向上心を持って頑張ることが大事ですから、取り組めることに感謝です。
 まずは、ビートに乗ってリズムを崩さず、ビート感・スピード感をみんなで共有することが目標です。言葉が流れないようリズムに乗せてしっかり発語すること。最初は、一つ一つの音符を固めに歌うような感じで練習してみましょう。でも、音の響きが凸凹してはいけません。支えのあるいい響きがつながるように努めましょう。
 また、歌い始めや高く跳ぶ音をずり上げて出さないこと。時間差もずり上がりもなく、パンとその音をとらえたいです。加えて、音が下降する時に音程が崩れやすいのでポジションを高く維持することを心掛けましょう。
 さらに、曲のサビで気持ちよく盛り上がりたいです。サビ部分はf であることが多いのですが、「f とは単に強いということではなく、テンション(張り)が高いということです。」(by新見)。張りのある声で伸びやかに盛り上がりましょう。
☆春―中高生の演奏で聴く機会も多かったのですが、いざ歌ってみたら音の上下移動が大きくなかなかの難曲と分かりました。でも、こういう曲の方が音取りに燃えます!(”アルトあるある”でしょうか。でも、今回はテノールさんがさらに大変そうですけどね。)そして、4つのパートが合わさった時に生まれてくる音が楽しい!それぞれの部分で色彩が変わるのも楽しい!いやあ、歌い甲斐のあるいい曲です。
 それにしても、新川和江さんの詩が新鮮です。新川さんの詩といえば、中学校の教科書にも載っていた「私を束ねないで」が思い浮かびます(気になる人は検索してみてね)。この詩を読んだ時、筆者は心に衝撃を感じました。豊かでありながらまっすぐな言葉が飛んできて、心を貫かれたような感覚に襲われたことを覚えています。
 この「春」の詩も同様ですね。そこかしこで言葉が光っています。中でも、筆者が一番気に入っているフレーズは、なんたって最後の二行です。
 わたしはめんどりの様な理屈抜きの情熱で 
 希望と親愛の卵を抱きしめる
「めんどり」ですよ、「めんどり」!筆者は合唱曲で「めんどり」という言葉に出会ったの初めてです。(この詩を合唱曲にしてくださった信長貴富氏にも感謝するばかりです。)そして、「めんどり」と来れば、次は「卵」が登場するのは当然の成り行きです。みなさん、卵をめんどりのようにいとおしそうに抱きしめる「わたし」になりきって歌いましょう!
 今年最後の練習曲は、希望に満ちた(満ちてほしい)新春を予感させる「春」でした。
 来年の歌い初めは、1月9日(日)19:00~(コンパルホール300会議室)です。会場は18時から開いています。自主練習する方はどうぞお使いください。曜日をお間違えないように。
 みなさん、風邪にも負けずコロナにも負けず、来年も元気にお会いしましょう。それでは、良いお年をお迎えください。
 
2021年12月18日(土)
❤ 心の瞳
 一週お休みで、新たなシーズンが始まって2回目の練習日でした。今日は前回の予告通り、「春」と「心の瞳」の音取りをやりました。みんな、ちゃんと予習してきたかな?
 「心の瞳」は、坂本九ちゃん(やっぱり”九ちゃん”と愛称で呼ぶのがぴったり)の遺作となった歌です。でも、筆者は合唱曲として出会ったのが先で、その後九ちゃんの歌であることを知りました。本人の歌声を聴いたことがないままだったのですが、今日の練習時に新見先生から「九ちゃんの歌声がネットで聴けますよ。」と教えられ、帰宅して早速聴いてみました。("Y〇u T〇be "で)
 ちょっと話が逸れますが、九ちゃんといえば、筆者が物心ついたころからテレビでおなじみの顔であり、「上を向いて歩こう」や「見上げてごらん夜の星を」などは、覚えようと思ったわけでもなく、いつのまにか歌えるようになっていたという印象があります。そして九ちゃん本人については、いつも笑顔の親しみやすいお兄さんといった感じでした。だから、女優の柏木由紀子さんと結婚すると聞いた時には、本当にびっくりしました。だって、庶民的な九ちゃんと美しい女優さんとの組み合わせが、とても意外に思えたからです。今思うと、当時の筆者は恋愛や結婚について全然分かってなかったのですね。じゃあ今分かってるのかと聞かれたら、それも疑問ですけど。
 それともう一つ、全然分かってなかったことがありました。それは九ちゃんの歌の上手さです。あまりにも身近な存在だったからかなあ。いや、やっぱり筆者自身の未熟さのせいだな。九ちゃんの歌の上手さに気付いたのはつい最近のことです。遅すぎですね。お恥ずかしい。それでは、本筋に戻ります。
 九ちゃんが衝撃的な飛行機事故で亡くなった1985年8月12日に、NHK-FM『歌謡スペシャル』が収録されています。その音源を聴くことができました。九ちゃんは番組の中で、軽妙なおしゃべりと素晴らしい歌声を披露しています。「心の瞳」の歌声もありました。第一声から引き込まれます。聴いたことのない方はぜひ聴いてみてください。心に染み渡ること間違いなし。この収録から数時間後に亡くなってしまうのですから、運命は時として残酷なものだと思います。
 現在、練習では音取りが着々と進んでいますが、音取りがいい加減だとその後の曲作りも上手くいきません。音取りの段階から「いい音程といいリズム、そして的確な発語」を心掛けましょう。それと、復習・予習ともに、お家練習をしっかりやってください。そして、早く曲作りの段階へ進みましょう。
 次回が年内最後の練習、12月25日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 急に寒くなりました。新型コロナウイルスの新たな変異株も見つかっています。みなさん、ご用心を!
  
2021年12月3日(金)
❤ 合唱祭終了~そして新たなシーズンの開幕
 合唱祭が終了しました!ウイステリア・コールさんとともに歌った記念すべき16分(たぶん+α)は、とっても楽しく幸せな時間でした。ウイステリアさん、声をかけていただき本当にありがとうございました。
 コロナ禍で悲しく残念なことがたくさんありましたが、今回約40名の合唱を愛する仲間とステージをともにできたこと、「水のいのち」を精一杯歌えたこと、そして、こういう機会をもらえたことに感謝するばかりです。合唱は、やっぱり最高だ!
 さて、そんな感動冷めやらぬ中、時は進んで12月に入りました。来年10月の演奏会に向けての練習開始です。新しい楽譜を開くとワクワクします。でも、演奏会まで一年ないんですよね。早く音取りを済ませて、曲作りに入らなくてはいけません。(数えたら、あと10ヶ月半しかない。ちょっと、これって大変なんじゃないの?!)
 ということで、急ピッチで進む音取り。本日は『女性詩人による三つの譚歌』(信長貴富作曲)の中の「花こそは心のいこい」と、『九ちゃんが歌ったうた』(横山潤子編曲)から「上を向いて歩こう」をやりました。「もう、完璧!」…というのは言い過ぎですが、結構進みました。一応通せましたからね。(本日お休みのみなさん、ぜひお家音取りをしといてくださいませ。)
 そして、新見先生からの予告です。次回は「春」と「心の瞳」の音取りをします!(by新見)みなさん、予告の意味は分かりますよね。そうです、宿題です。しっかり予習しときましょう!
 みなさんには音取りCDという強い味方があります。でも、これを作るのはとっても大変なんですよ。さも筆者が作ったかのように言っていますが、みなさんご存知の通りSさんの労作です。Sさんの苦労に報いるためにも、CDをしっかり活用して一日も早く音取りを終わらせましょう。
 そのSさんですが、ソプラノからアルトへ移籍の意向があるとのこと。今日は”お試し”でアルトを歌ってくれました。アルトのみなさん、Sさんのアルト確定のために、あの手この手で絡めまくりましょう。(ソプラノさん、ごめんね。)
 次回の練習ですが、会場の都合で再来週になります。12月18日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。今年の練習もあと2回となりました。
 上にも書きましたが、「春」と「心の瞳」の音取りをします。お家練習、頑張ろう❣
 
2021年11月27日(土)
~「水のいのち」合同練習②~
 明日は二年ぶりの合唱祭です。6月に実施予定だったものがコロナ禍のために延期されてしまったのですが、とにもかくにも行われることになって本当に良かったです。でも、練習したくてもできない状況の合唱団も多く、その結果、参加団体がいつもよりかなり少ないとのことでした。
 今回私たちは、ウイステリア・コールさんとの合同演奏という形で参加するわけですが、ステージに立てない他団体の分まで精一杯演奏したいと思います。そして、客席のみなさんとともに、音楽・合唱の楽しさ、素晴らしさを味わえたらなあと、切に願っています。
 さて、今日は二回目の合同練習、そして、本番前最後の練習でした。
 細かい注意点はみんな分かっている(はず!)と思うので、大まかなところだけ確認しておきます。
5.海よ―強弱のメリハリを意識すること。特にmfmp の違いを出しましょう。常にmf のような演奏になりがちです。また、p は単に弱弱しい音なのではなく、ぴんと張り詰めたような緊張感のある音だと理解しましょう。そうすれば、もっとエネルギーを感じさせる発語になるはずです。音のイメージ、言葉のイメージをしっかり持って歌いましょう。最後の「おおー」はグランシアタの奥の奥まで声を飛ばしましょうね。
3.川―p.19からの八分の六拍子は、川の苦悩を表しているかのような重くのたうつ流れです。平べったい声にならないよう、深く充実した響きをつなげましょう。また、低音部もあきらめずに丁寧に歌うことが大切です。パートで受け渡していくところは、一筋の糸のようにつながっていくイメージを持つこと。
 やはり、音・言葉のイメージが大切だ、ということですね。特にこの曲では、「こがれる」という言葉がキーワードとなって何回も登場しています。発語にはひと際注意しましょう。
1.雨―前回も後藤先生に指摘されましたが、フレーズの始まりから終わりまでの音が、単なる音の羅列になってしまってはいけません。そこには言葉や音型から来る揺らぎがあります。それをしっかりと表現しましょう。特に新しいフレーズに入るときのエネルギーが足りない、とのことです。注意されるとさっと変わる、ということは、できるのにやってない、前もっての注意や準備ができていない、つまりは「なーんも考えないまんま歌い出している」ということになりますよね。頭は”使ってなんぼ”です。ほら、意識したらできました!
2.水たまり―冒頭の八分音符を跳ねないようにしましょう。「薄い紙一枚でつながっている感じ」(by後藤)とのこと。また、他パートをよく聴いて、音程やリズムや響きを合わせていきましょう。言葉のイメージを大切にするのは言うまでもありません。
 お二人の先生に指摘されたことは共通しています。音にしても言葉にしても、しっかりとイメージを持って歌いましょう、ということです。その意識があれば、準備不足の油断した歌い方にはならないはずですね。
 ぜひ明日は、みなさんの心が一つになった『水のいのち』の演奏をグランシアタに響かせましょう!
 集合は11時、時間厳守でお願いします。
 次回の練習は12月3日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。新曲の練習が始まります。楽譜をお忘れなく。
 
2021年11月20日(土)
♦ 特訓

 今日は三宮さんによる「水のいのち」特別補講の日です。練習が不足していると思われる2.水たまり5.海を見てもらいました。                                                     2. 水たまり                                                      出だし(「だちの~」)は油断禁物。注意を怠ると遅れてしまいます。気持ちをそろえて「わ」の響きのタイミングを合わせましょう。p.13「わたーしたちのふかーさ~」は、重々しいイメージで歌います。平べったい声にならないようにしましょう。だからといって遅くなるのではありません。スピード感を持って発語します。言葉が前に前に行く感じです。さて「わたしたち」に似ている「泥の深さ」ってどんなんでしょう。イメージしてますか?「まどいー」は最後までf を維持します。                                                    p.14のAndanteからは、曲の雰囲気が変わります。男声、厚みのあるハーモニーで聴かせましょう。「そらーにむかーう」から4声が揃って、男声の雰囲気を引き継ぎます。「ない」の「か」は、子音をしっかり発音して緊張感を出しましょう。                                                    「あのーみずたまりの」からの女声、勝手に急がないこと。雰囲気は変わりますが、テンポの変化はありません。39小節「かー」に入った時は、まだf です。その後、decresc.を効かせます。                    p.16TempoⅠからは、青く高い空をしっかりイメージして歌いましょう。最後の「ここ」は、テヌート気味に歌いますが、発語が遅くなってはいけません。特に「ろ」r音が遅くならないように注意しましょう。                                                    5.海よ                                                  cresc.decresc.を意図的にもっと丁寧に表現しましょう。                            p.40低声から始まる「あこやがいは」のリレーはmf mpへと移っていきます。                 p.42「おーおーうみーよー」はff です。音を探りながら入るのではなく、初めから和音の音程をきっちり決めましょう。ずり上がったりずり下がったりしないよう、音のイメージをしっかり持つこと。そして「よー」に入ってからdecresc.します。                                                    p.45「のぼーれのぼーりゆけー」からは、讃美歌のイメージと何度も言われています。和音にはまった美しい音の動き、水が空へ上っていく軽やかな響きが必要ですね。水を天まで運びましょう。最後に合唱祭で演奏する4曲を通して歌い、本日の練習は終了です。                         

次回の練習は11月27日(土)19:00~(オアシス大練習室)、ウイステリアさんとの二回目の合同練習です。そして翌日、合唱祭本番を迎えます。コロナ禍のさなか、苦労して練習してきた「水のいのち」を合同演奏で披露します。歌える喜びをかみしめながら、聴衆のみなさんとともに音楽の素晴らしさを味わいたいですね。

〔追記〕さて、先週の練習日記でお知らせしたように、本日、全日本合唱コンクール全国大会「大学ユースの部」および「室内合唱の部」が行われました。そして「室内合唱の部」で新見先生率いるマトリカリアコールさんが、なんと初出場で銀賞を受賞しました!素晴らしい!!                                      筆者もライブ配信で演奏を聴きました(まるで保護者のようにドキドキしてました)が、課題曲の端正なロッシーニが胸に染みわたり、自由曲の「ゆめみる」は圧巻の迫力で胸に突き刺さりました。若々しい伸びやかな声が会場を魅了していたと思います。本当におめでとうございます❣                                      私たちも合唱祭頑張らないとね!

2021年11月13日(土)
❤ 団内発表会終了しました
 お疲れさまでした。団内発表会、無事終了しました。あっという間の1時間半でしたね。
 練習期間の長いもので約二年、短くても一年間かけて練習したものが、たった一回の本番に集約されて終わる、良くも悪くも一回きりの本番を味わおう、今の自分たちの精一杯を歌って練習した曲たちにサヨナラしよう、という目的は、一応果たせたのではないでしょうか。コロナに翻弄された私たちとともに歩んでくれた曲たちでした。これでお別れかと思うと、感慨深いものがあります。今さらですが、できることなら音の泉ホールで歌ってあげたかったなあ…。コロナなんて大嫌いだー!
 でも、曲がりなりにも演奏会のプログラムを実現できたことは、昨年と今年の活動に一旦区切りをつけ、来年へ向けて歩み出すきっかけになったように思います。今まで頑張ってきたことが次への一歩につながるのは間違いありません。
 さらに、思いがけないいいことがありました。宮本先生はじめ、しばらくお休みをされている方、団を離れられた方、計4人もの方に演奏を聴いていただくことができました。いくら団内の発表会(しかも仕上がりに自信がない状態)とはいえ、誰にも聴いてもらえなかったら、それはそれで寂しかったと思います。わざわざ足を運んでいただき、また感想まで聞かせていただきまして、本当にありがとうございました。
 それから、いつも熱い指導をしてくださる先生方にも感謝です。新見先生、今日の指揮もバリバリ本気でした。小町先生、徳久先生、大変な伴奏を担ってくださいました。宮本先生、心のこもったお言葉をいただきました。本当にありがとうございます。引き続き、これからもよろしくよろしくお願いします。
 宮本先生のお言葉にもありましたが、それぞれいろんな事情がある中、この場に集い、合唱を音楽をともに楽しみ味わうことのできる私たちは、本当に幸せ者です。(書きながら熱いものがこみ上げてきました。歳のせいか涙腺も緩む…。)
 さて、ちょっと現実的な話に戻って、演奏については今後に向けての課題がますますはっきりしてきましたね。それは「幅広い音程と豊かな(自由な?)リズム」(by新見)の改善、です。先週思わせぶりに書いた”ライブ配信”はどうやらなかったようですが、新見先生がきっちり録画されていました。機械は非情なので見る(聴く)のが怖い…。演奏を振り返ると、音程もリズムもヤバいところが多々ありました。
 宮本先生言われるところの「心のハーモニー」には、ある程度の自負があります。だから、次は更なる高みを目指そうではありませんか。いつも言われます。「私たちには伸びしろしかない!」(by新見)。まさにその通り。人間妥協したら、進歩は望めません。「みえてくるみえない世界」の追求、これが私たちの永遠のテーマなのですから。
 次の目標は、11月28日(日)の合唱祭です。実質、これが今年唯一のステージです。名曲「水のいのち」の世界観をどう表現するか、ウイステリア・コールのみなさんとともに飽くなき追求をしていきましょう。
 次回の練習は、11月20日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。合唱祭までもうひと踏ん張り頑張ろうね!
〔追記〕11月20日(土)は、以前私たちの前で若々しいエネルギッシュな演奏を披露してくださった、新見先生が主宰されるマトリカリアコールさんが、全日本合唱コンクール全国大会(於:岡山)に九州代表として初出場される日でもあります。どうぞ、いかんなくその力を発揮されますよう、大分中央合唱団も全力で応援してますよー。頑張れー!!
 
2021年11月6日(土)
♦ 来週は発表会
 今週二回目の練習です。本日は、今年の大半の曲を歌い納める団内発表会に向けての、最後の練習日でした。
 心地よい緊張感のもとで行われた、先日の合同練習の余韻がまだ漂っているかのようで、なかなかに充実した練習ができたと思います。この、程よい緊張感・確かな集中力が、これをきっかけに今後も続いてほしいです。指揮を見ないことに定評のあるア〇トさんが、今日も指揮を見ている!(いやあ、この書き方は相当嫌味ですが、自分のパートなものでちょっと厳しく書いてみました。)つまり、やろうと思えばできるということね。
 プログラム順に練習していきました。(順番は10月23日の練習日記参照のこと)「水のいのち」以外の曲とは、来週でさよならします。そう思うと、何やら感慨深いものが…。
 なかなか深い発声ができなかったオペラの合唱曲。少しはマシになったでしょうか。
 「唱歌の四季」は組曲ととらえて歌っているかな。夕焼小焼の最後の音程は、やっぱり正しい方がいいらしいよ。
 リズムに苦労しまくったNコンの課題曲。今思うと、「虹」を一番練習したかも。そのかいあってか、随分それっぽくなってきました。心は中高生でいこう。
 「水のいのち」は合唱祭で歌うので、もう少し練習が続きます。でも、来週はウイステリアさんはいません。中央の単独演奏です。果たして、先日のような気合の入った演奏ができるか?
 団内発表会は11月13日(土)19:00~コンパルホール300会議室にて行います。現在練習をお休みしている団員のみなさん、よかったら聴きにきませんか?
 歌い手のみなさんは、これまで真摯に向き合ってきた曲への思いをかみしめながら、仕上げの演奏頑張りましょうね。
 新見「ここまで練習して誰も聴く人がいないのはもったいないなあ。曲によってはいい(仕上がりの)ものもあるので、ライブ配信しませんか?」
 へっ?なんですと?
 どうなる、団内発表会!―次週へ続く。
 
2021年11月3日(水)
~「水のいのち」合同練習①~
 今日は、ウイステリア・コールさんとの合同練習一回目でした。充実してました!練習後の疲れが何やら心地よい感じ。合唱祭に向けての合同練習が二回しかないからか、実力あるウイステリアさんと一緒に練習する緊張感からか、中央合唱団員の集中力がいつもと違うような?だって、指揮をよく見てるし…。(これはこれで、問題なのですが。いつもはどれだけ自由なの?って突っ込まれそう。)
 1、雨2、水たまりはウイステリアの後藤先生、3、川5、海よは新見先生に指揮していただくことになりました。何たって後藤先生の指揮は新鮮です。それで集中力も違ったのかな。(でも、普段の練習でも集中しようね。だって、週一回しかない練習ですから。)
 以下、各曲の注意点をまとめておきます。
1、雨―基本はpp の世界です。その中でcresc.dim. に対する共通理解をもって歌いたい。さらには、歌詞から来る揺らぎ、音型から来る揺らぎに寄り添い、もっと音楽に乗って歌ってほしい、とのことでした。
 出だしの女声、「ふりーしきれ」の「」E♭音の響きをそろえましょう。次に来る「りー」の音を想像して歌い出すこと。p.4の「たちーすくむ」のところなど、歌詞・音型から自然に楽譜の指示通りcresc.できますますね。続く「ものー」では、二つ目の「」は助詞でもあり、また、既にdecresc.に入っているので、大きくなりすぎないように注意します。p.6「ゆるしあえーー」の「ぬ」も、語尾の助動詞でありdecresc. に入っているので、同様の注意が必要です。
 p.5、3小節目からのバスのハミングは全体を支える音なので、pp ながらもちゃんと聞こえる音量で歌いましょう。p.6テノール「ふりーしきれあめーよー」は、ピアノをもっと聴いてそれに乗る感じで力まず軽く歌います。p.7男声「かれーたいどー」は、音型に寄り添いもっとcresc. を効かせましょう。「なおー」は、全パート言い換える感じで強く押し出します。
 続くp.8の「ふみたえるねにー」は、周りをよく聴いてpoco rit. 感を共有しましょう。そして、フェルマータの後の休符でも音楽を止めないように意識して、次の「ふりーしきれ」につなげます。a tempo は、「りー」からです。
 最後は、終わりから2小節のところで、ピアノ伴奏が和音のアルペジオに入るのを聴いてスッと切ります。
2、水たまりriten. (いきなりゆっくり)とrit. (だんだんゆっくり)の違いを歌い分けましょう。
 p.12「ただ」はユニゾンですが、音程が悪いです。しっかり音のイメージを持って合わせましょう。「どーこにでも」はCの和音をばっちり合わせたいです。ここも音のイメージをしっかり持つこと。p.13「わたーしたちーの」は、その前のppp からf へ転換します。ユニゾンですので全パートいい響き・音程で合わせましょう。その後に繰り返される「ふか」「こと」は、フレーズの終わりに来ていることもあり、語尾の「a」音がいい加減な浅い音になりやすいです。最後までいい響きを維持すること。
 p.14の男声「が」の入りは八分音符です。長さをきちんと取りましょう。p.15女声「あのーみずたまりの」からは、言葉に寄り添ってレガートで歌うものの、リズムが滑って曖昧にならないよう注意すること。
 p.16「けれどもいちずな」は、初めから緊張感を持って言葉をはっきりしゃべります。続く「いのち」は大切な言葉です。あせらずにしっかり発語しましょう。
  Tempo Ⅰからは、空の青さ、高さを想像して歌いましょう。p.17終わりのrit. は、最後の「ちいさなこころ」という大切な言葉を導くためのものです。そこへ向かってテンポ感を共有します。
5、海よcresc. のエネルギーが足りません。どうcresc.していくのかという意識をそれぞれがしっかり持ちましょう。
 p.37「よみがえーるー」は、前のcresc.から急にpp に移りますが、弱々しいのではなくミステリアスなp にしてください。p.38「かぞえつづーけるー」は、pp ですが最後まで音のエネルギーを失わないこと。男声、音程が上がりにくいです。要注意。続く「うみーのー」はスピード感を持って子音を発音しましょう。次の「くらげはー」からは、間延びしやすいところです。指揮に注意してテンポ感を共有しましょう。「うみーぼたるー」の「みー」の和音を決めたい。前の「う」の響きをそのままつなげる感じで歌いましょう。
 p.42上段「おーおー」は高音ですが、身体をしっかり開いていい音を出し、そのまま響きを維持して歌いましょう。「モーターを回し続ける感じ」(by新見)とのこと。下段からのアルト「おーおー」は、ひたすら感動し続けます。あとの3パートは、「おとーもなくー」までを1小節のつもりで、大きくおおらかに歌いましょう。バスは、テノールとのバランスをとるべく、どっしりとなり過ぎないように注意すること。
 p.45のpp からは、前へ前へ進む感じです。空へ上りゆく水をイメージして軽やかに歌いましょう。
3.川―深い大きな川のイメージです。ちょろちょろと流れる小川にならないよう注意しましょう。
 p.19 Andante mosso からは、どんどん流れて行く音楽に抵抗するように、語頭をテヌート気味にしてはっきり発語します。重心を下げてどっしりとした響きの声で歌いましょう。語頭が八分音符になっているので、響きがすっぽ抜けないように注意します。特に、ユニゾンの音はしっかりそろえてエネルギーを増幅させましょう。
 p.23「したーへしたーへとー」からは、音がどんどん下降していきます。聞こえにくいところですが、音が潜り込まないような意識が必要です。
 p.27からは「かわーのこがーれをこがれいきるものー」のフレーズがが繰り返されます。最後の「こがれいきるものー」は自分へ向かって歌いましょう。
 さて、一回目のウイステリアのみなさんとの合同練習は、とってもいい緊張感の中で終わりましたね。合唱祭のステージはきっといいものになる。そんな予感がします。コロナ禍という思いがけない事態に陥っても音楽を忘れず、歌い続けることの喜びを追求してきた私たちです。その自負を持って、精一杯歌いたいですね。そのためには合同練習だけでなく、通常練習も貴重な時間であることを肝に銘じて、しっかりと練習に取り組みたいと改めて思いました。
 次回の通常練習は11月6日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。気合を入れ直して頑張るぞー!
 
2021年10月30日(土)
❤ きみ歌えよ
 本日は、諸般の事情により、簡易版にて失礼します。
 標題は、今日の団長の「もっと声を出して、自由に歌いましょうよ!」という言葉から連想して浮かんだものです。団長の言いたかったこととはちょっと違うような気もするけど、この際気にしません。
 
きみ歌えよ 谷川俊太郎
きみ歌えよ 
哀しいこと つらいこと
ひとりで歌えよ
あのひとの名を大声で
歌えば 歌えば 歌えば ああ
うその涙は出てこない
 
 第一連だけ紹介しましたが、この後、「バカも卑怯もまるだしで歌えば」ベートーヴェンとも友達になれるし、「こわれたギター抱きしめて歌えば」だれかがいつか耳を澄ましてくれる、と続きます。う~ん、いい詩だなあ…。
 ―そう、バカ丸出しでいいから、思う存分に歌えばいいんだ。「上手く歌わないと」なんて思うから、自信がなくて遠慮しちゃうんだ。それに、大分中央合唱団には歌の好きな仲間がいるから、ひとりで歌わなくてもいい。みんなでバカ丸出しで歌えばいいんだ!―と、勝手にこじつけて解釈しました。
 それと、今日は、福岡県在住ながら当団”公認団員”(ご本人は”非公認キャラ”と言っていますが、立派に公認です)であるTさんが、練習に参加してくださいました。ひょっとしたら年末まで練習に参加できるかも、とのこと。当然、合唱祭も参加だな。
 合唱祭といえば、次回の練習は11月3日(水・祝)19:00~(コンパルホール300会議室)、合唱祭に向けてウイステリアさんとの一回目の合同練習を行います。祝日でもありますので、みなさん早めに来て会場準備をお願いします。
 
2021年10月23日(土)
楽しくのびのびと歌いましょう
 「『健康な合唱』とはどういうものでしょう?」― 今日の練習時に新見先生が言われました。
 答えは、一人一人が「私はこう歌う!」という意志を持ってのびのびと歌っている合唱、とのこと。
 「これでいいのかな?」と不安そうにびくびく歌っているような合唱は、まったくもって不健康、ということになりますね。そうだった。大分中央合唱団のコンセプトは、「音楽を通して人生を楽しむ」だったはず。楽しく歌わずして何とする!多少の失敗は気にせず、のびのびと歌いましょう。
 ん?でも、「多少の失敗」ってどの程度なの?音程やリズムがグダグダで、みんなが好き勝手に歌ってバラバラでもいいの?いや、やっぱり嫌だ。そんなの苦痛なだけで、全然楽しくない。そうか、楽しくのびのびと歌えるということは、基本的な譜読みがちゃんとできていることが大前提なんだ。音楽・合唱として成り立っていて初めて実現することなんだ。だから、練習してるわけだよね。歌う側も聴く側も納得する域に達するように。そうでないと、「こう歌う!」という意志も生まれるはずないし。― と思う筆者でした。
 つまりみなさん、「これでいいのかな?」と不安なうちは練習が足りていないということなのです。さらに頑張りましょう。とはいうものの、今年練習した大半の曲とは11月13日(土)の団内発表会でサヨナラします。もう時間があまりありません。精一杯曲と向き合っていきましょうね。
 今日は駆け足で全曲練習しました。主な注意点は以下の通り。
☆オペラの合唱曲
「行け、想いよ、黄金の翼に乗って」―「アカペラこそ、しっかり声を鳴らして外へ出す!」(by新見)。
「復活祭の合唱」―フレーズの流れを作ること。長い音符に捕まってしまって、音の響きや広がりがなくなることのないように。「Va」は、「行け!」ということです。
☆『唱歌の四季』
 5曲通して歌うことで全体の流れが分かり、流れや盛り上がりも理解できます。組曲ととらえて歌ってみましょう。
☆Nコン課題曲
「落葉松」―オブリガートが際立って、主旋律が埋もれてしまうところがあります。それを改善するには、子音を立てて言葉をあきらめずに歌うこと。
「ひとつの朝」―「h」音や母音が語頭の時は、言葉が分かりづらいです。よりはっきり発音しましょう。一つのフレーズの中に休符があると、そこで音が沈んでしまう傾向があります。休符があろうとなかろうと音楽はつながっています。
「虹」―リズムをしっかり感じて歌いましょう。勇気をもってcresc.すること。その先に大切な言葉があります。
「僕が守る」―冒頭の無伴奏部分は、静かにうねるような感じで歌います。曲が盛り上がってf になると、音がばらけてしまいます。響きを集中させるように意識しましょう。F部分初めのアルトは主旋律です。伸びやかに美しく歌いましょう。
☆「水のいのち」
―終始レガートで流れ続ける曲です。言葉が埋もれないよう、発語のタイミングをそろえましょう。長い音符で勢いがなくならないこと。フレーズの最後まで響きを保つこと。
水たまり―冒頭の入りが遅くなりがち。「わ」の準備が遅いし「だ」へ移るのも遅い。意識して発語の準備を早くしましょう。指揮を見るのは当然のことです。フレーズの流れをイメージして、言葉、特に語頭をしっかりと出すこと。
―やはり歌い出しの準備が遅いです。p.19からもf が続きますが、「歌い出してからネジを巻いても遅い!」(by新見)とのこと。また、八分の六拍子で言葉が緩みやすいところです。はっきりしゃべりましょう。さらには、川の流れに必死に逆らっているかのようなピアノと、流れのままに下へ行くしかない合唱との対比がおもしろい部分でもあります。それを味わう余裕があるといいですね。Risolutoでの「ないか」「なにか」は、決然と言い切ります。
海よ―p.45からの讃美歌部分は、ひたすら軽やかに、水が空高く上っていくイメージで歌います。
 次回の練習は、10月30日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 この日と翌31日(日)には、第74回全日本合唱コンクール全国大会(中学校・高等学校部門)がiichiko総合文化センターグランシアタで開催されますね。参加団体のみなさんが悔いのない演奏をされるよう祈っています。大分中央合唱団からも、運営スタッフとしてお手伝いします。
 
2021年10月16日(土)
♦ 合同演奏します
 残暑(10月半ばでも”残暑”というのか?)がいつまでも続いていましたが、この雨を境に急に寒くなるそうです。(夏から秋を通り越して、一気に冬になったりしたら嫌だー。)体調を崩さないように気を付けないと。
 ところで、延期されていた県の合唱祭が11月28日(日)に開催されることは以前にも書きましたが、なんとそこでウイステリア・コールさんと合同演奏することが決まりました。『水のいのち』から数曲演奏する予定です。
 11月13日(土)には今年の仕上げの団内発表会をすることになっているし、その二週間後には合唱祭で合同演奏をするわけだし、にわかに慌ただしくなってきました。でも、この「大変だ。頑張って練習しなくっちゃ!」という感じが、何やら懐かしくて嬉しいですね。この感じを待っていました。特に、合唱祭では久し振りに人前で演奏するのですから、できるだけよいステージにしたいです。練習時間は十分には取れないかもしれませんが、いい演奏をみなさんにお聞かせできるように頑張りたいと思います。
 さて、本日の指揮者は三宮さんです。前半はNコンの課題曲、後半は『水のいのち』を練習しました。
☆「落葉松」
 最初のユニゾンでの声の方向性をそろえたいです。母音が変わっても子音が挟まっても、いい響きが途切れないようにしたいです。「からまつのー」の「ら」でA音にきちんと上がり、そのA音に乗って、「まつのー」とつなげましょう。響かせる場所を高く取るように意識します。レガートの中でも言葉が明確になるよう、語頭の言い換えに留意すること。
 それと、好き勝手なテンポで歌わないことも大切です。歌っているうちについ気持ちよく(?)なるのか、楽譜に表示がないのに勝手にrit.していることがあります。独唱ではないので、指揮者をよく見てみんなでテンポ感を共有しましょう。
☆「一つの朝」
 やっと曲に慣れてきた感じです。ぎこちなさがずいぶん取れました。でも、入りが準備不足だったりリズムが甘かったりします。男声は揃うとホントにいい声でカッコいいのですが、まだなかなか揃いません。この曲もあと一か月で歌い納めですよー。頑張ろうね。
☆「虹」
 ここに来て曲の良さがかなり表現できるようになってきました。この曲には音取りの段階から泣かされっぱなしでしたからねえ。でも、「もっとしゃべって!」との指示がありました。「リズム・テンポに乗せた、よく聞こえるしゃべりがほしい。」とのことです。そのためには、速いリズムであっても確かな響きのある声が必要です。常に、ぶら下がらない響きのイメージを持って歌いましょう。
☆「僕が守る」
 ”これぞコンクール課題曲”という感じの、いろんな要素が詰まった難曲です。でも、とてもきれいな曲です。これを難曲と感じさせずに美しく歌いたい!あと数回の練習でどこまでもっていけるか、頑張るのみですね。
☆『水のいのち』
1.雨―ゆったりしたテンポですが、終始程よい緊張感を持って歌いたいです。フレーズの終わりにくると、響きまで失速しがちです。それでは音程も下がってしまいます。フレーズは収まっても、響きは保ち続けること。「立ちすくむものの上に」「横たわるものの上に」「許しあうものの上に」「許しあえぬものの上に」恵みの雨が等しく、絶え間なく降り続いているイメージです。
 パートソロから4声の合唱に移るところは、他のパートをよく聴きながら、言い直す感じで揃って入りましょう。
2.水たまり―歌い手の勝手なテンポ感で間延びしやすい曲です。入りも要注意。基本は、(当たり前ですが)楽譜通りの指示で歌うこと。そして、指揮者をしっかり見て合わせること。
3.川―勢いで歌ってしまって、音程が「あれれ?」というところが結構あります。まずは正しい音程、それから曲想の表現ですね。言葉をしっかりしゃべりましょう。中でも「こがれる」などのキーワードは、より注意が必要です。
5.海よ―以前、新見先生が、p.45のppからは「讃美歌のイメージ」だとおっしゃっていました。水がどんどん空へ上っていくように、軽やかに美しく歌いたいです。そして最後は、空へスーッと消えていくように昇天します。
 海の底から空のかなたへ上っていく水。深海の水深は約1万メートル、雲の高さが高層のもので約1万3千メートルです。そう考えると、水の移動距離は2万メートルを優に超えることになります。さあみなさん、水と一緒に空へ上っていきましょう!
 次回の練習は10月23日19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2021年10月9日(土)
~「水のいのち」・他~
 宮本先生にいつものように声を整えていただいた後、新見先生より合唱の基礎練習をしていただきました。同じ和音の中でスムーズに音を移行させて、音程正しく、ハーモニーを崩さずに美しく響かせる練習です。
 思えば、こういった基礎練習は、週一回の限られた練習時間の中ではなかなかできていなかった部分でもあります。でも、実はとっても大切なことです。基礎工事がしっかりしていないと、いくらその上にカッコいい家を建てようとしてもすぐに壊れてしまいますよね。これからも基礎練習をしっかりやって、合唱の実力が上がるようにしていきたいものです。
 目標:当たり前のことが、常に当たり前にできること。目指せ、百発百中!
 私たちには”伸びしろ”しかない!(と、いつも先生に励まされています。)
☆「水のいのち」
1.雨―強弱が行き当たりばったりにならないよう注意しましょう。例えば、cresc.の先がどうなるのかイメージして歌えていますか?変化のあるところは、息が変わります。曲(音楽)の流れを理解して歌いましょう。
出だしの女声、「ふりー」の部分では音を立てるように意識し、三度の和音をしっとりと響かせましょう。その響きのままフレーズをつなげます。アルト、「またーよこーたわーる」のところは、跳躍の準備が足りないと音が上がり切れません。「ものーのーうえーにー」の部分も、音を高めに取るよう意識しましょう。
バス、「わけーへだーてなーくー」は、音の上の方で響かせたい。また、音が変わっても声の出し方や響きが変わらないようにしたい。「音の出所を同じにしてほしい」ということでした。常に"gentleman"な歌い方を目指しましょう。
2.水たまり―歌っていて、各自のテンポ感がバラバラな印象でした。自分の歌いやすいテンポ、もしくは、かつて歌ったときのテンポに持っていこうとするような感じです。こういう時こそ、指揮をしっかり見て息遣いを合わせて歌いたいですね。勝手にrit.することのないようにしましょう。
高野喜久雄さんの詩は、かなり象徴的です。自然界の中を巡っていく水は、全ての命を育む存在です。そして、人間も水に育まれるものの一つであり、また水そのものが人間に似ている、と詩人は言っています。この歌の中にある詩人の気付きを、歌い手も同様に感じることができたら、もっと深みのある表現になると思うのです。でも、それが独りよがりになってはいけませんね。だから指揮を見るし、周囲の音を聴くのだと思います。
3.川―「子音を立てて立体的な音にしてほしい」「大きなフレーズを歌いきる体力を持っていてほしい」とのことです。八分の六拍子では、八分音符の音節を丁寧に発音しないと言葉が流れてしまいます。それが語頭であればなおさらですね。言葉を大切に歌いましょう。
4.海よ―終曲に相応しい大きな曲想を持っています。命の源である海を形作っている水に想いを馳せ、生き物たちをを想像しつつ歌いたいですね。最後は空へ上っていく水のイメージを持って、美しい和音を響かせて歌いあげましょう。水は空へ吸い込まれるように消えていくのです。
☆「虹」―最後まで失速しないで歌いたい。8ビートのリズムを忘れることなく、その上で言葉をしゃべる感じです。歌詞が聴く人にしっかり届くように歌いましょう。
 次回の練習は10月16日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。新型コロナウイルスの感染状況が好転しても、感染対策を怠ってはいけませんよ。私たちには新たな目標がありますからね。
 
2021年10月1日(金)
❤ 練習再開
 団員のみなさま、一か月半のご無沙汰でした!ようやく練習再開です。金曜日なのでどれくらい集まるか心配でしたが、約20人のみなさんと再会することができました。みなさんお変わりないようで、よかったです。
 ただ、今回の練習中止・演奏会中止のダメージはやはり大きく、私たちの意欲や願いを打ち砕いたコロナウイルス感染拡大の状況を恨めしく思い、練習再開を待つ間心が折れそうになったのも事実です。
 でも、今日分かったことは、やっぱりみんなと歌うのは文句なく楽しいということ。そして、音楽はどんな状況下でも、紛れもなくそこに存在しているということ。何よりも、私たちにはともに歌う仲間がいるということ。こうやって練習が再開できたのですから、前進あるのみ。新たな目標に向かって進んでいきましょう。
 まず、一つ目。今年の活動に一応の区切りをつけるべく、参加者を団員に限定した発表会を行うことになりました。演奏会をする予定だった11月13日(土)、通常練習の時間帯に演奏会プログラムを全曲(予定)歌います。本来ならば本格的な練習に入っていた期間をずっと休んでいたので、どの程度の演奏ができるか甚だ不安ではありますが、今できる精一杯の演奏をして今年の曲たちから卒業したいと考えています。(※一部、来年の演奏会に持ち越す曲もあります。)コロナ禍でなかなか練習に参加できなかったという方も、来られる状況であればぜひ聴きに来てくださいね。
 二つ目。11月28日(日)の合唱祭に参加します。曲目はまだ確定していませんが、今年練習した曲の中から2曲ほど演奏する予定です。2021年唯一のステージになりそうですので、良い締めくくりができるよう頑張りたいですね。
 三つ目。2022年の演奏会の期日が決まりました。10月23日(日)です。現在選曲中、請うご期待。来年はきっと演奏会ができる!
 さて、今日の練習ですが、とにかく声をしっかり出すことが目標でした。心配したほどには曲を忘れていなかったのですが、何度も「元気がないですね。」と指摘されました。うーん、思うように声が出なかったからかなあ。
 とりあえずは、間違いを恐れず(周りの迷惑なんて考えずに)しっかり歌ってみましょう!顔を上げて声を遠くへ飛ばす意識、身体を使って声を出す意識を持って歌うこと。(今日の会場には前面に鏡がありましたが、それを見ていたら、歌うときに顔が上がっていない人が結構いることに気付きました。恥ずかしがり屋さんが多いのかな?いや、そんなことはないはず。)声が聞こえないと指揮者はどうすることもできませんからね。
 「一人一人のエネルギーがもっと欲しい!」(by 新見)
 次回の練習は、10月9日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 もう練習中止の事態には陥りたくありません。コロナ対策も引き続き頑張りましょう。
 
2021年9月25日(土)
中秋の名月
 祝”練習再開”!良かったー。10月から練習を再開することになりました。大分県の新型コロナウイルス感染状況が、ようやくステージ2に下がりましたね。団員のみなさん、お待たせしました。10月1日(金)練習再開ですよー。
 というわけで、”練習のない練習日記”も最終回を迎えました。(やったー、拍手!いや、最終回でないと困る。もう、書くことないぞー。)
 最終回の話題は、格調高く「中秋の名月」です。
 今週の火曜日9月21日は「中秋の名月」でしたね。ご覧になった方も多かったと思います。月曜日の月もきれいでしたよねえ。天気予報では「火曜日は雨が降るかも」ということだった(実際、深夜には降雨があった)ので、せめて月曜日のお月さまをちゃんと見ておこうと眺めていたのですが、無事に翌日の「中秋の名月」も楽しむことができました。
 我が家には二階に、ベランダというにはおこがましいほどの、ちょっとした物干しスペースがあるのですが、当日そこでお月見をしようと着々と準備をしておりました。小さな机と椅子を置き、月見団子ならぬ月見大福(「雪見大福」ではありません。近くのコンビニに行ったら、お団子は売り切れていて大福しかなかった)とコーヒーを用意し、月が屋根の上へ出てくるのを今や遅しと待っていました。―と書くと、いかにも月を待ちわびているようですが、心はすっかり大福のとりこになっていました。コーヒーが冷めないうちに大福食べなくっちゃね、と気もそぞろ。・・・もはや、お月見どころではないような。
 とそこへ、一通のメールが来ました。それはアルトのTさんから送られたものでした。開いてみると、きれいな満月の写真とともに「中秋の名月を見ながら『秋の月』を歌う」と書かれていました。何と風流なことでしょう!うかつにもすっかり忘れていましたよ。一昨年の演奏会で瀧廉太郎の「月」を歌ったことを。(※「秋の月」とは、山田耕筰が瀧廉太郎の「月」〔混声四部合唱・無伴奏〕にピアノ伴奏を付けて独唱用に編曲したものを指す場合が多いようです。)
 Tさんは、風流の心を忘れず、歌を忘れずに月をめでている…。これこそ「お月見」のあるべき姿ではなかろうか!
 そこで、慌ててコーヒーを飲み大福を食べ終えた(やっぱりこれは外せない)筆者は、Tさんに習うべく、「月」を口ずさみつつ「中秋の名月」の登場を待つのでありました。そういえば、アルトは「あゝなくむしもー」のところ、苦労したなあ。顔を出したお月さまは、もちろん、きれいな名月でありました。
 うん、今年のお月見は格調高かった!
 
 ひかりはいつも かはらぬものを
 ことさらあきの 月のかげは
 などか人に ものを思はする
 などかひとに ものを思はする
 あゝなくむしも おなじこゝろか
 あゝなく虫も おなじこゝろか
 こゑのかなしき
(「月」作歌:瀧廉太郎 / 組歌「四季」より 作曲:瀧廉太郎)
 
〈余談〉
「月」の歌詞を書いていて気付いたのですが、「人」「ひと」、「むし」「虫」と、同じ単語に二通りの表記があるんですよね。これって、何か意味があるのかな、それとも廉太郎の気まぐれ?あるいは、楽譜書いた人の原稿がこうだったから?
 なぜなのか、とても気になる。誰かご存知の方がいらっしゃったら教えてください。
 
 次回の練習は(やっと、こう書けます!)、10月1日(金)19:00~(オアシス大練習室)です。場所がいつもとは違うのでご注意ください。
 一週間で感染状況が悪い方にぶり返すことのないよう、祈るような気持ちです。今一度気を引き締めて、感染対策に努めましょうね。
 早くみなさんの元気なお顔を見たいです。では、来週金曜日にオアシス大練習室でお会いしましょう!
 
2021年9月18日(土)
♦ 台風一過?
 日記の日付は9月18日土曜日ですが、これを書いているのはまだ金曜日の夜です。ただいま台風14号が大分県に最接近しています。時折大きな風の音がしていますが、雨量はそこまで多くなさそうです。このまま大した被害がなく過ぎ去ってほしいものです。予報を見ると、明日土曜日の午前中まで雨は残りますが、午後には晴れそうです。無事”台風一過”の晴天になることを期待しましょう。
 さて、「演奏会中止」の連絡が届いてから10日ほど経ちましたが、団員のみなさんはいかがお過ごしでしょうか。気持ちの切り替えが難しいこととは思いますが、私たちには仲間がいます。音楽を愛し合唱を愛する仲間がいます。どんな状況であろうとも、そこは揺るぎません。だから、これからも一緒に前を向いて歩いて行ける、と強く思うのです。
 と言いつつも、”練習のない練習日記”のネタの方は、枯渇寸前…。これだけは、誰に頼るわけにもいかず、正直、頭を抱えている次第。本日は「我が家ネタ」ですみませんが、ご容赦ください。
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〔I家の猫たちヒメとモモの会話〕
ヒメ「最近、シモベ1は夜もずっと家にいるわねえ。どうしたのかしら。そういえば、去年の春ごろもずっと家にいたわねえ。」
モモ「うん、とうとう外でやることなくなったのかな。ま、アタシたちのお世話さえちゃんとしてくれればいいから、問題ないけどね。」
ヒメ「でも昼間、変な声でウタとやらの練習をやってるのは相変わらずよねえ。一時期は聴くに堪えなくて逃げ出していたけど、なんかあの声にも慣れてしまったわ。ワタクシって器が大きいから、たいていのことには動じないの。」
モモ「それにしちゃ、玄関でピンポ~ンって音が鳴った途端に二階へ逃げて、椅子の下に隠れてるよね。アタシなんか全然怖くないから、階段の途中で止まってるよ。」
ヒメ「何よ、失礼ね。逃げてるのは同じじゃないの。ワタクシは用心深いから、念のために身を隠しているだけよ。」
モモ「ふ~ん。どっちでもいいけど。それにしても、お腹すいたなあ。ご飯まだかなあ。」
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 大分県の新型コロナウイルス感染状況は、ひところに比べるとかなり好転しているように見えます。このまま順調に回復して早く練習が再開されることを祈るばかりです。それまで体調に気を付け、そして歌うことを忘れずに頑張りましょう。
 
2021年9月11日(土)
❤ 声を合わせて歌うということ
 団員のみなさんはもうご存知のことと思いますが、今年の演奏会も残念ながら中止となりました。「今年こそは」という思いを抱きつつ11月の演奏会開催を目指していたのですが、今後の見通しや費用面のこと、その他諸事情を考え合わせて役員で協議した結果、中止という判断に至りました。昨年以上に難しい判断であったことを付け加えるとともに、その苦しい胸の内をご理解いただけると大変ありがたいです。
 それにしても、二年続けて演奏会ができないなんてことになろうとは…。こんなに「音楽する」、特に「合唱する」ことに苦労する時が来るなんて、今まで数十年生きてきて考えたこともありませんでした。
 依然として練習の中止が続き、演奏会も中止となった今、それでも、いや、だからこそなおさら、早く練習が再開できますように、と強く思います。なぜなら、純粋にみんなと一緒に歌いたいから!集まって合唱することが好きだから。
 「練習日記」を担当するようになって、幾度となく「自主練習、自宅練習を頑張ろう!」と書いてきた筆者ですが、本音を言うと、合唱曲の自宅練習はあまり好きではありません。理由はたぶん、みなさんのご想像通りだと思います。合唱曲を一人で歌うのは寂しい!これに尽きます。
 でも、音取りをする段階では、自主練習もそう寂しくはありません。早く音取りを終えて譜読みをして、みんなと一緒に歌いたい、と思っているからです。自分の歌う旋律が他のパートと合わさるとどんな響きになるんだろう、バッチリハモった瞬間にはどんな和音が出現するんだろう、ピッタリと息が合ったらどんなに気持ちいいいだろう、このフレーズをみんなはどんなふうに歌うんだろう、などと考えると、もうワクワクが止まらなくなります。
 合唱は一人ではできません。周りの音を聴き、隣の人の息遣いを感じ、その場にいる人全員が力を合わせて、一つの曲を作り上げていく。ちょっとしたきっかけで、音楽はどんなふうにも変わっていきます。みんなで共通のイメージを持ち、思いを共有し、その曲が表現する音楽をより良いものにしていく。そこを目指して作り上げていくときの一体感を得るために、自分は歌い続けているように思います。あるいは、それを感じた瞬間があったからこそ、またそれを味わいたいと頑張ることができる、そんなふうに思います。同じ思いを持った人たちと声を合わせて歌うこと、それが合唱であり、そこに喜びがあります。そして、みんなと歌うことで勇気づけられるのです。
 現在、大分県の新型コロナウイルス感染状況は、徐々に好転しているように見えます。正直落ち込む気持ちもありますが、きっと近い将来またみなさんと一緒に歌えると信じて、この辛い時期を乗り越えたいと思います。
 やっぱり、寂しくても家でちゃんと歌おうかな。だって、「やった、みんなと歌える!」ってなった時に、「あれっ、思うように声が出ない」では困るので。思う存分合唱の喜びに浸るためにも、歌い続けることを忘れてはいけないな。
 筆者と同じく落ち込んでしまったみなさん、コロナに負けてはいけません。練習再開時の再会(ダジャレを言えるくらいには回復しました)を楽しみに、歌い続けましょう!
 
2021年9月4日(土)
♦ お勉強タイム②
☆オペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』
 オペラの勉強第二弾は『カヴァレリア・ルスティカーナ』です。美しい間奏曲でご存知の方も多いと思います。この間奏曲に歌詞を付けた「アヴェ・マリア」も、またいいですよね。
 1890年ごろにピエトロ・マスカーニによって作曲されたオペラですが、ヴェリズモ・オペラ(庶民の日常生活に密着した生々しい現実を描いたもの)の代表作とされています。『カヴァレリア・ルスティカーナ』とは「田舎の騎士道」という意味だそうです。
〇主な登場人物…サントゥッツア(村娘・トゥリッドゥの恋人)、トゥリッドゥ(兵役帰りの若者・サントゥッツァの恋人)、ローラ(アルフィオの妻・トゥリッドゥの元恋人)、アルフィオ(馬車屋・ローラの夫)
〇あらすじ…〔全一幕〕(舞台はイタリア・シチリア島にある村。サントゥッツァの恋人トリッドゥは、かつては、今やアルフィオの妻となっているローラと恋仲でした。ローラはトリッドゥが兵役に行っている間に、金持ちの馬車屋と結婚していたのです。でも、帰ってきたトリッドゥがサントゥッツァと恋仲になったことに嫉妬したローラは、サントゥッツァからトリッドゥを奪ってしまいます。)
 復活祭の朝、トリッドゥの心変わりに気付いたサントゥッツァは、彼の母親のもとを訪れトリッドゥの居場所を尋ねますが、母親は悲しむサントゥッツァをどうすることもできず、彼女を残して教会へ入っていきます。
 教会へやってきたトリッドゥを見つけたサントゥッツァは彼を問い詰めますが、トリッドゥは後から来たローラと一緒に教会へ入ろうとし、サントゥッツァを冷たく突き放します。
 悲しみと怒りに震えるサントゥッツァは、アルフィオに事の次第を打ち明け、話を聞いて激怒したアルフィオは、トリッドゥに復讐することを決意します。アルフィオの気持ちを知ったトリッドゥはアルフィオに決闘を申し込み、その結果、命を落としてしまうのです。(完)
 こうやって書くと、いわゆる”ドロドロの愛憎劇”という感じで、なるほど、これがヴェリズモ・オペラなのか、と思ったことでした。でも、音楽の美しさ・ダイナミックさと話の内容とにちぐはぐな印象があったので、手元にあった映像をもう一度見直してみました。
 やはり「復活祭の合唱」はまさに荘厳といった感じだし、間奏曲はひたすら美しいのですが、なぜマスカーニが生々しい愛憎劇をこういう音楽に仕上げたのか、映像を見ているうちに何となく分かるような気がしてきました。
 「復活祭の合唱」では、サントゥッツァがソロを歌ってリードしているのですが、とても苦し気です。彼女は「自分は罪深いので教会には入れない」と言っています。この場合の「罪深い」とは、結婚前に男女の関係を経験していることを意味するようです。間奏曲は、サントゥッツァが、自分がアルフィオに事の次第を告げたせいでトリッドゥが死ぬかもしれない、ということに気付き、後悔の涙にくれている場面で流れます。
 これを見ていると、このオペラの音楽は、罪を犯した自分を何とかして救ってほしいと神へ願う、人間の祈りなのではないかと思えてきました。つまり、嫉妬や愛憎にまみれた罪深い人間が、その罪を懺悔し許しを請い願う普遍的な神の象徴として、壮大で美しい音楽世界を作り上げているように感じたのです。
 そして、その中で生々しく息づく人間は、とても俗的ですが愛すべき存在です。脆いようでいて結構したたかで逞しいです。喜んだり悲しんだり、うれしがったり苦しんだり、それが生きる証なんだなあ、と改めて思いました。
 やっぱりオペラって、知れば知るほど人間臭くて面白いです。
 
2021年8月28日(土)
♦ お勉強タイム
☆オペラ『ナブッコ』
 ”お家時間”有効活用の一環で、今日は『ナブッコ』について勉強してみようと思います。といっても、いつものようにネットのお世話になるわけですけどね。
 オペラ『ナブッコ』は、ヴェルディが作曲したオペラです。まあこれぐらいは、楽譜の表紙に書いてあるので分かりますが、一体どんな内容なんでしょうか。早速、ググります。
〇主な登場人物…ナブッコ(バビロニアの王)、アイビガッレ(ナブッコの娘。母は奴隷であった。)、フェネーナ(ナブッコの娘。アイビガッレの妹。)、イズマエーレ(エルサレム王の甥。フェネーナの恋人。)
〇あらすじ…時は紀元前587年、バビロニアとエルサレムは敵対していました。バビロニア王ナブッコの娘フェネーナはエルサレムで人質となっていましたが、エルサレム王の甥であるイズマエールと思いを寄せ合っています。でも実は、フェネーナの姉アイビガッレもイズマエールに恋していたのです。
〔第一部〕ナブッコ率いるバビロニア軍がエルサレム(ヘブライ人)に攻め入る中、アイビガッレはイズマエールに「私を愛してくれるならエルサレムの民を救いましょう。」と迫りますが、イズマエールはそれを拒絶します。さらには、ナブッコがエルサレムの神殿に攻め込んだときに、ヘブライ人の大祭司の手にかけられそうになったフェネーナを救うのです。でも、怒り狂ったナブッコは神殿を焼き払い、ヘブライ人は捕われの身となってバビロニアへ連行されます。
〔第二部〕一方アイビガッレは、自分が奴隷の子であるがためにナブッコが次の王位をフェネーナに譲ろうとしていることを知り、ナブッコとフェネーナに復讐の念を抱きます。そして、神を冒涜して雷に打たれたナブッコが錯乱しているすきに、まんまと王位を奪うことに成功するのです。
〔第三部〕錯乱したままのナブッコはアイビガッレの挑発に乗せられ、ヘブライ人(改宗したフェネーナも含まれる)の死刑執行状にサインしてしまいます。
〔第四部〕しかし、やがて正気に戻ったナブッコは神を冒涜したことを悔い、ヘブライ人たちの処刑を止め解放します。野望を砕かれたアイビガッレは、ナブッコとフェネーナに許しを請いながら毒を飲んで死んでしまいます。
〇行け、想いよ、金色の翼に乗って…第三部で、捕らわれの身となって強制労働をさせられるヘブライ人たちが、故郷を思って歌う合唱です。オペラの発表当時、イタリアはオーストリアの支配下にあり、共感したイタリア人たちの心をとらえたようです。
 以上、グーグルさんありがとう。
 旧約聖書をもとにしたお話ですが、題材は”バビロンの捕囚”です。(そういえば高校の世界史の授業で習ったような。この言葉しか覚えていないけど。)詳しいことが知りたい方は、後は自分で調べてください。
 でも、「行け、想いよ、金色の翼に乗って」がどんな場面で歌われるのか、その背景はよく分かりました。終始長調の明るい旋律でとても力強い曲という印象だったのですが、捕らわれの身でいつ殺されるかもわからないという悲惨な状況にあって、それでも絶望してしまわないよう必死で自分たちを鼓舞している歌だった、ということですね。
 ところで、あらすじを書きながら、妙にアイビガッレに思い入れをしてしまいました。同じ娘なのに母親の身分を理由に王位継承から外されるとは、そりゃ憤慨するよなあ。もとはと言えば父親の所業が原因だろうに。ナブッコはなんと傲慢で勝手な奴だ。フェネーナは一貫して恋に生きているから、まあ、ある意味清々しいといえるけど、ナブッコは、簡単に神を冒涜したかと思えば、またすぐに後悔するという変わり身の早さ。ちょっと人間が軽すぎるんじゃないの。アイビガッレがヘブライ人へしようとしたことは残酷ではあるけど、バビロニアにとってはいい女王になったんじゃないかなあ、などと思ってしまいました。
 それにしても、オペラって分かりやすい愛憎劇に権力闘争が絡んだりして、とっても人間らしい内容を描いていると思います。だからこそ、人々の共感を呼び長く愛されているんんだろうなあ、と思ったことでした。 
  
2021年8月21日(土)
❤ Aさんからのメール
 団員のみなさま、本来ならば通常練習の日、いかがお過ごしでしょうか。ご存知の通り、大分県の新型コロナウイルス感染状況はステージ3に入ってしまいました。そして、またまた練習中止にせざるを得ないという事態に…。先週の練習日記を書いた時点で嫌な予感がしていたとはいえ、実際に練習ができなくなると本当に辛いです。
 ということで、演奏会に向けて「さあこれから!」と意気込んでいた矢先の出来事に、筆者は少なからず凹んでおりました。そんなところに、一通のメールが届きました。アルトのAさんからのメールです。
 「なぜか今になって練習できない寂しさが…。とりあえずご近所迷惑をかえりみず歌っておきます。あ、演奏会の曲順ってどんなでしたでしょうか?」
 これを読んで、頭を一発ガーンと殴られたような感じがしました。それは、ちょっとおどけた文面の奥にある、Aさんの並々ならぬ意欲を感じたからです。
 演奏会の曲順が知りたいってことは、Aさんは本番のステージをイメージして自宅練習に取り組むつもりなんだ。そうだよねえ、イメージが大事って、練習の時にいつも新見先生に言われてるやん。次に来る音や流れのイメージを持ちなさい、って。それと同じだよね。本番で歌っている自分をイメージして練習する、曲の内容に加えてステージの流れを意識し、実際にステージに立つ自分を想像して歌ってみる。それってめちゃめちゃいい!
 すぐに自分のうろ覚えで曲順を返信したのですが、これがやっぱり誤情報でした。その後団長に問い合わせて、正しいプログラム順・曲順が分かり、慌ててAさんには送り直しました。
 みなさんも知りたいと思うので、ここに発表します!
 
〇第1ステージ オペラの合唱曲
1,「行け、想いよ、金色のつばさに乗って」(『ナブッコ』)
2,「乾杯の歌」(『椿姫』)
3,「復活祭の合唱」(『カヴァレリア・ルスティカーナ』)
〇第2ステージ 『唱歌の四季』
〇第3ステージ Nコン課題曲
1,「ひとつの朝」
2,「わが里程標」
3,「虹」
4,「僕が守る」
5,「落葉松」
〇第4ステージ 『水のいのち』
 
 で、Aさんのメールに触発された筆者は、気持ちが超前向きになり、早速全曲歌ってみました。しかも、ステージを想定しているので立ったままです。(やることが極端だな…)
 さて、結果はヘロヘロになりました。実際は夕食の時間をまたいだので、ぶっ通しではなかったのですけど、それでも、足が棒になって疲れ果てました。今年の歌い始めでも全曲歌ったはずなのですが、そういえば、あのときはほとんど座って歌ったなあ。今回は本番をイメージして気合が入っていたのかもしれません。若干その気合が空回り気味でしたけど。以前新見先生が「体力のいるプログラムですよねえ。」と言われていたのを、改めて実感しました。これはヤバい、体力をつけんといけん!それでも、現時点での体力不足が分かったことを収穫としよう。
 それで、決意をしました。全曲は無理でも、まずは「毎日歌う」こと。ソプラノ・パートリーダーUさんが言ってました。「練習お休みになると、声帯の機能衰えますよ~、1人でもしゃべる、歌う、叫ぶー」とのことです。家では練習しにくい、という人もいるかとは思いますが、演奏会前の非常事態ですので、みなさんも何とか工夫して歌い続けましょう。休み明けのリハビリの時間はないと覚悟しておくべし!
 次に「体力をつける」こと。ご飯をしっかり食べる、睡眠時間を十分にとる、はもちろんのこと、ちょっと体力トレーニングもやってみようかなあ、と思っています。みなさんもどうですか?歩くだけでもいいし、忙しい方には家でできる時短トレーニングもいろいろあります。結果、アンチエイジングにもなりそうなので、一石二鳥であること間違いなし!
 最後に、当団最年長のアルトZさんのメールを紹介します。(実年齢を知ると誰もが驚くほどお若い方です。)
「せっかく演奏会に向けての心意気が高まりつつあったところ、(練習中止は)非常に残念。はびこるコロナに憤りを覚えています。挫けそうな気持ちに負けないよう、老骨に鞭打って頑張ります!」頭が下がります。
 コロナなんかに負けないぞー!落ち込んでいると勇気付けてくれる。仲間って素晴らしいなあ、と思う今日この頃です。
 
2021年8月14日(土)
線状降水帯
 コロナ禍にある中、梅雨末期のような大雨に襲われています。まさに踏んだり蹴ったりの状態。大雨の原因は、雨雲が次々にできて連なる”線状降水帯”のせいなのですが、現象としては1990年代から指摘されていたそうです(気象用語としてはもっと前からあったらしい)。それが広く認知されたのは、2014年広島の土砂災害あたりからということで、今では毎年のようにどこかの地域で集中豪雨が発生するため、すっかりお馴染みの言葉になってしまいました。
 これが厄介なのは発生予測が難しいこと。来週まで雨が続くらしいので、被害ができるだけ少ないことを祈るしかありません。でも、我が中央合唱団は元気です。お盆のさなかというのに、みっちり練習に励みました。もちろんコロナ対策もしっかりやりながら、です。
 宮本先生の発声練習では、現在、声のボリュームアップに取り組んでいます。お腹の支え・腰の反発を使った発声に加えて、ビブラートをコントロールする練習をやっています。声の伸びや広がりを出すには、しっかり支えられコントロールされたビブラートが必要です。でも、これが難しい。だけど、自分の声が自在に操れるようになれば、もっと表現豊かに歌えるんだろうなあ。目標は高く頑張ろう!
☆「ひとつの朝」
 ようやく曲の形を成してきたように思います。簡単そうで難しかったー。Nコン課題曲、やっぱり侮れません。
 1、冒頭の男声、語頭をきちんと響かせて歌わないと、言葉が埋もれてしまいます。「のまえに とーつのさー」という感じですね。間に休符が入っても音楽を途切れさせないこと。「ぶしいかりのうずいにーかいがーかいがー」までは、フレーズがつながっています。「こうずいにー」で収まってしまわないこと。また「ぶしいかりのうずいにー」はただならない感じを表現しましょう。「しずまなーちにー」のように語尾と語頭で母音がつながっているところは、特に語頭の方の母音を強調する意識が必要です。
 「さあー」は大きなエネルギーを持つ言葉です。4声の気持ちをしっかり合わせ(2回繰り返すパートは更なるエネルギーを持って歌い)、そのまま「はこぶねにのってーたびだーとうー」という決心へとつなげます。「たびだとう」は弾み過ぎずにレガートで。バス「あのノアたちのようにー」は最後まで気を抜かず響きを保ちます。ソプラノの「あのノアたち~」は、言葉よりもフレーズとしての響き重視で。
 2の部分、男声「たとば」の「e」の響きが落ちやすいので要注意。ここは、「なみだにーわかーれることー」までフレーズがつながっています。「なみだにー」で収まらないこと。また、「れるこ」の三連符はシンコペーションのようになりがちで、「」が短くなりやすいです。きれいな三分割で歌いましょう。
 そのあとは、アルトスタートでパートの掛け合いになります。各パートを聴き合い、主旋律パートは入りをしっかりと歌いましょう。ソプラノ先導のときの下三パートは、息を合わせてソプラノを支えます。
「たびだちはー」の部分は、長い音符で響きが緩んでしまわないこと。また、3拍目で「びだちはー」に入る男声は、「」をテヌート気味にして丁寧に響かせます。
 3の部分、男声「かまくとうのうげきにーねが ねがー」も、1の部分と同様にフレーズのつながり意識しつつ語頭をはっきりと響かせます。バス「あのとりちのようにー」は「とびたとうー」へとつながる言葉ですので、気持ちは空へはばたく鳥さながら、希望をいっぱい胸に抱いて歌いましょう。気持ちはティーンエージャーです。「」が浅い発声になりやすいので要注意。
 4の部分、男声「はばた」(特に「」)は希望ある上向きの響きで歌います。各パート、繰り返し出てくる「だいち」は重要な言葉です。しっかりと言い換えて強調しましょう。シンコペーションと三連符のリズムも、きちんと歌い分けましょう。アルトから始まる「いきるよろこびをー」のパートリレーは、次のパートが入ったら自然にdecresc. してバトンをパスします。変化していく和音にも耳を傾けたいたいです。でも気持ちは喜びに高揚しつつ、ソプラノの入りからはcresc. してf の「ひろーがるー」につなげます。「るー」の長い音符は、ここぞまさにコントロールされたビブラートの聴かせどころ、しっかり響きを広げましょう。
 最後に新見先生に言われたことは、「自分から『こう歌いたい』というイメージを持ってほしい」ということです。イメージがあれば語頭の言い換えも自然にできるだろうし、気持ちが羽ばたく鳥になることもできるはず。大事なのは自分の意志を持つことですね。
☆「わが里程標」
 こちらの方が「ひとつの朝」より3年ほど新しいとのこと。その分だけ曲が難しくなっているそうです。確かに楽譜の見た目もごちゃごちゃしてるし、歌っていても曲調がくるくる変わってなんだか忙しない(作曲者ごめんなさい!でも、♯やら♮やらダブルシャープやら臨時記号も多く、極めつけは、それぞれ違う音符に違う臨時記号が付いていて実は同じ音、というのもある。これ、絶対罠やろ!)。ちょっと文句を書き過ぎましたが、課題曲を作るという作曲者の苦労がしのばれる作品でもあります。でも、きれいな曲なんですよ。構成の難しさを感じさせないように、曲の流れをいかにスムーズに表現するかがポイントですかね。
 詩のテーマはシンプルです。「青春という惑う日々にあっても、未来を照らす里程標がある。勇気をもって明日への一歩を踏み出そう!」というものです。言葉を大切にイメージをしっかり持って、曲の世界観を表現しましょう。
☆「虹」
 だいぶんこなれてきました。でも、その分リズムが崩れているところもあります。cresc. の意識が出てきたのはいいのですが、その後気が抜けるのか、音が沈んだり響きが落ちたりします。そこを注意しましょう。
☆「唱歌の四季」
 ざっと通してみました。注意点を意識するのはもちろんのことですが、そろそろ、こう表現したいという意図を持って歌う段階に来ています。「ひとつの朝」のところにも書いていますが、自分でイメージを持ち自分の意志で歌うこと、これを常に心がけたいものです。
 新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。感染力の強いデルタ株がますます猛威を振るいそうな気配です。でも、私たちがやることは変わりません。最大限の注意を払いつつ、その時々でできることをやるしかないですね。たとえ今後練習ができなくなることがあったとしても、演奏会が迎えられるよう、自主練を含めてそれぞれの時間を頑張っていきましょう!
 次回の練習は、8月21日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。無事に練習ができますように。
 
2021年8月6日(金)
できることをやっていくだけです
 先週と同じような見出しですが、それに尽きる今日この頃です。新型コロナウイルス感染が急拡大してきました。1にまで下がっていたステージが、現在は2の段階。項目によっては、既にステージ3に入っているものもあります。
 先行き不透明で、このまま練習が続けられるか正直不安もあるのですが、とにかく今は、できることをやっていくしかありません。練習できる限り、精一杯頑張りましょう!
☆「行け、想いよ、金色の翼に乗って」
 気を付けたらできる付点のリズムと三連符の歌い分け。だったら、最初からやりましょうよ、ということですね。〔e〕〔i〕の母音が浅くなりがち(特に短い音符の時)です。喉を縦に開く感じで深みのある響きを作りましょう。
 時と場合によっては、頭を空っぽにした方がいい、ということもありますが、こと歌に関しては、頭空っぽではどうも上手くいかないようです。注意点をすっ飛ばさないように気を付けつつ、頭の中にどう歌いたいのかというイメージをしっかりと持ちましょう。
 それは、曲の中身の表現にも言えることですね。今や捕らわれの身である人々が、かつて住んでいた美しい故郷へ思いを飛ばして歌います。
☆「復活祭の合唱」
 前半は和音が静かにでも着実に迫ってくる感じ、後半は各パートの動きが生き生きと絡み合い、声がどんどん空へと昇っていく感じです。
 曲の最後へ向かって、気持ちも声も高揚していきます。でも、ふわふわと浮いた声ではなく、しっかりと支えられた声で勢いよく歌い上げましょう。
☆「わが里程標」
 うーん、まだ、びくびく感が色濃く漂っています。音が取れていないという…。音程に自信がないと、曲の表現に気持ちが向くわけもなく、したがって、歌っていても面白くないし楽しくありません。青春という迷い道に入り込んでも、進むべき道を示してくれる里程標がある。太陽がその里程標を照らしているのです。勇気をもって一歩踏み出そう、という曲ですよね。
 心配なところがいっぱいあって、積み残しの宿題となりました。今、まさに子どもたちは夏休みで、これから宿題の追い込みに入ることでしょう。大人がまずお手本となって、宿題を片付けないとね。このままでは、新学期が迎えられません。さあ、どうする!
 演奏会まで約三か月となりました。確かに世間は穏やかではありません。無事に開催までこぎつけられるか不安はあります。でも、だからといってやることに変わりはありません。今できることをやるしかないのです。感染対策しかり、練習しかり。そこは揺るがないようにしたいものですね。
 次回の練習は、8月14日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。お盆であろうがクリスマスであろうが、関係なく練習するのが、我らが中央合唱団です(さすがに年末年始は休むけど)。※ちょっと韻を踏んでみました。
 練習が続けられることを祈りつつ、今日の練習日記を終わります。
 
2021年7月31日(土)
できることを精いっぱいやる!
 「いい声で歌おう」はバックボーンにあり続ける目標として、見出しはやっぱりあれやこれやでいくことにします。今日で7月が終わり、時間との戦いは既に始まっているようです。できることを精いっぱいやる!これしかありません。
☆「僕が守る」
 アルトさんのリクエストにより、おさらいをしました。なかなかに難敵ですが、ホントは敵ではなく仲良くしたい。きれいな曲なのです。まずは、音程とリズムに自信をもって歌えるようになりたい。そこをクリヤーしないと、曲の深い表現ができないので。きついところだけど、ここは自主練習にお願いするしかないのです。
 指揮者到着。何と言っても、初めの無伴奏部分が聴かせどころです。ここをバッチリ決めたいです。もうそろそろ、楽譜から目を離してもいいのでは?周りの気配を敏感に感じ、息を合わせて音を出し、よく聴き合って、リズムよく、音程よく、しっかりとしたハーモニーを作りたい。全員が曲に向かって同じ方向で集中したい。それを導いてくれるのが指揮者です。指揮を見るのは必然ですね。
☆「ひとつの朝」
 前回この曲を歌ったのが3週間前です。毎回の練習で全部の曲を練習できればいいのですが、いかんせん時間がそれを許しません。きっと、毎週同じ曲を練習できれば、もっと上手くなるのでしょうが、できないことを望んでもダメなものはダメ。では、どうするか。練習したことを忘れないために、お家でもやれることがあるはず。最低限、音取りは確実に終えておくこと。みなさん、とにかく自分のやれることをやりましょう。「努力は嘘をつかない」って誰かが言ってました。
☆「乾杯の歌」
 ソロに聴き惚れて、入り遅れないこと。それでも、練習の成果かずいぶん入れるようになりました。だけど、求められるのは百発百中です。そして、入ったはいいが、リズムに乗り遅れないこと。その結果、発動されたのは「暗譜しましょう!」の指令。楽譜にかじり付いてたら、絶対に遅れます。歌詞が曖昧でも、リズムとアクセントと音程が正しければ、それなりに聞こえますから!ということで。
 cresc. をしっかり効かせること。言葉は歯切れよく、特に「Ah si godiamo」からは、一つ一つの言葉を点でとらえる感じで歌います。
☆「行け、想いよ、金色の翼に乗って」
 曲のほぼ半分がユニゾンです。このユニゾンをきれいに合わせるのが、案外難しいのです。ふらふらせず、まっすぐに声が伸びる感じで合わせたい、とのこと。みんなで同じ線を作るように音を維持します。音の響きを維持する体力が必要です。また、音が跳んだ時の音程感にずれがあるので、お互いの声をよく聴いて合わせていきましょう。
 cresc. が置いてけぼりになっています。cresc. に敏感になりましょう。フレーズ終わりの音が緩むと、そこで音楽が沈んでしまいます。そうではなく、音をぎゅっと集中させる感じで次のフレーズにつなげましょう。
☆「復活祭の合唱」
 ひところに比べると、だいぶん形になってきた感じです。とにかく、いかにいい声で最後までたどり着けるかが肝心。いや、「たどり着けるか」なんて言っているうちはダメですね。力強く天に昇るような声で曲を終えられるかがポイントです。
 今日はお客さまがありました。若さ溢れるマトリカリア・コールのみなさんです。明日の”九州合唱コンクール大分県大会”で演奏される曲を披露していただきました。課題曲ではアカペラの凛としたハーモニー、自由曲ではピアノ伴奏とあいまったリズミカルかつ力強いハーモニーが、びんびん心に響いてきました。明日はその力を十二分に発揮されますよう、ご健闘をお祈りしています。私たちも演奏会に向けて頑張ろうね!
 次回の練習は、8月6日(金)19:00~(オアシス中練習室1)です。いつもと場所が違いますからねっ!うっかりさんは要注意です。
 大分でも、感染力がより強いとされる新型コロナウイルスの変異株(デルタ株)が広まりつつあります。演奏会が無事に開けるよう、今まで以上に気を付けて対策をとりましょう。
 
2021年7月24日(土)
♦ 続・いい声で歌おう
 見出しは、ずっと「いい声で歌おう」のままでいいのでは、と思う(手抜き感が漂う)今日この頃。でもそしたら、もう見出しはいらない、ってことになるか?まいいや。そのことは、また来週考えよう。
☆「復活祭の合唱」
 先週に引き続き、いい響きといい音程の”いい声”で歌うことが目標です。大きなフレーズを見通して、いい響きの音を持続させたいところ。下降音型で音が下がったりフレーズの最後で音が沈んだりしないためには、十分に息を入れることと、お腹の支えをキープすることが必要です。精一杯(できれば素早く)息を吸い、姿勢を保ってしっかり吐く練習を繰り返してみましょう。目一杯やればやるほど、日頃の自分の手抜きが分かります。筋トレもいるかなあ…。
 アルト、「重力に負けた」(by新見)声になっているとのこと。もっと表情筋を使って顔の上半分に響かせる意識を持ちましょう。ソプラノ、高音は平たくなりやすいので、口の中を広くするよう心掛けましょう。バス、音が下降する時は、次の音を想像しつつ新たに響かせ直すようなつもりで歌いましょう。三連符はやはり要注意です。p.49のソプラノとテノールに出てくる三連符は、音楽が動く感じで歌いましょう。平面から立体に変わるような音の丸さを表現したいとのこと。
 冒頭の教会内部の合唱は厳かな感じ、途中からの外にいる民衆の合唱は生命力あふれる感じ。でも、どちらも、四声が作りだす和音のしっかりした響きがほしいところです。お互いの音をよく聴き合って、がっちりしたハーモニーを作り出しましょう。
 ソプラノ・ソロをはさんでp.55からは、各パートが上昇音型で生き生きと躍動します。あちこちから聞こえる音たちが、次々に空へ昇っていくイメージです。だから、ここでもたもたして重たい音になると、空に昇ることができません。「音楽がどんどん軽くなって天へ昇るイメージ」(by新見)とのこと。キリストの復活を祝う民衆になり切って、声を天へと飛ばしましょう。p.62終わりのバスから、パートでリレーするように和音が変化していきます。ここは、自分たちで積極的に音を作っていきましょう。
 p.64に入って、さらに力強さを増した大団円を迎えるのですが、今日の感じでは、ここにたどり着くまでに明らかに疲れておりました。力強い生命力とゆるぎない信仰心あふれるこの曲を、歌い手も聴き手も満足するような演奏にしたい、とのことです。やっぱり体力トレーニングが必要か。(今回、他にも「ふう…」とため息が出そうなプログラムが目白押しだものね。)宮本先生の発声練習を思い出して、伸びやかな力強い声を目指して頑張りましょう! 
☆「唱歌の四季」
4雪ー筆者の中では、現段階での不安な曲ベスト3に入ります。何が不安か。それは「コンコン」の速い動きを正しいリズムと音程で歌うこと。それと「コン」を上手く響かすこと。自分のことでいっぱいいっぱいなので、周りの音を聴く余裕がない。一応音は取ったのですよ。でも、楽譜の指示通りの速さで歌おうとすると、ここかしこに破綻が来るという現実。はい、年齢のせいにはしたくないので、頑張ります。(心なしか声が小さい…。)
5夕焼小焼ー同じく不安な曲ベスト3に入ります。(実は、不安な曲ばっかりだったりして?!)何が不安か。次第に盛り上がる曲調の中、どうやったらf で長い音符を歌えるのか、ということ。最後なんかffff ですものね。何回息継ぎすることか。やっぱり息の吸い方と支えですよね。体力もいるだろうし。で、トレーニング必至ということになります。後は、チームプレーで何とかするしかない。でも、イメージだけは現段階でもしっかりと持てますね。空に映える美しい夕焼け、でもそこには、戦争から帰らなかった友人のことを思う作曲者の悲しみがあります。最後のffff でそれを美しい叫びとして表したい、とのこと。美しい叫びで終われるか。やっぱり練習です。「一日一回は(美しく精一杯)叫びましょう。」(by新見)
 次回は7月31日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。7月がこれで終わります。
 大分県でも、新型コロナウイルスの変異株の感染が見つかっています。今後、また感染が広がることも十分考えられます。演奏会が無事に開かれるよう、自分たちでできることには最大限取り組みましょう。
 
2021年7月17日(土)
❤ いい声で歌おう(地震にびっくりした日)
 目標・・・いい響きといい音程の”いい声”で歌おう!
 演奏会に向けての曲作りの段階に入っています。でも、大前提として、いい響きといい音程の”いい声”で歌いたい。常に指摘される私たちの課題は、下降音型やフレーズの終わりで、響きがなくなり音程が下がってしまうこと。山場が過ぎると油断するのか、雪崩現象を起こして音程がずるずると下がりやすい。フレーズの終わりに差し掛かると息や支えが足りなくなり、声の響きがなくなって音が沈んでしまう、というわけです。これだけ分かっているのに、なかなか修正できません。
 演奏技術の問題?体力の問題?いやいや、やっぱり意識の問題が大きいと思います。だって、指摘されて何回か練習すると、それまでよりはできるようになるから。確かに簡単にできることではないかもしれません。でも、同じ”できない”にしても、そこに課題解決の意識があるのとないのとでは大違いだと思うのです。意識があれば、少しずつでも状況は改善されていくはず。なければいつまでも変わらないことになります。
 下がりやすい音、支えがなくなりやすいところをしっかりと自覚して、油断しない、音程高めを意識する、ブレスを工夫してフレーズ末の息切れをなくす等、努力をしてみましょう。それと、基本中の基本ですが、椅子に座って歌うときは浅めに腰掛け背筋を伸ばすこと。意外とできていない人が多いです。姿勢が悪いと声も支えられませんよね。
 それともう一つ、よく指摘されるのが、”長い音符につかまってしまう”こと。どういうことかというと、長く伸ばす音符が固く平板な音になってしまって、響きの広がりがなく音楽の流れがそこで止まってしまう、ということです。やはり十分に支えられた声ではない、ということでしょう。宮本先生の発声練習を思い出してみましょう。ポイントはいかに腰の反発力を使うかということですね。
 これらの課題は、どの曲においても言われ続けていることです。これを何とか改善していきたいのです。そうしたら、もっと音楽が生き生きとしてくるはず。もっともっと曲に共感して、よりよい演奏を追求していきたい!プロでもアマチュアでも、目指すところは同じだと思います。
 大分中央合唱団の永遠のテーマは「みえてくるみえない世界」です。筆者は、「みえない世界」(見えないけれどそこにある、より高くより深い音楽世界)が「みえてくる」(体感できる)ように、あくなき追求を続けること、ととらえています。すなわち、音楽に真摯に向き合い、目標を高く持ち努力を続けていきたい、と思うのです。偉そうなことを言っていますが、自分自身できなくて反省することばかりです。でも、頑張る気持ちだけは持ち続けたい、と思っています。
 前置きが長くなりました。
☆「復活祭の合唱」
 冒頭部分を歌ってみました。いい響きのいい声を保つ練習です。ゆったりしているので、特に長い音符での響きの維持が重要になります。浅い発声にならないように注意しましょう。お腹の支えの維持、響かせる場所の意識がポイントです。オペラの登場人物のつもりで、カッコいい声を意識して歌うといいかも。さらには「フレーズ全体の設計図を想像して歌いましょう。」(by新見)とのこと。行き当たりばったりでは最後までちゃんと歌えない、ということです。
 入りの音程が定まらないのは、準備ができていないから。息をしっかり吸って入りの音を想像しつつ歌い出すこと。付点や三連符のリズムをもっと明確にすること、間延びするところ(特にバス)の指摘や言葉の入れ方の修正もありました。「復活」を意味する「Resurrexit」は特別感を持って歌いたいところです。
 縦のラインをそろえることは大切ですが、それぞれのパートが同じ方向性を持って歌ったときに自然に揃ってくる、というのが理想なのでは、ということでした。練習あるのみ。
 歌うにつれ、だんだん四声が調和したいい声になってきました。「この声で他の曲も歌ってください。」(by新見)。
☆「唱歌の四季」
1朧月夜
 目指すは、いい響き・いい音程のいい声で、フレーズを伸びやかに歌うこと。いざ歌わん!
 冒頭の男声「なのはーな」の付点四分音符が、早速の要注意箇所です。響きを落とさないよう、音楽を止めないよう、支えをサボらないこと。
 続く女声は、旋律が一本の直線になるようしっかり音を響かせること。不安なまま歌うと不安そうな音楽になってしまいます。特にアルトさん、主旋律を担うときは「響きを作るぞー!」という前向きな気持ちで歌いましょう。また、「たどーるひともー」は収まるのではなく、次の四声揃っての「かわずー」につながる意識を持って響きを維持します。
 p.9「かわずー」の前には molto rit. の指示があります。絶対に指揮を見ること。そろそろ楽譜べったりは卒業したいものです。ここの転調は、p かつしっとりと聴かせたいところです。すぐpp になりますが、ソプラノの旋律を、他パートは引き立たせるように歌います。その後のフレーズ3小節はユニゾンです。美しく合わせたいところ。そして最後の「おぼーろづきよー」のハーモニーへとつながります。rall. の表示がありますね。しっかり指揮を見ましょう。特に「づきよー」はテヌート気味なので、ソプラノをよく聴いて合わせましょう。
3紅葉
 女声の出だし、ブレスをして「a」の形を作っておいてから歌い始めること。これ、前も言われましたね。男声、響きの落ちやすい母音(「a」「e」)には特に注意して歌いましょぅ。
 2括弧からのソプラノ「あーかや」からは、音が低いのですが上向きの響きでテンション高く濃縮感をもって歌ってほしい、とのこと。下3声は、ソプラノの主旋律を壊さないよう、もう少し流れるように歌ってほしい、とのことです。ソプラノを聴こう。
 バスは、音が下降する時に響きがガクンと落ちます。だからと言って浅い声にするのではなく、頭の上半分で響かすような細い響きの核を作るよう意識して歌ってみましょう。
 最後の4小節はmp の指示です。終わりにrall. の表示があります。このあたり、指揮から目が離せません。ただし、消え入るように終わるのではなく音はしっかり出しましょう。
☆「水のいのち」
4海
 とっても怖いディヴィジョンの部分を、丁寧に見てもらいました。(音にまだ自信のない人は、自主練しかありませんよ。音取りCDもあります。頑張ろう!)冒頭のハミングをきれいに響かすのが難しいです。どこに当てれば一番響くのか、その位置を見つけて、常にそこに当てられるようになるといいのですが。やっぱり練習するしかありませんね。十六分休符前の十六分音符の切り方も難しいです。長く伸びすぎてはいけないけど、響きがブチっと切れてもいけない。上向きの余韻は残ります。「『グラタ』みたいな感じで歌ってみましょう。」(by新見)とのこと。なるほど、バッチリです。
 女声「そらを」からは、休符が入っても音楽の流れが切れないように歌うこと。気持ちは続いているということですね。
「何気ないフレーズをスペシャルに歌えたらいいですねえ。」(by新見)。つまり、易しく歌えそうなところほど手を抜かず大切に歌ってほしい、ということだと思います。男声「いわと」からは力強く、それこそ「たけりくるう」イメージで歌いましょう。でも、あくまでもきちんと響いた声でお願いします。
 それにしても、今日の男声陣は分厚くて力強かったです。ほぼ、今考えられるフルメンバーでした。ちょっと女声が押され気味。バスさんは一時期は一人、二人、なんてこともあったのに、今や、何だかとっても嬉しそうに歌ってます。やっぱり仲間がいるってことは、勇気づけられますね。女声も男声に負けないように頑張ろう!
 ところで、合唱のよさは、さまざまな個性を持つ人たちが集まって、一つの音楽を作り上げるところだと思います。たとえ力量の違いがあっても、補い合い助け合うことができます。でも、それは「自分はできないから」とあきらめることとは違うように思います。一人一人がより上手くなろうと努力し、それぞれの精いっぱいの演奏をして初めて、同じ気持ちで目標に向かうことができると思うのです。今日「みんなで作るエネルギーが欲しい」と新見先生に指摘されました。ちょっとドキッとしました。音楽に真摯に向き合う緊張感はあるのか。なれ合いになってはいないか。全員でしっかり音を出すことができているのか。
 演奏会まであと4ヶ月、みんなで声を合わせ、思いを一つにして歌っていきたいですね。
 次回の練習は7月24日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。女声のみなさんも、いっぱい来てね! 
 
2021年7月10日(土)
~Nコン課題曲~
 本日の練習は、不安なNコン課題曲の中でも、特に不安な曲のおさらいから始まりました。
☆「わが里程標」
 久し振りに歌ったとはいえ、とってもヤバい状況です。まず、音程が怪しい!こんなに歌えてなかったのか、とびっくりするほどでした。ちょっと、お兄さん、お姉さん、頑張るよー!(もちろん自分にも言ってます。)楽譜を見るとそう難しそうに見えないのですが、あちこちに臨時記号の罠(?)が仕掛けてあって、流石は課題曲という感じです。甘く見てはいけません。この曲が、5曲中一番できてないみたいです。猛練習する必要あり。
☆「ひとつの朝」
 テンポをきちんと刻むところと、rit. するところの境界が曖昧で、どうしても早めにゆっくりしがちです。また、速さの変化にも注意して、すっと切り替えて対応したいですね。
 それから、相変わらずのリズム問題があります。
 三連符なのか十六分音符なのか…。44小節目の男声、二度目の「ふねがー」は三連符の最初が休符です。これがなかなか揃いません。休符が長くなって後の二つの音符が十六分音符のようになってしまいます。練習方法を三宮さんが教えてくれました。休符も音符と思って言葉を付けて(「ふふね」と言ってみる)、三分割の練習をしましょう。慣れるまで延々と繰り返します。きっとそのうち…できると信じよう!
 4の部分に入って「だいち」という言葉が何回も出てきます。しかも、三連符だったりシンコペーション(♪♩♪)だったりします。これがまた、意識していないと曖昧になったり全部シンコペーションになったりします。はっきり区別して歌いたいですね。
 リズムに慣れてきたら、今度は歌詞のニュアンスに注意。言葉には表情があります。ぜひ、それを表現しましょう。
 また、パート別の動きから四声が揃っての動きに変わるところは、その動きや発語をきちんと合わせたいです。
 男声パートソロ、浅い発声が混じってしまいます。深みのある大人の声で歌いましょう。ちょっと気を付けるといい声になるんですよねえ。日頃から手抜きなくお願いします。
 50小節からのソプラノ「あのとりたちのようにー」が高音で細かく動くため、喉が狭くなって響きがなくなりやすいです。狭くなりがちな母音は「a」に近づけてみましょう。響きを切らさず軽やかに歌いたいところです。
 72小節からは、decresc. することなく盛り上げます。最後までしっかり支えて響きを維持しましょう。くれぐれも怒鳴るのは無しでお願いします。
☆「僕が守る」
 最初の1ページの無伴奏部分がばっちり素敵に歌えたら、この曲の演奏は、ほぼ上手くいったも同然です。この後も注意点はたくさんあるのですが、ここで雰囲気をつかんで後につなげていきたいです。また、変則的なリズムもたくさん出てきますが、慣れてくるとなぜかそんなに気にならない。言葉のニュアンスや勢いで歌える感じがします。もちろん、だからといって勢いだけでいいわけはありません。そもそものリズムを理解しておかないと、歌えるはずないですからね。
☆「虹」
 これこそ、リズムに泣かされる曲です。とにかく”人生の達人”たちは速い動きが苦手です。(そこで笑っているあなた。あなたも、いつかはたどる道なんですよ!)気持ちは若くても、神経や細胞は嘘をつきません。脳からの指令の伝達速度が少しずつ遅くなり、さらには指令が末端に届いても、筋肉を動かす力も速さも次第に衰えていきます。まあ、生きていれば当然のことではあります。でも、だからといってできないと諦めていいのか!人間はいくつになっても成長し進歩することができるはず、と思うのです。そのためには、練習するしかありません。「できるまで、やる!」の精神で頑張りましょう。
 7月もあっという間に三分の一が終わり、もうすぐ梅雨明け、そうこうするうちに八月に突入します。今日分かった愕然たる事実(Nコン歌えてない!)をしっかり受けとめ、自主練習に励んでください。一日一日が貴重です。
 次回の練習は、7月17日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。ぜひ、十分におさらいをしてお集まりください。
  
2021年7月2日(金)
♠ 7月です
 もう一年の半分が終わりました。時が過ぎるのは速いですね。そして、演奏会まで4か月とちょっとになりました。間に合わせなくてはと少し焦り気味の今日この頃、久し振りの新見先生練習日です。
 先生が来られるまで、Nコン課題曲の「僕が守る」と「虹」をおさらいしてみましたが、これは大変かも…(汗)という状況です。「できた」と思っていたことが脆くも砕け散っており、あまりのんびり「リハビリ、リハビリ」と言ってもいられなくなってきました。一刻も早く思い出し、次の段階へ進まなくてはいけません。しらしんけん、やらんと!
☆「虹」
 「音の立ち上がりが遅い」とのこと。短い音符・速い動きが多いので、食いつきを早くして音を硬めに響かせてみましょう。動き出しが遅くならないよう、スピード感のある歌い方を要求されました。アルト、タイでつながっている音符の言葉の頭が遅れがちです。リズムのおさらいをしておきましょう。
 また、音符の動きやリズムにばかり気を取られて、言葉がおざなりになっています。もっと言葉の持つイメージを想像して歌いましょう。でもそうなるためには、曲を思い出して歌い慣れないといけません。リハビリは各自で進めておいてくださいね。
 パートごとに動きが違うところ、逆に2パートまたは全体で同じ動きをするところがあります。その特徴をもっと際立たせたいです。漫然と歌うのではなく、そこがどういう動きをしているのかに留意したいですね。違うときはパートごとの入りを強調する、同じときはよく聴き合ってリズムを共有するなど、しっかりと意識して歌うことが大切です。
 細かい注意点は以下の通り。
・24小節ソプラノ、男声「いろーのなーいせーかいー」をどうイメージして表現するか。(これは難しい!)
・26小節アルト「こわれないようにー」のリズムを正確に。
・29小節ソプラノ「ぼーくらのーであーいをー」で8ビート感をなくさないように。
・34小節ソプラノ「ルルー」は次の「ぼーくらのー」へつながっていくこと(着地点)をイメージして。
・42小節「おもーっているー」の「っ(促音)」のリズムをはっきり出すこと。
・48小節ソプラノ「Uー」は風のイメージで。
・48小節男声、まっすぐに吹く風のイメージで歌う。a tempo なので、間延びしないこと。
・53小節アルト「アスファルトにめーぶくー ヒナゲシのようにー」は強い生命力を表現しよう。
・66小節~67小節、ビート感を保ちつつ未来(虹)を目指してしっかりcresc.すること。歌詞は「ふあんげ」でも、不安な音にならないように。ソプラノは「U-」の響きを歌詞につなげること。
・77小節ソプラノ「きみーとー」は間延びしないように。
・78小節~79小節「ひかーりをーのこーしてー」は、全パートでしっかりリズムを合わせること。
☆落葉松
 曲の雰囲気はまずまず出ています。でも、曲に入り込むあまり、曲に酔ってしまってはいけません。各自が好きなところでテンポを変えてしまうと(テンポルバートしたい気持ちはよく分かるけど)、合唱としては成り立たなくなってしまいます。要するに、勝手にテンポを揺らしてはダメよ、ということです。ちゃんと指揮を見てね。
 それから、「cresc. decresc. をもっと効かせてほしい」との注意がありました。また、「言葉をもっと立体的に放ってほしい」とも言われました。
 言葉のニュアンスを表現しようとすると、語頭を言い換えたり、テヌート気味になったり、語尾が優しくなったりします。フレーズに抑揚が付いてきます。同じ語尾でも、次につながるのか、あるいはそこで収まるのか、余韻を持たせるのかで、歌い方が変わってきます。「言葉を立体的に放つ」と言うと難しそうですが、要はそういうことかなと思うのです。
 演奏者はあくまでも冷静に表現し、その結果として聴衆を酔わせたい。できるかな。いや目標はそこ!
☆行け、想いよ、金の翼に乗って
 「…強く、ff …とても強く、fff ff より強く(とてもとても強く)」です。分かっているつもりが、改めて問われると答えられないという現実。はい、調べました。「つもり」は危険です。
 30人前後でオペラの合唱曲を歌うわけですから、一人一人の意識が大切です。「誰かがちゃんと歌ってくれるだろうから、私はこれくらいでいいや。」ではいけません、ということです。目標→自立した人になろう!(今日は目標がいっぱい出てきますね。宮本先生が、声のボリュームを出す発声練習をしてくださっています。地道に頑張りましょう。)
 母音によって声の響きが変わらないこと。「a」の響きが浅くなりがちです。
 付点のリズムで、十六分音符が3連符のようになったり、逆に短すぎたりしないように注意しましょう。
「復活祭の合唱」「乾杯の歌」も、思い出すべく歌いました。とにかく、リハビリ自主練習は必至です。
☆水のいのち
 最後に『水のいのち』から4.海以外の4曲を歌って終了です。
 5.海よの「のぼれ のぼりゆけ」のところからは、魂が天に昇っていくような軽やかさで歌いたい、とのことです。この世のしがらみから全て解き放たれた感じかな。すっきり身軽になって空へ上っていこう!
 次回の練習は7月10日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 このところ大分のコロナ感染は抑えられています。これがずっと続いてほしいのですけど。
 目標…コロナに(肉体的にも精神的にも)負けないこと。変異株、来ないで!
 
2021年6月26日(土)
♦ バス勢力拡大中
 練習が再開して、バス団員の復帰が続いています。この一年というもの、バスさんが寂しいことこの上なく、一人っきり!なんてこともありました。今日は一年半ぶりの復帰者があり、このところバスの勢力が拡大中です。良かった、良かった。だって、バスは混声合唱の土台ですもの。親ガメがこけたら子ガメ・孫ガメ・ひい孫ガメ全員が転んでしまうのですからね。これで、きっと中央合唱団の未来は明るいはず!では、張り切って練習開始。
~オペラ合唱曲~
 先週の予告通り、本日はオペラの合唱曲を練習します。みなさん、ちゃんと練習してきましたか?指揮者が来るまで、団長のリードの下、みんなで思い出し練習をしました。リハビリ、リハビリ!
 一通り歌ってみました。大まかには覚えているのですが、注意点がおざなりになっています。リズムやアクセントがぼんやりしてしまったり、発声が浅くなっていたり、ピッチが下がってしまったり…。最低限、自分のパートが何段目であるかは、しっかり把握しておきたいもの。もう、迷子になっている場合ではありませんよ。
 ともあれ、繰り返し歌っているうちに、かなり思い出してきたようです。でも、こういうときこそ、発声や音程に気を付けたいです。悪い発声・悪い音程でいくら歌っても、下手になるばかりですからね。
☆行け、想いよ、金色の翼に乗って―「音の頂点から下がるときの音程が、必ずと言っていいほど低い。」と指摘されました。同じような音型が何か所かあります。相当意識しておかないと、ぶら下がった音程のまま、安易に歌ってしまいそうです。三連符と十六分音符の長さの違いも、注意して歌い分けましょう。「リズムに妥協はありません。」とのことです。cresc.の意識も足りません。cresc.が甘いと、高い音だけが突出して聞こえてしまいます。自然な盛り上がりがあると、強弱の対比が効果的になり、最後のpp がキリッと引き締まります。
☆復活祭の合唱―バスの人数が増えたせいか、混声合唱らしい厚みはずいぶん感じられます。でも、もっと深みのあるハーモニーを作りたい。やっぱり発声ですよね。宮本先生がおっしゃるところの、腰の広がりを使ってよく支えられた、いい響きの声が必要です。目標は高く、常に支えを怠らないこと!
☆乾杯の歌―ソロの後の合唱の入り方は、結構分かってきました。でも、大きな課題があります。装飾音符がどうしても上手く入れられない…。テンポが速くなると、もうアウト!反射神経の問題でしょうか。でも、なんとかそれらしく歌えるようにならないと。(もはや、筆者自身の反省)
 秋の演奏会は刻々と迫ってきます。あんまり悠長に構えてはいられないと思うと焦ります。あと4ヶ月ちょっとで本番、間に合うのか!?言っても仕方のないことだけど、ホントにコロナが恨めしい…。でも、やるからにはこれを言い訳にはしたくないしなあ。
 こういう状況下でも、できることを精一杯やって頑張りたいと思う今日この頃です。一人じゃない、歌う仲間がいる!これが心の支えですね。
 次回の練習は7月2日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。都市部では変異株の感染拡大が懸念される状況になっています。大分でも今後どうなるか分かりません。感染対策だけは怠らないよう、引き続き留意していきましょう。
 
2021年6月19日(土)
❤ ご無沙汰!
 1か月半のご無沙汰でした。今日から練習再開です。11月の演奏会に向けて、そろそろ本腰をいれないといけない時期になってましたので、本当に良かった。(今年は無事に開催できますように!)
 久し振りに歌う私たちのために、宮本先生がリハビリ発声練習をしてくださいました。お腹の筋肉と連動させて、マルカートで声を出していきます。スタッカートにならないように注意して、弾力的に声をつなげます。これ、もろ腹筋の運動ですね。案の定、腹筋がなかなか言うことを聞きません。しばらくは続けないといけないようです。
 でも、宮本先生の「(声は)思ったほどには劣化してませんね。」という言葉に少しホッとしました。
☆「水のいのち」
 本日の指揮者三宮さんが来るまで、思い出しかたがた最後まで歌ってみました。あー、やっぱりみんなと一緒に歌うっていいなあ。幸せを感じつつ歌の世界に浸ります。『水のいのち』、やっぱり名曲です。
 三宮さんには5.海よ4.海を中心にみてもらいました。
5.海よ
 一番気になるのは変則的な拍子です。冒頭から4/4→5/4→5/8→6/4→5/8→4/4→2/4→4/4→2/4→4/4と、1小節ごとに目まぐるしく変化しています。15小節からも、同様に変化します。慣れれば何ということはないのでしょうが、雰囲気で歌っていると休符を見逃したり出遅れたりしがちです。きっちり入るためには、指揮から目が離せませんね。
 リズムの違いにも注意が必要です。23・24小節では、3連符と八分音符の長さをきちんと区別して歌いましょう。「おくのこいし」は3連符×2ですが、続く「ぞえつづーけるー」の「」は八分音符です。同様にその後の「ぞえつづーけ」は3連符×2で、続く「みーのー」の「」は八分音符です。注意しておかないと、八分音符が3連符の中の一つのようになってしまいます。正しいリズムを覚え込みましょう。
4.海
 『水のいのち』の五曲の中では、最も練習できていない曲です。なんでかというと、ディヴィジョン(多声部に分かれること)がいっぱいあるから。四声がさらに二つずつに分かれて、八声部で歌います。今日は男声の人数が比較的多いので、バッチリ4つに分かれることができます。4.海を練習する絶好のチャンス!
 幸運なことに、ディヴィジョンしているところでは、男声・女声のそれぞれ対応するパートが同じ旋律です。ソプラノとテノール、アルトとバスが、全く同じ旋律になっています。でも、「だから、八声部に分かれるとはいえ、楽勝でしょ。」とはいきません。一つのパートが二つに分かれるんだから、一声部の人数が減って心細いことこの上なし。では、不安を解消するには…?はい、音を覚えて自立して歌えるようになるしかありません。さらには一回目の波と二回目の波とでは、大きさが違うことにも注意しましょう。美しい波の音を目指して頑張ろう!
 また、女声だけあるいは男声だけで言葉を歌うところは、良い響きでしっかりと歌いたいです。パートソロも同じです。
 十六分休符のあるリズムにも注意が必要です。アルト、5小節目の「ひとつなく」の前に十六分休符があります。言葉の入りが遅れないようにしましょう。17小節目「らにえすべきものは」の「そらに」の入り方と、「」と「」の音程(低くなりがち)に注意すること。男声、9小節目「たけりくるう」の入り方も同様です。十六分休符の後の入りが遅れないように。そして、十六分音符と3連符の長さに注意して、歌い分けるようにしましょう。
 26小節・27小節のテノールパートソロ、28小節・29小節のバスパートソロは、音程・響きに注意。正しい音程、上向きの響きで歌いましょう。「勢いで歌ってはいけません。」(by三宮)
2.水たまり
 なんか間延びしております。勝手にrit.してはいけません。「そろってしゃべる(テンポの共有)ようにしましょう。」とのこと。顔を上げて指揮をちゃんと見られるようになりたいですね。また、速い動きのところほど、言葉をはっきり歌いたいです。
 さて、久し振りの練習はどうでしたか?まだ全員が集まれる状況にはありませんが、それでも、8か月振りに練習復帰された方もいて、とてもうれしかったです。仲間と声を合わせて歌えることは、本当に幸せでかけがえのない時間だなあと思います。この時間がなくならないよう、引き続き十分な感染対策を心掛けていきたいですね。
 「来週はオペラの合唱を練習します。」と、三宮さんから予告がありました。大変、思い出しておかないと!
 次回の練習は6月26日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2021年6月12日(土)
~「水のいのち」番外編~
 「『水のいのち』シリーズは先週で終わったんじゃないの?」という声が上がりそうな見出しですが、番外編はよくあることなので…(ごにょごにょと言い訳が続く)。
 今回の『水のいのち』シリーズを書くに当たって準備した資料は、「混声合唱組曲『水のいのち』」の楽譜(カワイ出版)・『現代詩文庫40 高野喜久雄詩集』(思潮社)・「現代合唱曲シリーズ『水のいのち』/高田三郎作品集」のレコード(東芝EMI)の三つでした。ネットで『水のいのち』に言及した文章を探して参考にしようかとも思ったのですが、他の人の意見に流されそうな気がしたし、先入観を持ってもいけないと思い直し、敢えて手元にあるものだけを資料としました。自分なりに詩に向き合ってみようと思ったのです。
 と、ここまではカッコよかったのですが、実はその後オチがありまして…。今回はそのオチの話です。
なんと「まどい」は「惑い」ではなかった!
 この見出しを見て「えっ、そうなの?!」と思ったあなた。たぶん、あなたは筆者と同類です。「きっとたくさんいるに違いない」と思うのは筆者の願望でしょうか。
 「まどい」という言葉は『水のいのち』の「水たまり」に登場していますよね。「水たまり」の原詩では「泥の契り 泥の団欒 泥の頷き」とあるところが、合唱版では「泥のちぎり 泥のうなずき 泥のまどい」となっています。これを見た時に筆者は、「ああ、高野喜久雄さんは合唱版に手直しする時に『団欒』という言葉を省いて、その代わりに『惑い(まどい)』という言葉を入れたんだなあ。」と疑いもせずに思ったのです。「そうよねえ、『団欒』だったら和みすぎだし、『惑う』のほうがドロドロの泥のイメージに合ってるよねえ。」くらいの思いでした。そして「なるほど、泥は約束して頷いて、でも迷ってるんだあ。なんか必死にもがいている感じがするなあ。」と妙に納得していたのです。いやあ、これが全くの誤読だったとは、その時は思いもしませんでした。なぜ誤読であることに気付いたかと言いますと…。
 前回『水のいのち』シリーズを書き終えて、やっぱり他の人の意見も見てみたいと、ネット検索をつらつらやっていたのです。そして、『水のいのち』について語っている作曲者高田三郎氏の言葉を見つけました。そこに書いてあったのは以下の通りです。
”このテクストは決してやさしくはないと思っています。「雨」が「水たまり」になって「川」になり「海」になるという「水の一生」ではなく、僕の解釈は「水の魂」なんです。「魂」とは、それがあれば生きているがそれがなくなれば死んでしまうものですが、水の魂は、「水たまり」は泥水であっても空の青さををうつしているではないか、と高野さんは書いておられます。川は下へ下へと流れていくように見えても、川がほんとうにこがれているのは、あの山の上の青い空なのであって、そのこがれを失った水は、もう「生きた水」ではない、という詩だと思って作曲しているのです。(中略)「水たまり」の中に「私たちの言葉、それは泥の言葉」というのがあるでしょう。「泥のちぎり、泥のうなずき、泥のまどい」というのは何の意味ですか、と(合唱団の人たちに)きいて、正確な答えをきいたことは殆どないのです。まず「まどい」は迷うことだと思ってるんです。一人も「団欒(円居)だ」と答えた人はいないのです。「ちぎり」とは「約束だ」という答えもめったに返ってはこないのです。”(「ハーモニー’93秋号」より/全日本合唱連盟季刊誌)
 もうお分かりですね。「まどい」とは「団欒」のことで「惑い」ではないと高田三郎氏は明言しています。ということは、詩人は「団欒」を省いたわけではなかったの?!慌てて「まどい」の意味を調べる筆者。ありました、「惑い」に続いて「円居」の項目が。「円居(まどい)」の中に「団欒のこと。」とありました。まさに「ひえ~っ!そんなこと!」です。
 ここで、恨みがましい言い訳をします。「団欒」って「だんらん」って読むよね。それを「まどい」って普通読みます?それに旧仮名遣いだったら「惑い」は「まどひ」、「円居」は「まどゐ」と区別がつくけど、現代仮名遣いではどっちも「まどい」だし、これ気付く人いるのか?と、誤読を棚に上げ文句たらたら。いや、言い訳です。はい、分からなかっただけです。
 そうかあ、「泥のまどい」は「泥の団欒」なのねえ。そこでイメージの修正をします。
 「団欒」といえば「家族の団欒」ですよね。日常の風景です。小さな水たまりは人間に似ている、と詩人は言っていました。約束したり頷いたり団欒したりしている「泥」は、まさに人間の日常の象徴です。水たまりは日常を生きながら一途に空の青さを写そうとしている、そんな逞しい存在だ。人間もそれに似ている、小さいけれど逞しい存在だ。一途に生きようとしているんだ。そう思いました。ということで、誤読はあったけど、テーマの解釈には影響なし!
 テーマといえば、高田三郎氏は上記の引用文の中で「水の魂」と言っていますね。筆者が思ったのは、もう少し人間寄りです。「人間の生きる力」といった感じですかね。それを水が育んでくれている、という解釈です。当たらずとも遠からず?ちょっと違うかな?
 さて、これで本当に『水のいのち』シリーズは終わりです。
 そして次回から、本来の「練習日記」が書けそうです。大分県内のコロナ感染状況がかなり好転し、一か月半に渡った練習中止期間がようやく終わることになりました。来週から練習を再開します!(パチパチ…)
 次回の練習は6月19日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。みなさん、歌いたい気持ちをいっぱいに詰め込んで、元気な顔でお会いしましょう。でも、感染対策は今まで通り、しっかりお願いします。(どうか状況がリバウンドしませんように。)
 
2021年6月5日(土)
~「水のいのち」5(シリーズ最終回)~
 6月に入りました。大分県内のコロナ感染状況はいくらか落ち着いた気もしますが、まだステージ3であることに変わりはないようです。今しばらく自粛生活が続くと思われます。もうひと踏ん張りですかねえ。
 そうこうしてるうちに、好評連載中(?)の「『水のいのち』の詩の世界に切り込む!」(いつそんなタイトルになったんだ―)も、いよいよ最終回となりました。では、今日も張り切ってスタート!
(だけど、これが終わると本当に書くネタがない。あとは私生活を切り売りするしか…。)
5.海よ
 以前に書いた通り、「1.雨」と同じく、混声合唱組曲『水のいのち』のために書き下ろされた詩です。「4.海」に続く終曲の詩として書かれました。八連からなる長い詩です。
 前回この欄で、「4.海」では海の本質を描いていて、「5.海よ」ではその先の世界を描いている、と書きました。それは第五連以降に顕著に表れています。
 
 おお 海よ
 たえまない 始まりよ
 あふれるに みえて
 あふれる ことはなく
 終るかに みえて
 終ることもなく
 億年の むかしも いまも
 そなたは 
 いつも 始まりだ
 おお 空へ
 空の高みへの 始まりなのだ
 (混声合唱組曲『水のいのち』「5海よ」より / 高田三郎作曲 高野喜久雄作詩)
 
 この後、第六連~第八連(最終連)にかけて「のぼれ のぼりゆけ / みえない つばさ / いちずな つばさ あるかぎり」と、海へ呼びかける形をとりつつ、水が新たな命を生み出すべく空へ昇る姿を描いています。
 また、第六連に「そなた 水のこがれ / そなた 水のいのちよ(※そなた=海)」という、全体のテーマを象徴する言葉が使われていることにも気付きます。海は全ての生き物の命の営み(そこには死も含まれる)を受け入れる存在であるとともに、水が空の高みへ昇る始まりの場所でもあります。海が「水のこがれ」(である)とは、水が高みへ行きたいと願いつつ海を目指していること、「水のいのち」(である)とは、地上の命が流れ込んだ水を海が全て受け入れそして再生させること、さらには新たな命を生み出すために水を再び空へ送り出すこと、を表しているように思いました。
 最後は、海(水)への畏敬の念を込めて「おお」という感動詞で結んでます。
 「5.海よ」は壮大な命の旅のフィナーレ(終曲)であるとともに、新たな命の旅の始まりを示唆するプレリュード(前奏曲)でもあるように思います。ただし、曲そのものがプレリュードというより、曲の持つ余韻がプレリュードになっている、という印象でしょうか。「ああ、水が空に昇ってまた次の命の旅が始まるんだなあ。」という感慨が演奏者にも聴衆にも素直にもたらされる、歌っていても聞いていても満足する、そんな曲だと思います。
 さて、最後に組曲の詩全体を通した印象について。(今回は、ここが一番言いたかった気がする。)
 五つの詩の中で、筆者が一番身近に感じたのは「2.水たまり」です。
 あとの四つの詩は、水が人間を包み込むような視点で書かれているように思えました。「1.雨」は分け隔てなく命へ降り注ぐものとして、「3.川」は高みへ「こがれる」という「わたしたち」の思いを取り込んで流れるものとして(※原詩は自分を振り返るものとして描かれていて「2.水たまり」に近い視点だと思われます。)、「4.海」「5.海よ」は、全ての命の営みを受け入れてくれる”命の源”として描かれている、と思いました。
 でも、「2.水たまり」はぐっと人間寄りで、「水たまり≒人間」という感じがします。だまってたまるほかなく、やがて消え失せていく「水たまり」の惑いや苦しみは、私たち人間と同じだと言っているんですね。(泥が出てくるだけに「泥臭い」感じ?)
 詩の中で一番好きな部分がここです。「ささやかな / けれどもいちずないのちはないのか」というところ。「だけど、私たちにだって命がある。小さくたって一生懸命に高みを目指して生きているんだ!」っていう、力強さを感じます。「水たまり」に人間を重ね、小さな存在でも誇り高く逞しくあれと、自分を励ましているような詩だと思いました。以前に、曲としては「4.海」が一番好きと書きましたが、詩では「2.水たまり」が一番好きです。
 最後は何が好きかの話で終わってしまいましたね。
 今回『水のいのち』の詩について真っ向勝負を挑んでみましたが、正直なところ詩の世界が大きすぎて勝負にならなかった気がします。(何に勝つつもりだったのかは定かでない。)でも、自分なりに考えてみたことは、とても良かったと思います。だって、今までよりもさらに『水のいのち』を歌うのが楽しみになったから。あー、早く歌いたいよー。
 という切なる叫びで、このシリーズを終えたいと思います。みなさんと早く会えますように! 
 
2021年5月29日(土)
~「水のいのち」4~
 今日は最初に残念なお知らせがあります。予定では6月から練習を再開するはずだったのですが、感染状況がまだ予断を許さないため、6月5日(土)の練習も中止となりました。うーん、残念。でも、きっと近いうちに再開できると信じています。それに『水のいのち』シリーズを書き終えたら、本当にネタがなくなって困る…。
 いやいや、今はまず書くこと。はい、第四弾です。前回、自分でも真面目過ぎたと思うので、今回はいつもの調子で書くことにしよう。
 (※本題に入る前に一言。このページの見出しが、ホームメニューの「練習記録」ではなく、「練習日記」になっていることにみなさんお気づきでしょうか。これはホームページ作者のありがたい配慮だと筆者は理解しています。「記録」は事実をありのままに書き留めること(「日誌」もその性質が強いと思う)、でも「日記」は個人的な日々の出来事を書いたもので、主観のかたまりだと思います。筆者がこのページを担当するようになったとき、「日記」の文字を見て思わずにやりとしました。「これは『好きに書いていいよ』ということね。」と解釈し、それ以来、本当に自分の日記同様に書かせてもらっています。というわけで、今回は(も?)本領発揮、自由に想像を飛ばします。)
4.海
 『水のいのち』を作曲するに当たって、高田三郎氏が高野喜久雄氏に詩を依頼したこと、そして、この詩だけが詩集に載っている原詩のまま、ということは前にも書きました。当然高田三郎氏は、混声合唱組曲『水のいのち』のテーマや構成について、高野喜久雄氏に話をされたことでしょう。さらに想像するに、この「海」の詩だけが原詩通りということは、高田三郎氏はこの詩を読んで『水のいのち』を作曲しようと考えたのかも、とさえ思いました。(完全に憶測ですが。)
 そう思いつつ改めて詩を読んだ時、またまた気になる部分に気付いたのです。それは、以下に紹介する詩の後半部です。
 
 人でさえ 行けなくなれば
 そなたを 指して行く
 そなたの中の 一人の母を指して行く
 そして そなたは
 時経てから 充ち足りた死を 
 そっと 岸辺に打ち上げる
 見なさい
 これを見なさい と言いたげに
 (「海」より / 思潮社『現代詩文庫40高野喜久雄詩集』)
 
 実は、「気になる」というより「え~っ?!」という感じでした。
 ちょっと話が逸れますが、筆者は『水のいのち』の中では、この「海」が一番好きです。波を表した美しい八声部のハミングで始まり、きれいなメロディラインが続き、まさに穏やかな母のイメージがする曲だと思っていました。最後の「見なさい」に、また初めの和音が出てきてさらにぐっとくる、というふうに思っていました。でも、詩を深くは読んでいなかった…。
 で、話は戻って、どこに「え~っ」と思ったかというと、「人でさえ / 行けなくなれば / そなたを / 指して行く」というところです。どう思ったかというと…。
「まさか自殺を表しているんじゃないよね?!そんな馬鹿な!でも、後の部分で『死を岸辺に打ち上げる』とも言ってるし~。人の骸(むくろ)が打ち上げられるってことなの?!」
 そうです、そんな馬鹿な!です。だって、「雨」から「水たまり」「川」へと順調に本シリーズは続き、テーマらしきものも見えてきていたはず。確か「生きようとする強い意志」とか書いた。えっ、違うの?ここに来て「自殺」はないやろー、”生きる強い意志”はどうなったんやー、と焦りまくる筆者でした。
 それで、ちょっと落ち着いて考えてみました。高野喜久雄氏の詩には比喩表現が多用されています。だから、ここは「自殺」なんて直接的な意味ではなく、もっと象徴的な意味合いではないのかな、と思い直しました。「行けなくなれば」という表現は、行き詰まって絶望するのではなくもっと別の意味ではないか、と思ったわけです。(何とかポジティブに考えたい、と必死。)よし、他の詩も見てみよう。でも、見なけりゃよかった…。
 「あなたに」という詩を見つけてしまいました。海のような「あなた」へ恋い焦がれ、愛を見せてくれと求めるラブレターのような詩です。その中にありました、似たような表現が。詩の内容を要約すると「あなたが自分の思いに一度でも応えてくれたら自分は死んでみせる。その代わりあなたは見なければいけない。岸辺に打ち上げられる一人の溺死者を。」という、まるで脅迫のような激しい詩です。
 え~っ、自殺するって言ってるし、はっきり「溺死者が打ち上げられる」って書いてるやん!なんと直接的な表現であることか。こんな表現を詩人はするんだ!もう、めまいがしそうでした。
 でも、めげません。「海」とはテーマが違う。ここで、再び気を取り直す筆者。(自説に引き戻そうと必死です。)それはそれとして、やっぱりこの「海」の場合はもっと比喩的にとらえていいのでは。そうだ、『水のいのち』には海を書いた詩がもう一つあるじゃないか!―みなさん、思ったことないですか?「なんで海の詩が二つあるの」って。高野喜久雄氏は『水のいのち』の最終章として「海よ」の詩を書き下ろしています。つまり「海」の詩の先に「海よ」が存在している、そこでテーマが完結するんだ、と思ったわけです。
 「海よ」については次回に詳しく触れる予定ですが、内容から二つの詩の関係性を見ると、「海」ではその本質が何かを描いていて、「海よ」でその先にある世界を描いているように思います。「海」の本質とは何か?そこに、詩の後半部をどう考えればいいのか、答えがありそうです。
 ここで、ある表現が大きな意味を持つのでは、と気付きました。それは「充ち足りた死」です。海が岸辺に打ち上げるのは、絶望した死ではなく満足した死だと言っています。つまり「行き詰まって死んだりはしていない」と考えていいのではないでしょうか。「行けなくなれば」という表現には、人が精いっぱい生き、やがてその寿命が尽きようとするとき、というような意味合いがあるのでは、と思いました。
 海とは、全てのものを分け隔てなく受け入れてあるがままの姿に戻していくもの、生と死をひっくるめた命の源、それが海の本質なのだ、と思いました。海が打ち上げるのは、生きた証としての亡骸だと思います。亡骸は打ち上げられても、命はまた海からつながっていく。それは決して悲しい結末ではなく、次への旅立ちとも言えます。そして、終曲の「海よ」が書かれたのだ、と思いました。
 今回、かなり焦りましたが、まあ、落ち着くところに落ち着いたかな、というところです。でも今まで、「海」っていい曲だよねえ、好きだなあ、なんて大雑把な印象で歌っていた自分をちょっと反省したりもしています。
 いやあ、このシリーズを書き出したのはいいけど、勉強させてもらっています。こんなにじっくり『水のいのち』について考えたことなかったなあ。
 次回はいよいよシリーズ最終回「5.海よ」です。これで”練習のない練習日記”も終わることを願っています。早く歌いたい! 
 
2021年5月22日(土)
~「水のいのち」3~
 『水のいのち』シリーズ第三弾、「川」です。
3.川
 前回に書いた通り、作曲者高田三郎氏の依頼により合唱曲版の詩は書き直されています。では、原詩はどのようなものであったのか、冒頭から半ばまでを紹介します。
 
 なぜ さかのぼれないか
 なぜ 低い方へと行くほかはないか
 今日も 
 川はその川底をえぐり
 その岸辺をけずる
 川は 川でなくなることを願う
 この情熱の 不条理はいつも美しい
 
 しかし
 もっと美しいのは その隠された苦しみだ
 鋸(ひ)き割ろうとして ついに
 右と左に お前が鋸き割れなかったものは何か
 「それは 大地でさえなかった!」
 いつでも
 わたしはそれを考えている
 考えながら
 同じく苦しい者として お前をよこぎる 
(「川」より / 思潮社『現代詩文庫40 高野喜久雄詩集』)
 
 いかがでしょう。冒頭の2行こそ合唱版と同じですが、3行目からは全く趣が違うとは思いませんか?
 ここでは省略しましたが、詩の後半で、作者の思いはさらに自分の中へと向かいます。「空・渦・淵・魚」という合唱版の詩と共通した単語は見られますが、それらは、川が苦しみながら流れているときに目にするもの、として描かれています。そして、詩はこう結ばれています。
「その空が 何であれ / その魚が 何であれ / お前の問われているものを / わたしは わたしの挫折の中でになう / わたしの 胸の岩の中でになう」
 原詩を読んだ時、難解でとても内省的な詩だと思いました。自分の行き先を自由に決められない川は、叶わない願いを抱えたまま激しく流れて行く。いくら激しい情熱があろうとも、自分の思いを遂げることはできない。その不条理さは美しく、それに苦しむ姿はさらに美しい。そして「わたし」は、川と「同じく苦しい者」である、と詩人は言っています。
 さかのぼれない川の苦しみはまあ分かるとして、「わたし」の苦しみとはいったい何でしょうか。「挫折」という言葉が登場することから、「わたし」にも叶わなかった願いがあったのだろう、とうことは想像できます。その願いはおそらく、今も「わたし」の胸の中に固い岩としてあり続けている、というのでしょう。でも、それ以上のことはなかなか読み解くことはできません。ただ分かることは、「わたし」がずっと苦しみを抱え続けていて、これからも苦しみる続けるであろうこと、そして、それを見つめ続ける詩人がいる、ということです。ここでいう「わたし」は詩人自身でしょう。美しくさえある「苦しみ」そのものが、この詩のテーマであると思いました。
 観念的で、考えれば考えるほど詩人の深い思索の世界に引き込まれそうです。(これ以上考えると、そこから出られなくなりそうなので、次へ進みます。)
 一方、合唱曲用に書き直された詩は、もはや全く別の詩という印象です。ここで最も興味深いのは、「こがれる」という言葉がとても重要な意味を持って、何度も使われていることです。原詩には「こがれる」という言葉はありません。このことからも、改作というより「同じ題名で同じ書き出しを持っている二つ目の詩」ととらえた方がよいのでは、と思いました。
 こちらの詩では、山や空の高みに行きたいと願う川の思いが、「こがれる」という言葉を繰り返すことで強く打ち出されています。「下へとゆくほかはない」のだけれど、高みへ「こがれる」気持ちは決して失われることはない、という強い意志を感じさせる詩になっている、と思いました。そして、「わたしたちもまた」川と同じように「こがれ生きるもの」と結ぶことで、「わたしたち」(地上に生きる全てのもの)は生きることへの強い意志を持つものとして表されている、と感じました。
 『水のいのち』という合唱曲のテーマが、「川」の詩の書き直しにより、さらにはっきりしてきたと言えるのではないでしょうか。「雨」「水たまり」「川」と見てきましたが、『水のいのち』の詩には、一貫して、生きようとする強い意志を持った「いのち」が描かれている、と考えられます。
 そしてそこには、生きとし生けるものへ向けた、詩人の優しく暖かいまなざしを感じるのです。
 今日はいつになく、超真面目モードでお届けしました。
 次回は「4.海」です。
 
2021年5月15日(土)
~「水のいのち」2~
 先週から始まった『水のいのち』シリーズ第二弾です。今回は2曲目の「水たまり」について。
2.水たまり
 筆者のレコードコレクション(青春時代はレコード全盛期)「現代合唱曲シリーズ 水のいのち」の裏面に、作曲者の言葉として高田三郎氏の文章が載っています。(この文章は、後のCD版の解説にもそのまま転用されています。)
 その中に、気になる一節がありました。
 「この『水のいのち』の詩は、実は、詩集にのっていたとおりの言葉によっているのは『海』だけである。」
 なんですと?その後の部分を要約すると、「水たまり」と「川」は、作詩の高野喜久雄氏に頼んで、原詩の発想を損なわずに、かつ聞いてわかる言葉に書き直してもらった、というのです。そして、「水たまり」「川」「海」の三詩に加えて、「雨」と「海よ」を書き下ろしてもらった、と書いてありました。
 俄然、筆者の好奇心が掻き立てられました。原詩からどう変わったのだろうか。そこには、作詩者のどんな意図があるのだろうか。これは、原詩を読むしかない!
 そこで、早速”A〇azon”のお世話になることにしました。最近はホントに便利になりましたね。本屋に行かなくてもネット注文ですぐに欲しいものが手に入る。かくして、筆者の手元に「高野喜久雄詩集」が届いたのです。
 第一連は、こうなっています。
 
 轍のくぼみ 小さな
 どこにでもある 水たまり
 ぼくらは まさにそれに肖ている
 流れて行く 目当ては無くて
 埋めるものも 更に無い
 どこにでもある 水たまり
(「水たまり」より / 思潮社『現代詩文庫40 高野喜久雄詩集』)
 
 ここで真っ先に気付くのが、一人称の違いです。混声合唱組曲『水のいのち』の「水たまり」には、「ぼくら」という一人称複数は使われていません。あるのは「わたしたち」です。出てくる部分が多少前後はするものの、「ぼくら」と表現されていたものは、すべて「わたしたち」に置き換わっています。
 全体的にみると、合唱曲の詩のほうでは、散文的な表現を極力控えて、リズムに乗りやすい言葉に変えている、という印象です。また、一度聞いても分かるような平易な言い回しにしている、とも思いました。
 ただ、「ぼくら」が「わたしたち」に変わったことには別の意図があるのでは、と考えます。
 「ぼく」という表現は若々しく、かつ男性がよく使う一人称です。でも、「わたし」のほうは、男女・年齢を問わずに使える一人称ではないでしょうか。すなわち、「わたしたち」に置き換えることで、全ての人々に当てはまるように、より普遍的な意味を持たせたかったのではないか、と考えました。
 詩人は、「わたしたち」は「水たまり」に似ている、と言っています。自分の濁った水に、空の青さを写そうとしている、空の青さのように澄もうとしている、空の高みに向かおうとしている、そこに、ささやかだけど一途な自分たちの命がある、と言っているのです。何かを叶えたいという願いは誰にでもあるものだし、それは、年齢や性別で区切られるものではありません。全ての人間が持つ本能的な願いを、「わたしたち」という言葉で表現したかったのではないかと思いました。もう少し言えば、全ての「わたしたち」はちっぽけで未熟な存在だけど、「こうありたい」と願い行動することで、生涯成長し続けることができるんだ、という詩人のメッセージを感じたのでした。
 そうだ、いくつになっても「こうありたい」「こうしたい」という気持ちはあるんだ、それが目標になり生きがいになる!よし、一生歌い続けるぞー!
 「高野喜久雄詩集」に興味のある方は、お貸ししますよー。
 と、本編はここまで。
 後は余談です。みなさんは一人称で遊んだことはありませんか?
 筆者は学生時代に、友人と「一人称対決」をしたことがあります。(何それ?って言われそう。)
 日本語には様々な一人称がありますよね。「ぼく」「わたし」以外にも「おれ」とか「うち」とか。方言まで入れたら、きっと膨大な数になります。(ちなみに英語は「I」だけですよね。日本語って、なんて豊かな言語でしょう!)思いつく一人称を交互に言い合って、出てこなかったら負け!という遊びです。暇やったんやなあ。お金もないし。
 上記以外で挙げてみると、「わし」「あたし」「あたい」「おいら」「わたくし」「ぼくちん」「わて」「おいどん」、古いけど、「あちき」「せっしゃ」「せつ」「みども」「せがれ」「やつがれ」「われ」「わ」…、ちょっと疲れてきました。お時間のある方は調べてみてください。どんな一人称を使うかで、その人の境遇や立場が透けて見えたりします。日本語って面白いですね。奥が深い言語だと思います。
 さて、順序良く進みまして、次回は「3.川」について書いてみたいと思います。
 
2021年5月8日(土)
♦ 再び…
 みなさま、今晩は。現在の時刻は19時ちょっと過ぎ、本来なら宮本先生がにこやかに練習場に登場しておられるところです。それなのに、なぜ今日記を書いているかというと…。はい、その通りです。練習が五月いっぱいお休みになりました。
 大分県もとうとうステージ3に突入し、大分市・別府市には「不要不急の外出を控えてほしい」とのお願いが出されました。それを受けて役員で協議した結果、やむなく練習休止を決断するに至りました。残念無念ですが致し方ありません。
 ということで、11か月ぶりに”練習のない練習日記”を書いている、というわけです。コロナなんかには負けないからなー!こうなったら、好き勝手に書いてやるー!!いやいや、やっぱり真面目に書きます。
5月のテーマは「水のいのち」
 テーマ発表。本ページの熱烈な読者のみなさん(いらっしゃると願って)はもうお気づきと思いますが、11か月前”万が一”の事態に備えてとっておいた「水のいのち」について、今回は詩の観点から考えてみようと思います。では1曲目から。
1.雨
 第1節を紹介します。
 
 降りしきれ 雨よ
 降りしきれ
 すべて
 立ちすくむものの上に
 また
 横たわるものの上に
 (混声合唱組曲『水のいのち』より 高田三郎 作曲 高野喜久雄 作詩)
 
 印象的な倒置法で始まり、第2・3・4節と同様に続きます。全てのものに等しく降り注ぐ雨は、全ての命を育み、またよみがえらせるものとして描かれています。でも、第5節まで読み進んだ時、一つの疑問が浮かびました。
 第5節は最終節で「おお すべてを そのものに そのもののてに」と結ばれているのですが、「そのもののてに」とはどういうことを表しているのだろう、と思ったのです。というのも、「手」という言葉はそれ以前には一切使われておらず、最後に一回だけ登場しているからです。
 その前の第4節は「降りしきれ そして 立ちかえらせよ」という雨への呼びかけで始まり、立ちかえらせてほしいものとして「井戸・庭・木立・土」を挙げています。その後の第5節も、文脈的には第4節に続いているととらえるのが自然です。つまり、「雨よ、全てのものに降りしきって、それらを立ちかえらせてほしい」と言っているのです。すなわち、最後の部分は「そのもののてに」の後に「降りしきれ そして 立ちかえらせよ」という呼びかけが隠されている、ということになります。
 この時の様子を想像してみてハッとしました。打ちひしがれて地上に横たわる自分がいます。そして静かに降り注ぐ雨に気付くと、身をよじり両手を広げて必死に雨を受け止めようとするのです。そう、「手に雨が降りしきる」ということは、手の持ち主が自分の意志で手を広げていることに他なりません。決して何もせずにただ助けを待っているわけではなかったのです。一見打ちのめされているようでも、そのものが持つ「生きたいという願い」は消えていません。そこに雨が降り注ぎ、願いを「生きようとする意志」に変えていきます。雨がよみがえらせるのは、全てのものが本来持っている力なのです。
 以上のことを、最後に「手」という言葉を入れることで、より強く表現しているのではないか、と思いました。
 そう考えると、この曲の印象がずいぶん変わってきます。音楽は終始静かに流れています。でも、それは決して弱弱しいものではありません。全てのものの「生きようとする意志」をひっくるめた静かさなのです。それをどう表現するか、考えただけでも何だかワクワクしてきますね。
 これから約1か月、練習はお休みです。でもどうせなら、この機会を前向きにとらえて、曲にじっくりと向き合ってみるのもいいのでは?筆者は引き続き、『水のいのち』に向き合ってみたいと思います。
 次回は2曲目の「水たまり」です。こう、ご期待!
 
2021年4月30日(金)
♠ どうなるのか?
 4月最後の練習でしたが、最近、事態は悪化の一途をたどっています。何がかというと、もちろん新型コロナウイルスの感染状況です。大分市では高齢者のワクチン接種がようやく始まろうかというところですが、ここにきて感染者数が急増しています。4月下旬に入って連日二桁が当たり前となり、中には50人に達しようかという日もありました。加えて怖いのが、感染経路不明の割合が増えていること。心当たりがないまま感染している、つまりは感染する可能性はどこにでもある、ということなのですから。
 いつまで練習できるのか、とても不安な状況です。世間では誤解されることが多いのですが、決して合唱自体が悪いわけではありません。歌う際の飛沫についての実証実験も行われており、その結果、十分に間隔を取り、マスクを着けて歌えば、歌うことで感染する危険性は極めて低いということが明らかになっています。
 では何がいけないのか。合唱に限らずさまざまな活動において、ひいては日常生活全般においても、三密の状態になることや、むやみにいろんなものに触ること、手指の消毒・手洗い・うがいなどの予防をしないことなど、要は感染対策を怠ることがいけないわけです。
 とはいうものの、いくら感染対策を十分にとっていても、感染が広がれば広がるほどウイルスに触れる機会が多くなるわけですから、それを避けるためには自宅にこもるしかない、ということになってしまいます。つまりは、練習に出向くことができなくなってしまう…。これから事態はどうなっていくのでしょうか。不安が募ります。
 でも、今後どうなるにしろ言えることは、今の一回一回の練習を大切に、かつ集中して頑張ること。できることを精いっぱいやる、これに尽きますね。前置きが長くなりました。
 本日は新見先生の練習日、ピアニストは先週に引き続き木下先生です。今回も無茶ぶりの連発でしたが(何を練習するか直前に言われるという)、それに全く動じることなく華麗なピアノで応じてくださいました。それも文句ひとつ言わず、しかもにこやかに(何という大人の対応でしょうか、見習わなくては)…。いやあ、やっぱり”スーパーウーマン”ですね。
☆「唱歌の四季」
3.紅葉―たくさんの指摘がありましたが、大きくまとめると二つのことのように感じました。
 一つはハーモニーを大切にすること。ヘ長調で始まり途中でニ長調に転調し、またヘ長調に戻るのですが、調が変わった時の新鮮さがもっと出るように歌ってほしい、とのこと。ニ長調に変わってハッとし、ヘ長調に戻ってホッとするイメージです。つまりは、変わった瞬間の音やハーモニーがかっちり決まれば、調の色合いの変化が際立つはずなのですが、そのために必要なのは、音程の正確さであったり、息遣いの共有であったり、歌い方のイメージを持つことであったりします。
 また、フレーズの途中でも音(響き)が切れないことで、一瞬鮮やかなハーモニーが浮かび上がります。その瞬間を逃さずに歌ってほしいということでした。特に、フレーズの最後辺りになると息も絶え絶え支えもなくなる、すなわち音程悪く響きもなくなる、というわけで、ハーモニーを作るどころの話ではなくなってしまいます。それをなくしていきたい、ということだと感じました。
 もう一つは、詩として発語してほしい、ということ。言葉の意味や詩としてのニュアンスを理解していれば、発語の仕方(言い換えるところ、より大切な言葉等)が分かり、加えて、4小節をひとまとまりとしてノンブレスで歌いたい(一息が無理な時はカンニングブレスを使います)、ということが分かってきます。また、次のフレーズへとつながっていることも分かります。楽譜を単なる音符や記号・文字の集まりと見ている限り、詩としての言葉は伝わりません。人前で歌うということは、”聴く人に伝わってなんぼ”とうことなのですね。
 それと、今日の「ひえ~っ!」について。「てーるーやーまーもーみーじー」の部分ですが、「(夕日に)照る、ヤマモミジ」であることを、新見先生に言われて初めて気づきました。生まれてからウン十年、ずっと「夕日に照る(照らされる)山と、そこにある紅葉」だと思ってました。それが「夕日に照らされて美しいヤマモミジ」のことだったとは…。生きている限り勉強は続きます。
 続いて2.茶摘5.夕焼小焼を歌いました。夕焼小焼の初めの1ページ(p 部分)は、ノンビブラートの素朴な感じで歌ってほしい、とのこと。最後のffff は、決して怒鳴るのではなく、自分がコントロールできる声の大きさでお願いします、ということでした。
☆「水のいのち」
2.水たまり―テンポの変化は音楽の転換点であることを意識しましょう。「わたーしたちのふかーさ」以降は、問いと答えが繰り返されるように強弱のグラデーションを出しましょう。Andanteからの男声は、もっと悲痛な感じが欲しい、でもテンポが崩れてはいけません。それに続く女声「あのみずたまりの~」の部分は、男声と対照的に明るく(能天気に?)歌います。TempoⅠの「すもうとくるしむ」は、「澄もうとすること」への気高い雰囲気を表現してほしい、ということでした。
5.海よ―テンポの変化、強弱の変化をもっと意識して表現しましょう。重々しい雰囲気から始まり、やがて水は海の底から空へと昇っていきます。どんどん軽やかになっていく感じで、それとともに音楽も加速していきます。詩を読み込むことで、音楽の表現も豊かになります。「朗読は大切です。」(by新見)
 4月が終わりました。なかなか先が見えない状況ですが、今できることをしっかり頑張っていきましょうね。
 次回の練習は5月8日(土)19:00~(コンパル300会議室)です。気を緩めることなく感染対策に努めましょう。
 
2021年4月24日(土)
~「水のいのち」~
 先週に引き続き、合唱祭で演奏する曲を中心に練習しました。本日のピアニストは木下文葉先生(筆者は密かに”スーパーウーマン”と呼んでいます。今まで何度も団のピンチを救ってくださいました。無茶ぶりにも涼しい顔で難なく応えて下さるという、超人的なお方)です。
 さて、合唱祭では「暗譜で歌います!」(by三宮)ということですが、みなさん、暗譜は進んでいますか?「暗譜で歌ったことあるし、楽勝!」と心の中でほくそ笑んだ(?)筆者でしたが、楽譜を外してみたら、これが結構忘れているんです。「こりゃいけん、ちゃんと楽譜を見てもう一回覚えなおそう!」と思ったことでした。
1.雨―再び、詩を読むことから入ります。雨は全てのものに等しく降り注ぎ、その命をそのもののあるべき姿に蘇らせてくれる…。生命の根源に触れるような、とても哲学的な詩です。でも、難しい言葉はなく、すっと心に入ってくる優しい感じで、まさに「慈雨」(万物を潤し育てる雨)のイメージです。「全てを慈しむような優しさを持って、静かに淡々と降り注ぐ雨」を表現したい、と思いました。
 そのためには、p かつ超レガートで、響きを切らさずに支え続けて歌わなければなりません。(優雅に泳ぐ白鳥が、実は水面下で一生懸命足を動かしているような感じかな。え?ちょっと違う?)
 先週の練習日記にも書いていますが、音の立ち上がりを速くしましょう。これが遅いと曲のテンポに乗れず、ずるずる遅れてしまうことになります。八分の六拍子の流れるようなテンポ感を共有したいものです。「自分勝手なテンポやリズムを作らないように」と指揮者から注意を受けました。
 また、子音が入ることでレガートが壊れてしまいます。息の流れを途切れさせず、そこに言葉を乗せていく感じです。もちろん、言葉を伝えなくてよい、ということではありません。レガートでありながら言葉も伝えたい!欲張りなようですが、これを目指します。ポイントは、息の流れを切らさないこと。
 ただし、p.8の「ふみたえる」だけは、その前から列挙されている「涸れた井戸」「踏まれた芝生」「こと切れた梢」「ふみ耐える根」たちの無念さを強調するように、マルカート気味に子音を立てて歌います。そして、この後の「ねに―」をフェルマータで伸ばし、フレーズは一見収束したように感じられます。でも、実は次の「ふりーしきれ」に想いはつながっているのです。命を失ったかに見えるものの上に雨は降りしきり、それらを「立ち返らせる」のです。「ふりーしきれ」を担う低声は、ここで気持ちを切らさずに「命よ、よみがえれ」という想いを込めて歌いましょう。アルトは、バスのcresc.を引き継いで、「しきれそして」でさらにcresc. します。
 p.9「こだーちをこだーちにー」の部分は、「こだちを」でcresc.し「こだちに」で急激にpに落とします。この対比を際立たせましょう。でも、響きは途切れないように注意。「おおー」はpp ですが、感動をたっぷり込めて歌います。内声の「おお」の繰り返しは、さらに感動を上乗せするイメージです。
※作曲者の「演奏上の注意」もよく読んでおきましょう。
3.川―改めて、冒頭の音程を確認してもらいました。半音の幅がそれぞれ微妙に違う?最初のG♭音から怪しい感じ。ピアノのF音から半音上げて歌い出すわけですが、この幅が狭くなりがちです。正しい半音を意識して歌い出しましょう。
 p.19からは、ピアノ伴奏をよく聴いてテンポを崩さずに歌いたいところですが、どうしても待ちきれずに急いでしまいます。あせらずにたっぷりと歌いつつ、濁流の厳しさを表現しましょう。やっぱり、詩をよく読むことが大切です。
 曲を通して比較的四声の動きが揃っていますので、どっっしりとした重厚感のあるハーモニーを作り出したいですね。かつ、キーワード「こがれる」のアピールを忘れずに!
5.海よ―「雨」と同じく、よく歌われる曲です。筆者も「暗譜できてるし~」と余裕をかましておりました。ところが、どっこい(これって死語?)、言葉も音程も怪しくなっておりました。人間は忘れる動物なんだなあ、といつものことながら思い知り、練習の必要性を痛感いたしました。人間、謙虚さをなくしては成長は望めませんね。
 今週に入って、大分でも新型コロナウイルスの感染が急拡大しています。今後、変異株が猛威を振るいそうな気配もあり、予断を許さない状況になってきました。くれぐれも感染対策を怠らないようにしましょう。体調が十分でないときは無理をしないで休養をとりましょうね。
 次回の練習は4月30日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。土曜日ではありません。金曜日です。
 
2021年4月17日(土)
~「水のいのち」~
 合唱祭(6/13・グランツ竹田)で歌う曲が発表されました。「水のいのち」より1.雨3.川の2曲です。当日の出演が難しくなった新見先生に代わり、三宮さんが指揮をします。
 ということで、本日は三宮さんの練習日です。あ、それと本日はピアニストも違います。以前中央合唱団のピアニストだった渡邊麻実子先生です。(合唱団ピアニストのお二人が都合がつかなかったため、急遽引き受けていただきました。本当にありがとうございます。)
 すなわち、入団八年目の筆者には、初めての指揮者・ピアニストの組み合わせです。なんだか新鮮でワクワク・ドキドキ。そして前を見ると、指揮者周辺にも何やら普段にはない緊張感が漂っている!なしか?どうも「合唱祭の指揮を任された」という責任感だけから発せられるものではなさそう。さらに横を見ると、ソプラノ辺りにも同じような空気がある…。
 練習が始まって分かりました。伴奏、仕上がってる!麻実子先生は、この一回の練習のために完璧に準備をしてくださっていたのでした。なんとありがたいことでしょう。そして、何たるプロ意識!そういう麻実子先生のことをよく知るベテラン団員みなさんに、「実のない練習にしては申し訳ない」という覚悟にも似た緊張感が漂っていた、ということだったのです。納得!
 そして、いつも本気ですけど(ここは敢えて強調)、一部団員超本気モードの練習開始。
1.雨―前奏から曲は始まっています。歌詞になって慌てて入らなくていいように、イメージを持っておきましょう。詩をよく読むこと。感じた思いを声に乗せて表現します。
 歌い出しは、降りしきる雨が滞らないようテンポ通りに入りましょう。ソプラノ、「ふりーしきれ」の「り」への跳躍で、音の立ち上がりが遅くなりがちです。入りの「ふ」から「り」の音をイメージしておくこと。「ふりーしきれあめーよー」まで一続きで歌います。「あめー」は言い換えるのではなく、一段とテンションが高く広がる感じです。
 「すべーてー」は四声が揃って入れるよう、ハミング後の男声は女声のブレスに合わせます。「す」の〔s〕音は、二割増しで長めにお願いします。「たちーすくむ」にはcresc.が付いていますが、「よこーたわる」にはありません。対比させて歌い分けましょう。p.5、男声の「すべて」は女声を受けてレガートです。バス、動きがはっきりしすぎないよう注意。
 p.6終わりからのバス「わけーへだーてなーく」は、一単語扱いなので途中で言い換えないこと。テノール「れーた」の〔k〕音、その後4声そろっての「まーれた」の〔f〕音で、言葉のニュアンスを表現しましょう。
 p.8の低声「ふりーしきれ」は主旋律です。もっと歌いましょう。続く「いどーをーいどーにー」からの繰り返し4連発は、pmpですが意志を持って語頭を強調します。ソプラノ、「を」から「い」への跳躍はピッチが下がりがちです。響き高めに意識をしましょう。「いどー」の入りは、女声が男声のブレスに合わせます。
 p.9の「おおー」は、pp でも感動はMAXでいきましょう。
 フレーズの終わりなどに音が下降するとき、響きがショボくなってごにょごにょ言ってる感じになる、とのこと。最後まで支えることが大切です。
3.川―どんな川でしょう?イメージがないと、浅くちょろちょろ流れる川になってしまします。出だしからどっしりとしたff です。深く切迫した感じの音色がほしい、とのこと。最強アクセントが続きます。その後アクセントはなくなり、徐々にpへ向かいます。でも、緊張感はそのままです。くれぐれも緩んだ音にならないよう注意しましょう。
 p.19からは渦巻く濁流のイメージです。そして、この曲のキーワードである「こがれる」という言葉が次々に登場します。しっかり伝えるために語頭の〔k〕音を意識して強調すること。p.23の「だが」には、「高さにこがれても低い方へ流れるしかない」という川の無念さがこもっています。p.26「やめーよー」の音程注意。
 p.27から最後にかけて、f からp へと次第に弱くなりますが、「かわ」「こがれる」の〔k〕音はしっかり立てましょう。
 全体的に、音が弱くなると響きに緩みが出やすいです。曲が終わるまで気を抜かないことですね。(歌が終わっても、指揮者が腕をおろすまで曲は続いています。)
2.水たまり―最初の緊張感ある入りが、最後まで保てるといいのですが…。とういうことで、p.16、TempoⅠからのハーモニーを丁寧に見直してもらいました。緊張感にせよ支えにせよ、最後まで気を抜かずに保つ、というのが大きな課題のようです。
 充実したよい練習ができました。今日も楽しかった!
 次回の練習は、4月24日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。ただし、オリンピックの聖火リレーのため、会場周辺が18:00から交通規制されるようです。車で来る人は、早めに来るか、少し離れたところに駐車してください。(300会議室は18:00から使用できます。)
 新型コロナウイルス変異株の感染が拡大しています。また新たな脅威、という感じです。みなさん、もう一度気持ちを引き締めて対策を心掛けましょうね。練習が続けられますように!
 
2021年4月10日(土)
♦ あなたの守りたい人は誰?
☆「僕が守る」
 「そういえばずっと歌ってないよね。忘れていそう」ということで復習がてら歌い始めた「僕が守る」でしたが、今日はこの一曲を深く掘り下げることとなりました。(結構深かったです。)
 「『新見の厳しい練習だった』と日記に書いておいてください。」(by新見)とのことでしたが、とても中身の濃い、かつ楽しい練習ができたと思います。時間が経つのを忘れました。また、ピアニストが急遽お休みだったのですが、伴奏なしで歌うと、実はピアノにずいぶん助けられていたということが判明。怪しい音程を入念に確認してもらい、修正されてから四声を合わせてみると、まさに「音がはまった」感じがするのです。この響きを覚えておかなくちゃね。
 出だしの1ページは、まるっとア・カペラです。ここを美しく演奏できれば、聴衆の心をつかめること間違いなし。もっと言えば、最初の「いつかー」で、この曲全体の演奏の出来が決まる!ユニゾンの「い」の音をいかに迷わずに出せるか、「かー」で4パートに広がる音をいかに美しくハモらせることができるか…。全集中でみんなの呼吸を合わせ、曲に入りたいところです。言葉のニュアンスも考えて表現したい。特に、題名にもある「ぼく」の歌い方、二回続けて出てくる「ずっと」の歌い方の違いに注意しましょう。
 また、曲が進むにつれてテンポがどんどん変化します。このテンポ感をみんなで共有したいです。そのためには、指揮を見ること!
 ちょっと話が逸れますが(いえ、大いに本題と関係あるのですけど)、筆者は常々「指揮者ってすごいよなあ」と思っています。何がすごいかって、曲の全てを体現しているから。拍子や音の長さ、強弱の指示は当たり前、さらには、それぞれの持つテンポ感(単なる速さではない「躍動感」とか「しっとり感」とか)を伝え、呼吸の合わせ方を伝え、言葉やフレーズの持つニュアンスまでも伝えてくれているのです。そう考えると、棒の振り方のみならず、顔の表情、さらには全身から醸し出される雰囲気まで見逃せないし、見なかったら損です。(ほんと、指揮者見るだけで面白い!だから、暗譜で歌うのが好き。おっと、本当に本題から逸れてしまった。)
 指揮を見逃さず、みんなで集中した演奏ができれば、自ずと歌ができてくるように思います。だから、顔を上げて歌おう!ただ、そこに行き着くには、音程やリズムなどの基本的な譜読みができているのが大前提ですけど。
 いくつか、細かい指示のおさらいをしておきます。
A―入りの女声、四分休符にすでにテンポ感はある。「こころぼそくて―」の「て―」までハーモニーのエネルギーを維持しよう。「どこにも―」の3連符は同じ重さで歌う。「こわーい」はテヌートで丁寧に色合いの変化を出す。アルトの音程、下がらないよう注意。ソプラノ、色んなリズムでごちゃごちゃになりがち。簡単なリズムほど要注意。p.4の男声の音程危うし。でも、修正されたら随分良くなった。だけど、テノール「ぼくがーなれたらー」の音程はやはり難関。最後の3連符の合わせ方及びBへの入りは、指揮から目を離せません。
B―男声、ここは”ファンタジー”。でも、最初は棒歌いだったのが、徐々にニュアンスが出てきた。でも、もう一歩の感じ。どう動きたいのかイメージを持ってから歌い出そう、とのことです。「なーかに―」のリズムは、八分音符でカウントすると上手くいきそう。変則リズムは相変わらず難しいのですが、一番の難敵はやっぱり「4:3」です。3拍の間に4つ音符を入れるというもの。コツは「柔らかく歌う」(by新見)こと。あんまり律儀にカウントしようとしない、ということでしょうか。これこそ、指揮を見て乗り切ろう!この後からcresc.していき、ff でC部に入ります。
C―ずっとf 部分が続きます。いかに持続するか体力勝負。「こまる―」で一気にp に変化し、「だからー」は「ら」へどう着地するかをイメージして歌いましょう。
D― 最初の女声はビシッと合わせたい。「そら」→「ほし」→「はな」→「よかぜ」と次々につながっていく感じを意識しよう。二回目の「そらも―」からは語頭が強拍とずれていくので、しっかり言い換えて畳みかけるように歌うこと。
E―sempre ff です。休んでる暇はない。気持ちを切らさずに音の響きをつなげよう。ソプラノ「いーきーる」の〔i〕音は、少し広めの発声の方が滑らかに出やすいようです。高音から降りた時に音が緩まないよう注意。最後の「ぼくが―」は、さらにcresc. する感じ。(超大変…体力も気力も必要。)
F―アルト、pp で主旋律。響きを美しく集めること。p 「ぼくが―」の繰り返しは、各パートの入りをきっちり決めよう。前向きなp です。笑顔で歌いたい。各自、守りたい人を思い浮かべたらいいのでは?最後の「い」からハミングへの移り方が難しい。響きをさらに上向きに作る感じです。
 練習最後の新見先生のお言葉です。「苦しみの後には必ず希望があると信じて、練習頑張りましょうね。」
 いい練習ができました。
 次回は4月17日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。このところ体調を崩す人が多いようです。コロナに加えて季節の変わり目、年度初めで忙しくもありなかなか体調管理が難しいですね。せめて栄養はしっかり取りましょう。できるだけ睡眠時間も確保したいですね。
 
2021年4月2日(金)
❤ 新年度スタート
 4月になりました。演奏会まで7か月とちょっと。年が明けてから、あっという間に3か月が過ぎた感じです。この分で行くと、すぐに11月になりそう。新年度にもなりましたし、気持ちを引き締めて練習に取り組んでいきましょう。
 本日は宮本先生がお休みで、新見先生による発声練習から始まりました。徐々に高い音になっていくとき、ついつい声を前に集めようとしがちです。そうではなくて、ぐっと後ろに重心を引くような感じで、声を上に響かせましょう、とのこと。そうなんです。筆者もついつい身体まで前傾してしまいます。気を付けよう。
 続いて「唱歌の四季」から5.夕焼小焼を歌ってみます。「発声練習のつもりで、強弱はあまり考えずにのびのびと歌ってみましょう。」ということで、みんな気持ちよく?歌い始めました。
 出だしは女声の斉唱です。アルトもソプラノと同じ楽器になったつもりで、下に響きを落とさないように歌いましょう。「ゆ」〔u〕の発音がバラバラになりやすいです。浅くならないよう注意して合わせましょう。一つのフレーズを同じスピード感で歌います。そして、フレーズの終わりも、次に続くことを意識して響きが落ちないこと。要は、フレーズが終わるたびに休憩してはダメ、ということです。
 アルト、「かねがなるー」のE音は少し低めに。和音の真ん中の音は、低めに意識しないとうまくハモらないとのこと。テノール、子音の入りが遅いとどんどん間延びします。スピード感をもって発語しましょう。「からすといーしょに」の促音の入れ方が早い人がいます。ギリギリまで我慢。それと、カラスに”嫌われ者感”を込めないこと。「かえりましょう―」の語尾は、しっかりサービスして響きを保ちましょう。
 同様のフレーズを繰り返しつつ曲は徐々にcresc.していき、f になってから最後のffff まではテンション上がりっぱなし、どこも緩むところなくゴールへ突き進みます。(ふう…。「夕焼小焼」ってこんな曲でしたっけ?)
 歌い終わって、新見先生が涼し気に一言。「いい発声練習になりましたね。」
☆「落葉松」
 八分音符二つと3連符の違いを、まだ上手く歌い分けられていないところがあります。各自苦手なところをチェックして注意して歌いましょう。
 それと、どうしても「長い音符につかまってしまう(音に広がりがなく次の音へ向かう勢いがない)」傾向が見られます。次に来る音や言葉を予想して、そこにつなげるように歌いましょう。このことは、しばしば新見先生から指摘されますね。次を予想すること・イメージすることは、歌うときにとっても大切です。それがひいては、曲全体に対するイメージや想いとなります。ただ譜面の音を機械的にたどるだけでは音楽とは言えないだろうし、聴く人に演奏者の想いを伝えることはできません。もちろんそれ以前に、演奏者自身に想いがあるか、ということが肝心ですが。
 音や言葉を予想しイメージできれば、出だしの音が遅れたりずり上がったりはしないし、言葉が言葉として聞こえてくるはず。ということで、しっかり考えて歌うようにしよう!
 出だしはユニゾンで、2ページ目から4声に分かれます。合唱になるとき、誰かに付いていこうとするとハーモニーが上手く作れません。自分の意志をもって歌えるように練習しましょう。
 4ページ目でヘ長調からニ短調に変わります。この色合いの変化がもっと際立ってほしい、とのこと。ここも、それぞれが「変える!」という強い意志を持って歌わないといけません。ソプラノ「わたしのおもいでがぬれる」のリズムに注意。他3パートはソプラノをよく聴いてハミングします。4声の動きが違うときには、どこが違うのか、あるいはどこが(どのパートと)同じなのかを認識しておかないと、全体の動きがバラバラになってしまいます。楽譜を見てしっかり確認しておきましょう。6ページ目のアルトソロ、「雰囲気はいい(褒められた?)ので、言葉をもっとはっきり歌って!」(by新見)とのこと。要は「もっとしっかり歌え!」ってことですよね。アルトさん、自信をもって歌えるよう練習しましょうね。
 ピアノの美しい間奏に続いて、いよいよサビの部分に入ります。間奏を台無しにしないよう、ちゃんと受け継ぎましょう。もう、楽譜から目を離してもいいのではないでしょうか?ここは、伴奏に引っ張られて歌えている気になるところなのですが、伴奏なしでも分厚くドラマチックな音楽になるようにしたい、とのこと。響きを保ち、他パートの音や動きも意識して、音楽の大きな流れを作っていきたいです。
 ppp から最後までは「超絶に音楽的に行きたい」(by新見)。「ここは自分のために歌ってください。」とも言われました。息を飲むような美しさが表現できれば、と思います。「みんなで一本の線を作る」感じだそうです。息を合わせ音色を合わせ、響きを作っていきたいです。ただし、自分で自分に酔ってしまわないように。
☆「虹」
 大まかな注意点は、長い音符の後のテンポが遅くならないようにする。cresc.をもっと大胆にやる。細かく速い動きのところは、その動きに正しく乗って歌う。さらに、その動きの中で言葉が伝わるように歌う。(←これが難しい)etc.
 細かい点では、「きらめく~」の部分は、次々に受け継ぐように歌うこと。「よろこび」と「かなしみ」のニュアンスの違いを表現すること。アルト、「u―」から「こわれないように」へ移るときは、はっとするような変化がほしい。また、超壊れやすいものをイメージして歌うこと。サビの部分(「ぼ―くらのであいをー」~)をもっと売り込んで歌うこと。「おもーっている―」は寂しくなってはダメ、肯定的な気持ちで歌うこと。アルト・男声の「いろあざやかなー」は、言葉が伝わるためには「あ」の音を立たせて歌うこと。etc.
 何とか8ビート感を出したいのですが…。「ズンズンチャチャ ズンズンチャチャ」のリズムを体感して歌えるかどうかがカギだそうで…。昭和を生きたみなさん、頑張るのよ!もちろん筆者もです。
 今日の練習を終えての感想。曲作りが徐々に進んでいるように思いました。新見先生の指示の一つ一つが、腑に落ちる感じで伝わってきました。難しいけど、頑張って作っていこうとする過程がとても楽しい!こういうのを充実した時間っていうんだろうな。でもって、もっともっと上手くなりたい、と思うのです。
 4月になり、お休みしていたメンバーが少しずつ戻ってきています。願わくば、このまま順調にメンバーが戻ってきて、さらには、演奏会まで練習が続けられますように…。
 次回の練習は、4月10日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2021年3月27日(土)
~「唱歌の四季」~
 2020年度最後の練習日です。思えば去年の今頃から、完全に練習休止状態になったのでした。その後7月に練習再開するまでの約三か月、団員のみんなと会えない・歌えない期間が続くことになるわけです。その頃の練習日記を読み返してみると、当時の悶々とした日々がよみがえってきます。演奏会の中止も決断せざるを得ませんでした。(でも、練習がないのに練習日記を書き続けるきっかけをくれたソプラノSさんには、とっても感謝しています。Sさんの一言がなかったら日記も休止しているはずでしたから。ネタ探しに苦労しつつも、楽しんで書いていたような気がします。)
 ということで、本日は当時を思い出して雑文風にお届けします。
 練習開始時刻の19時、宮本先生がにこやかに登場。今日はインド舞踊のような首の運動から始まりました。これが難しくてなかなかできない。軽々とできる宮本先生、流石です。
「次は耳をパタパタさせてみましょう。」(宮本)
「えっ?それ何?どうやるん?」(みんな)
頭には「?」が二つも三つも浮かびます。コツは「動け!」と念じることだそうで(まさかの精神論か?)、「念ずれば通ず」を体現する修行でしょうか。いや、イメージすることの大切さと、どうにかして動かそうとすることで身体をしっかり使うことの大切さを教えられたのでした。(たぶん…)
 その後、いつもの発声練習を行い、前段終了です。
 本日は副指揮者練習日ですが、副指揮者は最近とみに多忙を極めており、到着までの間、団長Tさんとパートリーダー長Uさんに頼ります。
 「『唱歌の四季』の”雪”をやろう。バスさん、音取りしといてって新見先生に言われてたとこ、あったよねえ。」(T)
ということで、バスの音取りから練習開始。バスって音の跳躍が激しいんだなあ、大変そう。いやいや他人ごとではありません。どこのパートにも大変なところはあります。アルトの「コンコン…」をやってみたら「あれっ?歌えてない」ということが発覚。それぞれの不安部分をおさらいしました。アルトさんは特に、自信をもって歌えるようにならないといけませんね。いろんなところにそれが言える。主旋律が出たりなんかしたら、もう大変!あたふたしてしまいます。どがんかせんといけん!
 次は”紅葉”。この曲は結構歌っていたつもりだったけど、細かいところはまだまだ不十分。簡単な曲なんてないなあ。その後、”茶摘”・”朧月夜”と遡りながら練習は続きます。
 「母音が変わっても音色がかわらないようにね」「テンポが遅くなってもトボトボ歩くのではダメ。前向きに音楽を進めて」「主旋律を支えるパートも、しっかり歌って」「光景をイメージして艶やかな音色にしよう」等々、Uさんからの指摘も多々受ける中、今日一のお言葉は「知性を感じる明るさで!」でした。男声の声の響きが沈んでしまって、明るさを要求した時に発せられたもの。人間、知性をなくしてはいけません。
 それにしても、指摘されたことを意識して歌い直すとずいぶん良くなる。でも、なかなか一回目にはできない。ということは、いかに普段無自覚で歌っているか、ということになるんでしょうねえ。やればできるということが証明されました。
 ここで副指揮者Sさん到着。今度は一曲目から後ろへ向かって歌っていきます。おっと、ターンするのね。
 今日思ったこと。「ちゃんと歌おう、ちゃんと歌おう」と必死になりすぎて、楽譜だけを見ていてはダメ。そこに必要なのはイメージ。イメージがあれば”棒歌い”にもならないし、しかめっ面にもならない。歌のイメージに沿って、音色や歌い方が自然に形作られる。でも、そこに到達するには、楽譜に書いてあることがちゃんと歌えてこそ、なんです。
 トドメに”夕焼小焼”を歌って練習を締めくくりました。最後の3小節、いったいどうやって伸ばせばいいん?頭が痛い…。
 次回の練習は4月2日(金)19:00~(コンパル300会議室)です。(※日程表の時刻に誤りあり。通常通り19時から練習を開始します。)
 コロナ感染の再拡大が懸念される状況です。くれぐれも、対策を怠りなく行いましょう。
 
2021年3月20日(土)
♦ 「復活祭の合唱」は復活したか?
☆「復活祭の合唱」
 先週の練習日記に「ずいぶんそれらしくなってきました。」と確かに書きました。新見先生の第一声は「HP読みました。かなり出来てきたそうだから、聴かせてもらいましょう。」でした。で、歌ってみました。果たして、結果は?
 最初から躓きっぱなしでした。音程は悪いは、リズムは悪いは、言葉はつながらないはで、思わず「ひえ~っ!」と叫びたくなるほど。見事に復活失敗でした。
 「HP(の日記)は嘘だったのかな?」(by新見)。いやその、先週の時点では、だいぶん曲になってきたような気がしたんです、はい。嘘を書いたつもりは毛頭ございません。思わず、筆者の脳裏に「3歩進んで2歩下がる~♪」のフレーズが流れた。ん?2歩進んで3歩下がってはいないよね。)
 出だしからやり直しです。ユニゾンの音は合っているのか、和音の響きは整っているのか、一つ一つ立ち止まって確認してもらいました。また、他パートと同じ動きのときはその動きが合っているのか等々、とにかく周りの音をしっかり聴き合うことが大切です。
 長く伸びる音は沈まないよう、次に来る音をイメージして歌いましょう。「resurrexit(甦る)」「non e mort(死んではいない)」などの重要語もないがしろにしてはいけません。「Ciel(天)」の響きが「地獄」のように落ち込んでしまわないこと。また、「Signor(あなた様)」は、主キリストを指す呼びかけであることもしっかり念頭において歌いましょう。
 途中何度も転調しつつ、音が少しずつ上昇していきます。あたかも、キリストが復活して徐々に天に昇っていくかのようです。転調した時の色合いの変化をもっと出してほしい、とのことでした。そして、曲調はどんどん盛り上がっていき、最後はまさに「昇天完了!」と言わんばかりの華々しい和音で終わります。「毎回、途中の色合いの変化を楽しんでほしい。」(by新見)ということです。
 今日は「目から鱗」の指摘がありました。冒頭の教会内部から聞こえる合唱は、ラテン語で歌われる厳かなものです。そこから、広場に集まった民衆の合唱に移るのですが、これはイタリア語で歌われます。つまり、冒頭よりももっと生き生きとした感じになるはず、というわけです。(筆者の頭には、全くなかった!ということは、最初は古文を読んでいたのが、途中から大分弁のしゃべりに変わったみたいな感覚でいいのかな?)
 全体的には、まだまだ音程に不安のある個所があるようです。自信がないと音の立ち上がりが悪くなり、しっかりした旋律や和音を作ることができません。楽譜からもなかなか目が離れませんよね。その段階から早く抜け出したいものです。
☆「行け、想いよ、金色の翼に乗って」
 これまた、気付かされたことがありました。楽譜は♯が6個付いた嬰ヘ長調で書かれています。徳久先生に、出だしの旋律をまずヘ長調で弾いてもらい、次に嬰ヘ長調へ半音上げて弾いてもらいました。すると、とても軽やかではっきりした音色に聞こえました。今度はさらに半音上げてト長調で弾いてもらい、それから半音下げて♭6個の変ト長調と認識して聴いてみました。すると、あら不思議、音自体は嬰ヘ長調と同じなのに、落ち着いた穏やかな音色に聞こえたのです。印象が全然違う!♯と♭の違いを実感させられました。筆者だけではないですよね。(音楽って奥が深いなあ…。勉強になります。)
 嬰ヘ長調の曲はヴェルディには珍しいそうです。sotto voce とあっても、緊張感のある強い意志を持った柔らかさで歌ってほしい、とのこと。うーん、難しい、でもイメージを持つことが大事ですね。血圧高めのテンションで行きましょう。
 付点八分音符+十六分音符のリズムは、もっとはっきり出してほしいです。子音が二つ続くとき(colli等)は促音(詰まる音)で発音します。単語の途中で休符が入るところは、余韻を残す感じで言葉としてつながるように歌いましょう。また、長く伸ばす音符は短くならないよう、十分に響きを保ちます。
 強弱のメリハリが甘くなりがちです。cresc.はしっかり効かせること。さらに、楽をして音を出そうとしないこと。ff は支えと広がりのある声で、pp は緊張感と響きのある声で歌いましょう。特にpp では、気の抜けた音にならないこと。
 最後に「水のいのち」より「雨」を歌って終わりました。p でもよく響く声を目指しましょう。言葉をもっとはっきり出す(特に子音)こと。
 長年歌われているのに全く古臭さを感じさせない、普遍性に富んだ名曲です。「それぞれが音楽を感じながら歌い込む中で次第に曲が出来上がっていく。それを目指したい。」(by新見)とのこと。よし、目指す!
 次回は3月27日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。「3月は去る」―あっという間に新年度を迎えそうですね。春は別れと出会いの季節です。(新型コロナウイルスとは早くお別れしたいのに、変異種とまた出会うのか?!)
 
2021年3月13日(土)
~オペラ合唱曲~
 今日は副指揮者の指導日です。到着を待つ間、「復活祭の合唱」と「乾杯の歌」の復習をしました。
 「復活祭の合唱」は、このところ連続して練習しているせいか、ずいぶんそれらしくなってきました。でも、これからも毎週練習できる、というわけではありません。ある程度歌えるようになったとしても、間が空くことにより忘れてしまっては元も子もありません。”忘却による後退”をしないためには自分で忘れないように努力するしかないのです。つまり、家での練習が不可欠、ということですね。
 週一回の練習を受動的に待つのではなく、家で積極的に練習・復習をして週一の練習に臨むのが理想的なのですが。忙しい人ほど時間の使い方が上手かったりします。逆に、ふんだんに時間のある人の方が、「いつでもできる」とのんびり構えて結局練習しなかった、なんてことも多いのでは?(筆者も反省中。)それぞれが、やれることをしっかりやりたいものです。少なくとも音取りで足踏みしたくはありませんからね。(※ソプラノSさんの労作”音取りCD”をフル活用しよう!)
 「乾杯の歌」は、それこそ、かなり久し振りに練習しました。有名な曲ですし、いろんな機会に歌った人も多いのですが、ちゃんと歌うのはなかなか難しい曲です。何が難しいって、うまく言葉が入れられないこと。軽快なリズムに乗り遅れないように、テンポよく歌いたいところなのですが。装飾音符の存在にも悩まされています。ゆっくりやると一応できる。でも、テンポ通りにやると入らない。それに加えて、ソロの後の合唱の入り方も、はっきり言って下手です。遅くなったり、途中参加したり!?これは、必ずしも年齢のせいとばかりは言えないようです。暗譜するくらいの猛練習あるのみ。
 副指揮者三宮さんの到着後、復習した2曲+「行け、想いよ、金色の翼に乗って」の計3曲を練習しました。
 今日の練習で一貫して言われたことは、「しっかり支えられたいい響きの声で歌いましょう」ということでした。ともすれば、油断した浅い発声になりがちです。先生方にもよく言われる「日常が顔を出す」わけですね。そうではなく、かっこよくいい声でオペラの合唱を歌いたい。目指すのは、喉が開いた深みのある声、よく支えられた響きのある声、です。ここで思い出してほしいのが、宮本先生の発声練習ですね。発声は発声、歌は歌、ではなく、発声練習で気を付けていることを歌に活かすこと。言うほどにたやすくはないのですが、気を付けて努力することはできるはず!
 それと、リズムに乗って歌うには、ピアノ伴奏をよく聴くことも大切です。ピアノがしっかりリズムを刻んでくれています。自分だけの独創的なリズムに陥らないよう、周りの声や音をしっかり聴きましょう。もちろん、リズム以外のこと(音程、強弱、声の方向、フレーズの歌い方等その他もろもろ)でも同じです。お互いを聴き合いながら声を合わせるのが合唱ですから。それに、周りが聴けるようになると助け合いもしやすくなります。それも合唱ならでは、ですね。
 次回の練習は3月20日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)、春分の日(春のお彼岸)です。「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、もう寒の戻りがないことを祈りたい。でも、それよりも何よりも、コロナ禍が一日も早く過ぎ去ってほしい、と願う今日この頃。暖かくなると、気も緩みがちです。引き続き、感染対策を油断なく行いましょう。
 
2021年3月5日(金)
❤ 3月です
 三寒四温を繰り返しつつも、ずいぶん暖かくなってきました。うぐいすの声もちらほら耳にするようになりましたね。
 今日は金曜練習ということで、どうしても出足が悪くなります。でも、仕事を片付けて駆けつけてくれた人たちもいて、最終的には4声がバランスよく揃いました。
☆復活祭の合唱―先週ボロボロだった曲です。新見先生が来られるまで、団長が音取りの確認をしてくれました。ぜひ音源を聴いて、家でも自主練習してね!
 今日は後ろの部分から練習開始です。p.69「Inneggiamo al Signor」を連呼するところから。各パート、繰り返しながら少しずつ音程が上がっていきますが、音が変わるところは、明確な意志をもって上がってください。言葉が切れてしまわないように注意して、旋律として歌いましょう。最後の「Signor」の語尾「r」は有声音のまま巻き舌にします。
 p.55「alla gloria del ciel」~「gloria」は「lo」が拍と重なります。「g」は先取りして、拍の前に発音しましょう。「loria」の辺りは、唇を動かしすぎると響きが落ちて言葉がつながりません。口の中を動かす感じで歌います。「ciel」に向かって音が下降しますが、「ciel=天」の意味に沿うように、気持ちは上向きに。アルト「inneggiamo」の「giaー」で伸ばす部分は、横に開くと声が平べったくなってしまいます。縦の響きで広がるように歌いましょう。そして高音へ向かってさらに力強くcresc.します。語尾の「morto」まで、しっかり歌う(「主は死んでおられません」と明るく主張する)こと。支えがないと声が先細りしてしまいますね。
 続くソプラノの旋律はさらに高く伸びていきます。まさに主役という感じで歌いましょう。「oggi asceso」音は下降していますが、「天に昇っていく」イメージで歌うこと。アルトは、この部分から4小節ずっとG音が続きます。ト長調の主音ですから、しっかり音をキープしましょう。そして再び「innegiamo」と主旋律に移ります。主役(めったにない!)を担う喜びを感じて歌いましょうね。バス、低い音域のとき音がぼやけないよう、輪郭をはっきり出して歌います。テノール「Ei fulgente~l'avel!」のフレーズは、サービス精神たっぷりで伸びやかに歌いましょう。ソプラノ、p.62の音程に注意。その後のバスから始まる「inneggiamo al Signor」の繰り返しは、音のしりとりになっています。音の階段を正しく上っていきましょう。
 p.64から大団円へ向かいます。次第に盛り上がっていく曲調を、しっかり支えられた声で表現したいですね。音が跳ぶとき、下からずり上がったような歌い方にならないこと。
 「よし、できた!」という新見先生の掛け声の下、「これで初めからつなげて歌えるはず」ということで、さあ歌ってみよう!…結果は…。いやいや先週とは雲泥の差です。全く先が見えなかったのが、少し見通せるようになった、かも。
 このオペラは「ヴェリズモ(写実主義)・オペラ」の代表的な作品で、市井の人々の日常を描き、直接的な感情表現や暴力的な表現も多用されているとのこと。いわゆる「ドロドロした部分」が多い中で、この曲は唯一清らかな歌なのだそうです。「どんな場面で歌われているのかちゃんと理解して、そのイメージを持って歌いましょう。」(by新見)
☆「唱歌の四季」―これまた、久し振りに歌ったのですが、1,2,3曲目は曲がりなりにも8月に人前で歌っているので、割と歌えています。問題なのは4,5曲目ですね。元歌はよく知っていますから暗譜できそうな気がします。覚えて指揮見て歌えるようになったらきっと良くなる、と思うのですけど、どうでしょうか?
 「”思い出しサイクル”を短くしよう!」(by新見)。そのためには自主練習必至です。解決策はそれしかない!
 次回の練習は3月13日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。間違えようがない曜日と場所です。
 
2021年2月27日(土)
二月は逃げるがごとく…
 2月が終わります。時のたつのは速いですねえ。暖かくなるのはうれしいけど、もっとゆっくり時間が過ぎていってもいいかな、と思う今日この頃。予定では、演奏会まであと8か月とちょっとです。本番までに、重厚感たっぷりの今年のプログラムを何とかものにしたいですね。
☆オペラ合唱曲
「行け、想いよ、金色の翼に乗って」―音程の基本として、音が跳躍しているときはもちろんですが、隣り合わせの音への移動でも、きちんと音が変わっていると分かるように歌いましょう。また、付点八分音符+十六分音符のリズムと三連符のリズムとが混在しています。違いがはっきり分かるように演奏しましょう。ただし、十六分音符に二重母音の歌詞が付いているときは、少しテヌート気味に歌って母音をはっきりさせます。
歌詞に「,」が付いているところは言葉の切れ目です。次の単語の頭を言い換えましょう。逆に、音符は複数でも一つの単語としてつながっているところは、切ってはいけません。
フレーズの終わりが上昇するとき、最後の音が上がり切れない(p.193「dorate;」etc.)ことがあります。響きが上向きになるように注意しましょう。
男声、p.194「L’aure dolci del suolo natal!」の下線部のところの音程が下がりがち。平べったい母音にならないよう注意して、フレーズの最後まで支えを保ちます。また、語末に「!(感嘆符)」が付いていますね。「taー」と言いっぱなしになるのではなく、「tal!」と「!」の付いた「l」で終わりましょう(p.196「cara e fatal!」も同じ)。
ここで気付いたと思いますが、歌詞の各所で韻を踏んで(※「韻を踏む」→同じ韻を持った語を一定の箇所に置くこと)います。押韻を味わいつつ歌えるようになるとさらにgoodですね!
続く「Del Giordano ~」のフレーズでは、アクセントの前の伸ばす音で響きが抜けてしまいがちです。支えを保ってアクセントにつなげましょう。「Sionne」の「n」の響きをきちんと出すこと。
ff の部分は、喜び勇んだ感じで歌いましょう。ページや段が変わっても、声の張りを保ち続けること。その後のpp で強弱の違いを際立たせます。この部分、休符の前の八分音符が短くなりがちです。音符分の長さを保ちます。
p.198「O simile ~ 」の部分の和音は特に大切です。よく聞き合ってきちんとハーモニーを作りましょう。
p.200「Che ne ~ 」の部分、ソプラノは低音を頑張りすぎずに上昇・下降の音程を整えましょう。(低音部はアルトの出番よ!)男声はノーブルな声でお願いします。「a」の母音から「i」の母音に変わるときに、押し付けたような「i」になりやすいです。口角を変えないようにして舌だけ前に出すようにすると、「i」になっても上手く響きを保てるとのこと。
最後の「al patire virtu!」はpp です。最後まで響きを保つように支えましょう。
「復活祭の合唱」―久し振りなのは分かっているのですが、あまりにも「初めまして」感が強い…。新見先生からは「久し振りに歌った時の『さて、どんな曲だったかな?』から始まる状態から、早く脱却しませんか。」と、厳しいお言葉をいただきました。でも、その通りだと思います。限られた時間の中でプログラムの全曲を常に練習するなんて、物理的に不可能です。どうしても次に同じ曲を歌うまで間が空いてしまいます。練習の頻度も違いますので、曲によっては、今日のようにかなり久し振りになることもあるでしょう。だからこそ、まずは、音取りを確実にやっておくこと!その上で、どういう場面でどういう人たちが歌っているのかの理解も含めて、しっかり復習・勉強しておきたいものです。頑張ろうね!
☆「水のいのち」
1.雨―降りしきる雨の情景を心地よい八分の六拍子のリズムに乗って歌い描くのですが、レガートであるがゆえに言葉が流れてしまいます。これでは「ホールで歌ったときに言葉がほとんど伝わらないだろう」とのこと。まずは、ピアノが奏でているリズムをしっかりと感じて歌いましょう。そして、子音をもっとはっきり出すこと。また、弱起の曲なので語頭が小節の最後の拍(弱拍)に来ています。語頭をしっかり押すように歌わないと、日本語として伝わりません。「しゃべるのではなく歌いましょう。」(by新見)とのことです。
さらに、ブレスの位置にも問題あり。言葉のフレーズがつながっているのに、切ってはいけないところで切りすぎ!これについては、メンバーの協力体制を確立すれば、乗り切れると思われます。切ってはいけないところはつなげる。そして、息が続かなければ、隣の人と違うところでこっそり息を吸う。これならできますね。
p.6テノール「ふりしきれ あめよ」は、ピアノが主役なのであまり頑張りすぎないこと。音の上澄みを響かせる感じで歌います。続くバスの「わけへだてなく」は、テノールを受けて「表面張力のように音がピンと張った感じで、ひたすら響きをつなげて」(by新見)歌います。目指す音楽を作るためにどういう音色で歌いたいか、イメージを持つことが大切、とのことです。
p で歌うゆったりとした曲だからこそ、フレーズが濃密になる。そのフレーズを最後まで歌いきる力が必要だ、と言われました。体力トレーニング必至か?!
2.水たまり―1曲目以上にテンポの揺れや強弱の対比が大きい曲です。cresc.decresc.も、もっと極端に表現する必要があります。「水たまり」が「私たちに似ている!」と聴衆のみなさんにも気付いてもらえるような、ハッとする演奏を目指したいです。そのためには、日本語として伝わるだけでなく、曲の持つ印象・イメージも伝わらなければいけません。より深い表現を目指したい!
 本日は20代男性が見学に来られました。大分中央合唱団では、文字通り”老若男女”が集い、声を合わせて歌っています。さまざまな環境のいろいろな声が集まって、一つの音楽を作り上げ、また共有することを目標に活動しています。ぜひ、ご一緒しませんか!
 次回の練習は、 3月5日(金)19:00~(オアシス大練習室) です。土曜日でもないし、コンパルホールでもありませんので、間違えないようくれぐれもご注意ください。
 
2021年2月20日(土)
♦ 寒さはいつまで?
 今週は寒暖差が激しかったですね。いくら三寒四温の時期とはいえ、極端にもほどがあります。ここまで頑張ってきたんだから、今さら風邪は引きたくない!風邪かコロナ感染か、自分では判断できないのも怖いです。早くホントの春になってほしい。
 でも、どうやらワクチン接種の見通しが立ってきました。大分市でも、3月中には医療従事者のみなさんから接種が始まりそうです。全員が対象となるまでにはもう(かなり?)しばらくかかりそうですが、それでもその効果に期待してしまいます。少なくとも、今よりは暮らしやすくなるはずです。それを頼みに、引き続き油断なく感染対策を行っていきましょう!
 本日は新見先生がお休みということで、宮本先生の呼吸・発声練習の後は、団長・パートリーダー長・副指揮者の面々が力を合わせて指導してくれました。頼りにしてます!団員のみなさんも、それに応えるべく頑張りました。
 まずは、先週および先々週のおさらいから。「わが里程標」については、ようやく”慣れてきた感”が出てきました。出だし男声の不安な感じもずいぶん薄れました。でも、もっと主役顔でかっこよく歌っていいのでは。女声(特にアルト)も同じです。「僕が守る」も、ずいぶん慣れてきた感じがします。ただし、男声の「ち―きゅう―のう―えに―」は、やはり遅れ気味です。また、全体的に、変則的なリズムやテンポの変化への対応が鈍いようです。もっと、テンポを感じながら歌いましょう。
☆「ひとつの朝」
 先週、新見先生にみっちり見てもらいましたが、音程にまだ不安なところがあるようです。音を探りつつ歌うと、どうしても遅れがちになります。音程については自主練必至ですね。「テンポは基本的に二つ」と指摘されました。いくつも変化するわけではありませんから、惑わされないようにちゃんと把握して歌いましょう。また、次の小節に入る直前の十六分音符が八分音符になりがちです。きちんと楽譜通りの長さで歌いましょう。
 短い音符が並ぶ早口言葉のような部分は、はっきり言おうとするあまり口を動かしすぎると、かえってうまく歌えません。響きがつながるように意識して口をコンパクトに動かします。
 p.6「たびだちはー」の和音の音程が今一つでした。しっかり聞き合いましょう。「はー」の長い音符になっても支えを緩めずffのままで伸ばします。その後の「いくつもの」がどうしても遅れがちです。そこはまだrit.しない!(と先週も言われました。)アルト、3つめの「たびだちはー」の音程を修正しときましょう。
 3からの男声、もっとリズミカルにワクワク感を出して歌おう!バスの「あのとりたちのように―」は遅れないこと。
 4「はばたけ」は浅い声にならないように注意しましょう。男声、かっこよく明日へ羽ばたいてね。何度も出てくる「だいち」は、♪♩♪なのか三連符なのか、正しく区別して歌いましょう。テノール「いきるよろこびをー」の音程に注意。特に「をー」は、声が広がると音程が低く聞こえます。響きのまとまった声を目指しましょう。
 最後の「じゆうをもとめてー」は、最後まで支えを抜かず響きを保ちます。
 三宮さんいわく「だいぶん曲になってきた感じ」。(そうなら嬉しいけど「やっと音が取れてきたのかも…」という付け加えあり。)
☆「虹」
 先々週歌ったはずなのに、「テンポ感が出ていない!」(by三宮)とのこと。ちょっと間があくと後退してしまう、というありがちな現象でしょうか。でも、これを何とかしないと、同じ指摘をずーっと受け続けることになります。それでは困る!リズムの確認をし、歯切れよく歌うことを心掛け、繰り返すこと3回目で「まずまずかな」(by三宮)というお言葉をもらいました。声や歌が形状記憶できるといいのですが、それは無理というもの。やっぱり復習しないと定着しませんね。
 次回の練習は、2月27日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。2月最後の練習となります。早く本格的に暖かくなってほしいものです。
 
2021年2月13日(土)
❤ にいみの日
 新見先生による”にいみ(213)の日”の練習は、やっぱり濃厚でした。
 その前に、いつものように宮本先生に声を整えてもらいました。だんだん良くなっているような気はしますが、問題は、ここで教わったことをちゃんと歌に活かせるかどうか、ということです。それも、練習の最後まで怠りなく。これがなかなかに難しいんですね。つい気が抜けてしまう。何とか意識を保っていきたいものです。
 ピアニスト(小町先生)が来るまで「落葉松」と「僕が守る」のリズム読みをして、三連符などのリズムがいい加減になっていないか確認していきました。
 また、言葉の読み方についても指摘されました。「落葉松」は全てのフレーズで弱起になっています。その場合、誤頭が弱拍になったり語中や語末が強拍になったりするので、拍に合わせて読んでしまうと言葉としては伝わりにくくなってしまいます。そんなとき、日本語のニュアンスを損なわないためには、語頭をしっかり出して読む(歌う)ことが重要になるのです。
 「僕が守る」では、言葉も伝えたいですが、若々しく溌溂としたビート感・リズム感も要求されます。言葉とリズム、どちらも大切だ、ということです。
 「リズムが言葉を支え、言葉がリズムを支える」(by新見)。みんな、頑張って練習しようね。
☆「ひとつの朝」
 「耳なじみがあるから」ということでもないのでしょうが、何となく置き去り感が強かったこの曲を、今日はじっくり指導してもらいました。
 まず、ブレスについて。「自分が息を吸いたいからと言って、好き勝手にブレスしないこと!基本的にブレス記号のないところでは息を吸いません。」(by新見)。はい、ごもっとも。ちょっと自由すぎるようです(自身も深く反省)。絶対に切ってはいけないところもあるわけで…。どうしても続かないときは助け合いましょうね。
 また、長く伸ばす音符の後や休符のところで音楽の流れが切れてしまいがちです。つまり、気持ちも身体もそこで休んでしまうということ。その結果、音程も響きも落ちてしまう。油断もあるだろうし、支え続ける体力も不足している、ということでしょう。これは、他の曲でもよく指摘されますね。少なくとも一つのフレーズが終わるまでは、流れを途切れさせないこと。さらには、それを積み重ねて曲の最後まで音楽を流れさせていきたい。そのためには、先への見通しを持って歌うことはもちろん、体力強化も必要です。
 言葉のイメージ、曲のイメージをもって歌うことが大切。これは、前述の「音楽の流れを切らさない」ということとも大きく係わっています。イメージがないと単なる音符の羅列になってしまって、音楽として流れることは難しい。逆にイメージがあれば、「こう歌いたい」という意思が生まれ、言葉が生き、音楽は自然に流れていくはずです。それと、これに関連しての初歩的な(でも大事な)注意がありました。ページをめくるところで音楽が切れてしまう!「指がすべってなかなかめくれない」という声もありますが、その際はページの最後に次の音符や言葉を書くなどして対処もできます。要は、次ページの展開をちゃんと把握しておくことが大切だ、ということです。(「めくれないのは歳のせい」と言い訳しないように。)
 この曲には「今、新しい朝を迎えて、さあ飛び立つんだ!」という強いメッセージがあり、それを表す数々のキーワードが散りばめられています。(どれかなー?探してみよう。)それに対してのイメージをしっかり持って歌うことが大切です。(余談:ここで突然、筆者の脳裏に上条恒彦の「出発の歌」が流れてきた。昭和です。同じイメージか?)とにかく、ぼーっとしていてはダメ!そんなんじゃ、チコちゃんに叱られますからね。
 「imagination(想像)からcreation(創造)へ」(by新見)。今日はお言葉がたくさんありましたね。
☆「僕が守る」
 出だしのアカペラ部分の音程は大丈夫ですか?「いつか」とは過去を振り返る言葉です。イメージは正しく持ちましょう。アルト、「いつかー」の半音進行は、もっと迫る感じで。アルト・バス、「くれたことー」の半音進行は、しっかりcresc.すること。「ぼくはー ずっと」は、休符をはさんでいても気持ちはつながっています。ソプラノ、「わすないよー」の部分は、高音へ飛んでも響きがつながるように歌うこと(母音は「a」のような「e」でよい)。出だしが上手くいけば、後はできたも同然!?
 A…「こころぼそくてー」のイメージはできてますか?「のばしたてがー」は、まさにぐーっと大きく手を伸ばすようにcresc.します。「ほっとする」は「hot」のイメージで。テノール「ぼくがなれたらいいな―」は、ただただ素直な感じで歌います。最後は伸びすぎないこと。「a」の口のまま終わる。
 B…男声「柔軟なリズムと幅広い音程」にならないよう注意。間延びしがちです。繰り返し出てくる「なくては」は、「く」が無声化しないように、全ての母音を出します。そして、Cにつながるようしっかりcresc.しましょう。
 D…女声、「そらも ほしも はなも ふきぬけるよかぜも」は、思い入れたっぷりに朗読する感じで言葉のニュアンスを表現しましょう。86小節からの poco a poco agitato の部分は、切羽詰まって畳みかける感じで歌います。
 E…p.14の「ぼくがー」は、f を保ってたっぷり伸ばします。
 F…美しくフレーズを繰り返しながら、最後は余韻をもって終わります。
 全体的にテンポの揺れに注意が必要です。楽譜から目が離れるといいのですが。(やっぱり暗譜がいいと思うなあ。)
 今日は、特に「ひとつの朝」にじっくり取り組んだいい練習ができたと思います。でも、これを忘れないようにしないといけません。一週間たったらすっかり元通りーにはなりたくないです。すぐにはできないにしても、やろうとする姿勢は持ち続けたい。そうでないと進歩はありませんから。それと団長の言葉にあった「しっかり聞くこと、聞き合うこと」を大切にしたいですね。歌いたくても歌えない人がいることを思えば、一回一回の練習がいかに貴重なものであるかを改めて感じます。それにつけても、早くみんなそろって歌いたい!
 次回の練習は2月20日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2021年2月5日(金)
♣ 2月になりました
 立春を過ぎましたが、暦通りにはいきません。暖かかったり寒かったり、おまけにコロナ禍の真っただ中、2月は特に体調管理に気を付けたい時節です。
 今日は、先生方が所用でお休みまたは遅れる、副指揮者の三宮さんもお休み、パートリーダー長の漆間さんも遅れるということで、こういう時の頼みの綱である団長のリーダーシップの下、みんなで頑張って練習しました。ピアノは小町先生。
 ウォーミングアップは、先日行われた大分県合唱講習会の伝達講習でした。講師は団長、テーマは合唱の基本である「周りの声(音)を聞き合う」というものです。
 楽譜がないので、専らキーボードと団長の歌声が頼りです。耳と脳みそフル回転で旋律を覚えます。そして、周りの声をよく聞き、それに音程や響きを合わせるように歌っていきます。この練習をすると、日頃いかに周りの声を聞いていないかということに気付かされます。なまじ楽譜があると、それを読むことに必死になってしまい、周りの声が聞こえなくなりがち。(いわゆる「楽譜にかじりついている」状態ですね。これでは、いい合唱にはなりません。)つまり、楽譜がないからこそ聞くことに集中できる、というより聞くしかないわけです。
 そして分かったこと。初めての旋律でも意外に歌えます。たとえうろ覚えであっても、しっかり歌っている人の声を聞いてそれに合わせようとすることで、結構歌えるものなのです。おまけに響きを合わせようと意識しているから、まずまずの歌声になるという…。
 「周りの声を聞き合う」という合唱の基本を最近疎かにしていたなあ、と深く反省。楽譜を見ていても、周りの声をしっかり聞くことを忘れてはいけない、と改めて思ったことでした。団長、時々これお願いします。
☆「水のいのち」―音取りの不十分なところを重点的に練習しました。「かなりスッキリした(Aさん談)」模様です。これでもう、バッチリ!(だといいな。)
☆「わが里程標」―ずいぶん久し振りなので、ちょっと心もとない感じです。男声、テンポに乗れずやや遅れ気味。パートリーダー長からは、「主旋律のパートはもっと主張して歌ってほしい」との指摘あり。それとテンポの揺れにも注意が必要なので、「周りに引きずられるのではなく、自主的に変化を意識してほしい」とのこと。「アルトは声が奥にこもりがちなので、もっと前に出すように」との指摘もありました。
 新見先生からの注意点は次の通りです。
A…出だしの男声。長い音符の後の言葉は固めに入ってメリハリをつけること。旋律が一本調子にならないよう、音程の変化に伴うグラデーションのような彩りがほしい。「いきるーよろこびをー」のところは、歌詞の意味をしっかり表現しよう。歌が言葉を裏切らないこと。
B…ソプラノ「時にさからい」の部分は、もっと語ること。「なやみ(なやみ)」のところは、「まどう―」のf へ向かって十分にcresc.しよう。
C…男声、「たーたびー」の十六分音符が長くならないように注意すること。長く伸ばす音符で音が止まりがち。音に広がりがほしい。スタッカートやアクセントの付いている音符の後はレガートで歌い、対比を際立たせること。最後の「つもうー」は、急がずにたっぷりと響かせ、ff のまま音を保つこと。
☆「虹」―言葉とリズムをあいまいにしないこと。音が下降するときにリズムがあやしくなり音程も下がり気味になるので要注意。
 次回の練習は2月13日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。「にいみ(213)の日」(by新見)だそうです。コロナにも風邪にも負けず、頑張ろう!
 
2021年1月30日(土)
~「水のいのち」~
 1月よ、さようなら。令和3年はあっという間に過ぎそうな気配がします。加えて、この先コロナ禍はどうなっていくのか、ワクチン接種はいつ頃できるのか、東京オリンピックの開催は…?不確定要素が多すぎる感じです。
 でも、私たちは秋の演奏会ができると信じて、それを目標に粛々と練習を続けるのみ。頑張りましょうね。
 本日は「水のいのち」の練習でした。
 歌う前に、いつもの宮本先生発声教室です。いかにインナーマッスルを鍛えるか。そして、それを実際に歌う場面でどう活用できるか。それが問題だ!
☆「水のいのち」
 演奏会の最終ステージはこの曲の予定です。盛りだくさんのプログラムを経て、最後まで歌いぬく体力と集中力が試されます。
1.雨―ピアノ伴奏が降り続く雨のように絶えず流れています。それに乗せて合唱も美しくつながっていきたいですね。そのためには母音によって響きが変わってはいけません。特に、「エ」「ア」で声が平べったくなったり響きが落ちたりしやすいです。「ウ」も油断はできません。日常の浅い声にならないように注意して、レガートで響きをつなげます。でも、だからといって、言葉が不明瞭になってはダメ。ここが難しいところですね。日本語として聞こえるためには、語頭を意識して出す必要があります。ただし、フレーズの最後は、話すときのように消えてしまってはいけません。響きが最後まで続くように支えを保ちます。p.8で、一見「死」のイメージを持つものが雨によって息を吹き返します。全てのものに命を与える雨(水)が、壮大なテーマを持つこの組曲の出発点です。
2.水たまり―スタッカートが付いている音符とそうでない音符を、きちんと歌い分けましょう。加えて強弱の変化にも注意しましょう。p.15下段からの女声合唱は、美しくポジティブな響きで歌いたいところです。どこにでもある水たまり、そしてやがて消えていく水たまり、それが「私たちに似ている」とハッと気付かされます。そして、その存在はちっぽけでも、空を写そうとし空に向かおうとする命を持っている、と気付かされます。うーん、深いなあ…。水たまりの心を感じて歌おう!
3.川―「ピアノコンチェルトと合唱といった感じ」(by新見)とのこと。でも、喧嘩してはいけません。相乗効果でダイナミックな曲調をより効果的に表現したいですね。冒頭の変則的なリズムに注意。でも、指揮者をちゃんと見ていれば歌えます。そして、怒りのffです。最強アクセントを効かせて歌いましょう。p.19からは、川の流れそのままに旋律が流れていきます。でも、やはり言葉として伝えたいですね。「こがれる」というキーワードが何回も出てきます。大切に歌いましょう。
4.海―前曲のとは打って変わって、美しく穏やかな曲調です。寄せては返す波のように繰り返されるハミングと「みなさい」が美しい(はず!)。「言葉とリズムをはっきり歌いましょう。」とのことです。優しく終曲へと誘います。
5.海よー地上に降り注いだ雨(水)が、全ての命を育みながら長い旅路を経て海にたどり着き、そして再び空へと昇っていきます。「水のいのち」の終曲に相応しいスケールの大きさを、ぜひとも表現したいですね。
 次回の練習は2月5日(金)19:00~(オアシス大練習室)です。油断できない日々が続きますが、だからこそ歌う喜びを強く感じます。歌い続けられるよう、くれぐれも感染対策を怠らないようにしましょうね。
 
2021年1月23日(土)
♦ いつまで…
 さらに拡大する新型ウイルスの感染。いつまでこんな事態が続くのかとため息が出そうです。そんな中、医療従事者の方々をはじめとして、最前線で闘っているみなさんには感謝の気持ちしかありません。そして私たちができることは、日ごろの対策をいかに怠らないか、ということに尽きますね。でもだからといって「何もできない」というのは、少し違うように思います。どういう形でどんなことができるのか、それぞれの立場でできることを模索して行けたらなあと思う今日この頃です。
 中央合唱団は新入団員2名を迎えました。今後も、コロナに負けないよう対策を怠らず、その上でしっかりとした活動を続けていきたいと思います。
 練習前半は、団長の指導の下、先週積み残した「水のいのち」2・4・5と、「復活祭の合唱」の譜読みの確認をしました。そのあと三宮さんに、その特訓(?)の成果を見てもらいました。う~ん、まだまだ伸びしろは大きそうです。
 「水のいのち」は本当に奥深い曲です。歌ったことのある人も多く、筆者もその一人なのですが、改めて楽譜を見てみると、結構いい加減に歌っていたんだなあと気づかされます。それに、人生のどういう時期に向き合うかによって、受ける印象が違うように思います。もう一度初心に帰って、丁寧に取り組んでいきたいたいものです。人間は何歳になっても成長できる、人生は常に勉強だ!…と誰かが言ってました。(『遺留捜査』の上川隆也さん風につぶやいてみました。)
 次回の練習は1月30日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。練習会場がいつもと違うので、お間違えのないようご注意ください。
 
2021年1月16日(土)
~「水のいのち」~
 先週は寒かったですねえ。今週はだいぶん暖かいです。でも、新型コロナウイルスの感染は拡大する一方です。再び緊急事態宣言が出された地域も複数あります。大分県はそこまではいっていないものの、感染が拡大していることに変わりはありません。なおいっそうの注意が必要ですね。
 そんな中、なんと男女2名の見学者が来られました。しかも入団される模様です。私たちの活動に加わってくださることに勇気づけられます。音楽の素晴らしさを一緒に感じていきましょう!
 本日は、三宮さんに「水のいのち」から3曲を見てもらいました。
☆「水のいのち」
―冒頭「なぜ」はユニゾンで、続く「さかーのぼれないか」の「か」で跳躍して和音に広がります。この跳躍の音程をバシッと決めましょう。そして言い切るまで、音色を変えずに支えのある響きをつなげること。ここまで全ての音符に縦型の強烈なアクセントが付いています。充実した響きがほしいところです。そのあとは、対照的にレガートで歌います。後半も同じ。
 伴奏のピアノには、川の流れを彷彿とさせるような細かい音符が続いています。そしてそれは、時には激しく時には穏やかに奏でられます。それに乗って八分の十二拍子で旋律が展開するのですが、全てのフレーズが弱起になっています。入りのタイミングがずれないように注意しましょう。要は「指揮をちゃんと見なさい」とうことです。
―ピアノ伴奏はひたすらに、流れるような八分の六拍子で降りしきる雨を描いています。歌もそれに乗っていきたいですね。「川」と同様、弱起の入り方に注意が必要です。また、cresc.decresc.をもっと意識して表現しましょう。
 母音によって、響きが変わりがちです。というより、発声が浅くなって響きが切れてしまします。特に〔a〕の母音は要注意。日常の声が顔を出さないようにしましょう。
水たまり―スタッカートの付いているところと付いていないところの歌い方は違います。後者はあくまでもレガートです。初めの3ページほど音の確認をして、本日の練習は終了しました。
 次回の練習は1月23日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。コロナ感染予防に最大限の注意を払いつつ、でも、音楽を追求し楽しむ心も最大限でいきたいものです。
 
2021年1月9日(土)
❤ 歌い初め
 明けましておめでとうございます。2021年の練習はじめは、大変な寒波となりました。大分県内の山間部はもとより平野部でも積雪しています。川面が凍ったところもあるようです。猛烈に寒い!
 コロナ感染拡大にも歯止めがかからず、不安な新年の幕開けとなりましたが、私たち大分中央合唱団はできることをやっていくのみです。さすがに今日は、雪の影響もあって参加者は少なめでしたが、窓から入り込む外気の冷たさにも負けず元気に歌いました。
 その前に、年頭の抱負を披露することに。参加者全員(先生方も)の今年に懸ける意気込みを聞き合い、秋の演奏会の実現に向けて思いを新たにしました。そして、いつものように宮本先生に声を整えてもらってから練習に入りました。
 本日のテーマは「演奏会プログラムを全曲通して歌ってみよう!」です。それではスタート。
☆オペラ合唱曲集
行け、想いよ、金色の翼に乗ってーユニゾンではホッとして油断しがち。全員の息を合わせること。
乾杯の歌―早く、歌い出しの時に顔が上がるようになろう。
復活祭の合唱―まず譜読みを確実にしたい、という段階です。
 総じて、イタリア語らしさを出したい。そのためには個人の更なるレベルアップを目指しましょう。
☆「唱歌の四季」
 歌い慣れた曲とそうでない曲とがあります。忘れないようにするには、お家練習は欠かせません。
☆Nコン課題曲集
 これまた、練習頻度に差があるので、不慣れな曲の譜読みを頑張りましょう。課題曲だけに、テンポや曲調が目まぐるしく変化するものもあります。早く楽しく歌えるようになりたいものです。言葉が沈んでしまわないように注意。
☆「水のいのち」
 やっぱり名曲です。合唱人ならまず知らない人はいない。歌ったことのある人も多いでしょう。だからこそ、もう一度初心に帰って、曲の持つ世界観を丁寧に味わい、かつ表現していければと思います。一からやり直すつもりで取り組みましょう。
 さて、今年はいったいどんな年になるのでしょうか。先が全く見えませんが、願わくばこのまま歌い続けていきたいものです。万が一それが難しくなったとしても、自分たちのできる形で何らかの活動は続けていきたいと思います。いったん立ち止まると、再び歩き出すには精神的にも肉体的にもかなりの労力が必要です。やはり、活動を続けることに大きな意味があると思うのです。そのためには、コロナ感染予防への更なる留意が必要です。みんなで注意し合い、力を合わせて活動を止めないようにしましょう!
 次回の練習は1月16日(土)19:30~(コンパルホール300会議室)です。とりあえず、寒波よ去ってくれ!
 
2020年12月26日(土)
ゆく年くる年
 今年最後の練習が無事に終わりました。7月から練習を再開して「いつまで続けられるんだろう」と危ぶむ気持ちもありましたが、何とか歌い納めの日に至ることができました。というわけで、少し今年を振り返ってみます。
 年が改まった時点では、こんな激動の一年になると誰が予想したでしょうか。いつもどおりに日常が進んでいくと誰もが思っていました。普通に生活して普通に集まって練習して、当然のことながら秋には演奏会をするつもりでした。それもメインステージでは、オーケストラとの共演で『土の歌』を歌うはずでした。賛助出演者のみなさんの募集も順調に進んで、どんなステージになるだろうかと期待にワクワクしていました。ああ、それなのに…。
 3月には練習の休止を余儀なくされ、1か月たっても2か月たっても再開はできそうにない。それどころか、演奏会の開催も難しくなり、ついには中止を決断せざるを得ませんでした。一番辛かったのはこの頃ですね。毎週集まって歌うのが当たり前だったのが、突然その時間がなくなってしまう。目標もなくなり合唱への世間の風当たりも強く、「このまま、合唱できないんだろうか。」と悶々とする日々でした。
 でも、世の中が「with コロナ」の流れに変わっていった頃、団でも練習再開を検討し始めました。感染が終息したわけではないけれど、このまま全ての活動をなくしてしまうのではなく、何とかコロナ禍の中でも歌うことはできないものかと考えたのです。もちろん、団員の置かれている状況はそれぞれ違うので、練習を再開したとしても全員が参加できるわけではありません。実際、意見も分かれました。ただ、みんなに共通するのは「歌いたい」という思いです。きっとみんなが安心して練習できる日は近いうちに来るはず、だからそれまではできることを少しずつでも探っていこうと、練習を再開することになりました。ただし、感染者が出ては元も子もありません。感染対策には最大限に注意する必要がありました。
 それからはや半年が過ぎようとしています。マスクをしての歌唱にもずいぶん慣れてきました。その間、8月には初の屋外演奏を経験し、そのことがきっかけで(新見先生談)12月の「FUNAI de Freude」にも参加することができました。そこに共通するのは「やっぱり生の音楽は素晴らしい!」ということ。それと、聴衆のみなさんの拍手がとても温かかったということ。「音楽は自分一人でも楽しめるけど、周りのみんなと共有できたとき、その楽しさは何倍にも大きくなるんだなあ」と実感したこと。それにしても、寒空の下金色のイルミネーションが輝く中、もこもこの完全防寒体制で第九を歌うなんてもう二度とないことでしょうね。
 さて、そんなこんなで今年が終わろうとしています。もちろんコロナ感染は依然として拡大を続けているし、全員そろっての練習もできてはいません。だけど、どんな状況になろうとも音楽の素晴らしさに変わりはないし、私たち合唱を愛する者にとって音楽はなくてはならないものです。それをことさらに感じさせてくれた一年ではありました。それと、普通に集まって歌っていた時間がいかに幸せなものだったか、ということにも気づかされました。
 ずっと会えていないみなさん、お変わりないですか?早くみんなそろって歌えるようになりたい!来年こそは、そうなりたい!希望の年になってほしいと願いつつ、今年の練習日記を終わります。(あ、今日の練習のこと、何にも書かなかった。まあ、いいか。いつも個人の日記のようなものだし。)
 新年の練習は1月9日(土)(15:00~コンパルホール300会議室)から始まります。いつもと時間帯が違うので注意してください。それではみなさん、よいお年をお迎えくださいませ。
 
2020年12月20日(日)
❤ FUNAI de Freude
  去年は縁あって、3回も歌う機会に恵まれた第九でした。そして、演奏会すら流れてしまった今年も、思いがけず歌う機会をいただきました。
 本日、府内アクアパークで行われた「FUNAI de Freude」にて、中央合唱団有志として(なんと宮本先生も!)第九の合唱に参加することができました。新見先生指揮のジョリーカンパニー・ウインド・アンサンブル(吹奏楽)との共演です。
 昨日のリハーサルは予想通り寒風に吹きさらされ、今日の本番は少しはいいかと思いきややっぱり寒く、みなさん厚手のコートはもちろんのこと、帽子にマフラー・手袋・カイロ等、完全防備体制で臨みました。
 検温してからの会場入り、歌うときには両手を広げてぶつからない距離をとる、マスクをつけて歌う等、新型コロナウイルスの感染対策もしっかりなされておりました。
 寒い中、そんなにしてまで歌いたいのかと思う人もいるかもしれませんが、私たちは、コロナ禍にあってもどうすれば歌えるのか、という考えのもと、できるだけ合唱活動を続けていきたいと思っています。”コロナに負けるな!”ってとこですかね。
 そういう意味で、今日の本番は、全員ではなかったにしても合唱に参加できる貴重な機会でした。そして、筆者の予想よりもはるかに多いみなさんが聴いてくださり、その温かい拍手で、身体はもちろん(完全防備体制ですから)心の中まですっかり温かくなりました。やっぱりその場で作り上げる生の音楽は楽しい!
 次回は歌い納めです。団員のみなさん、12月26日(土)19:00~コンパルホール300会議室で会いましょう。
 
2020年12月12日(土)
♠ 漢字の日
 12月12日は「漢字の日」だそうです。日本漢字能力検定協会が「いい(1)じ(2)いち(1)じ(2)」のごろ合わせで記念日として制定したとのこと。それにちなんで、毎年協会が「今年を表現する漢字」を全国から募集して、一番多かった漢字一字を発表していますが(今年は12月14日発表)、今年は何になるのでしょうか。予想では「密」とか「禍」とかコロナ関連が上位のようです。
 筆者の中では断然「耐」ですね。いろんなところで「我慢我慢」と唱えることが多かったように思います。―でも「我慢」しつつも、できることは楽しんできたかな。現在の合唱練習もしかり。マスク越しであろうがお隣とどれだけ離れていようが、声を合わせることの楽しさは変わらない。願わくば、一日も早く新型コロナウイルスの正体が完全に明らかにされて、治療や予防に効果的かつ安全な薬・ワクチンができてほしい。そうすれば、みんなが安心していろんな活動に復帰できるし、中央合唱団も全員揃って練習することができる。来年はそうなってほしいなあ。よし、筆者の今年の漢字は、来年への希望を込めて「希」にしよう。―またまた前置きが長くなってしまいました。
 本日も、宮本先生による声づくりからの練習開始です。「あいうえおはあおいでる~青い宇宙の青い上を~」と、声をぶつけないように注意して響きを滑らかにつなげます。支えがなくならないよう常に腰の広がりを意識します。結構きついです。でも、これができると安定した響きのある声になります。練習練習。
☆「唱歌の四季」
 先週ボロボロだった「雪」から。
 耳慣れた歌だけに、リズムがいい加減になりやすいです。八分音符二つなのか付点八分音符と十六分音符なのか。特に後者のリズムは明確に刻みたいですね。「ゆーうきー」はできるのに「いーいぬー」ができない。「いぬー」は「ぬ(nu)」の発語に時間がかかるため、その前の「」から移るのが難しいのでしょう。装飾音符のように「」を軽く引っ掛ける感じにし、さらに「ぬー」を押しすぎないのがコツのようです。「いぬ」の後の「」は、音が高くなっているので強くなりがちですが、助詞ですから突出しないように気を付けましょう。
 前の十六分音符と次の拍の頭の付点八分音符をセットにして歌う、という練習方法を、三宮さんが教えてくれました。例えば「にーわかーけまわりー」のところは、「わかー」「けまー」のセットで歌ってみる、というものです。それぞれ「かー」「まー」が拍の頭に入るように繰り返して歌って練習し、発語のコツをつかみます。反復練習が一番ということですね。
 もう一つの難関は「コンコン」の音程です。動きが速い上に音が結構飛ぶ。軽やかかつ正確に「コンコン・・・」が響くようになるためには、これまた練習するしかありません。結局は暗譜するしかないと思います。
 「雪」の特訓後「朧月夜」を復習し、最後に全曲通しました。先週よりは思い出しましたかね。脳みそ、頑張れ!
 次回の練習は12月26日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。今年最後の練習、歌い納めとなります。無事に納められますように。
 (※12月19日の通常練習は、第九リハーサルと重なったため中止になりました。)
 
2020年12月4日(金)
♣ 冬本番
 12月になりました。今年の初めは、こんな状況になるとは思いもしませんでした。本当に世の中何が起こるかわかりません。でも、いたずらに惑うことなく、今できることをしっかり頑張っていきたいですね。
 今日は月初めの金曜練習日、さらには日々コロナ感染が拡大していることもあってか、参加者は少なめ。だけど、それは全くかまいません。体調に不安があるときには休む決断をすることも大切です。今は感染対策が最優先なのですから。
☆「わが里程標」
 練習不足のこの曲を新見先生に特訓してもらいました。
 出だしは男声のユニゾンです。「ゆけーばー」で[a]の母音が開きすぎないように注意。「ゆけー」からの響きをそのまま「ばー」につなげます。続いて女声が加わって四声になります。アルト「あーいー」の「いー」の響きをまとめましょう。唇を横に引っ張りすぎてはだめです。男声2回目の「いしにーつもうー」のAとFの和音の音程をきちんと合わせましょう。アルト「つもうー」の[o]の響きが下に落ちます。顎を落とさずに、むしろ上に広がる感じで響かせましょう。A部分終わりの「マイ―ルーストー」は、最後の小節の3拍目で「ン」にします。
 Bから曲調が転換し、臨時記号が多用されて目まぐるしく音調が変わります。まさに歌詞の通り、音程を「みうしなってなやみまどう」ことになりやすいので注意しましょう。(今日は、見失った挙句、惑いに惑っていました。笑)アルト、やっぱり「ひび」の[o]の母音が下に落ち、響きがなくなってしまいます。要注意ですね。
 CからTempo Ⅰとなり曲調が戻ります。男声「けれどーたーたび」の「」は無声音[f]ではなく有声音[fu]で歌います。直前の「どー」を長く伸ばしすぎると有声音になりにくいので注意しましょう。
 全体的に十六分音符が鋭すぎるようです。短くならないよう注意して丁寧に発語しましょう。「あるいていった」の「るい」にはスタッカートとスラーが付いています。「る」と「い」が2分割になるのではなく、「るい」がひとまとまりになって弾むような感じで歌います。
 休憩をはさんで、後半の「なるべくたくさんの曲を歌って思い出しておこう!」練習に移りました。
☆「ひとつの朝」
 リズムをきちんとさせることに捕らわれるあまり、歌ではなく単なる音符の羅列になってしまいがちです。聴き手に言葉を伝えるためには、意識した発語をすること。語頭を浮かび上がらせるようにして歌います。
☆「落葉松」
 情感あふれる曲です。こういう曲の場合陥りやすいのが、つい演奏者自身が感傷的になってしまうこと。感情を抑えた冷静な演奏の方が、かえって聴衆の感性を揺さぶります。しつこくない演奏を心掛けましょう。どこもかしこも粘る、なんてことのないように。気持ちを込めたくなるのはとってもよく分かりますが。
☆「虹」
 「ひとつの朝」と同様に、リズミカルな旋律をきちんと歌おうとすると言葉が伝わらないというジレンマが生まれます。語頭を意識した発語を心掛けましょう。また、男声が高音で女声が低音の場合には、男声は抑え気味に歌って男声と女声のバランスをとるようにしましょう。
☆「僕が守る」
 最後のF部分で疲れが全開になっている、とのこと。ここはpppで主題のフレーズをしっとりと歌うところなのですが、もはや体力が残っていないようです。アルトが主旋律を担って始まるのですが、はい、ヨレヨレでした。pppで美しく歌えるよう体力トレーニングします。若さがいるということだし。(果たしてできるのか⁈)
☆「唱歌の四季」
 とりあえず全曲歌いました。ここでもppの歌い方は要注意です。響きがなくならないよう、支えのある声をつなげていきましょう。
〇課題
1、日本語の曲の発声。オペラの合唱曲の時と同じような発声ができにくい。助詞で響きがなくなるなど、日常の声が出やすい。支えと響きを意識した練習をすること。
2、練習内容の定着。曲数が多いので、練習しないと忘れてしまう。定着するまで練習を重ねるしかないのですけどね。
 次回の練習は12月12日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。練習が続けられるよう、感染対策を頑張りましょう。
 
2020年11月28日(土)
♦ ”合唱”って?
 新型コロナウイルスの感染者がみるみる増加しています。これから冬を迎えるにあたって、感染防止にますます留意しなくてはなりません。全日本合唱連盟から11月26日付で「合唱活動における新型コロナウイルス感染症拡大防止のガイドライン」第2版が発表されました。また当団でも、感染症対策をプリントにして配布しています。もう一度初心に帰って、感染防止策を徹底するようにしましょう。
 (※ここからは筆者の主観です。)
 ところで、世間(の一部?)では、合唱活動への風当たりが強いように思えるのですが、声を大にして言いたい(ここでは「強く主張する」意です。決して実際に大声で叫ぶわけではありません、念のため。)のは、"合唱"とは「大声で歌うこと」ではない、ということです。複数の人がいくつかの声部に分かれて声を合わせ、音のアンサンブルを織りなすものです。時には大きい声を要求されることもありますが、それは”合唱”の中のほんの一部にすぎません。さまざまな声を合わせることで、いかにして一つの音楽を作り上げるか、そこにはとても繊細な配慮が求められると思うのです。
 fは「強く」という意味ですが、決して大声で叫ぶのではなく、伸びやかに解放されているイメージが強いです。それでいて、音程はもちろんのこと、全員の声の方向性が揃っていないと豊かな良い響きにはなりません。さらに言えば、むしろpの方がとてもテンションが高い気がします。ピーンと張った一筋の糸を紡いでいくような感じ。でも、時にはそれが柔らかくうねったりもします。でも、響きは変わらずつながっている…。もう、めちゃめちゃ難しい!。
 和音にしても、それを構成する音の一つが半音違うだけで、あるいは一つの音が減ったり加わったりするだけで、その音色は全く違ったものになるのです。面白いのなんのって!
 パートの旋律の絡み合いも、合唱の醍醐味の一つです。違う動きが何層にも重なって、それでいて全体としてまとまり、一つの音楽として出来上がっていく。一瞬、思わぬ魅力的な和音が作り出されたりもします。楽しすぎる!
 ちょっと、話がそれてきたようです。言いたいことがありすぎて。軌道修正します。
 要は、合唱が「ただ無神経に大声を出す活動」と思われているとしたらそれは全く違うし、合唱を愛する者の一人としてとても悲しい気持ちになる、ということを言いたかったのです。伝わったでしょうか?(”筆者の主張”終わり)
 前置きが長くなりましたが、今日の練習日記に移ります。
 本日はピアニストがお休みだったので、新見先生のピアノ弾き振りでの指導でした。
☆「雨」(合唱組曲『水のいのち』より)
 新しく来年予定の演奏会プログラムに『水のいのち』が加わりました。言わずと知れた名曲ですが、初めて歌うという人も結構いて、ここは音取りから始めることになりました。改めて高野喜久雄氏の詩を読むと、「生と死」や「命の輪廻」を強く感じさせる内容で、今のコロナ禍を考え合わせると「生きること」を根幹から問いかけられているようにも思えます。また新たな気持ちで取り組めそうです。
☆「行け、想いよ、金色の翼に乗って」
 [a]、[e]の母音が浅くなりやすいです。口が横に平べったく広がらないよう注意しましょう。でも、縦に開こうとして響きまで落ちてしまわないようにも、注意しないといけません。あくまでも、響きを頭の上半分に当てるような感じで歌います。また、子音が入ることで響きが途切れてしまいやすいので、これにも注意が必要です。
☆「乾杯の歌」
 ついついテノールとソプラノのソロに聴き入ってしまい、合唱の入りを忘れてしまう…。出遅れること数回、意識を集中して何とか入れるようになりました。速い動きですが歌詞は大丈夫でしょうか。覚えてしまいましょう。相変わらず、装飾音符の入れ方が上手くないです。
☆「復活祭の歌」
 前半の音取りはほぼ出来てきた感じがします。あとは発声とリズムと歌詞の意味を把握することと、あ、最近、後半はやってないか。課題はまだまだたくさんあります。
☆「虹」
 先週三宮さんに細かく見てもらった曲です。できたかどうかは別にして、ちゃんと注意点は把握してました(「把握するだけじゃダメだろ。」陰の声)。でも、何のかんの言いつつも、Nコン課題曲の中では一番練習してるかな。
☆「落葉松」
 歌うと沁みる曲です。明日誕生日を迎えるアルトのBさんは、今のお仕事で向き合っている方々と重なって思わず涙されたそうです。分かります…。いい曲だなあ。
 問題は、Nコン課題曲の中ではあまり練習できていない「ひとつの朝」「わが里程標」です。「易しいだろう」高をくくってはいけません。練習しないとちゃんと歌えませんからね。
 早いもので11月最後の練習でした。次回の練習は12月4日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。コロナ感染が拡大する中、不安も大きくなりますが、感染対策をきちんと取って、これからも練習が続けられるよう頑張りましょう。体調が悪い時は無理をせず休むことも大切です。寒さ対策もお忘れなく。
 
2020年11月21日(土)
❤ Sクリニックを受診
 寒い!日中はそれなりに暖かいのですが、夜の練習会場は換気のために寒気が容赦なく入り込みます。(座布団一枚!)
 でも、練習は熱く繰り広げられました。「第三波の到来か」と思われる中、練習参加者はきっと減ると思っていたら、逆に増えました。「お久し振り!」の方も数人。元気なお顔を見られて良かったです。とはいえ、コロナ対策には、なお一層留意してして臨みましょう。練習中止にならないためにも。
 本日は新見先生お休みのため、恒例の「三宮 音のクリニック」をみんなで受診しました。
 その前に宮本先生の発声練習です。横腹に負荷をかけながらぐっと広げていき、その力で声を滑らかにつなげて出す練習です。決して平たい声にならないように注意。「あいうえおはあおいでる~ 青い地球の青い上を~」「かきくけこは固くてコチコチ かきっこくきっこ噛むけいこ~」。いやあ、お腹を使う練習、きついし難しいです。カ行なんかついアタックしがち。でも、これができれば、同じ響きでつなげて歌えるはず。何とかものにしたいです。
 そして、三宮クリニックの診療開始です。
☆「虹」
 だいぶん慣れてきた感のあるこの曲ですが、リズムにまだまだ難あり。言葉が違えばリズムも違う。同じようなフレーズでも「似て非なり」です。いや、似ているからこそ間違えやすい。
 冒頭のハミングの後、早速十六分音符から始まります。とにかくこの細かい動きをきっちり出しましょう、ということでした。きちんと歌えばグズグズにならず、ちゃんとレガートにも聞こえます、とのこと。リズムが壊れるとこの曲は成り立たないということでしょうか。リズムが取れていないところを重点的に見てもらいました。
 全体的にシンコペーションが多用されています。弱拍と強拍がタイで結ばれると、強拍の位置が変わっきますね。そういうところが随所にあります。強拍がどこに来るかを意識すると、言葉送りが上手くいって、リズムが合いそうです。
 Bの部分から。「なみーのさーざめーきとー」は、「」が無清音であることもあってか、「」の後の「とー」に入るタイミングが難しく遅くなりがちです。根気強くリズム読みをして、だいぶん合ってきました。それと、歌うときに注意しないといけないのは、音の響き出すタイミングが遅くなってしまうことです。母音で響くわけですから、音符の位置と音の響きがバチッと重ならないと、いくらリズムが合っていても遅れているようにしか聞こえません。母音が音符に重なるように意識して響かせましょう。
 27小節のアルトは、ソプラノと男声のフレーズを受けて「こわれないようにー」と入ります。流れを切らさないよう、動きも言葉もはっきりと歌います(54小節「アスファルトにめーぶくー」も同じ)。28・29小節の女声は、男声の動きに連動してしっかりとcresc.で盛り上げましょう。その盛り上がりのまま、fでD部分「ぼーくらのー」へと入ります。
 Fからの男声部分は、まず音程に要注意。同じ音程が続くとだんだん下がってしまします。また、間に下降する音が挟まると元の高さに戻れなくなります。さらには、「a」の母音が平たくなってしまい、音が上がり切れません。宮本先生の発声練習を思い出して、よい響きをつなげるように意識しましょう。
 66小節のアルトと男声の「あしたーへとつーくー」のリズムも怪しいです。「」のタイミングが遅れるので注意しましょう。さらに、「いろあざやーなー」の「」も遅れやすいので注意すること。練習の甲斐があってか、ここもだいぶん改善されました。
☆「ひとつの朝」
 「虹」に比べたら格段に易しいはずなのに、はっきり言って上手くないです。理由は明らか。練習してないから。3連符が下手です。例えば、三分割ではなく「♪♩ ♪」のようになっています。音程もまだまだ怪しい。リズムともども、練習しましょうね。
☆「わが里程標」
 さらに練習不足の曲です。譜読み、頑張るしかない。(三宮さんの思い出の曲らしい。)
次回の練習は11月28日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。寒くなってきました。しっかり対策をしてくださいね。
 
2020年11月14日(土)
♠ 寒さ対策をしよう
 コロナ感染が再拡大しています。どうやら第三波がやってきた模様。低温と乾燥がますます進むこれからの季節は、なお一層、感染予防を心掛けなければいけません。ということで、練習室の窓全開は冬場も変わりません。みなさま、寒さ対策をよろしくお願いします。冷たい空気の中でも暖かい身体と心で歌えますように。
☆「復活祭の合唱」
 先週のおさらいです。譜読みは大体できたでしょうか。語頭の「r」は、「有声子音」とのこと。ちゃんと音程のある巻き舌でお願いします。それと、八分音符と十六分音符の違いをもっと明確に出すこと。八分音符3つで一拍のようにカウントする時と三つ目の八分音符が十六分音符2つに分かれている時があります。それがパートごとに違って重なっているので、十六分音符がどうしても長くなりがちです。確固たる意志を持って歌いましょう。
 発声については先週も書いた通り、よく支えられた響きの途切れない、まっすぐにつながった音を目指します。
☆「落葉松」
 日本語の曲でも音が痩せないように注意。日常の発声に戻らないこと。
 さらには、長い音符で音が止まらないように、先につながる見通しを持って歌いましょう。見通しがないと音が先細ってしまい、音楽が途切れてしまします。でも、これが難しい。そこだけ取り出すと上手くいっても、前から通すと途端にできなくなる。呼吸と支えの問題でしょうか。先のイメージを持って息を吸い、おなかの支えを忘れないこと。練習、練習。
 この曲にもリズムの違いをはっきりさせたい部分があります。それは、3連符と八分音符2つの違いです。身体に染み込むまで練習するしかないですね。
 アルトさん、めったにない主旋律のパートソロ、ビビらずに歌いたいものです。頑張ろう!
☆「僕が守る」
 久々でしたが、とても細やかに見ていただきました。
 とても美しい曲ですが、さすがにNコンの課題曲とあって、各所に「落とし穴」(by新見)があります。そこにはまらないよう、かつ、曲の世界を余すところなく表現したい。さらに、若々しくも大人の味わいを出したいと思うのですが、贅沢でしょうか。(でも、大人なんだもん!)
 冒頭の無伴奏部分は、「音があふれ出てくるような感じで」とのこと。ユニゾンからすぐにふわっと音が広がります。ここが上手くいったら、万事解決!とはいかないでしょうけど、相当気分よく後へつながりそうです。それと、言葉に相応しい音の表情についても指摘がありました。(「ずーっと」「ほっとする」「こころぼそくてー」etc.)イメージがちゃんとあるときは、音がぶつっと切れたり、一本調子になったり、先細ったりしない…。まさしくその通りです。そろそろ、そういう細やかなところにも心を配って歌いたいですね。テンポの揺れも結構あるので、指揮を見落とさないこと。
 24小節~のアルトは低い音ですが、ことさらに音が沈まないよう上向きの明るい声で歌います。男声、難しい音程ですがハマるととても綺麗です。頑張ろう。33小節からの男声合唱部分は、「アニソンのごとく」(by新見)テンション揚げ揚げでお願いします。途中で減速しないようかっこよくネ。宇宙はでっかい!
 43小節のアルト・バスの5連符は、一つ一つの音をはっきりと突き放すような感じで歌います。47小節から繰り返し出てくる「なてはー」の「ku」は無声化しないように注意しましょう。有声音として歌います。各パートの歌い出しがはっきりわかるように意識すること。4:3連符の後の八分音符の長さは要注意。
 全体としての曲のイメージができてくると、cresc.が効果的についてくるはず。cresc.がうまくないということは、やっぱりイメージ不足なのでしょう。音程やリズムに不安があると、イメージどころではありませんね。ということで、「譜読みをちゃんとしましょう」という最初の課題に戻るわけです。日々精進!
 今日のトピックス。コロナ禍の真っ最中、何とテノールに新入団員を迎えました。素晴らしい!一人で歌うより多くの人と一緒に歌いたいとのこと。そう、みんなで声を合わせて楽しみを分かち合うのが「合唱」です。今の状況が続けられるよう、もう一度心を引き締めてコロナ対策・風邪対策をしっかりと行いましょう。
 次回の練習は11月21日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2020年11月6日(金)
♦ 本来ならば・・・
 明日11月7日は、大分中央合唱団第22回演奏会を行う予定でした。今日は前日リハーサルで、たくさんの人が音の泉ホールに集っているはずでした。今年は、いろんな分野の数えきれない本番が、実施されないまま無くなってしまったんでしょうねえ。
 でも、「代替の催しがあった」「来年は実施できる」という人たちは、まだ幸せなのかもしれません。「今年しかない」「今年に懸けていた」という人たちには、次の機会は訪れないのです。厳しい現実としかいいようがない…。「コロナの馬鹿野郎!」と叫びたい気分です。
 とにもかくにも、気を取り直して前に進むしかありません。幸い私たちは、曲がりなりにも今歌うことができている。そして、来年はできる範囲で演奏会を開こうと考えています。(「土の歌」は再来年以降に見送りましたが、大まかなプログラム構成が決まりました。詳細が確定したら公式発表しますね。請う、ご期待!)今は、それに向かって頑張るのみです。
☆「復活祭の合唱」
 オペラの合唱で一番音取りが遅れていた「復活祭の合唱」を、新見先生に見てもらいました。冒頭部分は先週初めて歌ったので、まだまだ譜読みの段階です。ようやく言葉で歌えるかな?という感じ。一通り見てもらったので、後は自主練習で積み上げましょうね。
 練習時に新見先生から、なぜ今回オペラの合唱を取り上げたか、お話がありました。それは、一人一人にもっと歌う力を付けたいから、とのこと。響きのあるよく支えられた声で、その響きがなくなったり途切れたりしないように歌いたい、というのが目標です。よし「全集中の呼吸」で頑張ろう!(『鬼滅の刃』見ましたよ。面白かった!)
☆「唱歌の四季」
 「え、今日これ練習するの?」という声が聞こえてきそうなくらい(実際聞こえた)久し振りに全曲歌いました。「朧月夜」「茶摘」「紅葉」の3曲は、8月に一応人前で歌ったので何とか覚えていましたが、悲惨だったのが「雪」です。記憶が、脳みその奥深くにすっかり隠れておりました。時々歌っておかんとダメですな。思い出すまでに時間がかかりすぎる。今日は「唱歌の四季」のリハビリの日でした。
 それはさておき、とても大切なことを指摘されました。それは、「復活祭の合唱」を歌っていたときの発声と、「唱歌の四季」を歌うときの発声が全く違ってしまう、ということです。日本語の歌になると、途端にしゃべるときのポジションに戻ってしまう、というのです。日本語だということに安心して油断するのか、ついつい日常の声になりがち、ということですね。
 顔の前面でしゃべるのではなく、頭の後ろから上部へ響かせて歌うことを意識して、常にいい音をつなぐように心がけましょう。発声が平べったくなりやすいのは[a]の母音の時です。また、長く伸ばす音の時には響きが抜けやすい、とのこと。「ビートが声に乗るような感じで」(by新見)と言われました。(最後まで良い音を響かせることが大事、と理解。すぐ支えも息もなくなってしまう筆者には、大いに思い当たることでした。)
 さらに「レガートにはスキがない」とも。どこを切っても色濃く響きが詰まっているような感じ、ということです。(美味しい金太郎飴ってとこかな。)
 唱歌の楽しさを感じて歌うことも大切です。特にアルトさんは、意識して楽しく歌いましょう。(きっと、根が真面目なんです。)
 全体として、「こう歌うんだ」というイメージを一人一人が持ってほしい、ということでした。イメージがあれば落ち着いたブレスができ、それが良い準備となりスムーズな歌い出しへとつながります。何事も、いきなりではうまくいきませんものね。
 何とか「夕焼小焼」まで歌って本日は終了です。みなさん、自主練習して思い出しておこうね。まず筆者自身から、ですけど。
 次回は11月14日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。寒さ対策必至。
 
2020年10月31日(土)
♠ ブルームーンの夜
 「ブルームーン」の定義については諸説ありはっきりしません(少なくとも天文学の用語ではないらしい)が、一般的にはひと月に2回満月があった時の2度目をそう呼ぶとのこと。だから、素直に今夜は「ブルームーンの夜」としましょう。
 きれいな満月です。「月がとっても青いから~遠回りしてか~えろ~♪」というフレーズが思わず出てくるあなたは、筆者と同じく古き良き昭和を知っている方ですね。知らないふりをしてもだめですから。
 今日は「カヴァレリア・ルスティカーナ」の練習に励んだ日でした。三宮さんが来るまで、団長がみんなを引っ張ってくれました。みんなも頑張りましたね。
☆「復活祭の合唱」
 前回初めて音取りをしたときは、言葉までは入りませんでした。言葉送りで混乱しまくり、音符に付けて歌うことができませんでした。あの時の徒労感と言ったら…。それで、何とか言葉を入れたくて、音源を聴いて勉強しました。そして今日、団長の指導の下繰り返し歌ってみました。その結果、最後まで(全体の4分の3くらいではありますが)行き着きましたね。やればできる!
 まだうまく言葉が入らない人もいるとは思いますが、周りをよく聞いて合わせてみましょう。大丈夫です。慣れたらできます。例えば「Inneggiamo al Signor」という言葉を、6つの音符に乗せて歌うところが各パートにあります。そこは、「in/neg/gia/moal/si/gnor」のように6分割して音符に乗せます。あえてカタ仮名で書くと(これを書いたら新見先生に怒られそうですが)「イン/ネッ/ジャ/モアル/スィ/ニョル」のように入るわけです。結構調子よく音符に乗りますね。他もこの要領で何とかなりそうです。ようやく光が見えました。
 次に「ナブッコ」の復習をしました。意外と音が頭に(身体に?)入っていましたね。これもよかった。
 三宮さんに練習の成果(「復活祭の合唱」)を披露!その後、音程や言葉送りの怪しいところをみっちり補習してもらって練習終了です。
 今日は徒労感ではなく「心地よい疲労感」で帰途に就くことができます。練習の後はこうでなくっちゃ。でも、今日やったことを忘れないようにしないとね。
 次回の練習は11月6日(金)19:00~(オアシス中練習室1)です。土曜日でもないしコンパルホールでもありません。おまけに、オアシスでよく使う中練習室2でもありません。みなさん、お間違えのないように。それと、寒さ対策をお忘れなきようお願いします。あ、コロナ対策は言うまでもありませんよ!
 
2020年10月24日(土)
♦ 季節はさらに進む
 寒がりの筆者宅では、既に猫も人間もこたつ使用中です。風邪を引きやすい季節になりました。でも、引くわけにはいかない…。対策を怠らないよう注意していきましょうね。
☆「落葉松」
 目標は流れを切らさず響きをつなげて歌うこと。一つのフレーズが長いので、いかに持続させるかが問題です。こういう時に発揮したいのが助け合いの精神ですね。息が続かないときは、パートで大いに助け合いましょう。また、母音だけだと響きがつながりやすいですが、子音が入ると発声位置が口先に来てしまい、いい響きが途切れがちです。口の形をあまり大きく動かさずに、響きをつなげられるよう歌ってみましょう。さらに、母音の中でも、[a]は浅く平べったい発声になりやすいので要注意。
 冒頭「からまつの―」は、「か」が「ら」の音に上がることを意識した響きであること。下に落としすぎると響きがつながらず、きれいに上がることができません。また、「からまつの―」の「まつの―」は、同じ音が続きます。そういう時は、音が上がるつもりで歌わないと音程がどんどんぶら下がっていくので注意しましょう。この音形はいくつも出てきます。「あーめに」のように長く伸ばす音のところは、cresc.するように膨らみを持たせて歌います。「め」がいつ来るかをしっかり意識すること。
 ソプラノ以外の3声(特に内声)で、ソプラノが長く伸ばしているときに同じ言葉を短い音符で繰り返すところが数か所あります。そこは、ソプラノを聴きつつ動きをはっきりと出しましょう。
 con appassionata からは、大いに情熱を燃やして(血圧+20くらい?)歌います。アルトの追っかけの「れる」は、特に「め」「ぬ」に注意。時間をかけるようにしっかり響かせます。アルトパートソロは、フレーズの最後まで響きを保ちましょう。ビビらず主旋律を歌える喜びが表せるといいなあ。(←自分に言ってます。)
 最後の節は、さらにドラマチックに展開します。強弱の対比も大きく、テンポの揺れもありフェルマータも多用されています。曲のイメージを描きつつ指揮者の指示を見逃さないようにして歌いましょう。
☆「行け、想いよ、金色の翼に乗って」
 囚われの身であるヘブライ人の合唱です。出だしの sotto voce は、思いを自由に発散できないようなイメージで歌いましょう。 でも、アクセント部分はしっかり強調します。ff の部分からは分厚い音の響きが欲しい(肩パットが入った感じとのこと)です。6声の和音の広がりを十分に出したいところ。pp になるとテンポが遅くなりがちなので注意しましょう。また sotto voce に戻ります。
 表示は4分の4拍子ですが、1小節が3連符×4で流れており、実質は8分の12拍子のようになっています。1拍が音符3つであるという感覚が常に欲しいです。
☆「虹」
 まだまだだとは思いますが、歌っていてずいぶん楽しくなってきました。曲の流れがだいぶん出てきたように感じます。あと足りないのは中学生らしい「はつらつさ」「青さ」「感動」ですかね。もちろん、リズムと音程と発声は根本的な課題ですけど。
 さらに全体的な課題として「cresc.があまり感じられない」という指摘を受けました。表現が平板になりがちです。「みんなが同じスピード感で上るcresc.が欲しい」ということでした。
 次回の練習は10月3日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。窓を開放しています。寒さ対策を万全に!
 
2020年10月17日(土)
~「復活祭の合唱」~
 肌寒くなりました。おまけに今日はだだっ広い会場での練習だったので、季節が急に進んだ感じです。10月も半ばを過ぎましたしね。
 本日は音取りに専念する日です。オペラの合唱曲でまだやっていなかった、『カヴァレリア・ルスティカーナ』の「復活祭の合唱」に取り掛かりました。
☆「復活祭の合唱」―マスカーニ:オペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』より―
 まずは楽譜の読み解きから。自分がどこを歌えばいいのか、しっかりと把握しないといけません。マーキングするなり矢印をつけるなり、それぞれ工夫して分かるようにしておきましょう。それに加えて、合唱が”内”と”外”の2グループに分かれています。今日のところはとりあえず、ソロが入った後の”外”の合唱を全員で歌ってみました。何とか最後まで行き着いたので、良しとしよう。
 で、今日の最難関は言葉でした。詩としては一応(たぶん?)読めたのですが、音符に付けて歌うのがなんとも難しい!語尾と語頭がくっつくのやら切れるのやら、見ただけではよく分かりません。音源を見つけて各自勉強しましょうね。今日はリズム読みしかしてないのですが、何だかすごく疲れました…。果たして、初めに音取りしたのをちゃんと覚えているだろうか?
 最後に「乾杯の歌」を歌いました。これは、「復活祭の合唱」で練習を終えたら、みんなの気持ちが沈んだままになりそう、と思った三宮さんの配慮から。でも、装飾音符の歌い方も難しいです…。今日はもう電池切れの気分なので、これで終わります。
 はい、気を取り直して、次回の予告!
 次回は10月24日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。エネルギーを充填して、また頑張ります。
 
2020年10月10日(土)
♠「 体育の日」じゃないの?
 10月10日といえば「体育の日」と思っている人も多い(ある年代から上限定?)ことでしょう。今から56年前、1964年に開催された東京オリンピックの開会式が10月10日でした。それを記念して「体育の日」という祝日ができたそうです。というようなことを知っている人も、これからどんどん減っていくんでしょうねえ。光陰矢の如し!
 「秋が急激に深まってきたなあ」と思っていたら、今日はなんだか暑かった。着るものの選択が難しいです。
 さて、本日は三宮さんの指導日でした。ピアニストは徳久先生。指揮者が来るまで、団長にリードしてもらってオペラの合唱曲2曲を復習しました。うん、だいぶん思い出してきましたよ。
 そうこうするうちに三宮さんの到着です。
☆「乾杯の歌」
 練習の中心は装飾音符の入れ方。これがですねえ、なかなかうまくいかないのですよ。そこで、テンポを落として、もう一度リズム読みからやり直しました。装飾部分は拍の頭よりも前に入れないといけません。ゆっくり何度もやっているうちに、何とかそれらしくはなるのですが、テンポを上げると元の木阿弥…とまでは言いませんが、思うようにいきません。自分のイメージと実施にズレがあるというか、時差があるというか、脳からの指令が上手く伝達されない感じですかね。人はこの現象を「老化」と呼ぶ?いやいや、年齢のせいにしてしまっては事は解決しません。ゆっくりやればできるんだから、通常のテンポに戻してもできるように練習するしかありませんね。諦めてはダメです!
☆「行け、想いよ、金色の翼に乗って」
 三連符と付点部分の違い(十六分音符の長さ)がポイントでした。先週の練習では、十六分音符を三連符の三番目の音の裏に入れるような感じで練習しましたが、その際には、十六分音符が鋭くなりすぎないように注意しなければいけません。1拍を三分割するか四分割するかの違いなのですが、これまた、感覚が身体に沁みつくまで練習するしかありませんね。
☆「虹」
 最後にNコン課題曲から「虹」を練習しました。だいぶん慣れてきた感じはするのですが、そうなるとリズムが甘くなりがち。この曲はリズムが肝です。初心を忘れず、メリハリのあるリズムで若々しく歌いましょう。目指せ15歳!
 次回の練習は10月17日(土)19:00~(情報学習センター)です。場所を間違えないように注意してくださいね。
 
2020年10月2日(金)
♦ オペラ合唱曲
 10月になりました。金木犀が匂っていますねぇ。でも日中は汗ばむくらいでした。朝晩との寒暖差が大きいので、風邪対策(コロナ対策と同じですけど)必至です。だって、ちょっと喉が痛くなってもドキッとするのに、熱でも出ようものならきっとパニックになること間違いなし。ややこしい世の中になりました。
 だけど、今日も元気に歌いました、金曜日なので男声が少な目ではありましたが。
☆「行け、想いよ、金色の翼に乗って」
 新見先生によるイタリア語講座から。まずは、冒頭の詩文で読みの練習をしてみました。イタリア語と日本語を比べると、イタリア語の方が語尾が下がらないという特徴があるそうです。日本語は語尾が収まる感じで発音しますが、イタリア語は比較的はっきりと語尾を言うとのこと。語尾の母音を消さないように意識して読んでみました。それと、一つのフレーズでは複数の単語を一続きで発音します。子音で始まる単語はいいのですが、母音で始まる単語は声門閉鎖をして言い換えてしまいがちです。(これ、筆者のことです。ついつい日本語のように言い換えてしまいます。)そうではなく、前の単語の語尾の母音と合わせて、連続母音のようにつなげて発音します。要練習!
 次の注意点は、子音をしっかり感じてしゃべること。強く発音するというよりも時間をかけて発音する感じだそうです。特に[v]や[f]がそうですね。それと、母音が拍の頭に来ますから、[k]や[qw]などの子音は母音の少し前に装飾音符のように入ります。これは以前にも言われましたね。要練習!
 それから[r]の巻き舌について。「r」の綴りが出たら何でもかんでも巻くもんだと思っていたのですが、はい、違ってました―。母音に挟まれた「r」は一回巻くか巻かないか、なのだそうです。その代わり、語頭の「r」などそうでない場合はしっかり巻く。特に「rr」はここぞとばかりに巻く!、ということでお願いします。で、[l]は、上あごの内側にしっかりとくっつけて発音します。う~ん、勉強になるなあ。
 さて、歌ってみます。先週ざっと音は取っていましたが、まだまだ不十分。リズムも、三連符と付点部分との違いをもっと明確に出しましょう。ただし、必要以上に十六分音符が鋭くならないよう気を付けること。丁度良い加減というのは、なかなか難しい。
☆「落葉松」
 ちょっと気分転換に「落葉松」。きれいで抒情的でホッとします。文句なく好きな曲です。
☆「乾杯の歌」
 先週歌詞をすっかり忘れていて焦った曲。それがですねえ、思い出してきたんですよ。ホントに人間の記憶のシステムって不思議です。「忘れている」という状況は「0(ゼロ)」ではないんだなあ、と実感。一度経験したことは、頭の中のどこかの引き出しに入っているんですね。そいでもって、どういうはずみか信号がつながって引き出しが開くみたいです。すぐ思い出せる場合は、よく整理された引き出しに入っていて、しかもその引き出しの場所もよく分かっているとき。なかなか思い出せない場合は、そもそも引き出しの場所がよく分からないか、運よく引き出しは開いてもその奥に隠れていたりするんでしょうかねえ。頭の中を見てみたいところです。
 それはさておき、まだまだ思い出し不完全。これまた要練習!
 オペラの合唱曲は、新見先生いわく「生きる元気をもらえる」のだそうです。確かに。元気よく景気よく?歌えるようになりましょう。
 次回の練習は10月10日(土)19:00~(コンパルホール300練習室)です。風邪引いたらダメですよ。
 
2020年9月26日(土)
♣ 新曲
 9月最後の練習日です。本来なら今頃は、1か月後に迫った演奏会に向けて追い込みにかかっているはずでした。まさかこんな事態になるとは、誰が予想したでしょうか。もし、当てた占い師さんがいるなら教えてほしいくらいです。どんな未来が待っているかなんて、誰にも分かりませんよね。
 ともあれ、練習が再開して3か月がたとうとしています。今のところ練習中止に追い込まれることもなく、また、曲がりなりにも人前で歌うこともでき、全国の合唱団の中では恵まれた環境で歌えているのではないでしょうか。毎回20人程度の参加者がいるのもありがたいことです。先生方にも感謝ですね。
 そんな中。はい、新曲の練習に取りかかりました―。
☆「行け、想いよ、金の翼に乗って」―ヴェルディ:オペラ『ナブッコ』より―
 ヴェルディのオペラ『ナブッコ』の第三幕で歌われる有名な合唱です。ナブッコ率いるバビロニア軍の捕虜となったヘブライ人たちが、今や帰ることができなくなった祖国への思いを歌う曲です。合唱単独で演奏されることも多いので、馴染みのある旋律ですね。
 では、音取りから。うーん、これこれ。ユニゾンで始まり、途中から合唱に変わりますが、「これぞ合唱」という感じの和声が続きます。落ち着くなあ。リズムで気を付けるところと言えば、付点八分音符と十六分音符のリズムが甘くならないことと、三連符との違いを明確にすること、ですかね。階名で歌った後、イタリア語でも歌ってみました。ドイツ語に苦労した去年のことを思えば楽勝…と思いましたが、やっぱりちょこちょこと言葉送りが難しいです。
 「そういえば、新見先生がお仲間と歌っているY○○T○BEチャンネルに、この曲が挙げられていたはず」と、見てみました。なるほど、言葉の入れ方がよく分かります。(ネット環境のある方は、「遠隔合唱歌ってみた」で検索してみてね。)音程もリズムもそう難しくない(Nコン課題曲よりよっぽど簡単!)ので、早くイタリア語に慣れましょうね。
☆「乾杯の歌」―ヴェルディ:オペラ『椿姫』より―
 ナブッコがとりあえず歌えた?ので、気を良くして「乾杯の歌」も歌ってみました。この曲は中央合唱団でも何回か歌う機会があったので、それこそ楽勝…ではありませんでした。いつものことですが、歌詞を全然覚えておりません。思わず「なしか!」と言いたくなるくらい。何でですかね。昔(この場合の「昔」とは、まあ、二十代までかな)歌った曲はしっかり覚えているのに、それ以降になるとさっぱり記憶にございません。人間の記憶のシステムって不思議ですね。こういう現象を、俗に「老化」と」言うのでしょうけど。
 おまけにテンポが速いです。ちゃんと喋れるように、練習しておきましょう。
☆「虹」
 最後は「虹」のおさらいです。今日はピアニストがお休みだったので、完全アカペラバージョンです。やっぱりリズムはピアノに引っ張ってもらってたんだなあ、と思うことしきり。指揮を見る余裕がなく、あちこち息が合いません。指揮を見よう!それでも、音程のストレスはほぼなく(ソプラノさんの決してぶら下がらない音程感に助けられ)、割と楽しく歌えています。「音程はマナーです。」(by新見)
 次回の練習は、10月2日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。曜日をお間違えなく!
 
2020年9月19日(土)
♢ 寒い!
 朝晩がめっきり涼しくなりました。むしろ肌寒いほどです。日中との温度差も大きく風邪を引きやすい季節になりました。今年はちょっと喉が痛くてもドキッとします。少しの異常でも「もしやコロナ感染か?」と思ってしまうので、いつも以上に緊張して過ごす日々です。くれぐれも対策を怠ることのないよう、気を引き締めていきましょう。
 本日の練習会場は情報学習センターでした。響きにくい反面広々としているので、思い切り隣と間隔を開けることができます。ホールいっぱいに広がって歌いました。
☆「唱歌の四季」
朧月夜―アルトの音量が足りません。出しやすい音域はついつい楽をしがちです。そういうところほど、しっかり身体を使って声を出すように心がけましょう。p.9の「かわず~」からは、曲調の変化を十分に意識して、pで柔らかく歌います。強弱の変化やcresc.の表現もまだまだ不十分です。
茶摘―1番女声のユニゾンは、発語のタイミングや母音の響きがバラバラになりがちです。周りを聴いて揃える意識を持ちましょう。2番の男声合唱は、旋律が流れすぎないように音程の変化をややはっきりめに出します。
紅葉―冒頭の女声ユニゾンは4小節でひとまとまりなのですが、後の2小節で力が抜けます。息がなくなるのもありますが、何とか後半まで勢いを無くさずに歌いたいです。支え続ける練習が必要。p.16で女声三部合唱になるところは、アルトがしっかりと歌うこと。以前から注意を受けています。常に意識しておきましょう。男声、楽譜べったりのところがあります。楽譜を外すと途端にいいお声です。女声も要注意ですけどね。
☆ Nコン課題曲
―全体的には、だいぶんリズムに乗ってきたのでは。でも、細かく見ると、リズムの甘いところや揃っていないところがまだまだあります。リズムを意識してそれに言葉をうまく乗せる感じですかね。強弱の変わり目にも注意が必要ですし、言葉の持つ意味合いにも敏感になりたいです(「いろあざやかな~」はハッとする感じ、etc.)。
僕が守る―初めの無伴奏部分よりも、ピアノ伴奏が入ってからの方が音程が悪い?緊張感がなくなるからかな。確かにピアノが入るとホッとしますが、油断大敵!それと「ほっとする」の休符でブレスをしないのは当たり前です。34小節「ちきゅうのうえに~」からの男声合唱は「ファンタジーのエネルギーと音のスピード感がほしい」(by新見)とのこと。モーターの回転数が上がる感じでいきたい。夢多き少年になりきって歌おう!「なくては~」の追いかけっこは、遅れないようリズムよく入りましょう。テンポの変化や揺れにもしっかり対応できるよう、指揮を見よう!ただし、変則リズムには依然悩まされています。考えると分からなくなる…。勢いとフィーリング?いやいや、練習です。
 次回の練習は、9月26日19:00~(コンパルホール300会議室)です。オペラの合唱曲の楽譜を配布しました。どんな曲か前もって聴いておきたいですね。次、音取りしますよー。
 
2020年9月12日(土)
ずいぶん涼しくなりました
 心配した台風10号は、予想よりも威力を弱めてくれました。ひとまずホッとしましたね。でも、被害にあった地域もあり、さらには、現在秋雨前線が大雨を降らせているところもあります。自然がもたらす試練に終わりはないんですかね。台風もまた来るんやろうな。
 そんな中、新型コロナウイルスがもたらした騒乱状態は、世の中が慌てふためく状況に陥ってから約半年が過ぎ、良くも悪くも、やや落ち着いてきたような気がします。嬉しいのは、クラシックのコンサートが満席で実施できそうなこと。聴衆が大声を発することはありませんからね。
 正しく怖れ、適切な対策をとることで、今の生活の不自由さは少しずつ軽減されていくのだろうと思います。でも、歌い続けるためにも、油断は禁物ですね。
 さて本日は、三宮先生による「音のクリニック」の診療が行われました。「音程とリズムの集中治療をしてもらった」というところでしょうか。
 練習したのはNコン課題曲から「虹」と「僕が守る」。ピアニストは”お久し振り”の徳久葵先生です。
☆「虹」―改めてリズムの確認作業をしていきました。8ビートを実際に叩きながら歌詞を読むとほぼ合格ラインに達するのに、叩く回数を4回に減らした途端に怪しくなるリズム…。要は8ビートが身体の中に入っていないんでしょうね。遺伝子レベルの問題ですかね?いやいや、学習することにより後天的に獲得できるはず。あきらめずに頑張りましょう。それでも、ずいぶんスッキリしてきたと思います。リズムに乗れた時は、歌っていて楽しいですから。遺伝子にはなくとも心にリズムを刻みましょう。
☆「僕が守る」―相変わらず変則リズムに泣かされます。でも「あんまり神経質にならない方がかえっていいのでは。指揮者にお任せでいいんじゃない?」と思ってみたりするのですが。しっかり指揮を見ていると、それっぽく歌えそうですよ。それに、三宮さんの「小節の頭で合わせて」という言葉で、さらに気が楽になりました。「ずれた!」と思ったら、小節の一拍目で修正すればよいのです。気にしすぎると、音楽が流れなくなっちゃうからね。
ただし、ところどころ音程の正しくない箇所があります。これはちゃんとしよう。微妙にずれていると、心と身体がザワザワしますから。
 次回の練習は、9月19日(土)19:00~(情報学習センター)です。
 今日は久し振りの練習参加者が複数おられました。元気そうな顔にホッとします。でも、参加したくてもできない方がまだまだおられます。みんなが安心して練習できる状況に早くなってほしいです。
 
2020年9月4日(金)
♠ 台風接近
 台風10号が近付きつつあります。ニュースでは、「特別警報級」とか「戦後最大級」とか「伊勢湾台風並み」とか、恐ろし気なことを言っています。予想進路を見ると九州はすっぽり暴風域に入りそうですし、少し東寄りを通れば上陸・直撃なんてことにもなりかねないコースです。最大瞬間風速80m以上なんて怖すぎる…。風に飛びそうなものを片付け、緊急物資を準備したら、後はひたすら過ぎ去るのを待つしかない。少しでも勢力が弱まって、少しでも九州から逸れることを祈りながら。
 とはいえ、まだ台風前前夜という感じなので、通常通り練習を行いました。もちろん、コロナ禍は続いていますし、以前同様とは言えませんが。
☆「唱歌の四季」
夕焼小焼―新見先生が発声練習でhighCまで出させたのはこのためでしたか。久しぶりの「夕焼小焼」です。「忘れていても楽譜を見てきちんと歌えれば問題ありません。」(by新見)。はい、ごもっともです。でも、最近のソプラノさんは音がぶら下がりません。素晴らしい!アルトも頑張らねば。
冒頭部分は無伴奏で、しかもpです。ビビりすぎ~。息を合わせてすっと入りたいですね。支えがないとフラフラした弱弱しい声になってしまいます。滑らかな美しい響きを目指したい。また、曲に込められた熱い思いを、曲全体を通して仕掛けられた壮大なcresc.で表現したいです。
朧月夜―8月にお客様の前で歌いました。その時は屋外ということで、ハミングを「u-」にしましたが、本来のハミングでもしっかり響かせたいです。そのためには、支えを忘れてはいけません。さらに、目頭の間辺りに音を集中させるよう意識してみましょう。特にアルトさんは、からのハミングの後に主旋律を歌いますから、うまく移るためにもハミングで響きをつかんでおくことが大切です。「かわず~」からの転調部分は、はっきりと雰囲気を変えたいですね。
☆Nコン課題曲
―リズム感を出そうとすると、言葉がただの音になりレガートにならない。「日本語らしくしゃべりたい、レガートで歌いたい」と思うと、リズムが流れてしまう…。目下”どうすりゃいいのよ”状態です。「拍感は声に宿るべき」(by新見)。頭では分かるような気がしますが、きちんとリズムが取れたうえでの日本語らしい演奏―はあ、難しい!まずは、拍の頭と言葉の頭の両方を意識してみますかね。
僕が守る―変則的なリズム部分は「あまり考えすぎないように」(by新見)とのことです。「『曲に乗って行け~っ!』てことかな?」と勝手に解釈。でも、確かにこの曲もリズムが難しいのですが、「虹」ほどにはリズムと言葉のはざまで悩まなくていいように思います。
 ともあれ、課題曲という性質上、演奏の難しさは付いて回るもの。先週も書いたように、アンチ・エイジングへの挑戦と思って頑張ってみます。
 次回の練習は、9月12日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。なにとぞ、台風の被害がなるべく少なく、みんなが無事で会えますように!
 
2020年8月29日(土)
~Nコン課題曲シリーズ~
 練習を再開してはや二ヶ月、新しい様式にも慣れてきた今日この頃ですが、「慣れ」と「油断」はともすれば同義になってしまいます。対策がおろそかにならないよう十分な注意が必要です。歌い続けるためにも。
 さて今日は、Nコン課題曲を駆け足でさらいました。
「虹」―先週、リズムに泣かされっぱなしだったこの曲、今週も引き続き苦労しています。「歌詞ではなく『ダバダバダ』で歌ってみましょう。」という指示が出ました。ああ、由紀さおりさんと安田祥子さんが「トルコ行進曲」でやっているあれね。歌ってみると、これがなかなかに難しい。「ダ」なのか「バ」なのか悩む。「いや、そこはあまり問題ではなく、リズムをきちんととらえられているかが肝心なのです。」と新見先生。なるほど、[d]音[b]音がリズム通りに聞こえてくればOKということなのね。ひとしきりやってみて、歌詞に戻してみます。いくらかマシになったかな?
その他、リズム読みはもちろん、表拍で叩いて合わせてみたり、裏拍で叩いて合わせてみたり、あの手この手を駆使してリズム練習をやってみました。「リズムが若々しければ、声も若々しくなります。」とのこと。「迷ったら、ビート感を取り戻すべくはっきりとした発語を意識してみましょう。」とも。まだまだ険しい道が続くようです。めざせ15歳!
「落葉松」―こちらは「虹」とは打って変わって、大人の声と表現が命です。(でも、ちょっぴりホッとします。)「人生を振り返るような感じで、自分のために歌いましょう。」(by新見)ということです。しっとりとした深い秋のイメージでしょうか。う~ん、いいなあ、この懐かしい感じ…。
「ひとつの朝」―はっきり言って、まだ歌になっとりません。簡単そうで意外と難しい。譜読み、頑張ろうね!
「僕が守る」―これもリズムが難しい曲です。3連符やら5連符やらの変則リズムが何カ所も登場します。極めつけは、3拍を4分割するというもの。(楽譜に「4:3」て書いてある。なにこれ?もう、頭じゃわからん。身体に覚えさせるしかない。)
分かったこと。今どきのNコン課題曲を歌うということは、おじさん・おばさんにとって、究極のアンチ・エイジングへの挑戦です。
 8月も終わりだというのに、日中の暑さはまだまだ凄まじいです。コロナにも熱中症にも気を付けなければいけません。ソプラノTさん(またの名を「〇長」とも言う)は、昼間にエアコンを付けずに過ごして大変な状態になりかけた?らしいです。みなさんもご注意を!
 次回の練習は9月4日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。曜日を間違えないようにしましょう。
 
2020年8月22日(土)
♠ カナブン事件
 私たちが主に練習会場として使用しているコンパルホール300会議室には、窓がたくさんあります。それを全開にして練習しているのですが、外に直結しているので時々招かれざる客(つまり虫です)が来ます。今日のお客は一匹のカナブンでした。「落葉松」を歌っているときに、それは起こりました。
 明かりに誘われて侵入してきたカナブンは、室内をしばらく飛び回っていましたが、急に静かになりました。「ああ、外へ出たんだな」と安心していたところ、パートリーダー長のソプラノUさんがアルトの方を見るや否や、筆者の右隣で歌っていたAさんのもとへつかつかとやってきました。「え?もしかして!」と思い見ていると、Uさんはやおら右手をAさんの頭に伸ばし、何かを捕まえようとしています。そうです。カナブンは、何とAさんの頭に留まっていたのでした。
 カナブンが離れまいと、必死にAさんの髪の毛に脚を絡ませるのをものともせず、Uさんは素手でカナブンを捕まえると、そのまま窓の外へリリース。いやあ、すごい!凛々しい!ワイルド!日頃のイメージとは違った、Uさんの新しい一面を発見してしまいました!
 そうですよね、人は多面的ですから、一つのイメージだけで決めつけてはいけません。でも、美しい歌声を聴かせてくれるばかりでなく虫にも強いUさん。我らがパートリーダー長はすごい!尊敬します。
 今日はこれを書きたかった!
 さて、練習した曲は、Nコン課題曲シリーズから「虹」と「落葉松」です。どちらもリズムが特徴的です。その点に注意して、三宮さんに指導してもらいました。
 「虹」は細かい音符に言葉がたくさん入っています。ちょっと年齢が高めだと、なかなか馴染みにくいリズムです。シンコペーションやタイも多く、リズムと言葉がバラバラになりがちですね。それを、正しいリズムに言葉を乗せ、かつ曲の美しさを損なわないで歌わなくてはなりません。声を大にして言います。これは、慣れるしかない!身に沁みるまでリズム読みをすること。もちろん、正しいリズムをお手本にしなくてはダメですけどね。
 「落葉松」は4分の4拍子ですが、1拍に3連符が多用されています。時折それに、八分音符二つの拍が交じります。このリズムの違いを明確に出しましょう。独唱で歌われることも多いので、独唱と合唱とのテンポ感の違いにも注意が必要です。でも、やっぱり心に沁みる名曲ですね。
 次回の練習は、8月29日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 それにしても恨めしい新型コロナウイルスですが、きっとこのまま、感染者が増えたり減ったりを繰り返しつつ、しばらくは同じような状況が続いていくんだろうなあ、と思っています。だからこそ、情報を見極め、正しく怖れ、そして、何ができるか何をすべきかを考えていきたいと思います。やっぱり歌いたいですから。
 
2020年8月15日(土)
~「わが里程標」~
 このところ尋常でない暑さが続いています。マスクの中も蒸れ蒸れ状態。外せるときには外すなど臨機応変に対応して、熱中症にも気を付けなければいけませんね。さて今日の練習ですが、さすがにお盆ということで十数名の参加にとどまりましたが、四声揃って歌うことができました。良かった、良かった!
 本日は一極集中ならぬ”一曲集中”で練習しました。やったのは、Nコン課題曲の中の「わが里程標」です。
 まずは、丹念に音取りから。この曲を練習するのはかなり久し振りですから、ご想像の通りすっかり忘れております。人間ってなんでこんなに忘れるんですかね?脳のどこかに記憶はあるんでしょうけど、それを引っ張り出すのが大変で。もっとも、何でもかんでも忘れないというのも、ある意味不幸のように思えますが。
 前半はひたすら音取りをしました。こんな練習ができるのも少人数ゆえ。「ここが分かりませ~ん」「もう一回、お願いしま~す」と気軽に言うことができます。(何でも前向きにとらえることが幸せを呼び込むコツです。”ものは考えよう”ということですね。)で、何となく思い出してきたところで、三宮さんに合わせ練習をしてもらいました。
 まさに、青春の歌って感じがします。「青春」といえば若者のイメージです。でも、年齢に関係なく、常に青春期のようなチャレンジ精神を持ちたいとも思いますね。
 今”コロナ禍”の真っただ中にいる私たちですが、先への希望は持ち続けたいし、もちろん目標もあります。そのために、今できることを探りつつ、やるべきこと・できることを頑張っていきたいと思います。
 「ふたたび陽はのぼり 行く手に並ぶ里程標を照らし出す」「さあ 一歩をふみ出してあしたに石を積もう」―いやあ、いい歌詞やなあ!
 次回の練習は8月22日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 コロナにも暑さにも負けないで、乗り切りましょう。唇に歌を!
 
2020年8月8日(土)
❤ open-air chorus 
 「府内町夏まつり」がコロナ感染拡大のため中止となり、急遽、府内五番街に場所を移しての演奏となりました。それにしても、歌うことができて本当に良かった!屋外で、しかもフェイスシールドを装着しての演奏、さらに、参加できたのは団員の半分ほどという、いつもと違う形ではありましたが、仲間と歌うことの喜びを改めて感じたステージとなりました。
 それと、聴衆のみなさんの雰囲気がとても温かかった!拍手が嬉しかった!! 目の前にいる人たちに何かを伝えたいと思うとき、歌が色づくんだなあと実感。まだまだ未熟な演奏だっただろうなとは思いつつも、歌う喜び、聴いてもらえる幸せに浸っていました。
 これからも、仲間と思いを共有し、さらには聴く人がその思いに共感してくれることを目指して歌っていきたい、と強く思います。要は、「ちゃんと歌で伝えられるよう、もっと上手になりたい!」ってことですね。そいでもって「みえない世界」が「みえてくる」ことを目指す!
 今回、歌う場を提供してくださったみなさん、そして演奏を聴いてくださったみなさん、新見先生、木下先生、本当にありがとうございました。
 やっぱり、合唱っていいなあ…。
 次回の練習は8月15日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。大分での感染者もじわじわと増えてきました。気がかりではありますが、再び練習自粛の事態にならないよう、やるべきことをしっかりやって防ぐしかありませんね。
 
2020年7月31日(金)
~「唱歌の四季」「土の歌」~
 大分県も新型コロナウイルスの感染者が再出しました。人が動けば感染も広がります。そこでふと思いました。文化の伝播も同じだなあと。その昔から旅人や商人など、人の流れによって文化も伝わっていったんだよなあと。いいことも悪いことも、多くは人間の営みによってもたらされるものなんですよね。
 さて、先週詳しく書けなかった「木下伝説」について補足させてください。(これを書いてるのは8月なので大丈夫、書けます!)急遽(いつも突然のオファーですみません)本番の伴奏をすることになった木下先生は、なんと『唱歌の四季』のピアノ2台伴奏譜を1台分にまとめ上げ、しかもさらりと弾いてくださったのです。そんなことできるの?!もう、衝撃的すぎる!その上、いきなり曲目が増えるという事態になっても顔色一つ変えることなく承諾して下さり、もはやレジェンドと言わざるを得ない…。過去にも、その業にいっぱい驚かされてきましたが、思わず手を合わせて拝みそうになりました。木下先生、ホントにありがとう!
 さあ、あとは本番を迎えるのみです。練習を再開してわずか一か月とはいえ、団員全員が揃っていない状態とはいえ、さらには暑さと息苦しさとの闘いとはいえ、ステージは楽しみたいもの。そして、合唱の楽しさを聴いて下さる方たちに伝えたい、今できる精一杯の演奏を届けたい、と思うのです。コロナに苦しむこういう時期だからこそ、生の音楽の素晴らしさを少しでも伝えられたら、と思います。くれぐれも体調を崩さぬよう、気を付けてくださいね。雨天決行!
 8月8日(土)18:00、コンパルホール300会議室集合です。
 
2020年7月25日(土)
❤木下伝説
 もうすぐ1か月のバンド幅を超えそうなので、ほとんど書けない。でも、これだけは書いておく。木下先生、またもや神業披露!もはやレジェンド。”神様、仏様、木下様”甚謝!!
 次回の練習は7月31日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2020年7月18日(土)
~「唱歌の四季」「土の歌」~
 リハビリ練習進行中。でも、本番目前でちょっぴり(相当?)焦り気味ではあります。
 本日のコンダクターは三宮さん。前回の練習を踏まえつつ、更なる高みを目指しての練習の始まり~!
「朧月夜」―何やらもたつき感があります。「響きが後鳴りしている」との指摘。音や響きを探っていては、テンポも間延びしてしまいます。それに音楽がスムーズに流れない。歌い出しのイメージを持って、積極的に音をとらえに行きましょう。からの女声合唱部分、アルトはメロディーを歌うつもりでハミングすること。p.9の下段、転調した時の音が決まらない。(ソプラノが高めという、ある意味画期的なことが起こりました!)和音の転換をよくイメージしよう。「さながら~」からのユニゾン2小節はスピード感を合わせること。最後の和音は美しい響きで余韻を残す!(ここで聴衆の心をつかむ!)
「茶摘」―最初の2ページとp.13からのテンポ感の違いに注意すること。数字以上にゆったりなイメージです。それに、1ページかけてのじわじわcresc.を効かせましょう。最後の「Ahー」は、一段一段音を積み重ねるようにして、最後の美しい和音を作ります。
「紅葉」―4分の4ではない、2分の2の拍子をしっかり感じて歌うこと。前奏でテンポや拍子感をつかむ。1番の女声から2番の男声に移る時にテンポが緩みます。男声は女声のテンポを引き継いで歌いましょう。終わりから3小節目の”三善アクセント”はしっかり効かせます。単にぶつけるのではなく「『ドヮン』と響くような感じ」とのこと。そのまま余韻を保って最後の和音まで響きをつなげましょう。
「大地讃頌」―各フレーズ初めの16分音符は、流れないよう、子音を立ててはっきりと歌います。強弱記号は要注意です。暗譜している人も、もう一度確認しましょう。(「思ったよりもpが多い」と前回言われた。それに「cresc.の計画性が大事」とも。)最後のfffは、「さらにcresc.するつもりで歌わないと失速する」とのこと。さらにcresc.ですって?!息が足りない!(「支えがあればイケルはず…」影の声)
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 次回の練習は7月25日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。暑い時期に差しかかります。コロナに加えて、熱中症にも注意が必要です。水分はこまめに取りましょうね。
 
2020年7月11日(土)
~「唱歌の四季」「土の歌」~
 今週も元気に練習できました。窓・ドア全開で歌える環境に感謝です。椅子の配置の要領も分かり、準備が速くなりました。今回は男声の参加が増え、パートのバランスも良くなりました。新見先生から「中央(合唱団)の音が戻ってきた」と言われたのがとても嬉しいです。リハビリがだいぶん進んできたかな?
 さて、急遽8月8日(土)の「府内町夏祭り」への出演が決まって大慌ての私たちですが、参加人数・伴奏者等の態勢も何とか整い、残った問題は「演奏の中身をどこまで高められるか」ということのみになりました。「のみ」と言っても、これが一番肝心なんですけどね。「このような時期なので、ステージで歌えることを楽しめばいいのでは?」という考え方もありなのですが、やっぱり人前で歌うからにはそれなりのものを伝えたいし、できれば聴いてくださる人に感動してもらいたい。あくまでも目標は高く持ちたいですね。
「朧月夜」―男声合唱で始まります。音の高低で響きが変わらないよう注意。柔らかい旋律ですが、支えはしっかり保つこと。発語のスピード感を大切に。「はるかぜ」は「そよふ」いています。語感も大切。バス、「a」の時に顎を落とした発声にならないよう注意すること。mpからmfへと徐々にbuild up します。3からは女声合唱。ソプラノは主旋律の喜び全開で歌いましょう。アルトのハミングは音の変化をはっきりと出す方がよいです。下がるときに緩まないこと。4から全パート揃ってのfです。下三声はハミングになったら少し音量を落とします。スラーを意識して歌うこと。「かわず~」からは敢えてのp、緊張感を持って歌い、聴衆をハッとさせましょう。
「茶摘」―1番は女声ユニゾンです。音が下降するときに支えが緩みがち。油断大敵です。2番は男声合唱。明るい音色で歌いましょう。「きょう~」のところはとてもお洒落な和音です。何回かやっているうちにとてもいい響きになってきました。バス、「うう」のような「a」の音がやっぱり危険です。口を下に開きすぎないこと。Piu lento「なつも~」からテンポが変わります。かなりゆっくりな感じです。指揮に注目。そして1ページ進む間にゆっくりcresc.します。見通しを持って歌いましょう。「あかね~」からは4声揃った高いテンションを保つこと。最後の「Ahー」は美しい響きで終わります。随所にある音楽用語・記号に注意すること。
「紅葉」―軽快に歌います。1括弧からのアルト「Ahー」は、しっかり出した方がソプラノも歌いやすい。2番の男声はリズムをきちんと出す。「はなれて」と「よって」のニュアンスの違いを表現すること。2括弧の下三声「Ahー」はやや暗めの「a」で、ソプラノを引き立てるように歌う。4から転調します。思い切って飛び込んだ方がかえって音が決まります。最後の「Ah―」は、和音の響きの変化をしっかり出すこと。rall.の前の和音は、急激に消えるのではなく響きの余韻を持たせ、それからdim.していき最後のフェルマータへとつなげます。
「大地讃頌」―壮大に歌い上げるイメージが強いのですが、言われてみれば確かにpが多いです。盛り上がるかと思うとまたpppに戻っています。そして最後の1ページ半で、ppからffへと駆け上がります。全体を通して「cresc.の計画性が大事」(by新見)と指摘されました。
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 次回の練習は7月18日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。本番まで練習はあと3回。頑張りましょうね。
 大雨のため河川の氾濫とともに土砂災害にも警戒の必要な状況が続いています。みなさん、くれぐれもご注意を!
 
2020年7月3日(金)
❤ ホントの練習再開!
 3か月振りに練習再開しました!参加人数は約半数で、完全に元通りというわけにはいきませんし、消毒やらソーシャルディスタンスやらマスクやら換気やら、気に掛けることはいっぱいですが、それでも素直に嬉しい!周りの息づかいを直に感じて声を合わせることができるのが、合唱の醍醐味ですね。何物にも代えがたい喜びです。
 団長挨拶の後、宮本先生の体操と発声で練習開始。これこれ、これを待っていたんです。
 歌った曲は、『土の歌』の1曲目「農夫と土」と、『唱歌の四季』から「1.朧月夜」「2.茶摘」「3.紅葉」です。でも喜びとは裏腹に、歌い出すと散々でした。3か月のブランクはやはり大きかったようで、声は出ないわ曲は忘れているわ…。これはかなりのリハビリ期間を要するかも、などと一時は思ったのですが、そうもいかない状況になりました。
 はい、8月8日(土)にステージに乗ることが決まりました!のんびりぼちぼち、などとはいかなくなりましたよ、みなさん。慣らし運転もそこそこにいきなりトップギアへ持っていくようなものかも?ま、社会復帰を早くさせようという荒療治ですかね。でも、秋の演奏会がなくなった今、人前で歌うという目標があるのはよいことです。もう、頑張るしかありません。演奏する曲目は、『唱歌の四季』から今日歌った3曲と『土の歌』の終曲「大地讃頌」です。
 今日の練習での注意点は、いつものようにたくさんあったのですが、一貫して言われたのは「一つ一つの音符で立ち止まらずに、息の流れに声を乗せて一息でフレーズを歌い上げるような感じで」歌うということ。曲を忘れているのでどうしても個々の音を確かめるよう歌ってしまいがちなのです。要は「早く思い出しなさい!」ということですね。本番まであと1か月。お家練習も駆使して、何とか人前で披露できるレベルまでに持っていきたいですね。細かいところはともかく、歌としての流れを途切れさせないような演奏をしたいものです。
 次回の練習は、7月11日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。練習が再開したとはいえ、コロナウイルスの感染の脅威がなくなったわけではありません。首都圏では再び感染者が増え続けているし、鹿児島ではクラスターが発生しているし、大分でもいつ感染がぶり返すかもしれません。こんなときだからこそ、歌える喜びかみしめつつも気を緩めることなく、十分に注意して練習に臨みたいものです。
 まだ状況が整わず練習に参加できない人もいます。でも、みんなと声を合わせられる日は必ず来ます。そのときまで体調に留意して、出来る範囲でいいので声出しもしてみてくださいね。はやく全員が揃いますように。
 
2020年6月28日(日)
❤ 練習再開!(予告)
 完全に練習がお休みになってから、はや3か月。その間、「何か届けたい」という思いで書いてきた”練習のない練習日記”も、今回で終われそうです。そうです、来週から練習が再開されることになりました!いやあ、長かった…。ネタ探しに苦労し、時には仲間を頼り、時には猫の手を借り、何とか続けられました。みなみなさまのご協力に感謝します。
 でも、練習再開とは言っても、以前と全く同じというわけにはいきません。コロナ感染を防ぐために細心の注意を払う必要があります。そこら辺のことは、昨日団員の皆さんに届いた”団長メール”をよく読んでくださいね。
 さてここから、最終回を飾るべく、昭和の合唱名曲シリーズ第8弾として、昭和生まれの合唱人なら知らない人はまずいないという『水のいのち』について書こうと思っていたのですが、1か月に書ける量の上限にもうすぐ達するようなので、残念ながら(?)見送りたいと思います。
 ひょっとして(考えたくはないのですが)、また”練習のない練習日記”を書く事態にならないとも限りません。その時の最終ネタとして、取って置こうと思います。筆者としては、書かずにすんでほしいところなのですが。
 それではみなさん、次回の練習は7月3日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。体調を整えてコロナ対策バッチリでおいでください!
 
2020年6月21日(日)
♠「月光とピエロ」
 昭和の合唱名曲シリーズ第7弾は合唱組曲『月光とピエロ』(堀口大學作詞/清水脩作曲)。混声版もありますが、みなさまご存知の通り男声合唱の名曲です。
 では、いつものように早速ネットのお世話になってみます。
 Wikipediaによれば、『月光とピエロ』は堀口の処女詩集(1919年刊行)で、「外務省高官の父の勤務地マドリードで堀口がマリー・ローランサンと出会い、かつて彼女の恋人であったギョーム・アポリネールの詩を紹介されたことがきっかけで知った、二人の悲恋をピエロに託して詠ったもの」とされています(注:ピエロは堀口自身という説もある)。1948年、清水はその詩集の中から「秋のピエロ」を選んで男声合唱として作曲し、第一回全日本合唱コンクールの課題曲に応募しました。結果、見事に採択され、曲は好評を博します。これにより、清水は詩集からさらに4篇の詩を選んで作曲し、全5曲の男声合唱曲としました(1949年初演)。
 ここで、「ん?」という記述に出会いました。Wikipediaには、「このとき連作歌曲様式を採用したことが、日本のみならず世界初の合唱組曲となった。」と書いてあったのです。
 確か昨年の演奏会で歌った瀧廉太郎の「花」が日本で初の合唱曲だったよなあ。それにあれは組歌「四季」の一曲目で、全4曲の連作歌曲だったよなあ、と思い当たったわけです。筆者の中では組歌「四季」は立派に組曲の認識だったので、「日本初(いや世界初)の合唱組曲を作ったのは瀧廉太郎じゃないの?」と思ったわけです。あ、二曲目の「納涼」が独唱だから合唱組曲にはならないのかな?誰かその辺のことに詳しい方がいたら教えてくださいませ。ま、日本初(世界初)であろうがなかろうが、瀧廉太郎の音楽が素晴らしいのには変わりないので、別にいいんですけどね。『月光とピエロ』も、もちろん名曲ですしね。
 ちょっと話が横道にそれました。
 合唱組曲『月光とピエロ』に描かれている世界は、実に幻想的です。青白い月の光に照らされながら歌い踊るピエロ。でもよく見ると、ピエロの白い顔には一筋の涙が流れていて、その姿はとても孤独で悲哀に満ちています。幻想的でありながら、その実生身の人間の心情が見え隠れするのです。これはやっぱり、男声合唱のハーモニーで歌ってこそ表現できる世界だなあ、と思います。女声が加わるとちょっとウエットになりすぎる気がして。でも、叫んでほしくはないのです(筆者は大音量にものを言わせるタイプの男声合唱がどうも苦手で…。)。かっちりしたハーモニーで端正に歌ってほしいなあ。端正に歌えば歌うほど、その裏に隠された悲しみの深さが伝わってくるように思えるのです。なかなかそんな演奏に出会わないのが残念ですが。
 
2020年6月14日(日)
♦ Nコン課題曲
 本日、Nコン課題曲の”お家練習用”動画を撮りました。諸事情により前回のメンバーの全員は集まれなかったので、今回は女声強化を目的とした音取り動画にしてはどうかということで、女声3人で撮ることにしました。以前、お家での自主練習用にソプラノSさんがCDを作ってくれていましたが、それに合わせて歌った動画があれば、さらに練習の手助けになるのでは、と考えた次第です。
 手元にあるソプラノとアルトのパートCDに加え、Sさんにはさらに、今日のためにバスのパートCDの準備をお願いしていました(全体のハーモニーを支えるバスに合わせて歌ってはどうかと思ったため。でも、結局バスCDは使いませんでした。Sさん、ごめんねー!)。ところがSさんは、なんと女声用の伴奏CDまで作ってくれていたのです。ありがたく使わせていただきました。Sさんに感謝!
 ところで、曲によってはソプラノ・アルトともにディヴィジョン(同じパート内でさらに分かれること)があります。つまり、最大4人必要なところを3人でやろうとするので、少々手(口?)が足りません。でもそこは、ソプラノTさんの、時にはソプラノ時にはアルトという八面六臂の活躍で乗り切りました。そして、3人で合わせる時にはアルトを歌ってもらって(筆者のたってのお願いです。Tさん、無理を聞いてくれてありがとう!)、前回に引き続き、何とか5曲とも収録を終えました。
 いやあ、今日もなかなか大変だったー。ところどころCDとズレておりますが、ご勘弁を。ちょこちょこの間違いはご愛敬ということで、前回と同じく広い心で聞き流してくださいませ。それと「音取り」という点を重視したので、強弱はあまりついておりませんが、そこはお気になさいませんように。
 それと、今さらですが「今どきの曲は難しい!」と思いました。新しくなればなるほど、リズムや言葉送りが身体になじまないというか、テンポ感がしっくりこないというか…。(いいえ、別に文句を言っているわけではありません。あくまでも個人的な感想です。)いろんな曲にチャレンジする意義はとても大きいと思います。でも、「落葉松」を歌ったときは、ちょっとだけ、いや、かなりホッとしました。
 それでは、動画の配信まで今しばらくお待ちください。
                   
2020年6月10日(水)
♠ ホントは仲良し
 お初にお目にかかります。ワタクシ、モモの先輩猫のヒメと申します。5歳のレディですわ。今日はワタクシの話を聞いてくださいます?
 後輩猫のモモのことなんですけれど、モモはワタクシよりも二年遅れてこの家に来たんですの。来たばかりの時はあまりいい気はしませんでしたわ。だって、シモベ1もシモベ2も、モモに掛かりっきりでワタクシのことなんか二の次でしたもの。ワタクシが大人でしたからモモをいじめたりはしませんでしたけど、ちょっとだけストライキを起こして、テーブルの下に隠れてやりましたわ。そしたら、しばらくしてシモベ1がワタクシがいないことに気が付いたみたいで、「ヒメ~、どこにいるの~?お返事して~!」って、探し始めましたの。でも、わざと隠れているのに返事する猫なんていると思います?人間ってつくづく馬鹿な生き物だと思いますわ。あ、失礼。みなさま方も人間でしたわね。
 モモって子は、それはそれはやんちゃで(うちに連れてきた人間は「気の弱い女の子です」なんて言ってたけど大間違い)、人間のえさのアジフライを横取りしたり、障子で爪を研いで全部ダメにしたり、棚の上にある人形を片っ端から落としたり、そりゃもうやりたい放題でしたわね。最初はシモベ1もシモベ2も頭を抱えていましたわ。でも、そのうちあきらめたみたいです。モモも少しずつ大人になって、今はだいぶん落ち着きましたしね。(え?ワタクシはそんなことしないのかって?コホン、まあ少しは…。でも、モモほどのことはありませんわよ。)
 だけど、ワタクシにちょっかいをかけるのだけは、やめてほしいですわ。ワタクシの後ろをついて回ったり、物陰に隠れて待ち伏せしたりして、ワタクシに襲い掛かるタイミングをうかがっているんですの。そして、ワタクシがびっくりして逃げると、遊んでくれると思ったのかどこまでも追いかけてくるんです。仕方がないからワタクシもちょっとだけ相手をしてあげるんですけど、大体は迷惑ですわね。
 ついでにシモベ1の話もしますわね。時々一人で変な大声を出すんですの。モモは怖いもの見たさで、声の聞こえる部屋をのぞきに行くんです。でも、中には入らずに廊下で様子を見てるみたいですけどね。ワタクシは絶対に見になんか行きませんわ。「淑女危うきに近寄らず」って言いますもの。
 それと、ときどき夜遅くまで帰ってこないことがあって、あれは一体何をしてるんでしょうか。みなさん、分かります?だけど、そういえば最近は夜もずーっと家にいますわね。出掛けなくてよくなったのかしら。いえ、それはそれでいいんですけど。シモベ2だけでは何かと不安ですしね。
 ともかく、ワタクシ大人ですから、これからもモモとうまく付き合っていくつもりですわ。シモベ1、2のことも、少々のことは大目に見てあげようと思いますの。だって、ワタクシ大人ですから。
 あら、そろそろお食事の時間だわ。それでは、またいつかお目にかかりましょう。ごきげんよう!
 
2020年6月7日(日)
♣ 最近のこと
 ネタに詰まった日曜日。今日はただの日記、というより愚痴ですかね。
 緊急事態宣言が全国的に解かれて、人出が徐々に戻ってきているようです。ただ、地域によっては感染がぶり返しているのかも?と思えるようなところもあり、事態の収束については全く見通しが立たない状況が続いています。
 合唱練習に関しても(少し他団体の情報収集をしてみたのですが)、今月から練習を再開したところがいくらかあるものの、依然としてお休みが続き再開のめどが立たない、というところも多いようです。
 練習を再開した団体の様子を聞いてみると、体温計測・消毒をし、練習時にはお互いに離れられるだけ離れて(1.5~2mくらい)マスクをしてなるべく小さな声で歌う、ということでした。やっぱりマスクかあ。息苦しいし、これから暑いだろうなあ。でも、そうだよねえ、息苦しくなくてスカスカのマスクだったら、飛沫も飛ぶよねえ。それでは意味がないし、でも、熱中症も怖いし、おまけに思い切り歌えないとなると、かえってストレスがたまりそうだし…。
 それにしても、集まって歌うことがこんなにも危険視されるような日が来るなんて、いったい誰が予想したでしょうか。ただみんなと歌いたい、歌う喜びを共有したいだけなのに。「それならリモートでもいいじゃない」という声があるかもしれませんが、一緒にその場にいてお互いの息遣いを感じて声を合わせることに勝るものは、やっぱりないように思います。
 新型コロナウイルスの馬鹿野郎!
 でも、人類にはウイルスと共存して生きてきた歴史があります。人間にとって悪いウイルスばかりではないそうです。ウイルスが完全にいなくなっても困るわけですから、これからも共存の道を探っていき、悪いウイルスともうまく付き合っていかなければならない、ということになるのでしょう。インフルエンザみたいな感覚で付き合えるようになるんでしょうか。だけど、インフルエンザでも毎年多くの犠牲者が出てるよなあ。やっぱり、正直怖いです。
 となると、一日も早い治療薬やワクチンの完成が望まれます。だけど、あせっていい加減なことになっては、命を救うどころか逆に危険にさらされるでしょう。で、ああ、もうどうすりゃいいんだ、愚痴しか出てこない、ということになるのです。(極力悲観的なことは書くまいと思っていたのですが。これもネタに詰まっているせいだ!)
 でも、現在まだお休みが続いている合唱団でも、どうすれば再開できるかを日々考え中です。わが中央合唱団でも、再開するためにはどんなことが必要か、また、お休み中でも何かできないか、と考えています。先日の配信もその一環です。
 そうですよね。できないことをあれこれと悔やむより、何をすべきか、何ができるかを考えていくしかない!
 と、ここまで書いたら、少し元気が出てきました。同じ状況を過ごすのでも、どうしようもないと諦めるのと、何ができるかと考えるのとでは大違いですよね。やっぱり後者でありたい。
 近い将来、きっと練習再開ができるはず。それまで自分たちのやるべきことを実行していくのみ、ですね。もうちょっとだけ、お家練習を頑張っていきましょう!(でも、ネタは欲しいです。できれば気持ちが明るくなるようなもの希望!)  
 
2020年6月3日(水)
♢「光る砂漠」
 とうとう6月になってしまいました…。
 シリーズは続きます。今回は混声合唱組曲『光る砂漠』(矢沢宰作詩/萩原英彦作曲)です。(女声版もありますが、この曲は混声で歌うほうが絶対いい!)
 筆者の手元に「矢沢宰詩集 光る砂漠」と題された一冊の詩集があります。作者は一人の若き詩人です。といっても、矢沢宰が生まれたのは1944年のことで、それからわずか21年後の1965年に亡くなっています。彼は14歳の10月から詩を書き始め、亡くなる21歳の3月10日までに、なんと500篇を超える詩を書いていたのでした。
 この詩集は、矢沢宰の死後に、彼の母親から送られてきた遺稿詩集を読んだ周郷博氏が、その中の54篇を選んで編んだものです。
 筆者が混声合唱組曲『光る砂漠』を初めて聴いたのは、大学3年のときです。所属していた合唱団の学生指揮者が、やりたい曲の候補として聴かせてくれました。当時文学少女の端くれだった筆者は、曲の美しさもさることながら、詩のあまりの瑞々しさに強い衝撃を受けたのです。こんな詩人がいたんだ、矢沢宰ってどんな人?俄然興味が湧いて調べてみました。
 彼は7歳のころには既に病魔(腎臓結核)に侵されていて、小学校を一年遅れで卒業します。その後、2年数か月寝たきりの入院生活を送り、死を強く意識しました。それから奇跡的に回復して病院付設の養護中学校に通うまでになり、18歳のときに県立高校に合格して、ようやく5年間の入院生活から解放されるのです。でも、通学できたのは二年足らずで、高校2年の3月に病気が再発して入院を余儀なくされ、その一年後、21歳の若さで亡くなっています。彼の詩作は、14歳の時、寝たきりの状態でまさに死と隣り合わせのところから始まったと言えます。
 周郷氏によれば、生涯の詩500篇余りのうち、16歳までに書いたものが200篇にも上るそうです。周郷氏は「少年矢沢の詩は、この16歳から17歳に一つの頂点に達した。」と言っています。なんという早熟な才能でしょうか。
 一つの詩を紹介します。
 
 再会
 
 誰もいない
 校庭をめぐって
 松の下にきたら
 秋がひっそりと立っていた
 
 私は黙って手をのばし
 秋も黙って手をのばし
 まばたきもせずに見つめ合った
 
 合唱組曲『光る砂漠』の第1曲の詩です。矢沢宰18歳の作ですから、書かれたのは高校に合格する前でしょうか、後でしょうか。一人校庭をめぐり、「ひっそりと立っていた」秋と手を伸ばし合いながら「まばたきもせずに見つめ合う」という表現に、初っ端からやられてしまいました。なんてカッコいいんだ!その後、彼の生涯を知るわけですが、言葉の一つ一つをとても大切に(しかも大袈裟でなくごく自然に)抱いている感じがして、それは「死」を強く意識したからこそ生まれてきたのかもしれない、と思いました。
 第1曲の始まりは無伴奏の美しい女声3部合唱なのですが、音楽とともに言葉が心に飛び込んでくる感じがしました。
 全曲を通して詩と曲が一体化しているように感じ、ピアノも伴奏というより一つのパートとして作られているように思いました。そして、組曲としての統一感がすごく大きいです。
 結局、大学3年ではこの曲は歌えず(難しすぎて時期尚早ということになったため)、翌年の定演でなんとか全9曲を演奏したのですが、ステージが終わって心地よい余韻に浸っている私たちに向けて、一人の先輩が放った言葉が忘れられません。
「1曲目と9曲目はまあまあ聴けたけど、中の7曲は明らかに練習不足だったな。」
確かに不十分なところはあったと思うけど、そんなこと今言わなくてもいいのに…と、当時はかなり恨めしく思いました。でも、今思うと「もっともっと上を目指せ」という励ましの言葉だったのかもしれません。
 
 
2020年5月31日(日)
♤「海鳥の詩」
 昭和の合唱名曲シリーズ第5弾は『海鳥の詩』(更科源蔵作詞/広瀬量平作曲)です。そうそう「どういう基準で曲を選んでいるのか」というご質問もあるかと思いますが、答えは簡単「筆者の好きな曲だから」です。
 北海道を舞台にした合唱曲は他にもあるのですが、一番気持ちよく歌えるのがこの曲です。「こういう和音になってほしい」「ここで盛り上がってほしい」というところできちんと歌い手の希望を叶えてくれ、ストレスなく存分に歌い上げることができます。そういう意味では広瀬量平氏は「人に優しい」作曲家ですね。中には「なんでそうなるの?」と言いたくなる曲もあるわけで…。
 ここで、ご想像の通り、北海道にまつわる筆者の個人的な思い出話となります。
 就職して2,3年たった夏、まだ大学生だった妹から「北海道へ旅行に行こうよ。」と誘われました。「北海道かあ。夏の北海道は九州と違って涼しいだろうなあ。」と思った筆者は、即快諾。妹からしてみれば、働いている姉の懐を当てにしてのことでしょうが、あまり深くは考えていませんでした。ツアーに申し込んだとのことで、「暑い夏よ、さらば!」とばかりに、夏季休暇を利用して姉妹で出発したのでした。
 福岡から千歳へ飛び、さらにそこから貸し切りバスの旅が始まりました。その名も「北海道ヤング・アドベンチャー・ツアー」。え、なに?「ヤング・アドベンチャー」って?と、そのとき初めてツアーの名前を知る姉。
 よくしゃべるベテランのガイドさんだったのは、はっきり覚えています。
ガイド「いやあ、今回ヤングですからね。相当な強行軍ですよねえ。おまけにアドベンチャーだし。」
姉「え、そんなこと、今知ったんだけど。〇子(妹)知ってたん?」
妹「ごにょごにょ…。」
 どうも、なるべく安いツアーをと探したところ見つけたものらしく、道南から道央そして道東へと2泊3日で横断するツアーで、つまりは観光する時間よりもバスに乗っている時間の方が長かったのです。知らないとは幸せなことで、のんびりした姉はそんなことにも全く気付くことなく、現地までやって来ていたのでした。
 それでも「ヤング」と銘打っていることもあり(年齢制限があったのか分かりませんが)、年齢が近い人たち20名程度のツアーは、長いバスでの移動時間にもかかわらず、ゲームをしたり歌合戦をしたりと結構楽しいものでした。思えば、今でいう「合コン」の旅行版だったのかもしれません。でも、そっち方面にまったく疎い姉妹には、結局何事も起こりませんでした。
 ところで、この旅行での一番の思い出は「北海道は寒かった!」ということです。「九州より涼しい」くらいの認識しかないまま来ていますから、現実を知ってびっくりするわけです。道南・道央はまだ良かったのですが、道東に入ると様子が一変しました。阿寒湖の土産店では一桁の気温で、ストーブをガンガン炊いてました。知床の海を遊覧した時には寒さに震え、持っていた服(せいぜい秋物)を重ね着しても、甲板にほとんどいられませんでした。ガイドさん、早く教えてよ、と心の中で八つ当たりする始末。
 真夏にこの寒さ!北海道はやっぱり本州とは、ましてや九州とは全然違う!当たり前のことが全く分かっておらず、せめて下調べをしていたら、もっと正しく北海道を楽しめたのでしょうが、本当に残念なことをしました。
 さて『海鳥の詩』に戻りますが、筆者がこの曲を初めて歌ったのは上記の旅行よりも後のことです。練習を始めてすぐに浮かんだのが寒かった知床の海です。詩に表される季節は、どう読んでも夏ではないと思うのですが、筆者には、あの夏でも寒かった知床の海の印象が強烈過ぎて、それでもう十分に震える気温を感じるのです。冬なんてもう想像の域をはるかに超えています。
 鳥たちはあの羽毛だけで、想像もつかないような冬の寒さを乗り切るわけですから、ただただ尊敬するのみです。
 
2020年5月27日(水)
♣ みえてくるみえない世界?
(お断り:今日のお話は、メス猫モモさん宅でのある日の出来事です。ただし、音楽には一切関係のない話なので、読む方はそのつもりでお願いします。また、モモさんも全く登場しません。)
 その日はよく晴れた気持ちのいい一日だった。シモベ1は、朝早くから洗濯に余念がない。
「今日はマットを全部洗おうかな。空気が乾燥してるから厚手のものでも早く乾くだろうし。」
 一方シモベ2は、再開したスポーツジムに行く準備をしていた。でも、
「今日の3時のおやつは、昨日セ〇ンイレ〇ンで買った塩豆大福にしようかな。」
などと、これからジムに行くというのに、午後に食べるおやつのことで頭がいっぱいのようである。
 実は、シモベ2はその強面の風貌に似合わず、大のあんこ好きであった。それもこしあんではなく粒あん好き。粒あんの豆大福が大好物なのである。冷蔵庫に入った塩豆大福を思い浮かべながら、ジムへと汗を流しに出かけて行った。
 さて、それから数時間後、シモベ1とシモベ2はリビングにいた。シモベ2の待ちに待ったおやつの時間である。
 シモベ2はシモベ1に声をかけた。
「そろそろおやつを食べようかな。」
 これは暗に、シモベ1に「塩豆大福を持ってきてくれ」と言っているのである。数年前であれば、シモベ1から「自分で取りに行きなさいよ」と言われるところだが、最近心にゆとりのあるシモベ1は快く、
「コーヒーはアイスでいい?」
と言いながら、キッチンの冷蔵庫の前に立ち、おもむろに扉を開けた。ところが、
 ん?ない!塩豆大福がない!
 どうしたことか、冷蔵庫の中段にどっしりと座っていたはずの塩豆大福が見当たらないのだ。焦ったシモベ1は、冷蔵庫の中の物を手当たり次第に取り出して奥の方まで探してみた。でも、やっぱりない。そのときシモベ1は思った。さては昨夜のうちにシモベ2が食べてしまったのでは?それを本人が忘れているとしたら、これは認知症の初期症状かも…。
 シモベ1のただならぬ様子に、シモベ2も冷蔵庫の前へやって来た。
「塩豆大福がないのよ!」
「え、そんなはずは。中段に置いたのは間違いないよ。そこどいて。自分で探してみる。」
 私の探し方が悪いというのかと、シモベ1はちょっとムッとしながら場所を譲った。そんなら最初から自分で取りに行けばいいのに、という言葉が喉元まで出かかったが、最近人間ができてきたシモベ1はぐっとこらえて、シモベ2が探すのを覗き込むように見ていた。
「やっぱりない。おかしい、絶対ここに置いたのに。」
 そのときシモベ2は思った。もしかして昨夜のうちに自分が食べてしまったのか?それを覚えてないというのか?これって認知症の始まり?奇しくも二人は同じことを思ったのである。
 そこで、キッチンとリビングの全てのごみ箱の中を見てみた。本当に食べていたとしたら、その包み紙が捨てられているはずである。しかし、包み紙はどこにもなかった。
 二人は気を取り直して、代わる代わる忽然と姿を消した塩豆大福の捜索を続けた。でも、冷蔵庫を何回探しても見つけることはできなかった。何とも奇怪な出来事だ。いったいどこに塩豆大福は消えたのか。首をひねりながらも、ないものはないとシモベ1は諦めようとした。でも、諦めきれないシモベ2が、もう一度だけと冷蔵庫を開けた。と、そのとき、それを少し離れたところから見ていたシモベ1の目に入ってきたのは…。
「あ、そこにあるじゃない!」
 シモベ1が指をさしたのは、冷蔵庫の開いた左扉の横ポケットだった。何とそこには、何回探しても見つからなかった塩豆大福が、横向きになって引っかかるように乗っていたのである。何かのはずみで、元の場所から落ちてしまったらしい。
 シモベ1は思った。そこにあるはずと思って、二人とも前しか見てなかったんだな。だから、横にあるのに気付かなかった。ちょっと見方を変えさえすれば、見えていたはずなのに。・・・みえてくるみえない世界。(失礼しました!)
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 練習再開が待たれる今日この頃。でも、第2波も気がかりです。引き続き用心は怠らないようにしたいですね。
 
2020年5月24日(日)
♢「美しい訣れの朝」
 お待たせしました(待っている人がいると信じて)!昭和の合唱名曲シリーズ第4弾は『美しい訣れの朝』です。女声合唱の名曲ですね。誰ですか、「ペドロ&カプリシャスの歌?」なんて言っている人は。あれは「別れの朝」(「別れのあさ~ふた~りは~」っていうアレ)です。これも昭和やな~。
 ずっと混声合唱しかやってこなかった筆者には、「女声合唱の響きはなんか物足りないなあ」という印象がありました。バスの分厚い音に支えられ、テノールの自由奔放な明るさの上に乗ってこそ、女声のしっとり感や美しさが一層映える、と思っていました。今もその思いは変わらないのですが、ただ、この曲は「まさに女声合唱だなあ」と思います。夫に先立つ妻の思いを切々と歌う内容からも、やっぱり男声には合わないですよね。それに、ピアノと絡み合う旋律がとにかく美しい。
 最初に聴いたのは大学時代でした。たぶんCDじゃなくてレコードですね。歌っていたのは中国短期大学フラウエンコールでした。この演奏を聴いたとき、少なからず衝撃を受けました。「これ20歳になるかならないかの短大生の演奏なの?声のしっとり感といい表現の深さといい、まさに大人の女性っていう感じ。なんで、自分と変わらないくらいの女子にこんな演奏ができるの!?」と驚いたのを、今でもはっきりと覚えています。それくらい素晴らしくて美しかったのです。
 でも、「女声合唱だから自分が歌うことはないだろうなあ」とずっと思っていたところ、何と5年前に歌う機会が訪れたのです。それは、大分中央合唱団の通算17回目の演奏会(2015.10.7)のことでした。新見先生が指揮をされた最初の年です。その年のテーマは「ふたつのレクイエム」で、メインステージはフォーレの『レクイエム』。そして、もう一つのレクイエムとして『美しい訣れの朝』(阪田寛夫作詞/中田喜直作曲)が取り上げられました。いやあ、大好きな曲でしたし、ステージで歌うのがホントに楽しみでしたね、最初は。ところが、練習が進むにつれて筆者の心はモヤモヤしていきました。自分自身もそうですが、全体としてもなかなかうまく歌えないのです。音程も言葉もあやしい、女声3部のアンサンブルもスッキリしない、という日々が、演奏会間際まで続きました。「これじゃこの曲の深いところまで、到底表現できない!」と気持ちは焦る一方でした。
 今思えば、最初に聴いた中国短大フラウエンコールの演奏があまりにも素晴らしくて、それに捕らわれるあまり「ここもダメ、あれもできてない」と自分でダメ出しばっかりしていたように思います。もちろん、上手くなるためには、できないところをできるようにする必要があるわけですが、それと同時にいいところを認めてそれを伸ばしていくことも必要なんですよね。でも、そう思うような気持ちの余裕はありませんでした。
 そんなこんなで迎えた演奏会当日ですが、本番直前には結局開き直り「曲の世界を楽しもう」という気持ちになっていました。やっぱりステージは楽しいですからね。そしたら、それまで味わうどころではなかった終曲のソプラノ・ソロのオブリガードが耳に聴こえてきて、「ああ、きれいやなあ」と心の底から思いました。きっと、ちょっとだけ、心にゆとりのある演奏ができたのでしょう。
 今回このページを書くにあたって、もう一度中国短大フラウエンコールの演奏(今はCD)を聴いてみました。やっぱり上手い!個人的には4曲目の「おやすみぼくチン」が一番好きなのですが、思わず涙ぐんでいました。で、何を思ったか、自分たちの演奏も聴きたくなったのです。そうしたら…。
 「なんか、いい感じ。大人の女性って感じがする。ちょこちょこ失敗はあるけど、十分『美しい訣れの朝』の世界が伝わってくる。こんな演奏してたんだぁ。」と、感慨に浸ってしまいました。もちろん、指揮とピアノの力も大きいと思います。それと、みんなの力が合わさってこその演奏です。で、やっぱり「おやすみぼくチン」では涙が…。これって、単に筆者の涙腺が緩いだけなんですかね?でも「結構いい線いってる」って思うんですけど、気のせいかな?
 
2020年5月20日(水)
♣ 全身マスク
 アタシの名前はモモ。4歳のメス猫よ。といっても、人間だったら30歳くらいの女ざかりね。うちには先輩猫のヒメ姉ちゃんとあとシモベが二人いるわ。シモベ1は自分のことを「オカーサン」、シモベ2は「オトーサン」って言ってるけど、やっぱりシモベはシモベよね。アタシたちのお世話をするのが仕事だから。ま、お返しにときどき触らせてあげるの。でもって、ちょっとゴロゴロ言ってあげると、「モモちゃんはいい子だね」なんて言いながら、目を細~くして嬉しそうにアタシをナデナデしてるわ。でも、触ってほしくないときは自慢の爪で引っ掻いてやるの。相当痛そうな顔するけど、嫌なものは嫌なの。そこらへんが分からなくっちゃ、まだまだ一人前のシモベとは言えないわね。
 でもって、シモベ1はときどき変な声で叫んだりするの。本人は歌っているつもりみたいだけど、あれはいただけないわね。アタシが側で寝ててもお構いなし。そんな時は避難するしかないの。それと、たまにアタシに長々と話しかけることもあるわ。シモベ2が話を聞いてやらないからよ。ま、これには付き合ってあげるけど。だって、あんまりムゲにしたら可哀想じゃない?オトトイもこんな話をしてたわ。
「ねえモモ。私の入っている合唱団にはね、ソプラノにSさんていう面白い人、おっといけない、楽しい人がいるのよ。今日ねえ、久し振りにメールが来たの。新型コロナに感染しないようにずいぶん気を付けてるみたい。それはいいんだけど、お客さんが来たら『全身マスク』で出迎えるんだって。『全身マスク』って何?ってモモも思うでしょ。えっ、全身にマスクをするの?お札みたいにペタペタ貼り付けるのかな?って最初は思ったわけよ。でも、いくら何でもそんなの無理よねえ。それで、次に思い浮かべたのが全身タイツね。これだったら有りよね。全身をすっぽり覆うんだから。そしたら、Sさんが『違う!雨ガッパみたいなの!』って言うのよ。『え、雨ガッパ?』って思ったら、いきなり”テルテル坊主”が頭に浮かんだの。雨つながりかな。Sさんがマスクして全身タイツを着て、その上からすっぽり雨ガッパをかぶってるのよ。どう見ても大きなテルテル坊主よね。足が二本生えてるけど。そこまで想像したら、なんかすごくおかしくなっちゃって、しばらく笑いが止まらかったー。ね、Sさんって面白い、おっと、楽しい人でしょ?他にも楽しい人がいっぱいいるから、また話すね。みんなどうしてるかなあ。元気かなあ。」
 アタシは別に、また聞いてあげてもいいんだけどね。あんまりシモベ1が楽しそうだから。でも、シモベ1は大きな誤解をしてると思うのよね。Sさんっていう人は、『違う!』って言ってるんだから、たぶん全身タイツは着てないと思うんだけど。なんでそこに気が付かないかなあ。きっと思い込みが激しいんでしょうね。これだから人間て厄介よね。アタシたちみたいにあっさりしてないし。ま、もう少し修行が必要かしらね。
(Sさん、ごめんなさーい!)〈文責I〉
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 みなさん、元気にしてますか?早く、メールではなく直接お話できるようになりたいですね。いえ、それより何より、早くみんなで歌いたい!
 昨夜は、今年の演奏会中止という、とても残念なお知らせが届いてしまいましたね。残念だけど、今は我慢するしかありません。厳しい冬を乗り越えたら必ず生命に満ち溢れた春が来ます!(ちょっと季節が違うか。)
 今しばらくの間(どれくらいと具体的に言えないのが辛いところですが)、大手を振って練習再開できる日まで”おうち練習”を頑張りましょう。それと、体力を養いながら、予防にも努めましょうね!
 
2020年5月17日(日)
♤「土の歌」
 緊急事態宣言が解かれて最初の日曜日、大分市のとあるスタジオに男女6人が三々五々やってきました。ソプラノUさん、Tさん、アルトIさん、テノールSさん、バスNさん、それにピアニストのKさんです。どうやら、団員の自宅練習の手助けにするべく、『土の歌』の収録が行われる模様。コロナ感染しては元も子もないので、曲が成立するぎりぎりの人数で行うようです。換気のため入り口のドアは開けっ放しになっています。みなさん、念入りに消毒して入室しました。(消毒の準備はKさんがしてくれました。)
「あ、お久し振り~。」
「Nさん、痩せたねぇ。」
「50日で10kg減!」
「それはすごい!!」
などと言いつつ、準備にかかります。間隔を取って互い違いに立つなど、3密を避ける配慮をしているようです。まずは慣らし運転から。
「『もぐらもち』やってみようやあ。」
 急遽、テノールのSさんも入れての女声?4部でやってみることになったため、本来のパートと違うところを歌うことになり、若干音に不安があるようです。
「うん、やってみよう。最初の音が取りにくいのよね。」
Kさんの前奏に続いて、4人が歌い出しました。ん?音程は正しいのか?合っているような、いないような…。ま、それでも雰囲気は出ているようです。
「ところで、男声二人しかいないけど、どこ歌う?音の取りにくいパートがいいかなあ。」
「音取りのためというより、曲の雰囲気を感じてもらって『一緒に歌いましょう!』ってことでいいんじゃない?音の確認は音取りCDでやってもらう、ということで。」
 そうですね。もともと人数が足りてないので、全パートを網羅することはできません。曲の感じが伝わることを優先して、パートは臨機応変ということになったようです。
 なるべく短時間で済ませたいという思惑もあるようで、少し音合わせはするものの、ほぼぶっつけ本番状態で収録は進んでいきました。途中、「指揮に集中してたら、歌うの出損ねた!」とか「他の事考えてたら、頭真っ白になって音が分からなくなった!」とか「息が続かな~い!」とか、まあ、いろいろあったようですが、何とか最後まで行き着いたみたいです。
 で、結論として分かったのは「この曲を歌うのは5人じゃ無理だな。」ということ。『土の歌』は、やっぱり大人数で歌う曲のようですね。
「次は来月、Nコンの課題曲やねぇ。」
「5曲いっぺんにやるの?」
「そう!」
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 ということで、本日『土の歌』の録画撮りが無事に?終了しました。上のような状況ですので、いろいろと不具合があっても広い心で聞き流してくださいね。曲の雰囲気を感じて一緒に歌ってもらえれば、と思います。
 ※配信準備が整うまで、もうしばらくお待ちください。
 
2020年5月13日(水)
♢「季節へのまなざし」
 相変わらず「練習のない練習日記」が続いています。ネタに詰まりつつも「お休み中でも何かしら届けることができれば」という思いで書いていますが、名案が浮かびました。先週の『筑後川』に続き、「昭和の合唱名曲シリーズでいったらいいんじゃない?」と。といっても曲の解説ではなく、その曲にまつわるエピソードや個人的な感想になりますけど、これはもうこのページとしては当たり前のことなので、全く問題なしです。それではー。
 大分中央合唱団の創立当時(1986年)のことについては、当初からのメンバーであるバスのT氏が、本ホームページの「そこが知りたい!」の項に詳しく書いてくれています。それによると、最初に取りかかった曲が、標題の『季節へのまなざし』(伊藤海彦作詞/荻久保和明作曲)であったということです。さらに、「取りかかったはいいが、あまりに難しかったために、練習に来る人がどんどん減っていった」というような記述もあり、当時の苦労がしのばれます。楽譜は50冊くらい取り寄せたのに、結局ステージに乗ったのは30人ほどだったそうで、団を作ってから軌道に乗るまでが相当大変だったであろうことは、容易に想像できます。
 大分中央合唱団が活動のテーマとして掲げている「みえてくるみえない世界」の文言は、この曲に由来するものです。これは「『見る』ことよって見えない世界が見えてくる」という意味でしょう。伊藤氏、荻久保氏は異口同音に、「移り行く自然の中で人間は生きている。そして我々人間は、その背後にひそむ『見えないもの』が何かということを、永遠に問い続けなくてはならない。」と言われています。ここで言う「背後」とは、自然の中でもあり、人間の心の中でもあると考えられます。
 つまり、「私たちは、歌うことによって、その音楽の背後にあるものを見(感じ)ようとし、そこにある見えない世界が果たして何であるのかを問い続けていこう!」というのが、大分中央合唱団の永遠のテーマだ、ということになりますね。創立時の苦労を乗り越えてこそ掲げられたのであろう、このテーマの重みを感じます。
 さて、筆者がこの曲を歌ったのは、当団の創立30周年記念演奏会(2016/10/15)のときが初めてです。最初にCDを聴いたとき、「わあ、奇麗な曲だなあ。」という印象でした。40年近く前に作られた曲なのに全然古臭くなく、むしろ和音もリズムも新鮮で、難しそうだけど練習し甲斐がありそう、と思いました。実際練習が始まると、確かに前述のT氏が書かれていた通り一筋縄ではいかないことが分かりましたが、それでも30年前とは違って、メンバーが減ることなくステージに乗れたのは素直に嬉しいことでした。(その時の苦労の様子も本ページに書いています。いつも苦労してるようですが、はい、その通りです。)
 今回、この日記を書くに当たって、その時の演奏を聴き直しましたが、直前に暗譜で歌うと決まったこともあり、適度な緊張感がみんなのよい集中力を生み出しているように思いました。結構暗譜で歌えるものですね。でも、反省点もいろいろ思い出しました。次に歌うときは、もう少し上手くなっているかな?この曲も、また歌いたい曲の一つです。
 新型コロナウイルスの感染は、まだ続いています。亡くなった方の報告も毎日あります。気を緩めず、でも希望を持って、苦しい時期を乗り越えていきましょうね。みんなで歌える日は、必ず来ます!
 
2020年5月10日(日)
♤「筑後川」
 GW明け最初の日曜日は「母の日」ということもあってか、ショッピングモールの買い物客がかなり多かったように思います。連休期間中休んでいた店舗が営業再開したことも影響しているのかもしれません。でも油断大敵です。確かに感染のピークは過ぎたかのように見えますが、第二波が来ている国や地域もあります。気を緩めると危険です。ウイルスが消えたわけではないのですから。
 それと、食料品等生活必需品の買い物を2・3日分まとめて買うようになってから気付いたことがあります。明らかに出費が減った!メモを見ながら必要最小限のものを買ってサッと帰るようにしているため、無駄に時間を過ごすことなく、余計なものを買うこともなくなりました。これはずっと続けた方が良いですね。
 さて、今日の話題は混声合唱組曲『筑後川』です。前々回の「雨の歌」の項で『水のいのち』に触れたとき、水つながりで連想したのが、みなさんもご存知の丸山豊作詞・團伊玖磨作曲『筑後川』でした。ということで、今回はこれ。
 今から40年近く前のことです。(お断り:現在進行形の練習日記ではないため、どうしても過去の話、それも個人的な話になりがちです。誰か原稿をくださ~い!)
 当時筆者は、佐賀市内の混声合唱団に所属していたのですが、ある年の定期演奏会で『筑後川』を演奏したことがありました。練習が始まって数か月たったころ、誰からともなく「筑後川の源流を見に行こう!」という話になり、たぶん今頃だったと思うのですが、車数台で出かけました。でも、筑後川にはたくさんの支流・分流があります。いったいどの川を遡ったのでしょうか?
 実はよく覚えていないのです。そこで、地図を広げてみました。かすかな記憶をたどるうちに、どうも久留米・日田を通過して天ケ瀬温泉辺りで休憩したらしい、ということを思い出しました。ということは、玖珠川沿いを遡っていったとみるのが妥当なようです。そこから記憶はまた途切れ、次に覚えているのは筑後川の水源と思しき場所の映像です。かなり山の中でした。今思えば、他にも水源はたくさんあるわけで、その中の一つに過ぎないのですが、「ここが筑後川の始まりかあ!」とひどく感動したことを覚えています。そして、みんなで「今生まれたばかりの川~」と、一曲目「みなかみ」の出だしを歌ったことも。
 あとの記憶は演奏会当日に飛び、ステージに立っている自分と「『筑後川』を気持ちよく歌ったなあ」という感想くらいしか覚えていません。(他のステージで何を歌ったのか、全く覚えていない。)でも、きっとその時の頭の中には、実際に見た山中の水源(の一つ)や、河口近くの緩やかな流れの映像がくっきりと浮かんでいたことでしょう。(あ、もう一つ覚えていることがありました!4曲目「川の祭」の「あ~あ~あ~」のリズムがなかなか合わなくて苦労したこと。昔からリズムに泣かされていたんですねえ。)
 曲に描かれている映像を実際に見ることはなかなか難しいかもしれませんが、イメージを持って歌うということはどんな場合でもできるはずだし、大切なことだと思います。新見先生もよく言われますよね。「イメージを持て!」と。イメージとは映像だけでなく、曲の印象や音程や声の出し方のイメージでもあるわけです。不用意に歌い出すと、決まって失敗します。イメージを持つことは大切です。今さらながらにそう思いました。
 
2020年5月6日(水)
❤「カルミナ・ブラーナ」
 通常練習がお休みになってから通算14回目の「(練習のない)練習日記」です。さて、本日は「カルミナ・ブラーナ」について。
 みなさんは、You Tube に大分中央合唱団のチャンネルがあるのをご存知ですか?当団の過去の演奏を紹介したものですが、最近アップされたものに、二台ピアノと打楽器の伴奏による「カルミナ・ブラーナ」(2017.10.22第19回演奏会)があります。「ああ、もう3年近くたつのか」と懐かしく思いながら見ました。
 映像を見ながら、苦労した日々のことを思い出しましたね。そのあたりのことは、本ページを2年ほど遡って読むとよく分かります。水前寺清子さんの「365歩のマーチ」(3歩進んで2歩下がる)といったところでしょうか。
 ソプラノは、初々しい娘のような声の表現と、なだれ落ちてしまう音程感の克服に苦労し、男声は早口言葉に悪戦苦闘。中でも、第二部の終わりにある男声合唱の見せ場「14.In taberuna quando sumus 」は特に大変そうでした。(第二部はソロと男声合唱という構成だったので、純粋に聴衆の気分で聴いていたかも。「大変そう」とは、もはや他人事ですね。)ずっとなかなかうまくいかず、でも、演奏会直前になってようやく光が見えてきたのを覚えています。
 ソプラノさんも、パートの要の漆間パートリーダーがソプラノのソリストとして歌うので、残った団員と賛助出演者のみなさんでどうにかしなければならず、これまた苦労が多かったと思います。それに比べて、アルトは高みの見物・・・、いえ、そんなことはありません!パート・ソロの色気が全然足りず、やっぱり苦労しました。
 今回改めて見て(聴いて)みて、手前味噌ですが「結構いいよね!」と思いました。「ヒエ~っ!」とか「おっと・・・」とかいうところはいくつもあるのですが、全体的に見て「カルミナ・ブラーナ」で表したい民衆の逞しさは十分に出ていたのではないでしょうか。もちろん、力強い2台ピアノと正確無比な打楽器に支えられ、力のあるソリストに助けられ、多彩な表情を駆使して引っ張ってくれる指揮者のタクトに導かれてこそ・・・の演奏ですけど。(そうそう、タクトといえば、みなさんの記憶にもあると思いますが、途中で折れて飛んでいきましたよね。確認したら、49'03"のところでした。その辺にも注意して見てみてください。)それと、ソプラノ・ソロには聴き惚れました(これが言いたかった!)。特に「23.Dulcissime」の後は、もう少しで出を忘れるところだったのを思い出しました。
 「カルミナ・ブラーナ」を歌う前は、「旋律が単純そうだし繰り返しが多いということだし、練習に飽きるんじゃないかなあ」と、正直あまりいい印象がなかったのですが、歌ってみたらそんなことは全くなく、練習で苦労した分、本番では本当に楽しく歌うことができました。聴くだけでも楽しいけど、この曲は歌ってみてこそ、何倍もその楽しさが分かる曲です。それがこの曲の一番の魅力かもしれませんね。
 ところで、先日バスのKさんから、NHK/FMラジオで放送された「カルミナ・ブラーナ」(クルト・アイヒホルン指揮、ミュンヘン放送管弦楽団:1973年)が、5月8日(金)7:25から再放送される、とのお知らせがありました。こちらも、早起きして聴いてみてはどうでしょう。きっと楽しい朝の時間になること間違いなしです。
 
2020年5月3日(日)
♤雨の歌
 久し振りの雨です。お天気続きで空気が乾燥していたので、丁度いいかもしれません。(新型コロナウイルスも、少しおとなしくなってくれたらいいのに。)ということで、今日のテーマは「雨の歌」です。
 雨にまつわる音楽は、古今東西それこそ無数にありますよね。歌に限定しても、そう減らないでしょう。みなさんは「あなたの知っている雨の歌は?」と聞かれたら、何が真っ先に思い浮かびますか?
 筆者の場合は、イタリアの歌手ジリオラ・チンクェッティが歌った『雨』です。「もっと有名な歌がいっぱいあるのに、なんでイタリアの歌なの?」と思う人も多いかと思いますが、これには少し苦い思い出が付いています。
 今から数十年前まだ中学生だった頃、ある時期から給食の準備時間になると、とても軽快な曲が流れるようになりました。(当時の生徒会長が選挙演説で「給食や掃除時間に音楽をかけて、楽しく取り組めるようにします!」などと言ったからだと思う。掃除時間の曲は忘れたけど。)その曲が前述の『雨』だったのです。曲の題名を知らなかったので放送部員に聞いたら、題名と歌手の名前を教えてくれました。舌を噛みそうな名前でしたが、印象的だったので今でも覚えています。
 筆者は肉が嫌いだった(理由は肉屋に吊るしてある丸裸の鶏を見たから)ため、保育園の時からずっと給食が嫌いでした。給食時間は憂鬱な時間でしかなく(給食にはたいてい肉が入っていて、それも経費を安く抑えるための安い肉だったと思われる。それを全部食べなくてはならなかったので、噛まずに涙目になりながら無理矢理飲み込んでいた。)、「給食さえなければ天国なのに…。」と思っていました。肉を食べるのも苦痛でしたが、その苦痛をさらに大きくしていたのが、食べ終わるまで休み時間に入らせてもらえないこと。今だったら体罰でしょうが、当時はそれがしつけとして当たり前だったのです。保育園の時の居残りの常連は、気の弱そうなタカシ君と筆者。小学校も同じような状況が続いたのですが、さすがに中学生になる頃には人にやることを覚え、居残りすることはなくなっていました。それでも、高校生になって給食から解放されたときは、心底ホッとしたものです。
 つまりジリオラ・チンクェッティの『雨』は楽しくなるどころか、筆者にとって学校で一番嫌な時間に突入する合図の歌だったわけです。その時以来、この曲を聴くと給食の嫌な思い出がよみがえる次第。曲にもジリオラさんにも、もちろん生徒会長にも罪はありません。全ては筆者の肉嫌いのせいです。
 ところでその肉嫌いですが、何でも食べないと暮らせなかった貧乏な大学生活のお陰ですっかり治り、今では唐揚げ大好き、とり天大好き、その他の肉も、あまり匂いのきついもの以外はほぼOKになりました。ホントに都合がいいですね。
(閑話休題)
 このままだと、給食嫌いの話で終わってしまうので、合唱曲に関して少し付け足します。
 合唱曲で雨といえば、高野喜久雄作詞高田三郎作曲の合唱組曲『水のいのち』の1曲目「雨」でしょう。昭和の名曲ですね。合唱人で知らない人はまずいない。(また歌いたいなあ!)
 それと、個人的に好きなのが多田武彦作曲の合唱組曲『雨』です。混声版もありますが、男声合唱の定番ですね。その中の6曲目「雨」が、特に好きです。とかく叫びがちな男声合唱が多い(男声のみなさん、筆者の偏見だったらすみません)なかで、この曲には叫んでは絶対に表せない繊細さが満ち溢れていると思います。2番のテノール・ソロも、心に染み入ります。
 わが中央合唱団有志が中心メンバーである「大道町六丁目ブラザーズ」のみなさんが、今年の県のヴォーカル・アンサンブル・フェスティバルで、2曲目の「武蔵野の雨」と3曲目の「雨の日の遊動円木」をしっとりと聴かせてくれました。次は6曲目の「雨」を、ぜひお願いしたいものです。
 
2020年4月29日(水)
♢Stay Home 週間
~伝えるということ~
 GWが始まりました。ホントにいいお天気でした。こんな時はどこかへ出かけたくなる…。いやいや我慢、 Stay home!
 先日、イギリスのロイヤル・バレエ団に所属する二人の日本人ダンサーにスポットを当てた番組(2018年3月に放送された番組の再放送)を見ました。今回はそのお話です。
 ロイヤル・バレエ団と言えば世界でもトップクラスのバレエ団で、日本人では吉田都さんや熊川哲也さんがかつて所属していたことで有名です。そのロイヤル・バレエ団で2016年に、日本人としては20年ぶりのプリンシパル(バレエダンサーの最高位)が誕生しました。しかも二人同時に!すごい快挙です。それが平野亮一さん(34歳・2018年当時)と高田茜さん(27歳・同)の二人です。番組では、この二人がペアを組んで主演する「くるみ割り人形」の舞台の、練習から本番までを追っていました。案内役は前述の吉田都さん(吉田さんは何と22年間も同団のプリンシパルを務めていました!)と元宝塚の遼河はるひさんでした。
 筆者が持っているバレエ(クラシック・バレエ)のイメージは、とにかく美しい、ということです。ステージ上では優雅な踊りが繰り広げられています。でも、踊り終わって袖に引っ込むと、もう倒れ込みそうなくらい息も絶え絶えだと平野さんは言っていました。特に、女性ダンサーを持ち上げる男性ダンサーはそうなのでしょう。だけど、踊っている最中はそんなことを少しも感じさせず、時にはダイナミック、時には繊細な踊りで観衆を魅了します。本番の踊りには、テレビの画面越しにもかかわらず、思わず正座をして見入ってしまいました。一連の流れが実に滑らかで、それでいて緩みのないものでした。
 踊りも素晴らしかったのですが、その後の二人の話を聞いていて思ったことがありました。
高田さんの話:「踊りにはテクニックも大事だがそれだけではダメ。技をつなぐ何気ない動きにも、気持ちが入っていないといけない。満足する舞台はそうあるものではない。でもたまに、『お客さんに(自分の思いが)伝わった』と感じる一瞬がある。その時には、『感動を与えられたのかな』と思う。それを目指して、普段のレッスンもリハーサルも、その一回一回を大切にしていきたいと思う。」
平野さんの話:「みなさんに喜んでもらえる踊りをしたい。心に響く、響かせられる踊りをしたい。いっぱい回る、高く跳ぶだけではいけない。言葉も交わせないし、客席まで距離があるあの状況で、どこまで人の心に響く舞台ができるのか、プリンシパルになったからこそ、これからプリンシパルとしてやっていきたいと思う。」
 二人の話に共通していることがあります。それは、観客に踊りを通して自分の思いを伝えたい、ということではないでしょうか。そう感じたとき、『音楽も同じだなあ』と思ったのです。(総じて芸術というものは、作者や演者〈演奏者〉の思いをいろんな手段で伝えるものと言えるのでしょうが。)ステージ上から観客や聴衆に「踊りを見せる・音楽を聴かせる」ことで、その作品に込めた自分の思いを伝え、それに「共感してもらいたい、心を動かしてもらいたい」と願うもの、だと思うのです。そして「思いが伝わった」と実感するとき、自分自身も感動するのだと思います。
 ここで、「ん?」と気付きました。高田さんや平野さんには十分なテクニックが備わっていて、その上で、その先の話をしているのだ、と。思いがどれだけ強くあっても、それを伝えるに足るテクニックがないとダメなんだ、ということに。
 わが身を振り返ったとき、真っ先に、新見先生がいつも言われる「音程はマナーです。」という言葉が思い出されました。それと「楽譜通りに歌いましょう。」という言葉も。そうです。あれこれ言う前にちゃんと譜読みできてないと、思いを伝えることなんてできるわけがない、ということなのです。
 で、「伝えるということ」という表題に戻るのですが、「伝えるためには、最低限、譜読みがきちんとできてないとダメ」という結論に落ち着いた、というのが今日の話の最重要部分でしたとさ。
(おまけ)
 なんで「Stay Home 週間」なんだろう?なんで「Stay Home Week」って言わなかったのかな?「週間」を使うんなら「在宅週間」って言えばよかったのでは?・・・筆者の素朴な疑問でした。では、また。
 
2020年4月26日(日)
❤団員からのお便り その4
 前回に引き続き「団員からのお便り」編をお届けします。今回も男声で、バスの中核メンバーSさんの登場です。Sさんは、会社の指令により、ずっと巣籠りが続いているらしい。でも、その時間を有効活用されているようです。(本人は謙遜されていますが。)みなさん、ぜひ参考にしてください。
ー「会社の方は盆連休の前倒しで、先週末から早めのGWに突入中です。時間に余裕があるので、自宅で音取りをしています・・・とカッコよく言いたいところですが、小学校の時から、宿題は夏休みの最終日まで完成しない私は、音取りもなかなか進みません。先日、高橋団長から来た「音取りの自主練習、進んでいますよね!」のメール・メッセージに、ヒヤッとした次第です。GW、気持ちを入れ替えて頑張りたいと思います。そこのあなた!あなたもですよ。(笑)
 普段とは違うアプローチで、感性を伸ばすとか、リズム感をつかむとか、できることは何かしらあると思います。いつもはできないことをする機会だ、と考え方を変えて
・撮りだめしていた音楽バラエティ「関ジャム完全燃焼」のビデオを見ました。ボイストレーニングの回はとても参考になりました。
・買って積んだままだった(俗にいうツンドク)BlueBacksの本「声のなんでも小辞典」を完読しました。やっぱり声って面白い。
・子供が音楽教室でピアノを習い始めたので、初心者の私も、子供と同じ練習曲を弾いてみました。子供に完敗ですけどね。
・昨年の演奏会の動画をYouTubeにアップしました(https://www.youtube.com/watch?v=7JtBlbLb-bg)。自画自賛かもしれませんが、大分中央合唱団って成長しているなぁ・・・って思います。
 そして、毎週末に皆さんと練習する、ごくありふれた日常が、一日も早く戻ってくることを期待しつつ巣籠りしたい、と思います。」
 いやあ、ホントにそうです。いまだ先の見えない状況の中で痛感するのは、「みんなで集まって歌える」ということがどれだけ幸せだったのか、ということ。練習が再開されたら喜びを爆発させましょう!それまで、気持ちをためておくことにします。
 それと、Sさんが言ってる「大分中央合唱団って成長してるなぁ」ってところは、筆者も同感ですね。毎回いろいろ反省点はあるものの、演奏の充実度は上がってきているのではないでしょうか。(ときどきorたまに?)「おっ、いいやん!」て思うところもある!やっぱり、妥協せず、常にみんなでよりよい音楽を追求しているからだと思います。先生方のご指導の賜物でもあります。この姿勢は、ずっと貫きたいですね。
 
2020年4月23日(木)
❤団員からのお便り その3
 お待たせしました!「団員からのお便り」編「その3」です。今回は、テノールの美声Aさんのお便りを紹介します。
 Aさんは、大分に来られる前は北九州市(当時の八幡市)にお住まいで、その頃(今から五十数年前)「八幡製鐵合唱団」〈混声〉(注:後の「新日鐵八幡合唱団」)に所属されていたそうです。大分に転勤するまでの9年間、そこでバリバリ歌われていたとのこと。先日、当時の先輩からCDが届いたそうで、そのことについてお便りをくださいました。では、どうぞ。
ー「以前所属していた職場合唱団の先輩が、『新型コロナウイルス対応で活動自粛要請があったり、また緊急事態宣言が出たりで何かと不自由な状況だろう(せめて聴いて懐かしんでもらえたら)』という心遣いから、ご自身が保管していた定期演奏会や全日本合唱コンクール全国大会の演奏CDを、4枚も届けてくださいました。わざわざ機器を購入して録音テープからCDにダビングしてくださったそうです。
 その内容は、指揮者が今西善治郎先生から米倉三枝先生に交代して3年目から5年目(昭和38年から40年にかけて)のものでした。(ちなみに、我らが宮本修先生は、その前年である昭和37年、高校一年のときの西部合唱コンクールへの参加が、『音楽を一生の仕事と決めたきっかけとなった』とのことです。)
 アマチュア合唱団の悩みは男声不足でしたが、製鐵という会社の特性から人材は豊富でした。一流のソリストや伴奏者を招いての定期演奏会、ステージに立つために精一杯の努力をしてきたことが、自分の肥やしになっているように思います。
 今聴くと演奏は稚拙ですが、『音楽を愛する情熱と上達したい熱意と指揮者に対する信頼と尊敬が、私たちの未熟さをカバーしてくれるものと信じていた』あの頃を思い出させてくれて、歌声からは若さ溢れる一途なところが聞き取れます。
 米倉先生の『人生経験豊富な人が団には必要』という言葉を唯一の拠り所に、初心に返りこれからも頑張っていこうと、決意を新たにしました。
 サブちゃん先輩、有難うございました。」
 Aさん、ブラボー!「初心に返って頑張る」というお言葉に感動しました。(でも、いつもAさんの歌声には情熱が溢れていますよ。)そして「人生経験豊富な人が必要」という先生のお言葉に、筆者も勇気づけられました。
 新型コロナウイルスの感染拡大の報道が連日なされています。著名人の感染や時には死亡のニュースも流れます。(今日の岡江久美子さんの訃報は、かなりショックでした。)そんな中で、「コロナなんかに負けないぞ!」と改めて思わせてくれるAさんのお便りに、本当に励まされました。
 中央合唱団は、文字通り「老若男女」が集ってハーモニーを奏でる合唱団です。その未来は、きっと明るい!
 まだまだお便り待ってます。本ページを読まれた感想でもよいでーす。
 
2020年4月18日(土)
♢緊急事態宣言下の週末~佐藤しのぶさんのこと~
 とうとう全国に向けて「緊急事態宣言」が出されました。団員のみんなは元気かな?「土の歌」賛助出演のみなさんは変わりないかな?先生方はどうしてるかな?
 さて、通常練習のお休み期間もひと月半を超えました。でも、まだまだ感染が拡大している現状では、練習再開のメドは立ちにくいようです。たまっていく歌いたい気持ちを、いつか来る歌える日にぶつけたい。そのために「今は自分を高めていく時期」と捉えたいですね。せめて音楽には浸っていたい、とCD等を引っ張り出しては聴いているのですが、先日手に取ったのは昨秋亡くなった佐藤しのぶさんのCDでした。
 佐藤しのぶさんの生の歌声を一度だけ聴いたことがあります。しかも、それはつい最近のことです。去年の六月にお隣の福岡県吉富町に来てくださったのです。「こんな地方の小さな町で佐藤しのぶさんの歌が聴けるなんて!」と、出かける前から感激していたのですが、実際に歌声を聴いて本当に感動しました。まず、ステージに出てきたときのオーラがすごい!周りの空気が一変しました。そして、そこから繰り広げられる『佐藤しのぶ』の世界に、一気に引き込まれていきました。その歌声の美しさと表現力の豊かさは、ただただ聴衆を圧倒するばかり。ご本人の言葉から、すでに還暦を過ぎていらっしゃると分かり、さらに驚きました。「またいつか来てくれるかなあ」などと思っていたのですが…。
 去年の八月まで演奏活動をされていたそうですが、体調不良が伝えられてからいくらもしないうちに急死のニュースが流れ、腰を抜かさんばかりに驚きました。だって、六月の演奏会では、体調の悪さなんて微塵も感じられなかったから。そんな短期間で急激に体調が悪くなったのか、それとも、完璧に隠し通していたのか、単なるファンに過ぎない筆者の知るところではありませんが、それでも、どんな状況であれ、その時のステージは唯一無二だったんだなあ、ということは分かりました。
 現在、いろんな演奏会が中止(延期)されていますが、その時に行う演奏会はその時しかできないものであり、たとえ延期されたとしても、それはもう別物なんだなあと思うわけです。それくらい、一つ一つに魂が込められている、いや込められるべきなんだ、と思います。これは、プロであろうがアマチュアであろうが同じことなんだろう、それが聴いてくれる人たちと自分への誠実さの証かな、なんて思うのです。
 
2020年4月15日(水)
❤団員からのお便り その2
 練習中止期間が来月の9日まで延長されました。さらに、その先の見通しも立ちません。こんな事態になるとは…。
 でも、みなさんと思いを共有すれば、辛さは半減し喜びは倍増(いやそれ以上かも)するはず!そう思って企画した「団員からのお便り」編、「その2」をお届けします。
 まずは、離れて暮らす息子さんを心配するAさんのお便りから。
ー「次男は大学がいつ再開するか分からない中、アルバイトだけは続けていましたが、そのお店も自主休業となりました。かといって、緊急事態宣言が出ている地から『帰って来い』とは言えず、心配しています。ただ、本人は好きなゲームをしてみたり、自炊をしてみたりと、のんびり過ごしている様子で、寂しいのは親ばかリ…というところです。」
 分かります!筆者にも都市部で暮らす息子がおり、現在テレワーク中とのこと。親がいくら心配しても、当の本人は達観したかのように「なるようにしかならない。感染も覚悟している。」などと言います。ますます心配になるのですが。
 次はいつも明るく元気なKさん。
ー「練習ができなくなってホント寂しいですね。車の中でたまに歌っていますが、みなさんと歌わないと音が分からないです。新見先生の出演しているCM見ましたよ~。面白さそのまんまで、ウケる~!皆さんと元気に合唱できる日を楽しみにしています♪(*^^)♪」
 筆者もそのCM見ました。楽しいCMでしたね。それと、新見先生が歌っているリモート合唱もyou tube に上がっていますよ。別々に歌っているのに何であんなに美しくハモるんでしょう?!「遠隔合唱歌ってみた」で検索してみてください。
 最後は、お孫さんのお世話で毎日忙しいNさんのお便りです。
ー「見えない敵との戦い、いい加減疲れますね。先が見えないという不安…。これまで幾多の苦難を乗り越えてきましたが、こんな経験は初めてです。買い物に行くにもビクビク、コソコソと、まるで悪いことでもしたかのような気持ちになります。必要なものだけ買ってサッと店を出るこの頃です。そんな中、コーラスの曲を聴きながら河原をウォーキングしている時が、一番ホッとして癒されています。」
 コーラスの曲を聴いて癒されているとのこと、嬉しいです。Nさんはいろいろとご苦労が多かったのですね。早くみなさんと楽しく歌いたいことでしょう。その気持ちは他の団員も同じだと思います。そのためにも、今は「用心・我慢」ですね。
 では、また。お便り待ってまーす!
 
2020年4月13日(月)
❤団員からのお便り
 「練習日記が書けないのなら、みんなの声を載せたらいいのでは?」と思いつき、”善は急げ!”とばかりにパートマネージャーさんに連絡して団員のみなさんに呼びかけてもらったところ、早速お便りが届きました。
 まずは、アルトKさん。
ー「コロナはなかなか収まりそうにありませんね。昨夜団のHPを開こうとしたところ、エラーが出て開けませんでした。(今)パソコンの前に座るのは、韓国語の勉強の資料を作る時だけになってます。毎日ドラマを聞き取り、聞き取れたセリフをハングルで書き、その字幕もメモします。それをプリントして友達と交換し意見しあいます。慣用句や新しい単語を聞き取れたときはとても嬉しいです。ドラマより韓国語にはまっています。そんな毎日をずっと送っています。でも、コロナコロナで嫌になってしまいます。早く皆さんに会いたいです。」
 きっとKさんの韓国語は、いやおうなしに上達することでしょう。だけど、文面には悔しい気持ちが滲み出ています。早くみんなと歌いたいという気持ちが伝わってきますね。私もです!
 次は同じくアルトのZさん。(当団最年長です。)
ー「コロナ戦争に思うこと:私は小学2年から6年まで第二次世界大戦を経験しました。大変な物資不足と食糧難に、みんなで心を一つにしてあの国難を乗り越えてまいりました。そして今、見えざる敵との恐怖に立ち向かっています。一部の社会性のない若者に腹立たしさを感じながら!でも、あの頃母が『朝の来ない夜はないのよ』と明るく歌ってくれ、ひもじさを忘れて過ごしたことを思い出しています。それに比べ今回の戦は食べ物も日用雑貨も豊富です。ちょっとの辛抱で明るい日々が戻ってまいります。また皆さんと、あの難しいリズムの曲が練習できることを願って巣ごもりしてます。頑張ります♪」
 なんと力強いお言葉でしょう。それにしても素敵なお母さまですね。Zさんの明るさ、逞しさはお母さま譲りなのでしょう。そうだ、朝の来ない夜はない。元気出た!
 みなさんからのお便り、まだまだ待ってまーす!では、また。
 
2020年4月11日(土)
☆続「落葉松」
 本来なら合唱練習のある土曜日ですが、自宅にて時間を持て余しております。「よし、日記を書こう。前回書き残したこともあるし。」ということで、一昨日の続きです。
 「落葉松」の詩と言えば、他に北原白秋のものがあります。自身の愛した軽井沢の風景を詠ったもの、という点では野上彰と同じで、むしろ詩としてはこちらの方が有名でしょう。作られたのも早いですしね。
 自称文学少女だった筆者は、若かりし頃(いつの話や~!)北原白秋の詩集を読んで、「落葉松」の詩に出会っていました。五七調の文語定型詩で、全八節から成っています。第一節の冒頭「からまつの林を過ぎて、からまつをしみじみと見き。」という部分に聞き覚えのある人も多いと思います。シーンと静まり返った落葉松林の中を一人行く白秋の姿が思い浮かびます。筆者は特に、第八節結びの「山川に山がはの音、からまつにからまつのかぜ。」という部分が好きで、「う~ん、いいなあ。」と一人、詩の世界に浸っていたものです。(詩の全文を載せると長くなるので、知りたい人は自分で調べてね。)
 ところで、北原白秋の「落葉松」の詩に曲を付けたものはないのでしょうか?またまたネットのお世話になってみます。you tube で探してみたら、なんとあるではありませんか!どうやら、少なくとも二十人以上の人がこの詩に惹かれて作曲しているようです。その中の5曲を見つけました。唱歌調ありフォーク調あり、合唱曲もありました。やっぱり有名な詩だし触れる機会も多いので、曲を付けたいと思った人もその分多かったんですね。
 でも個人的には、野上彰詩・小林秀雄作曲の「落葉松」の方が、ぜひ歌いたい曲です。合唱でも歌いたいし、歌曲としても歌ってみたい!今回演奏会の曲目として上がってきたときは、「やったあ~」って感じでした。ちゃんとイメージの修正をして(前回の日記参照)、歌の世界を理解したいと思います。理解したうえで表現に生かす。表現に生かすためには良い響きの声を目指す。というわけで、自主練習に励みます。
〔余談〕
 北原白秋と言えば、その生家のある柳川を何回か訪れたことがあります。目的は、白秋生家の見学というよりも、名物の「うなぎのせいろ蒸し」を食べることでした。(筆者は「うな重」より、断然「せいろ蒸し」派です。タレがしみわたったご飯の上にふっくらとしたウナギが乗っていて、もうヨダレが止まらないほどの美味しさ!最近の国産ウナギの高値はすさまじいですよね。最後にウナギを食べたのは何年前のことやら。)
 どなたか大分で「うなぎのせいろ蒸し」が食べられるところをご存知の方は教えてくださいませ。それもお手頃価格で、できれば国産ウナギで。え、それは無理?やっぱりそうですか…。
 
2020年4月9日(木)
☆「落葉松」
 このページに愛読者(?)がいたことに気を良くして、早速の更新です。ただし、もはや練習記録でも日記でもなく、ただの雑文であることはお許しあれ。
 今日のテーマは「落葉松」について。
 合唱人のみならず声楽を少しでもかじったことのある人は、小林秀雄作曲の「落葉松」をご存知でしょう。筆者が初めて聴いたのは合唱曲でしたが、最初は歌曲として作られたそうです。作詞は野上彰。ちょっと調べてみたら、たまたまラジオから聞こえてきた「落葉松」の詩に感銘を受けた小林秀雄が一気に作曲をし、そして出来上がったのが歌曲「落葉松」である、とネットに書いてありました。でも、野上はそのとき既に亡くなっており、この曲を聴くことはなかったのかと思うと、この美しいメロディーがますます哀愁を帯びて聞こえてきます。
 ところでみなさんは、実際に落葉松を見たことはありますか?筆者は見たことがありません。それで「落葉松ってどんな木なのかな?」と、これまた調べてみたら、写真を見てびっくり!えっ、黄色?!そうです、落葉松は黄葉する落葉樹なのでした。(東北地方、関東地方、中部地方の亜高山帯から高山帯に分布する日本の固有種だそうです。)そうよねえ、ちゃんと「落葉松」って名前が付いているんだから。少し考えれば「葉を落とすんだから色も変わるはず」と分かることなのに、想像力の乏しさよ・・・。ということはこの詩の季節は秋だから、美しく黄葉した落葉松の林が舞台なんだ。
 ひえ~っ、恥ずかしい!今まで、この曲を聴く(歌う)ときの筆者の脳内には、緑の松林が広がっていたのです。そこに降り注ぐ秋の雨、聞こえてくる小鳥のさえずり。しっとりしつつもなんだか穏やかな感じがします。これじゃ、ちゃんと歌えるはずがない。緑と黄色じゃ情景も雰囲気も全く違います。もっとツーンと冷たい感じでしょうか。気温が何度か下がるような。(あくまでも個人の感想です。)でも、よかった、気が付いて。
 野上は、彼が最も愛した軽井沢の地でこの詩を書き、小林秀雄は、この詩の”昇華された透明な世界”に強く惹かれて作曲をした、ということです。なるほど「昇華された透明な世界」ねえ。よし、自分なりにイメージしてみよう!
 さて、イメージは修正されたのですが、果たして歌に生かすことができるでしょうか。それは今後の努力次第ということで、今日は終わります。
 
2020年4月7日(火)
◇自主練習2
 通常練習のお休みが続いていますが、今日はアルト団員Iさんの自主練習風景をレポートしてみたいと思います。(ルポルタージュ風にお届けします。)
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 いよいよ東京始め7都府県に「緊急事態宣言」が出るという日の午後、大分〇〇合唱団のアルトの一員であるIは、自宅の練習室(今は独立している子どもの部屋のベッドをあっさり捨て、勝手に自分の練習室にしたもの)にいた。
 まだ通常練習再開のめどは立っていないが、「家で自主練習をしましょう!」という団幹部の指令をこれから実行するつもりらしい。Iはおもむろに一冊の楽譜を手にした。どうも、自身が苦手とする今どきの速いリズムが盛りだくさんの、Nコン課題曲の楽譜のようである。
 IはCDデッキにソプラノ団員Sの労作である音取りCDをセットした。そして、スタートボタンを押したかと思うと、いきなりCDに合わせて歌い出した。発声練習はしなくていいのだろうか?案の定、喉の調子は今一つだったようで、「ゴホン」と咳ばらいを一つするとCDを一旦停止させた。と同時に、部屋のどこかにいたらしい飼い猫Mが、そそくさと部屋から出ていった。これは、飼い主の練習の邪魔してはいけないという猫心か?はたまた、単にうるさかっただけか?(おそらく後者と思われるが。)その様子を横目で見ながら、少し発声練習をしたIは、気を取り直した様子で再びCDをかけて歌い出した。
 再開してからは中断することなく、5曲のNコン課題曲をとっかえひっかえ一時間ほど練習した。それから「今日はこれくらいにしとこうっと。」と満足げにつぶやくと、軽やかな足取りで部屋から出ていった。本人としては気持ちよく歌えたようだが、客観的な出来は定かでない。自主練習ではここら辺が限界かもしれない。一日も早い通常練習の再開が待たれるところである。
 ここで、同居する家族に聞いてみた。
夫Jさん「妻の歌に近所から苦情が出ないかって?それがねえ、幸か不幸か、東側は大きなお屋敷の広い庭、西側は道を隔てていつもカラオケを練習しているお宅、南側は耳の遠い母が住んでる家、北側は空き家、という抜群の立地条件なんです。ま、自分が我慢すればいいので・・・。あ、猫たちもか。もう、あきらめてますよ。」
飼い猫H「・・・。」
飼い猫M「フニャ~。」
 Iにとっては、これ以上ない環境のようではあるが・・・。(文責I)
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 「練習日記を楽しみにしているので更新してください。」という団員の声がありました。なんと嬉しいことでしょう!そうですよね。みなさんとなかなか会えない時期だからこそ、何がしかを発信することが大事なんだと気づかされました。練習がお休みであるのをいいことに「日記書かなくてもいいかあ」とサボっていたのですが、俄然やる気が出ました。(ただし、出来上がった文章はまるっきり私的なものですが、ご容赦ください。)
 みんな元気かなあ。通常練習がお休みになってからかれこれ一か月余りが過ぎました。みなさんに会えない日々、合唱練習のない日々は寂しいこと限りなし。
 それにしても、こんなに感染が拡大して「緊急事態宣言」が出るような事態になるなんて、年の初めの頃には誰が予想したでしょう。ワイワイ集まって一緒に歌えるということが、どんなに幸せで大切な時間であったかを、今更ながらに思い知らされます。でも、辛い時間を過ごした分、今度会った時には、それ以上のみんなで歌う喜びをかみしめることができるはず。そう信じて今を乗り切りましょう。くれぐれも体調に留意してくださいね。用心を怠ってはいけませんよ。
 
2020年3月28日(土)
◇また、練習お休み
 先週、何とか「自主練習」という形で練習再開をしたはずだったのですが、再度練習中止となりました。気落ちして日記を書くのも遅くなってしまいました。ストレスのせいか運動不足のせいか、お腹周りが徐々にふくよかさを増しています。これは、マズい…。
 でも、現在の状況を考えると、やはり休まざるを得ないのでしょう。歌いたいのに歌えないという辛さ。ちょっと遠吠えでもして気を晴らしましょうかねえ。「ワオ~ン(和音)」なんちゃって。(思いっきり昭和のギャグです。)
 今は我慢の時です。こういう時こそ前向き思考で行きましょう!自分磨きに時間を使いましょうね。音取り、記号や用語の意味の確認、歌詞を読み込む等、一人でもできることはあるはず!
 ということで、みなさん、再びの練習再開まで、今しばらくお待ちください。くれぐれも、体調には十分気を付けてくださいね。4月の練習については、近日中にお知らせします。
〔追記〕3/30
 残念ながら、4/3・4/11の練習についてもお休みになりました。今は我慢の時だと分かってはいるのですが…。「でも、いつまで我慢すればいいのかな」と、つい思ってしまいます。先が見えないのが辛いですね。
 
2020年3月21日(土)
◇自主練習 1
 二週間のお休みを経て練習が再開されました。といっても通常練習ではなく「自主練習」という形をとり、発熱や咳などの風邪の症状が全く無い人・状況的に参加が可能な人のみで行いました。(団員12人+先生3人。とりあえず、四声揃って良かったです。)
(※賛助出演者のみなさんへ
 3/28も状況的に大人数の練習は難しく、第4回「土の歌」賛助練習の予定を変更して団員のみの「自主練習」とします。)
 市の施設が休館になったため、会場をコンパルホールからオアシスに変更して行いました。オアシスの方からは、検温とアルコール消毒の要請がありました。さらに練習中はなるべく離れて歌い、換気にも気を付けました。それでも、少人数ながら歌えたことは、素直に良かったと思います。合唱の無い日々は辛かった…。
 大分市では新型コロナウイルスの感染拡大が見られ、今後も予断を許しません。先行き不透明で、不安がなかなか解消されない状況です。諸事情により、歌いたくても練習に参加できなかった人がたくさんいます。自由に歌えるということは、ホントに幸せなことだったんですね。こんな事態になって、つくづく思います。はやく、みんなで歌いたいよー!
 今日練習したのは「朧月夜(唱歌の四季)「僕が守る」の2曲です。メインは「僕が守る」でした。心細いこと限りなし。最近ずっと30人前後での練習に慣れてたからなあ。でも、「初めはどうなることかと思いましたが、(最後は)33倍良くなった!」(by新見)とのこと。総勢12人でしたが、一応合唱にはなったようです。
 次回の3/28(土・19:00~オアシス地下1階大練習室)も、団員のみによる「自主練習」です。残念ながら「土の歌」賛助練習ではありません。4月になったら通常練習に戻れるかなあ。今度いつ「土の歌」練習ができるかなあ。不安でいっぱいです。当たり前に練習できることがいかに幸せなことかをしみじみ感じた、今日の練習でした。
 
2020年3月6日(金)
◇練習お休み
 今日は、完全にただの日記です。(いつも個人の日記のようなものですけど)
 新型コロナウイルス感染拡大が危惧されるため、今週と来週の二回の練習が中止となりました。練習大好き!の大分中央合唱団としては、まさに苦渋の決断です。お休みの間に感染が収まる兆しが見えてほしい、21日(土)に無事に練習が再開できてほしい、と願うばかりです。
 こういう時には前向き思考でいきましょう。ということで、ぽっかり空いた時間を有効に使うべく、おうち練習に励むのです。今度の練習の時には、「びっくりするほど上手くなってるね!」なんてことになってたらいいな。
 次回の練習は3月21日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)の予定です。さらに、その翌週の28日は、14日の振り替えで第4回「土の歌」賛助練習日となっています。みなさんと元気にお会いできますように!
 
2020年2月29日(土)
~「虹」「唱歌の四季」~
 先週から今週にかけて、ますます世間が騒がしくなってきました。コロナ対策は必要ですが、怪しげな情報に振り回されることなく、落ち着いて行動したいですね。あっという間に店頭から消えたトイレットペーパー(その他紙類も)…。どうにかならんのかな、この慌てぶり。こんなときこそ冷静にならなくてはと思います。
 どれくらい集まるか不安でしたが、30名弱の参加があり、今日も元気元気に練習しました。来週もこれくらい集まれるといいな。大きな声で歌ってストレス発散して、さらに免疫力もアップ!
 パート練習は「虹」を中心に。男声は宮本先生、女声は新見先生に見てもらいました。こんな時でも贅沢な指導陣です。
 アルトは、先週パートの特訓をした甲斐があったようで、「虹」のリズム・言葉送りに何とか付いていけそう。ソプラノは特練なしでも、(アルトよりちょっとだけ若いせいか)付いていってました。曲の見通しが立ち、ホッと安堵の一息。でも、一瞬でも気を抜くとリズムが分からなくなり、言葉を落としてしまいます。早くリズムに慣れましょうね。(覚えた方がいいと思うよ。)
 それでは、全体練習に移ります。
☆「虹」
 Nコン中学校の部の課題曲です。中学生に戻ったつもりで、明るくキラキラした声で歌いたい!「中学時代は遥か昔」という人も、なりきって歌いましょう。
 基本は8ビート。このリズムにいかにうまく言葉を乗せられるかがカギですね。まずはちゃんとしたリズムが取れるようになること。特に、タイで結ばれた音の長さをきちんと保つこと。これが意外と難しい。それと十六分音符がいい加減にならないこと。リズムを感じながら、その上で言葉を歌う。書くのは簡単だけど難しいです。曲に慣れてくると言葉が流れがちになり、8ビートは消え去ってしまいます。この曲のハッとするような新鮮さは、このリズムがあってこそなんでしょうね。
 まだまだ音程がうまく取れていないところあり、リズムの甘いところあり、課題は多いですが、それこそ虹のような輝きを持っている美しい曲です。まさに青春!オジサン・オバサンも頑張ろうね。
 クライマックスの男女ペアのsoliはオーディションをするそうです。いやあ、誰が歌うんでしょうねえ。目指せ、(気持ちは)15歳!
☆「唱歌の四季」~夕焼小焼・紅葉・雪~
5.夕焼小焼―出だしは、遠くからかすかに聞こえてくるように歌います。声が揺れないように注意。(支えがないと歌えません。)女声に続くテノールは、入りが唐突にならないよう「や」に時間をかけ、かつ「去勢されたような」(by新見)声で入ります。息づかいを揃えること。男声、促音(かえた)で音が緩まないよう注意。休みではありません。「こーとりがー」からのバスは、倍音が鳴る発声を目指しましょう。ホーミー風の発声で、ピントを合わせる感じです。
 徐々に徐々にcresc.し、いよいよソプラノhighCの登場です。p.32の「かえりましょう」は、G音からC音に上がるときにブレスをしないほうが声がつながって出しやすいのでは。
 最後のffffは、まだまだ体力も支えも足りない。この曲の最初のお披露目は合唱祭の予定ですから、あと4か月くらいでものにしなければなりません。あんまり猶予はないです。
3.紅葉―久々感が満載でした。まだまだ曲に慣れていない感じです。余裕がないまま歌っているのでテンポの揺れに気付かない。指揮者の指示を見落としがちです。音程・リズムはそう難しくはありません。ちゃんと復習をしておきましょう。
4.雪―こちらは幾分慣れてきた感じ。でも、慣れるといろいろなところがいい加減になりやすいです。速いリズムに流されて音程が不正確になっています。その結果ハーモニーがうまく作れない。こちらも復習は必至ですね。
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 新型コロナウイルスの感染は、今後も拡大することが予想されます。まずは予防に努めること、デマに踊らされず落ち着いて行動すること、もし感染が疑われるときは関係機関に相談して正しい行動をとること。何をすべきか見極める力が今試されているのでしょう。でも、「来週も元気に歌いたい!私たちから音楽を奪わないで!」と叫びたい。
 次回も練習しますよ。3月6日(金)19:00~(オアシス中練習室2)です。
 
2020年2月22日(土)
❤「土の歌」賛助練習③
 忍び寄る新型コロナウイルス…にも負けず、第三回「土の歌」賛助練習が行われました。もう、市中感染の段階に入っているでしょう。私たちのできることは(前回の日記にも書きましたが)、慌てず騒がず十分な栄養・睡眠をとり、うがい・手洗いに努めること。もし、ウイルスに感染しても重症化しないように免疫力を高めること、ですね。大きな声で歌うことも免疫力アップに効果あり!
 新たに6人の賛助出演者を迎えました。「土の歌」合唱団は、総勢70人に達しようかという勢いです。でも、いかんせんソプラノさんに偏っており、アルト以下三声にもうちょっと人数がほしい。迷っているそこのあなた、お出でを待ってます!
☆農夫と土
 そろそろ周りの音に耳を傾けよう。出だしの「た」の響きを揃えること。ソプラノは上向きに。アルトも音の幅がありすぎ。タイミングも揃えたい。声を出す前のブレスを共有しましょう。「つちー」は「u」の響きのまま「i」に移りたい。薄っぺらな「イー」にならないよう注意。「土」はこの曲のテーマです。大切に発語しましょう。ソプラノは高音で伸ばす「i」は要注意です。口を縦に開く感じで。支えがないと響きの維持はできません。全般的に、発語によって息の流れが途切れないよう注意しましょう。
 「たがやしーてー」から「たねをまくーものー」と次第にbuild up して、「農夫らのー」は豊かな広がりを感じて歌います。「たのしみのたねー」の語末は弱くせず、次の「かなしみの」の語頭のk音によってppを際立たせましょう。この部分のアルトは、臨時記号(♯)の付いた音を丁寧に歌います。「ともかくもー」からの男声は、声が暗くならないよう(特に「も」)注意しましょう。
 「あさ」のスタッカートは「あっさっ」にならないように。四分休符はきちんと休みます。「ほしを見て」からはレガート。言葉のまとまり膨らみを意識して歌いましょう。アルト「あせーしてー」は最後まで音程キープ!そして次の「夕ぼしを見て」は「iu-」のように発語する感じで慌てず丁寧に入ります。
 61小節からはppでスタートして徐々にcresc.します。81小節の「そしてー」の上に「いのり」が乗る感じです。ただし「そしてー」のrit.を引きずらないこと。「のり」からはa tempoです。
 88小節「Ah-」からは、自然の生命力への驚きと敬いの気持ちを込めて歌います。「不思議」は「?」ではなく素晴らしさです。最後の「Oo-」は、浅い「うー」ではなく「o」(口を縦に開きそれを狭くする感じ)に近い母音で歌います。
☆祖国の土
 マーチのようなテンポに、調子に乗りすぎて勇み足にならないよう、落ち着いてリズムを刻みましょう。付点の付いた音符の長さをしっかり保つこと。フレーズの変わり目で待ちきれずに飛び込まないよう注意すること。
 56小節からのアルト「しかしー」の部分は、大袈裟なくらいに抑揚をつけてしゃべりましょう。でも、歌ですから音程は外れないように。「やまかわよー」から四声揃ってのfに戻り、「かおあげてー」からはffになってさらに盛り上がります。「どうどうと」は文字通り堂々と歌いましょう。最後の「をー」はffをキープ。歌い終わっても口をパクッと閉じてはいけません。
☆死の灰
 出だしのソプラノにはppの美しい響きが要求されます。人数が多いので大変ですが、何とか響きを揃えたいところです。19小節からの男声は冷たい感じで歌います。「不あん」はそれこそ不安げに歌おう。
 54小節からのソプラノは出だしと同じ音型です。「無色な感じのシンプルな声」(by新見)がほしい、とのこと。「音程がぶら下がる時にはどうするか。高く歌うしかない。」(by新見)ということで、高い音を想像して歌いましょう。
 65小節からはとにかく指揮をしっかり見ること(特に下段。アルトの三連符は指揮を見ずしては歌えません。)
☆もぐらもち
 音程がヤバイ(この場合は「危険」の意味)です。特にアルト(特にアルトⅡ)さん。…頑張ろうね!(幾分涙目)女声四声部の和音がばっちり決まるようになりたいです。男声も、音程が不安な箇所は要練習。
 スタッカート(マルカート)とレガートの歌い分けにも注意しよう。見落としてます。さらには「もぐらもぐら」と連呼しますので、鼻濁音にも注意が必要。(他にも鼻濁音はたくさんありますけど。)
☆天地の怒り~大地讃頌
 残り時間が少なくなりましたが、とにかく終曲まで歌いました。「次回しっかりやりましょう」とのこと。特に5曲目は、まだまだ音取りも十分ではありません。パート練習が要りそうです。自主練習もよろしくお願いします。
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 今日のヒロインは、何といってもピアノの木下先生でした。所用で欠席の小町先生に代わり、急遽、伴奏を引き受けてくださいました。しかもオファーを受けたのは練習開始二時間前!?初見でばりっと弾いていただきました。感謝、感謝です!
 次回の練習は2月29日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。雨にも負けず、風邪にも負けず、新型コロナウイルスにも負けずに集まりたいですね。
 
2020年2月15日(土)
~「僕が守る」「わが里程標」~
 ここ数日暖かい春の陽気が続いています。でも明日からは冬に逆戻りするらしい。この寒暖の差で体調を崩してしまいがちです。新型コロナウイルスの脅威も気になるところですが、結局は栄養・睡眠をしっかりとって体力増強・免疫力アップを心がけ手洗い等の励行で予防に努めることが大切。つまりは、かぜやインフルエンザの対策と変わりありません。冷静に対処したいものです。
 今日はNコン課題曲の中の「僕が守る」「わが里程標」の2曲を集中的に練習しました。
 まずはパート練習から。いつも思うのですけど、主旋律以外のパートは、パート単独より四声が合わさった方が断然音が取りやすい。和音の中で自分の音の感覚をつかめるので、その結果として音程が分かりやすくなります。パート練習で音に慣れ、全体練習で和音の感覚を覚え込む。和音になっていないところは旋律として覚えるしかありませんけどね。自主練習ではぜひ音取りCDを活用してください。他パートの音も薄く入れてもらっていますので、全体を聴きながら自分のパートが歌えるように練習しましょう。
 音取りも大切なのですが、それ以上に苦労しそうなのがリズムです。これもとにかく練習するしかありません。身体がリズムを覚えるまで練習する。やっぱり活躍するのは音取りCD。ただし、行き着くところは「指揮者を見る!」、これに尽きると思います。(楽譜から目を離すには楽譜を持たないのが一番手っ取り早い。Nコンの課題曲はやっぱり暗譜がいいんじゃないかなあ…。〈筆者の独り言〉)
 ものすごい集中力でパート練習をしました。でも、時間が足りない!
 本日の全体練習は、三宮コンダクターです。
☆「わが里程標」
 聞き覚えのある曲でそう難しくないと思っていたのですが、歌ってみるとアルトパートは結構「エモい」(※「エモい」については2019.9.22の練習日記参照)です。ということはバスも「エモい」のか?(いかんいかん、謙虚さを忘れるとこやった。常に音楽に真摯に向き合うのが中央合唱団なのに。)C部「あるいていった」のスタッカート交じりのリズムも、なかなか揃いません。結果、簡単ではありませんでした。
☆「僕が守る」
 当然のことながら難しい曲です。でも、とても美しい曲です。練習すればするほど「きちんと歌いたい、美しく歌いたい」と思います。(どの曲もですけどね。)まだ、音程もリズムもままなりませんが、納得のいく演奏にしたいと強く思います。為せば成るはず!
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 なんと今日は、現役高校生の見学者が見えました。ぜひ、一緒に歌いたいなあ。老若男女が集う大分中央合唱団ですから。
 来週は、第3回「土の歌」賛助練習(2/22・土19:00~コンパルホール地下1F音楽練習室)です。Nコン課題曲もですが「土の歌」の自主練習もしっかり頑張りましょう!団員のみなさんは、賛助出演者をリードする立場です。
 
2020年2月8日(土)
~Nコン課題曲シリーズ~
 新型コロナウイルスの感染者がどんどん増えています。先週はまだ店頭にあったマスクが、軒並み売れきれ。でも専門家によれば、マスクよりも手洗いを徹底した方が感染予防には効果があるとのこと。いざ感染したときに、感染を広げないためにマスクを着用してください、ということらしい。こんな時はデマも広がりやすいので、正しい情報を正しく取り入れていく必要がありますね。
 中央合唱団の面々は、元気元気です。でも、油断大敵。インフルエンザの流行期に加え、そろそろ花粉の飛び交う時期を迎えます。(筆者は既に症状が出ています。今年は暖冬で、花粉の飛散が早いそうですよ。)用心するに越したことはありません。やっぱりマスクが必要だ!
 今日は宮本先生による体操と発声練習から。喉の周辺に力が入らないよう、身体全体をしなやかにして腰を支えに声を出します。喉に力が入ると、横につぶれた響きの無い声になってしまいます。喉の奥を開けて、はい、「ぜんざいさ~ん(全財産)」「オホ~ツク~」「ほっかいど~(北海道)」。常に意識をしましょうね。
 ウォーミングアップが終わって、パート練習に移ります。
 アルト・男声は「落葉松」の音取りをしました。(別室のソプラノさんもかな?)独唱曲として歌ったことのある人も多いと思いますが、今回は混声合唱で歌います。ついつい主旋律に行きたくなりますが、そこはハーモニーを作ることに徹しましょう。でも何と、途中にアルトが主旋律を担うパート・ソロがある!ビビってはダメですよ。滅多にないことなんだから、喜びつつ堂々と歌いましょう。それにしても美しい曲です。合唱でその情感を表したいですね。何とか最後まで行き着いたところでパート練習は終了です。
☆「落葉松」
 三連符がたくさん出てきます。八分音符二つとの違いを感じて歌いましょう。三連符は急がずテヌート気味に歌ってしっかり響かせること。最初は斉唱です。「か」から「ら」に上がるときのA音を、全パート上向きの響きで揃えたいです。「からまつのー」のタイの部分は、「からまつのおー」という感じで、三連符の後の二分音符に入った時の拍を意識しましょう。曲のあちこちにこのようなフレーズが出てくるので要注意です。また、語頭をきちんと出すこと。(弱拍のところに語頭が来たときは特に注意すること。)
 合唱になって「からつのー」の「」が和音となり、音がぐんと広がります。このような、四声が動きを揃えて和音を作るところが随所にあります。男声の倍音の上に女声を乗せる感じで、上手くハーモニーを作るよう意識しましょう。p.33下段の「ぬれるー」は、休符の前できちんと切ります。特に、動きのあるアルト・テノールは注意すること(同様の箇所が他にもあり)。
 p.34下段、アルトは同じ音が並ぶとどんどん下がりやすいので要注意。「あーめに」のF♯・G音も高めに意識すること。ソプラノの「あーめに」は、伸ばす音に、次の音につながることをイメージした広がりがほしい。それに続く「たし」の和音は、四声の豊かな響きがほしいところ。p.35下段、アルトの「あめーにー」は三度の和音をきちんと響かせましょう。ソプラノ「わたしのーおもいでがーぬれるー」は、「おもい」の三連符が十六分音符になりがちです。リズムに注意。また「ーぬれ」の三連符は、「あぬれ」という感じでテヌート気味に歌います。
 p.37アルトのパート・ソロ、「からまつのー」の「a」の母音が喉の落ちた声になりやすいです。宮本先生の発声を思い出そう。p.38の「わたしのこころがぬれるー」(他にも同じフレーズあり)のところにcresc.decresc.の記号がありますが、これは強弱というよりもニュアンスの表現ととらえましょう。また、休符があっても音楽はつながっています。気持ちを途切れさせないようにしましょう。
 p.39下段からの最終部分は、動き・音ともに一番盛り上がるところです。まずは、リズム・音程を確かなものにしましょう。p.42にはフェルマータがたくさんあります。指揮をしっかり見て呼吸を合わせましょう。最後のハミングは美しく余韻を漂わせます。
☆「虹」「わが里程標」「ひとつの朝」「僕が守る」
 今年の演奏会で歌うNコンの課題曲は5曲です。今日楽譜をもらったばっかりの曲もあるけど、とりあえず全部歌ってみました。歌わなきゃ始まらない、ということで。む、難しい…。「昔懐かしい」という感じの曲もあるけど、「なんやねん、このリズム!」という曲が「虹」、総じて難しいのが「僕が守る」。若者はこの2曲を知っているの?「人生の達人」は知りません。ということで、まずは曲を知ろう!
 ソプラノSさんが今年も音取りCDを作ってくれました。みなさん知ってますか?とんでもなく大変なのですよ。もう、Sさんに足を向けては寝られません。感謝、感謝です。とにかくしっかり活用して、早くちゃんと歌えるようになろう!
 さて、最後に「夕焼け小焼け」を歌って練習終了です。(これから恒例になるらしい。)「これ、行けそうじゃない?」(by新見)。本当かな?
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 団長ロスで目下傷心中のアルトに朗報です。またまた新入団員を迎えました。見学、即入団という素晴らしさ!ようこそ大分中央合唱団へ。一緒に「みえてくるみえない世界」を追求しましょう。合唱って楽しい!
 次回の練習は2月15日19:00~(オアシス中練習室2)です。みなさん、Nコン課題曲の音取り、頑張ろうね!
 
2020年1月31日(金)
~「唱歌の四季」~
 気が付けば1月も終わり、演奏会まであと10ヶ月です。月日はどんどん過ぎていきますね。
 本日は、新見先生の体操と発声練習から始まりました。息を最初から最後まで均等に吐き続けます。その息に声を乗せます。これがなかなかに難しい。まず、均等に吐けない。それに、息がなくなりそうになって、無理に吐き続けようとすると、変な力が入り、声はへなへなになる。かと言って、ブツブツ声が切れても困る。「支える」って難しい!練習です。
 曲は「唱歌の四季」、音取りは済んでいるはずなのですが…。
1.朧月夜
  出だしの男声、フレーズ全体を思い描いて歌いましょう。そうすれば音楽が自然に流れていきます。語頭は丁寧に発音すること。3の部分のアルト、ロマンチックな感じで流れるように歌います。二つ目のスラー初めのA音とC音の和音は、乗り遅れないように早めに響かせること。p.8~ソプラノの「Ah-」は確かな音程の和音の中で歌いたい。「音が高かろうが低かろうが『何てことないわよ』と平気な顔で歌うソプラノ」(by新見)を、今年は目指すとのこと。「いつでも来い!」と言える「ソプラノのプライド」を追求するそうです。ソプラノさん、お覚悟を!(覚悟がいるのはソプラノだけではないけどね。)
2.茶摘
 ゆったりした曲を歌うときの注意点→歌う人間まで気を抜いてゆったりしてしまわないこと。ゆったりするのは聴いている人です。歌う方は、緩まずしっかり歌います。「伴奏を聴いてごらんなさい」ということで、聴かせていただきました。何とも美しい和音進行です。この三善晃さんの編曲が生きる歌い方をしてほしい、とのこと。「濃厚な和音」(by新見)を感じて歌うことができれば 、超感動的な泣かせる歌になるはずです。
 p.13~のアルト、半音進行の音を密な響きで出しましょう。全体、「わかばが~」の辺りからcresc.を効かせます。p.14の「Ah-」、アルトの音の変化を際立たせること。アルトⅡの最後のH音が下がります。いい発声で音程を保つこと。練習あるのみ。今年の目標は「『やってるつもり』からの脱却」(by新見)です。「やろう!」さらには「やる!」という気構えを持て!
3.もみじ
 2の部分のアルト、大嘘歌いました―。気持ちよく主旋律を歌ってましたね。楽譜を見たら「Ah-」になってますね。はい、もう間違えません。3の部分は転調した和音の感じをしっかり出したいです。調性の変化を十分にイメージしておきましょう。バスさん、「エモい」音のアピールポイントですよ。また、この部分はppで歌いますが、ppこそ十分な準備が必要です。研ぎ澄まされた繊細なppで歌いましょう。4~5「やまのふもとのすそもよう」で原曲は終わりますが、この編曲では最後に「Ah-」の部分が付け加えられています。途中で力尽きないように注意しましょう。「Ah-」の母音は、「a」に「o」を混ぜた感じの暗めの音色にします。
4.雪
 速い動きと音を、早く自分のものにしましょう。慣れたらとても楽しい編曲です。p.22~のアルト、8ビートを感じてそれに乗ること。ソプラノはピチピチ感満載で弾けましょう。音の立ち上がりを早く。アルト、3の「コンコン」は音の変わり目をくっきりさせること。4の「コンコン」は「命がけで頑張れ!」(by新見)とのこと。リズムと音型を覚えるしかないよ!6のアルト、「ふっては」が固くならないよう注意。柔らかくふわっと歌います。「ふっても~こんこんこんこんこん」は急がないこと。
5.夕焼小焼
 初めのp部分は「自分のために」(by新見)静かに美しく歌いましょう。遠くから聞こえてくる感じです。そして徐々に徐々にcresc.していく…。歌えば歌うほど大変さが分かる曲です。ホントにきれいなんですけど。最後のソプラノhighCの和音は、三善晃氏は「美しくなくてよい」と言われたそうです。三善氏にとっては悲しくてたまらない夕焼けだったのでしょう。でも、実際に歌うとなると「汚い和音でいい」とは言えませんよね、やっぱり。あくまでも正しい音程を目指しましょう!
 最後に「大地讃頌」を歌って練習は終わりました。
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 先週の「団長ソプラノへ移籍」発表後の、初練習でした。アルトは必死ですよ。「もう団長には頼れない」という悲壮感すら漂っており…。(ほれ、泣き言はいわないこと!それぞれが甘えを卒業して自立するんだ!・・・影の声
 金曜日ということで少し寂しい参加状況でしたが、みなさん頑張りましたね。
 次回の練習は、2月8日(土)19:00~(コンパルホール地下1F音楽練習室)です。体調不良の人も多いようです。うがい・手洗いを忘れずに!
 
2020年1月25日(土)
~「土の歌」~
 新型コロナウィルスによる肺炎の感染が拡大しています。インフルエンザにも風邪にも注意が必要。いくら暖冬と言えども、うがい・手洗い励行ですね。
 本日は、先週の「土の歌」練習の続きです。まず団員がしっかり歌えるようにならないとね。三宮さんによる全体練習から始まりました。
Ⅳもぐらもぐら
 とにかく音程を確実なものにすること。その上で、スタッカートの部分とレガートの部分をきちんと歌い分けたいところです。途中に入る不規則な休符にも気を付けましょう。
Ⅴ天地の怒り
 冒頭の十六分音符のリズムが甘くならないようにしましょう。語頭をしっかり出すこと。Cの部分は、半音進行の音の変化を意識して出しましょう。D部分では、言葉がリズムに遅れることのないように注意。E部分の男声、バッチリ決まった和音でかっこよくリズムを刻みましょう。十六分音符が流れないこと。女声はそれに乗って力強く歌いたいです。長い音符で支えが緩まないように注意すること。
 G部分はレガートで表情豊かに歌いたいところです。cresc.とdecresc.をきちんと表現すること。H部分は4小節の中での強弱の変化に注意しましょう。J部分「修羅の―ちまただー」のソプラノ、F♯音からG音への上昇はしっかり支えて音程をキープします。K部分のバスも、支えのある響きのある声で歌いましょう。L部分は、早い言葉送りに声が平たくならないよう注意が必要です。M部分の男声は音程に注意。
Ⅵ地上の祈り
 最初の無伴奏部分を、いかに美しく正しい音程で歌えるかがポイントです。伴奏が入って「あれっ?」となったら恥ずかしい!練習練習、というわけで、以下はパート練習に移行しました。
 正しい音のイメージを持って、音程をしっかりキープするしかありません。支えをサボらないことですね。そして、言葉をまとまりで表していきましょう。
Ⅶ大地讃頌
 「この曲だけは知っている」という人も多いことでしょう。でも、もう一度初心に返って、丁寧に音を取り言葉の意味をしっかり考えながら歌いたいです。「土の歌」の最終楽章として、全ての楽章を踏まえての表現が欲しい!
 最後にⅢ死の灰のおさらいを全体でやって、今日の練習は終了です。
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 本日は、練習後に団内「人事異動」が発表されました。長年アルトを引っ張ってくれた高橋パートリーダー兼団長が、本来の声域のソプラノへと移られます。団がますますパワーアップするに違いない!アルトさん、寂しいけど高橋団長に心配をかけないようしっかり頑張ろうね!!
 次回の練習は1月31日(金)19:00~(オアシス中練習室2)です。曜日と場所を間違えないように注意してください。
 
2020年1月18日(土)
❤「土の歌」賛助練習② 
 賛助練習の二回目です。何と、北九州市に那賀川市、福岡市からも参加がありました。素晴らしいネットワークの広さ!ますますパワーアップした(待望の男声賛助の参加もあり)「土の歌」合唱団です。
 初めに、宮本先生に身体をほぐしてもらい、さらには声も整えてもらいました。(三宮さんメソッドのソルフェージュ課題が大活躍しました。)声が整ったところで、パート練習開始です。
 ソプラノ・アルトは、第五楽章「天地の怒り」の音取りです。三連符があったり十六分音符の速いリズムがあったり、半音進行があったり同じ音の連続があったり。ffで激しい怒りを歌う部分があったりレガートで悲しみを表現するところがあったり。でも、全体的な印象としては、一気に駆け抜ける感じがしましす。支えを途切れさせないようにして声の響きを保ちながら、音が流れないように注意してしっかり歌いましょう。
 合わせ練習に移ります。
Ⅰ 農夫と土
 四分音符を刻むのではなく、二分の二の拍子に乗りつつレガートでたっぷり歌います。24小節、ブレスの後の「のしみ」で、ソプラノさんが下がりやすいです。その前のcresc.の張りを保って、「たのしみ」に入りましょう。34小節からの男声のdecresc.は、早く消えすぎないこと。
 36・37小節の「あさ」のスタッカートは、「あっさっ」にならないよう「あ、さ、」と止めるような感じで歌います。44小節からのcresc.は、49小節のffがピークになるようじわじわと大きくしていきます。61小節からのソプラノ・バスの旋律は、伴奏にその全ての音が含まれていますので、ピアノをよく聴いて歌いましょう。
 88小節の「Ah―」の和音は、心地よいハーモニーにしたいところです。「花咲き実る」というフレーズにつながるのですから、ポジティヴな響きが欲しい。アルトは音が緩まないよう、響きを凝縮させましょう。ソプラノは主役です。常に見られていると思って、いい顔で上向きの響きを作ります。97小節の「不思議」は、まさに不思議そうな顔で歌いましょう。
 102からの和音は、ppで美しく響かせたい。風が頬を撫でていくようなレガートで動きます。ソプラノⅡの最後のC♯音が下がりやすいです。その前のH音を高めに意識して出しましょう。アルトⅡの最後のE音も高めに意識すること。
 消え入るようにpppまで持っていき、余韻を残して終わります。
Ⅱ祖国の土
 出だしの「ああ」は、音符を一つずつ刻むように歌います。その次の「い地」の「」で、バシッとハーモニーを決めたいところです。瞬間的に和音が鳴る感じが欲しい。
 全体的に勇ましいマーチのようなリズムですが、決して重々しくなるのではなく、明るく楽し気に遊び心全開で歌いましょう。19小節「たしかな」は、その前のスタッカートとは対照的に、音符の長さをしっかり保って歌います。
 39小節からの男声「おおぞら」の跳躍は思い切って上がること。バスの「lalala」は、怖い声ではなく明るい響きの声で。「lalala」よりも「ほし」の方が大切な言葉です。52~54小節はしっかり盛り上げましょう。その後のアルトとの対比がくっきりします。アルト「しかし~」は、お腹の肉を突き破る(!?)くらいに力強い響きが欲しい。でも、歌い方は丁寧に。
 63小節「きくのー」の十六分音符は流れないよう短く切って、77小節「つちー」は見えを切る感じで大袈裟に歌います。最後の「をー」は最後まで力強く伸ばします。歌い終わりは口を閉じてはダメですよ。
Ⅲ死の灰
 二曲目とは対照的な曲調です。子音を丁寧に発音して悲しみを際立たせます。12小節一拍目の4分休符には悲しみが詰まっています。次のffの「かなしみー」につなげましょう。ここは表情豊かに歌います。decresc.が早くならないよう注意。17小節の「死」の子音「s」は早すぎないようにすること。
 「文明の不あんよー」は歌いすぎないこと。冷たく無機質的に固めに歌います。特に「不あん」は、一つ一つの音符を区切るように歌います。一瞬にして全てが奪われ、そこに残された「無」の世界、沈黙の世界をイメージしてみましょう。
 65小節~、「無」の世界を経験した人々の怒りを感じ、呻き声を聞き、絶望を想像して歌いましょう。
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 筆者は恥ずかしながら、「土の歌」は終曲の「大地讃頌」しか知りませんでした。そしてそれは、単に自然の豊かさを賛美する歌だと思っていました。ところが、そんな単純な歌ではなく、大地に育まれた命を自ら捨ててしまう愚かな人間への自然の警鐘、という大きなテーマを踏まえての終曲なんだ、と全曲を通して聴いて(歌って)みて初めて分かりました。この大きなテーマをどれくらい自分のものとしてとらえ、感じ、表現できるか。なかなかに大変な課題ですが、やりがいもあります。11月の本番、オーケストラとの共演でどんな演奏ができるか、今から楽しみです。
 次回の練習は、1月25日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。「土の歌」以外にも骨のある曲がいっぱい。大変だけどワクワクします。頑張るぞ!
 
2020年1月11日(土)
♢歌い初め
 明けましておめでとうございます。オリンピック・イヤーの始まりです。でも、巷で何があろうとも、音楽・合唱と真摯に向き合う大分中央合唱団の基本姿勢には、全く揺るぎがありません。
 というわけで、新年会の前にたっぷり練習しました。
 まずはパート練習です。何とみっちり一時間半、パートリーダーに鍛えてもらいました。(パーリーさん、お疲れさまでした!)男声は、新見先生による熱血指導も受けた模様です。
 女声は「唱歌の四季」を中心に練習しました。いやあ、忘れてますねぇ。練習が一回お休みだっただけなのに、「唱歌の四季」は、すっかり遠くに行ってしまっていました。思い出すまで時間のかかることと言ったら…。でも、”歳のせい”と片付けてはいけません。「音楽・合唱と真摯に向き合う」私たちなのですから、年齢に関係なくより良い合唱を追求しているはずです。ともかく一生懸命頑張るのみ!そして、頑張りました。その結果、猛烈にお腹がすきました。新年会に臨む態勢も万全です。(パーリーさん、ありがとう!)
☆「唱歌の四季」
 全体練習は、所用のために早退した新見先生に代わって、三宮さんの指導です。男声は「土の歌」を練習したようですが、女声が練習した「唱歌の四季」を中心に見てもらいました。(三宮さん、ありがとう!)
1朧月夜―出だしの男声斉唱部分は、4小節で1フレーズです。フレーズの後半で失速しないよう、最後まで勢いを保ちましょう。一曲の中に三回の転調があります。調性の変化を際立たせるには、初めの音程をしっかり決めるしかありません。練習あるのみです。
2茶摘み―最初は女声のユニゾンです。アルトもソプラノになったつもりで、美しく主旋律を歌いましょう。ゆったりしたテンポでたっぷり歌います。曲の後半のテンポは、さらにゆっくりとなります。お腹の支えをいかに保つかが肝心です。
3もみじ茶摘みと同じく、最初は女声のユニゾンです。アルトさんの頑張りどころです。また、4小節で1フレーズなので、ノンブレスで続けたいです。この曲も転調があります。音程大事!
4雪―付点のリズムを歯切れよく歌いたいですね。「ルンルン」「コンコン」の擬音部分は、リズムと音型に早く慣れ、音程を確実にしたいところです。
5夕焼け小焼けで始まりffffで終わるという、一曲かけての壮大なcresc.が仕組まれています。これをいかに表現できるか。頑張ろう!
☆「土の歌」~死の灰~
 今日のソプラノさんのピッチは、前回よりも良かったと思います。みんなでピッチを揃え下げまいとする覚悟が必要なところでしょうか。いつも新見先生に言われることですが、声を出す前にいかにその音のイメージをしっかり持つか、その音に向かって声が出せるか、というところがポイントです。支えは必至。イメージを持て!
 注意点については、前回の練習日記を参照してください。
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 14時から18時まで、練習お疲れさまでした。アルトに新入団者を迎え、ますます元気な中央合唱団です。今年も、私たちの目指す音楽を作り上げていきましょう。(新年会のお酒、美味しゅうございました!)
 次回は第二回「土の歌」賛助練習です。1月18日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)、新しい賛助出演者も来られるようです。団員のみなさんも頑張ろうね。
 
2019年12月28日(土)
♤歌い納め
 今日の練習会場はオアシス広場地下1階スペースB。いつもはたくさんの利用者で賑わっているのですが、今日はとっても静かです。だって、暮れの28日ですもんね。巷は仕事納めの日です。家でゆっくりしているか、年忘れで街にくりだしているか、どっちかでしょう。そういう日に練習にやって来た30人もの人たち。いやあ、合唱が好きなんですねえ。(練習後、有志で忘年会はきっちりやりましたけどね。)
☆「土の歌」~死の灰~ ※Mest(悲し気に)
 冒頭からソプラノの試練です。F音から半音ずつの下降型。雪崩現象を起こしやすい形です。「降りると分かっていると、音が下がってしまう(by新見)」ところをいかに我慢するか。少し緊張感を持って歌いましょう。そのソプラノを支える三声のハミングは、縮こまらずややたっぷりめに歌います。
 続くバスの「生きとしー生けるもの―」は、一つ一つの音を少し拡大するような感じで、言葉を前に出して歌います。その後アルトが同じフレーズを受け継ぎますが、歌いやすい音域だからといって不用意な歌い方にならないよう注意しましょう。表題の「死の灰」の意味するところを考えれば、歌い方はおのずと分かると思います。決して急がないように。
 10小節からの「みの」の繰り返しは、「な」の音が平たくなるとせっかくのcresc.が台無しです。cresc.の先にある四分休符が一番のfです。fを途切れさせないまま「かなしみ―」へと続きます。「きわまるとこ」の「ろ」は八分音符です。長くならないよう注意。「のはい」の「死」は息のスピードをゆっくりとし、その意味をしっかりイメージして歌いましょう。「おそれはつづく」の「つづく」は、一つ一つの音が重りを抱いているような感じで重々しく歌います。
 19小節からの男声は、言葉に引きずられて音まで沈んでしまわないように注意しましょう。むしろ、明るい音色で微妙な音程の変化をくっきりとさせます。「文明」の「ぶん」は、短く言い切らないよう注意。「不あん」は一つ一つの音をテヌート気味にしっかりと歌います。27小節は再びpに戻り(ここは冷静に我慢)、それから同じフレーズを繰り返しつつ次第にcresc.し、45小節のfffへとつなげます。
 54小節(TempoⅠ)から初めと同じような音型に戻るので、ソプラノは要注意。65小節からの下三声「にちげつは~」はレガートです。言葉のまとまりとして歌いましょう。特にアルトは、一つ一つの音が単調に並びがちなので注意が必要です。「よみの―みちをー」の三連符のリズムにも注意しましょう。最後の「さまよう―」の「うー」は、「よ」の母音のまま「oー」と伸ばします。
☆「僕が守る」
 出た、Nコン課題曲!平成23年度の高校の課題曲です。おそるおそる表紙をめくり音取り開始、というより初見で歌ってみる。転調に拍子の変化は当たり前。半音進行に臨時記号いっぱい。3連符4連符5連符…(4:3なんていう表記を初めて見た!これ何なん?)。2拍に三つ音が入る、3拍に四つ音が入る、五つ音が入る…。まさに「ひえ~」の世界です。(こういうのを高校生はサラっと歌うんやね。スゴイな、若者は。指導する先生もスゴいと思うけど。「おじさん・おばさん」にできるかな…。)
 でも何はともあれ挑戦です。やってみないことには歌えもしない。気持ちだけはン十年前の学ラン・セーラー服(ブレザーの人もいる?)に戻って、頑張ってみましょう。(よく聴いたらきれいないい曲やん!―ポジティブ思考は人類を救うのです!)
☆「土の歌」~大地讃頌~
 今年の締めくくりは「大地讃頌」です。Nコン課題曲の後で何やらホッとします。高らかに歌い上げて今年は終わりっ!
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 今年もいっぱい歌いました。何といってもドイツ語に悩まされ苦労した一年でした。ドイツ語に関しては課題が残りましたが、40人の第九はとっても面白かった!第九を複数回歌う機会にも恵まれ、第九が人々に愛される理由も分かりました。(人類みな兄弟!)苦労した分、やりがいもあったし楽しかったですね。瀧廉太郎の曲と思いに触れ、その素晴らしさを再認識した年でもありました。
 それでは、「歌で人生を楽しむ」という同じ目的を持つ仲間と思う存分歌えることの幸せを噛みしめつつ、今年を終えることにましょう。来年は、さらに多くの仲間とその幸せを分かち合えますね。楽しみがますます広がります。
 次回は1月11日(土)が歌い初め(13:50にオアシス広場地下1階集合)です。その後は新年会も待ってますよ!
 
2019年12月21日(土)
~「土の歌」~
 今年の練習もあと2回です。風邪にもインフルエンザにも負けないで、いい年の瀬にしましょうね。今日は、宮本先生と徳久先生という、フレッシュな組み合わせでのご指導です。
 体操・発声が終わって、パート練習に分かれました。
 アルトは、宮本先生に発声を中心に見ていただきました。ともすれば日常の声が顔を出しがちのアルトさん。口が横に広がりすぎたり、喉が落ちたりすると、響きの無い平べったい声になってしまいます。常に喉の奥を高く保つことを心がけ、浅い発声にならないように注意しました。するとどうでしょう、明らかに声が変わりました!つまりは、やればできる、ということなのですね。でも、油断大敵。少し注意が薄れると、その途端に平たい声に戻ってしまいます。いかに気を抜かずに意識し続けるかが鍵です。いい発声ができたときの記憶を忘れないようにしましょう。
♢全体練習
農夫と土―冒頭にdolceの指示があるのですが、四分音符が続くので、何気なく歌ってしまうとマルカートっぽくなってしまいます。レガートで歌うことを特に意識しましょう。音符の羅列ではなく言葉として捉えることが大切です。今日はソプラノさんの人数が少なかったこともあってか、高音での声の広がりが足りない点を、先生にずいぶん指摘されました。声を回転させるようなイメージで響きを広げていきます。その際にお腹の支えを決して忘れないこと。
祖国の土―1曲目とは打って変わって、マルカートで歌います。でも、基本はレガート。レガートができてこそのマルカートなのです。
死の灰―再び、レガート。ハミングは、ウズラの卵を一個くわえている感じで、そのまま口を閉じます。決して歯を噛みしめてはいけません。ソプラノさん、高音はアタックせずに、お腹で支えをキープしつつ上下両方向に引っ張る感じで出しましょう。
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 いよいよ次回は歌い納めです。12月28日(土)19:00~(オアシス中練習室2)(その後忘年会もあるよ!)。今年最後の練習です。元気に集まりましょうね。
 
 
2019年12月14日(土)
❤「土の歌」賛助練習①
 記念すべき「土の歌」賛助練習の一回目でした。どれくらい来てくれるかなあと少し不安でしたが、蓋を開けてみれば楽譜が足りなくて急遽コピー譜を準備するほど。(賛助出演者の方、楽譜が不足しまして大変ご迷惑をおかけしました。来週には追加の楽譜が届いていると思いますので、ご都合の付く方は練習会場まで取りに来ていただければ幸いです。)
 おかげさまでソプラノさんは、ほぼ募集予定の上限に達しました。でも、アルト以下三声につきましては、まだまだ募集中。どうぞよろしくお願いします。ここで、ちょっとだけ”アルトの主張”を聞いてください。
「合唱は主旋律以外のパートが面白いのである。特に内声、中でもアルトが最も面白い。と、中学生の時からず~っとアルトを歌っている筆者は確信している。単独で歌うと『これはお経か?』と思うような旋律が、他パートと合わさった瞬間、思いもかけない色に変化し輝きを放つ。和音を決定するのもアルトである。ド・ミ・ソの明るい和音も、ミがミ♭に変わった途端に悲しいい和音になる。この真ん中の音を担っているのがアルトである。アルトを歌わずして合唱を語ることなかれ!女声の皆さん、来たれアルトへ!!」
 ”男声の主張”もしてあげたいけど、筆者は男声ではないのであしからず。(原稿を持ってきたら、載せてあげてもいいよ。)アルト以下三声は、とっても「エモい」(※「エモい」については9/22の練習日記参照)パートなんです。ぜひ、私たちと合唱の面白さ(エモさ)を追求しましょう。アルトも足りないけど、男声はもっと足りてないよ―!
 さて、主張が終わったところで、練習記録に入ります。
☆「土の歌」
 初めて見えた賛助の方がほとんどなので、やっぱりまずは音取りですね。パートリーダーさんの指導の下、3・4曲目あたりまで進みました。音取りをするときの注意点は、音程やリズムだけでなく、発声や発語にも気を配ることです。楽譜を読むことに一生懸命になるあまり、ややもすると声や言葉が疎かになりがちです。後からちゃんとするからと思っても、歌い慣れてしまうとなかなか修正がききませんね。音取りの段階から、きちんと歌うことを心がけておきましょう。
 では、全体練習に移ります。
農夫と土―歌い始めの和音はバチッと決めたいですね。pですがビビらずに、スッと息に乗せて締まった響きの音にしましょう。ブレスの位置を守ってレガートで歌います。34小節~の男声は、上向きの響きを保って伸ばします。全体的に、ブレスの後テンポが緩んで遅くなるので要注意。アルト・バスは響きを固めにするよう意識すること。90小節から「はなさきみのーるー」は、語末の「るー」へ音を運ぶように膨らみや流れを感じて歌いましょう。「まいね」の「ん」は響きにくい音です。つぶれた音にならないよう、オープンハミングでしっかり響かせます。「くそく」の「や」は狭くなって響きが落ちやすい音です。語頭に「i」を付けるような感じで丁寧に入り、少し長めの音で歌ってみましょう。上向きに響かすように注意します。最後の「OO―」は、舌の位置を後ろに引き、「o」と「u」が混じったような深めの「ウー」で歌います。102小節からのソプラノは、音が跳躍するところをずり上げないように注意。前の2音と後ろの2音を分けて考え、高音は上から降ろす感じで軽く歌ってみましょう。104小節からのアルトⅡのE音はとても大事な音です。響きを集めてしっかりした音にすること。
祖国の土―言葉をだらだらと続けるのではなく、リズミカルに溌溂と歌いましょう。ブレスとブレスの間の一つのフレーズでも、文節を言い換える感じで区切って歌います(例:「踏んで―みて/寝転んでみて―」)。長く伸ばす音は、最後までエネルギーと響きを保つこと。39小節~42小節の男声は、少しレガート気味に歌いましょう。47小節からのアルト、「たかーくー」の「かー」は音程が下がりやすいので要注意。縦に響きを広げるよう、しっかり支えることが必要です。四声の動きが揃っているところがほとんどなので、和音をしっかり決めたいですね。
死の灰―時間が足りず、今日はとりあえず歌った感じです。全パート「エモい」音がいっぱい出てきます。歌いがいがありそうです。
 「今回『土の歌』をオーケストラで歌えるなんて、本当に素晴らしいこと。でもオーケストラに負けない歌の力を付けることが必要。音の泉ホールは響きの良いホールだけど、それは歌だけでなくオーケストラもよく鳴る(響く)ということ。(歌を客席に届けるには)子音を強調するなどの注意も要る。」(by新見)
 つまりは、私たちがもっと歌の力(正しい音程・リズム、良い響きの声、行き届いた発語、細やかな表現力等)を付けなくてはいけない、ということです。来年の演奏会まで一年を切っています。どこまで歌の力を高められるか、みんなで頑張ろう!
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 今日は、次回の演奏会で二台ピアノを小町先生と弾いて下さる徳久葵先生も見えました。そうです。もう一つのプログラム「唱歌の四季」は、二台ピアノによる伴奏なのです。こちらも楽しみ!何たって三善晃さんの編曲ですから。
 次回の通常練習は12月21日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。年内の練習もあと二回となりました。みなさん風邪を引かないよう気を付けましょうね。(賛助の方も、良かったら通常練習ものぞいてみてください。)
 なお、「土の歌」賛助練習の二回目は、1月18日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2019年12月6日(金)
♢音取り大会継続中 
 別府の第九演奏会などがありまして、久々の練習日記となりましたが、音取り大会はまだまだ続いています。年内に終わるのはちょっと無理かな。ま、焦って雑になってもいけないので、ここはじっくり取り組みましょうかね。
 で、今日は音取りをする前に、三宮臨時講師による楽典とソルフェージュの授業がありました。
 『「音名」ってなんで何通りもあるん?一つでいいのに。でも日本語式だと訳分からんな。「嬰〇」なんたらとか、はるか昔に習った気がするけど漢字書けんし、大体「嬰」とか「変」とか何なん?それこそ変やろ。』などと思っても口には出しません。『まだ、ドイツ語の音名の方が簡単かもしれんな。しょうがない、知ってて損はないみたいやから覚えようか…。』とみなさんが思ったかどうかはさておき、はい「ツェー・デー・エー・エフ・ゲー・アー・ハー・ツェー」と唱えてみましょう。意外といけるかも、という気になってきませんか?人間生きている限り、勉強は続くのです。ボケ防止と思って頑張りましょうね!
 ソルフェージュがまた難しい。音程練習はなかなか手強いです。でもこれも、より良い合唱をするために必要な練習であることは間違いありません。細やかな音程感覚が身に付いたら、もっと繊細な音楽表現ができることでしょう。これも頑張るしかないですかね。
☆「土の歌」~農夫と土・祖国の土」~
 来週はいよいよ、賛助出演者も参加しての「土の歌」練習の一回目です。賛助出演者の中には、初めて楽譜を見るという人もいるでしょうから、私たち団員がリードしなくてはいけません。ということで、パート練習では「土の歌」の音取りをおさらいしました。
 3曲目・4曲目に進んだパートもあったようですが、全体練習では1曲目・2曲目を合わせてみました。大体行けたかな?これで来週はバッチリ!と言いたいところですが、どうでしょう?ともあれ、曲の感じは分かった思います。あとは自主練習ですね。不安なところは、音取りCDをフルに活用して練習しましょう。
 週一回の練習効果を上げるには、やはり自主練習は不可欠です。通常練習で見つけた課題を自主練習で解決しようとし、また、各自が見つけた課題を全体練習の場で解決していくという形がとれれば理想的ですね。
 目標は高く、常により良いものを目指していけたらなあ、と思います。
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 次回の練習は、12月14日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。賛助「土の歌」練習の初回です。みなさん、頑張りましょうね。たくさんのメンバーが集まるといいな!
 
2019年11月16日(土)
♢音取り大会再び
 先週開幕した音取り大会は、今週も続いております。まだ新シーズン二回目の練習ですから、当たり前と言えば当たり前。
 それで今日は、先週のパート練習時にできなかった「唱歌の四季」の、終わり2曲の音取りから始めました。これは、本日不在の新見先生から出された宿題でもあります。宿題は真っ先にやっとかんとね。後に回すとろくなことがない。
☆「唱歌の四季」~雪・夕焼け小焼け~
ー「ルン」とか「コン」とか、歌詞の中に「ン」の付く擬音がたくさん出てきます。こういう擬音にちゃんと響きを付けて歌うのは、結構難しいです。おまけに動きが速い。音程もいい加減になりがちなので、最初の段階で正しい音程の感覚を身に付けておきましょう。特に、アルトの「コンコン~」は、ⅠとⅡの音符が上下交錯していて、まず楽譜を見るのが辛い…。でもよく見ると、ⅠとⅡが交錯しないように歌ったらすごく退屈な音型になると分かります。これはアルトを飽きさせないための三善晃先生の思いやりか!?ともかく、テンポに乗って歌いやすくはあるので、覚えてしまえば問題ありません!
夕焼け小焼け―隣で練習しているソプラノさんの悲鳴にも似た声が、いやでも聞こえてきます。う~ん、大変そう…。何がって「high C」の音に決まっているではありませんか。第九ですら「high H」までだったのに、それをさらに上回る高さです。しかも超ロング。三善晃おそるべし!今期も、漆間パートリーダーの特訓は欠かせないようですね。必死の形相ではなく、笑顔で歌えるように頑張りましょう(「そんなん無理」と言われそう)。アルトも最後は高音なのですが、ソプラノさんに比べたら大したことないです(と思えてしまう)。
☆「土の歌」~農夫と土・祖国の土~
 男声はこちらの音取りもだいぶん進んだようですが、女声は「唱歌の四季」の宿題を念入りにしたので、ほぼ初見状態で合わせ練習に入りました。ただ、一見 の数が多くて難しそうですが、歌ってしまえば和音にきちんと入る音が多く、割と音は取りやすかったです。(今日の二曲は、ですけどね。)それに、ソプラノSさんが、またまたみんなの強い味方、音取りCDを作ってくれたので、これも大いに活用してください。
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 今日もまた、ソプラノに賛助出演希望者の見学がありました。先日の演奏会を聴いて、即出演を申し込まれたとのこと。何とも嬉しいことですね。そういう声を聞くと、ますます私たちの励みになります。頑張ろっと!
 次回の練習は11月23日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。音取りCDで予習ができますね。
 
 
2019年11月9日(土)
~「唱歌の四季」~
 新たなシーズンが始まりました。30人弱の出席でしたが、気を吐いていたのはアルトです。休団者を除くと出席率100%、素晴らしい!今期への意気込みが感じられます。
 筆者が入団したのは6年前ですが、その頃と比べて団員は倍増しました。今期は賛助出演者も加えて、さらに充実した演奏が目指せそうです。
 今日の新見先生の最初の言葉は、「(今年は)良いところはさらに良くなるように、できなかったところはできるように頑張りましょう。」でした。つまり、これを実践すれば悪くなりようがない、ということです。そうだ、前進あるのみ!
☆「唱歌の四季」三善晃編曲
 さて、今日は「唱歌の四季」の音取り大会でした。中央合唱団では、第15回演奏会で歌ったことがあるそうですが、新しいメンバーが半分以上を占める今回は、この曲とは「初めまして」の人が大半です。
 結果、約一時間半音取りを頑張りましたが、全部は無理でした。それでも、「全曲歌ってみましょう」という新見先生のお言葉の元、全体練習が始まりました。
 果たして歌ってみたら…進む進む、サクサク進む。結局、終曲まで歌ってしまいました。
 「みなさん、初見力が付きましたねえ。いいじゃないですか!」(by新見)「え、私たち力が付いたの!?」と、ちょっと嬉しくなりました。
 が、しか~し、手放しで喜ぶわけにはいきません。その時ちらっと脳裏をかすめたのが、以前聞いた団長のお言葉です。「中央合唱団は譜読みは速いのよねえ。でも、その後油断するのか、そこからなかなか伸びない。それで、演奏会前に焦ることになる。そこが問題よねえ。」―はい、大いに問題です。
 それでも、今日のところは素直に喜んでおこうかな。去年ドイツ語に散々悩まされたことを思えば、今年は日本語の曲ばかりだし、発音も意味もすぐに分かる。だから、その分曲作りには早く入れるはず。みんな、未来は明るいよ!
 あ、元へ。もう一つ不安要素を思い出しました。練習が終わって、新見先生とパートリーダーの皆さんが話していました。「『土の歌』もそう音は難しくないし、まあ一番難しいのはNコンの課題曲かな。」
 説明しよう。来年のプログラムでは、Nコンの課題曲をいくつか演奏する予定なのです。いわゆる”今風”のアップテンポでリズミカルな曲がきっとあるに違いない。そう、我が中央合唱団員のかなりの人が苦手とするのが、まさにそれなのです。今期はドイツ語はないけど、きっとリズムとはお友達にならなければいけないでしょう。リズム感を磨くにはどうすればいいのかな?とりあえず、若者の足を引っ張らないように頑張ろう。
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 次回の練習は、11月16日(土)19:00~(コンパル300会議室)です。
 今日は早速、賛助出演希望のソプラノさんが見学に来られました。現在女声で歌っておられるそうですが、先日の演奏を聴いて、ぜひ混声合唱をやりたくなった、とのこと。嬉しいですね。どうぞよろしくお願いいたします。
 来年の演奏会のプログラム「土の歌」(オーケストラ伴奏)の賛助出演者を募集しています。私たちと一緒に歌ってみませんか。
 
 
2019年10月26日(土)
❤廉太郎も楽しんでくれたかな?
 第21回演奏会が無事に終了しました。瀧廉太郎に思いをはせ、彼が思いを残しつつ離れざるを得なかったライプツィヒの音楽に触れた、なかなかに濃い一年間でした。いやあ、ドイツ語難しかったあ。そして、三善晃は華やかで眩しく、でもやはり難しく…。瀧廉太郎の音楽の素晴らしさを再確認しつつも、廉太郎が怒っていないかひやひやしたり、ときどきベートーヴェンを恨んだりして、まあ、過ぎてしまえばあっという間の(年々脳みそが退化していくのが分かるという)一年間でした。
 「本番は何が起こるか分からない、音楽は生きている」―今年も実感しました。
 第1ステージが終わって「ヤバい(これは本来の意味)…。だから、スロースターターではダメだって。小町先生があれだけ凄いピアノ弾いてるのに(渾身のピアノが、ホントに素晴らしかった!)、歌もシャキッとせないかんやろ!」と自分に叱咤激励する。
 第2ステージ。「おっ、何とか盛り返してきた。この集中力や!」と、次の第九に向けてまたまた叱咤激励する。
 第3ステージ。本気モード全開の新見先生の指揮に、振り落とされまいと懸命に付いていく合唱団。若いソリストの生き生きとして伸びやかな歌声と、時には力強く時には冷静沈着にリズムを刻む打楽器4人衆と、リストの突き付けた難題を物ともせず鍵盤上を駆け巡るピアニストに支えられて、三位一体ならぬ五位一体となった演奏を実現すべく頑張った!(ちょっと盛り過ぎ?)
 でも、みんなバリバリの集中力で、ホントに楽しかったです。お客さまもですが、廉太郎も楽しんでくれたかな?
 いいところも悪いところも全部含めて、ステージってやっぱり面白いし楽しい、と思うのです。
 来年も、また頑張ろう!それと、1ステからシャキッとしなくちゃね。
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 来期の練習は二週間後(11/9・土19:00~コンパルホール300会議室)から始まります。来年はオケ伴の「土の歌」がメイン・ステージです。賛助団員を募りますので、歌ってみたい方はぜひご参加ください。一緒に「みえてくるみえない世界」を追求してみませんか。
 中央合唱団のみなさんは、ゆっくり休んでまた元気に集まりましょうね。

 

2019年10月25日(金)

前日リハーサル~イメージを持て!~  

 いよいよ明日が本番。今日は先日の二台ピアノとソリストに加え、打楽器も入って全員集合です。

 正直、いろいろと不安なことはある。でも、ここまで来たらやるしかないでしょう。
 心は熱く頭は冷静に、そして表現は細やかにでも歌声は伸び伸びと。
 新見先生の指揮(顔かな?)を見ていると、私たちがイメージを持ちやすいように最大のサポートをしてくださっていることが、よく分かります。そのイメージを元に作り上げた音楽を客席へ届ける。演奏者も聴衆も一体となって音楽を味わい、音楽に浸る。そんな心地よい時間と空間になればいいな、と思います。
 みんなで本番を精一杯楽しみましょう!
 
2019年10月20日(日)
♤ホール練習
 例年本番前日だけのホール練習が、今年は二回もあります。何と贅沢な!二台ピアノにソリスト、それに40人近くの合唱団員と、ほぼ全員揃ってのホール練習となりました。
 さて、舞台は整った。肝心の演奏はどうだったかな?
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 一息ついて、今日の振り返りです。まずは、「歓喜の歌」から。
 「第九」の二台ピアノ編曲を初めて聴きました。いやあ、リストさんすごいですねえ。頭の中でオーケストラが鳴り始めました。原曲の迫力を損なわず、さらに華麗になった感じ。ピアノという楽器の素晴らしさも改めて感じました。(でも、弾く方はホントに大変そう。)これに若く溌溂としたソロが入り、新見先生の変幻自在(?)の指揮で「歓喜の歌」を歌う。しかも合唱は40人!聴き慣れている「第九」とは全然違う演奏になるはず。―なんか、ワクワクしてきます。
 と、思ったまでは良かったのですが、歌ってみたらついつい舞い上がってしまいました。いかんいかん、ちゃんと理性を保って歌わなくちゃ。そうです、理性がぶっ飛んでしまったら、今年目指している「細やかな第九」にはなりえません。実際、前回の練習では意識できていたレガートがずいぶん適当になってしまったし、マルカートとの対比も甘かったし、フレーズのまとまりへの意識も不十分でした。響きを追求せずに音を出すことに必死になってしまったみたい。(個人の反省ですが、きっと同じような人がいるのでは?)以前、新見先生から「シラーの詩の世界観に迫ってほしい」というようなことを言われたと思うのですが、もう一回初心に返り、そこを目指して理性的に頑張りたいと思います。
 今日の反省①・・・冷静に美しい響きを追求しつつ、でも「『第九』を演奏する」という熱はいっぱいに持って歌いたい。まずは、他のパートの音をちゃんと聴くことです。
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 プログラムを遡りながら練習は続きました。(と、ここまで書いたら、サイト管理から今月の字数限度が近いとの警告が入った!あとは端折る。定演の記事、書けるかな…。)
 今日の反省②・・・顔が上がってないよ!特にアルトさん。不安なドイツ語は特に、です。もう時間はないけど、最後まで努力しよう。顔が上がらないと合唱できないからねっ。
 今日の反省③・・・やっぱりイメージが足りない。(以前の練習日記にもさんざん書いたけど)いい演奏をするには、イメージが必要。イメージがあれば「顔」は間違わないはず。イメージする余裕がなくなると、顔は怖くなるのです。
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 新見先生から嬉しいお言葉をいただきました。「ここ(大分中央合唱団)には(言いにくいことでも)本当のことを言います。」これって言い換えれば「『もっと一緒に高みを目指したい。やればできる』って思ってもらっている」ということですよね。(※筆者は根がポジティブ)
 できることをやるだけやって、そして本番ではステージを精一杯楽しむ!会場に自分たちの音楽を届ける!よし、頑張ろう!
 次もホール練習(10/25・金18:00集合)、全員集合です。
 
2019年10月13日(日)
♢本番二週間前
 今日の練習会場は、オアシスの大練習室でした。そこにほぼ全員が集まると、何だか狭く感じられます。「団員が増えたんだなあ」と実感。本日のピアニストは、本番でもお世話になる吉元優喜乃先生です。
 さて、前回新見先生からかなり厳しいお言葉をもらいましたが、今日の練習にそれが生かされたでしょうか。
 ・自分の出したい音のイメージ、こう歌いたいという表現のメージを持って歌うことができましたか?
 ・いい響きの記憶を持ち続けていますか?それを実現しようとしましたか?
 ・前回の練習の上に今日の練習が成り立ち、さらに前進はありましたか?
 なにやら、中学生が授業後に書かされるチェック・シートの項目のようですが、どうだったでしょうかねえ。
 筆者の実感としては、ちょびっと前進したのでは(2歩下がったけどその後3歩くらい進んだ)という感じです。時間が進むにつれ、集中した良い練習ができたように思います。ただし、やっぱり「スロー・スターター」です。いい状態になるのに時間がかかる。これ、もうちょっとどうにかしたいですよね。だって、第1ステージからしっかり本番なんですから。
 で、今日もやはり「イメージを持って」と言われました。それは「先の見通しを持つ」ということです。例えば、フレーズがどう流れているのか、そのフレーズの先へどうつながっていくのか、その見通しをちゃんとイメージして歌おうということ。また、cresc.の先の表現をイメージしてそこへ思い切って飛び込んでいこうということ。
 音程にしろ響きにしろ言葉にしろ作者の思いにしろ、そして見通しにしろ、「イメージを持って歌う」ことが肝要。良い演奏のカギはこれに尽きると、心に深く刻みましょう。
 練習は「日本の四季」、「組歌『四季』」、アンコール曲と進み、最後に「歓喜の歌」を歌いました。
☆「歓喜の歌」
 これを練習する頃には、人数もほぼそろいました。やっぱり人数が増えると安定感が違います。というより「第九を歌う」という覚悟が、身体を使わせ喉を開かせるような気がするのですけど。小手先だけで「チョチョイのチョイ」と歌えるような曲ではありませんからね。とすると「他の曲も覚悟を持って歌えばいいじゃないか」と言われそうなのですが、そううまくはいきません。でも、そこは改善していきたいところです。
 ところで、大練習室の側面一面は大きな鏡になっています。歌っているときの自分の表情や他の人の表情がよく分かります。果たして「いい顔」で歌えていたでしょうか。もし「顔を見る余裕なんてなかった」という人がいるならば、その人にはもっと根本的な課題があることになります。それは、楽譜べったりで顔が上がっていないということです。これは早急に改善しないといけません。だって、指揮者を見ずして合唱ができるはずありませんから。
 いずれにしろ、今日の第九はなかなかいい感じでした。宮本先生からも「表現の綾もあるし、指揮者と合唱がうまく呼応して音が迫ってくるみたいだった。」とお褒めの言葉をもらいました。見通しは明るいかも!?
 なんとなく「40人の第九」を感じ始めた今日この頃、さらに細やかな演奏をめざして、後二週間頑張りましょう。
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 次の練習は10月20日(日)18:00~(音の泉ホール)です。今年はホール練習が2回もできる!なんと贅沢なことでしょう。仕上げの練習となります。体調を整えるだけでなく、今日練習しなかった曲をさらっておくなどして、各自万全の態勢で集まってください。
  
2019年10月4日(金)
♣イメージはあるか?
 合宿明け最初の練習日。”熱”は続いているでしょうか。いえ、続いていないと困ります。だって定演の月に入ったのですから。当日リハを除くと、練習できるのは今日を入れて4回しかありません。
 でも、今日は新見先生からの厳しい言葉がたくさんありました。もう一度気を引き締めて、頑張りたいところです。
・声が立ち上がるのに時間がかかりすぎる。
・前回できたことを次の練習時には忘れている。戻ってやり直す時間がもったいない。いい響きの記憶をちゃんと持っていてほしい。「二歩進んで三歩下がる」では、前に進めない。
・言葉の意味を分かって歌っているか?意味が分からずに歌ってもイメージは持てない。「こんな感じかな?」でとどまっていては、表面的に音符をたどるだけで踏み込んだ表現はできない。「こう歌いたい」という意志が大切。。
・単に歌うことだけで満足しているのではないか。そうではなく、合唱のいい演奏を聴くなどして、良い響きを知ることも必要。そうすれば出したい声のイメージが持てる。
 新見先生が常に言われていることが「イメージを持って歌おう」ということです。それは音程のイメージであったり、響きのイメージであったり、言葉へのイメージであったり、作者の思いへのイメージであったりします。
 イメージを持つことで目標がはっきりとし、それを実現したいという思いが強くなります。それは、より深い音楽表現へとつながります。これは、大分中央合唱団が目標とする「みえてくるみえない世界」と見事に合致しているのではないでしょうか。より良い音の響きでより良い表現を目指したい、そうすることで、私たちの音楽はもっともっと深くなるはず。「みえない世界」を少しでも見てみたい、感じてみたい、と思うのです。
―閑話休題―
 さて、曲ごとの具体的な注意点はみんな分かっていると思うので(もう、いちいち書いている段階ではない!)、さらに筆者の感想が続きます。
 男声の「箱根八里」、何となく元気がない。人数がまだ揃っていないからですかね。揃えば良くなる?
 唱歌はもっと顔が上がっていいんじゃないかなあ。なんで楽譜べったりなのかなあ。顔が上がれば、笑顔で歌えるのに。
 ドイツ語の意味、ちゃんと分かってないことが露呈してしまった。宿題忘れを指摘された生徒の気分。宿題はちゃんとやらないとうしろめたさだけが残る…。深く反省しております。
 初めに歌った「月」と後で歌った「月」のソプラノさんの違いが、あまりにもはっきりしていてびっくり。なぜこうも違うのか?「もっと自信を持って歌っていいよ。」と言われただけなのに。縮こまっていてはいいことないってことかな。
 「流浪の民」は、やっぱり暗譜でしょっ。顔上げた方が絶対上手く歌える。ただし、今のままでは言葉が曖昧過ぎるので、覚えましょう!「婚礼の合唱」も顔を上げて歌いたい。
 第九はメリハリ。マルカートとレガートの対比。強弱の変化。精一杯頑張るところと少し休むところを、ちゃんと分かっておかなくては。体力は何とかなりそう。
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 「今回のプログラムは『ファンタジー』ですよ。廉太郎の夢が詰まっていますから。」(by新見)。西洋音楽に直に触れ、学び持ち帰り、日本の音楽をもっと発展させたい、という廉太郎の夢がライプツィヒにはありました。「その夢を、私たちが廉太郎に代わって実現させる!」くらいの勢いで歌ってもいいのでは?(思うのは勝手だしね。)
 「作品にもっと向き合って、その音楽世界にもう一歩踏み込みたいですね。」(by新見)―目指すはここです。
 次回の練習は10月13日(日)19:00~(オアシス大練習室)です。悔いのない演奏会にするべく、頑張りましょう!
 
2019年9月28日(土)・29日(日)
♢合宿雑感~鉄輪はやっぱり熱かった~
 今年の鉄輪合宿も熱い二日間でした。新見先生のご指導が熱いのはいうまでもなく、団員も集中して練習に臨み、とても充実した時間となりました。
 以下、曲についての感想を簡単に。
〈第1ステージ〉
☆瀧廉太郎オリジナル
 「箱根八里」が、すごくかっこよくなった。中央合唱団の男声陣は端正でとてもいい感じ。吠えない男声合唱は素敵だ。(ちょっと褒め過ぎた。)これで歌詞が完璧になれば、聴衆の心をわしづかみにすること間違いなし!
 唱歌はもっと笑顔で楽しく歌いたい。
 組歌「四季」の雰囲気がずいぶんそれっぽくなってきた。イメージが大事ということ。三宮さんの「納涼」楽しみ。
☆バッハ・シューマン・ワーグナー
 バッハのコラールは、ようやく曲として流れ始めた気がする。「O Haupt~」のイメージをどれくらい描けるか。
 「流浪の民」は、もっとのびのびと歌いたい。やっぱり暗譜した方がいい。「婚礼の合唱」は言葉の不安がまだ残る。最後の追い込み、ドイツ語を頑張ろう。
 第1ステージでは、初めと終わりに小町先生のピアノ演奏(「メヌエット」「憾」)が聴ける。これまた楽しみ。
〈第2ステージ〉
☆「日本の四季」
 オリジナルに比べて本当に華やかな編曲。和音の変化を楽しめるようになったら、もっと曲のきらめきが増すと思う。
〈第3ステージ〉
☆「歓喜の歌」
 実は第九を歌うのはあまり好きではなかった。ずっと「人間に優しくない歌だ!」と思っていたから。それが最近何だか楽しくなってきた。「叫ばない第九」が何となく分かってきたからかな?でもやっぱり、曲が進むとだんだん理性が飛んでいく。ここまで頑張ってきたんだから、何とか最後まで理性を保って歌いたい。他パートの音を聴こうとすれば冷静になれるかな。レガートで歌うことを忘れないようにしよう。
 アンコール曲は、まだ不安。たとえ本編がうまくいっても、アンコールでこけたら後味の悪いことこの上なし。要練習。
~合宿こぼれ話~
 二日間、みんな頑張ったと思うけど、特にソプラノさんは、パートリーダーが不在で不安な中、よく頑張りました。練習が終わってミーティングをしている姿に、何とかしたいという強い思いを感じました。その前向きな姿勢は見習いたい。
 練習の合間に聴こえてきた男声合唱に「歌が好きなんだなあ。」とつくづく思いました。合唱ってホントにいいなあ。
 ところで、宿では宴会後の二次会で、またまた腕相撲大会が催されました。去年のリベンジに燃える団長のたっての希望。しかし!それは叶いませんでした。やっぱり箸より重いものは持ったことがないらしい。団長本人によれば「楽譜より重いものを持ったことがない(楽譜が持てれば十分だ!)」とのこと。でも、二日目に団長が張り合える相手が見つかりました。それはソプラノKさん。団長、良かったね!(遊んでばかりいたわけではありません。すごく真面目な話もしましたよ。)
 鉄輪の湯はかなり熱い。去年はとうとう湯船に浸かれなかった。でも、今年は何とか入れました。一年前より温度が下がったのか、人間が我慢強くなったのか、はたまた加齢により感覚が鈍ったのか。さて、どれでしょう?
 バスに、福岡県から強力な助っ人が現れました。以前賛助で参加してくれた大分出身のTさん。その時テノールだったのが、「第九はバスを歌っているから」ということで、今年はバスで歌います。当初第九だけのつもりだったようですが、どうやら全曲歌ってくれる模様。ありがたいことです。自分たちも負けずに頑張ろう。
 今年もたくさんの差し入れをいただきました。ありがとうございます。
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 恒例となった鉄輪合宿ですが、多くの人の参加(忙しい合間を縫って来てくれた人もあり)を得て、今年も充実した練習をすることができました。ぜひ、うまくいったときの感触を覚えておきたいですね。本番は一回きり。やり直しをすればうまくいく、というのでは、どうしようもありません。一回でバシッと決めたい!
 次回の練習は10月4日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。いよいよ10月を迎えます。
 
2019年9月22日(日)
❤強化練習
 「嵐にも負けない中央合唱団」―ということで、強化練習決行です。台風を吹き飛ばすほどの勢いで、充実した練習ができました。
☆瀧廉太郎オリジナル
箱根八里―昨日の練習の成果が早くも出たか!?一段と進歩した「箱根八里」でした。やっと男の色気が出てきたような気がする。「バラバラ事件」も、徐々に解決へ向かっています。演奏会はこの曲で始まります。観客を魅了する演奏になるまで、あとちょっと!
水あそび・鳩ぽっぽ・雪やこんこん・お正月―楽しい歌は楽しい顔で歌いましょう。弾むところと滑らかなところのメリハリを意識して歌うこと。でも、ずいぶんいい音色になってきました。これも、昨日の練習の効果かな。
☆バッハ コラール
「Jesus bleibet meine Freude」―「コラール旋律」を担うのがソプラノです。主役として美しく朗々と歌いましょう。また、他のパートは、ソプラノの主旋律をよく聴いて、それを引き立てるように歌います。また、大切な言葉はより大切に、パワフルな言葉はよりパワフルに歌いましょう。「顔」を間違えないように!
「O Haupt voll Bult und Wunden」―まだ歌詞を読むのに追われていて、言葉の意味を表現するまでに至っていない感じがします。繰り返し出てくる「O Haupt 」は、それぞれニュアンスが違うとのこと。その違いを表現したいですね。
☆「日本の四季」
納涼―うーん、出だしの男声、もう少しバリっとしたらなあ、というところ。「風通しよくサラッと歌ってほしい」(by新見)ということです。ところで、今日は若者の言葉を一つ覚えました。それは「エモい」。英語の「emotional」に由来する言葉で、「心が動かされる状態」をいうのだとか。例えば、「なみまにおちるや」のバスの半音進行などは大いに「エモい」のだそうです。しっかり音の動きを強調しよう。それこそ「エモくて美味しいところ」です。
荒磯―出だしはアルトが主旋律です。特に低音部をしっかり出してほしいとのこと。「うーん、低くて出しにくいんだよねえ」と言いたいけど、頑張るしかありません。「B.O.」はオープンハミングです。間違っても「ボー」と歌ってはいけません。また、主旋律があちこちに移ります。どのパートが主旋律かをよく理解して歌いましょう。
―出だしの男声合唱はすごく良くなったのですが、気分良くなりすぎて四声になったときにppを忘れがちです。ここは女声に花を持たせてくださいね。男声の「ああ なくむしの」の「三善アクセント」は極端に付けましょう。最後の「こえの かなしき」を、頬を手で寄せて口をすぼめドイツ語の「Uウムラウト」っぽい母音で歌ってみたら、声が集まっていい響きになりました。本番もこれで歌う?
―宮本先生の調べによると、この雪景色は富山の冬の風景だそうです。廉太郎にとって、本当に印象深い風景だったのでしょう。三善晃氏は、その景色を何とも壮大な曲に仕上げました。pから始まってどんどんクレッシェンドしていき、最後はまるでマーラーの「復活」のような超大袈裟な曲調になっています。素直にそれに乗り、「復活」のごとく気合いを入れて歌い上げましょう。「三善アクセント」を忘れないように。
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 今週末は合宿です。今日のような有意義な時間にしたいですね。
 
 
2019年9月21日(土)
♤台風前夜
 台風が近付いています。でも、そんなことを言っている場合ではない。刻々と時は過ぎていく。はい、練習です。
☆瀧廉太郎オリジナル
箱根八里―前回の「これがユニゾン?」という状況からはずいぶん進歩しました。でも…。出だしはまずまずでしたが、曲が進むにつれて、どんどん「バラバラ事件」の様相を呈してきます。揃えばとっても素敵ないい声なんだからネ。今後に期待。
花・月・雪(組歌「四季」)―こちらはだいぶん慣れてそれっぽい感じが出てきました。後は、曲のニュアンスがもっと伝わるよう、更なる細やかさがほしいところでしょうか。言葉・フレーズを大切に歌いましょう。「雪」の、バスからソプラノまで順に主旋律をつなぐ部分は、だんだん景色が眩しくきらめいていく感じで歌いましょう。
水あそび・鳩ぽっぽ・雪やこんこん・お正月―唱歌だからといって油断は禁物。混声のユニゾンです。同声以上に気を使って合わせましょう。それと、何といっても笑顔を忘れずに。怖い顔だと子どもたちが泣いてしまうかも。
☆「日本の四季」
納涼―先週よりは慣れた感じがしました。が、出だしの男声合唱は、もっとバリッとハモれそうです。その後四声になるのですが、女声は男声のテンポに揃えて歌いましょう。一緒に歌うくらいの気持ちでいてください。間違っても「自分たちはお休みだ」などと寛いでいてはいけません。
荒磯ーアルトの出だし、難しいです。低い音をどう響かせて歌うのか。大きな声を出そうとするのではなく、響きを集める感じで歌いましょう。ソプラノさん、下降音型で音が下がります。(他のパートも同じ。)要注意。
☆「歓喜の歌」
 本日も二重フーガからです。先週ピッチが上がらず苦しんでいたソプラノさん。かなりアゲアゲになってきました。でもやはり、言葉をきちんと言おうとすると音が破綻するようです。母音を全て「a」に近づけて歌うと、音程がずいぶん良くなりました。この際ドイツ語の発音は他パートに任せて、ピッチを上げることに専念しましょう。ソプラノの音程が良くなると、すっきり音がはまった感じがして俄然歌いやすくなります。気持ちにゆとりが出てきて笑顔にもなれる。にこやかに細やかに「歓喜」を表現したいですね。
☆「Dona nobis pacem」―アンコールでこけたくない…。もっともっときれいに歌えるはず。各パートの旋律が重なり合って、美しい布を織りあげていく感じかなあ。最後の和音がバッチリ決まって「はい、出来上がり!」みたいにならないかなあ。
だいぶ布の模様が見えてきたようには思うんだけどね。
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 明日は強化練習です。9月22日(日)14:00~18:00オアシス中練習室。台風が大したことありませんように。道路が通行止めになりませんように。
 来週末は鉄輪合宿です。急に肌寒くなったので、風邪などひかないよう、十分注意しましょう。
 
2019年9月14日(土)
♢月に吠える夜
 「中秋」の翌日の満月の夜でした。コンパルホールの3階から月に向かって(?)歌います。でも、決して吠えてはいけないんですけどね。
 9月2回目の練習日は、既に中旬です。あと一ヶ月と少しで本番を迎えるという現実。気持ちは焦りますが、やることははっきりしています。両先生お休みの練習日は、全てを三宮さんに託します。声を整えて、いざ練習開始!
☆「日本の四季」
後ろからおさらいしました。
―春の情景を想像させる、明るく華やかな響きの声がほしいです。でも、それは浅く平べったい声とは違います。その違いをしっかりつかもう。鼻濁音を忘れずに。
―4小節で1フレーズです。まとまりを意識してレガートで歌います。でも、言葉はしっかり伝えたい。
荒城の月―初めの女声ユニゾンはpです。緊張感を持って歌い出しましょう。きちんと音をイメージしないと、ピッチも発語も揃いません。ピアノの前奏・間奏・後奏の合間に、無伴奏で合唱が入る構成です。音が下がるとバレバレというこの曲、瀧廉太郎の意地悪か?いえ、「細心の注意を払って美しく歌ってほしい」という作曲家の願いでしょう。叶えるしかないですね。
―今度は男声のユニゾンでの歌い出しです。これがまた、一発ではなかなか揃わない。声の方向性がバラバラのように聞こえるのですが。発声練習で整えた声を思い出そう。また、強弱にもアクセントにも、もっと繊細な反応が必要です。
荒磯―主旋律以外のパートは、主旋律を引き立たせるように歌いましょう。間違っても、妬んでツブしてはいけません。そして、主旋律を担うパートは、響きのある声で旋律を紡ぎます。ソプラノさん、高音部は口を上向きに開く感じでピッチを保ちましょう。
納涼―この曲は明らかに練習不足です。出だしの男声合唱は、まだまだ荒っぽい感じ。声があまり噛み合ってないし、響きがデコボコしています。男声合唱特有の分厚いしっかりとしたハーモニーがほしい。女声が加わっての四声のハーモニーも、まだスッキリしません。臨時記号が多いこともありますが、音程が定まっていない感じです。自主練は必須ですね。
☆「歓喜の歌」
 二重フーガから最後まで。目指すは「決して叫ばないレガートで繊細な第九」です。
 必死に歌う状態を打破したいです。音を出そうと必死にになっている状態では他パートを聴く余裕もなく、アンサンブルに気を遣うどころではありません。繊細な演奏には程遠い。やっぱり大きな声が必要と思ってしまうのかな。以前、新見先生が言われましたね。「大きな声でなくても響きがしっかりしていれば、ちゃんと会場に声は届きます。」と。目指すはそこです。
 この曲はS・T・B・Aの並びで歌います。筆者はアルトですので、全体の左端に位置します。少し右を向けば全体が見渡せるというグッドポジションです。そこで、指揮者を視界の端に残しつつ、全体を見ながら歌ってみました。すると、あら不思議、他パートの音や動きが分かるではありませんか。「ああ、この感覚ね。」と勝手に納得。一生懸命に歌うのは当たり前だけど、余裕がないと周りが見えないし聞こえない。まずは、楽譜に囚われないこと。「やっぱり、ほぼ暗譜するくらいでないと余裕はできないか。」思ったことでした。
 それでも、どうやっていい響きで歌うか、という大きな課題が残ります。楽譜が頭に入っても、広い音域のこの曲をちゃんとした響きで歌うのはホントに難しい。特に高音は、必死になればなるほど力んでピッチが落ちるという悪循環に陥りがちです。今日のソプラノさんはまさにそれで、とても苦しんでいました。いつかの特訓を思い出して!大きな声は要りませんからね。もちろん、他のパートも気を付けることは同じです。良い響きをレガートでどうつなげていくか。ポイントは息と支えです。
☆「Dona nobis pacem」
 う~ん、だんだん良くなっているとは思うのですが、テンポ感の共有がまだまだですかね。長い音符を歌うパートと短い音符を歌うパートが混ざっているときにずれやすいです。どうしても八分音符が急ぎがち。慌てずにリズムを刻みましょう。そして、一本の糸のように滑らかにいい響きをつなげます。
 ただ、不思議なことにピッチが下がらない。何故だ?ニ長調の和音の記憶は残りやすいのか?
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 次回の通常練習は9月21日(土・19:00~情報学習センター)、そして翌22日(日・14:00~18:00オアシス中練2)は強化練習です。そろそろ追い込みにかかります。体調を整え、集中力を持って練習に臨みましょう。
 
 
2019年9月6日(金)
~「歓喜の歌」他~
 先週に引き続き、バスの人数がテノールよりも多かった!(絶対数は減ってるんですけどね。)金曜日ということで集まり具合が心配されましたが、徐々に増えてほっと一安心。今日から9月です。
☆「流浪の民」
 前回の注意を思い出してみよう。もう、ドイツ語でたどたどしく歌う段階は過ぎました。「こう歌うんだ」という意志を持って歌いましょう。そうすれば、曲にメリハリが出て、言葉やフレーズがもっと生き生きしてくるはずです。
 大きな問題点の指摘を受けました。「調子が出てくるまでに時間がかかりすぎる」ということ。う~ん、これでは限られた練習時間が無駄に費やされてしまう。どうにかならないものか…。やっぱり、忘れないように家でおさらいするしかないよね。そして、練習に臨む意識を高めること、ですかね。
☆「組歌「四季」
―女声合唱。だいぶん雰囲気はでてきたような。でも、発声は要注意です。ぼやけた声では会場に届きません。きりっとした響きを心がけましょう。ソプラノさん、高音でつぶれないこと。アルトさん、休符ごとに声が緩んでしまわないこと。
―この歌は結構練習しているはずなのですが、なかなかしっくりきません。バスさん、難しいのは分かりますが、「おなじこころか」の音程をどうにかしよう。全体として、少し注意を怠ると強弱のメリハリがなくなったり、響きが途切れたりします。フレーズの終わりまでしっかり音を保つこと。ソプラノの主旋律をしっかり聴くこと。最後の和音の響きは、それなりになってきました。
―レガートでたっぷり歌うこと。pでもfでも支えをサボらずいい響きをつなげること。フレーズの終わりで失速しないこと。
☆「歓喜の歌」
 新見先生のピアノ伴奏で、ソロの部分も入れて最後まで通してみました。ピアノ一台によるオーケストラ伴奏、といったところでしょうか。これに慣れておかないと、実際には歌えません。合唱がどこで入ればいいかを把握する必要があります。ぜひCDなどを活用して自主練しておきましょう。全体練習の時間は限られていますからね。
 で、歌っているうちに必死になってしまい、レガートを忘れてしまう!今回の目標は「叫ばない第九」です。少人数の合唱らしい細やかな演奏を目指しています。ボリュームはなくとも、いい響きでつながったレガートを聴かせたいのです。
 とはいうものの、今までに歌ったことのある人ほど「リズムを強調した第九」を必死に歌ってしまいがち。ここは少し冷静になって、美しい響きで歌うことを常に念頭に置いてみましょう。Mの「Deine Zauber~」の部分をレガートを意識して歌い直してみたら、合唱らしい演奏になってハッとしました。これか…。意識すればできるんだ。「バッハのコラールだと思って歌いましょう(by新見)」とのことです。「叫ばない第九」への道のりは遠いように見えて、実は意外と近いのかもしれません。
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 演奏会本番までの練習回数が、リハーサルを入れても一桁になってしまいました。ちょっと焦ってきましたよ。出来るだけ人数が揃っての練習にしたいですよね。
 9月14日19:00~(コンパルホール300会議室)に、張り切って集まろう!自主練習もよろしくお願いします。
 
2019年8月31日(土)
❤今日は(ほぼ)日本語
 今週の北部九州は、雨による大きな被害を受けました。自然災害が起こる度に人間の無力さを思い知らされます。また、穏やかな日常を送れるということがいかに貴重で幸せなことか、改めて強く思います。
 今日も歌えるということに感謝しつつ、練習を頑張りました。
 本日のトピックスは、三か月半ぶりにバスの人数がテノールを上回ったこと。このところ、ず~っとテノールに押されっぱなしだったものね。やっぱりバスの響きが厚いとハーモニーが安定するし、何より安心して歌うことができます。今後も、ぜひ安心させてください!
 高橋団長のリードにより「日本の四季」のおさらいをしつつ、三宮さんを待ちました。三宮さん到着。
☆「日本の四季」
―最初の音をしっかりイメージして歌い始めましょう。「どの母音でも、また、強弱にかかわらず、同じようにいい響きで歌えるようになりましょう。」との注意がありました。いい響きのイメージを持って歌い出し、さらには、それをずっとつなげなければなりません。個人的に最近気になるのが、男声のユニゾンです。一体感があまり感じられない。ときどき日常の浅い声がこぼれてくる。浅い声は響かず音程も下がって聞こえます。それで、音楽が流れず途切れてしまうのです。きっと女声にも同じ現象が起きているはず。レガートに歌うためには、いい響きをつなげることが必要です。まずは歌い出しでいい響きをつかみましょう。
―これもレガートでたっぷりと聴かせたい曲です。「朝の澄み切った空気の中で一面に広がる銀世界。その世界観を表現しましょう。」(by三宮)。「神の仕業」と見まごうばかりの美しく静謐な世界です。神の力を表すかのような重厚な和音もしっかり味わいましょう。
納涼―歌ってみてあまり練習していないことに気付きました。音程がところどころあやしいです。要練習!でも、出だしの男声合唱はいつもより安定感がありました。やっぱりバスの響きはハーモニーの要ですね。あとは、「月」のところにも書きましたが、いい響きをつなげること。女声も同じ。
―他の編曲に惑わされないで歌うには、やっぱり覚えるしかないようです。明るい響きで軽快に歌いましょう。何たって、桜が咲き誇る麗らかな春なのですから。(隅田川の屋形船に乗り込んで、天婦羅を肴に盃を傾けた人もいるらしい。風景を見たかは定かではないけど。)「ラララ~」の部分はあくまでも間奏なので、fと言えども軽やかに歌いましょう。
(ここで、原曲の「花」と歌い比べてみました。今日はまずまず女声の良い響きで歌えたように思います。〈自画自賛〉)
荒城の月―誰もが知っている曲だからこそ明瞭な発語が欲しい、とのこと。一語一語の言葉、さらには、4小節単位のフレーズのまとまりを意識して歌いましょう。「ガ行」の鼻濁音にも注意(他の曲も同じ)。384小節からは、まだ聴き合いが足りません。それぞれのパートが同じようなピッチと響きで追いかけ合いたいところです。
☆「Dona nobis pacem」
 今日歌った中では、唯一日本語ではありませんでした。日本語よりもっと縦の響きが要求されます。浅く平べったい声は厳禁ですね。
 八分音符の速い動きの部分(「dona」)をどう歌うか。「声の当たった(響いている)場所から響きを下に落とさずに動くこと」(by漆間)。響きをつかんだ場所を意識して、そこから響きが落ちてしまわないよう注意して、「o」の口の形を変えずに歌います。音符ごとに口を動かしてしまうと、テンポについていけずに動きが破綻します。
 初めに比べると、だいぶんパートごとの動きがはっきりしてきました。でも、まだまだそれぞれのスピード感が一致せず、曲がデコボコした印象です。縦の動きがきちんと揃えば、すっきりとして曲の美しさが際立ってくるはず。もっと聴き合いましょう。
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 最近めっきり涼しくなりました。体調を崩しやすいので注意しましょうね。
 本番までの時間がどんどん減っていくにつれ、一回一回の練習がより大切になっていきます。「指揮者が発するサインをしっかり受け止めて、練習をより充実したものにしましょう。」という団長の言葉を、深く胸に刻んでおきましょうね。まずは指揮者をしっかり見ること、前に立つ人の言葉をちゃんと聴くこと、よりよい音楽を作るために一人一人が精一杯の努力をすること。受け身ではなく、自分から何かをつかみに行く姿勢が大切なのだと思います。みんなの力を合わせて、よりよい音楽を作っていきましょう!
 次回の練習は9月6日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。もう9月、時のたつのは速い!
 
 
2019年8月24日(土)
~「歓喜の歌」「婚礼の合唱」~
 今日は秋雨前線の影響で、冷たい雨が降っていました。午後の気温が一気に下がり20度前後に。いやあ、前日との差がありすぎでしょ。でも、猛暑よりずっと嬉しいです。このまま一気に秋になるとさらに嬉しいのですけど(たぶん、そんなことはないでしょうね)。
 本日の参加者35人。何とソプラノとテノールは全員参加でした!バスも先週に引き続き参加率50%、アルトもまずまずです。人が多いと気分も上がります。それでは、宮本先生のご指導開始です。
☆「歓喜の歌」
 まずは声を整えることから。「u」ウムラウト(ウムラウトの記号の出し方が分からない…)の発声が、響きをつかむのに一番いいということで、口を尖らせて発音してみます。〔u〕の形で〔i〕を発音するのですが、「イー」と横に引っ張りすぎると浅い声になってしまいます。常に口を尖らせる感じで深めに発声してみます。この響きを母音が変わっても維持しましょう。どの母音でも、口は縦に開けるイメージです。
 母音の中では、〔a〕がついつい浅い発声になりがちです。浅い声が混じると、そこで響きが途切れてしまいます。今日は、ずっとそのことを言われました。母音が変わっても音が高くなっても響きが変わらないよう、縦に口を開ける深めの発声と、(特に高音では)腰とお腹でそれを支えることを忘れないようにしましょう。
 「Freude」の語頭の子音「fr」の入れ方も、かなり練習しました。拍の頭で発音していては到底「fr」は聞こえません。「eude」が拍の頭に来るようにするには「f」は相当に前から言い出さなければなりません。そのタイミングをかなり練習しました。おかげで大分できるようになりましたが、忘れないようにしましょう。意識があればできる!
 アルトさん、せっかく深めのいい声で歌い出しても「a」ですぐに浅さを露呈します。はい、特訓です。注意点は「口を横に引っ張らない。縦の深い声を維持する。支えをサボらない。」気を付ければできる、とうことは、出来ないのは意識の欠如、ということになります。
 p.44からは、4分の6拍子のリズムをしっかり感じて歌いましょう。語尾(「~um」等)の入れ方に注意。718小節からのソプラノは、9小節に渡り高いA音がタイでつながっています。前後の音も高音続きです。支えを忘れず(+みんなの支え合いで)乗り切ろう!Rからのリズムは、どのパートも、6拍をしっかり刻まないと四分音符の入りが早くなってしまいます。ソプラノさん、またまた高音の連続です。「高音はイメージが大切。常に天上の高みを目指してください。」(by宮本)との有難いお言葉をいただきました。はい、特訓。「上の歯400本出すつもりで!」(by宮本)響きを頭の上半分で作ります。特に後頭部に響かせる感じです。そして、横腹、背中(腎臓の辺り)でしっかり支えます。(ん、先週よりもいい感じになってきた。)やればできる!
 Sの初めのpは子音を立てて語ります。それから徐々にcresc.していきfに到達します。
 851小節からのフィナーレは軽快なおしゃべりで始まります。速い動きですが「Zelt」「Welt」の「t」がきちんと発音されるとカッコいいです。シンケンやってみて気付きました。「t」をきちんと発音すると唾が飛ぶ!今まで気付かなかったということは、発音できてなかったという証拠ですね。よし、みんなで唾を飛ばし合おう!(ひょっとして筆者だけか?)
☆「婚礼の合唱」
 だいぶん音の厚みが出てきて、オペラの合唱らしくなってきました。でも、まだまだ言葉に気を取られて発声や音程やリズムがいい加減です。特に毎回言われている、付点の付いた音符の長さには要注意です。揃うと軽快なリズムが見えてきます。休符はきちんと休むこと。
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 今日ぐらい人数がいると、ハーモニーに厚みがあり安定感がでてきます。何よりも、バスの土台がしっかりしていると、上の三声は安心して乗っかることができます。欲を言えば、100%メンバーが揃うといいのですけど。
 次回の練習は8月31日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。8月が終わると演奏会まで2か月を切ります。そろそろ本気の追い込みモードに入りたいですね。いつまでも「ドイツ語がぁ…」などとは言っていられません。頑張るのみ。
 
 
2019年8月17日(土)
♤残暑お見舞い申し上げます 
 台風10号は過ぎ去りました。被害の合った地域の方々にはお見舞い申し上げます。
 お盆明けの練習日、まずまずの参加率です。三先生もお揃いの贅沢な練習となりました。(バスさんは少しだけ増。混声合唱におけるバスさんの存在は、本当に大切なのです。まさに”親亀”と同じで、バスがこけたらみんなこけてしまうのです。)
☆瀧廉太郎原曲(斉唱)~お正月・箱根八里・雪やこんこん・鳩ぽっぽ・水あそび~
 楽しみを待つワクワク感や擬音のおもしろさ、付点のリズムの歯切れよさなど、どの歌も楽しさ満載なのですが、歌っているときの「顔が間違っている」とのこと。楽しい歌は楽しい顔で歌おう!
 それにしても、斉唱って本当に難しい…。自分が歌っているときは分かりづらいのですが、男声だけで歌う「箱根八里」を聴いていて思いました。『音程も音色もリズムも(何と歌詞までも)バラバラやん!』―さすがにこれは、練習不足だったせいもあるようですが。
 斉唱をそろってきれいに、そして楽しく歌えるよう、明るい響きと顔を意識しましょうね。
☆組歌「四季」
―十六分休符をお休みと思ってはいけません。音楽は流れ続けています。支えを保って四小節ごとのまとまりを歌いましょう。pは「弱い」のではなく、丁寧に歌うということです。女声合唱のキラキラ感を大いに発揮して、桜満開の春を表現しましょう。
―さて、我が団の調子のバロメーターとなる曲です。本日の調子はどうかな?やっぱり声が暗い。短調の曲でも、声の響きまで落ちて暗くなるのは間違いです。強弱のメリハリは、大袈裟なくらいにはっきりと付けること。アルトの「ああなくむしも~」の後、主旋律はソプラノに移ります。他の三パートはソプラノをよく聴きましょう。「かなしき~」の最後の和音の成功率は高まったのか?「ときどきすごくいい響きになる」(by新見)。「ときどき」だから感動が大きいのか。いやいや、やっぱり常に成功したほうがいいよね。
―一夜にして辺りを一面の銀世界にした自然への畏敬の念を「神の仕業」と称しています。その感動を表現しましょう。パートソロは、それぞれの輝きをもって歌います。それも、バスからどんどん上乗せしていく感じがほしいですね。ギュンと響かす瞬発力と、響きを保つ持続力との両方が必要です。
☆「流浪の民」
 いつも言われるのですが、「どう表現したいのか」というイメージが足りない、とのこと。「こんな感じだよね。」に止まるのではなく「こう歌うのだ!」という意志をもって歌ってほしい、ということです。「流浪の民」は自由ですが、二度と故郷へ戻ることはありません。生き生きとした曲想の中にも、生涯放浪を続けるという哀しさ切なさを表したいですね。
☆「O Haupt voll Blut und Wunden」
 久し振りでボロボロでした。何とかならないか、この後退感…。「ドイツ語ぎっしりの曲は覚えるしかないのか。」という気もしますが、要は、言葉にとらわれすぎて音楽が止まったり沈んだりしないようにすることが大切。でもそうなるには、やっぱり覚えるくらいに練習するしかないと思いますけどね。
☆「歓喜の歌」
 今日のソプラノさんは、自信なさそうでした。高音であればあるほど、言葉よりも響き優先でいきましょう。言葉をしゃべろうとするあまり、声は口先だけになり重心が上がって支えがなくなる。そうすると響きもなくなってしまいます。母音をつなげるようにして、息の流れを止めずに歌いましょう。ぐっと重心を下げて支えを作ります。
 スタッカートの表示がない限り、レガートで歌うことが基本です。
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 次回の練習は8月24日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。演奏会まで、もう二ヶ月ちょっとになりました。練習回数はどんどん減っていきます。演奏会をする限り、わざわざ会場に来てくださるみなさんに失礼な演奏はできません。できていないところ、自分でできるところは、しっかり補習しておいてください。そのうえで全体練習に臨みましょう。もちろん、練習には全力投球でお願いします。
 
 
2019年8月10日(土)
♢依然として暑い…
 お盆の帰省ラッシュが始まっているようです。渋滞事故も発生しています。車の運転にはくれぐれもご注意を。それにしても暑い…。立秋は過ぎたしツクツクホウシも鳴き始めたし、少しは涼しくなってくれてもいいのになあ。
 まずは、宮本先生に、発声を兼ねて瀧廉太郎の唱歌をご指導いただきました。斉唱です。一つの音符なのに音程の幅があるときれいな斉唱にはなりません。また、唱歌と言えど大人の表現をしてほしい、というご指摘も受けました。音符の羅列で歌うのではなく、言葉のまとまりとして歌いましょう。
 身体と声がほぐれたところで、新見先生のご指導に替わります。
☆「Jesus bleibet meine Freude」
 フレーズのまとまり感はずいぶん出てきたように思うのですが、いかんせん響きが最後まで持たないというご指摘です。フレーズの終わりに近くなると息切れするということ。最後まで気を抜かず、支えを保ちましょう。
 それに、長く歌っている割にはまだ、言葉の意味を把握して歌っているとは言い難いようです。マイナスイメージの言葉はほぼ登場しないのに、「顔が歌と合っていない!」(by新見)とのこと。イエスの存在を自分たちの喜びとし、その教えを絶対的なものと信じあがめ讃える歌です。喜びに溢れた顔で、明るくしかも決然と歌いましょう。パワフルな言葉はパワフルに表現すること。それと、そろそろ他パートの動きにも注意して合わせていきたいですね。
 発音、語尾等、細かい注意点もたくさんありました。音が上昇するときの響きにも注意しましょう。上向きの響きになり切れずに音が下がりがちです。また、下降するときも、気を抜くと支えがなくなって響きが落ちてしまいます。要は、常に支えを忘れず響きを保つ意識を持つことが大切というわけです。
☆「Dona nobis pacem」
 だいぶ練習したつもりだったのですが、かなりの未完成度(こんな言葉あるかな?)。音程・リズムが相当あやしい。だから、自分のパートの音符を追うのに精いっぱいで、とてもじゃないが他パートを聴くなんて余裕はありません。ヨタヨタしながら何とかゴールしている感じです。要補習!(バッハさんに嘆かれないよう頑張りましょう!)
 テーマの歌い出しはっきり。でも、響きは明るく軽く。間違ってもお経のような単調な歌い方にならないように。ブレスをすることでリズムが乱れがち。早く隣や他パートを聴けるようになろう。
☆「歓喜の歌」
 本日はp.38Andante maestosoから。歌詞の持つ微妙な意味合いを表現してみたい、という指揮者の意向です。それはp.42の部分。「主は星空のさらに向こうに住んでいるはず」という、「住んでいるのだ!」と断定せずにややぼやかした言い方をしているところ。和音もそれに応じたように不安定さを感じさせます。しかし、その余韻がppで続くうちに次第に確信へと変わり、p.44の「Seid umschlungen~」からは、「抱き合え、人々よ!」と一切の疑念なく力強く歌い出します。このニュアンスを表現したい、ということです。こりゃ、歌詞をしっかり理解せんといけませんね。強弱の変化も目まぐるしいので要注意です。
 ソプラノさん、響きが出てきてピッチもずいぶん良くなってきました。アルトさん、高音に上がるときは強い意志を持って。
☆「月」(原曲)
 この曲がその日の調子のバロメーター、ハーモニーがうまく作れるかどうかがカギだそうです。
 全般的に長い音符で音楽が止まりがち。力が入りすぎて固まったり、響きの広がりがなかったりします。もっと楽に伸びやかに歌いましょう。
 臨時記号が多いし、半音進行も多いです。いまだ音程が定まらないところもあります。良いハーモニーになるはずもなく…、では困るので、音はしっかりさらっておいてくださいね。(アルトさんはセクスィ―さにも磨きをかけて!)
 それにしても、瀧廉太郎のことを知れば知るほど、その才能に驚かされる。もっと長生きしてほしかったなあ。
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 次回の練習は8月17日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。演奏会が徐々に近づいてきます。「そろそろ『こんな感じの曲』という曖昧な印象で終わるのではなく、『こう歌いたい』という意志を持って歌えるようになってほしい。」(by新見)とのことです。それぞれが主体的に歌えるようになりたいですね。そのためには、やっぱり練習しかありません。自主練も含めて、練習に臨む姿勢がどれくらい積極的になれるか、とうことではないでしょうか。
 それと、やっぱりバスさん来てくれー!(切なる願い)
 
2019年8月2日(金)
♤It is too hot today.
 暑い一日でした。(練習が終わって帰宅した時、外気温はまだ29度でした。)連日の暑さに体力を消耗しがちです。こまめな水分補給とたっぷりの栄養・睡眠が、体調維持には大いに効果的です。それから、元気に歌って暑さを乗り切ろう!
 「日本の四季」のおさらいをしつつ指揮者待ち。三宮さんの登場です。
☆「日本の四季」~月・花・荒城の月・雪~
ー響きのある音でスッと入りましょう。ずり上がり禁止です。そしてその響きを保つこと。
ーいろいろな編曲の「花」を歌ったので、少々混乱気味。でも、覚えたいですね。軽快で華やかな曲です。
荒城の月ーレガート練習にピッタリです。お腹で支えて響きのある声で歌います。母音が変わっても響きを途切れさせないこと。
これまたレガートの曲です。やはり出だしが気になります。その音をイメージして良い響きで入れるか。
 新見先生到着。
☆「組歌『四季』」
ー女声合唱。二番のアルト、テンポ感が合いません。それぞれが好きに歌っている感じ?周りを聴いて指揮を見て!
ー最後の「かなしきー」は、アルトのE音が和音を決定します。その音がなかなか決まりません。何回か修正してもらってようやくはまりました。その感覚を覚えておきたい。やっぱり、周りを聴くことが大切!
ー中間部のバスから順番にパートソロで受け渡していく部分で、またもやアルトの課題発覚(今日は「アルトの日」やな)。「まばゆき~」の音程が危ういのとなかなかレガートで歌えない。同じ音が続くときは、さらに高くなるつもりでないと音がずり下がります。要は、支えができていないということでしょう。アルトも特訓が必要かも。
 それと、もう一つ、アルトには大きな課題があります。それは、なかなか顔が上がらないこと。要は指揮者を見ていない、ということです。これはあってはいけないレベルの課題なのですけど…。もう、楽譜を外すしかないかな。何とかしないと。
☆「歓喜の歌」
 本日は627小節から。何か所かcresc.の表示があります。そこを見落とさないこと。強弱の対比を際立たせてメリハリを付けましょう。「二重フーガ」の部分には、先週の練習日記にも書いた通り三つのキャラクターがあります。それぞれのフレーズの入りを明確にしてほしい、との指摘を受けました。また、パート間で動きが重なっているところはもっと合わせてほしい、とのこと。だいぶん歌い慣れてきたので、他パートの声もしっかり聴きたいですね。
 それと、テンポはあくまでも楽譜通りです。不自然に伸びることはありません。今回の「第九」は、合唱曲としてきちんと演奏することが目標ですから。
 「それぞれがどういう音で歌いたいのか、ちゃんとしたイメージを持って歌ってほしい。」(by新見)。つまりは、他人任せでなく自分の意志で歌い出す、ということが大切なのです。
 次回の練習は8月10日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。(バスさん、やっぱり少ない!来てくれ~!!)
 
 
2019年7月27日(土)
~「歓喜の歌」他(引き続きソプラノ特訓も)~
 梅雨が明けた途端、気温も急上昇です。でも、練習参加率は上々、中央合唱団員は暑さに強いのか?本日は宮本先生にご指導いただきました。
 練習開始時刻になるや否や、ソプラノさんは特訓部屋に移動。(実は、先週のソプラノの好調の理由をSさんに尋ねたところ、「特に変わったことをしたわけではなく、だぶん意識の問題だと思う。」というお返事でした。ということは、それぞれが注意を怠らなければできるってこと?でも、その意識を持つための集中練習はやっぱり必要よね。)
☆「婚礼の合唱」
 ソプラノ抜きの三声は、「婚礼の合唱」から練習開始です。
 で、やっぱり宮本先生からも、先週と同じ注意を受けました。「付点のリズムがいい加減」だと。要は、付点八分音符が短く十六分音符が長すぎるわけです。でも、注意すれば簡単にできる。簡単にできるからこそ、簡単に忘れる。結果、常に一回目はできない、ということに。これでいのか!本番は一回きりです。一回目で勝負できるようになろう!
 それと、発音をもう一回確認しました。こちらも、きちんとした発音をしようと意識しないと、すぐに甘くなってしまいます。できることをきちんとするって、本当に大切ですね。
☆「歓喜の歌」
 先日の強化練習でもやりましたが、宮本先生に指導していただくのは久し振りです。アルトの「Seid umschlungen~」でかっこよく始まる、いわゆる「二重フーガ」のところから練習しました。
 「ここには三つの要素があります。一つ目は『Seid umschlungen~』のゆったりした動き。二つ目は『Freude schoner~』の速い動き。この二つが織りなすフーガの合いの手のように、三つ目の『Freude!』が出現するのです。」(by宮本)
 このメリハリを出したいわけですね。お互いのパートをよく聴き、丁寧に合わせていきたいところです。決して力でぶっ飛ばしてはいけません。でも、それぞれのパートの出だしは主張しなくてはいけない。それを実現するには、やっぱりお腹の支えが必要、ということになります。
 851小節のPrestissimoからは、動きが速いので音程に要注意。どのパートも危うい音程があります。今回の演奏会で目指すのは「細やかな第九」ですから、どれだけ丁寧に歌えるかがポイントです。(ソプラノさん合流)
 超高音でも高速旋回でも、ピッチの合った美しい演奏を目指します。やるしかないのです。(チラシもチケットも出来上がったことだし。これがまた美しい仕上がりで。あとは、肝心の美しい演奏が付いてくるか…。)
☆「雪」(「日本の四季」)
 今日のソプラノ特訓のメインはこれだったそうです。(先週はピッチがバッチリだったね。)
 一つ一つの音に囚われて言葉がおろそかになってはいけません。四分音符が多いので、言葉を歌わなければ音の流れがブツブツ切れてしまいます。「『うるしき』や『けしき』の「し」が強すぎる」と何度も言われたのもそういうことでしょう。言葉の音節の重みは均等ではなく、そこには揺れがあり、その結果言葉として聞こえてきます。それを旋律に乗せながら表現するには?やっぱり息だろうと思うのですけど。
 これまでずいぶん言われたことですよね。息の流れに乗せて音を出し、言葉をしゃべる。言葉をまとまりとして意識する。そして、息を吐き続けるには、やっぱりお腹の支えが必要、ということになります。要は、音程も響きも流れも「お腹の支え」がポイントですっ!
 で、自分たちのことはさておきソプラノさんは、というと、正直先週の方がピッチが合っていたと思いましたが、それでもずいぶん改善されているような…。そこで、冒頭のSさんの言葉に戻るのですけど、「意識してやればできるときはできるんだ!」とうのが今日のまとめです。終わります。
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 人数が多いとやっぱり嬉しいです。この調子であと三か月頑張っていきたいですね。苦労もきっと報われると信じよう!
 次回の練習は8月2日(金)19:00~(情報学習センター)です。「府内戦紙」による道路混雑が予想されますので、集まりはお早めに!
 
2019年7月20日(土)
♢続・続思い出し練習ーソプラノ特訓付きー
 思い出し練習第三弾。先日の強化練習でできなかった曲・危なかった曲を、三宮さんに集中練習してもらいました。それと並行して、ソプラノさんには漆間パートリーダーによる猛特訓が行われました。果たしてその結果は?
☆「O Haupt voll Blut und Wunden」
 かなりお久しぶりの曲です。旋律はともかく、やっぱり言葉を忘れている。今回の演奏会では、ドイツ語の曲がかなりあります。でも、ドイツ語だからといって楽譜べったりで歌っていいのか?答えは明白ですね。なんとか顔を上げて歌えるようにしなくては。厳しいようですが限りなく暗譜に近い状況まで持っていきたいです。
 発語に余裕がないと、お互いを聴き合ってハーモニーを作り上げるなんてできませんよね。
☆「婚礼の合唱」
 練習不足の不安な曲です。旋律はだいぶん身体に入ってきました。あとは、もちろん言葉もですが案外いい加減なリズム。「16分音符の入れ方が甘い」と何度も注意されました。美しく軽やかな婚礼の合唱にしたいです。
☆「流浪の民」
 「この曲は完全に暗譜しましょう!」(by三宮)とのお達しです。軽快なテンポで歌い上げるには、楽譜なんか見ていられません。指揮者から目を外した途端、息は揃わずテンポ感も共有できなくなります。しかも、遅れるだけでなく、暴走する危険性もはらんでいます。速い動きの音符でも、滑らずにきちんとした音程と響きで歌いましょう。全体的に、飛び跳ねるような歌い方ではなくレガートで丁寧な歌い方を目指します。もちろん発語も丁寧に。
☆「箱根八里」
 あ、これ男声の斉唱なんだ。斉唱は合唱よりも難しい。なぜならば、合っていないのが合唱の何倍も分かりやすいから。おまけによく知っている歌なので、かえってそこが落とし穴となる。リズムが覚えているのと違っていたり、音がうろ覚えだったり。まずは楽譜に忠実に歌いましょう。決して侮ることなかれ。揃ったらきっとカッコいいと思いますよ。だって、みんないい声なんだもん!
☆「雪」(「日本の四季」)
 ソプラノさんの合流です。漆間さんに、じっくりたっぷり鍛えられた模様。四声で歌った今日唯一の曲です。
 「レガートで超美しく歌ってほしい」(by三宮)。さらには、「『雪』という題名の歌なのに、歌詞に『雪』という言葉はありません。その言葉を言わずして、一面の銀世界を聴いている人に感じさせてください。」とのこと。
 「銀世界」が表現できたかはさておき、「うわあ、こんな音だったんだあ」と思ったところがありました。それは469小節からの女声の「b.o.」の部分。実は、今までここをきれいだと思ったことがなかった。でも、今日はすごく美しい和音に聴こえたのです。きっと、やっとみんなの声がはまったんでしょう。絶妙な音のうねりに「これぞ三善編曲!」と感動しました。でも、感動のあまり男声の主旋律を本気で聴いてなかった。すみません。女声はあくまで伴奏よね。次からちゃんと聴きます。
 それと、もう一つ。これこそ、本日のトピックスです。
 最近ちょっとお悩み気味だったソプラノさんが、今日はブラボー(女性だけどいいことにして)でした!477からのffの部分が、とっても伸びやかでピッチもバッチリ。どんだけ鍛えられたんだ!素晴らしい特訓の成果です(拍手)。でも、短時間でここまでになるということは、もちろん漆間さんの指導があればこそですが、それと同時に「ちゃんと意識すればできる」ということでもありますよね。ゆえに「今日つかんだことを忘れずに、これを続けましょう。」(by三宮)というお言葉にて、練習は締め括られました。
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 バスさん、やや増。バスさんが厚いと安心して歌えるのです。(でも、まだ足りないよ!)
 三先生のいない練習日でしたが、こういうときにしかできない練習があります。先生に見てもらうに足る段階にまで押し上げないといけません。それも含めて一回一回の練習をどう充実させていくか。漫然と練習に参加してもなかなか成果は上がりませんね。練習に臨む前段階の準備(復習や楽譜の準備等)も、よろしくお願いします。本番まであと三か月です。
 次回の練習は7月27日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。ドイツ語ともっと仲良くなろう!もちろん日本語ともね。
 
 2019年7月15日(月)
❤強化練習
 三連休の最後の日は強化練習に励みました。いきなりですが、バスさん!最近寂しいですよっ。混声合唱の土台を支えるバスさんの参加率が落ち込んでおります。みなさんそれぞれお忙しいのは重々分かっているのですけど、でも、バスさんの響きがあってこその混声合唱ですからね。そこのところよろしく!
 今日は久し振りの第九から。
☆「歓喜の歌」
 今日の練習のメインでした。限られた時間内に何とか最後まで練習できました。が、今更ながらに「大変」と痛感。音域の広さも音の跳躍もリズムの変化ももちろんですが、今回の演奏で目指すところの「怒鳴らず、言葉を大切に表現する第九」を実現することがいかに難しいか、というのを再確認させられました。
 今までに第九を歌ったことのある人は、少なからず”力任せ”で歌っていたはず。(だって歌うのに必死なんだもん!)でもそれでは、音を出すことだけに重きが置かれてしまい、言葉が置き去りにされがちです。
 今回はそうではなく、言葉のニュアンスを大切にして、詩の意味が伝わる少人数ならではの細やかな第九を表現しようとしているのです。だけどそれは、やっぱり正しい音程と響く声があってこそですよね。だって、そうでないと聴いていて心地よくないから。つまり、音と響きを保ったうえで細やかな表現を目指す、ということになります。これが「大変」の理由ですね。響きを集め、お腹の支えをサボらず、音程への注意も怠らず、そしてかつ、壮大なイメージの第九を細やかな表現で歌い上げる、というわけです。「これって、あと三か月で本当にできるのか?!」と、ついつい弱気に…、いや、ならないぞ!
 やっぱり、乱暴な「怒鳴る第九」は歌いたくない。どこまで表現できるかやってみたい!―というわけで、頑張るしかないのです。
(新見先生から指摘されたたくさんの注意点をまとめるつもりが、ついつい決意表明のようになってしまいました。)
「細かい注意点は、きっとそれぞれで書き込んでるだろうから、まとめはざっとでいいよね」と都合のいい理由付けをして、以下、ポイントだけを書きます。
・「歓喜」にふさわしい、上向きの明るい響きで歌う。(でも、浅く横に広がった声ではない。)
・フレーズのまとまりに注意して歌う。(2小節のまとまり、4小節のまとまり等、言葉のつながりを考えて歌う。)
・フレーズの中でも、大文字で書き始めた言葉は特に大切に歌う。「Freude」「Zauber」等。
・概ねレガートで歌う。
 (ただし、部分的にはスタッカートやマルカート気味に歌うところもある。ビート感が加味されているところもある。)
・ソプラノの高音域は、子音を頑張らずに響き優先で(良い響きをつなげるように)歌う。言い換えることで音程や響きが落ちないように注意する。
☆「Dona nobis pacem」
 パート間の旋律の受け渡しを意識すること。(テーマの歌い出しははっきりと、フレーズの終わりは収めるように歌う。)音のぶつかり合いをもっと明瞭に出す。一瞬一瞬の和音の響きを大切にすること。
 でも、だいぶん曲の流れがスムーズになってきましたね。
☆「主よ人の望みの喜びよ」
 四分音符で落ち着きすぎないこと。次の言葉をいち早くつかむ感じで歌う。特に大切な言葉に注意し、相応しい表情で歌う。
☆「婚礼の合唱」
 それなりに聞こえるようにはなってきました。(なぜか響きは褒められた?)でも、まだ言葉が相当いい加減です。要練習。
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 次回の練習は7月20日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。バスさん、来てね~。他のみんなも来てね~。
 
 
2019年7月13日(土)
♢思い出し練習は続く
 先週に引き続き、思い出し練習日でした。あれもこれもと思うけど、一回の練習でできることは限られている。何とももどかしいですね。このもどかしさが、演奏会が近づくにつれて焦りに変わっていくわけで…。そして、そのもどかしさや焦りを払拭するにはやっぱり自主練するしかない、という分かり切った結論に達するのです。
 (とりあえず、三宮さんが来るまでパート練習しとこうっと。)
☆「日本の四季」~月・荒城の月~
 月にまつわる曲二つ。
―原曲より和音が厚くなった感じですが、レガートで月の美しさを歌うのは同じです。レガートの中にも言葉のメリハリは必要。細やかな強弱の指示もありますね。
荒城の月―前回練習した時にもつくづく思いました。「名曲だなあ」と。でも、このゆったりしたテンポは相当に大変です。四分音符がしずしずと並んでいます。これを、いかにきれいな響きとピッチでつなげていくか。しかも、四小節ノンブレスで!(さすがに助け合いの精神を発揮しないと無理ですけどね。)シンプルなものほどごまかしは効きません。
☆「Dona nobis pacem」
 うーん、いくらか慣れてきたかなあ。でも、まだまだ音程やらリズムやら、あやしいところがかなりあります。パートごとの旋律の重なり合いを楽しめるようになるには、もうひと頑張り(二頑張り、三頑張り?)ですかね。まずは、縦の動きが揃うよう他パートの音を聴きましょう。指揮もちゃんと見てね。
☆「流浪の民」
 合唱祭前は暗譜を目標に頑張っていたはずなのに、だんだん記憶が薄らいできている…。やっぱりこの曲に関しては、ドイツ語を覚えなきゃダメかなあ、という気がしてきました。言葉の心配があるうちは、曲の持つ世界観を十分には表現できないように思えます。ドイツ語で歌うことに必死になってしまって、この曲の情景を想像する余裕がない感じ。もっと楽しんで歌いたい。(いえ、とっても楽しそうなパートもあるんですけどね。)
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 次回の練習(7/15・日13:00~17:00オアシス中練習室2)は強化練習です。「それまでに各自で練習できるところはしておきましょう。」という三宮さんのお言葉でした。せっかく先生に見てもらっても、譜読みが不十分だと練習効果は上がりません。特に「Dona nobis pacem」は特訓の必要あり、です。演奏会まで三か月とちょっとになりました。
 
 
2019年7月5日(金)
♤下半期の始まり
 7月に入りました。2019年も半分が終わったということです。(「ちょっと時の流れが速すぎるんじゃない?」陰の声)
 今年は九州北部の梅雨入りが遅く、梅雨に入った途端に梅雨末期のような大雨に見舞われました。これ以上被害が拡大しないことを祈ります。
 さて、我らが中央合唱団は、10月の演奏会に向けての準備に拍車がかかっております。「ポスター・チラシにチケットも作らなきゃ。プログラム作りものんびりはできないし、練習会場の確保に先生方・客演者との打ち合わせ等、落ちがないか確認して…。」事務方の仕事は、大忙しの様相を呈してきました。(役員さん頑張ってます!)
 そんな中、何よりも大切なのは、練習の密度を上げていくこと。一回一回の練習をいかに充実させていくかが、演奏会を成功させるカギです。心して練習に臨みましょう。
 今日は三宮さんの指導の下、思い出し練習を行いました。
☆「主よ人の望みの喜びよ」
 お久し振りの一曲目はこれ。比較的易しい曲なのですが、有名なだけにきちんと歌わないとがっかり感が倍増します。フレーズの流れの大切さや幾つかの重要な言葉の存在を、以前の練習で指摘されていましたね。
 子音が曖昧にならないようにしますが、響きはレガートでつなげます。母音によって響きが変わらないよう意識しないと、フレーズがつながりません。そして、各フレーズの中の重要な言葉を強調します。
 さらには、喜び溢れる曲であることを忘れずに表現しましょう。暗い顔は禁物です。もちろん、響きが落ちてしまった声で歌わない、ということが大前提です。
☆「婚礼の合唱」
 二曲目。一番練習不足の曲です。まず言葉がとっても怪しい。思い出す以前の問題です。しゃべれないので強弱や曲想に気を付けるゆとりがない。音程も不安。十六分音符の長さも大雑把です。厳かかつ幸福感に満ち溢れた曲のはずなのに、このままでは花嫁さんがバージンロードで躓いてしまいます。要特訓!
☆「Dona nobis pacem」
 三曲目。半月ほど前にようやく音取りをしたアンコール曲。四声の旋律が畳みかけるように重なって展開していく、とても美しい曲です。早く美しさを味わいながら歌いたい!記憶に新しいはずですが、音程・リズムともにまだまだ。特に八分音符が並んだ部分は動きが速く、音程がいい加減になりがちです。また、全体を聴く余裕がないと、途中で迷子になってしまったり、迷子になっても復帰できなかったりする危険性があります。パートで音程・動きを揃えられるよう、しっかり聴き合いましょう。
 アンコールで大コケして演奏会が台無し、なんてことだけは避けたい!
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 新しい練習日程表をもらいました。実質残り三か月。そろそろネジを巻かないといけません。今日の練習で危機感を感じた人もいるのでは?歌わないと忘れるなら、忘れないようにしておこう。すなわち、自主練習が必要だということです。
 次回の練習は7月13日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。また7月15日(月)は、強化練習(13:00~17:00於オアシス中練習室2)となっています。充実した練習にしたいですね。頑張ろう!
 
 
2019年6月29日(土)
◇瀧廉太郎の命日
 今日は瀧廉太郎の117回目の命日でした。だからというわけではありませんが、終わってみれば歌ったのは瀧廉太郎の曲ばかり。「やっぱりそういう日だった」ということでしょう。
☆「雪」「花」(原曲)
pで始まり、徐々に盛り上がってffで終わる。作曲者の明確な意図が見えます。しっかり意識して歌いましょう。中間部の旋律の受け渡しも、バスのpから順々に大きくなり、ソプラノではfになっています。グラデーションの色合いをきれいに出したいですね。そして、最後はffを保って終わります。
―いろいろな編曲の「花」を歌いましたが、「やっぱりこれよねえ」という感じでホッとします。と同時に大元がちゃんと歌えなければ全てが台無し、という気もします。女声合唱ならではのキラキラした美しい響きが出せるか。
☆「日本の四季」(三善晃編曲)
 しばらく合唱祭の歌の練習が中心でしたので、「日本の四季」を歌うのは久し振りです。覚えているかな。
納涼―軽快な八分の六拍子のリズムに乗りましょう。部分的に多声部に分かれます。音程も響きも大切。
荒磯―徳川光圀の短歌に曲を付けたものです。波を思わせる冒頭のハミングの後、アルトの二部合唱で歌が始まります。音が低い…。響きがぼやけがちなので、いかに焦点化して歌えるかがポイントです。
―原曲ではソプラノパートソロで始まりますが、こちらは男声合唱で始まります。強弱記号がとても細やかに付けられていますので、メリハリの付いた演奏が求められているということでしょう。丁寧な表現が必要です。
荒城の月―先週音取りをしたばかりの曲ですので、これはよく覚えていました。でも、決して易しい曲ではありません。入りの音をしっかりイメージして、呼吸を揃えて歌い出しましょう。また、途中複雑な和音進行が続きます。音程が定まらないと一つ一つの和音が決まらず、全体的にだらしない演奏になってしまいます。人の世の栄枯盛衰を照らし続けてきた美しい月。変わらぬその姿をくっきりと描きたいですね。
―原曲がさらに壮大になった感じです。最大八声部の和音が展開されます。焦点化された響きとしっかり支えられた声が必要です。息切れしない体力と筋力がほしい!
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 信長貴富さんの新曲演奏の二回目が無事に終了しました。指揮者が変わるにもかかわらず合わせ練習が当日リハーサルだけというなかなかハードなステージでしたが、みなさんの緊張感が集中力となり、良い演奏ができたように思います。(もう歌うことはないのかな。そう思うとちょっと寂しい。でも、歌うならちゃんと準備をして臨みたいけどね。)
 さて、中央合唱団はこれからが本番です。10月の演奏会まで、なんと4か月ないんですよ!みなさん、気付いてましたか?悔いのない演奏をするべく、練習あるのみ。
 次回の練習は7月5日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2019年6月22日(土)
~「荒城の月」~
 10月の演奏会で歌う曲の中で、まだ譜読みをしていないものがありました。それは「日本の四季」(三善晃)の中の「荒城の月」です。
 というわけで、今日はせっせと音取りに励む。歌の好きな人で「荒城の月」を知らない人は(特に大分県人なら)まずいないでしょう。それなのになぜ音取りが必要なのか?それも「せっせと」しなくてはならないような。その答えは、三善晃さんの編曲だから。臨時記号や半音進行があちこちに出現しております。♯が付いているかと思えば次は♮になっている。それが「あちこち」にあるわけですね。眼鏡(もちろん遠近両用)をかけてよーく見ないと間違います。(もっと音符を大きくしてくれ~)
 おまけに〔♩=56〕の指示があって、とってもゆっくりです。でも、4小節は続けたい。けど、息の続く人はなかなかいない。では、どうすればいいか。答え→「みんなで協力するのみ」
 それと、パート練習をしていて気になったのが、出だしの声の出し方です。無頓着に出すと音程も響きも悪い。ちゃんとイメージして気を付けるだけで、全く違ったいい音になります。やっぱりサボったら駄目ね。
 後一曲、まだお目見えしていない曲があるとのこと。それは「箱根八里」(男声合唱)。いいではありませんか!楽しみです。(男声合唱と聞いて少しホッとする。)
 最後に、明日再演する信長貴富さん作曲の「和合亮一の詩による二つの合唱曲」をおさらいしました。感動の初演から二週間たち、みなさんの心の中で程よく熟成が進んだことでしょう。(えっ、忘却が進んだ?)合同練習をもう一回くらいしたかった、というのが正直なところではありますが、短期集中で練習したことをよく思い出して、あとは指揮者の新見先生に付いていくだけです。だから、指揮だけはしっかり見ようね。そしてステージを楽しもう!
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 次回の練習は、6月29日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。梅雨に入りそびれた北部九州ですが、さすがに来週には梅雨入りしてるでしょう。6月が終われば、演奏会まで残り4か月を切ります。そろそろ、のんびりしてはいられない感じでがします。
 
2019年6月15日(土)
~「Dona nobis pacem」「月」「流浪の民」~
 本日の記録は、筆者の不手際(詳細は恥ずかしくて書けない)によりかなり雑です。悪しからず。
 さて、合唱祭明けの練習なので参加人数が減るかも、と少し心配しましたが杞憂でした。テノールに至っては出席率100%。しかも、アルトに新しいメンバーを迎えての元気いっぱいの練習となりました。素晴らしい!
☆「Dona nobis pacem」
 10月の演奏会でのアンコール曲、バッハの「ミサ曲ロ短調」の終曲です。手つかずだったのですが、ようやく音取りができました。とても美しい曲です。バッハがこの曲を作るにあたっては「いわくあり」(by新見)とのこと。その話は次回に。こうご期待。
―休憩―
 ここで、合唱祭の単独ステージの録音を聴く。思ったよりも良かったのでは?細かいところを挙げればキリはありませんが、宮本先生が言われていた「中央合唱団らしいフォルムが見えた」ということには納得。中央の特徴(主観ですが)の「しっとり感」や「大人っぽさ」が良く出ていたと思います。(you tubeにアップされた「流浪の民」を聴いてみてください。)
 でも、これはあくまで発展途上の演奏です。さらなる高みを目指して新たなる歩を進めましょう。ということで、練習練習。
☆「月」
 美しい月を思い描いて歌っているかな?短調の旋律に惑わされて、哀しい歌になっていませんか?下向きのぼやけた声にならないよう注意。響きが上がると音がはまります。きりっとしたハーモニーになります。ぼやけた声や浅く平たい声では、澄み渡った空にくっきりと浮かぶ美しい月は見えてきませんね。
☆「流浪の民」
 ドイツ語の発音をもう一度確認しました。今さらですが、ウムラウトの発音がいい加減だったり語尾の入れ方がテキトーだったり短く発音する単語が分かってなかったり。ドイツ語発音の完成度をもっと高めたいですね。そして、聴く人にもっと「くっきりはっきり」音楽を届けられるようにしたいです。
 全体的に、カンとした上向きの響きのある声がほしい、とのこと。特にアルト・バスは、響きが落ちて暗いぼやけた声になりやすいので要注意です。
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 次回の練習は6月22日(土)です。ただし、場所と開始時刻は未定。(翌23日に演奏する新曲の合同練習があるかも。)連絡あり。信長さんの新曲、また歌えます。嬉しいです。
 
 
2019年6月10日(月)
♤雑感~合唱祭を終えて~
 昨日合唱祭が終わりました。今年の合唱祭は、特別感が満載でした。会場となったホルトホールで歌うのは初めてだったし、単独ステージのリハーサルが無いのもスリル満点でした。でも、何と言っても最高に特別感を覚えたのは、信長貴富先生の新曲を演奏する一員としてステージに立った、ということですね。こんな機会には、なかなか巡り会えるものではありません。(もう一生ないかも?)
 楽譜が届いたのが二か月前です。どんな曲が来るのかハラハラドキドキで待っていたところへ、「骨のある作品」(by信長)が到着。改めて練習日記を読み返してみたところ、悪戦苦闘の日々が蘇ってきました。いやあ、最初に音取りした時は、「ここのリズムどうなっとるん???」って、確かに「?」が三つは付いていましたね。でも、「いい曲だ!」ということは強く感じましたし、「こりゃ、気合入れてちゃんと演奏せんといけん」という思いにもなりました。
 苦労の一ヶ月はあっという間に過ぎ、5月に入るとウィステリア・コールのみなさんとの合同練習が始まりました。でも初回の練習で「ん?行けるんやない?」と初めて明るい兆しが見えた感じがしました。後ろから聴こえてくる声の何と心強いことか。歌のイメージが徐々に膨らんできます。「やっぱ、いい歌だ!」信長先生のメッセージも紹介されて、「いい演奏にしたい」という思いがさらに強くなりました。
 2回目の合同練習は、合唱祭当日指揮をされる本山秀毅先生のご指導でした。表現上の注意はもちろんですが、それ以前に発声面での指摘をかなり受け、正直焦りました。ピッチの問題や響きの問題等、基本的な課題を指摘されては懸命についていくという感じで、あっという間の二時間半でした。「高校生、うまいんですよね。でも、大人はそれよりもうまい演奏であってほしいんです。」(by本山)という言葉に、さらに焦る・・・。(これって、現時点では高校生に負けてるってことよね?)
 3回目は作曲者の信長先生のご指導を受けました。これが何とも楽しく幸せな時間でしたね。作曲者と直に向き合えるなんてそうそうあるものではありません。生の言葉がビンビン心に響きます。「そうか、そういう情景なんだ!」と、ハッとさせられることばかりでした。曲がどんどん息づいてくる感じです。感動!(余談:後日、信長先生の実年齢を知ってびっくり。とてもお若く見えたので。)
 合唱祭前日は、本番と同じホルトホールでの練習です。本山先生の指揮に信長先生も臨席。高まる緊張感の中、注意点(特に言葉の大切さ)を確認しつつ、集中した一時間強の練習は終了。ピッチ、前回よりよかったんじゃない?声の響きも並び方で何とかなりそうです。よし、明日頑張る!
 当日、いよいよ本番のステージ開始。演奏が進むとともに、本山先生の指揮がどんどん迫力を増します。すごい!その渾身の指揮に「もう、付いていくしかない」と覚悟を決めました。後藤先生のピアノも冴えわたります。ついに曲はクライマックスを迎え、そして最後のハミング。素晴らしい曲を演奏できた幸せを噛みしめつつ、初演のステージは無事終了しました。この二ヶ月間の苦労は、たぶん実を結んだと思います。
 新曲の演奏は、二週間後にもう一度、今度は我らが新見先生の指揮で行われます。もう一回歌える。素直に嬉しい!今度はどんな演奏になるんだろう。音楽は生きている、だから(怖いけど)やっぱり楽しい!
 さて、新曲のことばかりになってしまいましたが、中央単独のステージにもちょっとは触れなくっちゃね。四月からの練習がどうしても新曲に重きを置いたものになってしまい、はっきり言ってこちらの方は練習不足。詰めていないので自信もない。そんな中の演奏で、今回の目標は「くっきりはっきり」だったのですが、出来栄えは?「んー、どうだったんでしょう?」というのが正直な感想です。
 宮本先生は「中央合唱団らしいフォルムは見えた」と言ってくださったのですが、まだまだ満足のいくものとは言い難いです。10月の演奏会までにもっと深めたいですね。それにしても、ドイツ語手強い。日本語だったら、暗譜もまあいけそうな気がしますが、ドイツ語、しかも速い…。歌っている自分たちがさ迷ってしまわないよう、何とか攻略しなければ、ですね。(でも、やっぱり直前リハーサルはあったほうがいい!)
 とにもかくにも、合唱祭は二か月間の集大成、長くて濃密な一日でした。もちろん、打ち上げにも全力投球しました。また、練習頑張ろうっと。
 
2019年5月31日(金)
◇合唱祭に向けて-その3-
 「さあ書くぞ」とページを開いて、「そうやった、もうすぐ今月の使用量の限度…」ということを思い出しました。今日の練習日記は超短縮バージョンでお送りします。(※決して手抜きではありません。念のため。)
 合唱祭の単独ステージの練習は、実質今日が最後です。「何とか形にしなくては」と気持ちが焦ります。
 中央合唱団のステージで演奏する「月」「流浪の民」の2曲を中心に練習しました。
 詳しい内容はぜ~んぶすっ飛ばして、今日の結論です。
 合唱祭のテーマ:「くっきりはっきり」
 ・「月」は「静」「流浪の民」は「動」、キャラの違いをくっきりはっきりと表そう。
 ・ぼやけた声ではなく、明るく外向きのくっきりはっきりした声で歌おう。
 ・言葉が伝わるよう、くっきりはっきりしゃべろう。
 ・ppのように、ffらしく、くっきりはっきりとメリハリの付いた演奏をしよう。
 正直なところ曲の完成度はまだまだです。では、今できることは何か。それは自分たちの音楽を客席に届ける努力をすること。そのための「くっきりはっきり」ですね。でも、先週よりは進歩したと思う(たぶん)。
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 練習後、三宮さんより檄が飛びました。「9割方暗譜すべし!」―「ひえ~っ」と思った人も多いことでしょう。でも、やるだけのことはやってみよう!顔が上がらないことには、声は前に飛びませんから。頑張ろう!
 次回6月8日(土)は、3回目の新曲合同練習が行われます(19:30~ホルトホール)。早めの集合をお願いします。
 譜面が生きた音になり、曲がどんどん形作られていく。その過程に参加できるのは、本当に楽しく幸せなことですね。
 
2019年5月25日(土)
♢合唱祭に向けて-その2-
 まだ5月というのに、暑い一日でしたね。N先生はハードワークで脱水症状を起こされたとか。みなさん、体調には気を付けましょうね。
 前半は、宮本先生に、「日本の四季」から「納涼」と「荒磯」をご指導いただきました。とはいうものの、今日が練習の最初ということで音取りからのスタートです。
 日本語の曲で旋律や和音がそう難しくないものは、比較的早く音取りができるのですが、その後足踏み状態が続くような気がします。(あくまでも主観的な「練習日記」ですので、個人の感想ではありますが。)譜読みが一通りできてから、ようやく曲作りがスタートすると思うのです。一回一回の練習がその場しのぎになってしまってはいないか、自戒を込めて練習に臨む姿勢を振り返ってみたい今日この頃…。少なくとも、一度注意されたところは、出来る出来ないにかかわらず、注意を怠ることのないようにしたいものですね。
 演奏会まで5か月を切りました。(その前に、あと2週間で合唱祭ですけど、正直こちらもちょっと、いや、相当不安…。)
 後半は、新見先生に、合唱祭で演奏する曲を見ていただきました。
☆「月」―う~ん、あんまりきれいな月には思えなかった。どんより曇った空のボーッと霞んだ月、みたいな感じ(失礼!自分のことは棚に上げています)。音程ですか?響き?言葉?リズム?強弱?表情?色気?(これって全部か!)
 まずは顔づくり(表情のことですよ)からです。「ことさらに美しい秋の月」なのですから、今まで見た中で一番の美しい月を思い浮かべましょう!コオロギや鈴虫に負けてる場合ではありません。いい顔で最高に美しく歌い上げましょう!
☆「流浪の民」―「それらしいドイツ語でそれらしい曲のように歌ってはいますが、その声ではホールに響きません。」(by新見)と、まずは厳しいご指摘を受けました。「遠くへ向かって歌っていますか、言葉を飛ばしていますか?」と。もう、下を向いてドイツ語と格闘している場合ではありません。顔を上げて前を見、指揮者を見、さらにその先を見て歌いたいですね。(言葉が付いていかない人は、今更ながらですが猛練習を。)
 冒頭から言葉が落ち込んでしまっているそうです(長い音符のときに安心して休む感じなので、ひとまとまりのフレーズとして聞こえてこない)。そうすると音楽が止まってしまい、前へ前へと進む勢いがなくなります。そうではなくて、言葉が明瞭にどんどん迫ってくる感じがほしい。フレーズの途中で音が途切れないよう、支え続けることが大切です。(すべてのフレーズに当てはまること)―※ここでサイトから「もうすぐ今月の利用の上限になります。」との警告あり。残念、あとは端折ります。
 声はパリッと、外向きに。でも、浅い声ではない。強弱のメリハリを。でも、弱いからと言ってリズムが崩れないように。フレーズが変われば、新たな意識に切り替える。顔は大切。特に聴かせどころの表情は大事。ソロ部分は目立とう精神で堂々と。
☆「和合亮一の詩による二つの合唱曲」―「たとえ指揮者が違っても『こう歌いたい』という変わらぬ熱い気持ちで歌おう!」(by新見)。明日の合同練習には作曲者の信長貴富氏が来られます。熱い気持ちを伝えたいですね。まず、前を見ること!
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 本日バスに見学者がありました。若い力です!ぜひ、入団お待ちしています。ともに「みえてくるみえない世界」を追求しましょう!
 次回の練習は5月31日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。(明日は14:30から緑ヶ丘高校にて合同練習。)
 
2019年5月18日(土)
♤雨に歌えば
 久し振りの雨で、気温も若干低めでした。何となく気分も下降気味。そういうときこそ、歌って元気になりましょうかね。今日は『”たくさん歌おう”の日』(『”忘れちゃ困るよ”の日』が適切か?)でした。
 まずは、瀧廉太郎の斉唱作品でウォーミングアップです。斉唱ってホント難しいですね。みんなの声の方向性が違うと、まさに「バラバラ事件」の様相を呈してきます。上向きの響きで揃うといのですが。それに何たって唱歌ですから、怖い顔は禁物。子どもたちを怖がらせないよう、笑顔で明るくいきましょう。では、合唱曲へと進みます。
☆「月」―出だしのソプラノは、E♭の音をきちんと決めましょう。4声が揃う「かわらぬものを」のdecresc.は早すぎないように。アルト「つきのかげは」は、パリッとした外向きの声で。5段目始めのアルト、表情が欲しいしcresc.もほしい。バスは、音程の怪しいところがまだまだあります(4段目「ものを」6段目「おなじ」の辺り)。おさらいよろしく!
☆「流浪の民」―先週の練習日記にも書きましたが、「流浪の民」はミステリアスな自由人で憧れの対象だったそうです。もっと明るく楽し気に歌っていいのでは。「表情が暗い!」(by新見)よ。だいぶんドイツ語にも慣れてきたことだし(たぶん)、もう少し詩の意味を思い浮かべながら歌いたいところです。―木々のざわめきや揺れる炎。若者たちは焚火に憩い、女たちは宴の準備に余念がない。そして宴が始まり、人々は音楽を奏で、歌い踊りつつ酒を酌み交わす。老人は言い伝えを語る。故郷を追われ夢に安住の地を求めてさすらう身は、哀しいけれど逞しい。やがて賑やかな夜は終わり、新しい朝がやってくる。流浪の民は、新たな土地を目指して旅を続けるのだ。いったい、何処へ行くというのだろう?
 哀しい運命のようでいて、その実、運命を楽しむかのように逞しく生きる人々の姿がそこにはあります。その息づかいを表現したいですね。
☆「和合亮一の詩による二つの合唱曲」― もっと歌い込みたい! ※先週の練習日記参照
☆「主よ人の望みよ喜びよ」―「フレーズの行方を考えて歌いましょう」とのこと。つまりは「歌詞をちゃんと理解して、どう歌いたいのか考えて歌え」ってことですね。「歌詞を思い浮かべたら、自然と笑顔で歌えた」―これが目標です。
☆「婚礼の合唱」―今や最も練習不足で不安な曲です。メロディはお馴染みなんですけどね。…練習します。
☆「おお、こうべは血にまみれ」―これまた、お久し振りの曲でした。ドイツ語思い出しましたか?血まみれの首を想像して歌っているか。生きたまま手足に釘を打たれて、十字架に磔にされる。その先は…。想像力を駆使して歌いましょう。
 同じメロディでも、言葉が違えば表現は違ってくるはず。やはり「歌詞を理解して歌うことが大切」ということですね。
☆「日本の四季」月・雪・花―こちらは流石に日本語なので、意外と覚えていました。でも、「ああ、そうやった」感は否めません。うーん、忘れないためには…?漫然と練習に臨まないこと、家でできることを頑張ること、でしょうか。大切なのは、より良い演奏へのあくなき探求心か。
 受け身になると曲に振り回されます。逆に、個々が「こうしたい」という意識を持って臨むと、練習はどんどん充実していきます。限られた時間を有効に使うには、それが肝心なことかな。(自戒を込めて言ってます。)
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 次回の練習は5月25日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。(その前に、明日は合同練習がありますけど。)
 気づいていますか?合唱祭までの練習は、次回を含めて3回しかないということを。頑張りましょうね!
 
2019年5月11日(土)
♢合唱祭に向けて-その1-
 連休が終わり、出席率回復。新見先生も海外研修から帰国(時差ボケできつそうだけど)。今日は後半が合同練習だったこともあり、コンパル300会議室は暑かった、いや熱かった!(冷房は6月からしか使えないそうで、そういえば例年この時期は「暑い、暑い!」と連呼していたなあ。)
 発声では、新見先生が、早速持ち帰ったメソッドを伝えてくださいました。また、一回り大きくなられたようです(決して物理的な意味ではありません、念のため)。
☆月―長いフレーズを歌うとき、「さあ、行くぞ」とばかりに息を吸ってかえって緊張してしまい、声が固く縮こまってしまうことがよくあります。そうではなく、身体を楽にして息を吸い、そして吐く息に声を乗せるようにスッと歌い始めます。と書けば簡単そうですが、そううまくはいきません。脱力するけどお腹の支えは必要、という辺りが難しさの所以なのでしょう。要領をつかむには、やっぱり練習ですかね。
 出だしのソプラノ、cresc.はじわじわ行ってください。(どのパートもcresc.を急ぐ傾向にあるので要注意。)1段目終わりのアルト、音は低いですが沈まぬよう上に響かせます。2段目のソプラノは、1段目と違ってcresc.なし。2小節目終わりから全パートfになり、それからのpp。強弱のメリハリに注意。5段目のアルト「ああ鳴く虫の」の「」だけが唐突に大きくならないよう、やはりじわじわcresc.です。ソプラノ「こーころー」の半音進行は聴かせどころ。上向きの音を意識しましょう。バス「おなじこころ」5段目と6段目は、同じ音型なのに見事に半音ずれています。瀧廉太郎の意地悪か?音程注意。アルト・バス「ああ」はため息です。6段目「おなじ」の「な」は、アルトが主音を担っているので、音程は正確に。「かなしき~」のアルトは、あまり感情を入れこまずにさらっといきましょう。E♮の音は、上ずらないできちんとはめること。
☆流浪の民―久々の「流浪の民」でした。思い出したかな?表題の「流浪の民」は虐げられた人々のイメージが大きいのですが、実際には妖しくも自由な一種の憧れの対象だったそうです。そう思って歌うと、曲の感じがずいぶん違ってきます。もっとのびのびと楽し気に歌っていいのかな。一見?哀愁を帯びた旋律ですが、リズムはとても軽やかです。「世間のしがらみにとらわれずに自由を謳歌する人々」ととらえると、確かに憧れますね。「”ドイツ語耐久レース”になるのではなく、もっと音楽に身をゆだねて歌いましょう」(by新見)とのこと。「でも、やっぱりドイツ語が~!」と思うそこのあなたは、練習練習です。
☆和合亮一の詩による二つの合唱曲
 ウィステリアさんとの一回目の合同練習でした。後ろからいい声が聴こえてきて、リラックスして気持ちよく歌えました。「いい曲だなあ~。」との思いをますます強くした、熱く充実した時間でした。(新見先生の汗だくの指導、後藤先生の華麗なピアノのお陰も大きい!)
 以下、注意点を挙げておきます。
Ⅰ.昨日よりも優しくなりたい―出だしのアルトは主役です。レガートですがしっかりしゃべります。3小節目からのcresc.は大きくなりすぎないこと(mfへ続くように)。7小節の語尾「い」は長めに響かせる。12・13小節「抱き合うと~」は二回目がより高揚します。スピード感を持って歌うこと。18小節からはバスが主役。ここもちゃんとしゃべりましょう。22小節「してあげたい」は愛情深く。24小節「してあげたい」の繰り返しは、少し間を取るような感じで言い換えます。26小節からの下3声は脇役です。ソプラノの主旋律を消さないよう注意。33小節からはffですが、ぶつけずに音色の変化を出して。48小節、音程注意。67小節からの3連符は、アクセントのあるなしに注意すること。75小節からは「決然と」かっちり歌います。促音をはっきりさせること。そこからの盛り上がりは91小節のユニゾンでクライマックスに達し、TempⅠで静かに曲が終わります。
Ⅱ.いつも夕焼けがある―出だしの「U~」は、息に音を乗せる感じでスッと入る。7小節からのハミングのパートは音程を確実に。主旋律のメゾ・ソプラノは、言葉のスピード感を出して表情豊かに歌うこと。15小節からは低音パートが主旋律です。もっと歌う喜びを感じよう。40小節からのバス、長い音符に表情がなくなりがちなので要注意(ドラえもんのようなキャラをイメージする?)。49小節からはソプラノが主役。53小節のffで4声が揃います。60小節からのユニゾンは言葉をしっかり出す。68小節の「いつも」は滑らかに歌うこと(「い」が突出しがち)。74小節の「いつも」もレガートです。80小節からの fff
はドラマチックに。95小節の男声、音程注意。fpsfではないのでfを少し長めに。そこから103小節へ向かって盛り上がり、最後はハミングで静かに収束します。
 お疲れさまでした。
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 信長貴富氏からメッセージが来ました。詩人の和合亮一さんは、東北大震災後活動を活発にし注目されてきた方だそうです。その和合さんの詩に曲を付けるにあたり、「気軽に歌える曲ではなく、故郷への思いを込めた骨太の曲を作りました。」とのこと。今回の委嘱が、熊本・大分地震への義援金によるものということで、作曲者の意図がとてもよく分かります。
 その曲を初演するという機会に巡りった私たちです。ぜひ、良い演奏にしたいですね。頑張りましょう!
 次回の練習は5月18日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)、翌19日(日)は2回目の合同練習(13:30~緑ヶ丘高校4F音楽ホール)です。不安なところは、ぜひ自主練で補習しておきましょう。
 
2019年5月3日(金)
~和合亮一の詩による二つの合唱曲~
 予想通り、参加者数は先週よりもさらに少なかったです。超大型連休の真っただ中では、致し方ありません。でも、休んだ時は、いつも以上に自主練習をしましょうね。
 入りは体操から。はい、脱力脱力~。上半身をよーくほぐします。次に息。ウエストをグイグイ押し込んで、その反発で声を出します。お腹の前面は壁になっているかな?(個人の感想:う~ん、もっと効率よく息に声を乗せたいけど、やっぱり無駄な力がどこかに入っているなあ。まだまだ、修行は続く…。)
 その後の発声練習では、三宮さんの指導により「母音唱」をしました。歌詞から子音を抜いて、母音だけで歌ってみます。このとき、母音が変わっても響きは変わらないようにすることが大切。そして、レガートで滑らかにつなげて歌います。「これができないことには、子音が入ったときにレガートに歌えるはずがない」(by 三宮)。ごもっとも!
 さて、パート練習では合唱祭で歌う曲をさらってみましたが、アルトは「流浪の民」に手間取りました。それらしくしゃべれていたはずのドイツ語の歌詞が怪しくなってる!練習しないと忘れるのだなあ、と今更ながらに実感しました。などと、のんびり感想をつぶやいている場合ではありません。必死に繰り返して、何とか思い出せた…かな?わあ、もう時間がない、「月」はすっ飛ばして、新曲の練習へ。来週はウィステリアのみなさんとの最初の合同練習だし、ある程度歌えるようにしとかないと練習成果が上がらないし、と気持ちが焦ります。でも、いくらか慣れてきた感じもします。
 それでは、三宮さんに合わせてもらいましょう。
Ⅰ.昨日よりも優しくなりたい―拍子の変化やテンポの揺れに、だいぶん対応できてきました。日本語をしゃべろうとすることで、自然に歌えるような感じがします。あまり難しく考えずに身体で覚えた方がよさそうです。(少なくとも筆者はそう。)音に慣れてきたら、強弱やアクセント、歌の表情にも注意して歌いましょう。三連符は慌てないこと。主旋律のパートをしっかり聴くこと。日本語らしく聞こえるよう、言葉のまとまりや語頭の言い換えを意識すること。
Ⅱ.いつも夕焼けがある―冒頭、音が重なっていき和音が出来上がります。一つ一つの音の入りを正確な音程とリズムで歌いたい。また、伸ばしている間に音程や響きが揺れないようキープしたい。これが、なかなかに難しい。でも、ちゃんとできると美しいです。音の重なり具合が、まるで夕焼け色のグラデーションのようですね。
 各パートで動きの違うところと4パートが揃うところとが、もっと対照的に表現できるといいのですが。主旋律の受け渡しをしっかり意識しましょう。従旋律のパートが出しゃばってはいけません。「日本語らしく」にも、もちろん注意します。
 後半はどんどん曲想が盛り上がっていきます。「音がぐんぐん迫ってくる感じ」(by三宮)です。支えのある豊かな響きでそれを表現したいですね。
 と、ここでタイムアップ。時間が足りない!「流浪の民」「月」はできんかった。みなさん、自主練よろしく!
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 次回の練習は5月11日(土)19:00~(コンパル300会議室)です。上にも書きましたが、後半は合同練習です。少なくとも、それらしい音程やリズムで歌えるようにはしておきたい。頑張りましょうね!
 
2019年4月27日(土)
~和合亮一の詩による二つの合唱曲~
 大型連休の初日ということもあってか、人数はやや少なめ。(「連休なんぞ関係ない」という人もいますけど。)先生方もお休みということで、やはり目下の一番の課題である、合唱祭合同演奏曲の練習となりました。
 四週連続でパート練習の時間を取っていますが、譜読みの進み具合は「牛歩のごとし」といった感じです。やればやるほど曲の深さや難しさを実感します。でも、時間は待ってはくれません。
 三宮さんによる合わせ練習では、2曲目にほとんどの時間を費やしました。そろそろ言葉のニュアンスを表現したいですね。単なる音符としてではなく、単語や文節のまとまりとして歌う意識が必要です。その意識があれば、自然に語頭は言い換えられるし語尾は収まります。聴いている人に歌詩が日本語として伝わるかどうか、日本の合唱曲のとても大切なポイントです。
 また、曲の構成として、主旋律のパートと伴奏のパートとがはっきりと分かれているところが何か所もあります。伴奏パートはあくまでも伴奏に徹すること。強弱記号を見れば一目瞭然ですね。強弱記号にも十分に留意したいところです。
 1曲目は何といってもリズムの変化が難しいです。少しずつ慣れてきた気もしますが、あれこれ悩まずにもっと気持ちよく歌えるようになりたい!
 というわけで、音程やリズムがまだ不安という人は、音取りCDをフルに活用して自主練に励んでください。
 ところで、合唱祭では中央合唱団の単独ステージもあるのですが、こちらの方もお忘れなく。「流浪の民」はドイツ語です。通常練習でしばらく歌っていませんが、忘れてないかな?
 毎週どの曲も練習したいところですが、そういうわけにもいきません。当然、自主練習が大きな役割を担いますね。自分の苦手な部分は、ぜひとも反復練習をお願いします。
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 次回の練習は5月3日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。連休の真っただ中ということで、欠席連絡もいくつか届いているようです。ともあれ、やるからには実のある練習にしたい。頑張りましょう!
 
2019年4月20日(土)
~和合亮一の詩による二つの合唱曲~
 合唱祭合同演奏曲のパート練習から入りました。他の曲もやりたかったのですが、結局これのみでタイムオーバー。やっぱりなかなかの難しさです。先週、何となく光が見えた気がしたのは、伴奏の小町先生の存在が大きかったのだと実感しました。ピアノの音が無いということは、何と心細いことか…。音程もリズムも「んんん?」なところがたくさんです。いえいえ、それでも頑張りました。
 三宮さんに合わせ練習をしてもらいましたが、特に苦戦したのが三連符のリズムです。一拍を三つに刻むのはそう難しくないのですが、二拍を三つに刻むとなると、各自のリズムの取り方がバラバラであることが判明。手を叩いてみたり、足踏みと合わせてみたり、メトロノームを使ったりして、何とか習得したいところ。でも、万が一「頑張ったけどどうにもならない」というときには?そのときは、指揮者を必死に見て合わせるしかないでしょう。くれぐれも自分勝手に突っ走らないようにね。
 宮本先生からも、ひとしきりリズムの取り方の講義を受けました。なるほど…。でも、考えすぎるとかえってわからなくなるような気もします。頭で考えるよりは身体で覚えるほうがいい、という人もいるでしょうから。いずれにせよ、練習してリズムの変化に慣れていくしかないと思われます。詰まるところ、練習するしかないということですかね。
 そこで、みなさんに朗報です。ジャーン!!なんと、自主練のための力強い味方が現れました!ソプラノSさんの労作、音取りCDが完成したのです。みなさん、Sさんに感謝ですよ。これをしっかり活用して、ぜひ、しっかりした音程とリズムで歌えるようになりましょう。それができれば、あとは、発声と表現の問題ですからね。(これもなかなかの難敵ではありますが。)
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 合唱祭では、中央合唱団の単独ステージもあります。もちろん、10月の演奏会で歌う曲はさらに多いです。週一回の限られた練習時間では、全てを網羅することはできません。大変だとは思いますが、自主練頑張りましょうね!
 次回の練習は4月27日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 

2019年4月13日(土)

~和合亮一の詩による二つの合唱曲・歓喜の歌~
 久し振りに、三先生の豪華な揃い踏みでした。ホントに贅沢な練習環境です。
 さて今日の練習は、先週に引き続き、楽譜を開いた途端にお尻に火が付いた件の新曲から始まりました。
☆和合亮一の詩による二つの合唱曲
 曲の練習は二回目。全体の感じを早くつかみたくて、練習時間の半分以上をこの曲に費やしました。先週はただただ必死でしたが、今日は、歌うほどに美しい旋律が身体に沁み込んできます。(一曲目の出だしのアルトもいい感じ。珍しく褒められた!)詩のしっとりとして優しく、でもどこか切ない言葉と、自然で流れるような旋律とがよくマッチして、とても美しいです。
 さあ、素晴らしい曲に出会えました。後は、私たちがちゃんと歌うだけ。この曲にかかわったすべての人々の気持ちに報いるためにも、精一杯の演奏をしたいですね。時間は限られていますが、力を合わせて頑張りましょう!
☆歓喜の歌
 残りの時間は「歓喜の歌」です。こちらは、譜読みができていようがいまいが関係なく、常に必死。そろそろ力加減を覚えないといけないのですけどね。注意点のおさらいをざっと挙げておきます。
237~バスの出だし「Freude」は、「eu(オイ)」で広がる感じ。続くD~は、音の羅列にならないよう、強調したい音節を意識してメリハリをつける。
E~「強調」は、大きな声とは限らない。弱くても言葉をしっかりしゃべることで強調できる。バスの「Ja」は「ヤー」という感じで、「イ」の上に「ヤ」を乗せるようなイメージで歌う。「Und」は、後の言葉につなげるように歌う。ソプラノは、高音を急いで通り過ぎようとしないこと。アルト、「Erden」のG♯音はとても大事。和音を作っていることを意識して歌う。
G~アルト、バス、四分音符の母音は長めに。ソプラノ、高音は言葉を言おうとしたらダメ、音程が優先です(「ハ~ヒ~ホ~ヒ~」でよろしい、とのこと)。テノール、お上手!321~は縦型アクセントで短く切る。アルト、バスの「vor Gott」は、音が低くても高音のつもりで、力強い顔つきで歌うこと。
M~あえてのmfで、美しくレガートに歌う(300人の第九にはない良さ)。その中でsfを大袈裟に付ける。
654~「常に全力投球」ではなく、緩急をつけた投球術を身に着けよう。700小節辺りからは楽に歌い、714小節辺りから音の上昇とともにcresc.して、720~のテーマでクライマックスに突入する。
R~音符を刻んでリズムを感じながら歌う。四分音符は次の小節初めの二分音符につながるように意識する。
S~pからfへ段階的に強まるよう見通しを持って歌う。818~も同じだが、小節数が半分なので強さの加速は倍速で。
851~一気にフィナーレへ向かう。「Freude」は、いくら疲れていても嘘でも「歓喜の顔」で歌うこと。以上。
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 女声の見学者が見えました。春です。入学・進級の季節です。入団、待っています!
 次回の練習は4月20日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2019年4月5日(金)
❤ 新曲が来た!
 新年度が始まりました。元号の発表もあり、何かしいことが待っている予感がします。予感的中!今日は、待ちに待った曲が届きました。(一行ちょっとの中に、何と4回も「新」という漢字がある。)
☆「混声合唱とピアノのための 和合亮一の詩による二つの合唱曲」作詞 和合亮一  作曲 信長貴富
大分県合唱連盟の委嘱作品。6/9の合唱祭で、ウィステリアコールのみなさんと我ら中央合唱団との合同演奏により、お披露目されることが既に決まっています。)
 宮本・新見両先生は所用のためお休み。三宮さんも仕事で遅れる。でも、新譜は目の前にある。これはもう、音取りに励むしかありません。(実は新見先生に「練習回数の少ない曲をさらっておいて」言われていたのですが。)男声は小町先生に伴われて別室へGO!(心なしか嬉しそう。)女声はキーボードを頼りにして、一心不乱に音取りをしました。何せ、本番まで日にちがありません。来月半ばには合同練習・指揮者練習があるし、楽譜をもらったとたんにお尻に火が付いた状態です。
 1曲目「昨日よりも優しくなりたい」は、いきなりのアルト・パートソロから始まります。いつもは縁の下の力持ち(?)のアルトなので、慣れないことで怖いやら嬉しいやら。テンポや拍子がどんどん変わっていきます。転調もしてる。(むむっ、結構難しいぞっ。)
 「合唱あるある」で、アルトを歌っているだけでは曲の感じがイマイチ分かりづらいです。同じ音が続いているところなんかは、お経のようでもある。果たして、どんな曲なのでしょう?
 2曲目「いつも夕焼けがある」。こちらは譜面の上では転調はありません。でも、臨時記号多し。拍子は一定ですが、ソプラノさんの音域は結構高く、やはり簡単ではなさそうです。
 四苦八苦しながら、とにかく必死の音取りが続きました。そうこうするうちに三宮さん到着。
 音取りが済んだわけではないけれど、とにかく合わせてみようではありませんか!
 以前にも書きましたが、四声で合わせると途端に曲の姿が見えてくるんですね。自分のパートの役割が分かるのです。合わせて初めて曲として成立するわけです。ホント、合唱って面白い!
 「ん?奇麗な曲やん。信長貴富さんの匂いがあちこちにする!」伴奏が入ると、これまた素敵です。確かに簡単な曲ではないのですが、「いい演奏をしたい」という思いがふつふつと湧いて来ました。本番まで二か月ちょっとですが、頑張らんといけん。
 加えて、中央合唱団単独の演奏もあります。「流浪の民」と瀧廉太郎作品から一曲。合唱祭まで、とても濃い日々が続きますね。Do our best !!
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 次回の練習は4月13日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。自主練の必要性がますます高まっております。みなさん、よろしく!

         

2019年3月30日(土)

~「歓喜の歌」「月」「流浪の民」~

 2018年度最後の練習日でした。先週よりも参加者が多くてよかったです。すっかり春めいてきましたが、寒さが戻るときもあります。風邪に注意。
☆「歓喜の歌」
 本日の練習は、宮本先生の「”第九”講座」から始まりました。
 詩の意味を要約すると、「人類みな兄弟、世界は喜びに溢れている。神様万歳!」ってところでしょうか。とにかく、この上ない喜びを表現した曲なのです。シラーやベートーヴェンの思いを感じつつ、高らかに歌い上げましょう。
 さて、基本的な歌い方はレガートです。宮本先生が言われるところの「チュンチュン歌い」(アタックして力任せに声を出す歌い方)にならないように注意しましょう。これで歌うと、とても喉が持ちません。それに、音楽が縦にブツ切りされてしまいます。そうではなく「横に流れる音楽」を奏でていくのです。ソプラノの高音域は子音を頑張りすぎず、母音の響きをつなぐようにします。最高音は、腰の支えをグンと下に押し広げるような感じで歌います。(ソプラノさんは酸欠になりそうなくらい鍛えられました。)男声合唱(マーチ)のところもついついアタックしがちですが、力任せに歌うと音程が下がってしまいます。それに、下からずり上げるように声を押し出してもダメです。その音の上にスッと声を置くようなイメージで歌います。
 「Freude」の「f」をとにかく聞こえるようにしっかり出すこと。「reu」が拍の頭に来るためには、その前に「f」を発音しなくてはいけませんね。また、基本はレガートですが、語頭はきちんと言い換えます。(例:「Seid um~」は「イt  m」であって「ザイトゥム」ではない)
 630小節からは、緊張感がどんどん増していく感じです。強弱のメリハリやcresc.をしっかり効かせて歌いましょう。646小節の「woh-nen」は言い切ります。伸ばしすぎに注意。
 654小節のアルトは、ソプラノの二部合唱のつもりで響きが下に落ちない発声を心がけましょう。ソプラノの高音域は子音を出そうと思わず、母音をつなぐような感じで歌って音程をキープしましょう。さらに、下降音型も音が下がりやすいので気が抜けません。
 ただし、曲を通して全力疾走することは難しいので、音に慣れてきたらペース配分を考えることも大切です。p.51~p.53一段目くらいまでは、「響きだけで柔らかく歌うところ(by新見)」とのことです。力を蓄えてその後に備えましょう。
 730小節からは、4分の6拍子が際立つ部分です。「タタ タタ」とリズムを刻みます。1拍目(二分音符)と6拍目(四分音符)に音が入るのですが、「ン・・・/タン」のように、6拍目()の音は次の小節の1拍目(ン)の前にくっついているものととらえた方が歌いやすい、とのことです。(p.44から4分の6拍子になっているので、そのリズムを意識しておくこと)
☆「月」(組歌「 四季」)
 一段目「かわらぬ」の「か」は、4声が同じ音です。この音を、上澄みの響きで揃えましょう。口を開けすぎると響きが落ちてしまいます。二段目の「つきのかげは」のアルトは、大人の女性らしい「セクスィ」さがほしい、とのこと。「などか~」からは、語頭が弱拍に来ているので要注意です。語頭はちゃんと言い換えましょう。
 五段目アルト「ああ なくむしも」の「ああ」は感動詞で、「なくむしも」が本体ですね。本体はきちんと言い換えて強調すること。5、6段目は主旋律のソプラノの音が低いので、他パートはソプラノをよく聴いて、邪魔をしないように歌います。
 「かなしき」の「き」は、アルトが重たくならないように注意しましょう。明るい響きで和音を作ります。
☆「流浪の民」
 この曲は、果たして団の愛唱歌になれるのか?!
 ともかく、合唱祭(6/9)で歌うことは決定しました。もちろん、ドイツ語バージョンです。だいぶん言葉に慣れてきたし、縦の動きも揃いつつあるので、見通しは明るい(はず)。でも、よりドイツ語らしく聞こえるようにしたい、ということで、さらに正確な発音を目指します。(え?「ch」の発音は前の母音によって違う、ですと?!それ、初耳ですやん…。)後は、正しいリズムと音程と発声と…ですかね。まだまだ、精進は続く。
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 次回の練習は4月5日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。新しい元号が発表されていることでしょう。何になるのでしょうかねえ。
 
2019年3月23日(土)
~「月」「雪」「流浪の民」~
 大分のソメイヨシノの開花予想は、3月24日(明日)らしい。うちの近所には既に開花した木があるのですが、いかんせん標本木ではないので、勝手に「開花宣言」するわけにもいきません。
 本日は、ぐっと下がった気温と同様に、出席率も下がってしまいました。年度末は何かと忙しいですね。さらには、宮本・新見両先生もお休みということで、三宮さん・小町先生体制での練習でした。体操・発声・パート練習を経て合わせ練習です。
☆組歌「四季」
―「旋律が短調だからといって声まで暗くならないように」と、パート練習の時にいっぱい注意されました。月の美しさが想像できるような明るい響きで歌いたいですね。「『を(wo)』と『お(o)』の違いを出す」ということは、先週も指摘されています。強弱のメリハリにも要注意。「ああ なくむしも」のアルト、音の跳躍で響きが途切れないように気を付けましょう。テノールも同じです。また、母音が変わったときにも響きが途切れやすい(「a」で浅くなる)ので、これにも注意が必要です。最後の「かなしき」はきれいな和音の響きで終わりたいところ。他パートの音をよく聴いてハーモニーを作ります。アルトが和音を決定します。不用意な音は禁物。
―四分音符が並ぶこの曲は、とにかくレガートに歌う意識が大切です。このところ先生方から言われ続けています。宮本先生いわく「薪割りみたいに縦にぶった切ってはダメ!」。歌詞がフレーズごとのまとまりとして聞こえるように、イントネーションやアクセントに注意して歌いましょう。バスからソプラノまでパートごとに旋律を受け渡していくところは、全てのパートを歌っているつもりで準備をしておくと、出だしがスムーズになります。
☆「日本の四季」
 さて、今度は三善晃バージョンで「月」「雪」を歌います。『あれれ?わ、忘れてる…。』と焦る心の声があちこちから聞こえてきそうでした。(私だけじゃなかったよね?)ほんと、練習してないとすぐ忘れる。(「私は過去を振り返らない」なんてカッコつけてる場合じゃない。「過去」は大事。よ~く思い出しておかなくっちゃ。それにしても、三善晃さんはやっぱ煌びやかやね。)
☆「流浪の民」
 三宮さんによると「団の愛唱歌」だそうですよ。ということは、将来的には暗譜で歌うってこと?!それはともかく、しゃべれるようになるまで自分で練習するしかない。ひたすらリズム読みを繰り返しましょう。スラスラとしゃべれるようになったら、(たぶん)暗譜できたも同然です!
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 初夏のように暑い日があったかと思えば今日のように寒の戻りがあったりと、今週は寒暖差が激しかったですね。体調を崩しやすいので、みなさん気を付けましょう。
 次の練習は今年度最後です。3月30日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)せめて30人は超えたいところ。
 
 
2019年3月16日(土)
~「四季」「歓喜の歌」~
 先週よりも、さらに出席率アップです。ソメイヨシノの開花も近づいてきたみたい。
 では、張り切って練習を始めましょう!
 宮本先生に身体をほぐしていただき、新見先生にバトンタッチです。
 最初に「鳩ぽっぽ」「お正月」を使って、”主音に戻る”という練習をしました。同じ音が続くとだんだん音程が下がったり、下降音型で雪崩現象を起こしたり、なんてことがありがちです。でも、それでいいわけはありませんね。そうならないためにも、「元の音に戻る」「主音に戻ってきちんと終わる」という意識はとても大切です。隣り合う音と音とが一音違いなのか半音違いなのか、ということも、しっかり把握して歌いましょう。
☆組歌「四季」
―歌い出しのソプラノは、音程の幅を感じつつ上昇します。「かわらぬ」の「か」は、全パート同じCの音です。ここはきちんと音程を揃えたいですね。「つきのかげは」の「つ」も、全パートGで揃います。ソプラノ、「は」は「か」の音程に戻る(出た!「主音に戻る」)。アルトは旋律の色っぽさを十分に感じること。「ものをおもわする」の「を(wo)」と「お(o)」の発音の違いを出すこと。「おもわする」を言い換えることも忘れずに。同じフレーズを繰り返して十分にcresc.します。二度目の「おもわする」は、fのままたっぷりと伸ばします。アルト「なくむし」は儚げに。バスは枯れた感じが良く出ているらしい。アルトはまだまだ若いってことかな?最後の「かなしき」の「き」の和音は、哀しい中にも明るい響きで終わりたい、とのことです。
難関は「おなじこころか」のバスの音程ですね。意地悪のように半音ずつ違っています。ソルフェージュの試験ですか?
―ひたすらレガートに歌います。(先週、宮本先生にも同じことを言われ続けました。)四分音符ごとにブツブツと切れないこと。4小節で1フレーズになっています。2小節で切れて沈まないように注意しましょう。「まばゆき~」のフレーズは、「うるしき」が中心の言葉です。そこに一番の盛り上がりを感じて歌います。アルトはそこの音程が難関ですね。「ひかりや」の「や」でガクンと落ちてしまわないこと。「けしきや」までつながった響きを保つこと。
「あわれ」は「もののあはれ」の「あはれ」です。一夜のもとに現れた白銀の世界に「なんと美しい景色であることか」と感嘆しています。「あやしき」とは、神の力のような不思議さに感動する気持ちを表しています。その感動のままに力強く言い放って終わりましょう。
―やはり「wo」と「o」の違いが曖昧です。意識して言い分けましょう。「おぼろづき」はpです。「朧月」ですからね。
☆「歓喜の歌」
 本日は795小節から最後まで。一気に駆け抜けるようなイメージですが、拍子の感じ方、アクセントの位置、リズムの違い、テンポ等、注意点は盛沢山です。もちろん、音程も。でも、だいぶん慣れてきた感じもします。ソプラノさんは、高音の響きがずいぶん安定してきたとのことです。ただし、高音の際には子音は全く頑張らなくてよい。むしろ、頑張ると失敗するらしい。安心して(?)他パートに任せてください。大丈夫ですよね?アルト・テノール・バスさん!
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 演奏会まで7か月余り。曲の進行具合は順調なのか?いや、曲の難しさを考えれば、やっぱり安心はできません。中だるみしている場合ではありませんね。合唱祭ではドイツ語版「流浪の民」をお披露目することになりそうだし。引き続き、各自でできることを頑張って、毎回の練習をより充実したものにしていきたいですね。
 次回の練習は3月23日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。年度末で「止むを得ずお休み」という人もいるようですが、気持ちは一つです。努力は裏切りません!
 
2019年3月9日(土)
~「四季」「婚礼の合唱」「流浪の民」~
 花粉症の人たちには受難の季節です。あちこちで鼻水に悩まされる方々が…。花粉症って昔からあったのかな?
 今日は宮本先生にご指導いただきました。体操・呼吸・発声からの瀧廉太郎です。
☆組歌「四季」
―テンポを引きずらないようにしましょう。まだ音をさらっている段階なので、楽譜べったりになりがちですね。でも、それでは指揮を見ることができません。持ち方を工夫して(高く平らにして持つ)指揮を見、テンポ感を共有しましょう。
それと、再三言われたのが「歌い出しをアタックしない」ということ。息とともにスライドさせるようにして歌い始めます。
―ひたすらレガートに歌います。音符と音符との距離を限りなく近くすること。促音は飛び跳ねやすいので、特に注意しましょう。言葉のニュアンスがでるように、文節の頭には重みを置いて、終わりは収束させて軽く歌います。(例:ばゆ かりるししき
―色々な編曲の「花」を歌っているためか、やや混乱気味です。よく知っている歌のはずなのに楽譜から目が離せません。間違いやすいところはチェックしておきましょう。各フレーズでは前半よりも後半(例:「すみだがわ」「ふなびとが」etc.)に重要な言葉が来ていますので、そちらをよりしっかりと歌います。
納涼―ソロになるかも?ですが、とりあえずみんなで歌ってみました。小町先生の伴奏がとても軽やか!
☆「婚礼の合唱」―久し振りに歌いました。予想通り、忘れています!これはいかん、さらい直しです。
☆「流浪の民」「婚礼の合唱」よりは練習頻度が高いので、だいぶんドイツ語の歌らしくなってきました。でも、次なる問題が…。歌える(しゃべれる)人とそうではない人との格差が大きくなってきています。(なんと、もう暗譜で歌える人がいますよ!)「まだまだ…」という人は、ぜひCD等を活用して自主練をしよう!そろそろ譜読みの第一段階は終了したいですね。大体歌える(しゃべれる)ようになったという人は、第二段階へ進みます。ドイツ語のニュアンスが出るように、拍のアクセントを意識して歌ってみましょう。1拍目と3拍目に言葉のアクセントがありましたね。
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 先週よりは出席率が高くて、少しホッとしました。何せ練習する曲数が多いので、一回お休みすると、そのときに練習した曲と再会するのはかなり先、なんてことになりかねません。特にドイツ語は、少し間が空くと忘れてしまいがち。時間を見つけて復習するしか手立てがありません。そして、練習ではみんなで補い合って頑張る!とにかく、出来ることをやりましょうね!
 次回の練習は3月16日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2019年3月1日(金)
♤瀧廉太郎&第九 
 三月に入りました。花粉が飛び回っています。寒いのも嫌だけど、暖かくなって花粉に悩まされるのも嫌です。どうにかならないものか…。
 金曜日の練習ということで参加人数は少なめでしたが、新曲の楽譜が配られました。自主練不可欠!
☆組歌「四季」・唱歌 (瀧廉太郎作曲)
 瀧廉太郎作曲の組歌「四季(花・納涼・月・雪)」の練習に入りました。三善晃編曲のものを既に練習していますが、その原曲です。編曲が異なると雰囲気も変わりますね。個人的な感想ですが、三善晃の華やかな編曲に対して、原曲の方はしっとりとして落ち着いた印象を受けました。この歌の出版当時(明治33年)の楽譜には瀧廉太郎自身の序文があり、作曲に当たっての思いがひしひしと伝わってきます。「西洋の楽曲に日本語の訳詩を無理矢理当てはめるのではなく、日本語の歌詞に合わせたオリジナルの曲を作りたかった」という切実な思いです。そんな意気込みのもとに作られた日本で最初の合唱曲だと思うと、とても感慨深いですね。
 さて、前置きが長くなりましたが、今日は「月」と「雪」を歌ってみました。瀧廉太郎が作った原曲なんだと思うと、何やら日本語がさらに美しく感じられる…。(『やっぱり日本語っていいなあ』と日本語大好きな筆者は思ったことでした。瀧廉太郎の思いを伝えるべく、ちゃんと歌わないとね。)
 唱歌は斉唱で歌います。斉唱を侮るなかれ。「鳩ぽっぽ」「水あそび」「お正月」と歌ってみましたが、リズム・音程・言葉をみんなでそろえるのは、合唱よりもむしろ難しいのでは。斉唱がきれいでないと、たぶん合唱もきれいではないでしょう。心して練習しましょうね。
☆「歓喜の歌」
 今日は前半部の練習です。「Freude」の「f」は待ちきれない感じで先取りします。「reu」の部分が拍に重なるように歌いましょう。257小節~は、単純な音符の縦割りにならないように注意。単語のまとまりやアクセント、フレーズのまとまりを感じながら歌います。260小節「alle Menschen」からは、ギア・チェンジをしてさらなる高揚感を出します。「sanfter」は英語の「soft」のイメージで柔らかく歌いましょう。
 284小節~ソプラノさん、「『高い音から早く下りたい』という気持ちが見えないように歌って」とのこと。意識をさらに高音に置きましょう。アルトさん、一つ一つの音をきちんと響かせましょう。「nie」には「sf」が付いています。お忘れなく。「weinend~」はしっとりと、でも支えのあるレガートで歌います。
 313小節~、アルトは四分音符の後に八分音符があることを予想して歌いましょう。高音は支えで踏ん張る。「Gott」は豊かに力強く響かせます。321小節からのスタッカートは長さに注意しましょう。指揮をよく見て合わせます。324小節のアルトsf「sthet」は響きのある贅沢な声で。324小節からはレガートです。
 411小節からの男声合唱は、綺麗な声ではなく、張りのある声でノリよく歌います。
 543小節からはレガートです。流れやフレーズのまとまりを感じながら歌いましょう。でも、テンポが伸びてはいけません。後ろにずれるのではなく、子音を前に前につかむように歌ってレガートを表現します。
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 3月は年度の終わり、一年の節目の月です。人生の岐路を迎える人もいることでしょう。新しい局面へ進む準備の時ですね。合唱団としても、これから、演奏会に向けての声づくり・曲作りの深化の段階に進みます。譜読みが不十分だと思う人は、CDなどを活用しての自主練をぜひお願いします。そのうえでの深化を目指しましょう。演奏する人も聴く人も楽しめて、さらには満足できる演奏会にしたいですものね。
 次回の練習は3月9日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。たくさん集まれ~!
 
2019年2月16日(土)
♢日本語もドイツ語も
 日差しはあっても、風が冷たい一日でした。でも、みんなで歌うと元気になる。一人じゃない、これ大事!
 宮本先生による体操・発声は、いつものルーティーンです。これも大切。こんにゃく体操は、みなさんずいぶん上手になりました。発声練習のときの腰の反発力も、うまく使えるようになりたいですね。
 さて、今日はソプラノさんが、宮本先生の特訓部屋へと消えていきました。(後で聞くと、ひたすらドイツ語の歌を練習したそうです。)他の3パートは、三宮さんのお世話になりました。こちらは日本語の歌中心の練習。間が空くと忘れちゃう。音程の怪しいところもありました。課題があるのはドイツ語の曲だけではありません。日本語でも、油断は禁物です。
☆「日本の四季」~月~
 三宮さんから新見先生へとバトンタッチして、全体練習に入りました。pの部分は、緊張感を保っていないとピッチが下がりやすい、また、文節やフレーズの収め方に注意、とのこと。語尾の母音(特に開母音)を押してしまうと、そこが強調されて収まるものも収まりません。また、語頭の言い換えがないと、言葉として成立しなくなります(例:「ことさら きの」が「ことさらーきの」と聞こえてしまう)。日本語の方がかえって伝わらない、なんてことにならないようにね。
 冒頭の男声は、朗々としていい感じです。1オクターブ違いの斉唱から最後に和音に分かれますが、ここはかっこよく決めたい。その響きを受けて混声合唱へと移ります。この部分は無伴奏なので、ハーモニーをしっかりと聴かせたいですね。バスに音の大きな跳躍がありますが、下から押し上げた声にならないように注意。バスであっても、高音は軽く明るい響きがほしいです。
 「『ああ』はどんな『ああ』ですか?」と問われました。言葉にできないような感情のほとばしりが、そこにはあるはず。それぞれが思い描く「ああ」を表現しましょう。最後の「こえの~」は、指揮をよく見てテンポ感や子音の立て方を揃えましょう。
☆「Jesus bleibet meine Freide」
 ソプラノとその他3声、という構図です。あくまでもソプラノが主役ですから、3声は引き立て役に徹しましょう。ソプラノの主旋律をしっかり聴くこと。
 各フレーズが一つの線でつながるように歌います。流れが滞ったり響きがデコボコになったりしないように注意。また、以前にも指摘されましたが、「Saft」「Kraft」「Sonne」「Wonne」のようなキーワードは、その重みをより強く表現しましょう。何語であろうが、言葉が大切なのは同じです。
☆「流浪の民」
 やはり進歩していた「流浪の民」!先週くらいから、「ん?なんかそれっぽくなってきたんじゃない?」と思っていましたが、「みなさんが自分で思うより歌えていますよ。ドイツ語が報われています。」(by新見)とのお言葉をいただき、勇気百倍です。「今日いるメンバーで本番を迎えてもいいくらいです。」とは少々褒められすぎと思うけど、反復練習の成果がようやく出てきたということよね。何だか「流浪の民」の姿も見えてきましたよ。
 言葉に慣れてきたら、第二段階へGO!。出だしはもっと言葉を立てて、怪し気に歌います。そして、練習記号Afとなり「あれが流浪の民だ!」と言い切ります。このような強弱や表現の対比があちこちにありますね。こんなにメリハリのある楽しい曲だったんだ。今までドイツ語の苦しさが勝っていて、気付いてなかった。でも、これからどんどん楽しくなる予感がする!
☆「O Haupt voll Blut und Wunden」
 久しぶりに歌うと、言葉が付いていきません。(反省)
 音程も動きも易しい上に繰り返しが多いので、単調になりがちです。コラールを楽しむために「言葉の違いで音楽が動く」という歌い方を目指す、とのこと。大変だ!「久しぶり」などと言ってはいられない、ドイツ語の復習しとこうっと。
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 次回の練習は2月23日(土)19:00~(コンパルホールE300会議室)です。インフルエンザが下火になったと思ったら、次は花粉の季節。そうそう、関西では麻疹も流行っているらしい。体調管理は常に怠りなく、ということですね。みなさん、ご用心を。
 
 
2019年2月9日(土)
~「流浪の民」「歓喜の歌」~
 ようやくインフルエンザの流行が峠を越えた模様です。しかし、まだまだ寒さは続きます。それに、練習会場が広い上に天井も高く、なかなか暖房が効かない…。先週に引き続き、コートを脱ぐことのないまま練習が終わりました。”過ぎたるは猶及ばざるが如し”、孔子の言葉が身に沁みます。
 でも、参加者はだいぶん増えましたよ。だから、楽しく歌って元気になりました!
 今日は「宮本先生に難敵ドイツ語の特訓を受ける」の回でした。
☆「流浪の民」
 まずは、ドイツ語の読み方のダメ押し練習です。「u」や「ch」の発音の仕方、「b」と「w」の違い等に留意するよう、再三注意がありました。意識しておかないと、すぐに「u」が浅くなります(日本語の「う」ではダメ)。「u」はむしろ〔o〕に近く発音します。「a」も浅くなりがちなので要注意です。
 浅くならないためには、お腹の支えを伴った声で歌いましょう。お腹の前面は出すのではなく「壁」にする感じで、横腹を反発力で膨らませるようにします。発声練習を思い出して、充実した響きを目指しましょう。
 それでも、先生方の特訓のおかげか、はたまた、団員の努力の成果がでてきたのか、やっと(いくらか?)ドイツ語の歌らしくなってきました。5か月目に入ってようやく慣れてきた、というところでしょうか。やっぱり頭が固いと大変だ…。
 ただし、新見先生からも言われたことを宮本先生からも指摘されました。どうしても短く跳ねて歌いがち。知っている曲だけに、安易に歌ってしまうのかな?冒頭からレガートです。ドイツ語のアクセントを意識しつつも、響きはしっかりレガートでつなげます。いつもお忘れなきように!
☆「歓喜の歌」
 やはり「後ろの方が課題が大きい」ということで、今日はp.62~の練習です。
 動きが速いと言葉がおろそかになりがちです。またまた、発音練習から。何度も注意されたのは「Seid umschlungen」のところ。「Seid」と「um」がつながってしまって「ザイトゥム」のように発音してしまうのはダメだ、ということです。「ザイt・ウm」のように、「um」を言い換えます。それと、もう一つ「alle Menschen(すべての人々)」の「alle」が「アーレ」になってはいけない、ということ。「アッレ」のように促音が入ります。「アーレ」と発音すると「うなぎ」の意味になるそうです。「うなぎ人間」(「ウナギイヌ」だったら赤塚不二夫の漫画に出てくるけど、などと不謹慎なことをちょっと思った…)になっては、さすがにいけませんね。
 「第九(ダイク)は『大きな苦労だ』という人もいますが、そうではなくて苦しみを乗り越えた喜びの歌なのです。私たちの第九もそうありたいですね。」という宮本先生のお言葉で、今日の練習は終了です。
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 次回の練習は2月16日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。暦の上ではもう春ですし、さらに参加者が増えることを期待します。
 
 
2019年2月1日(金)
~「流浪の民」「日本の四季」「歓喜の歌」~
 このところ参加者が30人に届かず、少し寂しい練習が続いています。おまけに今日は金曜日で仕事の人が多く、集まり具合が五月雨式。というわけで、まずはパート練習から始めました。曲はもちろん、目下の一番の強敵「流浪の民」です。ドイツ語攻略のためには、繰り返して練習するしかありませんからね。
 そうこうするうちに三宮さんが到着し、来ているメンバーで合わせ練習に移りました。リズム読みを交えつつ歌っていきます。いくらか慣れてきたかな?少しずつだけど、前進しているような気がしないでもない。小町先生到着。そして、新見先生到着。ちょっと人数少なめですが、張り切って歌いましょう!
☆「流浪の民」
 この曲の歌い方のポイントは、1拍目と3拍目に言葉のアクセントを置くことです。(先週も言われました。)そうすることにより、言葉に抑揚がついてドイツ語らしく聞こえてきます。さらには、だらだらと歌うことなく、どんどん前に進むようなエネルギーを感じてください。(ただし、あせって音符が短くなるのはダメ。)言葉がうまくメロディに乗ってくると、その勢いの感覚が分かってきます。楽譜にかじりついているうちは、それが分かりません。すなわち「少しずつでも言葉を覚えていきましょう。(by 新見)」ということになります。(やっぱり、そうなるよね…。みんな、観念して覚えよう。)
 言葉に慣れてきたら、強弱にも注意しましょう。特にcresc.をしっかり効かせること。「意味のないcresc.は無い。(by 新見)」とのことです。さらに、短い音符は小気味よく軽やかに動き、長い音符は伸びやかに響かせましょう。ただし、短い音符だからと言って、響きがないのもダメです。短くてもきちんと響きをつかむこと。
 とにもかくにも、もっともっとドイツ語に慣れましょう。自主練習は必須です。
☆「日本の四季」~花~
 出だしの2小節は(3番の出だしも)ユニゾンです。ユニゾンにもっとスッキリ感がほしい、とのこと。スッキリしているほど、四声に分かれたときにハーモニーの美しさが際立ちます。
 また、フレーズの途中で音が沈まないように注意しましょう。文節の終わりで沈みがちです。音が沈むと響きが途切れて、音楽の流れや勢いがなくなってしまいます。
 例:「の~ぼり~くだ~り~の~ ふ~なび~と~が~」は、「のぼりくだりの」の後で沈みやすく、続く「ふなびと」がしょぼくれて主人公のようには聞こえない。
 2番は、前半を男声のみ、後半を女声のみで歌います。「みずや」は「御覧なさい」という意味です。はつらつと呼びかけましょう。男声はリズムが鈍くならないように注意して、スピード感を持って歌います。女声は語頭が曖昧にならないよう言い換えて歌います。「あ~お~や~ぎ~を~」は、「あ~」から「お~」に移るときに主旋律がアルトからソプラノに変わるので、旋律がつながって聞こえるよう、きちんと受け渡しをしましょう。「ラララ…」は急がず、でも明るく軽やかに。
 3番、「げにいっこくも」からは、fで外に向かう音楽を作ります。(その前の「おぼろづき」とは対照的なニュアンス。)その後はテンポが揺れるので要注意です。指揮をしっかり見ること。最後の「はるや~」は、豊かな響きのある声で伸ばします。
☆「歓喜の歌」
 851小節から後の部分を練習しました。Prestissimo(きわめて速く)とあります。はい、まずはリズム読みから。861~873小節は、パートの動きがそれぞれ違います。リズムの違いがちゃんと出るように意識して歌いましょう。
 それにしても、ソプラノさんは相変わらずの超高音だし、下三声は上に下に音が飛ぶ。まるでサーカス(ソプラノ―空中ブランコ、その他―アクロバット要員)のようですね。それでも、なんとか最後まで行き着きました!
 しかし、「頑張りました、これで出来上がり!」というわけにはいきません。「やっと、一通り見た」という感じですかね。ここからが真のスタートです。繰り返して練習をし、言葉と音を身体に刻み込みましょう。
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 2月になりました。春はもうすぐそこ?でも、インフルエンザの流行はまだ続いています。当分は対策を続けましょうね。
 次回の練習は2月9日(土)19:00~(情報学習センター)です。場所をお間違えなく。たくさん集まるといいな!
 
2019年1月26日(土)
⛄寒い一日
 大分市に初雪が舞った寒い一日でした。でも、ホットなニュースも舞い込みました。大坂なおみ選手の全豪オープン優勝!素晴らしい。ジャンルは違えど、私たちも頑張らなくちゃね。それにしても、世界一になるのって一体どんな気分なんでしょう?
 世間ではインフルエンザが猛威を振るっています。今日は体調不良と「所用あり」の欠席も重なって、先週より参加者が少なかったです。(バスさんは増えました。呼びかけが届いたかな?)でも、人数の多少に関係なく、いつも通り熱い練習が始まるのです。
 今日の体操のお兄さんは、インフルエンザから復活したOさんでした。遅ればせながら「明けましておめでとうございます。」続いてSさんによる呼吸と支えの練習。その後は、三宮さんによる合唱講習会の伝達講習。周りの音をしっかり聴いて、相対的にハーモニーを作る練習をしました。きちんとした音の幅で動くことも大切ですが、同じ音を維持することも大切で、これが結構難しいのです。周りの音を聴けば聴くほど、ついつられて動きたくなってしまう。ハーモニーの感覚をしっかり身に付けたいものです。耳を鍛えなくてはいけません。
 さて、次はパート練習です。「日本の四季」の譜読みはかなり進んできましたが、まだところどころ、音程に「?」が付きます。日本語なので歌詞へのストレスはないはず。まずは、しっかりした音程で歌えるようになりましょう。「流浪の民」「婚礼の合唱」のドイツ語は、ずいぶんそれらしい発音にはなってきました。しかしながら、いかんせん、まだ単語として聞こえてきません。さらに読みの練習に精進しましょう。
 それでは、新見先生による合わせ練習です。
☆「流浪の民」
 出だしからの細かいリズムは、パート練習でも指摘された通り、言葉にならず音符が並んでいるだけの歌い方になりがちです。1拍目と3拍目にアクセントがあるように歌うと、言葉として聞こえてきます。さらには、八分音符が跳ねすぎるとテンポがくずれ、レガートにもならないので、少し粘るような感じで歌いましょう。
 女声の音が低いところは、男声がそれをかき消さないよう、ちゃんと聴いて歌いましょう。C部分は、それまでと変わって動きがゆっくりです。各シラブルの頭は、必ず声門閉鎖をして言い換えましょう。D部分は、アウフタクトの音を次の語頭へつなげるように歌います。
 でも、ずいぶん歌えるようになってきた…かな?きっと、近い将来気持ちよく歌えるようになるであろう、と信じよう!
☆「日本の四季」
―随所に美しい和音が散りばめられています。それを味わう余裕が出てくると、曲の仕上がりが近くなるのでしょう。今日の練習の初めにやった、ハーモニーを聴いて作る感覚を磨いていきたいですね。
高い音に移るときには、その前からの準備が大切。スムーズなつながりで響きが途切れないように注意しましょう。
―八分の六拍子の流れるようなリズムを、レガートで美しく歌いたい曲です。やはり、響きの維持が必要になります。母音が変わっても響きを変えないように注意すること。
終わりの2小節は、ソプラノ(主旋律)の音が低いので、他の三声はソプラノをよく聴いて、それを消さないように歌います。
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 次回の練習は2月1日(金)19:00~(情報学習センター)です。引き続き、インフルエンザ対策を怠らないようにしましょう。「とにかく手洗い!」という高橋団長のお言葉です。ゴシゴシ!
 
2019年1月19日(土)
♢地道に頑張りました
 今年二回目の練習日は、バス以外はなかなかの出席率でした。(バスさん、待ってま~す。)
 そのうえ、また新たな風が吹き込みました。若きテノールの入団です。ようこそ、大分中央合唱団へ!それにしても、テノールの年齢層の幅広さは、他の合唱団には類を見ません。素敵なロマンスグレーのおじさま方(心は万年青年?)から、日本経済を支える熟年・中堅のお兄さま方、さらには未来の日本を背負うであろう十代の若者まで(何たって小学生もいる!)、全ての世代が揃っています。何と素晴らしいことでしょう。(ん?よく考えたらソプラノ・バスにも十代団員いました!いないのアルトだけやん。いえ、アルトの心は乙女のままだからいいのです。)
 さて、本日は宮本・新見両先生がお休みだったので、パート練習を中心にせっせと譜読みに励みました。それでも、時間が足りな~い、という感じです。曲数が多いので、今日のような形態でも、全ての曲を練習するというわけにはいきません。すなわち(毎回書いている気がしますが)自主練習がどうしても必要になってきます。練習用CDなどを活用して、それぞれが頑張りましょう。自分で練習したことを通常の練習日に確認する、といった形の参加ができると理想的なのですが。
 それでも、少しずつ譜読みが進んできたようです。やっぱり、数を重ねることが大切だと痛感しました。
 その後は、三宮さんによる合わせ練習です。
☆「流浪の民」
 音取りはそう難しくないので、とにかくドイツ語がちゃんとリズムに乗るように練習すること。きちんと言葉が入ると、韻を踏んでいる詩が心地よく響き始めます。
 ただし、言葉にばかり気を取られて発声がいい加減になってはいけません。パートリーダーさんにも再三注意されましたね。良い発声への意識を常に持っておきましょう。
 言葉に慣れてきたら、強弱や表情にも留意すること。
☆「主よ人の望みの喜びよ」
 ホッとするテンポとリズム…。そうであるなら、言葉やフレーズのまとまりにもっと注意して歌いましょう。また、他パートの旋律、特にソプラノの主旋律を他のパートはしっかり聴いて、ソプラノさんがより美しく引き立つように歌います。
☆「O Haupt voll Blut und Wunden」
 久しぶりに歌った気がしますが、意外とドイツ語は入りました。音の動きが速くなければ結構歌えると判明。では、次の段階へ進みましょう。受難のコラールの悲劇的なイメージを持って歌います。
☆「婚礼の合唱」
 先週ボロボロだったので、今日はパート練習でしっかり歌いました。その甲斐あってか、少しずつ言葉が入ってきた…ような気がしないでもない。ただし、一番と二番で歌詞が少し違うので、そこは要注意です。付点のリズムにも気を付けて。
 こうなると、一番の難関はやっぱり「流浪の民」ですかね。
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 10月の演奏会まで九か月余り。ということは「練習期間の四分の一が過ぎた、ということです。」と三宮さんが言いました。ドイツ語と仲良くなれるのか、はたまたベートーヴェンさまと仲良くなれるのか?頑張るしかありません。きっとなれる!と信じよう…。
 次回の練習は1月26日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。まだまだ、インフルエンザ注意報発令中。
 
2019年1月12日(土)
❤ 歌い初め
 明けましておめでとうございます。2019年が始まって10日余りが過ぎ、今年最初の練習日を迎えました。三週間も間が空くと、歌い納めの日がはるか昔のように感じられます。年末年始に風邪をひいた人も多かったようで、中にはインフルエンザに罹ってしまった人も。でも、多くの元気な顔に再会しました。
 それでは、今年もガンガン歌っていきましょう。(現在の団員数40人越え。素晴らしい!)
☆「日本の四季」
―今年はこの曲から始まりました。が、しか~し、忘れてますねぇ。三善晃氏による編曲は、凝っていて煌びやか。おまけに「日本の四季」の最終曲でもあるため、終わり方の何と壮大であることよ!(何もここまで盛り上げなくても…。きっと瀧廉太郎さんもびっくりしているに違いない。)耳慣れた愛唱歌だと思って安易に臨むと、手痛いしっぺ返しにあいそうです。音程もまだまだ不安な部分が多い。頑張りましょうね。
―いくら短調の曲とはいえ、顔も声も暗くなってはいけません。あくまでも明るい響きでいきましょう。最後の和音の変化もとても楽しい!
☆「Jesus bleibet meine Freude」
 各フレーズに見られるポジティブな言葉(例えばFreudeとかSonneとか)を、明るく喜びに満ちたイメージで歌いましょう。イエス・キリストへのラブソングなのですから。さらに、言葉のまとまりやフレーズ感もしっかりと表現しましょう。音の動きはそう難しくはありませんが、決して単純な音符の羅列として歌ってはいけません。語頭と語尾では音の押さえ方が違いますね。語尾の子音は、わざとらしくならないように注意すること。また、下3パートは主旋律のソプラノをよく聴くことを忘れずに。最後のフレーズでは、キリストへの愛を決然と表明します。
☆「婚礼の合唱」
 「流浪の民」ともども、譜読みが遅れています。(いわゆる「ヤバイ!」状況。)まずドイツ語が読めなくては表現もへったくれもない。(”へったくれ”の語源はなんやろね?)はい、発音練習から。でも、忘れないように復習してくださいね。主旋律は知っていても、合唱としては初めて歌うという人も多いことでしょう。言葉も音取りも自主練が不可欠のようです。
☆「歓喜の歌」
 本日のトリはこの曲。595~762小節を練習しました。フーガの部分は、随所に出てくる各パートのsfのずれが際立つように意識して歌いましょう。だいぶん慣れてきたとはいえ、まだ追いかけ合いを楽しむには至っていません。それに、ついつい我を忘れてムキになって音を出そうとする自分がいる…。これでは今回目指す「繊細な表現」の第九には程遠いです。合唱曲としての「歓喜の歌」を作り上げなくてはなりません。
 新見先生いわく「fのオン・パレード。でも、どこも全力で歌おうとすると力尽きてしまいます。」同じfでも”しら真剣(大分方言で「本当に一生懸命」の意。)”に頑張るところと、そうでもないところがあるとのこと。とはいえ、高音が続くとやはり必死になってしまいます。喉の余分な力を抜いて楽に声を出すには…。そうです、日頃から発声練習でやっているお腹の支えと腰の反発力です。やっぱりそこに戻るわけですね。
 まだまだ道のりは遠そうですが、目標に向かって一歩ずつ進むしかありません。ショート・カットはできないようです。
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 というわけで、新年最初の練習は無事に(?)終わりました。宮本先生、新見先生、小町先生、今年もどうぞよろしくお願いします。
 次回の練習は1月19日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。風邪ひきさんが早く治りますように。
 最後に高橋団長のお言葉より。「今年も仲間たちとともに歌を楽しみつつ、さらなる高みを目指して頑張っていきましょう!」
 
2018年12月22日(土)
♢歌い納め
 本日は2018年の歌い納めです。いやあ、一年があっという間に過ぎていく~。歳をとればとるほど一年を短く感じるのは、なしか?(答え:それは、過ぎたことをだんだん忘れやすくなるから。)
 宮本先生のご指導の下、いつもの”こんにゃく体操”で身体をほぐします。みなさん、だいぶん力が抜けてきましたね。
 次は発声。下腹の支え、高音を出すときの腰(脇腹)の使い方、意識して使えましたか?お腹と息・声とがうまく結びつくと、力みのないいい声が出るのですが…。まだまだ精進、ですかね。
☆「歓喜の歌」
 それでは、譜読みが不安な後半の練習に移ります。
 この曲の難しさは、何といっても音域の広さでしょう。初めて歌った時の衝撃を(30年以上も前なのに)まだ鮮明に覚えています。ソプラノの高音の連続もすさまじいのですが、各パートの動きが大きく、容赦ない音の跳躍が随所に見られます。それまで歌っていた合唱曲とは全く違っていました。「何だ、これ。ベートーヴェンにとっては、人間の声も楽器の一つに過ぎないのか!?」というのが、その時の素直な感想です。
 ずり上がってもダメ、ずり下がってもダメ、ピタリとその音にはまるようにするには…。(音取りをきちんとする、というのはそれ以前の問題ですけど。)やはり、次の音をしっかり予測しておくことでしょう。特に音が上がるときには、下から捕まえにいくのではなく、上からポンと降りる感じで歌います。行き当たりばったりでは決して歌えません。で、結論はいつものごとく、「練習するしかない」ということになります。
 今回「30数名で歌う第九」に挑戦するわけですが、少人数ならではの細やかな表現がどこまでできるのか、というのが演奏のポイントですね。そして「細やかな表現」をするには、大前提として「確かな音程」が必要です。そのためには、喉の力ではなくお腹に支えられた声が必要なわけで、つまりは、発声がいかに大切か、ということに戻るのです。発声練習、頑張ろうね。
☆「流浪の民」
 今年の締めくくりはこの曲でした。(え、この曲が歌い納め?―たぶん、歌えてないからやろな…。)
 多くは語りません。みなさん、頑張ってドイツ語の練習をしよう!
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 さて、2018年もよく歌いました。今年苦労した「ア・カペラ」への挑戦は、きっと来年に生きることでしょう。来年も今年同様、歌で「みえてくるみえない世界」を追求していきましょうね。
 次回は歌い初め、2019年1月12日(土)15:00~(コンパルホール300会議室)です。(その後18:00より新年会)2週間のお休みですが、また元気に集まりましょう。それではみなさん、良いお年をお迎えください。
 
2018年12月15日(土)
~「日本の四季」そして、もろもろからの「歓喜の歌」~
 いつものように宮本先生に身体と喉をほぐしていただき、いざ、練習開始。
 まずは、先週音取りに励んだ「日本の四季」から。
☆「日本の四季
 「編曲のいいところはハーモニーによって色彩感が生まれること」(by 新見)。というわけで、いかに美しいハーモニーを作り出せるかが、良い演奏の鍵です。そのためには、音程の正しさはもちろんのこと、それぞれのパート、さらには全体で、響きの方向性を合わせることが大切です。この一年間「ア・カペラをきちんと歌おう」を合言葉に頑張ってきましたが、それがここでも生きてきます。この曲にはピアノ伴奏が付いていますが「ア・カペラでもきちんとしたハーモニーを作り出せるよう練習していきましょう」ということでした。そうなんです。「合唱の一番の魅力はハーモニーだ!」と声を大にして言いたい!その魅力を、聴いている人たちにも伝えたいですね。
―日本語の抑揚に注意して、言葉(文節)の頭を言い換えるように歌いましょう。音取りを始めたばかりですが、最初のうちから言葉に留意して歌うことはとても大切です。(「そのうち、ちゃんと歌うからいいさ」などと思っている人には「そのうち」は永遠に来ません。)「どかとにのをもわする」のように、語頭と語尾の重さの違いを意識して歌いましょう。
―4小節を1フレーズとして、一息で歌います。(当然苦しくなりますので、カンニングブレスを駆使して乗り切りましょう。お隣同士思いやってくださいね。)四分音符が続くところは、飛び跳ねずにレガートで歌います。オブリガートのパートは主旋律をしっかり聴いて、それを引き立てるように歌いましょう。465小節からのcresc.は大きくなりすぎないように(mpまで)注意しましょう。文字のcresc.と二本線が開くクレッシェンドは違います。二本線のほうには、「音が前に前に行こうとする推進力がある」(by新見)ということでした。この曲は、終わりに向かってどんどん壮大なハーモニーになっていきます。たっぷりといい響きで聴かせたいところです。
~ドイツ語登場~
 せっかく覚えかけたドイツ語を忘れてはいけません。ということで、復習です。
☆Jeusus bleibet meine Freude(主よ人の望みの喜びよ)ー八分音符や十六分音符のところで慌てないように注意。フレーズのまとまり、単語の語頭の言い換えにも注意。語尾の「t」の入れ方は、指揮者をよく見て揃えましょう。
☆Zigeunerleben(流浪の民)―依然として難題として立ちはだかっております。歯切れのよい曲想にドイツ語がまるっきり追いついておりません。どうすればよいか、答えは一つ。音符に歌詞がうまく乗るまで反復練習するしかないのです。新見先生自ら録音してくださった発音CDを大いに活用しましょう。”宝の持ち腐れ"にならないようにね。
☆「歓喜の歌」
 最後まで歌いましたよ。某ソプラノパートリーダーは貧血寸前だったとのことで、指先が冷たくなっていくのが分かったそうです。今更ながらに、五線譜のはるか上空を飛んでいるソプラノさんの大変さを感じます。アルトも(アルトにしては)かなり高いところがあるのですが、ソプラノの比ではありません。(でも、つい愚痴がこぼれます。ベートーベンさまと仲良くなれるかしら…)
 細かい注意点もありました。強調する言葉を意識すること。レガートの中でsfを効かせること。レガートとスタッカートとの歌い方の違い。休符への意識。顔でcresc.すること!?ソプラノの高音の歌い方、語尾の「t」の入れ方等々。
 ただ、今日歌ってみて感じたのは「この人数で第九をきちんと歌えたら気持ちいいだろうな(それに、きっとカッコいい!)」ということ。今まで歌ってきた(あるいはよく耳にする)第九は、オーケストラに大人数の合唱という形態がほとんどです。それも迫力があってよいのですが、そうではない細やかな表現の第九を目指す、という今期の目標を、ぜひ実現したいと思いました。声の響きを大切にし、言葉を大切にし、レガートはあくまでも滑らかに、fは怒鳴らずに説得力のある音にして、pはあくまでも美しく…。
 そのためには、発声、発語、音程、リズム、そしてハーモニーと、全てにおいてなお一層の努力が必要です。でも、やるからにはぜひ納得のある演奏にしたい。さらに実りのある一年にしたい。いくつになっても成長できるはず。みんなで中央合唱団ならではの第九を演奏したい、と思うのです。
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 今日は若者二人が見学に見えました。お一人とは、前回の「カルミナ・ブラーナ」でステージをともにしました。進路が決まったとのこと、おめでとう!もうお一人は、何と打楽器奏者です。でも、とてもいい声の持ち主だそうだし、ピアノ専攻から声楽家になった例もあるし、ぜひ、入団お待ちしてますよ!
 次回の練習は12月22日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。歌い納めです。何かと慌ただしい時期ですが、みんなで歌って2018年を締め括りましょう。(その後は楽しい楽しい忘年会が待っていますね。)
 
 
2018年12月8日(土)
◆久しぶりの日本語です
 今週は夏と冬とが同居していました。この寒暖差はきつい。特に今日の寒さは身に沁みました。でも練習場は熱かった!出席率も、師走というのにかなり高かったです。この勢いで寒さを乗り切りたいですね。
 さて今日は、新しい曲の音取りに励みました。(日本語よ、お久しぶり!何だか懐かしい気さえする…。)
☆「日本の四季」から 月・雪・花 三善晃編曲
 この曲は、大分で行われた前回(1998年)の国民文化祭《合唱の祭典》のために委嘱され、初演された作品です。楽譜の扉に初演の記述があり、そこには、合唱の構成員として大分中央合唱団も名を連ねています。当時からのメンバーは少なくなりましたが、我が団にとって記念すべき曲であることは間違いありません。来年の演奏会で、この中から数曲を演奏します。
 まずは、男声・女声に分かれて音取り。ひたすら音取り。「花」はともかく、「月」「雪」は『初めまして』の人が多かったと思います。「花」の編曲も、従来耳にするものとは違います。しかも、筆者はアルトなので、アルトの旋律を歌っているだけでは、なかなか曲の全貌が見えてこない。はてさて、どんな曲なの???
 ところが…四声が合わさると途端に色が付くのです。ソプラノはお洒落でお転婆なオレンジ、アルトはしとやかで落ち着いたグリーン、テノールは天真爛漫な水色、バスはちょっとおっさんぽい茶褐色、といったところかな。(あくまで筆者の主観的なイメージです。反論は受け付けませんのであしからず。)実際には、すべての色を混ぜてしまうと黒になるのですが、合唱の色はそれとは違う。きちんと合わされば合わさるほどに調和して、美しい深みのある音色、すなわちハーモニーを生み出すのです。
 「合唱って素晴らしい!」と、今さらながらに思ってしまいました。(もちろん、そんな曲を作る作曲家が素晴らしいわけですが。)そして、歌う側も聴く側も心からそう思えるそんな演奏をしたいなあと、これまた今さらながらに思ったのでした。
☆「歓喜の歌」
 最後に「歓喜の歌」の後半を、時間まで復習しました。まだまだ道のりは遠い感じです。でも、のんびりしてもいられません。そう遠くない将来には、ドイツ語とも”ベートーベンさま"とも仲良しにならなくては。練習あるのみ!
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 次回の練習は12月15日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。今年の練習もあと2回になりました。寒さに負けず、元気に集まりましょう。
 
2018年12月1日(土)
~「歓悲」の歌~
 師走に入りましたが、今日は暖かかったです。でも、次の雨の後ぐんと寒くなるとか。寒暖差が大きいと風邪を引きやすいので、さらに注意が必要です。
 さて今日は、宮本先生による「歓喜の歌」集中練習でした。
☆「歓喜の歌」
 あまり練習できていないp.44から後を指導していただきました。
 まずは、巻き舌の練習から。「力で舌を震わせようとしてもダメですよ。吐く息に舌を任せる感じです。練習を重ねてコツをつかむしかありません。」とのこと。はい、「サッポロラーメン、とろろ芋」「tri~、tre~、tra~」…。あきらめずに頑張りましょう。
 ドイツ語の読み方を確認して、いざ歌わん!注意点―くれぐれもアタックなしで。
 アルトさん、縦に口を開ける感じで歌いましょう。響きが浅くならないように気を付けます。fだからといってアタックしないでね。
 ソプラノさん、高音が続くところは、いかに楽に歌うかがポイントです。譜読み段階からしっかり「頭声発声」を意識しましょう。頭の上半分に響かせるのですが、要らぬ力は抜きつつもお腹の張りをなくしてはいけません。支えのないフワフワした声にならないよう注意。発声練習でやった、お腹で壁を作りつつ「Zzzzz…」と腰を膨らます発声を思い出してください。
 テノールさん、なかなかの奮闘ぶり。高音を歌うのが何やら楽しそうに聞こえます。水を得た魚か?
 バスさん、音程がやや不安そう。同じ音が続くときに揺れないように注意しましょう。バスもアタック要注意。
 そうこうしつつも、何とか最後まで行き着きました。なんとなく、どんな感じか分かったような気がしないこともない。
 練習の最後に、宮本先生から興味深いお話がありました。
 「この曲には『歓喜の歌』という名前がついていますが、本当は『歓の歌』というべきものなのです。ベートーベンは次第に耳が聞こえなくなっていくわけですが、それは音楽家として耐えがたい悲しみであっただろうと推測できます。事実、自殺を考えるほどの大きなものでした。当初、ベートーベンは、耳のことを周囲に隠していました。でも、病状が進み、絶望していく中で、ついに耳が聞こえないことを告白します。そして、その後は吹っ切れたように作曲に没頭し、次々に名曲を完成させました。この交響曲もその一つです。つまり、辛い時期を乗り越えて作られたこの曲は、「喜び」を歌っているようで、その向こうに彼の深い悲しみが透けて見えるのです。そういう意味では『歓悲の歌』という名がピッタリですね。」さらにお話は続きます。
 「みなさんは、これからこの曲を練習していきますね。その過程は、おそらく『山あり谷あり』だろうと予想できます。つまり、ベートーベンと同じように『歓』も『悲』も味わうということです。でも、その過程を楽しんで頑張りましょうね!」
 う~ん、深いなあ…。ということで、今日の練習は終わります。
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 次回の練習は12月8日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。寒さに負けるな!
 
2018年11月24日(土)
~ドイツ語講座はまだまだ続く~
 ドイツ語との闘い、もとへ、「仲良し作戦」は依然として続いております。今日は、何とも心強いものが準備されておりました。それは、我が団の顧問である友田さんの労作「ドイツ語発音表」と、常任指揮者である新見先生自らのお声の「ドイツ語発音お手本CD」です。みなさん、これでしっかりおうち練習ができますね。ひたすら感謝、感謝です。お二人のご苦労とお気持ちに報いるには、ただただ練習あるのみですよ!
 新見先生の到着が遅れるということで、その間、桂冠指揮者の宮本先生にご指導いただきました。(何と贅沢なことか!)体操・発声も入念にやっていただきました。腰の反発力をうまく使えると、豊かな響きの声になるのですが…。それと、歌い方の基本はレガートだと再確認。アタックせずに息を吐き続けて音をつなげる歌い方を、ぜひともマスターしたいですね。それには…地道に頑張るしかありません。
☆「婚礼の合唱」
 一番練習できていないのがこの曲。ということで、宮本先生によるドイツ語発音講座の開始です。今日は友田さんの「発音表」があるので、本当に助かりました。(ありがとう、友田さん!)ドイツ語大好きな宮本先生のご指導にも、熱が入ります。発音の決まりが、だいぶん分かってきました。でも、やっぱり難しい。
 パート練習でも、まずはリズム読みを繰り返して言葉の入れ方を練習しました。それから、音取り。アルトさんには何か所か取りにくいところがありそうです。それと、付点八分音符と普通の八分音符が混在するので、リズムも油断大敵です。あとは、おうち練習で補って早く慣れましょうね。その後、全体で合わせてみました。
 旋律・言葉ともに繰り返しが多く、何とかなりそうな感じかな?おまけによく知っている曲だし。でも、それだけに美しいハーモニーを作り上げたいところです。
☆「Jesus bleibet meine Fraude」
 各フレーズが平板な音の羅列にならないよう、どの言葉に重みがあるのかを考えて歌いましょう。例えば、冒頭の部分は、後の「Freude」に音のうねりが向かっていくように歌い、語尾は自然な感じで収めます。また、歌詞が韻を踏んでいるので、対応するフレーズは、同じような音の流れがイメージできます。音が上昇するときの音程、また、下降に入った直後の音程には注意しましょう。ピッチが下がると、フレーズの流れがよどんでしまいます。(途中で、宮本先生から新見先生へバトンタッチ)
 フレーズの終わりまで響きをしっかりキープすること。(発声練習のときのお腹の支えを思い出しましょう。)新見先生いわく「平泳ぎでゆっくり泳いでいる感じ」だそうです。(支えがないとひと掻きごとに沈んでいく…。)そのうえで、どの言葉に一番重みがあるかを考えて歌うこと。最後のフレーズは、終わりまで力を失わず決然と歌い切ります。
☆「O Haupt voll Blut und Wunden」
 先週かなり発音練習をやったのですが、一週間たつと曖昧になったところが多々ありました。やはり、一朝一夕でどうにかなるものではありません。復習あるのみ。
 さらに、慣れてきたら言葉の意味を考えて歌いたいですね。結構生々しい言葉が綴られています。その言葉に相応しい響きがほしい、とのことです。主イエスの「傷だらけで血まみれの顔」を見て、民衆は悲痛な思いを胸に抱きます。情景や思いを想像して歌ってみましょう。
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 次回の練習は12月1日19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 いよいよ師走。今更ですが、時のたつのが年々速くなったと感じます。過ぎ去った時は帰ってこない。だからこそ、未来につながる今を真剣に生きたい…。ちょっと気取ってみました。ではまた来週、元気に会いましょう!
 
2018年11月17日(土)
~さらにドイツ語講座は続く~
 最初アルトさんの集まりが良かったので、アルトを中心に復習開始。徐々にソプラノさんや男声の数も増えていきましたね。今日は新たな見学者と、福岡からのお客さまもありました。中央合唱団は常に開かれています。素晴らしい!
 人数があらかた揃うまで、ひたすら復習に励みました。
☆「O Haupt voll Blut und Wunden」―音もリズムもそう難しくはありません。繰り返し歌っているうちに、言葉もだいぶんスムーズに入るようになってきました。やっぱり、ちゃんと歌えるようになるには反復練習しかないようです。ブレスの位置に注意。同じメロディを繰り返しますが、フレーズの切り方によってブレスの位置が変わってきます。
☆「Jusus bleibet meine Freude」―耳になじみのあるメロディだし、1小節の音符の数が少ないので言葉も入りやすいです。それでは、次の段階へ。言葉に慣れてきたら、ただ音符を追うのではなく、フレーズのまとまりを考えて歌ってみましょう。そうすると、語尾だけがやけに強調された歌い方にはならないはずですね。それと、先週注意された子音の入れ方にも気を付けましょう。
☆「流浪の民」―目下、一番の難敵です。果たして、敵から味方になる日はいつ来るのか?何が難しいかというと、(『ちびまる子ちゃん』の丸尾君をイメージして)ズバリ、軽快なテンポの上に音符がたくさんあるからでしょう。つまりは、ドイツ語の単語もいっぱいあるわけです。ドイツ語で歌おうとする、早口言葉の様相を呈してきます。今日の練習の後半は、ずーっと「流浪の民」のドイツ語練習をやっていたような気がする…。もちろん、音取りもしてますけど。旋律は繰り返しが多いので割と覚えやすい。だから、音を覚えてそれに言葉が乗るようになれば、敵ではなく仲良しになれるのではないかな。仲良しにならないと、歌にならないからね。とにかく、頑張るのみです。早く仲良しになりたい。きっと、かっこよく素敵に歌えるはずですから。
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 次回の練習は、11月24日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 もう11月も半ばを過ぎました。これからどんどん寒くなっていくのでしょう。歌の力で寒さを吹き飛ばしましょうね。では、また来週!
 
 
2018年11月10日(土)
~ドイツ語講座は続く~
 本日筆者遅刻のため、練習の記録は途中からです。
 新見先生、小町先生、今晩は。おや、今日もソプラノに見学者のお顔が見えますね。入団お待ちしてます!アルトさん、いつもと変わらず元気です。おっと、バスさんが寂しいなあ。(もう、忘年会でしょうか?)それに引き換え、テノールは盛況。バスの3倍の出席者です。こんなこともあるのですね。
☆「歓喜の歌」
 ドイツ語に振り仮名が付いているので、歌う立場の者としては大助かりなのですが、肝心なことを忘れてはいけません。それは、ドイツ語らしく発音できているかということ。巻き舌・ウムラウト・語頭や語尾の子音等にも気を付けたいですが、アクセント・抑揚、さらには、言葉のまとまり・切り方などに注意することも必要ですね。
 「ひゃあ、大変だ!」と思うでしょうが、要は「慣れ」です。でも、一度間違ってインプットされてしまうと、リセットして覚え直すのはなかなか難しい。音取りをやっている今だからこそ、きちんとした発音で歌えるようにしたいものです。CD等を十分活用して頑張りましょう!
 さて、言葉はともかく、旋律の方はだいぶんインプットされてきたようです。後は「音程発声リズムが良くなれば…」かな。はい、へこたれずに頑張りましょう!
☆バッハのコラール2曲
「Jesus bleibet meine Freude」(主よ人の望みの喜びよ)―新譜です。でも、とても有名な曲なので知っている人は多いでしょう。「キリストさま、大好き!」という内容であるとのこと。中央合唱団でも以前歌っています。ただし、日本語で。よって、音取りをする前にドイツ語発音講座開始。(広い会場でもよく響く新見先生のお声は、流石としか言いようがない。)
テンポがゆったりしているので、子音の入れ方が特に気になります。語頭の子音は先取りです。子音の後の母音が拍の頭に入ります。これは、ラテン語の時にもかなり言われましたね。それと、語尾の子音をむやみに強調しないこと。自然に収まる感じで発音しましょう。
「O Haupt voll Blut und Wungen」(おお、こうべは血にまみれ)―こちらは受難のコラールです。前回やりましたが、一度やったくらいでは歌えませんよね。前述したように、正しい(ドイツ語に聞こえる)発音で練習を重ねることが大切です。復習あるのみ!
☆「流浪の民」―こちらも、前回発音はざっとやっていたのですが…。旋律は知っていても、なかなか簡単には歌えません。テンポ速いし。歌詞書いてるとこ遠いし。日本語の歌詞が頭に浮かぶし。(ぶつぶつは続く…)
今年は「流浪の民」が密かな(?)ブームだそうです。でも、ドイツ語で歌っている(まだ歌えてないけど)ところは中央合唱団だけらしい。「ドイツ語で歌ったらカッコいいぞ!」と、引き続き自分で自分を励ましております。
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 次回の練習は11月17日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 深まりゆく秋、各所で美しい紅葉が見られる時期になりました。朝晩の冷え込みもさらに強まります。風邪を引かないよう、栄養、休養、うがい・手洗いを心がけましょう。来週はバスさんが多いといいな。
 
 
2018年10月27日(土)
~独語がいっぱい~
 祝入団!先週の見学者を、今週は新入団員として迎えることができました。ソプラノAさんです。ようこそ、大分中央合唱団へ。ともに「みえてくるみえない世界」を追求していきましょう。それにしても、9月の演奏会終了後から入団ラッシュが続いております。まことにめでたい!
 さて、本日は宮本先生の体操、呼吸から。そして、「第九講座」へと移ります。宮本先生は、「第九」のことを本当に嬉しそうに語られますね。先生が高校2年生の時に録音されたという、貴重な「解説入り第九」を聞かせていただきました。
 そして、新見先生にバトンタッチ。(ん?声がいつもと違う。休む暇がないようで、体調が心配ですが…。)
 今日は新曲の音取りです。三つの新しい曲の楽譜が配られました。パラパラっと見ると全てドイツ語です。ま、来年の演奏会のテーマが「瀧廉太郎とライプツィヒ」ですから予想はしていましたが、やっぱり見ると「ううっ…」とうめき声が出そうな感じです。『いや、原語で歌うことに大きな意味があるのだよ。詩人の思いだけでなく、作曲者がその思いをどう汲んで詩にメロディを付けていったのか、原語だからこそわかる部分が大きいのだよ。』と、誰だか分からない人に心の中で説得されています。
 いろんな言葉に触れられて楽しい!と前向きに考えましょう。今回は「ドイツ語と大いに触れ合おう!」ということなのです。
☆「Zigeunerleben(流浪の民)」
 いやあ、「流浪の民」を歌ったことのある人は結構いますが、ドイツ語で歌ったことのある合唱人はまずいないでしょう。「ぶな~のもり~のはがくれに~」という訳詩はあまりにも有名です。「ドイツ語で歌うのは、おそらく大分初演だろう」とのこと。『何?初演ですと?』―「初演」という言葉は何とも魅力的です。ちゃんと歌えたらきっとカッコいい!と脳内はすぐに切り替わります。
☆「O Haupt voll Blut und Wunden(おお、こうべは血にまみれ)」
 バッハのコラールです。と、新見先生の顔つきがいつも以上に生き生きとしています。聞けば、実はバッハが新見先生の専門分野とのこと。なるほど、語る語る…。(すみません、内容は割愛ということで。メモをしてませんでした。)時間の制限がなければいつまでも話したそうでしたが、そうもいきません。はい、音取りね。
 旋律はそう難しくありませんが、ドイツ語で歌うとなると、なかなか思うようにいきません。でも、新見先生曰く「大丈夫です。バッハのコラールに聴こえます。」(ホントですか?)
☆「婚礼の合唱」(オペラ「ローエングリン」より)
 有名なワーグナーの「結婚行進曲」です。メロディを知らない人はいないはず。でもこれも、全部通して歌ったことがあるという人は意外に少ないのです。はい、やりましょう。「ラララ~」で歌ってみました。またまた、新見先生曰く「不安げに歌うpの響きがすごくきれいです。」(ホントかいな?)
☆「歓喜の歌」
 時間までさらっと復習しました。
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 さあみなさん、一年間ドイツ語と大いに触れ合おうではありませんか。できないことができるようになる、きっと楽しいに違いありません。一年後には、きっとドイツ語がペラペラ(読むだけなら)になっているはずです。
 次回は一週お休みを挟んで、11月10日(土)19:00~(情報学習センター)です。次回まで間があるので、ドイツ語の練習をお忘れなく。
 急に寒くなりました。風邪に注意して、また元気に集まりましょう。
 
 
2018年10月20日(土)
~歓喜の歌~
 本日は出席者がやや少なめでしたが、新たな見学者を迎えて、やっぱり元気な中央合唱団でした。
 「体操のお兄さん」ことバスSさんによる、体操・呼吸練習から開始。もう、立派なインストラクターです。身体の準備ができたところで、パート練習に移りました。
☆「歓喜の歌」
 コンパルホール300会議室の中に、各パートの声がバンバン響き渡ります。だいぶん音やリズムに慣れてきた感じですね。でも、ドイツ語の方はもう少しかな。
 ひとしきり譜読みに専念した後、合わせ練習に入りました。新見先生が遅れるとのことで、いつものように、留守を任されている三宮氏登場です。さて、どんなんか合わせてみようかね。まだ三回目の練習ということもあり、発音の確認、リズム読みを交えて、丁寧に譜読みをしていきました。
 Gの部分、八分音符が続くところは、リズム・音程が流れないように注意。二分音符にスタッカートが付いています。半分くらいの長さを目安にしましょう。410小節からの男声合唱はなかなかのもの。ハーモニーに厚みがあっていい響き。怒鳴らない男声合唱は素敵です。
 543小節目から、四声のハーモニーにより主題が提示されます。何度聞いてもソプラノは高いです。でも、聞いていると、なんだか覚悟のようなものを感じるんですよね。「さすがソプラノ!」と言いたくなるような。だから、下三声はソプラノさんが気持ちよく歌えるよう、頑張って支えます。心は一つだ!
 595小節からは二分の三拍子に変わります。男声、スタッカート付きの二分音符に注意しましょう。631小節は言葉の入れ方が難しいです。繰り返してやってみますが、かなりの曲者。しっかり自主練習をして克服しておきましょうね。(苦労している辺りで、新見先生の到着です。)
 今までずっとfでしたが、ここで初めてpが出てきます。その転換をしっかり意識して表現しましょう。それから、徐々にcresc.してffまで持っていきます。ただし、そのときに自分がコントロールできる音量を超えないこと。ハーモニーが破綻しないように声を制御し、さらには、声が横に広がる(薄くなる)のではなく、口を縦に広げる感じで深みのある発声を心がけてほしい、とのこと。そうすることにより「『豊かな響きで歌い上げる第九』を作り上げたい」ということでした。今期の大きな目標です。
 257小節に戻って歌ってみました。(語尾の「ber」「der」などは「バー」「ダー」のように発音する。)音符を均等に歌うのではなく、言葉のまとまりを意識して歌うように、という指示です。なるほど、新見先生が言われた、私たちの目指す第九が見えてきたように思います。音を出そうと必死に叫ぶ第九ではなく、言葉を大切にして豊かな響きで歌う第九、ということですね。
 また、私たちの新たな挑戦が始まりました。一年後のステージでどれくらい実現できるか、ワクワク・ドキドキの日々をみんなで楽しみましょう!
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 次回の練習は10月27日(土)19:00~(情報学習センター)です。
 朝晩めっきり冷え込んできました。日中との気温の差も大きいです。みなさん、うがい・手洗いなどをして、風邪の予防に努めましょうね。
 
 
2018年10月13日(土)
~歓喜の歌~
 何と、二週続けての複数入団です。ソプラノにテノールKさんの奥様(これで夫婦団員が二組になりました)、それと今春大分に引っ越して来られたテノールKさん。今日の入団者はお二人ともKさんなのでした。ますます元気になる中央合唱団です。その元気の象徴である、宮本先生の体操・発声で練習が始まりました。果たして、声量倍増作戦は成功するや否や!
☆「歓喜の歌」
 「歓喜の歌」練習二回目は、宮本先生の発音指導から。発音を確認したら、リズム読みをしてみます。このリズム読みは結構楽しいです。頑張って子音を強調して発音します。「r」の巻き舌ができる人は、出来ない人の分まで、張り切ってマシマシで巻きましょう。(ちなみに筆者も以前はまるっきり巻けませんでしたが、朝から晩までずっと「rrrrr…」とやっていたら、夕方には何とかそれらしくなりました。今できない人もあきらめないで!)
 さて、リズム読みが慣れてきたところで、音を付けてみます。「第九は初めて」という人も多く苦労しております。特に、音の跳躍が大きいところは、慣れるまで(覚えるまで)はなかなか大変そう。それと、三十数名という人数での第九をどう作っていくかという大きな課題もあります。でも、それがやりがいになるんですよね。簡単にできたのでは面白くない。
 発声にも注意が必要です。発声練習で宮本先生がポイントに挙げられた、腰の反発力をしっかり使って声が出せるかどうかが大きな鍵となります。音取りの段階から発声を意識しておくことは、とても大切ですね。練習でやった「zu~」や「Brrrr…」を思い出して!
 というわけで、発声に注意しつつ先週やった594小節まで歌ってみました。ん?ちょっといい感じか。宮本先生いわく「これはいけるかも!?何とかなるかもしれませんね。」ま、何とかならないと困るわけですが、まだまだ練習二回目です。私たちには無限の可能性があるはず。上り調子の中央合唱団だからこそ、あくまでも目標は高く、あくなき追求を行っていきましょう!!
 宮本先生退出の後は、パートに分かれて続きの音取りです。なかなかの難物ですが、面白くもあります。音取り段階の苦労が大きいほど「やってやろうじゃないの」って気になりませんか?そして、何とか729小節までたどり着きました。
 最後は強引に合わせてみることに(キーボード、ほぼ「無し」状態)。よれよれながら行きましたよ、729小節まで。ま、初めはこんなもんです。ここから上っていけばいいのです。仲間も増えたし、心強いこと限りなし。みんなで進めば怖くない!
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 急に肌寒くなってきました。一気に秋が深まるのでしょうか。みなさん、風邪に注意しましょうね。
 次回は10月20日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)の練習です。またもや見学者が来られるとのこと。入団ラッシュか?!
 
2018年10月5日(金)
~台風前夜~
 大分中央合唱団の33年目がスタートしました。しかも、いきなり3人の新入団者を迎えました。先日見学に来られていた親子孫3世代のご家族です。そして団員の最年少記録も更新されました。何と我が団初の小学生団員が誕生しました。素晴らしい!上は80代の大先輩から下は可愛らしい小学生まで、文字通り「老若男女」が集う中央合唱団です。これぞ合唱の醍醐味。さまざまな個性が集まって一つの音楽を作り上げていくのです。33年目はどんな音楽が生まれるのか、本当に楽しみですね。
☆先日の演奏会についてのお話。(まだ終演から二週間しかたっていないのに、はるか昔のように感じます。)
 聴いてくださった方々から、「良かったよ」「最後まで飽きずに聴いた」「感動して涙が出そうだった」等々、嬉しい言葉が団員のもとにたくさん届いていました。それは、私たちが全力で客席に音楽を届けようとした証だと、素直に喜んでいいのではないでしょうか。(歌っていても客席との一体感をすごく感じました。)
 でも、課題もあります。Tさんによると(Tさんは団員ですが、今回フロアマネージャーとしての参加だったので、初めて客観的に団の演奏を聴いたとのこと。)、「日本語の歌詞はアクセント通りには付いていないから、子音をよっぽど意識して発音しないと日本語らしく聞こえてこない」、また、「四声のバランスがよくない(外声に比べて内声が不安定)のでハーモニーがかっちりと決まらないことがある」ということでした。今後に向けての貴重な指摘をもらいました。
 いずれにしても、私たちの演奏を真剣かつ温かく聴いて下さる皆さんの存在は本当にありがたく、また頑張ろうという励みになりますね。
☆「歓喜の歌」
 33年目最初の曲は「歓喜の歌」(ベートーベン交響曲第九番第4楽章)。楽譜をめくって感動です。音符がでかい、しかもフリガナ付き!新見先生チョイスの楽譜だそうで、目が心もとなくなってきた団員には何とも優しい心遣い?!
 本日の指揮者三宮氏が来る前に、小町先生の伴奏でとりあえず歌ってみることに。うわあ、これこれ。音の跳躍、甚だし。何たって「第九」ですから。これを三十数人で演奏する、細やかな「第九」に作り上げていこうというわけです。新たな挑戦が始まりますね。怖気づいている暇はありません。有言実行、やるしかない!
 そうこうするうちに三宮さんの到着です。はい、もう一度初めからやってみよう。読みの確認をしつつ、他パートの部分もみんなで歌うという試み。他のパートを歌ってみるとパートの特徴がよくわかりますね。バスさんは低音でこつこつと全体を支え、テノールさんには曲芸のような音の転換があり、アルトさんはハーモニーを作るためにせっせと音の合間を埋め、ソプラノさんは五線をはるかに超えたところで主旋律を担う…。それらが合わさって一つの音楽が出来上がっていきます。
 これから一年かけて、私たちの「第九」を作っていくわけです。これって、相当にワクワクすることですよね!
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 時折、風の唸る音が聞こえてきます。明日は台風が九州北部に最接近する模様。二週続けて、週末に台風がやってきています。演奏会の週でなくて良かったと思うものの、やっぱり台風は怖いです。このところ日本列島を縦断するような進路をとることも多く、油断できません。どうか、大した被害がありませんように。みなさんもご用心ください。
 次回の練習は10月13日(土)19:00~(情報学習センター)です。また、元気に集まりましょう。さらに、見学予定者がありそうとのこと。お楽しみに! 
 
2018年9月22日(土)
❤終演
 第20回演奏会が無事に終了しました。
 まずはお礼から。
「会場に聴きに来てくださったみなさん、暖かい拍手をたくさんいただき、本当にありがとうございました。ステージで歌いながら、みなさんが楽しんで聴いておられることがひしひしと伝わってきて、こちらまで幸せな気持ちでいっぱいになりました。やっぱり、ステージで歌うっていいなあ、演奏者も聴衆も一つの空間で同じ音楽を共有できるって素晴らしいなあ、みんなで一体となって音楽を作っているんだなあ、と再確認した次第です。今後ともご支援のほど、どうぞよろしくお願いします。」
 さて、ここからは筆者の所感。
 金曜の夜から土曜の夜まで”歌いっぱなし“感半端なし。「リハーサル」という名の集中・強化練習でしたね。「来年は、もう少し当日リハ短くてもいいんじゃね?」って言ったら怒られるかな?でも、要は、ぎりぎりまで詰めた練習をしなくていいようにすればいいわけですよ。(と言いつつ、やっぱりぎりぎりまであがくんだろうな。ということは、もう、体力付けるしかないやん!)と、愚痴はここまで。ま、時間がどうであろうと、本番にピークを持っていけるように、声も気持ちも準備しなくてはいけない、いうことは確かです。
「深き淵より」―一年間格闘してきたこの曲とも今日でサヨナラかと思うと、なんとか一矢報いたい。そう思う気持ちが強くなりすぎたのか、自分では若干悔いが残っています。でも、本番直前の「素晴らしいと思います。これが本番だとよかったのに」という新見先生の言葉には、勇気百倍でした。「ア・カペラをちゃんと歌おう」作戦は、かなりいい線まで行ったのでは?少なくとも一年前より、みんなが音に対して敏感になったと思うから。しっかり周りを聴こうとする意識、これがどれほど大事かを思い知らされた曲でした。でも、ホントに美しいいい曲だった。今までさんざん悪口を言ってごめんなさい。
「マザー・テレサ 愛のことば」―一度(中には二度)歌ったことのある人も多かったことが災いして、一番練習不足だった曲でした。初めての人だって相当いたのにね。だから、もう少し練習を積めば、もっと余裕を持って暗譜で歌えたのかな、と思います。けど、アルトAさんの朗読は落ち着いた雰囲気でとてもよかった。マザー・テレサの愛を感じました。だから、歌っている方もどんどん気持ちが高揚していったのだと思います。
 美しい和音と美しい旋律が印象的な曲でしたね。個人的には、もう一回歌いたい曲です。
「ふるさとの四季」―歌っていて、うちの合唱団の持ち歌にしたらいいんじゃないかな、と思うくらいしっくりきます。「これぞ、日本の歌」という感じ。ソプラノEさんのソロも素晴らしかった!清濁を併せ吞んできた「人生の達人」には出せない澄んだ声です。いや、歳を重ねた声も、それぞれに味わいがあっていいものですけどね。
「よかったなあ」―「良かったね」じゃなくて、「よかったなあ」ですよ、宮本先生!と、団員も客席もみんなで突っ込みました(大きな声では言えなかったけど)。やはり、愛すべき我らが宮本先生です。
 中津混声のみなさんとの共演2回目でしたが、5月の1回目よりすごく進化(深化)した感じがしました。(「たんぽぽ」の歌詞は若干あやしかったけどね。)「私には大きなケヤキが見えた!」っていう人がいっぱいいたはずです。ステージ上でも客席でも。いえ、決して新見先生のお姿を見間違ったのではないと思います。
 「小鳥たち」は、ホントにきれいな曲だったなあ…。
 今回の演奏会は、ほぼ中央合唱団の単独演奏会でした。去年までの「賛助を募って大曲に挑む」という形も、とてもやりがいのあるものでしたが、団結力の上では単独演奏会にはかないません。そういう意味で、第20回演奏会は、中央合唱団団員の絆をさらに深めるものとなった気がします。一年間の(汗と涙にまみれた)練習の成果は、確実にステージに反映できたのではないかなと思います。
・余談〈その1〉
 午前中のピアノ調律に少しだけ立ち会いました。調律師さんとおしゃべりしたのが面白かったです。ピアノの構造ってそれぞれのメーカーで違うんですって。(え、私が知らなかっただけ?)調律師さんといえど、普段自分が扱っていないところのものだと、鍵盤の蓋をはずすのもままならないこともあるのだそうです。音色もそれぞれに特徴があるとのこと。ただ「同じピアノでも、弾き手によっても音色が違いますよね?」と尋ねると、「その通りです」というお答えでした。納得!だって、小町先生の手で奏でられる音色の美しいことと言ったら、私の中では一番ですから!そういう場合は「弘法筆を選ばず」と言えるのではないかな、と思った次第です。
・余談〈その2〉
 「ブラボー!」の声をもらうって、本当に気持ちいいものですね。宮本先生は「どんな演奏に対しても、それが音楽と真摯に向き合ったものならば『ブラボー』というのが礼儀です。」とおっしゃるの方なので、その分は差し引いたとしても、「ブラボー!」の声が複数だったのは確か。やっぱり、素直に嬉しいです。
【本日のまとめ】
 みんなで苦楽をともにしながら曲が出来上がっていく過程が楽しい。本番の緊張感が何とも言えずたまらない。ステージと客席の一体感を味わうと、もうやみつきになる。「いやあ、合唱ってホントにいいものですね!」
 みなさん、お疲れさまでした。楽しかったあ!
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 次回の練習は一週お休みを挟んで、10月5日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。しっかり充電して、また新たな一歩を踏み出しましょう。33年目の始まりです。
 
2018年9月21日(金)
~あるアルトのつぶやき リハーサル編~
 去年は台風やったなあ。でも今年は、少なくとも雨からは逃れられたみたい。とりあえず、良かった…。あとは、お客さんがどれだけ入るかやなあ。―いや、それよりもっと大切なことがあった。今できるベストの演奏ができるか。何といってもこれが一番の問題。今日のリハ、気合入れていかな。
 2年ぶりの音の泉、ここに来るとなんかホッとする。素晴らしいホールだ。ここで歌えるなんて、ホントに幸せ。「音の泉」の名に恥じない演奏にしたいなあ。
☆ふるさとの四季
 小町先生のピアノを聴いてると、いつも、合唱と一緒に歌ってくれてるように感じる。(小町先生、実は美声で歌もとっても上手い!)故郷の懐かしい風景が、頭にふわ~っと流れ込んでくる感じがする。そこまではいい。問題は、それをどれくらい客席に届けられるかよね。Tさんが言ってた。「言葉の子音が届いてこない。」これはまずい!何となく歌っているってことかなあ?イメージはある、きっとあるはず。懐かしい風景と同じくらいに美しい日本語。これがもっともっと大切に歌えたらなあ。
☆マザーテレサ 愛のことば
 何たって「愛のことば」ですよ。愛!これまた、大切な言葉のオンパレード。旋律は涙が出るほど美しい。でも、歌ってそれを壊しちゃったら、愛もへったくれ(”へったくれ”って何のことかな?)もないやんね。練習不足の感は否定できない。だから、不安のまま暗譜で歌うよりも、ということで、楽譜を持つことになった。それならそれで、楽譜を持った良さを発揮したいよね。言葉を何とか伝えたい。マザー・テレサの言葉から溢れ出る愛を伝えたい!と思うのです。
☆よかったなあ
 「生きてて良かった!」っていう歌だと思って歌っている。まさに「命の讃歌」だ。新見先生に「顔が暗い」と何度も言われた。暗い顔で歌えばテンションも上がらない。歌詞や旋律に込められた作者の思いを想像すると、自然に笑顔になるはず。その気持ちで歌えばいいのだ!ただし、自分を見失うほどに舞い上がってはダメ。理性的に繊細に歌いたい。あくまでも私たちは感動を伝える側。感動するのはお客さん。だからこそ、やっぱり「言葉を大切に」という課題に帰ってくる。
☆深き淵より
 一年間、泣かされ続けました。去年の「カルミナ・ブラーナ」も大変やったけど、勢いで乗り切った!?でも、この曲は勢いではどうにもならん。半年くらいは、正体もようわからんかった。時には文句も言った(「何なん、この曲!ようわからん上に、難しすぎ!」)。それがだんだん「なんか、綺麗な曲やな…。」となり、「いい曲やん。」となり、「何とか攻略したい!」となりました。それももう、明日で終わりかと思うと感無量。でも、まだ完成形ではないのよね。もちろん、芸術に完成はないんやけど。それでも、一年間苦しんだ成果は出したい。それに、この曲が明日の演奏会の成功の鍵を握っているのは確かだし。
〈閑話休題〉
 Tさんのお話でもう一つ印象的だったのは、「新見先生に音が付いていく」ということ。新見先生が指揮をしながらステージを降りていくと、声がそれに付いて伸びていく、というのです。つまりは、指揮者に向かって歌っている、言い換えれば、声が指揮者までしか飛んでない、ということ。もう、わかりますね。私たちはその声を、指揮者を飛び越えて、会場の一番奥まで届けたいのです。目標ポイントを設定し直す必要あり。ただし「深き淵より」は、指揮者のところで一旦集約させてから、音を広げるような感じで歌ってほしい、ということでした。なんか、すごく納得!ア・カペラの曲は声だけが頼り。ぼやけた声ではすぐに失速して、ホールの奥までは届きませんから。
 さあ、いよいよ明日は本番です。今日はしっかり寝て、明日また元気に会いましょう。いろいろと体調不十分の人もいますが、みんなの力を合わせればきっといい演奏ができるはず。自分たちを信じて、指導して下さった先生方を信じて、いい演奏会にしましょう!
 明日の今頃は、打ち上げの何次会かな?
 
2018年9月16日(日)
♣強化練習
 昨日に引き続きの練習です。今日は中津混声との合同練習日でもありました。
 指揮者・伴奏者が到着するまで、漆間先生による発声練習です。息をしっかり吸って気持ちよく吐く。その息に声を乗せる、唐突にならないよう、滑らかに滑らかに音をつなぐ。音の階段を「よいしょ!」と上るのではなく、なだらかなスロープの感じで響きを途切れさせないように声をつなぎます。小町先生、到着。
☆「ふるさとの四季」
暗譜確認をかねて、この曲から練習開始。美しい日本の風景が頭に浮かんでいるかな?新見先生、到着。
☆「深き淵より」
今日は発声練習をしていたにもかかわらず、音は下がるはバラバラ感は強いは…。声は出ていないし、音程に至っては、歌っていてどんどん音が下がっていくのが分かるほど。最初の演奏は散々でした。新見先生に厳しい指摘を受けやり直すと、音程も発語も音楽表現も、一回目とは雲泥の差。自分ではサボっている意識はなかったのですが、やり直してみて分かりました。集中力が全然足りていなかったな、と。
つまりはメンタルの違いで、人間の声という楽器、歌という表現は、どうにでも変わるものだと思い知ったわけです。うわっ、こわいぞ!でも、裏を返せば、良い集中力と緊張感を保つことができれば、いい演奏ができるってことですよね。みなさん、やってやろうじゃないの!と思いません?
☆「マザー・テレサ 愛のことば」
「愛とは何ぞや?」の答えは見つかりましたか?それぞれが思い描く「愛」は表現できていますか?
一曲目冒頭の和音は、ようやく落ち着いてきた感じです。でも、終曲の最後の和音も大変です。フェルマータで伸ばした最後の音にはcresc.が付いてるし…。いかに響きを外さずに音を保って、さらにcresc.が効かせられるか。頑張りどころです。
☆「花」
編曲が面白いアンコール曲。ブツブツ切らずに長いフレージングを心がけましょう。暗譜です!
☆「よかったなあ」
前回から約4か月たっての合同演奏。「いやあ、4か月の時の流れが感じられますね~。(by新見)」とのこと。わずか4か月でも、いろいろな出来事の積み重ねがあるわけで、それを経ての演奏ということでしょう。煮物は冷やすと味が染みて美味しくなるのですが、私たちの「よかったなあ」は時間がたってどう変化したかな?
ただ、少なくともリズムや発語が甘くならないよう気を付けましょう。付点のリズムもあれば三連符のリズムもあります。また、けっこう4パートで同じ動きも多いので(斉唱もあります)、言葉の動きを合わせることも大切です。自分勝手に突っ走ったり遅れたりしない、ブレスのタイミングを合わせる、口を開けて待つなど、気を付けることはたくさんありますね。
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 秋らしく涼しくなったかと思えば、梅雨入りのような蒸し暑い日に逆戻り。お天気の変化が目まぐるく、体調を崩す人も出ています。9月21日(金)はリハーサル、18:00音の泉ホール集合です。本番直前、体調管理をよろしくお願いします。
 
2018年9月15日(土)
~演奏会まで1週間~
 本番1週間前です。曲作りも最終段階に入りました。
 今日は伴奏の小町先生がお休みだったので、「ア・カペラ」集中練習日となりました。
☆「マザー・テレサ 愛のことば」
だれもそばにいてくれない―なかなか音が決まりません。声が開くまでに30分程度かかりました。練習内容によっては、体操や発声の時間を十分に取れないこともあります。実のある練習にするには、練習室に入る前に各自で身体や声の準備ができているのが理想。今後の課題ですね。それでも、徐々に響きが良くなってきました。美しい音の重なり合いを確認し、旋律を聴き合い、良い響きをしっかり身体で覚え込む。歌い出した瞬間に、その記憶の感覚にすっと入り込めるようになりたい。
響きがつかめたら、それを保ちつつ、いかに言葉としてしゃべれるか。「ここでの『愛』とは何ですか?」と問われました。何やら大きなものを想像します。それぞれがイメージを持って歌えるといいですね。
言葉の母音が変わっても音が上下しても途切れない響きがほしい。永遠の課題です。でも、あくなき追求は続く…。
私たちのしていることは―これまた、語るような日本語がたくさん出てきます。平安を望む祈りの言葉です。ラテン語部分と相まって、敬虔な祈りの歌にしたいです。「peccata」の「a」で浅い声にならないこと。「tollis」の「l(エル)」二つを、しっかり発音すること。
最後のcresc.は、あくまでもmfの中でのこと。声を張り上げるのではなく、中身を充実させる感じで。形は小ぶりでもずっしり重いスイカが、脳裏に浮かびました。
☆「深き淵より」
今年の目標「ア・カペラをちゃんと歌えるようになろう」達成のための、最大の課題曲。
初めに通して歌いました。「中間部に不安があり、日本語が頼りなく聞こえる」とのこと。「日本語だから伝わるだろう」と思ったら大間違い。外国語と同様に(あるいはそれ以上に)丁寧に伝える必要がある(by新見)、と指摘されました。
また、和音の響きにも細やかな意識が必要です。特に冒頭、一段目と二段目の初めの f 部分がポイント。(演奏会で最初に聴かせる部分でもあり、ここがバシッと決まるかどうかで演奏会全体の出来も決まる!?)「De」の響きを落とさずにどう作るか。「逆三角形のイメージで」と言われました。要は顔の上半分に響かせる感じです。それと音程に関しては「みんながしっかり声を出した上でベクトルを合わせていこう」と。サボらずに積極的に声を出すと、不思議に声が一つにまとまっていく、と。
そして、個々の箇所での指摘をたくさんもらいました。これは、そこが良くなればさらなる高みにいける、ということですよね。ここまで来たら「深き淵より」を極めたい!soliも決まったし、ひたすら前進あるのみ、です。
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 明日(9/16)は、13:00より中津市大幡コミュニティーセンターで強化練習。そして、9月21日(金)は音の泉ホールでのリハーサル。18:00集合です。練習としては残り2回。来週の今頃は打ち上げの真っ最中。美酒に酔いたい!
 
2018年9月8日(土)
~演奏会まで2週間~
 秋雨前線の影響で急に涼しくなりました。というより肌寒かった。演奏会前に風邪を引かないよう気を付けなくては。
 それにしても、先日の北海道での地震には驚かされました。猛暑だったり大雨だったり台風だったり地震だったり…。大きな災害は、たまたまどこかで起こるものではなくなりました。いつどこにでも起こりうる。だからこそ、今何かに打ち込めるということがどんなに幸せか。日常に感謝しつつ日々を大切に生きたいものです。
 演奏会まで2週間。”今”を大切に、残された時間を大切にして、ベストを尽くしたい!
 指揮者三宮氏が来るまで、「ふるさとの四季」「よかったなあ」「マザーテレサ 愛のことば」の暗譜練習に励みました。大体歌えるんだけど、細かいところが曖昧です。似通ったメロディーのとき、その違いが明確でなかったり、言葉を間違ったり、音符の長さがいい加減だったりしています。はい、楽譜の見直しね。
☆「花」―普及版が脳内にしっかり貼りついているので、それをリセットして覚えなおす必要あり。結構苦労してます。
☆「よかったなあ」―かなり、歌詞の意味をかみしめられるようになってきました。今度は、それを一番伝えられる発声や表現で歌いたい。さらなる高みを目指します。
☆「マザー・テレサ 愛のことば」―「よかったなあ」に比べると、やはり歌い込み不足ですかね。いろいろとほころびが目に、いや耳に付く。和音が決まらなかったり、音の緩みが目立ったり、発声が浅かったり、リズムが悪かったり…。(ん?全部か?)美しい曲だけに、それを聴かせられないともったいない。音も大切にしたいし、それに乗せる言葉も大切に表現したい。だって「愛のことば」ですもの。「愛」は大切ですから。あと3回の練習でどこまで詰められるでしょうか。
☆「深き淵より」―悪戦苦闘しながらも少しずつ前進してきました(まさに「3歩進んで2歩下がる」という感じ)が、ここにきて、何となく形ができてきたような。来週にはsoliも決まる予定です。ようやく全貌が現れる…。こう、ご期待。
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 今日は、親子孫三世代の見学者が来られました。お母さんと娘さんとその息子くん。ぜひ入団をお待ちしております。初の三世代入団者か、はたまた、団員の最年少記録更新か?!
 さて、演奏会までの練習回数は、前日リハも入れて余すところあと3回です。できることはまだまだたくさんある、というより、やらねばならないことがあるはず。
 次回の練習は9月15日(土)19:00~(情報学習センター)、翌16日(日)は中津での強化練習(13:00~中津市大幡コミュニティーセンター)です。ラストスパート!
 
2018年9月2日(日)
♣強化練習
 雨上がりの晴天でした。九月の秋の空がとても美しかったです。
 急遽練習時間帯が変わったにもかかわらず、かなり高い出席率でした。本番まで3週間を切りましたしね。
 「花」でウォーミングアップ。歌い慣れた旋律と微妙に違うところが難しい。早く覚えたいです。
 「マザー・テレサ」で助走開始。いろいろ歌い方の意見も出て、とてもいい感じ。素晴らしい!
 では、三宮先生よろしくお願いします。
☆「マザーテレサ 愛のことば」
だれもそばにいてくれない―初めのアカペラの部分は、すっきりとした美しい和音を響かせたいところです。ここで聴衆の気持ちがつかめるか…。今日はまあまあだったかな。でも、もっと他パートの音を聴き合いたい。もっと音がビシッと決まって、動きがピッタリ揃うことを目指しましょう!
それから「大切な言葉をしっかり発語してほしい」と注文を受けました。特に「日本語部分のニュアンスを積極的に出してほしい」とのこと。聴いている人が共感するように伝えられるかどうか、大きな課題です。
私は一本のエンピツ―やはり「Gloria」の「g」の発音が難しい。注意を怠ると全く聞こえません。何度も出てくる「Gloria」はこの曲の根幹です。また、日本語の部分も曖昧にならないよう、リズムに乗ってはっきりと発語します。緩むことなく最後まで一気に歌い切りましょう。
私たちのしてることは―ソプラノの頭唱は、ずいぶんフレーズ感が出てきました。それに導かれるように、下三声が加わって祈りが続きます。浅い声になって敬虔な祈りの雰囲気を壊さないよう、十分な注意が必要です。テンポ感の共有も大切。
38小節からのcresc.は、小節の縦線を感じさせないよう、徐々に大きくしていきます。最後のハーモニーは冷静さを保って美しく響かせましょう。
主よ、今日一日―だいぶ音の不安がなくなったようで、曲らしく?なってきました。それに、朗読が入ると歌いやすい。伴奏部分の歌い方が、フレーズとしてイメージしやすくなりました。朗読が終わって曲想が盛り上がっていくのですが、ここでも冷静さを失わないようにしましょう。冷静さ(理性)をなくした大声は、ただの騒音です。そうなってしまっては、マザーテレサの言葉は伝わりませんね。
☆「よかったなあ」
3.小鳥たち―一昨日特訓した下降音型部分がちゃんと歌えるか。結果、できたではありませんか!三宮さんに褒められました。つまりは「忘れなければできる」とうことでしょうか。二日しかたっていなかったしね。さて、来週まで覚えているか?維持するには復習しかありません。勉強と同じです。
言葉のニュアンスはずいぶん出てきていると思うのですが、歌としての響きを伴った発語ができているか、十分な注意が必要です。「すんすん」といった独特な擬態語もあります。映像をイメージしながら歌うことも大切かな。
4.ケヤキをちょっと復習した後、4曲暗譜で通してみました。うわっ、忘れてるところがある!似通った旋律や、そこに付く言葉があやしいです。はい、楽譜の見直しをしましょう。「誰も知らない」のか「ちょうちょが知ってる」のか、はたまた「地球が続く」のか。(ああ、柔らかい脳みそがほしい…。)
☆「深き淵より」―一昨日「足踏み状態か?」と書きましたが、途中まではまずまずでした。p.7~の各パートの動きもずいぶんスッキリして聞こえました。でも、後半に入り、不安が徐々に増したような…。自分のパートだけで精一杯になると、アンサンブルが崩れてしまいます。残り三週間弱でどこまで歌い込めるかがカギですね。
それと、浅く響きの無い声は厳禁です。曲の雰囲気をしっかり伝える、深い響きの声で歌いましょう。
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 今日は、とてもいい集中力で練習できたように感じました。(いえ、いつも良いけど「さらに」という意味です。)いよいよ演奏会が近くなってきた、という感じですね。とはいえ、まだまだ課題はたくさんあります。一回一回の練習を密度濃く頑張っていきましょう!
 次回9月8日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)、また元気に集まりましょう。
 
2018年8月31日(金)
 八月も今日で終わり。そろそろ涼しくなって…はくれませんね。今年の夏は長そうです。ぼやいても仕方がない。はい、練習、練習。
 まずは、指揮者が来るまでパート練習に励みます。それぞれの苦手なところを中心に、音程・歌い方の確認。確認しては練習。練習しては確認。繰り返し練習。いつものことながら、時間とのタタカイになってまいりました。
 そうこうするうちに三宮さん到着。それでは、合わせ練習に移りましょう。
☆「花」
アンコール曲です。暗譜です。よく知っているバージョンではないので、違いを意識して覚えていきましょうね。
うららかな春の日に咲き誇る桜、その美しい光景を軽やかなリズムに乗って歌います。
☆「よかったなあ」3.小鳥たち
冒頭の「ことりたちは~」と同じような下降音型を持つフレーズが、ここかしこに出てきます。その下降音型を無神経に歌ってしまうと、今までさんざん経験した「雪崩現象」が起きるわけです。でも、注意して歌うとずいぶん違いました。丁寧に歌えばできると判明。では、出来ることは常にやりましょう、ということで。
休符の入れ方を意識して歌いたいです。特に文節の途中にある休符は、明らかに言葉としてつながっているので、ブツンと切れてはいけません。つながりを感じつつ余韻を持たせるように歌います。フレーズの終わりの休符はきちんと休みましょう。
各パートで言葉がずれて出てくるところは、他のパートの歌い方をよく聴き、バランスを考えて歌います。四声の動きが揃うところは、しっかり聴き合って息づかいも揃えましょう。
p.40~アルトのパートソロはピッチに注意。やればできる!テノールは、アルトの歌い方をよく聴いて。
p.41~ソプラノ「木の実の」は、あまり意識しすぎないほうがいいかも。ほら、とても美しく歌えました。やればできる!p.42、1段目までの部分は美しいアンサンブルで行きたいところ。焦らずに他パートをよく聴く余裕がほしいですね。
☆「深き淵より」
今日はあまり音程がよくなかったです。それに、パートの動きがずれる部分が、何やらガチャガチャして聞こえました。このところ、ちょっと足踏み状態でしょうか。う~ん、今年の目標「アカペラをきちんと歌おう」が達成できるか、残り三週間にかかってきましたよ。練習回数は、リハーサルも入れてあと5回です。もうちょっとで何かつかめそうな気がするのですが…。
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 9月2日(日)の強化練習の時間帯が19:00~21:30に変わりました。場所はそのままコンパルホール300会議室の予定です。お間違えなく。次回の通常練習は9月15日(土)19:00~(情報学習センター)です。(15日は「復活」の練習もあります。)さらに、翌16日(日)は二回目の強化練習(13:00~17:00中津市大幡コミュニティーセンター)と続きます。
 夏の疲れが出てくる頃です。体調にはくれぐれも気を付けてくださいね。本番が刻々と近づいてきます。チケットも頑張って売りましょう!
 
2018年8月25日(土)
 演奏会までとうとう1か月を切りました。さあ、追い込み、追い込み。
 そして、暑さはやっぱり戻ってきました。この暑さはいったいいつまで続くのやら。でも、暑さなんかには負けないぞ!
☆「ふるさとの四季」
 だいぶん歌い慣れて、暗譜も進んできました。でも、もっと隅々まで注意を払って歌いたいですね。歌いやすいからと言って気を抜いてはいけません。 
 さらには、四季折々の曲のイメージをしっかり表現したいです。しっとりと歌うのか、明るく楽し気に歌うのか。どっしり感が欲しいところもあれば、軽やかに歌いたいところもある。リズムに乗って弾むように歌いたい曲もあれば、レガートで流れるように表現したい曲もあります。
 曲の情景を思い浮かべて、色とりどりの日本の四季を表現したいものです。
☆「マザー・テレサ 愛のことば」
だれもそばにいてくれない―う~ん、出だし…。今日は和音があまり美しくない。新見先生からずいぶん注意を受けました。繰り返すこと数回、ようやくピッチが合ってきたような。相当に心して合わせないといけないところです。「できていたことができなくなるのはダメです。」と新見先生の厳しいお言葉。お互いの音を聴き合って、美しい音の調和を目指しましょう。日本語を歌う部分(パート)は、しっかりしゃべること。伴奏のパートは、主旋律を引き立たせるように十分注意して歌います。
私は一本のエンピツー「maestoso」の意味は「威厳を持って」。「マエストロ(巨匠)」と同じ語源だそうです。ということで、いきなりの「Gloria」は、堂々とちょっと偉そうに歌いましょう。そのためには、しっかり響きのポイントに当たった声が必要ですね。スカッと空気が抜けたような声や、浅くて平べったい声にならないよう注意しましょう。最後の「Gloria」も、響きのある深めの声で言い切ります。
私たちのしていることは―ソプラノの出だし、今日はとても苦労していました。なかなか一体感が出ない…。「一人一人が自分の意志を持って歌うことが大切」と、新見先生から繰り返し指摘されました。ソプラノに限らず「誰かについて歌おう」と思っているうちは、音程にもリズムにも微妙な(大幅な?)ズレが生じてしまいます。でも、それぞれが意志を持って歌うためには自信も必要です。自信を持つには…練習するしかないな。
主よ、今日一日―「Benedictus」という言葉のまとまりとして歌うこと。動きがぎこちないのは歌い込みが足りていないから?復習すべし!音程も若干あやしいところがあります。最後の「Hosanna」にはフェルマータが付いていますね。力強く伸びやかに終わりたい。(終わってもすぐに口を閉じたらいけませんよ。)
☆「深き淵より」
 三宮さんによる特訓。「フレーズの最後の和音の響きをしっかり作る」という特訓です。確かにフレーズの終わりに来ると、注意がおざなりになりがちです。息も絶え絶えのこともあります。そこをぐっと踏みとどまって、美しい響きでフレーズを終わりたい。さあ、何が必要か。まずは注意力、そして、支え。どうしても息が足りないときは、お互いの助け合い精神。注意してやってみたらできた!ということは、やっぱり、やろうとする気持ちが一番大事ってことですかね。
【課題】言葉の表情が足りない。アクセントの部分を強調するなどのメリハリがほしい。強弱の変化もまだまだ。これもメリハリ不足ということかな。
 歌えば歌うほど、深い表現力が必要だと認識させられます。どこまで作品の世界を表現できるか。もっともその前に、正しい音程・リズムで歌う、指示記号に従って適切に歌う、という基本条件がありますけどね。
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 次回の練習は8月最後の日、8月31日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。なお、その翌々日(9/2・日)は強化練習(13:00~17:00コンパルホール300会議室)になっています。いよいよ演奏会の月に入ります。
 
2018年8月18日(土)
 お盆が終わり休暇も終わって、日常に戻った人も多いことでしょう。今日は比較的風が涼しくて「秋の気配か?」という感じでしたが、「いやそんなに簡単に秋が来るわけがない」と残暑に備えて気持ちを引き締め直しました。
 演奏会まで一ヶ月余り。まだまだ先だと思っていたけど、もう追い込みですね。暗譜、暗譜…。
☆「花」(「ホームソングメドレー」日本編Ⅰ)
 アンコールで歌う予定の曲です。第3ステージで歌う「ふるさとの四季」と同じ源田俊一郎氏による編曲で、なかなか素敵な作品でした。(当然、これも暗譜です。)
☆「ふるさとの四季」
 やっぱり歌っていて心地よいです。誰もが知っている歌の数々。懐かしく心にしっくり来る感じがします。でも、自分たちだけでなく聴く人にも心地よく感じてもらうには…。みんなが知っている歌だからこそ、ごまかしが効きません。より丁寧な発語、さらには、日本語としてのフレーズのまとまりをしっかり感じて歌うことが大切です。
☆「よかったなあ」
「小鳥たち」―気になるところを三宮さんに修正してもらいました。まずはピッチの低いところ。全体的にレガートでpmpが多いので、支えがないとズルズル音が下がります。響きの上澄みだけをつなげていくような丁寧さが必要です。「pだから」と気を抜いている人は、まさかいませんよね。pのところこそ、細心の注意を払って歌いましょう。
パートごとに追いかけっこをするところは、他パートの音をよく聴いて流れに乗って歌います。無神経に歌って曲を壊してしまわないように。
「たんぽぽ」―うーん、もっと楽しそうに歌ってもいいのでは?まあ、踊り出さないまでも、少なくとも聴いている人が笑顔にはなってほしい。ということは、歌っている側も当然笑顔でしょう。出だしのバスさんのリズム感、とても大事だと思います。もっと弾んでいいんじゃないかな。「出だしの発語を明確に。そして軽快に歌いましょう。」との指示がありました
☆「マザー・テレサ 愛のことば」
主よ、今日一日―まだ歌に慣れていない感じです。組曲の終曲として、もう少し盛り上がりたいですね。「Benedictus」を畳みかけるように繰り返すところ、フレーズの終わりでfを持続させるところ、何とか支えて頑張りたい。朗読部分の合唱は伴奏の役割です。ひたすら美しくつないで。そして、その後クライマックスを迎えます。失速せずに最後まで歌い切りたい!
だれもそばにいてくれない―出だしが勝負です。「美しいハーモニーで聴衆の心をわしづかみ!」と行きたいのですが…。「音程、発語のスピード感を合わせてほしい」とのこと。みなさん、気持ちを合わせて祈りを捧げましょう。もちろん敬虔な気持ちで。
☆「深き淵より」
先週よりも音程は良かったです。修正力がだいぶ身についたか?でも、まだ入りの音に幅があります。ずり上げて入るのではなく上から音を出す癖をつけ、さらには周りの音をよく聴いてピッチを保ちましょう。支えをさぼらないこと!
それから、指揮をよく見てテンポの変化や間の取り方に注意しましょう。
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 初めにも書きましたが、演奏会まで余すところ約一ヶ月となりました。会場に来てくださるみなさんに心地よい演奏を届けられるよう、最大限の努力をしたいですよね。まだまだ向上できるはず、というより向上しようではありませんか!目指せ「みえてくるみえない世界」です。(チケット販売促進月間にも入りました。)
 次回の練習は8月25日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 
2018年8月11日(土)
 お盆の帰省ラッシュです。今日は道路もJRもいろいろと大変だった模様。でも、中央合唱団の練習はいつも通り、というより、演奏会を来月に控えてさらに充実してきました。
 恒例の「発声クリニック・宮本部屋」が開催される中、その他大勢は、まず「ふるさとの四季」で声慣らし。各パートの気になるところを復習しました。でも、暗譜は結構進んでいるようです。
 さて、本日のメイン・イベントは、全曲を通して歌うこと。今の段階でどれくらい歌えているのかが露わになる…。ちょっとドキドキやね。
 「深き淵より」~「マザー・テレサ 愛のことば」~「ふるさとの四季」~「よかったなあ」―歌いましたよ、みっちり1時間。みなさん、集中力は途切れませんでしたか?表現したいもののイメージを持って歌えましたか?新見先生の指揮を見逃さなかったかな?
 課題を先に挙げておきます。今日は音程がイマイチ(イマニ、イマサンだったかも?)よろしくなかったようです。それと、ピアノ伴奏がある曲の方がかえって安心するのか、音程への意識が甘くなり、それぞれの勝手な音程感で歌ってしまっているとのことでした。要は、音程がバラバラになりやすいということね。
 そして、強弱の変化が小さく、まるで寸胴鍋のようであるとも。もっとメリハリのあるボン・キュッ・ボンのボディを目指しましょう。ただし、それは単に物理的な音の大小を言っているのではありません。pには内なる強い思いが込められ、fには解き放たれた思いのほとばしりがあるはず。そんな強弱の表現を目指したいですね。指揮をよく見て、指揮者の思いを感じてほしいとの指摘もありました。
 とまあ、課題はまだまだ多いのですが、宮本先生から嬉しいお言葉もありました。
「ところどころ、言葉がぐっと迫ってくるところがあった。指揮、合唱、ピアノが三つ巴になって、いい感じで音楽を作っている。何やら中央合唱団の色が見えてきたのではないでしょうか。」
 新見先生も、それには賛同されていました。「合宿を過ぎたあたりから、中央合唱団の音色が感じられてきた」と。
 これは相当に嬉しいことですよ。表現したい音楽が団員間で共有され出した、ということなのですから。合唱は、声と言葉にに思いを乗せて、みんなで一つの音楽を作っていくもの。みんなの力で「みえてくるみえない世界」に一歩近づいたということですね。
「後は、発声と音程とリズムが良くなれば…」(by新見)―むむっ、道はまだ険しいみたいだ。でも、めげません!
(付け加え)※あくまで個人の感想です。
『今日は、個人的には上手くいかないところもいっぱいあったんだけど、なんか、歌っていてすごく気持ちよかったなあ。音楽が流れてる、言葉が生きてる、って思う瞬間がたくさんあった。他のパートの音もよく耳に入ってきたし。不思議やなあ。ひょっとして、これが「音楽してる」ってことかなあ。それにしても「深き淵より」って、歌えば歌うほどいい曲って思える。初めは全く得たいが知れない感じだったのに(鈴木優人さん、ごめんなさい!)。これも不思議やなあ。』―かくして、さらなる合唱道の追求が続いていくのです。本番が楽しみだ!!
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 次の練習は8月18日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 演奏会まであとひと月ちょっと。一年間の集大成ですね。暑さに負けず、追い込みに掛るとしましょうか。
 
2018年8月3日(金)
 8月に入りました。来月には演奏会が控えています。本番で納得のいく演奏ができるかどうか、いよいよ正念場ですね。
 今日は「府内戦紙」の初日で、街中は混雑しておりました。でも、お祭りの日であっても、練習することに何ら変わりはありません。というより、いつも以上に細やかで充実した練習となりました。「ア・カペラ集中練習」の始まりです。
☆「深き淵より」
(前置き:「中央合唱団の練習では、妥協しないことにしました。」なかなかに衝撃的な新見先生のお言葉でした。ん?今までは妥協していたってこと?ま、それはさておき、つまりは「今までよりもう一段高い音楽を目指していく」ということですよね。こんなもんでいいか、と思ってしまうと、それ以上の進歩は望めません。うんうん、その通りだっ!アマチュアもプロも関係ない。もっと上手くなりたい、もっと高みを目指したい、もっともっと感動したいし感動させたい!!というわけで、練習は第二段階にシフト・チェンジです。)
さて、初っ端の「De―」が決まらなければ話になりません。いかに充実した響きで和音を聴かせるか。ブレスを揃え、「e」が平べったくならないよう音をイメージして声にします。(どの曲も出だしの準備を疎かにしてはダメ。)その後も、要所要所の和音の響きを確認しつつ、丁寧に練習が進められました。強弱のみならず、各フレーズの膨らみの頂点への意識を持つこと、フレーズの最後までほどけずに響かすこと(息を吐き切る)、緊張感を持って次へつなげるのか、そこで収束するのか等、細やかな指摘も受けました。いやあ、結構いい加減に歌っていたんだなあ。でも、注意して歌っていくと何か所か響きが変わったではありませんか!ボーっとして歌ってる場合ではないよ。「目指せ、歌う人も聴く人も心地よい音楽を。」ですから。
以下、主な注意点を挙げてみます。
・27小節~日本語の歌詞に隙間ができないよう注意。特に「a」音が浅くなって響きが途切れやすい。
・50小節~男声、息のスピード感を合わせて出よう。「主キリスト」への呼びかけです。軽々しくならないこと。
・56小節~cresc.に前傾で向かう感じ。でも、59小節は急がないように。61小節からのcresc.は、ソプラノ以外のパートも充実させること。「ソプラノさん、大変だなあ」と他人事になってはダメ、気持ちは同じに。ソプラノはD音から高A音へつなげる意識を持つこと。頑張りすぎは禁物。64小節~気を抜かない!66小節からの男声はエコーです。
・69小節~アルト、メロディーを聴かせるようしっかり歌うこと。後のパートが続きます。ソプラノ、跳躍して着地するときの音程が揺れないように。音が上がるときは自分の意志で。各パートの旋律が、ずれながら次々に登場します。聴き合おう。
・108小節~「Si~Domine」までをレガートで響きを変えずに歌いたい。ソプラノ、「va」で浅い発声になり響きが途切れがち。また、音が下降するときに音程がバラける。
・126小節~「et」は裏拍から入ります。遅れずにリズムよく入りたいところ。音程注意。続く「pro-」は食い気味に入る。
・131小節~強いアクセントのところは短く切りますが、急がずに重々しく歌います。
・140~曲中一番のpで歌います。遠くからかすかに響いてくる感じ。歌詞の語感を出す。「待ち望む」の「ま」で言い換える感じ。
・177~全てをポジティブに感じて歌う。
・201小節~p部分の響きに注意。特に、語尾の「a~」は響きを上から乗せる感じで歌う。214小節の「Israel」が主人公。
・217~「Amen」三唱は、しっかり支えられた声で歌いたい。最後は「fff」まで持っていこう
☆「マザー・テレサ 愛のことば」3.1番、「故郷の四季」故郷(終曲)
 伴奏がないことで不安な感じにならないように。おずおずと自信なさげではなく、しっかり歌ってよし!
 最後に、ちょっと気になったことを一つ。曲を始めるときに、何度も指揮を見るように注意されました。楽譜を持っていても、肝心なところでは指揮を見ないと歌えません。同じことを繰り返し注意されないようにしたいものですね。
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 よい練習がみっちりできました。でも、やったことを忘れないよう、各自が努力することも大切。「深き淵より」以外の曲は、そろそろ楽譜を外して歌いたいところです。(「深き淵より」も、意外と楽譜を見ずに歌えるかもですよ。)
 次回の練習は8月11日19:00~(コンパルホール300会議室)です。場所を間違えないでね。
 
 
2018年7月28日(土)
 妙な動きの台風が気になるところですが、新見先生・小町先生が爽やかに登場され、通常通り練習開始。今日はいくらか風があり、暑さがしのぎやすかったかな。でも、練習はいつもと同じく熱かったです。
☆「マザー・テレサ 愛のことば」
主よ、今日一日―入りの「Benedictus」は、単に音符が並んでいるのではなく、言葉のまとまりとして伝えてほしい、そのためには音にスピード感がほしい、とのこと。一つ一つの音が止まってしまうのではなく、言葉として響きがつながるよう、また、言葉の抑揚を感じて歌いましょう。9小節からの「Benedictus」はpiu f です。しかも違う和音で3回繰り返されます。変化をしっかり表したいところですね。18小節からは、また違った雰囲気の「Benedictus」が歌われます。「Be」は滑らかに歌い出しましょう。男声から女声へ受け渡され(いずれも歌い出しの準備が大切)、続いて四声揃っての「Benedictus」となり響きが広がっていきます。27小節からは朗読の伴奏部分です。「一番いい顔で歌ってください」とのこと。pですが、美しく響かせたい。あくまでもレガートです。31小節からは「Hosanna」を連呼します。「万歳!」と高らかに歌いましょう。piu f の部分はさらに「万歳!」と畳みかけます。65小節まではf を維持すること。
81小節から82小節にかけては、fのままで行きたいところ。音も下がるし、どうしても緊張が緩んでしまうのですが、気持ちでつなげて(精神論か?)最後を盛り上げよう!先週も書きましたが、最後は「fffff」くらいまで到達したい。
(と、ここまで書いたら、サイト管理者から「まもなく今月の容量オーバーです」との警告が来た!やむを得ず後は端折ります。)
次に、1~3曲まで通し。1曲目―「神様、私の方を向いてください!」という願いを込めて歌いましょう。2曲目―「私」の発語が弱い。「wa」を、もっとスピード感をもって発音しよう。3曲目―最後のcresc.は単に音が大きくなるのではなく、「心の緊張が膨らむのです。」(by 新見)。
☆「深き淵より」
まがりなりにも曲が通るようになってきました。闇雲にもがいていた時のことを思えば、何たる進歩!
今後の課題は、①fのときに音程と響きを集約させること、②cresc.をもっと積極的に行うこと、③短く切らずに大きなフレーズとして歌うこと。それと、ラテン語の意味も確認しておきたい。
 ここで新見先生は所用のため退出。後は、パート練習と三宮さんによる特訓。「深き淵より」「よかったなあ」を時間いっぱいまでおさらいしました。
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 次回の練習は8月3日(金)19:00~(情報学習センター)です。場所をお間違えなく。(さあ、アップできるか!?)
 
 
2018年7月21日(土)
 暑い、熱い、アツイ、融けそう…。太陽が照り付けすぎても困る、雨が降りすぎても困る。日本列島の気候は、もっと穏やかに変化していたはずなのに、いつからこうなった!?とはいえ、冷房の効いた会場で練習できることは幸せです。
 先週に引き続き、宮本先生によるヴォイストレーニング講座(別名:宮本部屋)が開催されました。発声を個人的にみっちり見ていただける―他の合唱団ではまずありませんよ~。文字通り、本当に有難いことです。
 それと並行して、大部屋では三宮氏による全体練習が粛々と進められました。
☆「マザー・テレサ 愛のことば」
主よ、今日一日―まだ譜読みが不安げな人も。そのため、他パートのことまで気が回っていない感じです。旋律を受け渡すところ、主旋律を際立たせるところ等、四声としてのまとまりやバランスが悪い。さらに音程も不安定(「心は熱く、されど音程は冷静に」by三宮)。「Benedictus」の繰り返しは、もっと畳みかけるような勢いがほしいです。最後は伸びやかに「fffff」(これは何て読むんだ?)まで行くよ!
だれもそばににいてくれない―何たって初めの美しい和音の進行が聴かせどころ。ここで聴衆の心をわしづかみにしたいです。日本語の部分はもっともっとしゃべりましょう。それこそマザー・テレサになったつもりで。テンポが揺れるところは絶対に指揮を見る!(「本番は暗譜だから大丈夫とは思いますけど」by三宮
私たちのしていることは―やや散漫な感じで始まりました。慣れて歌い方が雑になってはいけません。出だしの「A」は、タイミングも音程も、もっと揃えたい(ソプラノも下三声もです)。そして、日本語は語ります。pでも音の響きはなくさないで!
☆「よかったなあ」
油断大敵!一度本番を経験した、暗譜で歌った、と余裕を見せていたら…あれあれ?リズムが甘くなってる、音符の長さがあやしい、ということで、はい、楽譜の見直しが必要ですね。歳を重ねると脳みそも運動機能もだんだん衰えますから(一部の若者を除く)。
☆深き淵より
三宮さんに後半をさらってもらいました。歌えば歌うほど美しさが分かる曲です。
この曲の初演時の音源が届いたので、練習の最後に聴いてみました。なるほど、こういう感じなのか…。各パートの動きや絡み合いがよく分かります。和音はとてもクリヤ―です。ここまで悪戦苦闘してきましたが、改めて目指す演奏にもっと近づきたいと思いました。演奏会まであと2か月です。
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 本日女声の見学者お一人が、嬉しいことに即入団となりました。ようこそ、大分中央合唱団へ!未来はきっと明るい!!
 次回の練習は、7月28日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。みなさん、チケットをどんどん売りましょうね。
 
 
2018年7月14日(土)
 先週とはうって変わって晴天の暑さ続く毎日。練習開始とともに宮本先生も颯爽と登場されました。別部屋で少人数ずつ女声のヴォイストレーニング。9時までソプラノ・アルトの皆さんが入れ代わり立ち代わり特訓を授かりました。これこそまさに有り難きこと。今日の時間だけで何かが劇的に変わることはなくても、ひとつコツをつかんだり、意識が変わったり・・のきっかけになるとよいなあと思います。今日宮本先生からもらったものをどうぞたいせつに。
~「マザーテレサ 愛のことば」~
 入れ代わり立ち代わり宮本部屋へ抜けていくメンバーがいる中での新見先生練習。今日のスタイルに、練習内容の立て直しをしていただき「今日は音程とリズムと発声にこだわっていきましょう~」と。それなりに長く歌ってきた曲を改めて見返すと、なんとなく流れで雰囲気で歌っているところがわんさか。音程もリズムも、こんな感じ~程度になっているところがあちこちでした。ていねいに見直すってことたいせつ!良くない方向で覚えてしまったり、楽な方向に流れることって簡単なことですが、暗譜前にもう一度楽譜に書かれていることをしっかり見て、それを再現できるように背筋を伸ばして向き合いましょう~。
 ・「だれもそばにいてくれない」
  冒頭部分はアルトの音をもう一度しっかり見直しましょう。人数が少なかったこともあるけど不安&不安定すぎでした。下 三声+ソプラノで動く箇所が出てきます。ソプラノのの「愛のことば」を消さないように。ソプラノさんも音の低いところの 歌い方を工夫して。愛のことばをお話しください。
 ・「私は一本のエンピツ」
  ほかの曲に比べてもリズムが際立つ曲ですので、どうぞ皆さん同じ方向性で。ことばのしゃべりによっても早い遅いが出て しまいます。慣れない、緩まない。「ただー、それだけなのです」の部分が1回目は言いきる形で、2回目は柔らかくとの指 示がありました。続くGloria~は明るく。最後のページの上の段はあまり遅くしません、下の段は少しゆっくりになります。
 ・「私たちのしていることは」
  4声が一緒に動いてことばを話すことが多い曲です。ニュアンスをそろえましょう。「けれどもし」「そのいってきぶ   ん」。合宿の時ほどの一体感が今日はなかったような気がしますー。最終ページは「祈り」です。
 ・「主よ、今日一日」
  冒頭の出始め、メゾピアノスタートですがスピード感をもってと。確かにー。おそるおそるのふにゃふにゃになっていまし た。朗読の入るあたり、美しい感じで進んでおります。この辺りまで来るころ、宮本部屋の特訓が進んで何かを得て戻ってき た人が多かったから!?その充実感を忘れないで~・・・・
~「よかったなあ」~
  こちらも一度は暗譜し、本番を経て歌いなれ注意。ピアノ、フォルテ、クレシェンド、デクレシェンドの変化は最低限楽譜 に忠実に見直しましょう。音楽の構成やことばを有効に表現するためにも、「なんとなく」でないところに勇気をもって。
 ・「たんぽぽ」
  最初のベースの「たんぽぽぽぽんぽぽーぽーぽ」部分、かお~!!珍しく男声カオってご指摘。男子も顔、の時代ですか  ら。お気をつけアソバセ。
 ・「小鳥たち」
  最後の「雨と風の赤ちゃんがよく眠るように」部分はすごくピアノで静かに、ハミング手前になるころにはピアニッシモに
 なるまで静かに・・うーん。やさしい。音の泉にささやくように響いたら本当に眠りに誘われそう~。
 ・「ケヤキ」
  一番最後、「なつかしさに(休符)ふるえる」は休符部分でも気持ちの持続を。気持ちの持続ってやってるかどうかはハタ からはわからないようだけど、思うのと思わないのとでは全然っ違う。だからそこは気持ちの持続。
~「深き淵より」~
  パート別からの合わせ。先生方いらっしゃらなかったのでひとりひとりがこの曲のことをしっかり見つめて、自分のものに できる確認を。この曲こそ、なんとなくでは絶対成立しません。だんだんよい曲に思えてきたし。まだまだできます。やれる ことはたくさんあります。楽しみましょう!!
 
長くなりました。サヨナラっ。
 
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 演奏会チラシ&チケットを配布しました。自分たちの手元に残さず誰かの手に渡る、ということが最低限です。常に持ち歩いて出会った誰かをお誘いする!がんばりましょう~。
 
 次回は 7/16「復活」指揮者練習11:00~12:30芸短大です。
 次回通常練習は 7/21コンパル300 19:00~ です。
      
 
2018年7月6日(金)
 大雨の一日。どれだけ皆さん集まれるかな~と心配しておったのです。県内各所からお集まりの皆さん、避難準備の地域も出ている模様。早めに行ってイス並べを!と思って練習場へ向かいました。!!。とんでも間に合いませんでした。すでに練習開始を待つばかりの整頓状態。涼しいお顔で「今日は早かったね~」と言われてしまいました。ここにも中央合唱団「愛」が。合唱団運営においてそれぞれ皆さんの「合唱団愛」をひしひしと感じております。私も負けない。歌うよ~♪
 
 本日の新見先生発声メニューは腹圧の使い方、胸郭の保持、響きの高さについて。日頃「スー」や「ツー」、「ズー」で腹圧の意識や使い分けの息吐き練習をしていますが、そこに声をのせて。ただ「スー」「ツー」「ズー」の音を出すことが目的なわけでなく、声をのせた時にも同じように、また下降音型の時にも同じように腹圧を感じ続けられるでしょうか。さらに胸郭の拡がりを保持できるでしょうか。はたまた頭に響きの高さを維持できるでしょうか。結構タイヘ~ン!ですね。でも意識するのとしないのとでは全然違う。ゼッタイ違う。先生が本気で根っこの部分を教えてくださるこの時間(いやいや、いつも熱い本気モードですけど)、たいせつにしたいです。ちょっと無理してぜひこの時間からの参加を☆
~「ふるさとの四季」~
 まずは例によって、最後のアカペラ部分から。先生の第一声が「先週合宿での良い響きは別府に置いてきたのかな?」。はっはー。確かに冨士屋さんのあの空間に助けられていたところは大きい。歌ってみて「あれ?こんな?」と自分たちでも思う。もう一度背筋を伸ばして。スイッチをしっかりオンにして。先生から和音の中での各パートの音程について指摘がありました。高め↑、低め↓、フレーズの終わりは⤵じゃなくて⤴。歌い進めるときに瞬間ひと目でわかるようにまずは書き込みましょう。そしてその歌い方がいつも普通になるように歌いこむだけですね。暗譜ですから。!。
 では最初から小町先生と一緒に。途端安心感の大船が。大船に乗って暴走しないで~。アカペラ部分と同じようにパート内外お互いの存在を意識することをお忘れなく。そしてこの曲に限らず「ソプラノさんは合唱団の顔」だということ。その自覚とプライドはたいせつだと思います。下三声はその美しさを盛り立てるべく精進いたしマス。それと何度も言われた実際のみんなの顔・カオ・かお。いつもいいお顔でね。
~「マザー・テレサ 愛のことば」~
 全曲練習。最終曲「主よ、今日一日」は練習時間が少なかったので見直し。朗読が入って合唱全体がBGMの部分から、再びメッセージを伝えるところの組み立てについてもう一度見直しました。効果的な強弱を楽譜通り、みんなで。Benedictus(ほむべきかな)、Hosannna(救いたまえ)と高らかに歌い上げて演奏会第1部のフィナーレを迎えます。特に最後のHosannnaに入ってからは晴れ晴れしくいこうではありませんか。晴れ晴れしさはどこからくるか。新見先生が「豊かな響きで」と言われました。ほら~、最初の発声の使いどころ!いっちばん最後はフォルテ×5つだって。お腹周り1メートルくらいの勢いで張らんとねっ。
~「深き淵より」~
 合宿で「深い闇」を脱出したはず。練習を録音した方もいらっしゃいますので、まずはそれぞれ現状把握と今後の対策を。歌っているときはわかりにくいけど客観的に聴くとみえてくることがあります。何もせずに手をこまねいている方も、ぜひ録音をして何度もきいてみてください。自分でできることは自分でやらないとー。ずっと練習ー、というわけにはいかないのです。9月22日には1000円いただくステージになることをお忘れなく。

 曲全体として強弱のコントラストを明確にするよう指示がありました。フォルテはただ音量を大きくだけではない意思のある力強さ、ピアノは小さくでも弱くでもない静けさや繊細な響きの美しさ。そしてその対比。音程におずおずしたどっちつかずは卒業です。おずおず自信なくやっていると音程が悪くなるし悪循環です。この音楽をこう歌うんだ、という意思を持ちましょう。あとテンポ感を言われましたね。メトロノームが刻むように一定ではありません。音楽の、指揮者の、みんなの息吹を大いに感じてください。眉間にシワの音とりを抜け出して、ここからが楽しい音楽です。音楽しましょう!

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 長くなったので一気に終わりっ!

 「復活」含め今後の練習日程、会場について確認しました。各パートでメールも流れると思います。しっかり確認しておいてください。PMさん、お手数ですが連絡&必要であればフォローをお願いいたします。

 重要事項。「マザーテレサ」「ふるさとの四季」「よかったなあ」が暗譜です。暗譜です。暗譜です。(←三宮さんの声がエコーしました)

次の練習は。

 7/8(日)「復活」練習13:00~16:00芸短大です。

 7/14(土)通常練習19:00~21:30コンパル300です。

チケット販売まもなく開始いたします。周りの皆さんにそろそろお声かけください~。

 

 
2018年6月30日(土)・7月1日(日)
「ア・カペラ地獄」~鉄輪合宿一日目~ 
 「ア・カペラ地獄へようこそ!」という新見先生のお言葉で始まった鉄輪合宿。「さすが『地獄めぐり』の街別府だけにいろんな地獄があるんやね」などとボケている場合ではありません。何とこの日は新見先生の奥様の誕生日だそうな。そんな大切な日に中央合唱団の指導に来てもらっているのですから、先生の決死の覚悟が伝わってくるというものです。実のある合宿にしないわけにはいきません。こりゃ、大変です。
 一日目は、かねてからの懸案事項かつ今年の最大目標である「『ア・カペラ』をちゃんと歌おう」に、真っ向勝負を挑んだ日でした。(宮本先生もお忙しい中を来てくださいました。ありがとうございました。)
☆「ふるさとの四季」~故郷(終曲)~
 まずは慣らし運転から。うん、曲がだいぶん自分たちのものになってきたようです。欲を言えば、Piu mossoからの曲想の変化をもっと大きく感じて表現したいところ。下降の音型での響きの維持にも気を付けましょう。
☆「マザーテレサ 愛のことば」
だれもそばにいてくれない―冒頭の無伴奏の部分。うっとりするくらい美しい和音の進行です。間違いない音程と響きで聴かせたい!さらに9小節からは「kyrie eleison」が4回繰り返されます。この旋律がまた美しい。なかでも13小節は「泣かせどころ」だと。「歌うたびに誰かを一人でも救えたら」と。思いを伝えたい!
17小節の「だれもそばに~」は、平仮名の羅列を歌うのではなく言葉にして歌ってほしい、と指摘されました。ちゃんと漢字交じりに書き直しましたか?意味が伝わるように歌うためには「相当の工夫が必要」とのこと。文節を意識した言い換え、語頭の子音の強調等を丁寧に行いましょう。この部分は下三声が主役です。ピアノ伴奏が歌とほぼ同じリズムで演奏されます。リズム感を共有しましょう。25小節からはアルト・テノールが、その後四声とも同じ動きになって語り続けます。聴く人に言葉の意味が伝わる歌い方を常に意識しましょう。
34小節からソプラノが言葉を一身に担います。下三声は、出しゃばらず伴奏に徹すること(ppで)。38小節からは、また四声揃っての「kyrie eleison」です。さらに、43小節からはピアノも合唱に合わさります。最後まで美しい響きを保ちましょう。
私たちのしていることは―「dona nobis」は「私たちに与えてください」という意味です。「eis(彼らに)」ではありません。自分たちへの願いを歌っているのだと意識しましょう。ソプラノさん、「Agnus Dei」の「ue」の母音がどうしても浅くなりがちです。平べったくならないよう常に注意して歌いましょう。「peccata」の「a」もよくよく注意しましょう。
「tollis」「peccata」のように子音が連続しているときは、その直前の発音が促音(詰まる音)化します。これにも注意しましょう。
11小節からは、下三声はソプラノをよく聞いて動きを合わせること。22小節からは、打消しの言葉「けれど」で新たなフレーズが始まります。ここも言葉の意味がしっかり伝わる歌い方を工夫しましょう。25小節「いってきぶん」はマルカートで歌います(新見先生―「うん、こっちの方がいい!」。みんな―「こっちの方が歌いやすい!」)。
31小節からは再び「Agnus Dei」のフレーズです。やっぱり「a」の発声は要注意。浅くなるとそこだけ突出してレガートを崩してしまいます。意識したらできる―ということは、出来ないときは意識が足りてない、ということですね。できることはやる!
☆「深き淵より」
 なんといっても本日のメイン・イベント。結果から言うと、良くなりました!特訓の成果がここにきてやっと出てきたか!?なんか見えてきましたよ、曲の姿が。ずっと「深き淵」の底に沈みっぱなしで、暗闇の世界で必死にもがいていたのが、そこに一筋の光が差してきた感じです。ようやく突破口が見えました。心にゆとりができると、他パートの音もよく聞こえてきます。(練習会場にも助けられました。ホントに響きがよく歌いやすい!)さらには曲の流れや展開にも意識が及んできます。譜読みの段階がやっと終わりましたね。さあ、これから曲作りが始まるのです!
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 これにて一日目終了。
 その後は楽しい夕食。さらには楽しい楽しい部屋での二次会。(この時間が一番長かったなんてことは…あります。でも、真面目な話もたくさんしました。)二日目へと続く。
 
今日も元気だ、でもなぜか喉が渇く~鉄輪合宿二日目~
 う~ん、眠い。それに身体が水分を欲している。なぜか…。ま、答えは分かりきっています。でも、練習会場に着くと心も身体も(たぶん)シャキッとなりました。だって、二日間どっぷり合唱に浸れるのですから、まぎれもない幸せな時間です。(宿泊組はあんなに〇〇でいたのに、みんな結構いい声で歌えている。合唱の力かな。)
☆「ふるさとの四季」―この曲を歌うたびに思います。日本の四季って素晴らしい!さまざまな姿を見せてくれる。歌う人にも聴く人にもそれを十二分に感じさせる曲です。さらに、小町先生のピアノが曲の魅力をますます引き立たせてくれます。
昨日は終曲だけの練習でしたが、今日は全曲通してみました。なかなかいい感じです。ただ、他の曲でもよく指摘されますが、decresc.で急激に響きがしぼんでしまうという課題は残っています。ピッチが下がらずいい響きを持続させて徐々に小さくなっていく。この「徐々に小さく」が難しい。ことさらに小さくしようと思うと、ストンと支えが落ちてしまいます。むしろずっと音量を保つつもりでいた方がうまくいくようです。小さくするのを決して急いではいけません。
さらに、日本語の歌ですから言葉が伝わって当たり前ですね。フレーズのつなげ方、言葉の言い換え、子音の出し方など、常に言われていることに対する注意を怠らないこと。
付点音符のリズムが甘くなっているところもあります。また、レガートで歌うところとそうでないところの違いも注意が必要です。歌い込んでいる曲ほど慣れていい加減になってしまうことがあります。楽譜を見て注意点の再確認をしておきたいですね。
☆「マザー・テレサ 愛のことば」
私は一本のエンピツ―合唱祭では一応暗譜して歌いました。忘れてなかったかな?ソプラノさんの「la la la」は前よりはいいと思うんだけど、新見先生からは厳しい指摘が…。「シャキッとしていない萎びたレタス」のようだと。音符の羅列にならないように、部分的にアクセントを付けてメリハリを出しましょう。
主よ、今日一日―18小節からの「Benedictus」の語尾の「s」が揃いません。「それは、次の単語の直前で息を吸う、ということができていないからです。」とのこと。みんながそこで息をすればブレスが揃い、そのブレスの直前に「s」が発音されるわけで、必然的に「ずれるはずがありません」と。それぞれが勝手なところで息をするので、語尾の「s」も揃わなくなるのです。確かにその通り。みんな、ちゃんと意識して息をしようね。
23小節からの和音の変化に注意。26小節「Domini」は上澄みだけの響きで美しく歌います。55小節、アルトの「Hosanna」はマルカートで、58小節、全パートの「Hosanna」はレガートで歌います。最後の「Hosanna」のcresc.は、決して吠えるのではありません。響きを保ったまま、fまで持っていきます。
☆「よかったなあ」
1.よかったなあ―「よかったなあ」のスピード感・フレーズ感・リズム、全て甘くなっておりますよ。気を付けないと「かっ」のところもすぐ短くなってしまいます。同じ指摘を受けないようにしましょうね。
2.たんぽぽ―「だれもしらない~」「それはちょうちょが~」「きっとちきゅうが~」のところの音程・歌い方の確認をしました。やっぱり1オクターブの跳躍は難しい。音が外れたり、変にポルタメントがかかったりします。再度練習しておきましょう。
3.小鳥たち―117小節からは、他パートをよく聞いて縦の線をしっかり揃えましょう。
4.ケヤキー「ケキ」の「」の発音が甘くなっている、とのことです。「ya」の前に「i」を入れるようなつもりで発音するとはっきりしますね。
☆「深き淵より」
 さて、昨日の出来はまぐれか?いえ、決してそうではありませんでした。やはり二日連続の練習は効果がありますね。忘れないうちに練習を積み重ねることができるわけですから。これでさらに前へ進むことができます。ちょっとこの曲の演奏が楽しみになってきました。
 新見先生退出後は、三宮さんによる重点練習です。気になるところをさらってもらいました。(私たちのしていることは
 最後の最後までみんなよく頑張りましたね。
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 これにて、二日間に渡った鉄輪合宿は終了です。会場にも恵まれ、とても良い練習ができました。これを弾みにして、さらに演奏会まで頑張っていきましょう!みなさん、本当にお疲れさまでした。
 次回の練習は7月6日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。また、元気に集まりましょうね。
 
 
2018年6月23日(土)
「深き淵より」特訓の日
 「えっ、これだけ?」という集まり具合で始まった今日の練習。男声にいたってはテノール1人の”黒一点”。合唱祭の翌週ですし、吉田拓郎の「祭りのあと」(祭りのあとのさびしさは~♪)を歌いたくなりました。所用でお休みという人に加えて体調不良の人もいたためですが、ちょっと寂しかったですね。それでも男女とも徐々に増えて、最後は男声7人になりました。とりあえず良かった。つくづく思います。合唱は一人ではできません。
 今日は「深き淵より」の特訓でした。後半部140小節から。
 一応の譜読みは終わっていたはずなのに、ふたを開けてみれば心もとないこと限りなし。特に、人数の少なかった男声はかなり不安げに歌っておりました。女声もあちこち危うさを露呈。ということは、まだ音が自分のものになっていないということですね。しかも新見先生より「『音が取れている』=『譜読みができている』ということではありません。」というご指摘あり。音程やリズムのみならず、強弱やフレージング等、楽譜から読み取れることを実現してこその「譜読み」だと。ここはそれぞれが頑張るしかありません。それができてようやく、どう表現するかという深い部分へ曲作りが進んでいくわけで。
 さて、歌い出しの準備の問題。始まり直前で慌てて歌う態勢になろうとしても間に合いません。出したい音をしっかりイメージしつつ、ブレスを整えて入ります。さらには、母音が変わることによって響きが落ちないよう、響きをつなげる意識を持って歌います。つまりはお腹の支え・喉の開きを十分に意識することですね。
 次に、それぞれのパートの音をよく聴くこと。今年の目標「無伴奏の曲をちゃんと歌おう!」の「ちゃんと」にはいろいろな意味がありますが、まず目指すのはハーモニーの調和、お互いに聴き合わないと永遠にできないという代物。でも、音がはまった時の快感は合唱のだいご味と言えます。う~ん、ぜひみんなで味わいたい!さらには他パートとの掛け合いの部分も楽しみたい。しか~し、自分の音に必死になっている間は他の音など耳に入らず。だから練習するのですよね。
 それと、誰でもすぐにできることの指摘もありました。自分が間違いやすいところは、書き込みをしておくこと。この曲は、拍子・拍の数え方・調性等、変化に富んでいます。しっかり意識をしていないと、変化についていけません。同じ間違いを繰り返さないためにも、注意を促す書き込みは必要です。さらに、ページの変わり目も要注意。めくってから気が付いても、これまた時すでに遅し!というわけで、書き込みは必須です。
 終わりまでさらったので、曲の初めから一回通してみました。忘れとる忘れとる…。先週も書きましたが、積み重ねってホント大事よね。それも忘れないうちにすること。ゼロになってしまえば、積み重ねようにも積み重ねるものがございません。
 最後にもう一つ、大事なお言葉がありました。それは「失敗を恐れてはいけません。」ということ。やってみないことにはどこが苦手なのかも分かりません。「失敗は成功の母」―大いに失敗をして次につなげよう!
【追記】(ここからはほぼ100%筆者の主観です。)
 新見先生が帰られた後、男声・女声に分かれてパート練習をしました。三宮さんがお休みだったので、男声諸氏は小町美佳・男声パートリーダー代行のもとへ集まりました。ん?心なしかいそいそと足取りも軽いような。そして、すばやく練習を始めた男声のみなさんの歌声は、遅れて始めた女声の声がかき消されるくらいの元気の良さでした。それに、何やらとっても明るく楽しげ。「深き淵より」の別バージョンかな?全体練習初めごろの不安げな歌声はそこにはありませんでした。人数が増えたからなのか、「失敗を恐れない精神」からなのか、いや、それだけではないでしょう。そこには間違いなく「『小町美佳』効果」があったのでした。
 ま、気持ちは分かりますけどね。小町先生、どうもありがとうございます!
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 本番まで3か月、といえばまだまだ日がありそうですが、今日もらった日程表によれば、練習回数はあと15回です。これを「まだ」ととらえるか「もう」ととらえるか…。一回一回の練習での集中力も高めていきたいけど、それだけでは足りないでしょう。やっぱり自主練が要るよね。だって”合唱のだいご味”を味わいたいですから。
 来週末は合宿です。みなさん、実のある合宿にしましょうね!体調にはくれぐれも気を付けて、元気な顔で集まりましょう!
 
2018年6月16日(土)
合唱祭前夜
 明日は合唱祭です。新見先生が会議で遅れるとのことで、とりあえず「私は一本のエンピツ」の暗譜確認練習から始めました。ムムッ、まだ伸ばすところと切るところが曖昧だ!―これが一つ目の不安
 三宮さんが来たので、三宮さん指揮のもと歌ってみました。何だか久しぶり(確かに先週は歌わなかった)の「よかっなあ」。ん?なんだ、このバラバラ感は?こんな歌だったっけ?おまけに最後の「よかったなあ」の繰り返しでは大きく失敗。―これが二つ目の不安。
 新見先生が見えて、まず、先日練習した合同演奏の「ふるさと」を歌いました。おっと、忘れてるやん!―これが三つ目の不安。でも、まあ、一般参加者全員で歌うから何とかなるか、と、まだここらへんまでは大して深刻ではなかった。がしかし、明日演奏予定の曲の練習に入ってみると…。
☆「よかったなあ」ー新見先生から、開口一番「リズムが悪くなってます!」さらに「響きの厚みが不足!」との指摘。それに、今までになかった発声の不備を注意され、さすがにちょっと、「これヤバイんじゃない?」と青ざめる団員たち…。
☆「私は一本のエンピツ」―こちらは、はっきり言われました。「下手です」「一か月前の方がまだよかった」。やっぱり、先週余裕を見せすぎたか?でも「もうちょっと練習しとくんだった」と思っても、時は戻りません。(後悔先に立たずとはまさにこういう状況を言う。)ふと、中学生ぐらいのときに先生から言われた言葉が頭をよぎります。
「勉強したことをその日のうちに復習しないと、翌日には半分忘れています。そのまま放っておくと、次の日にはさらに半分忘れ、そして三日目にはほぼ全部忘れてしまいます。」―やっぱり復習って大事よね。「勉強」「復習」の言葉を「練習」に置き換えてみましょう。積み重ねをサボってはいけません。脳みそが固くなっている大人ならなおさらです!
 それでも、練習が終わる頃には、いくらかマシになってきました。今日の練習は冷や汗ものでしたね。さて、明日の本番がどうなるか(打ち上げで美味しいビールが飲めるか?)は、自分たちの意識にかかっているのです!
 ①周りの声を注意深く聴いて、呼吸や気持ちを合わせて歌えるか。
 ②長く伸ばす音のときに、響きと勢いを維持できるか。(支えを緩めないこと)
 ③pでは緊張感のある発語ができるか、fでは広がりのある響きで歌えるか。(支えを忘れずに)
 もう一つ、睡眠不足は体調不良の元。声にもお肌にも悪い―ということで、今日はさっさと寝ます。
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 明日は12:40から合同演奏の練習があるので、遅れないように集まりましょう。
 次回の練習は6月23日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。
 チラシ出来ました!美しい緑が目を引きます。本番ではこんな風景をイメージして歌いたいですね。
 
2018年6月9日(土)
~「深き淵より」「マザー・テレサ愛のことば」~
☆「深き淵より」
 一週間後の合唱祭で歌う2曲の詰めの練習をしたいところですが、それよりも大きな課題があるのです。それは「深き淵より」。(似たようなフレーズが前にもあったな…)
 というわけで、男声・女声に分かれてパート練習に励みました。おかげで、とにかく不安だった譜読みがかなりマシになってきましたね。それと比例するかのように、曲の美しさが少しずつ分かってきたような気がします。曲を味わう余裕が出てきたということでしょうか。ということは、この曲はこれからどんどん良くなるに違いない!
 三宮さんに『「楽譜を見つつ指揮者も見ましょう」練習』をしつこいほどにやってもらったら、パートの動きがスムーズになって、ずいぶん曲がスッキリしてきました。さすが理系やね。建築物の骨組みを見るようでした。
 ただし、それはまだまだ前半だけ。やっぱり後半は、終わりに近いところほど「???」の世界です。早く自分たちの音楽として感じ、表現できるようになりたいものです。
☆「マザー・テレサ 愛のことば」~私は一本のエンピツ~
 「よかったなあ」と同じく暗譜で歌いますよ。メロディも歌詞も割と覚えやすいのですが、何拍伸ばすのか・休符があるのかなどがうろ覚えです。それと、女声は「lalala…」が苦手と判明。舌先だけを動かす感じで、はい、「lalala…」。試しに男声が歌ったら、やけに楽しそうで上手でしたね。(なしか!?)
 リズムに乗って一気に駆け抜ける感じで歌いますが、あせってはいけません。落ち着いてリズムを刻みましょう。これも指揮者をしっかり見ることが必須です。ま、本番では暗譜ですから、指揮者を好きなだけ見られますけどね。
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 みなさん、合唱祭まであと一週間です。「よかったなあ」「私は一本のエンピツ」は暗譜です。宿題をきちんとやろう!
 次回の練習は6月16日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)。合唱祭前日だし「全員集合」といきたいところです。
 そうそう、もうすぐ9月の演奏会のチラシが出来上がります。今までとはちょっと違った感じになりそうです。こうご期待!
 
2018年6月1日(金)
◆合唱祭「ふるさと」合同練習
 男声合唱団「豊声会」のみなさんを交えての合同練習でした。
 「ふるさと」―なかなかに美しい編曲です。自分のパートを歌っただけではよく分からなかったのですが、四声でピアノ伴奏と合わせてみるとその美しさが際立ちます。しかも、宮本先生から「『ふるさと』の歌詞は、本当は吉丸一昌(臼杵出身)の作らしい」というお話があり、この曲に描かれている情景が、一気に身近なものに感じられました。合唱祭当日は、一般の参加団体全員での合同合唱となります。これは、歌う方も聴く方もちょっと楽しみですよ。
 合同練習後、合唱祭で歌う2曲を宮本先生にご指導いただきました。
~「マザー・テレサ 愛のことば」~
☆「私は一本のエンピツ」
 「ポイントはメリハリです。」という宮本先生のご指摘です。「Gloria」の「g」が聞こえない、「たし」が「たし」に聞こえる、「だ」の「t」の発音が甘い、等々。相当に意識して歌わないと言葉がぼやけてしまいます。手抜きはダメ、ということですね。それと、おなかの支えがない浅い声もいけません。これもやはり、「手抜き厳禁」です。
~「よかったなあ」~
☆「よかったなあ」
 先日、中津の演奏会で歌ったばかりの曲です。一週間たってもちゃんと覚えていましたね。全体の歌声が、すごく伸びやかに感じられました。ただ、暗譜で歌っているうちにいい加減になっている部分もありました。「よかったなあ」の発音もリズムも若干ゆるかったし、休符がないのに勝手に休みを入れて歌っていたり、音がちょっと怪しかったり…。慣れが油断にならないよう、もう一度(二度三度)楽譜の見直しをする必要がありそうです。
  「k」音に関しては、宮本先生に練習方法を教わりました。「かきくけこたくてチ。かきっこくきっここ。」―「k」音を強調するのはもちろんのこと、他の音節も一つ一つお腹を使って発音します。「かきくけこはかたくてコチコチ…」はい、家でもできますね!
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 中津での演奏会が終わったばかりですが、気が付けば合唱祭は二週間後。2曲とも暗譜です。でも「私は一本のエンピツ」の方はまだ不安…。あきらめたら進歩はないのです。はい、追い込み追い込み!
 次回の練習は6月9日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。みなさん、暗譜の宿題頑張りましょうね。
 
2018年5月26日(土)
~「深き淵より」「よかったなあ」~
 明日の演奏会で歌う「よかったなあ」の仕上げ練習をしなければ、というところなのですが、それよりも大きな課題があるのです。それは「深き淵より」の譜読み。まだ楽譜がちゃんと読めていないという状態なんだから、どう考えてもこっちが先やね。それに「よかったなあ」は先週中津混声のみなさんと歌ってみて、なかなか「いいんじゃね?(標準語変換:よいのではないか?)」という感触を得られたので、まずは目下迷走中の「深き淵より」の練習から。その後、「よかったなあ」の通し練習です。
☆「深き淵より」
 とにかく反復練習をして慣れるしかないと、パート別に練習開始。圧倒的に後半部が歌えていないので、そこを中心に練習しました。―やっぱり練習して良かったね。だいぶん歌えてきましたよ。もちろん、まだ音取りの域を脱してはいませんけどね。要は練習が足りていないのです。はい、ひたすら歌う、とにかく歌う、家でも歌う…。この曲が何者か、早く正体を知りたい!
☆「よかったなあ」
 『やっぱ、本気で覚えようと思ったらどうにかなるもんやなあ。』みなさんの本気度を感じます。「まあるい」もちゃんと意識して歌いましたよ。後は、伸ばす音の長さや歌詞(似通ったメロディが多い)等の細かい部分の確認と、イメージづくり。総勢60人の大合唱で、言葉を大切にした繊細な表現をしたいのです。何たって日本語だしね。
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 明日は中津で、中津混声合唱団の演奏会に友情出演します。ぜひともいい演奏にしたいですね。その後に美味しいお酒も待っているはず!
 次回の練習は6月1日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。合唱祭での合同合唱の練習もあります。楽譜をお忘れなく。
 
 

2018年5月19日(土)

❤中津混声と合同練習「よかったなあ」

 中津混声合唱団との一回しかない貴重な合同練習の日でした。会場準備がほぼ終わったころ、中津混声のみなさんが到着。約60席の椅子がどんどん埋まっていきます。なかなか壮観です。次いでピアニスト到着、そして新見先生到着。先生は、午後のオケリハを済ませてからの合唱練習ということで(中津混声のみなさんもそうですが)、さすがに疲労の色を隠せません。でも、前に立つといつもの全力投球(いつもより汗をかくのは早かったかな?)。本当にお疲れさまです。

 いやあ、総勢60人の合唱は、やっぱり安定感(安心感)がありますね。歌っていても楽しいし、きっと聴きごたえもあるはず。本番がホントに楽しみです。暗譜も何とかなりそうですね。(みなさん頑張りました。が、さらにもうひと頑張り!)

(補足:単独で歌った時に、新見先生に指摘されて気が付きました。「3.小鳥たち」の歌詞の「まあるい」を「るい」と思い込んで歌っていました!楽譜の確認は大切ですね。)

~「ふるさとの四季」「マザー・テレサ 愛のことば」「深き淵より」~

 さて、引き続き通常練習です。

☆「ふるさとの四季」

 最初にア・カペラの練習ということで、終曲の「故郷」をやってみました。ポイントは、出だしの「い」が、集約された響きと統一感のある音色になるかどうか。響きの上澄みをとらえ持続できるかどうか。恐る恐る出すとかえってダメですね。準備を十分にし、息をスーッと出しながらスピード感を持って響かせます。しっかり聴き合うこと、でも、それぞれが自発的に音を出す意志が必要と言われました。ここがうまくいけば、後はその響きを保って歌うのみ(これがまた大変なのですが)。ア・カペラできちんと歌えりゃ、伴奏が入ってもきちんと歌える。当たり前か…。

 さらに、それぞれが故郷に持つ懐かしいイメージを頭の中に思い描いてみてはどうでしょう。これも結構大事です。

 それでも、その後全曲通して歌ってみたら、割といい雰囲気になってきたように感じました。リズム、強弱(音程も?)の甘さはまだまだありますが、言葉が心に沁みてくる感じが出てきたような…。「ええ曲や」と思わずつぶやきたくなりました。

☆「マザー・テレサ 愛のことば」

 これも通してみました。音の響きに留意するのはもちろんですが、そろそろ細かい表現に気を遣って歌いたいですね。和音をしっかり聴かせたいところ、主旋律を生かしたいところ等の意識を持つ。フレーズのまとまりを感じて歌う、強弱をもっと意識する、言葉のイメージをきちんと表現する、等々。

 旋律も和音も印象的で美しい曲です。マザー・テレサの言葉も深い。その美しさや深さをちゃんと表現したいなあ。

☆「深き淵より」

 目下、大苦戦中。毎度毎度、歌っては己の未熟さを嘆くばかり…。でも、何とかしたいと思うのです。(先週は「何とかします!」と言い切りました。猛練習・特訓あるのみ、と自分に言い聞かせています。)

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 いよいよ本番が来週に迫りました。まだまだ風邪ひきさんもいて、体調にも気を付けたいところです。どうか、みなさんの体調が万全になりますように。

 では、5月26日(土)19:30にオアシス中練習室2でお会いしましょう!(※コンパルホールに行かないように!)

 

2018年5月12日(土)

~「よかったなあ」「マザー・テレサ 愛のことば」「深き淵より」~

 季節外れの風邪が流行っています。にもかかわらず、約九割の出席率です。中津の本番まであと二週間ですからね。

 というわけで、早速「よかったなあ」から。(みなさん、暗譜できましたか?)

☆「よかったなあ」

1.よかったなあ―「よ~かったなあ」のフレーズはうまく歌えるようになったでしょうか。慣れてくると、少々乱暴になりがちです。今日は「かっ」の部分が短くなりすぎていたようです。「抑揚がまだまだ足りない、もっと言葉を歌ってほしい」とのこと。イメージを持って歌っていますか?イメージがあれば表情も変わるはずです。仏頂面で暗く歌う歌ではありませんね。

2.たんぽぽ―明るく楽しく遊び心満載でいきましょう。バスさん、初めの「たん、ぽ、ぽ、ぽ、ぽん~」のところは、だいぶんいい感じです。ここでうまく心が弾むと、後のパートも歌いやすい!(でも、3声で入る「たんぽぽ」の「た~ん」は、しっかり響かせるのを忘れないで。)歌っている人も聴いている人も自然に笑顔が浮かぶといいなあ。子どもたちが踊り出すくらいに、楽しく歌えたらいいなあ。

3.小鳥たち―前曲と打って変わって、レガートでしっとりと歌いたい曲です。音符の長さ分十分に響かせて、音をつないでいきましょう。歌詞の持つ幻想的な世界は、頭の中に描けていますか?

4.ケヤキ―「まだ、休符が入る度に響きが落ちてしまっている」という指摘を受けました。休符は確かに音のお休みを表しますが、音楽はつながっています。「どっこいしょ」と腰を下ろすように休んでしまっては、再び立ち上がるのに、また「どっこいしょ」が必要になります。この曲の持つ雄大さは、それでは表せません。体内からふつふつと湧いてくるような力強さ、そのエネルギーはどんどん大きくなって地球規模にまで膨らんでいきます。「何百年もかかって、やっと懐かしい地球に帰ってきたよ!」―経験はなくても、想像の翼は広げられるはず!

 楽譜を外して歌ってみると、旋律や歌詞が紛らわしいところ、音符の長さが曖昧なところ、強弱やcresc.やdim.などがいい加減なところ等々、とてもよく分かります。そんなところを再確認しておきたいですね。本番まであと2週間ですが、まだまだやるべきことはたくさんあります。

☆「マザー・テレサ 愛のことば」

 以前歌ったことのある人も多いと思いますが、もう一度、全編に散りばめられているマザー・テレサの言葉を読み返してみましょう。作曲者の鈴木憲夫氏は、楽譜の前書きで、その祈りの言葉は「愛の宝庫」だと言っています。「愛のことば」をどう表現するか(もちろん、音程やリズムやハーモニーがきちんとしていることが大前提ですが)、大きな課題です。

☆「深き淵より」

 不安の大きい後半の譜読みをしました。何とかなる…かも?いえ、何とかします!

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 今日の高橋団長のお言葉は心に沁みました。「今、私たちが、こうやって集まって楽しく歌っているということは、決して当たり前のことではないということ。どんなに幸せなことかを分かっていたい。そんな気持ちで歌っていると、一つ一つの言葉が大切な意味合いを持って胸に響いてくる。」と。その時には気付かずに、後からその大切さに気付くことも多々あります。仲間と会えることの幸せ、一緒に歌えることの幸せ、感動をともにできることの幸せをしっかり噛みしめて、これから先も歌い続けたいものですね。

 次回の練習は5月19日(土)18:00~(コンパルホール300会議室)です。中津混声合唱団との合同練習の後、中央合唱団の単独練習を行います。何はともあれ、目下の最大の課題は暗譜です。心置きなく感動をともにするためにも(美味しいビールを飲むためにも!)、ベストを尽くしましょうね!!

 

2018年5月4日(金)

~「深き淵より」「よかったなあ」「マザーテレサ 愛のことば」~

 コンパルホールの地下駐車場に、他の車が止まってない!やっぱり巷はG・Wなんですね。でも関係ないですよー。練習するもんねー。(だって、間に合わないもの!月末にはステージが待っている。)

 アルトに新入団の方が見えました。この3年間賛助出演者として一緒に歌い、私たちと苦楽をともにしてきたAさんです。お待ちしてました、お帰りなさい!(なんかもう、”いるのが当たり前”って感じですけどね。)

 さあ、張り切って練習開始。

☆「深き淵より」

先々週練習したのに、すっかり忘れている…。何かほんのり見えてきていたものが、また遠ざかった感じ。後の方へ行けば行くほど譜読みに必死で、まだ音楽と言うには程遠いなあ。ホント、難しい…。などという泣き言は通用するはずもなく、やるしかないです!

たくさん指摘を受けたのですが、大きく言って二つのことだと感じました。一つ目は音程の問題。音が下がるのは発声に原因があります。同じ音程で歌っているつもりでも、上あごに響かず胸に落ちてしまった声は暗くぼやけた感じになり、音程も低く聞こえます。頭の上半分に響かすつもりで明るめの声を意識して出してみましょう。四声がきれいに合わさってよく響いたときの感覚を覚えておくことも大切です。平たくつぶれた浅い声にならないよう注意。

二つ目は、音の緊張感を保つこと。pだからと言って気の抜けた声になったり、長く伸ばすところで音が緩んでしまって音楽が途切れたり、ということが多々あります。要は「しっかり支えられた声で歌う」ということですね。発声練習のときに教わったこと、すなわち「下腹の支えを常に意識すること」に尽きます。

☆「よかったなあ」

とうとう確定宣言がありました。暗譜です。(お尻に火が付いた!)

1.よかったなあ―まだ「よかったなあ」のフレーズ感が不十分です。言葉としての勢いを表現しましょう。さらには言葉のイメージを持って歌うこと。「目の覚める」のところで眠たい目になってはいませんか。「かぐわしい実」は「実」が主役。どんな香りの実かな?「もっと、もっと」はどんどん増える感じが出ていますか。「ああ…」は感動の言葉になっていますか。「輝いて」「きらきらと」は本当に輝いていますか、等々。日本語であるということは、聴く人ともイメージが共有できるはず。さあ、伝えよう!

2.たんぽぽ―楽しい言葉遊びの歌ですね。生真面目に淡々と歌ってはいけません。子どものころに戻ったつもりで、たんぽぽと遊びましょう。みんな、綿毛を吹き飛ばして遊んだでしょ?中には、花びらをむしってしまった人もいるかも。いたずらっ子もいじめっ子も泣き虫さんもあわてんぼさんも、みんなまとめて「たんぽぽぽ~ん」の「あんぽんた~ん」です。

3.小鳥たち―きれいな挿絵の絵本を幼い子に読み聞かせている感じでしょうか。どう表現すればファンタジーの世界に子どもたちを連れていけるかな?夜の小鳥たちは、すぼまってつながって、笛の音になって銀の糸のように光って…。そして、子守歌を歌いながら星々をつないで、お月さまを囲んで回る…。何とも不思議な世界ですね。

4.ケヤキ―歌詞も曲調も雄大です。歌う側がいかに豊かなイメージを持ち、かつ、それを表現しようとするかが求められます。音域が低いところでのfは、言葉のメリハリ、発語の緊張感が大切。終曲に相応しい盛り上がりをなんとか出したいものです。

☆「マザー・テレサ 愛のことば」~私は一本のエンピツ~

Gloria」の「g」の入れ方は、各自で練習しておきましょう」。「o」の準備をして「g」をその前に発音します。ただし「gu」になってはダメ。そして緊張感を保ちつつ「Gloria~」と伸ばします。しっかり伸ばし、スパンと切る。その後のラテン語の部分も日本語の部分も、リズムに乗って歯切れよく歌います。短い音符で走らないよう注意。

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 今日もいっぱい歌いました。それでも時間が足りない!「よかったなあ」の暗譜もですが、何より、まだ形の見えない曲があることへの不安が大きく…。9月の演奏会まで、ひぃ・ふう・みぃ・よう…5か月ありませんよ。自主練頑張ろうね、みんな!

 次回の練習は5月12日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。まずは「よかったなあ」を早く暗譜しましょう。

 

2018年4月28日(土)

~「よかったなあ」~

 G・Wの始まり、さらには先生方3人とも所用でお休みの土曜日。それをものともせず、とても充実した練習ができました。男声も久々の10人越え。最近寂しかったバスが、今日は2列に並んでいます!体操はバスのOトレーナー。なかなかコンパクト?で良かったです。

 それでは、三宮コンダクターによる特訓を始めましょう。

☆「よかったなあ」

1.よかったなあーかねてより懸案の「よかったなあ」フレーズの歌い方ですが、「よ~」の部分は良くなったのですが、続く「かっ」で響きが落ちる、とのことでした。これはずっと課題だったことですね。母音や音程の変化によって響きが変わるのではなく、初めの良い響きをつなげていくこと。そしてフレーズとしてのまとまりを持って歌うこと。常にその意識を持っていたいです。最後の「よかったなあ」の追いかけっこは、徐々に弱くなって収束していきます。強いままだと曲が終われません。

伴奏なしで歌ってみると、いかに小町先生のピアノに頼っていたかがよく分かります。特にリズム。無伴奏で全員のリズムを合わせるのが難しいのなんのって。それぞれの勝手なテンポ感で歌っていては、永遠に合うはずがない。短い音符はどうしても走りがちだし。(せっかちな人が多いのか?)だから、「ちゃんと指揮を見よう!」ってことですよね。みんなの気持ちが合って動きが揃いハーモニーが決まった瞬間、「ああ、これが合唱だ」と思いました。そんな瞬間を増やしていこうね!

3.小鳥たちーこの曲で気付かされたのは、思ったよりも音程が悪いこと。特に下降音型は危険です。今まで何度も注意されたことですが、やはり雪崩を起こしそうな感じがします。それでも、何度かやり直すうちにできてきましたよ。音を上からとらえるようにして、響きを維持していく意識を持って歌うと、ほらできた!ソプラノさん、美しいです。後のパートもソプラノさんに倣い気を付けて歌ってみました。おお、素晴らしい!やったら出来るではありませんか!

それと、この曲は子守歌ですからね、怒鳴ったらダメですよ。美しく美しく赤ちゃんを寝かしつけるように歌いましょう。

2.たんぽぽーバスの冒頭部分「『ぽ』が一個多い件」は、無事解決した模様です。ウッドベースになりきって歌いましょう。全体的に重くならないよう、軽やかに明るく楽しく歌いたい。可愛いたんぽぽの綿毛がふわっと空に舞うように、ですね。

4.ケヤキー「しっかり言葉をしゃべって歌いましょう」という注意が初めにありました。そのせいか、曲のイメージがかなり表現できてきたように思います。「大地にどっしりと根付いているケヤキ、そしてその枝は、まるで私を抱こうとするかのように高く大きく広がっている。」といったところかな。「いい曲やん!」―本番がますます楽しみです。

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 「よかったなあ」が、だいぶんいい感じになってきました。中津のステージまであと4回の練習です。さらなる高みを目指して、頑張りましょうね。

 次回の練習は5月4日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。G・Wだろうが何だろうが、中央合唱団の練習はあるのです。みなさん、よろしく!

 

2018年4月21日(土)

~「深き淵より」「マザー・テレサ愛のことば」「よかったなあ」~

 あと1ヶ月余りで中津混声の演奏会。あと5ヶ月で中央の演奏会。いずれにしても、刻々と時は過ぎてゆきます。一回一回の練習を充実させていきたいですね。

 そんな中、またまた頼もしい仲間を迎えました。男声Tさん、聞けば大分に来られてまだ2週間だそうです。本日見学に来られて、そのままめでたく御入団となりました。ようこそ大分へ、そして、ようこそ大分中央合唱団へ!パートはまだ確定していませんが、今日はバリトンバリバリ歌われていました。心強い限りです!

☆「深き淵より」

 曲の出来は出だしで決まりそう…。最初の「De~」の響きが4声揃うかどうかにかかっているようです。音程の確かさ、響きの方向が揃っていて豊かなハーモニーとなっているか…。う~ん、一回で決めたいのですが、ビビってしまうと難しい。

 顔の上半分に響かす感じで、その響きが上に向かって広がる声―だけど、浮いてしまわずに支えられた声。考えるよりあれこれ自分で歌ってみるのがいいかも。声を下にわざと落としてみて、次に上向きを意識して出してみるのも一つの方法です。

 それと、4声がうまく響き合った時(たまにある奇跡の瞬間?)のイメージを忘れないことが大切だと言われました。これは自分だけでは練習できないので、練習場で感覚をつかむしかありません。(ボーッとしとる場合ではないよ!)

 今日は大切なことをたくさん指摘されたように思います。まずは上向きに音の響きを揃えること。次に、広がる表現なのか収束する表現なのか、違いを意識すること。さらには、楽な音域でも緊張感を保った声を維持すること。長い音符でも最後まで響きを保つこと。fpのキャラクターの違いを意識して出すこと(単なる強弱の違いではありません)。和音の変化を響きとして感じること(変える意識を持ちたい)。

 要は、単なる音の並びではなく「音から音楽へと変化させたい」とのこと。「いたずらに何度も歌うより、どう歌いたいのかちゃんとイメージして歌ってほしい」とも。つまり、曲作りとして一つ高い段階へ入ろうとしているわけです。なかなかの難曲ですが、納得のいく演奏ができたとき、きっと「New大分中央合唱団」が誕生しているはず。今年は試練&飛躍の年だ!!

☆「マザー・テレサ愛のことば」

 「何を言っているのか全然伝わってきません。」という厳しいお言葉をいただきました。「深き淵より」と同様で、声の響きの方向が揃わないと言葉がバラバラになってしまい、聴く人に届かないということですね。う~ん、課題は共通しているよう。加えて、思い切り大袈裟にしゃべることも必要のようです。

 それと、まだ指揮者を見る余裕がない。早く「指揮者合わせる」のではなく「指揮者合わせる」ようになりましょう。

☆「よかったなあ」

 直近の課題はこの曲の完成度を高めること。曲がりなりにも1か月後にはステージで歌うのですから、「譜読みが不十分でごめんなさい」では済まされません。お尻に火が付いています。黒焦げになる前に練習がんばろう!

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 先日の新見先生ご夫妻の「婚サート」は、音楽と愛にあふれた感動的な宴でした。(何と宮本先生のお誕生日でもあり、二重におめでたい日となりました。「乾杯の歌」も、漆間さん・三宮さんの素晴らしいソロと小町先生の軽やかなピアノのおかげで、無事に終わりましたしね。)準平さま、紗綾さま、末永くお幸せに!(ちなみに夫婦円満の秘訣は「かかあ天下」みたいですよ。)

 次回の練習は4月28日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。久々のオアシスなので、場所を間違えないようご注意ください。

 

2018年4月13日(金)

~「よかったなあ」~

 金曜日はなかなか集まりづらいのですが、今日はかなりの出席率。だって「秘密の練習」最終日ですから。前日になって、ようやくそれらしくなってきましたかね。特訓はまた後でやることにして、演奏会曲目の練習に入りましょう。

☆「よかったなあ」

 宮本・新見両先生が所用でお休みだったので、三宮さんに、これまた特訓してもらいました。(あと一か月余りで暗譜しなくちゃいけないしね。)

1.よかったなあ―聴いている人に言葉を届けるように歌いたい!ちょっと意識するとできるのに、ついつい疎かになってしまいます。日本語の歌を聴いているのに、歌詞を見なければ何を言っているのかさっぱり…などとならないよう、十分注意しましょうね。サボり厳禁!

2.たんぽぽ―今日歌ってみて、個人的には一番難しく感じました。それは、人生の折り返しを過ぎたあたりから、付点のリズムが苦手になってくるからです。(全員がそうとは言いませんけど)「歯切れよく弾んで!」という三宮さんの言葉に、『弾むの苦手。だって、いろんなところの弾力がなくなってきてるし。』などと心の中で口答えしつつも、頑張るしかありませんね。はい、自分のことです。

3.小鳥たちーなかなか美しい調べです。この曲も、言葉をどう聞かせるかが大切かと思われます。しかも、美しい響きで。下降型で響きが落ちがちになるのを、どう阻止するか。やはり、サボらないことに尽きると思います。p.41の2段目から4声でばらばらの動きをするところは、まだ、ガチャガチャとぶつかり合っているような感じです。いろんな糸が絡まり合って一枚の布を織りあげるように歌いたい、他パートとの動きを違いを楽しみたいですね。

4.ケヤキ―「だいぶんそれらしくなってきましたね。」と、珍しく三宮さんに褒められ(?)ました。言葉を聞いていると具体的な映像が浮かんできます。それをしっかりイメージしつつ、堂々と歌いましょう。目指せ「どっしり感」と「音の広がり」!

☆明日のための特訓

 いよいよ、明日は楽しくめでたい日です。言葉がやっと付いてきたかな、という感じですが、ぜひ、盛り上がってお祝いしたい!ぎりぎりまで言葉の練習をしておきましょう。

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 次回の練習は4/21(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。「よかったなあ」そろそろ全曲暗譜したいですね。

 その前に、明日は10:30に同じくコンパルホール集合です。特訓の成果を出そう!

 

2018年4月6日(金)

今日は全部歌ってみた!

 マダムY(ソプラノさん)による体操からの発声by新見先生。「気取らない素の発声でハモるようにしてみよう!」ということで、顔の上半分に響かせた声、かつ、明るいけど浅くない声、これをイメージしてやってみました。「いい響き」を作るつもりがかえって力んでしまい、胸に落ちた響きのないハモリにくい声になりがち、という指摘でしたね。ひしひしと思い当たります。うまく響いたときの良いイメージを忘れずにいきたいものです。

 さて、今日は「とにかくたくさん歌うぞ!」dayでした。新見先生の熱のこもった指揮・指導に引っ張られて、いやあ、いっぱい歌いましたね。

☆「ふるさとの四季」

故郷―出だしの「う」は「××こ」の「う」だそうで。「o」にならないように気を付けて。pは「ただ寂しいだけ」のpにならないように、ということでした。

春の小川―語頭を意識してしっかり出すこと。また、各フレーズはレガートでつなぎましょう(執念が必要とのこと)。cresc.を十分にやっておかないとpが効きません。

朧月夜―「はるかぜそよふく~」は、ピアノ伴奏の2拍子感を味わいつつしゃべってほしい、またこの曲も、フレーズをレガートでつなぐ執念を見せて、とのことです。さらに、「~」「~」などの助詞が重くならないよう注意しましょう。

鯉のぼり―ん?なんか、男声のみなさん、だんだん遅くなってない?リズムに乗って、調子よくかっこよく歌いたいところ。「コンパクト、かつエネルギッシュに!」ですよ。最後の「すがた あり」は伸ばさずスパンと切ります。

茶摘み―明るくビート感を出して歌います。リズムに乗っていきましょう。男声の合いの手はもっと調子よく入れてみよう。最後は「u~」でしっかり響かせます。

夏は来ぬ―ソプラノさん、出だしの音をイメージして丁寧に歌いましょう。バスさん、「しのびねもらす」のところは、単なる音符の羅列にならないよう「もっと歌って」くださいね。意志を持ったcresc.と弱くするのが早すぎないdecresc.の要求あり。

われは海の子―2拍子です。1拍目をもっと強調して、リズム感を出しましょう。2番、ユニゾンから4声に分かれるところは、意志を持って豊かな響きのハーモニーを作りたい。

村祭り―冒頭「ドーン」が「ドン」にならないよう、「ドーン」とよく響かせます。「ドンドンヒャララ」は滑舌よくおはやしの音を表現したいところ。

紅葉―明るい鮮やかな紅葉の色をイメージして、声も明るくいきましょう。

冬景色―2番、主旋律のバスさん、かっこよく響かせたいですね。短い音符にも響きがほしい。レガートです。

―可愛らしいのはいいのですが、必要以上に飛び跳ねないよう注意。弾むところとテヌート気味のところをきちんと歌い分けましょう。また、付点の部分やその後で、慌ててリズムを崩さないこと。十六分音符の「ん」が十分に響くといいのですが。

故郷―2番、出だしの「い」をしっかり響かせ、その響きを保ってレガートでつなぎます。ソプラノさん、同じ音が続くときは上に上に乗せていく感じで歌いましょう。「つけても~」のところは、「ハッ」とする和音をよく味わって。3番は転調して半音上がります。「希望を持って現状から一歩前へ進むような意志がほしい」とのこと。テンポも前向きに変わりますね。

☆「マザー・テレサ 愛のことば」「深き淵より」「よかったなあ」

 演奏会プログラム曲を全て歌いました。久しぶりの曲やまだ慣れていない曲、それぞれ課題が見えましたね。でも、バラエティに富んでいて面白いプログラムになりそうな予感。

 9月の演奏会まであと半年足らずです。どこまで深められるか、これからが正念場ですね。とりあえずは「よかったなあ」の暗譜が課題かな。(巷のうわさ?では、5月のステージでは楽譜を持つかもしれないとか…。いやいや、どのみち暗譜はするんですから、やるなら早いに越したことはないはず。頑張って暗譜しましょうね。

 それと、「〇杯の歌」(もはや秘密でも何でもないけど敢えての伏字)の自主練習をよろしくお願いします。こっちの方はもうすぐ本番ですよ。

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 次回は4月13日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。場所はコンパルホールですからね。お間違えなく。そして翌14日(土)は、いよいよ新見先生ご夫妻の「婚サート」当日と相成ります。ホント、楽しみです!

 

2018年3月31日(土)

~「深き淵より」「よかったなあ」~

 お天気続きの一週間でした。桜も一気に満開です。3月最後の日はいろいろと忙しい人が多く(仕事の締めくくりやら送別会やら子どもさんの引っ越しやら…)、やはり参加者はやや少なめ。それでも、あちこちで本番だったお忙しい先生方が駆けつけてくださいました。私たちも頑張らないとね!

 宮本先生ご指導の体操&発声では、類人猿から人間への進化の過程をたどり、身体をほぐしまくり、地面を押し返して声を出しました。(ホントかいな!?)

☆「深き淵より」

 女声は新見先生、男声は宮本先生のご指導の下、パート練習から開始。(何と贅沢なことでしょう!)

 やっぱり手強い…、というより、一週間たって「あれっ?忘れてる?」という感じでした。先週苦労しながらも、最後まで行ったと思ったのは幻だったのか。何拍なのか必死で勘定し、リズムの変化にオタオタし、ラテン語に四苦八苦し、そんな中で音程と声と言葉に注意して歌う…、もう余裕なさすぎでしょ!こりゃ、やっぱり宿題やな。とりあえず、言葉の練習と拍子の勘定は自分だけでもできるはず。早く慣れて、先生の注意をしっかり受け止められるようにしないとね。

 それでも、発声の基本を忘れてはいけません。浅く平べったい声では響きが落ち、音程も下がってしまいます。このことはしっかり意識して練習しましょう。

 さて、みっちり練習した男声が戻ってきました。宮本先生曰く「これ、いい曲ですねえ。いいのを選びましたねえ。」やっぱりそうなのか。先週感じた「ちゃんと歌えばきっと美しい曲なのであろう」という印象は間違いではない模様。本番まで半年を切っていますが、あくまでも目標は「美しいア・カペラの響き」ですからね。やっぱり自主練でしょ!

☆「よかったなあ」~4.ケヤキ~

 そろそろ表現力の課題が提示されてきました。①音が低い時にどうやって表情豊かに表現するのか。②休符があっても音楽をつなげるにはどうすればいいのか。

①普段から、言葉のニュアンスやフレーズのまとまりを感じて歌うようにという指示はよく出されます。音が低い時は音量に頼れないので、なおさらその意識が必要ですね。言葉の意味を感じてしっかりしゃべる、ということかな。

②これは、休符の間も自分が音楽を途切れさせずに感じているのか、ということでしょうか。新見先生は「『行間の意味』を感じるということです。」と言われましたね。

 それと、もう一つの大きな課題は暗譜。頑張ろうね!

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 新年度最初の練習日は、4月6日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。くれぐれも場所をお間違えなく!

 

2018年3月24日(土)

~「深き淵より」~

 各地から花便りが届いています。東京の桜は満開だとか。大分はもう少し先のようです。久しぶりに男声が「やや多め」でした。やっぱり混声合唱団ですから、両方いないとね。

 今日は先週に引き続き、「深き淵より」の音取り大会です。果たして最後まで行き着くでしょうか。それではパートに分かれて練習開始!

☆「深き淵より」

 アルトは、先週十分にできなかった後半からスタートしました。(他のパートもそうかな?)高橋パートリーダーの作戦が功を奏し、最後まで行きましたよ!

 それにしても、「初めまして」のラテン語の単語はあるし(えっ?これなんて読むの?てな感じ)、拍子はクルクル変わるし、四分音符が一拍?二分音符が一拍?と悩むし、臨時記号はいっぱいあるし調性は変わるし(おまけに見た目の調号と調性が違うようなところもあるし)、なかなかな難物であることを改めて思い知りました。(いえ、決して泣き言を言っているのではありません…。)脳内変換に苦しみながらも「なんとかゴールした~」という感じです。

 それでも、四声を合わせてみたら、少し曲の雰囲気が分かってきたような気がします。他のパートの旋律を聴く余裕が持てれば、きっと曲の美しさを味わえるのではないかと。よし、今年の目標である「美しいア・カペラの響き」に向けて頑張ろう!

☆秘密の練習(もはや特訓というべき)

 言葉は入るようになりましたか?頭で「何だったかな?」と考えているうちはダメです。条件反射のように溢れ出てくるようにならなくては。それには反復練習しかありません。ほら、繰り返しているうちに何となく様になってきたではありませんか。あとは、軽快な3拍子に乗って軽やかに華やかにいきたいところです。スタッカート、アクセントをしっかりつけて。cresc.も効かせてね。合唱に入る前のrit.は要注意です。ピアノ伴奏をよく聴きましょう。

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 次回の練習は3月31日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。今年度最後の練習です。張り切って集まりましょう!(みなさん、忙しそうなのでやや不安ではありますが…)

 

2018年3月17日(土)

~「深き淵より」~

 近所の桜(ソメイヨシノ)が開花しました!ここ数日間の日中の暖かさに、一気に蕾がふくらんだ模様です。お花見に行かなくちゃね。「花より団子」ですけど。

 しばらくお休みだったアルトのAさんが復帰されました。お帰りなさい!首を長くして待っていましたよー。でも、今日はちょっと男声が寂しかったですね。年度末で忙しいのかもしれないけど、やっぱり来てくれ~。

☆「深き淵より」

 さて、本日は音取りの日。しばらくぶりに「深き淵より」をやりました。で、思った通り、以前音を取ったところをほぼ忘れている…。なので、最初からやり直して、ただひたすら音を取る、音を取る、音を取る…。とにかく音を取る…。それでも最後までは行き着きませんでした。

 この曲は、楽譜を見ただけではそう難しそうに思えないのですが、歌ってみるとけっこうな難曲です。音取りの段階ではありますが、まだ、底の見えない深くて暗い川を恐る恐る覗き込んでいる感じ(お断り:あくまでも個人の感想)です。これから川底に何かが見えてくるのか、はたまた、顔を上げると新たな世界が開けるのか、怖いような楽しみのような。つまりは、今後の修行次第ということでしょうか。ともあれ、音取りを終えるのが先決ですけどね。やることはいっぱいあります。

☆(公然の)秘密の練習

 問題は言葉です。宿題!

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 あっという間に3月も半ばを過ぎ、だんだん宿題がたまってきました。「よかったなあ」の暗譜も進めなくちゃいけないし、ぜひ”おうち練習”を頑張りたいところですね。

 次回の練習は3月24日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。練習会場が不規則に変わりますので注意してください。

 

2018年3月10日(土)

~「ふるさとの四季」「マザー・テレサ 愛のことば」「よかったなあ」~

 最初こそ「今日は少ないのかなあ…」と思いましたが、徐々に増えてまずまずの参加率でした。何より嬉しかったのは、最近やや寂しかったバスに強力なメンバーが加わったこと。Kさんとその息子さんのSくんです。ようこそ、そしてお帰りなさい!しかも、Sくんは中学校を卒業したばかりという若さ。ますます元気な中央合唱団です。(ソプラノEさん、まさかの後輩ができましたね。)

 ピアノの小町先生がお休みだったので、本日は「ア・カペラ」の特訓日となりました。苦し紛れの「うっ、カペラ」や怪しげな「え?カペラ?」ではなく、まぎれもない「ア・カペラ」を目指して頑張りますよ!

 まずは、ハーモニーを整える練習から。平均律と純正調のハーモニーはずいぶん違うんですね…。今まであんまり意識したことなかったなあ。同じ高さの音でも、高めだったり低めだったり…。う~ん、厳密に見ていくとなかなか難しいです。でも「他のパートの音をよく聴いて音がはまる感じと思えばいいのかな。うん、はまった時の感覚を覚えておこう。」と思ったことでした。

☆「ふるさとの四季」~故郷(終曲)~

 出だしは、テノール以外の3パートはG音です。ピッチや音色をそろえましょう。さて、旋律を「u~」で歌ってみました。言葉になっても、その響きとレガート感を忘れずに。「あめに~」の「あ」は暗くならないように注意(特にアルトさん)。アルト「おもいいずる」の「る」(F音)は大切です。「思わせぶり」に歌いましょう。

☆「マザー・テレサ 愛のことば」

私たちのしていることは―「その付近の音を何となく歌うことがないように」という注意がまずありました。「自分の出す音程をしっかり見つめて!」とも。誰かに頼るのではなく「自分で音をつかむ」という意識が必要です。出だしのソプラノさんのいい感じに、あとの3パートもそろえます。神秘的に歌いましょう。「tollis」「peccata」の発音に注意。8小節めの「nobis」の語尾「s」は4拍目の裏で言う感じです。11小節から下3声はソプラノの伴奏になっています。そのつもりで淡々と歌いましょう。22小節からは4声とも日本語になります。言葉をそろえてしっかり発語しましょう。終盤「Dona nobis pacem」の繰り返しは、長く伸ばしたときに音が揺れないよう注意すること。

だれもそばにいてくれない―「Kyrie eleison」の音程は大丈夫でしょうか。美しいハーモニーを聴かせたいところです。17小節からの下3声「だれもそばにいてくれない~」は、よほど意識してはっきり発語しないと伝わりません。25小節からのアルトとテノール、さらにはmeno mossoからの4声と、動きが同じ部分が続きます。よく聴いて言葉をそろえましょう。34小節から、下3声は美しい「kyrie eleison」でソプラノを支え、最後は4声の心地よいハーモニーで終わります。

☆「よかったなあ」~1.よかったなあ  4.ケヤキ~

 新見先生のパワフルなピアノで「思い出し大作戦」実施。みなさん、5月の演奏会までに暗譜ですよ!

 というわけで、新見先生退出のあと、引き続き三宮さんによる「”よかったなあ”暗譜大作戦」を行いました。その結果「何とかなりそう」ということが実証されました。もう、楽譜外してガンガン歌ったほうがいいんじゃないの?―Do our best!

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 次回3月17日(土)の会場も(コンパルホール300会議室19:00~)です。間違ってオアシスに行かないように。予定表にも書いてます。よく見て確認しましょうね。

 

2018年3月2日(金)

~「マザー・テレサ 愛のことば」「ふるさとの四季」「よかったなあ」~

 3月に入りました。卒業シーズンですね。現役JKのソプラノ・Eさんは、何と卒業式で在校生代表の送辞を読んだそうです。きっと心のこもったはなむけの言葉だったことでしょう。素晴らしい!

 さて今日の発声では、高い音を出すときに、お腹の支えだけでなく肋骨を広げることを意識してやってみました。胸の中心辺りにある丸い骨が動くのだとか…。新見先生の骨は確かに大きく動いていたのですが、自分の骨はよく分からず…。無いわけないよね。もう一度探してみよう。

☆「マザー・テレサ 愛のことば」~だれもそばにいてくれない~

 最初のア・カペラの美しさで、しっかり聴衆の心をつかみたい!音が停滞するのではなく、音程の上昇に伴って自然に響きが広がる感じがほしいとのことです。「Kyrie eleison」という耳慣れたフレーズですが、まとまりを意識するのはもちろんのこと、さらには「主よ、あわれみたまえ」という言葉のイメージもしっかり持って歌いましょう。8小節目の「-son」はよく響かせて9小節目の頭「kyrie~」の響きにつなげます。

 日本語の歌詞に入ってからは、はっきりしゃべらないと言葉として伝わりません。マザー・テレサの深い愛の言葉をちゃんと伝えたいですよね。18小節終わりからは、めったにないアルトの聴かせどころです。情感豊かに美しく歌いたいですね。19小節終わりの「どく」は遅れないように「k」を発音します。20小節「んげん」の「に」はやや長めに、23・24小節「さいあくの」は「びょうきなのです」に向かって緩まずに歌います。29小節「どうか」は、のっぺりとならないようスピード感を持って入ります。

 34小節からのソプラノは、さらに言葉を大切に表しましょう。下の三声も、それを支えるように美しく「kyrie eleison」と歌います。37小節終わりからの四声そろっての「kyrie eleison」は、ますます充実した響きで美しく歌いたいところです。美しい和音の響きを保ちながら48小節まで進み、そこから徐々に収束していきます。ただしアルトとテノールは音の変化を明確に。最後は「n」の余韻が残ります。

☆「ふるさとの四季」

 音程がそう難しくないので、言葉や表現にもっと注意して歌いたいですね。それと「顔が怖い」のは無しにしよう!(アルトさん、珍しく「怖い」って言われなかったね。)みなさん、自分の幼いころを思い浮かべてみましょう。田んぼや川や海辺で遊んだり、野山を駆け回ったりしたはず。(え、都会育ちだった?そういう人は想像力を働かせてください。)四季折々の美しい風景、人々の生活の息づかい、きっと可愛かった自分―自然に笑みが浮かびますよね。はい、その顔で歌いますよ。

☆「よかったなあ」~3.小鳥たち・ 4.ケヤキ~

 徐々に曲に慣れてきた感じなので、次の段階に進みたいですね。楽譜の指示、言葉への注意力を高めていきたいです。指揮者を見る余裕はあるでしょうか。そろそろ楽譜べったりから卒業したいのですが。何せ、5月のステージでは暗譜で歌いますからね。自分に厳しく頑張りましょう!

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 次回の練習は、3月10日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。会場をお間違えなく。

 

2018年2月24日(土)

今日は4曲ともやってみた!

 昼間は暖かかった、でもインフルエンザでお休みの人もいる、という状況です。穏やかな春の訪れが待ち望まれます。もう、すぐそこまで来ているみたいですけどね。

 宮本先生の”こんにゃく体操”のご指導には、ますます磨きがかかってきた模様。全身をうねうねホロホロとほどいていきます。その後「声量倍増計画」に着手。う~ん、なんか声量が増した気がする…。これを持続すること、コツを忘れないことができれば万々歳なのですが。「千里の道も一歩から」―はい、日々の努力が大切ですね。

 その後はパートに分かれて、「マザー・テレサ 愛のことば」の第4曲と「深き淵より」の続きの音取りをしました。臨時記号や転調にかなり手こずりました。4声が合わさると曲の全貌が見えてくるのですが、まずはパートの音がしっかり取れるようにならないとね。

 そして、新見先生による合わせ練習です。(本番のステージを明日に控えているという忙しい身でありながら、ありがとうございます!)

☆「マザー・テレサ 愛の言葉」

主よ、今日一日―「Benedictus」の語尾に重みがかからないよう注意すること(ブクブクと溺れるのではなく泳ぎ続けてください、とのこと)。17小節の終わりまでpiu fのテンションを保ちます。18小節からの受け渡しはレガートで。50小節は前の小節終わりでブレスをし、4声よく合わせて入りましょう。58小節からは、リズムを刻みたくなるのを我慢して、やっぱりレガートで歌います。「Hosanna」の歌詞通りに歓喜の音を響かせましょう。TempoⅠからの「Benedictus」はため息が流れるように続けます。最後は「Hosanna」の連呼です。高らかに歌い上げましょう。

☆「深き淵より」

アルトの心の声『初めの方が不安だったので復習をしていたら、続きの音取りができなかった!他のパートはできたのか?』。

ということで、一見簡単そうで、なかなかの曲者と言えます。正直、曲の感じがまだつかめない(もちろん、まだ最後まで行き着いてもいないのですが)。心して取り組みます。

☆「ふるさとの四季」「よかったなあ」

とりあえず全部通して歌いました。まさに「とりあえず」感が満載でした。(前回までにやったことを忘れている?!)

この2曲は既に音取りが終わっていて、曲作りに入っている段階です。確かに団としての練習は、週一回と限られているのですが、聴きごたえのある演奏にするためには「毎回、楽譜が新鮮では困ります。」ということで、楽譜の見直し等、やはり各自で練習を積み上げていきたいところ。音取りCDも作ってもらっています。きっと、まだできることがあるはず!「今年の演奏は会心の出来を目指します!」との新見先生のお言葉がありましたね。現状に満足せず、力を合わせて更なる高みを目指しましょう!

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 次回の練習は3月2日(金)19:00~(情報学習センター)です。もう、3月になる!(ちょっと焦っています。「よかったなあ」を暗譜しなきゃ!)

 

2018年2月17日(土)

~「深き淵より」(後半は「復活」の予習)~

 今日のような晴れた日は、昼間と朝晩の寒暖差が激しいです。昼間は春の近さを感じるけど、夜はやっぱり寒い。まだまだ風邪に注意が必要ですね。

 宮本先生の体操・発声短縮バージョンの後は、男声・女声に分かれて「深き淵より」の音取りをしました。その後、新見先生による合わせ練習。

☆「深き淵より」(作曲:鈴木優人)

 今年の目標の一つである「ア・カペラの曲をきちんと歌えるようになろう」を体現すべく選曲されたものです。4ページまでの音を取りました。ごまかしが効かない無伴奏の曲です。「おそらく西日本初演になるだろう」とのこと。どこまで完成度を高められるか、みんなで挑戦ですね。

 明日初回練習を迎えるマーラー「復活」の予習を練習後半で行ったので、団としての通常練習はここまで。(「復活」は、その名に相応しい壮大かつきらびやかな曲です。こちらも楽しみ!)

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 次の通常練習は2月24日(土)19:30~(オアシス中練習室2)です。暖かい日だといいな…。今日は練習日記も短縮モードでした。

 

2018年2月10日(土)

~「よかったなあ」~

 今週も寒かったですね。体調の悪い人、まだまだいます。今日は「所用のため欠席」という人も多く、少々寂しい人数でしたが、練習の熱気はいつも通り。このまま暖かくなってほしい!(でも、また寒波が来るらしいです…。)

 宮本先生おっしゃるところの「声倍増計画」は、着々と進行中。人数が寂しかろうが、そんなことは関係ありません。一人ひとりが課題克服に努めるのみ!はい「ツゥ~」「Zuuuu~」「Brrrr~」―これを歌に生かしますよ。今日はレガートとスタッカートとマルカートの違いも練習しましたね。お腹の使い方で歌い分けられます。家で復習しておきましょう。

 それでは、新見先生へバトンタッチ。

☆「よかったなあ」

1.よかったなあ―「よ~かったなあ」というフレーズがひとまとまりの言葉として聞こえるよう、「よ~」で伸ばすときに音が緩んでしまわないように気を付けましょう(これ、以前も指摘されました)。さらには、レガートでの響きが途中で切れたり変わったりしないように注意しましょう。ポイントは、響く場所を変えないことと息を吐き続けること。

言葉のフレージングも大切にしたいところです。最後までないがしろにしない。そのフレーズがそこで収まるのか次に向かって盛り上がるのかで、歌い方は異なりますね。語頭は少し時間をかけてでも丁寧に発音したいです。例えば「もっともっと」は「mもっとmもっと」のように、子音を長めにしっかり発音します。これで日本語のイントネーションが伝わりやすくなります。音符のリズムを機械的に歌うのではなく、言葉をしゃべることを意識してみましょう。自然に語頭が言い換えられてくると思います。

歌に慣れてきたら、伴奏にも耳を傾けてみましょう。ピアノと一緒にビートを感じることができたら、自分勝手に突っ走ることもなくリズムにうまく乗って歌えるはずです。

2.たんぽぽ―冒頭のバスはウッドベースのようにリズムを刻みます。それに乗っかるように他三声が入ってきます。不用意に歌い出すと「たんぽぽ」の「た」が浅くなって、まるで道端で踏みつけられたようなタンポポになってしまう…。可愛らしいタンポポをペチャンコにしないでね。全体的に付点のリズムを効かせて軽やかに、さらには明るい響きを保って歌います。

P.29~の「きっと ちきゅうが」の繰り返しの部分は、強弱のメリハリをしっかり付けましょう。

3.小鳥たち―一つの文節の中に八分休符が入っている部分〈例:「ゆめ〔休符〕からか」(夢からか)〉がたくさんあります。もちろん、休符が入れば音は切れるのですが、言葉はつながっています。流れを止めないように意識して歌います。

他パートの音をしっかり聴いて、同じ動きのところはよく合わせ、違う動きのところは追いかけ合う楽しさを味わいましょう。主旋律を担っているパートが際立つよう、バランスを考えて歌うことも大切ですね。

4.ケヤキ―なんとも雄大な詩です。地平線に立つケヤキ、まるで地球の手のように高々と枝を伸ばすケヤキ、遠い星から何百年ぶりかに母のもとへ帰り着いたような、懐かしさを感じさせるケヤキ…。もはや、その世界観は地球にとどまらず、宇宙へと広がっていきます。曲調も詩の世界観をそのまま表した感じですね。堂々とかつ素直に、その感動を伝えましょう。

各フレーズは、四拍目の裏から始まります。語頭の響きががおろそかにならないよう、発語の準備を早めにしておく必要がありますね。また、この曲にも(文節の途中ではありませんが)八分休符がたくさん出てきます。休符が入る度に勢いが途切れて歌の熱が冷めてしまわないよう、十分に注意しましょう。

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 次回の練習は2月17日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。練習後半で「復活」の予習をしますので、楽譜を忘れないように。

 体調の悪いみなさんはしっかり養生して、早く「復活」してくださいね。待っています!

 

2018年2月2日(金)

「マザー・テレサ 愛のことば」と 少し「ふるさとの四季」「よかったなあ」

 2月に入りましたが、まだ、当分寒さは続きそうです。喉の調子がイマイチという人も結構います。ホントに「風邪、いやね!」ですよね。雪が降る日もありそうなので、車の運転にも十分ご注意を。

 先日、合唱講習会に参加してきましたが、そこで講師の波多野睦美先生がまず言われたことは、「身体のどこに力を入れてどこを楽にして歌えばいいのかを理解しよう」ということでした。(やっぱり基本は同じなんだと痛感。私たちが日ごろの練習で言われている「いかにして余分な力を抜き、おなかの支えを保って歌うか」ということと同じですね。)

 人によって力が入りやすい場所は違います。顔面だったり喉だったり、下顎だったり肩だったり。自分の欠点を把握することも大切だなあと思った次第。「自分のことを知ろう」というのは新しい示唆でした。他人に見てもらったり聴いてもらったりすると、自分が思いもしなかったことを指摘されることがあります。これは面白い!欠点克服のきっかけになるかもしれません。

 さらには、「おなかに入れる力にも内向きと外向きがある。歌には両方必要だが、外へ向いた力がいわゆる『支え』となるもの」とのこと。そして「自分が数小節キープできる力の入れ具合を見つけよう」とも言われました。そうか、いくら支えたつもりでも一瞬で消えてしまっては歌えないもんね。これも、あんまり考えたことなかったなあ。

 というわけで、楽しくてかつ興味深い講習会でした。みなさんも次回ぜひ参加してみては?新しい発見があるかも、ですよ。

 前置きが長くなりました。さて、今日の練習です。

☆「マザー・テレサ 愛のことば」

だれもそばにいてくれないー出だし「Kyrie~」の音の動きをしっかりと出しましょう。音程が曖昧にならないよう「一つ一つの和音の響きをちゃんと感じて」歌いましょう。美しい和音(※音程確認のこと)がたくさん出てきますね。「ここをきちんと歌って、いきなり聴衆の心をわしづかみにする!」はい、ミッション出ました。「eleison」の頭は、言い換えの意思を明確に持って歌うこと。

前にも指摘を受けましたが、日本語の言葉が「もやもやしている」とのこと。P.7~の下三声はあまり高い音ではないので、子音を意識して出したり語頭を流さずに言い換えたりしないと、聴く人に言葉が伝わりません。P.8「もしあなたのいえに」の部分はアルトが主旋律を担っているつもりでしっかり歌います。P.9「ひとに~」は、ソプラノがメロディです。下三声はソプラノを消さないよう、よく聴いて歌います。

私は一本のエンピツ―「Gloria」のリズムを合わせましょう。「g」の発音位置、付点八分音符・十六分音符の長さと弾み具合。自分の感じ方で突っ走らないでね。八分音符が並ぶところは落ち着いてリズムを刻みましょう。

P.14~歌詞が日本語になってからは、ピアノ伴奏が弾んでいるのとは対照的に、言葉のまとまりを意識して歌いましょう。逆に「la la la~」は機械的に音を刻みます。リズムを効かせるところと言葉を聴かせるところを分かった上で、歌い分けます。

私たちのしていることは―無伴奏の曲です。今年の大きな目標は「アカペラのハーモニーをちゃんと響かせること」。(去年の「三つの山の詩」が頭をよぎる…苦しみました。)よし、成長した私たちの姿を見せようじゃないか!

ソプラノの頭唱は、繊細でブレない響きが要求されます。よく聴き合って音を集中させましょう。それを受けて四声のユニゾンが続きます。さらなる音の集中。決して強く大きくならないこと。あたかも一本の糸のように旋律を奏でましょう。

6小節目の終わりからハーモニーが広がります。一つ一つの和音の響きがちゃんと鳴っていますか?他のパートの音が聴こえますか?紡いだ糸を織り合わせて一枚の布を作るように、美しい響きを広げていきましょう。

11小節からはソプラノが主役です。あとの三声はわき役に徹します。フレーズの終わりはすっと収めること。

22小節からの日本語部分は、言葉として伝わるよう語頭をしっかり言い換えましょう。24小節のテノールは他と動きが違います。他のパートはテノールの音をしっかり聴きましょう。

☆「ふるさとの四季」「よかったなあ」第3曲・第4曲

 「マザー・テレサ」の練習の合間に歌ってみました。「新しい曲の音取りに入ったら、前に歌った曲を忘れてしまった」なんてことになったら困りますから。家での復習も大切です。みなさん覚えてますよね。そうです、「よかったなあ」は5月に暗譜で歌うんです。あと4か月ありません。(こりゃ自主練せんと間に合わん!)

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 次回の練習は2月10日(土)19:00~オアシス中練習室2です。

 ”は~るよこい、は~やくこい”と歌ったら、早く暖かくなるかなあ…。ダメだろうなあ…。

 

2018年1月27日(土)

~「マザー・テレサ 愛のことば」「ふるさとの四季」~

 今週はとにかく寒かったです。インフルエンザの流行もまだまだ収まりそうにありません。うがい手洗い、栄養休養!もうしばらくは十分に風邪対策を行いましょう。

 先週に引き続き、余分な力を抜く発声練習です。今日は床に寝転がってみました。力が抜けて楽です。お腹の動きを意識しつつ、声を出してみます。なるほど、立ってもこれに近いようにできればいいということですね。下あごはあくまでも脱力、上あごにしっかり声を響かせます。歌い出しで響きを集中させたら、母音が変わってもその響きが途切れないように注意。さらにお腹の支えを意識してキープ。はい、練習あるのみ!

 それから、「マザー・テレサ 愛の言葉」の2曲目・3曲目のパート練習に移りました。以前歌ったことのある人は、思い出しましたか?リズムも音程も結構難しいです。「初めまして」の人は、周りの音をしっかり聴いて慣れていきたいところですね。

 それでは合わせてみましょう。

☆「マザー・テレサ 愛のことば」~私たちのしていることは・私は一本のエンピツ~

私たちのしていることは―合唱ですが「四重唱のように歌いたい」ということです。祈るがごとく、抑揚をつけすぎずに柔らかく歌います。ユニゾンの後は四声のハーモニーを十分に聴かせましょう。ソプラノを下三声が支える部分は、三声の音量に注意。ちゃんとソプラノを聴いてね。それに、かえって日本語の方がラテン語よりも言葉が流れたりします。意識してはっきりしゃべることも必要ですね。

私は一本のエンピツー「エンピツのCMソングと思ってテンション高く行きましょう!」初めの「Gloria~」の部分はファンファーレのように意気揚々と歌います。曲中に何度も出てくる「Gloria」は、「栄光」の名に恥じない豊かな感じでお願いします。全体的に歯切れよく、はつらつとした雰囲気で歌いましょう。

☆「ふるさとの四季」~冬景色・雪・故郷~

 曲ごとの雰囲気の違いやテンポの変化がもっと際立つといいですね。さらには、同じ曲中でもテンポに揺れがあったりするので、より細やかな表現力が要求されます。日本の四季の美しい情景が自然に浮かんでくるような、そんな演奏をめざしたい!

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 次回の練習は2月2日(金)19:00~(コンパルホール300会議室)です。もうすぐ節分、暦の上では春が近いというのにいつまで続くこの寒さ…。来週は暖かくなってほしいです。インフルエンザも早く下火になってくれ!

 では、また元気に集まりましょう。

 

2018年1月20日(土)

~「マザー・テレサ 愛のことば」「よかったなあ」~

 巷では風邪・インフルエンザが猛威を振るっております。いったん体調を崩すとなかなか治りにくい。加齢による免疫力の低下が原因か。いやいや、栄養のあるもの食べてたくさん寝て、元気になったらやりたいことリストを考えて早く治しましょう!誰に言っているのやら…はい、自分にです。そういいながらも、元気いっぱいのみなさんがほとんど。歌はやっぱり健康にも良いのですね。

 今日も三先生そろい踏み。ホントに贅沢な環境です。こんな環境で練習できるなんてこの上ない幸せ!

 まずは新見先生の体操・発声です。前回の練習記録にもあるように、今年は中央合唱団としての声づくりをしっかりやっていき、それぞれの地力をアップさせる年です。いつも丁寧な指導をしてくださる先生方の熱意にも応えたい。受け身で終わるのではなく、積極的に取り組んで自分のものにしていきたいですね。

 本日のテーマは「舌根を柔らかくすること」。いい声を出そうと意識するあまり、顎のあたりがガチガチに固まっている人はいませんか?余分な力が入り、舌根が硬直状態。これでは、伸びやかな声は出ません。また、高い音を出すときほど「支え」が必要。上半身を脱力させて自然な状態で立ち、胸を開いた良い姿勢をキープすることが大切です。姿勢を崩さず息を吸い、はい止める。これがキープの状態です。そしておもむろに息を吐く。息を吐くのと同時に良い姿勢が崩れるのはダメ。良い姿勢のキープ、これがすなわち「支え」ている状態です。―今日の発声をまとめると、こんな感じだったかな。

 最後に宮本先生からも一言ありました。「息を吐くときに横隔膜がしぼんでしまってはダメ。いつも開いている感じです。さらには背筋がピンと伸びている、これがキープ(支え)です。練習場は”声楽道場”です。楽しく歌いに来るだけではいけませんよ。ちゃんと学んで帰りましょうね!」―みなさん、道場で学んだことをぜひ家でもやってみよう!

☆「マザーテレサ愛のことば」~だれもそばにいてくれない・私は一本のエンピツ~

だれもそばにいてくれない―日本語の言葉がもっと出てきてほしい、とのこと。語頭を意識した読み方、言葉のニュアンスを感じつつそれを表現しよう、ということです。アルトさん、音が上昇するとき、日常の声で押し上げないように。

p.9の a tempoからは、下三声はソプラノのメロディーを聴いて、それを盛り立てるように思いやりの精神を発揮して歌いましょう。主役はソプラノです。それにしても美しい「Kyrie eleison」ですね。この和音をしっかり感じて歌いたいものです。最後の「n」の余韻も大切です。

私は一本のエンピツー思い出しました!以前歌った時、音符の長さの勘定と休符に手こずったことを。でも、身体がリズムを覚えていましたよ。軽やかな伴奏に乗って一気に駆け抜ける感じです。いけそうやない?「in excelsis」はローマ・カトリック風の発音「イシェルシス」でお願いします。

Gloria」の「g」は、他の曲でもやったように子音を先取りして歌います。「lo」が一拍目に合わさるように。しかも、「o」の口の形で待っていて「g」を先に発音します。語尾の「a」がだらしなく広がらないように注意。はい、できますね。では忘れないこと。それと長く音を伸ばした時に気が抜けてしまわないように。これも今まで何度も言われました。できることは忘れないでやりましょうね!

☆「よかったなあ」~3.小鳥たち~

語尾が立派すぎてはいけません。「dim.に敏感になりましょう。」という注意がありました。パートごとの追いかけっこが髄所にありますね。他パートの出だしをかき消してはだめですよ。

p.37からはfです。「満たされた音色」でという指示でした。イメージとしては「モノトーンからカラフルに変わる感じ」とのこと。p.39の「こもりうたをうたいながら」の部分は、ソプラノの旋律が浮かび上がるように、他パートは音量を考えて歌いましょう。(ソプラノの音が低めなので、男声が消してしまいがち。)何事もバランスって大切ですよね。

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 今日新しい楽譜が配られました。「MISERERE(ミゼレーレ)」と「深き淵より」。高橋団長が音取りCDを作ってくださるとのこと。本当にありがとうございます。でもみなさん、環境に甘えてしまってはいけませんよ。努力を怠っては進歩はありません。環境を整えてもらっても、頑張るのは自分自身です。

 今年は一歩成長したステージを聴衆のみなさんにお届けすべく、団員みんなの力を結集して頑張りましょうね!

 次回の練習は1月27日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。たくさんのみなさんが集まれますように。

 

2018年1月13日(土)

~「小鳥たち」「だれもそばにいてくれない」~

 比較的暖かかったお正月以降、雪も降る寒い日が続いています。練習場もやや少なめの出席状況。体調不良の方もぽつぽつと。練習開始時間早々に来てくださった宮本先生もみなさんのインフルエンザを心配していらっしゃいました。みなさんお気をつけて。

 いつもと変わらずお元気な宮本先生の体操&発声。今日の練習で先生が強調しておられたことは、今年9月22日が中央合唱団の定期演奏会だということ。その日に向けて声づくりをしっかりしていこう、ということでした。いつもと同じ体操、いつもと同じ呼吸練習にはウォーミングアップにとどまらず、声づくりの基礎中の基礎、歌うのにずっとたいせつなことが盛り込まれていることを受け止めていきましょう。ここで意識した脱力、体幹、呼吸が歌う中で使えるようになることを意識できるとよいですね。

 女声男声に分かれての音とりは「小鳥たち」「よかったなあ」「だれもそばにいてくれない」。いよいよマザーテレサにも突入です。今後音とりの時間がまだまだずっとずっととれるわけではありません。年も明けたことですしエンジンかけてかからねば。それぞれ音とりCDの活用などなどご自身でのフォローアップもお願いします。どうしてもこれ難しい・・のご相談も中央合唱団、絶賛受付中!そのままにしないことが大事です。

 「だれもそばにいてくれない」

 まずはこの曲からの合わせ。久しぶりに歌いました。美しいね~。どこまでも丁寧にたいせつに歌いたい曲です。これこそ宮本先生がいつも言われることそのものを、そのまま活かしていきましょうよー。フレーズの始まりぶつけない。音形によって発声をあちこち変えない。ね。

 合わせは三宮さん。ことばのアクセントにそった音楽表現を確認しました。Kyrie eleison(主よ、あわれみたまえ)。太字がアクセント部分、音楽でもそこが山になるというわけ。楽譜を見てここだなと思ってください。その後日本語が登場します。日本語のアクセントは語頭。この語頭が裏拍に出てくるところが度々あります。意識してことばをしゃべる=この曲の題名でもある「愛のことば」を伝えられるとよいなあと思います。

 「小鳥たち」

 前回新見先生からまだまだ、と言われたこの曲のおさらい。歌い始めの「ことりたちは」の下行部分の音程を正確に。ドサドサおりないでね。続いて「わになって」。「わになっ」休み・休み「て」にならないようにー。休符を挟んで「わになって」ということばを歌う。ちょっと気をつければできることですね、お気を付けくださいませ。今日うまくできたことを次からも忘れないでいられるように、しっかりチェックお願いします。言い忘れましたが5月暗譜です♪

 「復活」合唱を聴くー。

 国民文化祭の曲、復活を聴きました。ドイツ語ー。ppp~f f fー。えっらい低音からのえっらい高音。男声四部に分かれちゃう。まあいろいろありますが、今年もまた作品の持つ偉大さ、大人数で歌える合唱の中から生まれる音楽をお楽しみに取り組みましょう。

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 次回練習は1月20日(土)19:00~ オアシス中練2です。

 ここでお知らせ。あと2冊分新曲増えます。アレグリ作曲「MISERERE」。鈴木優人作曲「深き淵より」。

 今後の練習日程と行事計画の表をお配りしました。先々には変更もあるかと思いますが、ご都合お繰り合わせのほど練習参加よろしくお願いいします。

 lecca-leccaご報告。ヴォーカルアンサンブルフェスティバルにて入賞ならず。まだまだ至らぬ点を反省しつつ精進します!応援してくださった皆さまありがとうございました。3/11(日)祈りの大コンサートに出演予定です。

 

2018年1月7日(日)

~歌い初め「ふるさとの四季」「よかったなあ」~

 明けましておめでとうございます。2018年の幕開けです。みなさま、今年もどうぞよろしくお願いします。

 今日は歌い初め。「早く歌いたかった」という面々が続々と集結しました。宮本・新見・小町の三先生もそろい踏みという、お正月にふさわしい豪華さです。

 練習始めは宮本先生の体操から。すぐにホカホカと身体が暖まってきました。そして発声。肝心なのは腰の反発力をいかに使えるか。うん、みんなだいぶ上手くなってきたみたいですよ。では、いざ歌わん!

☆「ふるさとの四季」

 まずは、現状把握。通して歌ってみました。二週間ぶりということで、やっぱりところどころ忘れておりますね。全体的には「テンポ感の違いをもっと出して」ということと、「言葉の頭がもっと上向きになるように」という指摘がありました。以下は各曲の主な注意点です。

「故郷」―歌い始めの準備をきちんとしておくこと。息継ぎで音楽の熱が冷めないよう、流れをつなげていく。

「春の小川」―言葉のイメージをしっかり表現しよう。「さらさら」は軽く、「うつくしく」は美しく、ね。

「朧月夜」―出だしのユニゾンをしっかりそろえよう。語頭の言い換えを忘れずに。「おぼろ月」をイメージして歌う。

「鯉のぼり」―付点のリズムを歯切れよく歌う。出だしの強さに注意しよう。1番はmf、2番はfです。

「茶摘」―伴奏の「ズンチャチャツチャーチャ」のリズムに乗って軽やかに歌いましょう。

「夏は来ぬ」―文語調の歌詞です。ひら仮名が並んだような歌い方にならないこと。「夏は来ない」ではなく「夏が来た!」。

「われは海の子」―一拍目をグンと押す感じで歌います。発声でやった、腰を「わん」と張る感じです。

「村祭」―アルトの音程が意外に取りにくいのです。早く覚えましょうね。強弱の対比を際立たせよう。

「紅葉」―最初は女声と男声の追いかけっこ、途中から四声が合わさります。この違いをしっかり意識して歌いましょう。

「冬景色」―小春日和の冬の一日。静かな朝、のどかな昼の景色を、淡々と歌います。

「雪」―弾んだリズムを出すところ、レガートで歌うところの違いに注意しましょう。

「故郷」―一曲目は1番だけでした。ここ終曲で2番、3番を歌います。3番は希望を持って大らかに歌いましょう。「チャーミングかつ大胆に」という指示です。

☆「よかったなあ」

 この曲もまず通しから。分かったことは、3番が・・・。そういえば、音取りがあんまりできていなかったような・・・。

「1.よかったなあ」―「よかったなあ」という印象的なフレーズが繰り返されます。余韻を持って幸せな響きが広がるように歌います。

「2.たんぽぽ」―出だしのバスは、ウッドベースになりきっていきましょう。「たんぽぽ」の「ん」をないがしろにせず、ちゃんと響きを持った音にすること。(これホントに難しいです。)

「3.小鳥たち」―早く音を確実にしましょうね。音が跳躍しても響きが途切れないように注意。

「4.ケヤキ」―地に根を張った大きなケヤキが空に向かって高々と手を伸ばしている、そんなイメージです。大らかに堂々と歌い上げましょう。

 「よかったなあ」は全体的に心地よく耳に入ってくる曲ですが、歌ってみると意外に難しいです。でも、言葉が素直に心に沁みてくる曲でもありますね。歌詞の心をしっかり歌いたいなあと思います。

 さらに「暗譜しましょう!」とのお言葉がありました。最初のステージは5月の中津混声合唱団の演奏会です。あと4か月余りですが、頑張って覚えましょうね!

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 次回の練習は1月13日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。寒いさなかですが、また元気に集まりましょう。その前に明日コンパルホールで行われる「ヴォーカルアンサンブルフェスティバル」に、我が団有志による「lecca-lecca」が出場します。こちらの応援もよろしく!

 さあ、次は新年会だ!

 

2017年12月23日(土)

~「よかったなあ」~

 本日は2017年の歌い納めでした。今年も元気に、思う存分歌ったなあ。いろいろ振り返りつつ、でも、いつもどおり和やかに楽しく、かつ真剣に練習は進む・・・。

 体操の後、三宮さんに発声をたっぷりやってもらいました。

 日常の声が覗かないためには、母音の変化によって声の響きが変わらないよう意識して歌うことが大切です。口の形が大きく変わると、つい浅い発声(特に「u」は要注意)が混じったり響きが途切れたりします。常にいい響きがつながるように、おなかの支えと口の形を意識して歌ってみました。やっぱり意識するとずいぶん違うみたい。

 それから、ハーモニーの感覚を磨く練習。四声を順々に合わせていって、和音を作ってみました。隣の声を聴き、そして他パートの音をよく聴いて、自分の声を和音に溶け込ませていく。はまるととても心地いいし、逆に、はまらないと何とも落ち着きません。個人の持つ声は違って当たり前、でも、発声の方向性が合うことでパートの響きが統一され、さらには、全体でも一つにまとまった美しいハーモニーが生まれます。それが合唱のだいご味ですね。一人では決してハモれませんから。

 さて、声が整ったところで曲の練習に入ります。今日は宮本・新見両先生、さらには小町先生も所用でお休みだったので、パートリーダー主導で練習しました。練習曲は、ここ3回ほどやってなかった「よかったなあ」。覚えているかな?

 いやあ、結構忘れていましたね。やっぱり、なんでも反復練習を怠ってはいけません。身体が覚え込むまで練習する、これしかないです。う~ん、リズムに泣かされそう。付点八分音符と十六分音符、休符にタイ・・・。それでも女声は何とか終曲までたどり着きました。そこへ、パート練習を終えた男声帰還。ん?2曲目までしか行かなかったって?

 三宮さんによる合わせです。

「1.よかったなあ」―「もうちょっと、言葉をはっきりしゃべって!」という指摘。言葉にメリハリが無さ過ぎたようです。響きをつなげるのも大切だけど、言葉が伝わるのも大切。日本語だしね。う~ん、歌って難しい。気を取り直して、しゃべってみました。鼻濁音も忘れてはいけません。発語に気を付けたらリズムもはっきりしてきたとのこと。よし、これこれ。

「2.たんぽぽ」―付点八分音符と十六分音符のオンパレード。これこそ、身体にしみ込むまで繰り返し歌うしかない曲です。慣れればとても調子よく、楽しく歌えそうな予感がします。え?もう既に楽しいって?さすがです。見通しは明るいですね。

 今年は、これにて練習終了です。みなさん、お疲れさま!

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 「カルミナ・ブラーナ」ととても仲良くなった一年でした。たくさん練習しましたね。合唱団としても一歩ずつ着実に成長していると思います。また来年も、さらなる成長をめざして、いっぱい歌っていきましょう。

 歌い初めは1月7日(日)14:00からオアシス中練習室で行われます。(その後、楽しい楽しい新年会もありますよ。ちなみに我が団有志「lecca-lecca」が参加する「ヴォーカルアンサンブルフェスティバル」が、翌1月8日(日)コンパルホールで開催されます。でもこれって、新年会で飲めないってこと!?)

 一緒に歌える仲間がいるって、最高に幸せなことですね。あなたも仲間に入りませんか?

 

2017年12月16日(土)

~「ふるさとの四季」~

 今日は広々としたAVホールがますます広く感じる人数。それでも練習開始時間にはパート欠けることなく揃い、練習スタンバイOKの状態です。当たり前のことのようだけどこれって意外と大変だったりします。いつも早く来て準備してくださる皆さん、本当にありがとうございます。そしていつも早く来るのはできないかもしれないけど、今日こそは!と調整して駆けつけてくださる方々もありがとうございます。世界中の人たちがみんな合唱をすれば、平和な世の中になるんじゃないの~?って本気で思います。

 いやいや前置きが長くなりました。

 先週からいらした復帰ソプラノさん1名、先日の見学で入団決意してくださったアルトさん1名、と名刺ナシのお名前交換ご挨拶。お隣で歌う方が誰さんなんて知らないわ~、なんていわないでね。世界平和の始まり☆和やかな雰囲気に始まる体操と発声は本気です。冷えたからだを徐々に歌う体に呼び起こします。知らずしらず縮こまった体、力の入ってしまう動きを脱力していきます。脱力って歌う体制第一歩。続く発声はおなかの充実感を意識します。ふわふわ感じゃなく、ひとりひとりが充実した声で歌えるように発声練習。しっかり腹圧を意識してー。お腹を外側向きに充実させてー。ぎゅーっとおなかをへこましていくことだけが人生じゃない!!歌う中でもお腹充実のこの発声が使えるように体に覚え込ませていきます。

 さあ今日は終曲の「ふるさと」から。

 ソプラノソロ後、パートの音が重なっていくところはまだ音とりが不明瞭でした。歌い出してしまえばいいけれど、最初迷う~。どこから音をとるのか。それぞれ確認しておきましょう。ソプラノさんはrit.のニュアンスに注意。指揮みることもだけど歌心のニュアンスっていうかー。メロディーなんだしー。それと言われたことは書きましょうよ。お隣さんのことかな、と思ったらそっとエンピツ貸してあげてください。世界平和。

 最初から通してみましょう~。

 ピアニスト体調不良でお休みのため、まだまだ音とり段階の私たちの頼みの綱がなく心細かったですが、みんなよく踏ん張りました!怪しいところは多々あれど、その怪しいところが明確になりました。歌えているつもり、に陥るとそこから先は何も進みませんからね~。不安なことがよくわかった(笑)♪ 歌えていないわけじゃないんです。歌いはじめの音はどこを聴いてとるかをわかっておくことがコツ1でしたね。ここ聴く!の書き込みをどうぞ。同じパートの隣の人聴く、では遅いもんねー。

それでも今日はこの曲の経験者が少なかった割に、最後まで道に迷いながら、見失いながらも無伴奏でたどりつきました。よい、よい。今日も楽しい練習でした☆

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 次回練習はいよいよ年内最後の練習、12/23(土)19:00~オアシス中練2で行います。練習後のツキイチ懇親会にもぜひご参加ください☆

 急に寒くなりましたのでどうぞ皆さん体調に気を付けてくださいね。気持ちもあせり気味ですので事故や、別府のどこぞで起こった火事なんぞにもねぇ。本当にこれだけの人数の皆さんがそれぞれ忙しい中、自由意志で、歌を歌うために集まるってことは有り難きことです。指揮者の先生も、ピアニストも、今日欠席の団員も今日の練習のために気持ちを寄せています。だから今日も来週も来年も中央合唱団ガンバリマショー!!

 

2017年12月9日(土)

~「ふるさとの四季」~

 巷は何やら騒がしい。道路も混んでおります。忙しい中、まずまずの集まり具合でした。(今日はアルトさんがちょっと寂しかったかな。)

 またまた、新しい見学者を迎えました。1月より正式入団してくださるとのこと。実はテノールAさんの〇さまです(〇には漢字一文字が入ります)。うっかり自己紹介してもらうのを忘れてしまいました。みなさん、次回をお楽しみに。

 では、練習へとまいりましょう。宮本先生による体操&発声。体操の時には、あちこちから「うっ・・・」といううめき声や「フーッ」というため息が聞こえてきます。真面目にやると結構きつい。でも、それがなかなか気持ちいいのです。発声でのおなかの使い方は上手になりましたか?反発力をうまく使えるようになるとしめたものですね。我々は余裕のfをめざしております。

 さて、曲の練習は「ふるさとの四季」です。まずは、先週やり残した部分の音取りからですね。今日の練習会場は情報学習センターの広いAVホールでしたので、四角に分かれてパートごとに音を取りました。とても広いので他パートの音は気にならないのですが、難点は灯りです。隅っこは暗い・・・。遠近両用メガネをかけても、五線譜のどこに音符が乗っかっているのやら判別が難しく、「年は取りたくないわねえ。」と思わずつぶやきたい気分でした。愚痴はさておき、練習、練習っと。

 「紅葉」からやね。アルトは念のため、最初から復習です。だって、一週間空いたら記憶があやしいですもん。復習は欠かせません。それでも、「紅葉」「冬景色」「雪」「故郷(終曲)」と順調に音取りは進み、季節は一巡りしました。一応時間内に全ての音取りが終わりました。どこのパートも終わったみたいです。よかったね。

 それでは宮本先生に合わせてただきましょう。

 まずは「故郷(終曲)」―初めの「故郷」が「はじまりはじまり~」という感じに対して、終曲は大団円を迎える感じですかね。(そういえば「カルミナ・ブラーナ」も最初と最後は同じ曲でしたね。でも終曲は、より深みを増していました。)違いを意識して歌いましょう。そして、終曲の感じを味わってからの初めに戻る・・・的な?

 ということで、最初から歌ってみました。「故郷」~「茶摘」の注意点については、先週の練習日記参照のこと。

「夏は来ぬ」―下三声はソプラノさんのメロディーをしっかり聴いて盛り立てましょう。決して邪魔をすることなかれ。ソプラノさんはそれに乗って気持ちよく主旋律を歌ってくださいね。

「われは海の子」―はい、これもツービートの曲です。リズムに乗って堂々と歌いましょう。

「村祭」―太鼓の音が間延びしないように、一拍目の「ドン」にアクセントを付けて小気味よくリズムを刻みます。お祭りの楽しさが自然と伝わってくるようにね。

「紅葉」―きれいな旋律が男女別に追いかけっこをしています。美しい紅葉をイメージして歌いましょう。

「冬景色」―音取りに意外と苦戦してしまいました(アルトだけ?)。冬景色なので、あんまりムキになってはダメですよね。楽譜にも「たんたんと」と書いてあります。

「雪」―童心に帰って、かわいらしく弾んで歌いましょう。先生からは「-20歳で」と言われました。20歳引いても子どもには程遠い人が多いでしょうが、そこはそれ、気持ちだけでも・・・ね!

「故郷(終曲)」―前述参照。

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 次回の練習は12月16日(土)19:00より情報学習センターで行います。今日は部屋が広かったせいか、暖房を入れているのに寒かったです。天井が高いので暖かい空気は上へ上へといってしまい、冷たい空気が私たちのいるあたりへ降りてきたのかも。とにかく風邪を引かないよう暖かくしておいでください。今年の練習もあと2回です。

 

2017年12月2日(土)

~「ふるさとの四季」~

 2017年も最後の月となりました。月日の経つのは速いですねえ。年々速くなるように感じるのは、まぎれもなく年齢を重ねてる証拠。でも、目標は百歳まで歌うことだから、まだまだン十年は歌えるはず。先は長い!

 今日も、ひたすら音取りに励みました。曲は「ふるさとの四季」です。春から夏、そして秋へ。とにかく音を取る、音を取る、音を取る・・・。(どこまで行けばいいの?隣のソプラノさんは休みなく進んで「紅葉」まで行っておりました。若干熟女の多いアルトは、途中休憩をはさんで「村祭」まで行きました、男声もテノールは「紅葉」まで、バスは「村祭」までだそうで。なんか、高声同士、低声同士で共通するものがあるのかな?)

 なじみ深い日本の唱歌メドレーで、しかも大半のメンバーは以前にも歌ったことがあるのですが、結構忘れていましたねえ。それに、ところどころ音の取りにくい部分があり、「あれ?こんな旋律だったっけ?」と思った次第。人の記憶なんていい加減なものですね。それでも約一時間半、まずまず順調に音取り大会は進みました。

 さてその後、宮本先生が合わせてくださいました。

「ふるさと」―母音によって響きが変わらないように。「a」音のときに日常の声がのぞきがちです。さらに、言葉のイメージも大切です。『なつかしい故郷に帰りたいなあ』と、その光景を思い描く感じです。

「春の小川」―今度は、目の前で春の小川がさらさらと流れるように歌いましょう。2分の2拍子です。小節の初めの音に重きを置くようにして、レガートで歌います。「イチ、ニッ、サン、シッ」と四分音符四つを均等な重さで歌うのではありません。小節の終わりは、自然に収まります。

「朧月夜」―決して音にアタックするのではなく、初めに響きをつかんで、そこから声が広がるように歌います。レガートです。

「鯉のぼり」―男声、高音はおなか(脇腹」の反発力を使って、響き豊かに歌います。アタックして歌うのではなく、声が「ジワーッ」と広がっていくように(「ゴムが100本束になっているのを、そのまま少しづつ引き延ばす感じで」)歌います。

「茶摘み」―軽快にウキウキとした感じで歌います。男声は女声の「合いの手」です。

今日の合わせはここまで。

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 アルトに見学の方が来てくださいました。「見学」ということでしたが、一緒に歌ってくださいました。ますます元気になる大分中央合唱団、歌の好きなあなたの入団をお待ちしています!

 次回は12月9日(土)19:00~情報学習センターでの練習です。今年の練習もあと3回です。みなさん、頑張りましょうね!

 

2017年11月25日(土)

~「よかったなあ」~

 師走間近ということもあってか、全体的に控えめな出席率。「これから年末までは、何かと忙しい時期ですね。でも、全員が揃わなくても、誰かに頼るのではなく、それぞれが地力を高めるよう頑張っていきましょう!」(高橋団長の言葉)

 宮本先生の「体操&発声」連続講座は、今日も元気に実施されました。みなさん、要領はつかめてきましたか?今年は基本に立ち返り、ぜひ一人一人が成長していく一年にしたいものです。みんなが一回り大きくなれば(身体のことではありませんよ。音楽的な成長のことです、念のため)、さらに大きな音楽が表現できるに違いない!

 それでは、最終曲「ケヤキ」の音取りに入ります。全体的には音程もリズムもそう難しくはないのですが、音が飛ぶところや3連符の続くところがあったりして、結構注意が必要です。また、4声が合わさると意外に音がとりにくい、というところもあります。休符にも注意。しっかり楽譜を確認して歌いましょう。

 そうこうするうちに新見先生が到着。音取りしたての「ケヤキ」を含めて、全曲を歌ってみました。一応音をとったかな、という段階ですので、ま、こんなものでしょう。

 それでは、記憶に新しい「4 ケヤキ」をもう一度歌ってみます。いかにもどっしりとしたケヤキを思わせる、堂々とした曲調です。本番では今の倍くらいの人数で歌うことになりますね。どんなハーモニーになるか楽しみ!

 では、先生に指摘された主な注意点を挙げておきます。

 まずは鼻濁音。語(文節)中のガ行は鼻濁音で柔らかく発音しましょう(九州人は苦手です)。それと、フレーズの終わり(休符の前)で声のポジションがが落ちてしまわないように注意すること。語尾は軽く、逆に語頭は言い換えるような意識も必要。フレーズの中で響きが変わったり途切れたりしないように。特に、短い音は響きが抜けやすいので、丁寧に歌いましょう。また、母音の響かせ方を合わせることも大切です。深すぎず、浅すぎず(これ、結構難しい)。

 メロディーがユニゾンで現れるところは他パートとよくそろえ、ハーモニーになっているところは主旋律を意識して歌うこと。

 次に「1 よかったなあ」のおさらいです。

 リズムも大切ですが、「よ~かったなあ」の「かっ」の促音を弾みすぎて、響きがなくなってしまってはいけません。あくまでも響かせることが大前提です。また、日本語としての抑揚を感じながら歌うことも大切。上にも書きましたが、語頭を言い換えるようにして歌うと言葉がはっきりしてきます。「めにらわれ ぜにがかれ たいようにがやいて」という感じですね。これで言葉が見えてきます。

 最後の1ページは「よかったなあ」の追いかけっこになっています。現在、各パート入り乱れて迷走中(歌うたびに違う)。新見先生から「1,2,3,4と拍の数字を楽譜に書き込みましょう」とアドバイスがありました。ここは、早く慣れて覚えないとね。

 とにもかくにも、「まずは音程とリズムをきちんと取ることが大切です。」とのこと。続けて、「ごまかしが効くような曲ではないので、基本的なことをしっかり頑張りましょう。」ということでした。

 ステップアップするためには、基本をおろそかにしてはいけません。基礎工事がしっかりしていないと、いくら立派な家を建てようとしても、それは無理というものです。そこで、冒頭の団長の言葉につながります。

 この一年は基本を大切に、一人一人のさらなる成長を目標として頑張っていきましょう!

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 次回の練習は12月2日(土)19:00~(コンパルホール300会議室)です。当初の予定から変更されていますので、お間違えなく。忙しい時期だとは思いますが、なるべく都合をつけて集まりましょうね。

 

2017年11月18日(土)

~「よかったなあ」~

 男声がやや少なく寂しめだったのですが、そんなことにはおかまいなく、今日も張り切って音取り大会に頑張りました。

 音取りに入る前に、例によって宮本先生による”こんにゃく体操”と発声です。脱力がうまくできると気持ちいい!気持ちはゾンビです(ゾンビに会ったこともなったこともないけどね)。さらには、お腹を自由自在に動かせるよう、鋭意努力中です。お腹の反発力を使って声が出せるようになると、「声量は今の倍になります」とのこと。そうなれば、ぎりぎりのfではなく、余裕のfで歌えるようになるはず。頑張ろっと。

 さて次は音取りです。今日は3曲目の「小鳥たち」に取り組みます。男声はやや心細そうな顔で別室へ。これも修行だ、頑張って!(ここまでに、「頑張る」という単語がすでに3回も出てきています。そう、今日はいつも以上に頑張る日です。あ、これで4回目。)

 「3.小鳥たち」には、1曲目・2曲目に嫌というほど出てきた付点八分音符や十六分音符は出てきません。それこそ「よかったなあ」と胸をなでおろしながら音取りを進めました。でも、だからといって安易に考えてはいけません。付点八分音符や十六分音符が出てこないということは、そう、レガートで歌うんですね。高橋団長兼パートリーダーから、すぐに指摘がありました。ツンツンと飛び跳ねてはいけません。楽譜を見れば、もうスラーだらけです。「今のうちからレガートに歌う癖をつけておきましょう。」(高橋)―「はい。」(団員)

 それでも、なかなか快調に音取りは進み、男声も、「何とか最後まで行きましたあ。」と、ホッとした表情で時間通りに中練習室に戻ってきました。お疲れさん!

 では、合わせてみましょう。合わせてみると、パート練習の時にはそうでもなかったのに、意外と音を取りにくい箇所があるのが分かります。侮ることなかれ。常に、曲に対して真摯に向き合うことを忘れてはいけません。それに、日本語の歌ですから言葉にごまかしがききませんね。(いえ、日本語以外の曲だったらごまかしていい、ということではありませんよ。念のため。)

 1,2曲目とは趣がガラッと変わり、しっとりした曲です。でも、テンポはAllegrettoで結構速いのです。小鳥の軽やかさの表れでしょうか。そんなことを考えながら歌うのも楽しいですね。

 これで四分の三の音取りが終了、順調だ!ということで、1,2曲目も復習してみました。1週間・2週間寝かせたからか(?)、意外になじんできた感じです。これなら、5月までに暗譜もできそう、もう、暗譜しちゃっていいんじゃないの?(と、楽譜を持って歌うのが嫌いな筆者は勝手に思っています。だって、楽譜を持つと手がだるいんです。箸より重いものを持ったことがありませんもの。オホホホホ・・・。〈嘘つけ!〉)

~閑話休題~

 今日、第19回演奏会のDVD・ブルーレイが団員に配布されました。(CDはもう少しお待ちください。賛助出演者の方も今しばらくお待ちください。)早速見て(聴いて)みました。

 手前味噌ですが、結構い演奏ができていたように感じました(あくまでも個人の感想です)。細かいことを挙げればきりがないのですが、全体として「音楽してる!」と思いました。特に「カルミナ・ブラーナ」は、「魅せる指揮者」の作り出す音楽がとても楽しかったです。2台ピアノ・打楽器の迫力にソリスト・児童合唱の多彩な色合いが加わり、さらには賛助出演のみなさんの力も得て、曲の持つ楽しさや力強さを客席に十分に伝えられたのではないかな、と思いました。指揮者のタクトも飛ぶほどに!さて突然ですが、ここでクイズです。タクトは何曲目に飛んだでしょうか?(お断り:正解しても賞金は出ません。)ついつい、自分が客席にいるような感覚で楽しんで見ていました。うん、歌っていてもホントに楽しかった!

 それと、台風が接近する中、わざわざ会場に来てくださった方々にも感謝です。ただ、台風が来ていなければ、たぶんもっと多くの人たちにも聴いてもらえただろうと思うと、そこは残念に思います。もう一回歌えたらねえ・・・。

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 次回の練習は11月25日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。さあみなさん、さらなるステップアップを目指しますよ。

 

2017年11月11日(土)

~「よかったなあ」~

 32年目第2回の練習日、またまた新入団員を迎えました。賛助から団員に加わった若きソプラノEさんです。なんと現役の高校生!一気に団員の平均年齢を下げてくれました。それと、団員数が35人になり、四捨五入すれば40人という快挙です。(筆者が入団した約5年前からすると2倍になった!)素晴らしい!めでたい!

 そして、今日もひたすら音取りをしました。

 その前に、宮本式”こんにゃく体操”と発声練習です。のどで声を出すのではなく、腹部の広がり(反発力)を使って声を出す。上にも下にも広がる感じ。さらには、太ももの内側の筋肉を絞ってねじるような意識で声を出す。これは、「〇〇や☓☓を我慢してる感じ」だそうで。う~ん、発声って奥が深い・・・。

 さて、音取りは『よかったなあ』の二曲目「たんぽぽ」を中心に行いました。「たん ぽ ぽ ぽ ぽん ぽ ぽー ぽ ぽ ぽ」。ん?ベースさん、「ぽ」が一回多いみたいですよ。「たん ぽ ぽ ぽ ぽん ぽ ぽー ぽー ぽ」ではないかな。―という具合で、いやあ、リズムに泣かされる曲です。特に、「人生の達人」にはきつい・・・。一曲目同様、付点八分音符と十六分音符だらけです。はい、タイもいっぱい出てきます。言葉遊びの要素が強く、リズムを覚えるまでが試練かと思われます。でも、できる、きっとできる。「モツレク」だって「カルミナ」だってやれたんだから、我々にもう怖いものはない!

 ほら、リズムが取れだしたら、楽しいではありませんか。童心に帰ったような感じで心がウキウキしてきませんか?

 言い忘れましたが、『よかったなあ』は最終的には暗譜です。それに、5月の中津混声合唱団の定期演奏会でも歌いますので、そのつもりで練習しましょうね。(あと半年くらいでステージに乗る、ということです。)

 今日は(ちょっと強引でしたが)2曲目の最後まで行きました。『よかったなあ』は、あと2曲です。

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 高橋団長が、またまた音取りCDを作ってくれました。(先日の演奏会の音源の編集をしてくれた三宮さんと言い、音取りCDを作ってくれた高橋団長と言い、寝食を忘れて団のために頑張ってくれる人たちがいます。)他にも、いろいろな人の力が合わさって、私たちは今、思う存分歌うことで人生を楽しんでいます。これからも、感謝の気持ちを忘れずに、歌を、人生を楽しみつつ、練習に励んでいきたいですね。

 入団するなら音取り大会実施中の今がチャンス!歌が好きなあなた、私たちと一緒に人生を楽しみませんか?

 次回の練習は、11月18日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。さあ、みんなで集まろう!

 

2017年11月3日(金)

~「よかったなあ」~

 新入団員3人を加えて34人になった大分中央合唱団の、32年目が始まりました。何だか、わずか2週間前の演奏会が遠い昔のようです。

 初回練習日は(仕事のある人は集まりにくい)平日の金曜日となりましたが、なんと9割の参加率。新しい一年へ向けてのみなさんの意気込みが感じられます。おまけに新しい楽譜を手にして、もうワクワクドキドキが止まらない。そんな中、宮本先生の登場です!

 早速、宮本式身体ほぐし体操&”丹田”発声。これこれ、はい、ZZZUUU~~~!

 その後、ひたすら新曲の音を取る、音を取る、音を取る・・・。ん、「よかったなあ」って、なかなかいい曲ではありませんか。

 しかし、やっぱりそう簡単にはいきません。人生の達人たちがたいてい苦手とする十六分音符の早打ちリズム(こんな表現でいいのかな?例:四分音符で4拍を刻むのではなく四分音符の前に十六分音符を引っかけてタイでつながっている、といったもの)が、数限りなく出てきます。でも、気持ちは若い(若すぎる)私たちのこと、きっと大丈夫。だって「モツレク」だって「カルミナ」だって歌ったんだから。特に男声は、あの「In taberuna」を歌い遂げたんですから、もう怖いものなしです。

 ざっと音を取った後は、とにかく四声合わせて歌ってみる。いっぱい間違えながらもとにかく歌ってみる、というのが「中央流」です。転ぶのを恐れて走らないのではなく、「転んでけがをしたら、傷を治せばいいやん」ということですね。「あ、違った!「ごめん、音外した!」などと言いながら、とても楽し気です。気取りのないのが我らが中央合唱団の魅力。(そこのあなたも入団しませんか?)

 あ、今、音がバッチリはまった!あ、追いかけっこしてる!次はユニゾンだ!う~ん、楽しい!―また一つ、幸せな曲に出会いました。合唱っていいなあ・・・。

 でも、初回の練習でも妥協を許さないのが、この方三宮氏。初めての楽譜でも歌う限りは「指揮を見て!」。それはそうです、おっしゃる通りです。楽譜を見つつ、必死に指揮も見る。みんな一緒に息を吸い、気持ちを合わせて歌い出すのが合唱の基本。基本をおろそかにすることは許されません。(三宮)「指揮者と目を合わせて!」―(みんな)「はい。」みなさん素直です。それを慈愛に満ちたまなざしで見守って下さっている宮本先生。そんなこんなで練習終了!(宮本先生が「やっぱり、日本語の曲はいいですね。」とおっしゃっていたと、団長が後で教えてくれました。レクイエムもカルミナも楽しかったけど、やはり日本語の曲はストレートに心に沁みますものね。)

 練習後、三宮さんより、これから一年の大まかなスケジュールのお知らせがありました。来年は中津混声合唱団との合同ステージを持つということで、9月の演奏会の前に、5月の中津混声合唱団演奏会でも歌います。「復活」のステージもあるし、またまた充実した一年になりそうです。

 最後に高橋団長のお言葉。「ここ3年、フォーレ、モツレク、カルミナと大曲に挑戦してきました。その結果、確実に力を付けてきた私たちがいます。でも、それに満足せずに更なる高みをめざして、また新しい一年を頑張っていきましょう!」

 みなさん、歌うことで人生を楽しみながら、更なる「みえてくるみえない世界」を追求していきましょう!

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 次回の練習は11月11日(土)19:00~(オアシス中練習室2)です。新しい楽譜を持って集まろう!

 

    

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